第13話
深夜のランナー

●今回予告●

…深夜0時に『彼』は来る。

学生寮に現れて、全部屋を駆け回った挙句に消える彼。
マラソンランナーの……幽霊。
果たして、彼は何者で、いかなる目的で走るのか?

Beast Bind New Testament
『深夜のランナー』

汝、真実を追いかけん。



オープニング ミドル クライマックス エンディング

■プレセッション■


GM(R−3):よろしくお願いします、みなさん。一つ、お手柔らかに(笑)。
一同:よろしくお願いします〜。
GM:では、まずはハンドアウトの順で自己紹介をお願いします。


●PC1(定員1名) 推奨:学生(出来れば高校生)のキャラ。

 今、学校は大騒ぎだった。男子寮に『マラソンランナーの幽霊』が出るのだ。
 深夜0時に走り出し、寮中を走りまわった挙句、消えていく幽霊。
 特に危害を加えてくる様子は無いが、毎日出てくるものだから学生たちもたまらない。
 そんな騒ぎの中、君は、やはり学校の怪異である『ショーコさん』に声をかけられる。
「彼を、助けてあげてほしいの」…と。

 シナリオ絆:ショーコさん (関係:友情、その他肯定的な感情)


門倉 紅音かどくら あかね“不死不滅の女王”レット  プレイヤー:ゆづる
 【マジシャン/イモータル】 年齢:16歳(戸籍上)/性別:女/カヴァー:高校生
 遙かな昔、死霊魔術を極め不老不死の肉体を手に入れた偉大なる魔女…の、転生体。
 魔物の軍勢を従え“不死不滅の女王”と怖れられるほどだったが、他の力ある神々に敗れて力を封印された。
 現代の日本に転生した彼女は、人の好い父親に育てられたおかげか、人間達を好きになってきている。
 銀髪に赤い眼、白い肌という特異な外見と老婆のような口調で、当人的には不本意ながら非常に目立つ。
 クリムという使い魔
(巨大な赤龍)を連れているが、他人には見えないので『独り言が多く不気味』と思われがち。
 所持HA:《並列思考》、《死界の主》、《ヴォイド》


●PC2(定員1名) 
推奨:退魔師、ハンターなど。

 君の前には疲れ切った顔の学生たちが並んでいる。彼らは幽霊騒ぎで眠れていないのだ、と言う。
 君は、言わば彼らに呼ばれた“拝み屋”だ。
 どうにか、幽霊を祓ってほしい…そのために、君は呼ばれた。

 シナリオエゴ:幽霊 (関係:消滅、執着など)


鬼来 法眼きらい ほうげん鬼法師  プレイヤー:麻那
 【イレギュラー/ビースト】 年齢:33歳/性別:男/カヴァー:法力僧
 先祖返りで『鬼』の血脈に目醒めた流浪の法力僧。飄々としているように見えて、芯は熱い性格。
 身長2mを超す巨漢でボサボサ髪に無精髭、顔も身体も傷だらけ。僧衣と下駄履きが基本スタイル。
 鬼の血がもたらす忌まわしい食人衝動を堪えながら、人に仇なす魔物を調伏している。
 実のところ『法力僧』としては二流以下だが、鬼の能力と実戦で鍛えた戦闘技術により『退魔師』としては一流。
 昔、恋人を喰い殺しかけたトラウマから、自分と自分に流れる『鬼の血脈』を忌むべきものとして憎んでいる。
 所持HA:《歩く影法師》、《律の破壊者》、《獣の生命》


●PC3(定員1名) 推奨:子供のキャラ

 君の恩人の身に、災難が降りかかった。
 彼は『最後の侠客』と言われた…いわゆるスジ者だが、君が危ない時には助けてくれた。
 老いた彼にとって、君は本当の子供のように扱われていた。
 一週間ほど前から、その老人の家に、幽霊が出るのだという。それも一人や二人ではなく、多数の…だ。
 異常なものを感じた君は、恩義に報いるためにも、原因の調査を開始した。

 シナリオ絆:染谷重蔵 (関係:保護者、家族、献身など)

レイア・ライドール“嘘吐き”人形  プレイヤー:Nオレンヂ
 【デーモン/アーティファクト】 年齢:10歳(*人鞘の年齢)/性別:女/カヴァー:小学生
 一見、小綺麗なアンティークドール。その正体は持ち主を操り、近寄る者に災いを与える呪いの人形。
 しかし、今度の持ち主『片城 心診かたしろ こころみ』は、レイアが何もしないうちから両親を事故で亡くしてしまった。
 今まで“持ち主自身を不幸にする”ことがなかった人形の矜持はいたく傷つき、持ち主を護ることを密かに誓う。
 以降、レイアは心診が不幸になりそうと見るや、力ずくで原因を取り除く。「護るわけじゃない」と言い訳しながら。
 …ちなみに自力では動けないため、周囲の人間(主に心診)の身体を操って行動する。
 所持HA:《死に至る病》、《歪曲する真実》、《電光石火》



GM:では、絆の取得をお願いします。順番は紅音→法眼→レイアで。
紅音:ふむ。わしは法眼か。絆/連帯感じゃな。退魔師じゃし、人の世界を護りたいと思う気持ちは共通のようじゃ。
法眼:法眼からはレイアですな。絆/忘却で。以前、悪霊憑きの人形として追い払ったことがあるのを忘れてる(笑)。
レイア:それは、レイアと仲良くなりたいと言う挑戦ですか!?(笑) 紅音には絆/有為を。魔女は危険だが力は知っている、と。
GM:では、今回のルールです。絆/エゴはシーンに一回、好きに結んでいただいて構いません。登場判定も、宣言いただければGMが不許可としない限り、好きに登場していただいて結構です。とりあえず、変更はそのくらいです。
一同:了解しました。
GM:それでは、本編に入らせていただきます。


 

■オープニングフェイズ■


●シーン1 『奇妙な幽霊』 シーンプレイヤー:門倉紅音

○学校


GM:あなたは今、学校に来ています。学校は現在、一つの話題で持ちきりです。男子寮にマラソンランナーの幽霊が現れ、走り回った挙句、消える…という。
紅音:「…彷徨うて出るなら、もっと別の場所に出ればよいのにのぅ…」とか思っているぞ。まあ、とりあえずは…我関せずじゃな。
GM:あまり関わりの無い話ですからね。では、放課後、廊下を歩いていると「そこの、あなた…」と声がします。
紅音:「……わしか?」振り返る。「…誰じゃ?」
GM:あなたが振り返ると、そこには女生徒の姿の幽霊がいますね。学校の怪異として有名な『ショーコさん』です。「ああ、良かった。ようやく話を聞いてくれる人がいた」
紅音:「…なんじゃ、そなたか。まだ昼じゃぞ?」物陰の人に見られないところに移動します。
GM/ショーコさん:「夜まで待っていられなかったから…ね、例の騒ぎはもう知ってる?」
紅音:「あのマラソンランナーの幽霊かの?」腕組みして、ちょっと渋い顔をする。
GM/ショーコさん:「そう。…彼を助けてあげてほしいの」
紅音:「微妙な言い回しじゃの。『彼』というのは幽霊のことか?」
GM/ショーコさん:「(頷きつつ)彼の目的を果たさせてあげてくれないかしら。あのままだと、あまりいい結果にはならないし…毎夜出られたら、皆だって困るはずでしょ?」
紅音:「(溜息)…幽霊にうろつかれては、たまらんからの」
紅音/クリム:『それより、かわいいお嬢さん。できれば名前と住所と3サイズを…』
紅音:「…クリム。ぬしは黙っておれ。…まあ、手を貸すのはかまわんぞ。それで、具体的には何をすればよい?」
GM/ショーコさん:「…力ずくで祓われても可哀想だし、ね。彼が成仏できるようにしてくれれば」
紅音:「…どうすればよいかは、本人に聞いた方がよい、ということかのぅ」
GM/ショーコさん:「…そうね。出来れば」
紅音/クリム:『何、まかせておけって。俺っちにかかれば幽霊なんて簡単に成仏だって』
紅音:「…いいから、黙っておくのじゃ。動くのはわしなんじゃからな」
GM/ショーコさん:「頼りにしてるわ」
紅音:「…ま、あまり期待はせんでくれ…わしも、そうそう力はない…からの」ちょっと笑って、答えます。
GM/ショーコさん:「私の話を聞いてくれたから…きっと、何とかしてくれる。そう信じてるわ」そう言うと、笑って消えていきました。
紅音/クリム:『で、どうするんだよ。男子寮に出る幽霊なんて、どーやって話を聞くんだよ』
紅音:「…まあ、何か考えないといかんの…」
GM:では、[SA:幽霊を救う]をあげます。シナリオ絆:ショーコさんもどうぞ。

▼絆/エゴの変化
紅音:ショーコさんに絆/連帯感を取得。



●シーン2 『人騒がせな幽霊』 シーンプレイヤー:鬼来法眼

○学園男子寮


GM:では、法眼さん。あなたの前には憔悴しきった顔の男子高校生が並んでいます。
法眼:「……不景気な面してるなぁ。大丈夫か?」部屋の真ん中で胡座を掻いてます。
GM:寮長でラグビー部主将の『飯山健夫』…あなたを呼んだ張本人ですが…が口を開きます「実は、我々の住む寮に、幽霊が出るんです。…毎晩0時に図ったように現れて、寮内を騒がして消えていくんです」
法眼:「男か? 女か? 具体的にどんな奴か、判るか?」
GM:「…それが、男の…マラソンランナーの幽霊でして」
法眼:「…ただ通り過ぎるだけなら、無視したらどうだい?」
紅音:法眼も無茶言うの(笑)。
GM/飯山:「そんなものが毎日部屋の中を走っていくんですよ…我々も、眠れずにこの有様でして…何とかならないものかと、先生にご相談した次第です」
法眼:「特に霊障とかないんなら、下手に触らん方が互いのためなんだがなぁ…」真顔で応える。「まぁ、仕方ないか。ラグビー部の大先輩として、力になってやるよ」実は15年ほど前のOBってことで(笑)。
GM/飯山:「おお、お願いします!」
法眼:「じゃあ、今夜から調査に掛かるとしよう」立ち上がる。
GM/飯山:「…頼んでみるものだ。まさか、我がラグビー部のOBに霊能者がいたとは…」
紅音:法眼、ラグビー部のOBだったのか(笑)。
法眼:高校までは普通の学生やってたのです(笑)。
←ラグビー部というのは無論アドリブですが(笑)
GM:まさかそんな設定が(笑)。では、法眼さんに[SA:幽霊事件の解決]とシナリオエゴ:幽霊を。

▼絆/エゴの変化
法眼:幽霊にエゴ/消滅を取得。




●シーン3 『幽霊が多すぎる』 シーンプレイヤー:レイア・ライドール

○染谷邸


GM:さて、レイアさん。あなたの家の近く…偶然にも、事件の起きている高校の近くにですが、あなたの人鞘たる心診を非常に可愛がっている老人がいます。名前は『染谷重蔵』。最後の侠客と呼ばれた…いわゆるヤクザで、染谷組の組長でもあります。近所の日本家屋にて暮らしている老人ですが…最近、元気をなくして、めっきり外にも出てきません。
レイア:『(どうされたのでしょう、重蔵様には、心診が世話になりっぱなしで…。私が悪魔で無ければ、何かしらの御恩返しもできますのに…。こうも元気がないと、心診が不安がって…いえいえ、借りが返せませんわ)』
GM:近所の噂には、『染谷邸には最近、幽霊が出る』との話もあります。
レイア:『(幽霊…私の近くで、そのような輩が…。それも、重蔵様の家に……悪霊なら、現世に執着しようなどとは思えない目に遭わせてあげますわ! …まあ、その前に噂の確認をするべきですわね…)』
GM:レイアさんがそう考えていると…近所ですから判りますが、染谷邸は「これはやばいな…」という雰囲気に包まれていますね。
レイア:『(嫌な気配ですわ…)』
GM:で、見ることが出来るのは一体や二体ではないですね。それはもう、たくさんの霊が家中をうろうろしています。
レイア:『(猶予は…無い? 積極的に動くべき時…ですわね)』
GM:では、あなたがそう決意を固めたところで[SA:恩人の力になる]とシナリオ絆:染谷重蔵/保護者を。

▼絆/エゴの変化
レイア:
染谷重蔵に絆/保護者を取得。



 

■ミドルフェイズ■


●シーン4 『深夜のランナー』 シーンプレイヤー:門倉紅音  登場難易度:自由

○男子寮(夜中)


GM:それでは、まず深夜のランナー事件…男子寮の方へ行きましょう。時刻はそろそろ深夜0時。問題の時間が近づいているところですね。
紅音:では、わしは男子寮に忍び込んで幽霊が出るのを待っておるぞ(笑)。
紅音/クリム:『…たく、何が悲しくて、男の住処に侵入なぞせにゃならんのだ…』
紅音:「…うるさい、言うな、クリム。悲しゅうなる…」
法眼:「――――よぉ、婆さん。夜中の男子寮に何の用だい?」外灯の上に立って声をかける(笑)。
紅音:「…!? …誰が婆さんじゃ、16歳のじょしこうせいを捕まえて」
紅音/クリム:『…そんな反論してる場合かよ』
法眼:「身体は小娘でも、中身が齢千年だか万年だかの大魔女じゃなぁ…」笑いながら肩をすくめる。
紅音:「…なんじゃ、法眼か。そなたこそ、高校に来る年ではなかろう」(笑)
GM:そんな話をしていると、一つの部屋から「出た!」という叫びが聞こえてきます。
紅音:「と…お出ましかの。…ばれんように、幽霊を捕まえて話をできればいいんじゃが…」ごそごそと忍びながら、声のした方へ(笑)。
GM/飯山:「せ、先生! 出ました! 幽霊です!」男子寮のドアを突き抜けるように、マラソンランナーの幽霊が走り出てきます。古い喩えを使うと、パトカーに追われるケムール人のような。
…えーと。元ネタは何だろう?(笑)
法眼:「おぅ、待ってろ今行く!」大ジャンプで現場に向かう。
紅音:「あ、待たんか、こら!」後を追いかけるぞ。
GM:では、かなりの速度で走る幽霊の姿が目撃できます。壁をすり抜け、それはもう縦横無尽に走っております。
紅音:「…迷惑じゃのぅ……おい、おぬしら」呼びかけてみよう。
法眼:「話には聞いてたが、すげぇなこりゃ」追いかけますが…追いつけそう?
GM:相当の全力疾走なら。走っている間は併走することしか出来そうに無い速度です。
法眼:じゃあ、全力で追います。《天駆けるもの》アクティブなので、障害物も何のその。
紅音:「…おい、ちと止まってわしの話を聞かんか!」呼びかけにも、応えませんか?
GM:そうですね。一心不乱に走っています。ただし、紅音さん…ちょっと〈知覚〉で振っていただけますか?
紅音:(ころころ)達成値は15じゃ。
GM:ゼッケンには、この学校の名前と『桐原』という名前が書いてあるのが見えました。
紅音:幽霊とやらは1人だけかの?
GM:一人です。駅伝の選手風でタスキをかけていますが。
紅音:ふむ…とりあえず法眼を追いかけるぞ。何か無茶をされたらかなわんからの。…追いつけるかどうか、判らんが。
法眼:さて、さっきからずっと走り続けてるんですが…進展はない?(笑)
GM:法眼さんも、併走するのがやっとですね。そうして一時間ほどすったもんだしていると、幽霊が呟くのが聞こえます。「ゴールが…遠い…どこだ…?」
法眼:「…ゴールだと? おい、何のことだ?」声かけてみますが、答える様子はない?
GM:答えは、やはりありませんね。そう言うと、幽霊がいきなり転倒します。
法眼:「とっとっと、おい、大丈夫か?」急ブレーキかけて、近づく。
GM:転倒して、立ち上がろうとしますが…その場で消えてしまいます。
法眼:服装とか、顔をよく見ておきます。
GM:では、法眼さんも〈知覚〉で。
法眼:(ころころ)…6ゾロ。意味なくクリティカル(笑)。
GM:問題なく顔を覚えられます。先ほどのゼッケンの件も、です。
紅音:「……どこ……まで……走っていく気じゃ……この……」(←息きれてる)
法眼:「この学校の生徒だったんだな。桐原…か。調べてみるとしよう」呟いた。
紅音:「それで……幽霊は……どうなったのじゃ? まさか…祓ったのではあるまいの…?」
法眼:「息切れして、退魔法使う余裕なんざありゃしねぇよ」その割に息切れ一つせず答えるわけだが(笑)。
紅音:「まったくじゃ……もう、一歩も歩けんわ」へたりこむ。
法眼:「それよりも今の幽霊、この学校の生徒だったらしい。明日にでも名簿か何かで調べてみないか?」
紅音:「そのようじゃな……何で幽霊になったか、判るやもしれんのぅ……」
法眼:「何でも、ゴールを探してるようだったんだが…」
紅音:「マラソン大会中に事故で死んだとか、かもしれんのぅ」
GM:はい。では、このシーンを切らせていただきます。

▼絆/エゴの変化
法眼:
紅音に絆/敬意を取得。


法眼:紅音は中身が古の大魔女だから、さすがに「嬢ちゃん」とは呼べないなぁ(笑)。
紅音:大魔女なのは昔の話じゃ(笑)。今は力を封印されとるしの。いくら何でも「婆さん」はなかろう。不老不変じゃから、十分若いわ(笑)。
法眼:法眼は、外見よりも中身(精神の有り様)を見て呼び方が変わるんで(笑)。相手を子供扱いしてたら「嬢ちゃん」、対等と思えば愛称か名前呼びになります。紅音は…愛称呼びするには恐れ多い気がして(笑)。
紅音:何を言う、精神もまだ若いぞ。喋り方がちょっとこうなっとるだけではないか(笑)。
法眼:まぁ、本人の希望とあらば名前で呼びますけど?
紅音:「婆さん」だけは、勘弁してほしいの(笑)。
法眼:では「紅音」と名前呼びで。でも時々うっかり「婆さん」呼ばわりして紅音に怒られる(笑)。
←細かいコダワリ…(笑)



●シーン5 『不穏な気配』 シーンプレイヤー:レイア・ライドール  登場難易度:自由

○染谷邸


GM:では、染谷邸でよろしいですか?
レイア:どうぞ。
GM:門の前で、若い衆に声をかけられます。
レイア:意識乗っ取って、中身レイアで心診の振りをします。『あ、あの…その…こんにちは…』
GM/若者:「おや、心診ちゃん。今日は親分に用事かい?」
レイア:『う、うん。おじいちゃんとお話に…。おじいちゃん、いる…?』
GM/若者:「そうか…心診ちゃんなら、いいか。親分もきっと喜ぶだろうし。じゃあ、上がりなよ」と、言って家に上げてくれます。
レイア:『う、うん。ありがとう…』家の中に入ったのなら、魔力を探ります。
GM:家の中は…なんと言うか、霊の巣窟と化していますね。良いのも悪いのも、ごちゃ混ぜです。〈魔力〉で振ってみてくださいな。
レイア:『(………)』(ころころ)13です。

達成値5:幽霊は皆、浮遊霊である。無害なのも有害なのも混ざっており、それが染谷重蔵と、家そのものを蝕んでいる。
達成値8:誰かが人為的に霊が染谷重蔵の家に集まるようにした、と考えられる。
達成値10:家の周囲には呪的な工作が見られ、霊道が捻じ曲げられている。その歪みは周囲一帯に及び、霊たちがおかしなところに溜まったり、一箇所から移動できなくなったり、という被害が起きているようだ。


GM:こんな感じです。
レイア:『(…(唖然)想像以上の状況ですわね…。しかも、意図的に…何者かは知りませんが、不幸が欲しいようですわね…!)』
GM/重蔵:「…お客さんかね」
レイア:『(ころっ)あ、こんにちは、おじいちゃん』トテトテと駆け寄り、ペタンと正座。
GM/重蔵:「おお、おお、心診ちゃんかい。よく来たねえ。…おじちゃんは体を悪くしてねえ。悪いがあまり遊んであげられないんだよ…すまんのう」
レイア:『そうだったんだ…えと、じゃあ、今度はお見舞い持って来るね…』
GM/重蔵:「優しい子じゃ。心配せんでもいいよ、すぐ良くなるわい。…心診ちゃん、移ったらいかんから、ここにはあまり来てはいかんよ?」
レイア:『………うん。…元気になってね、おじいちゃん』重蔵の様子は、かなり疲れてますか? それとも憑かれてますか?
GM:本人は気付いていませんが、かなりやられていますね。放っておくと、遠からず命を落とします。
レイア:『(フフフ…これをやった者…ただで済むとは思わないことですわ…!)』
GM:と、染谷邸で判るのはこのくらいです。
レイア:『じゃあ、またね…。おじいちゃん』最後に手を握って、立ち去ることにしましょう。
GM:「うん。治ったら、いつでも来なさい、な?」
レイア:黙ってコクコク頷く。
法眼:…なるほど、染谷組を恨んでる誰かが祟り屋でも使ったか。マラソンランナーの方はとばっちりかな?
紅音:みたいじゃのぅ。
法眼:何とかしてレイアとコンタクト取りたいところだな…こっちは相手のこと忘れてるが(笑)。
紅音:まー、わしの方に連絡が来るといいかのぅ。魔術の専門家として(笑)。
GM:と、いうところでこのシーンは終了です。
レイア:はーい。まあ、このシーンでは取るような絆は無しですね。
法眼:呪詛の犯人にエゴ/憎悪とか。
レイア:エゴは、もう少し具体的な形が見えてからでいいかなー、と。



●シーン6 『ランナーの正体は?』 シーンプレイヤー:鬼来法眼  登場難易度:自由

○校内


GM:さて、ここからはまた、学校組です。
紅音:法眼は何とかなるのかのぅ(笑)。
法眼:OBの立場をフル活用すれば(笑)。
紅音:そうじゃったの。では、あの桐山というマラソンランナーの経歴を調べようかの。
GM:今回は、世界中の人が目をつぶってくれます。先生が出てこないので(笑)。
法眼:では、卒業アルバムから当たってみますか。
紅音:そうじゃな。「…あまり、目立つでないぞ…」
GM:では、〈情報:噂話〉で。
法眼:……ない(笑)。
紅音:〈情報:噂話〉なら情報屋込みであるぞ。(ころころ)13、じゃな。
法眼:在籍してたのが15年前じゃコネも何もないしなぁ。取りあえず、素で振ってみる。(ころころ)6か、駄目だ(笑)。

達成値5:この学校の生徒であることを思わせる格好だが、「桐原」という名前の陸上選手は、現在存在していない。
達成値8:過去、60年近い昔まで生徒の名簿を紐解いてみると、戦時下の学校で、陸上選手であった「桐原大吾」という人物がいることが判る。


GM:というところです。
紅音:「……ずいぶん、古い人物のようじゃの…」
法眼:「60年前か。俺にとっちゃ、大昔だな…」
紅音:「…わしにとっても、じゃ。その頃はずっと眠っておったからの。…言っても始まらん。この『桐原大吾』という人物について調べるぞ」
法眼:「…戦時下、ということは戦争で試合がパーになった未練とかかな?」
紅音:「かもしれんのぅ」
GM:法眼さん。退魔師の法眼さんは、〈情報:魔物〉で一回振ってくれませんか?
法眼:情報屋込みで。(ころころ)無駄にクリティカルー(笑)。
紅音:ぬしは極端じゃの(笑)。
レイア:早くも6ゾロが2回目かー(笑)。

達成値5:幽霊は、害意のない存在である。少なくとも、悪霊ではない。
達成値8:いわゆる浮遊霊、地縛霊というわけではないようだ。
達成値10:君の経験から、どうも幽霊は生霊ではないか、と思う。


GM:そういうことが判ります。
法眼:「…ということは、何処かに桐原大吾って名前の老人がいるかもしれないわけか…」卒業アルバムで、その後の経緯…は無理でも住所とか判らないかな?
GM:その時点の住所なら。この街ですね。
紅音:「生霊か……厄介な相手じゃのぅ。そもそも簡単に生霊なんぞ、出るのかの?」
法眼:「取りあえず、ここ(調べた住所)に行ってみないか? 婆さ…紅音」
紅音:「…(じと目)……そうじゃの。そうするかの」
法眼:そういうことで、向かいました(笑)。
GM:それでは、お二人は移動ということで。シーンを変えます。
紅音:了解じゃ。法眼への絆の内容を連帯感から信頼に変更しておこうか。今回はパートナーじゃしの。
法眼:桐原が生きてる(?)のは予想外だなぁ。呪いの影響で生き霊になったのか、犯人に直接関わりがあるのか…可能性としては前者かな?

▼絆/エゴの変化
紅音:法眼への絆を信頼に変更。



●シーン7 『魔女の知恵袋』 シーンプレイヤー:レイア・ライドール  登場難易度:自由

○染谷邸近辺


GM:では、レイアさん。どうします?
レイア:ふむ。そろそろ合流したいところですね。
GM:では、偶然出会う形にしますか? それとも、会いに行きますか?
レイア:絆を持っている相手は知り合いであるからして、呪的な仕掛けを知ってそうな相手に頼るのが、本道でしょう。『(私では、呪的な仕掛けに関しては、知識に限界がありますわ…)』ということで、紅音に電話を。
GM:では、紅音さん。電話です。
紅音:「もしもし、門倉じゃ」
レイア:『紅音様ですわね。ちょっと、知恵を借りたいことがありますの。お時間、取れます?』
紅音:「…うむ、今すぐかの?」
レイア:『早いほうがいいですわ。残った時間は、あまり……何でしたら、私がそちらに向かいますわ。今、どちらに?』
紅音:「うーむ…今、別件でちょっと、のう…しばし、待たれ」で、電話口を押さえて法眼に。「ちょっと、相談事を持ちかけられたんじゃがの。無下にはできんのじゃが、ちょっと時間を取っても構わんかの?」
法眼:「あぁ、俺は構わんぞ?」
紅音:では、電話に戻って。「…連れの許可はもろうた。今すぐというなら…どこがよいかの?」
レイア:『私の方に特に都合の悪いところはありませんわ。今どちらに? 中間にあって、座れるところがいいですわね』ということで、そういう位置の飲食店にでも。
紅音:「では、すぐに向かうからの」
レイア:『お願いしますわ』
GM:判りました。みなさんそこに移動ということで、次のシーンに移行します。
レイア:はーい。このシーンも絆取得は無し。まあ、当然ですが(笑)。
法眼:(紅音のキャラシートを見て)…よく見ると紅音、〈知識〉技能持ってない(笑)。代わりにあるのが〈機械操作〉って何?(笑)
紅音:しかたあるまい。マジシャンに〈知識〉技能はないのじゃ(笑)。
法眼:ブラッドのデフォルト技能って、セレクト微妙な気がするなぁ(笑)。
レイア:知識、レイアは自分で振るのが一番だったのか(笑)。
紅音:知識はね(笑)。
法眼:法眼は知識関連はボロボロだー(笑)。
←この二流法力僧…(笑)



●シーン8 『鬼と幽霊』 シーンプレイヤー:鬼来法眼  登場難易度:PC全員登場

○とある飲食店


紅音:飲食店…ファミレスかの?(笑)
GM:来たのは一膳飯屋“鬼ヶ島”。妙に迫力のある店主が有名な店です。
法眼:「…狙ったような店名だな(苦笑)」
紅音:「…うむ。レイア、待たせたの」というか、心診1人じゃ入れんの(笑)。
レイア:法眼を見た瞬間、レイアというか心診の顔が極僅かにひきつる。
紅音:細かいな(笑)。
レイア:『(…ま、まあ。今回は敵対しているわけではありませんし…が、我慢ですわ)』
法眼:「この子が紅音の待ち合わせてた相手か? …うん?」抱えてる人形に目をとめた(笑)。
紅音:「うむ……『同類』じゃ。ゆえに無下に断れんでの」
法眼:「(はて、何処かで見たような…?)」首を傾げる(笑)。
GM:お、思い出すのか?(笑)
レイア:『お忙しいところ、助かりますわ、紅音様』
紅音:「こっちは鬼来法眼、退魔師じゃ…レイア、どうかしたのか?」
法眼:「見ての通りの坊主だ。よろしくな、お嬢ちゃん」結局思い出せないので、まぁいいか、と(一同笑)。
レイア:『法眼様とおっしゃるのですわね。私、レイア=ライドールですわ。お見知りおきを』ニッコリ(笑)。
法眼:ちなみに初対面の時はレイアの名前を聞かなかったので、名乗られても気づかない(笑)。
紅音:(席について注文をして)「…それで、どういった話かの?」
レイア:『私の…というよりは、心診の知り合いの家に、何かしらの呪的な仕掛けが施されているようですの』
紅音:「…呪いか…現代の魔法使いの術式はあまり詳しくないからのぅ…どういう呪いじゃ?」
レイア:『私では、それが霊道を弄るという程度のことしか判らなかったのですわ。解呪どころか、仕組みすら…。このままでは、あの家の者は永く持たないというのに…!』
紅音:「…どうするのぅ、法眼?」
レイア:『この際、誰が何のために、はどうでもいいですわ。まず、解呪はできませんの?』
GM:では、話を聞いた紅音さん。〈知識〉…または〈魔力〉でも構いませんので、振ってみてください。
紅音:〈魔力〉で振らせて(笑)。(ころころ)22。
法眼:俺はどっちもないのだ(笑)。
GM:霊道を曲げる術は、それほど高度な技ではありません。呪物、符などを使用して、通り道を歪めるように仕組めばいいだけです。おそらく、捜せばそれらしい呪物が見つかりますので、それを破壊すれば何とかなるでしょう。
紅音:「…というわけじゃな。問題はむしろ誰が仕組んだか、じゃろうのぅ」
法眼:素人でも出来そうな感じ?
GM:マジシャンならば出来て然るべき、位に考えてください。相手の強さを測るには、現物を見ないと何とも言えません。
法眼:「取りあえず、呪詛の要を捜して潰せば対症療法にはなるが…黒幕をどうにかしないとな」
紅音:「…まあ、今から行って、見てみるかのぅ?」
レイア:『まずは、破壊が先決ですわ。仕掛けを破壊すれば、犯人も顔を出す可能性はありますもの』
紅音/クリム:『そうだそうだ。むさいおっさんと一緒より、レイアちゃんと一緒の方がいいぞ』
紅音:「…ぬしは黙っておれ、クリム」
GM:事情を聞いた方々、〈情報:裏社会〉で振ってください。無ければ技能無しで。
法眼:技能はないが、情報屋はある。(ころころ)達成値13。
紅音:技能なし。(ころころ)10じゃ。まあ、わしは裏社会は知らん。じょしこうせい、じゃからの(笑)。
GM:では、法眼さんの頭に引っかかる情報が。

達成値5:染谷組の縄張りを狙う敵対的な組織で有名なのは、宍戸組。
達成値8:しかし、染谷組は結束も固く、まともにやりあっても勝ち目は無い。彼らは標的を重蔵に絞って行動を開始した、という。
達成値10:最近、腕のいい拝み屋を雇った、という話を聞く。名前は『漆戸膳明』。


GM:と、言うところです。
法眼:「…宍戸組に雇われた、漆戸膳明って奴が臭いな」情報屋に電話をかけて聞いてみた。
レイア:なるほど。心診相手には、全力で隠匿しそうな内容ですな(笑)。
GM:同業者ですので、法眼さんは噂くらいは知っています。かなりの術者で、鬼の血を引く…とも聞きます。
法眼:「腕利きの拝み屋で…鬼の血? (嫌なことを思い出した)……あの野郎か
(*)

 (*)まるで『以前にも遭った』ようなことを言ってますが…実際には、このNPCが出るのは初めてです。
 誂えたように法眼と対称的な悪役が出てきたので、PLも便乗して「かつて出遭っていた」ことにしてしまいました(笑)。


紅音:「……つまらんやり口じゃのぅ。人の世界での喧嘩は人の世界でけりをつけるのが筋じゃろうに」
レイア:『それはそれは…その膳明様とやらには、相応の報いを受けていただく必要がありそうですわね』
紅音:「…まあ、まずはその呪物とやらを探すのがよいじゃろうな。どうするかのぅ、法眼?」
法眼:「屋敷の周囲を探して、それらしいのを片っ端からぶっ壊そう」
紅音:「幽霊の身元捜しもせねばならんしの…」
レイア:『幽霊? もう幽霊はうんざりですわ! そうでなくても、重蔵様のお屋敷は幽霊だらけだというのに…!』
法眼:「っと、そうだったな。生き霊の件もあるんだった…これから桐原の住所に行くか?」
紅音:「…どうじゃろうのぅ…レイアの話じゃと、その家の主は危険なようじゃったが…そちらを急ぐべきかもしれんかの」
法眼:例の住所は、この近辺?
GM:近いですよ。
法眼:「どうも同じ呪いを受けてる疑いがある。手がかりになるかもしれんし、行ってみるか」
紅音:「……生霊、か。そう言われるとそうかもしれんの。学校からも近いし」
法眼:「どっちみち、この近くだしな。お嬢ちゃんはどうする?」
レイア:『私は、重蔵様の屋敷に向かいますわ。私にとって、今重要なのは、それ以外にありませんもの』
紅音:「わしも付き合うぞ…幽霊の身元調査なら、後でも構わんしの」
法眼:「ふむ、じゃあまずはそっちを優先するか」というわけで染谷組かな?
GM:わかりました。それではもう一度、学校周辺に戻ります。
レイア:と言うか、そちらの事情はレイアに特に説明されてないですよね?
法眼:幽霊絡みの事件を調べてる、くらいですね。こっちの事件と関わってる確証もないし。
紅音:そうなのじゃよなぁ…話す理由がなかったのぅ(笑)。

▼絆/エゴの変化
紅音:レイアに絆/献身、漆戸膳明にエゴ/不快感を取得。
法眼:漆戸膳明にエゴ/嫌悪を取得。
レイア:法眼に絆/借りを取得。



●シーン9 『呪詛返し』 シーンプレイヤー:レイア・ライドール  登場難易度:自由

○染谷邸周辺


GM:では、染谷邸、および学校周辺です。
紅音:「…思った以上に、学校に近いのぅ。法眼の言ったことも、的外れではないやもしれんのぅ」
紅音/クリム:『嫌な気配だな…ぷんぷん匂うぜ』
レイア:『呪的なもの…それって見て判るような特徴はありますの?』
GM:符、ですね。あなた方で捜せば、すぐに見つかります。
紅音:「…これ、じゃな」
法眼:「さて、かなりの腕利きと聞いてるが…どの程度のものなんだ?」
紅音:どう? 作った人間の実力的には。
GM:作った者の力量も感じ取れますが、かなりの難敵です。
紅音:「……ふむ。レイア1人で何とかなるかとも思ったが…予想以上じゃのぅ」(顔をしかめる)
法眼:「…ちっ、気に喰わねぇが厄介な相手かもな…」
レイア:染谷家にとって重要な意味のあるものとか、そういう形をしていないなら、とっとと壊したいレイア。
GM:破壊するなら、〈魔力〉で判定です。こちらの《魔法相殺》と対抗になります。
法眼:〈魔力〉は低い。任せた。
レイア:さっさとやる(笑)。(ころころ)達成値16です。
GM:こちらのクリティカル値は9です。(ころころ)クリティカル、破壊できません。
レイア:『な、生意気な呪符ですわ!』頭を掻き毟る(笑)。
法眼:高いなぁ。紅音、何とかなりそうか?
紅音:「…ちと、難敵じゃな。貸してみい」試すだけ、試してみよう。あまり期待はするなよ(笑)。「Spell Blast Cast…on」(ころころ)達成値22。
GM:(ころころ)またもクリティカル。魔力で弾かれました。
法眼:「思った以上だな…」
紅音:「…いかんともしがたいのぅ」弾かれて、符を持っていた手から血が流れるのをハンカチで縛りつつ。
レイア:『………よぉく判りましたわ。術者を殺せばいいんですのね…』何か黒いオーラが出ている(笑)。
紅音:「本体を直接叩く方が、活路を見出せるかもしれんのぅ」
GM:まあ、そう言う考え方もあります(笑)。
法眼:「鬼の血をひく拝み屋か……この分だと、想像以上に厄介だぞ…」具体的には、《念動防御》とか毎ラウンド使いそうで嫌(笑)。
紅音:「……向こうも『符を破ろうとする存在』には気づいたじゃろう…しばらくは置いておくしか、ないのぅ」
レイア:『さて、殺りますわよ。紅音様は術者の居所とかは感知できませんの?』
紅音:「…今は無理じゃな。断っておくが、わしは肉体的には限りなく『人間』に近い。そうそう色々はできんのじゃ」
GM:と、これからどうします?
法眼:破壊しないことには、呪いは解けないんですかね?
GM:そうですね。あとは、術者の呪力を止めるか。
紅音:「ところで…法眼、この呪法…やはりあの幽霊にも関わるかのぅ?」
法眼:「関わると考えた方が自然だろう。タイミングも場所も近いからな、偶然と考えるのは無理がある」
レイア:『…何か、心当たりがあるんですの?』二人の会話を聞きとがめ。
紅音:「…いや、わしらはそこの学校に出る幽霊をなんとかしてほしいと頼まれておってのぅ」
法眼:「実は、この呪いの影響で生き霊と化した人物の心当たりがある」かくかくしかじか。
紅音:「…位置的に、この呪法が原因じゃとしか思えん、というだけじゃ」
法眼:「ただ、その生き霊だけが何故か染谷組でなく学校に出ている。調べる価値はあると思うね」
紅音:「…そうじゃのぅ」
レイア:『それなら、私もお手伝いいたしますわ。ここにこうしていても、何にもなりませんもの…』
法眼:では、桐原の住所に向かいましょうか。
GM:と、いうところですが…では、桐原大吾の住所に向かいましょう。
紅音:漆戸へのエゴを不快感から敵対心に変えておこうかの。実力に多少、敬意を表しつつ…。

▼絆/エゴの変化
紅音:漆戸へのエゴ/不快感を敵対心に変化。
レイア:膳明にエゴ/消滅を取得。




●シーン10 『辿り着けない理由』 シーンプレイヤー:門倉紅音

○桐原家


GM:では、桐原家の前。普通の家です。
法眼:「さて。どう言って上がり込んだもんかな?」
紅音:「素直に訪ねていくしかないじゃろ」チャイムを押すぞ。
レイア:まあ、後ろに。
GM:「はい」という女性の声と共に、ドアが開きます。大学生くらいでしょうか。「…何か御用ですか?」
紅音:「すまぬが、ここに桐原大吾さんという方はおられるかの。お会いしたいのじゃが」
GM/女:「祖父、ですか? …あの、祖父とはどういう…?」
紅音:「わしは、○○高校のものなのじゃが、学校の授業で昔の郷土のことを宿題で調べておるのですじゃ」
法眼:「実は、俺の高校の大先輩でもあってね」ふぉろー。
レイア:『おじちゃんに、遊んでもらってるの』法眼の手を握って(笑)。
紅音:「学校に残っていた記録で、陸上選手じゃった桐原さんのことを知って、当時の話を知りたいと思いまして…お話を伺っても構わんですかのぅ」
GM/女:「ああ、○○高校の…祖父も、卒業生でしたから」と言って、とりあえず家に上げてくれます。
法眼:「(上手いこと言うなぁ…さすが年の功)」声には出さずに(笑)。
紅音:「(うるさい)」(笑)
GM:上がってみると、老人は布団で眠っています。
法眼:「お祖父さんは、ずっと眠ってるのかな?」
紅音:「…お休み中でしたかの? でしたら日を改めましょうか」
GM/女:「…病気で、療養中です。もう、長くはないと…。一週間ほど前からは、眠ったままです」
紅音:「では、お話を伺うことはできませんのぅ。貴女は、お孫さんですか?」
GM/女:「はい。…祖父の影響か、私も数年前は、あの高校の陸上部にいました」
紅音:「先輩でしたか…」
法眼:「…お祖父さんは、寝言で何か言っていなかったかな? ゴールがどうとか…」
GM/女:「なぜ、それを…?」
法眼:「心当たりは、あるかい?」
紅音:「実はその辺の話を詳しく聞きたいと思っておったのですじゃ。知っておられるなら、お話いただけないですかのぅ」
GM:「はい…」と、孫娘は桐原大吾について話してくれる。

 桐原大悟。余命いくばくもなく、既に意識も無い。
 戦時下に駅伝の選手であったが、ゴール直前で転倒。その時に足を痛め、失格。
 その後は空襲で足を失い、二度と走れない体に。
 「もう一度、叶うならばあの時に戻って、今度は必ずゴールしたい」と言っていた、と聞く。


法眼:「…なるほどな」
GM/女:「ゴールは、学校の校門の前だったと聞きます。祖父は、そこまで辿り着けなかった、と…」
紅音:「…レイア。…お主の力を借りたい」
レイア:『…はい?』
紅音:「お主の力なら、この老人を『ゴール』させてやれるじゃろう」
レイア:『…それは、その大吾様に、『ゴールを見せろ』ということですの?』
紅音:「…ぬしの力なら、『桐山大吾』を『ゴール』したことにできるじゃろぅ?」あ、小声で娘さんには聞こえないようにしてます。
レイア:『それは…おそらく可能ですわ。でも、あくまでそれは欺瞞に過ぎません。…本当に、それでもよろしいのですわね?』こちらも小声で。
法眼:「(ゴールに辿り着けないのは、呪いとは無関係なんだろうか?)」
GM:うーん…この情報が入ったので、もう一回、〈魔力〉で振っていただけますか?
紅音:(ころころ)23。
レイア:(ころころ)11。
GM:では、思い出します。男子寮の辺りから校門に抜けられないのは、歪んだ霊道のせいです。
法眼:「…関係あり、か。だからあの時『ゴールが見つからない』と言ってたわけだ」
GM:どれほど走っても、ゴールそのものに辿り着けないようになっているのです。
法眼:「霊道の歪みに遮られて、ゴールが“見えなかった”わけだな」
GM:その通りです。
紅音:なるほど…《歪曲する真実》の出番かと思ったのじゃがのぅ(笑)。
レイア:『そうなると、順番は逆になりませんの? そちらの件を片付けるには、霊道を戻さねばならない』
紅音:「どちらにしても…あの屋敷の呪法を片付けなければならんのは確定じゃの」
レイア:『一つ確かなのは、私たちの利害は、明確に一致したということですわね』
紅音:「そうじゃな。漆戸某とやらを倒すまでじゃな」とりあえず、桐山家から出て話はしてるぞ(笑)。
法眼:「ところで、歪んだ霊道の様子から、術者…漆戸の居場所を特定できないか?」
GM:では、法眼さん。〈情報:裏社会〉で振っていただけますか。今一番頼りになるのは、むしろそのツテでしょう。
法眼:(ころころ)13だ。
GM:では、あなたの情報屋から、膳明がねぐらにしている場所がわかります。結構高級なマンションですな。
法眼:「…今いるかどうか判らんが、奴の隠れ家を見つけた。行ってみるか?」
レイア:『場所が判っているなら、とっとと潰すべきですわ』キッパリ。
紅音:「いいじゃろう。行ってやろうではないか」
法眼:では、移動します。

▼絆/エゴの変化
紅音:桐原大吾へ絆/救済を取得。
法眼:幽霊(桐原大吾)へのエゴを絆/同情に変化。




●シーン11 『鬼、対峙』 シーンプレイヤー:鬼来法眼  登場難易度:自由

○漆戸のマンション


GM:では、漆戸膳明のマンションです。いわゆる浅田次郎的「極道マンション」なんで、スジ者も多いですね。
紅音:「拝み屋というのは儲かるんじゃのぅ…おぬしもそうなのか?」マンション見上げて。
法眼:「…まぁ、取れるところからは取るけどな」具体的にはエステルとか(笑)。
←第8話〜9話を参照
レイア:『さて、さすがに正面突破とは行きませんわね。ここに一人というならともかく。
紅音:「…どうするかのぅ…」
法眼:「下手に殴り込むと、こっちが犯罪者だしな…」
レイア:『まあ『人間』には変わりありませんものね。一人二人なら、どうにかできたのですけど』
紅音:「…仕方あるまい。しばらく見張っておるかの。本人が帰ってくるか出てくるか、様子を見るかのぅ」
法眼:「……非常ベルでも鳴らすか?」
紅音:「それじゃったら、知り合いらしく堂々訪ねて行った方がよいと思うぞ」
法眼:…ちなみに、漆戸の部屋は何階の何号室か、判ります?
GM:最上階、丸々漆戸のものです。
法眼:「ふむ。じゃあ、こうするか」紅音とレイアを小脇に抱えます。
紅音:「な、なにするつもりじゃ!?(赤面)」
法眼:《天を駆けるもの》で屋上まで一気にジャンプ!(笑)
レイア:中に入って、人間の振りしたまま人を呼ばれたら、まずいことになるんじゃないかと思ったのですが…。
法眼:その時はその時だ♪
GM:OK。屋上まで飛びました(笑)。
紅音:「……ぬしは無茶苦茶するのぅ……」
レイア:『無茶をする方なのは、まあ、知ってはいましたけど…』
法眼:「手っ取り早いだろう?」いけしゃあしゃあと(笑)。
紅音:「…それより、いつまで抱えておるつもりじゃ!(赤面)」
法眼:「おっと、すまんな」二人を降ろす(笑)。
紅音:「…まったく。これじゃから、でりかしーのない奴はいかん」
法眼:「さて、面倒なことにならん内に殴り込むか」
レイア:『まったく、私としては、直接対決以外で、不幸を与えたいところでしたのに…』ブツブツ言ってはいますが、殺る気に満ち溢れています(笑)。
GM/膳明:「ほう…珍しい客だな…法眼」片方の額から角の突き出た総髪の男…漆戸膳明が屋上に出てきた。
紅音:「…お待ちかねみたいじゃのぅ」
レイア:『愚かですわね。ノコノコ現れなければ、それだけ生き長らえたかもしれませんのに』
法眼:「テメェとは二度と会いたくなかったがな…仕事だから仕方ねぇ、邪魔しに来てやったぜ」
GM/膳明:「そう言うな。同族同士、仲良くやっていけるかも知れんぞ?」
法眼:「…同族だぁ? 止めてくれ。あいにく俺はテメェと違って、鬼の血って奴が嫌いなんだよ」
GM/膳明:「ふん…で、俺の呪符に触れたのは、その小娘か…なるほど。法眼とは異質な力だったので、誰かと思ったが…」
紅音:「……直接会うのは初めてじゃのぅ。符破りをしたのはわしじゃ。そなたほどの術士なら、判るじゃろぅ」
レイア:そして箸にも棒にもかからなかったのが私(笑)。
GM/膳明:「ふふ、で、俺の前に現れたのは?」
紅音:「術を破るには、本体を叩くのが一番じゃ…その程度の自明の理、ぬしならば判るであろう」
GM/膳明:「待てよ。お前たちがそれを止めて、どうする?」
レイア:『どうもこうもありませんわ。私にとって重要なのは、重蔵様の身。他は知ったことではありませんわ』
法眼:「取りあえず、テメェの邪魔すりゃ世の中が平和になるわな」
紅音:「拝み屋よ。ぬしは『因果応報』という言葉を知らぬのか?」
GM/膳明:「…?」
紅音:「人を呪わば、その報いは必ずどこかへ返る。それが今回は偶々わしらじゃったわけじゃ。ぬしのかけた呪いで…迷惑を被った、わけじゃ。その程度は呪いの基本じゃ。知らぬとは言わせんぞ?」(笑)
法眼:「そういうわけだ。そっちには悪いが邪魔させてもらうぞ」
GM/膳明:「は、なるほど、染谷重蔵に、魔物の知り合いがいたとは知らなんだ。…因果応報奉らん、か。面白い、久しぶりに面白いわ」
レイア:『最後の楽しみですわ。まあ、存分にお笑いなさいませ』
GM/膳明:「…俺の命、お前たちに奪えるものか…」にやり、と笑う。
法眼:「ま、やってみるさ…」身構える。
GM:[SA:漆戸膳明を倒す]をあげましょう。
レイア:ああ、何か取れる絆は無いものか?
法眼:冒頭のラグビー部主将、飯沼君に絆/後輩を(笑)。
レイア:重蔵と別枠で『染谷組』に絆取れますか?
GM:どうぞ。
レイア:助かります〜。友情で取ります。

▼絆/エゴの変化
法眼:飯沼に絆/後輩を取得。
レイア:染谷組に絆/友情を取得。



 

■クライマックスフェイズ■


●シーン12 『鬼退治』 全員登場

▼ラウンド1


GM:では、戦闘ですね。エンゲージはまだしていません。

 現在のエンゲージ:(膳明) (紅音・法眼・レイア)

GM:セットアップがPC側にないなら、こちらは《絶対先制》を宣言させていただきます。HA《魔法の国よ》を使用。《シャイニングレイ》+《符術》+《アブソリュート》+《高等魔術理論》+《魔術血統》+《混血児:伝説の魔力》+《血統覚醒》+《第七の感覚》+《特化存在:特殊攻撃》+《天賦の才:魔力》+《パワースペル》と、力いっぱいで攻撃します。
法眼:「紅音、いざとなったら頼む!」紅音と幽霊と飯沼への絆を固定、3点の愛を紅音に。
レイア:運命のエゴ固定。AGP1点取得。
GM:とりあえず、命中から。(ころころ)クリティカルしてますね。
紅音:一応回避じゃ。(ころころ)…6(笑)。
レイア:《祭器》《練成の記憶》で回避。(ころころ)11。
法眼:一応こっちも回避。(ころころ)クリティカルせず〜。
GM:(ころころ)光ダメージ30点です。
紅音:弱点属性で+1d6じゃが、関係なく[魔獣化]じゃのぅ。
レイア:HA《電光石火》宣言。
法眼:まだ早いよ? 紅音は魔獣化しないと攻撃力ないし。
レイア:む、やりたいことがあったのですが、その方がいいなら無しで。
法眼:なんなら、レイアを庇おうか?
レイア:いや、ここはカバー無しでいいです。魔獣化します。
GM/膳明:「くくく、まだまだ!」行動値12で同じ攻撃を、今度は法眼に。(ころころ)またもクリティカル…。
法眼:回避判定、既にオートで《獣化》ずみ。(ころころ)22で同値だけど、クリティカルにはかなわないなぁ(苦笑)。
GM:(ころころ)もう一発、光で30点です。
法眼:「オン・サラサラ・バザラ・ハラキャラ・ウン・ハッタ…金剛墻ッ!」 《念動壁》を使って、(ころころ)13点実ダメージ軽減。
紅音:「…法眼!?」
法眼:「大丈夫だ!」FP残り9点、何とか生きてる(笑)。
GM/膳明:「やるではないかっ! その力だ…こちらに来れば、たいそう楽しいぞ! 法眼!」
法眼:「俺は、そっち側に行かねぇために修行したんだよ!」
GM/膳明:「耐えていても、何もいいことなどないわ! ははははは!」
レイア:次は私ですね。マイナー無し、メジャー《練成の記憶》《魔の深淵》《不協和音》。(ころころ)普通に19です。当たればバッドステータス[重圧]&[放心]。回避は〈意志〉でお願いします。
GM:ぬう! 《念動防御》を発動させていただきます。(ころころ)ぐは! ふぁ、ファンブルにございます…。
法眼:やりぃ(笑)。レイアの絆を固定。愛を1点レイアに。
レイア:やったぁ! 『不幸を与えるのが、私の業ですわ』あ、AGPいただいておきます。
法眼:ダイス目まで不幸にするとは…やるな(笑)。
GM:攻撃食らう前に不幸にされたよ!(笑)
紅音:で、リアクションは? 《念動防御》は妨害アーツだから、別にリアクションもできるよ。
GM:ああ、そうだった。〈意思〉ですね。(ころころ)13。無理でした…(笑)。
法眼:やはりダイス目が不幸だ(笑)。
レイア:《死に至る病》スタンバイしてましたが、使わずにすみました。
法眼:では、法眼の行動。マイナーで漆戸のエンゲージに移動、メジャーで殴る。(ころころ)達成値25。
GM:アーツが使えないんだよなあ…。では、普通に〈運動〉で(ころころ)…って、これもファンブルかあ!(笑)
法眼:凄いぞ、レイア!(爆笑)
レイア:あ、本当にファンブルだ。私がいるだけで不幸に!?(笑)
GM:…ここまでか、なんという威力(笑)。
法眼:更に《打ち倒すもの》起動。(ころころ)22点〈殴〉属性。実ダメージ喰らったら、転倒してください(笑)。
GM:では、実ダメージがあるんで転倒…あ、いや、ぴったり死んでいました。魔獣化宣言します。
法眼:あらら、もう少しダメージ小さい方が良かったか?
紅音:いや。どっちにしても魔獣化させんと始まらん。
GM:HA《超魔の命》にAGP10点。完全な鬼の姿に変じます。
紅音:お遊びはこれまでじゃ(笑)。
レイア:さて、レイアの仕事は終わりましたね(笑)。
紅音:これでバッドステータスは全て回復じゃしの。
法眼:いやいや、ダイス目の不幸がまだ残っていれば(笑)。
GM/膳明:「やってくれたな…貴様らあ!
法眼:「へっ、“人喰い”らしい格好になったじゃねぇか!」
GM/膳明:「貴様の本性も、これよ! 否定してなんになるか!」
法眼:「だからだよ…だから俺は、この血が気にいらねぇのさ!!」
GM/膳明:「貴様は! 大馬鹿者だ!!」
紅音:「…法眼、露払いじゃ。後は任せるからの」法眼、幽霊、レイア、ショーコさん、家族と絆5つ固定してAGPを渡しておくぞ。
法眼:サンクス。5AGP、頂きました。
紅音:「さあ…漆戸某、鬼『ごとき』め。魔術の何たるかを見せてやろうぞ」
GM/膳明:「小娘の分際で! 何が出来るか!」
紅音:「Release THE True Face ─Original Spells Developed,Out Of Order,DarkBlood,Specializing.Scroll Open ─ Fastcast=Cancellation Bloodseals,Overpowers Sphere ─ Set Up」
GM/膳明:「…なに…? 小娘を中心に、魔力が…?」
紅音:マイナーで《符術》+《高速詠唱》+《血の封印》+《人外魔境》1Lv。肌が褐色化、血のごとき紅い呪紋が起動し、異形化。更に周囲に闇を放ち、スクロールが周囲に展開。メジャーでHA《並列思考》AGP2点使用、《元力:闇》三連発!
GM/膳明:「…まさか、貴様! あの、不死不滅の女王…!?」
法眼:「(ニヤリと笑んで)気付くのが…遅ぇよ」
紅音:腕に眼と口が出現し、呪文の3列同時詠唱。「Triple Cast Start ─」「「「─ Elemental Power Assault,TYPE=Darkness」」」「Darkness!」「Darkness!」「Darkness Comes!!」
GM:むぅ…凄まじいのが来るなぁ。
紅音:「さあ…喰らってみせい!」一撃目、(ころころ)達成値25、〈意思〉で抵抗じゃ。
GM:(ころころ)15。だめ、か。
紅音:(ころころ)58点、〈闇〉属性じゃ。
GM:いて!
紅音:二撃目、(ころころ)次は28。
GM:回避は(ころころ)…クリティカル!
紅音:HA《死界の主》じゃ。そちらをファンブルにする。
法眼:容赦ねぇ(笑)。
紅音:「逃れは…できんぞ(にやり)」
GM:打ち消せませんので、どうぞ。
紅音:(ころころ)50点〈闇〉。続けて三撃目(ころころ)25。
GM:(ころころ)11で回避失敗。奇跡は起きず…。
紅音:(ころころ)48点〈闇〉。これで終了。
法眼:0点キャラなのに、何だろうかこの攻撃力(^^;)
紅音:その代わり、これを撃ったらもう終わりじゃ。
GM:まだ生きてますね。
紅音:うむ、殺せないのは判っておる。じゃから法眼に任せたのじゃ。「…露払いじゃ。後はぬしの仕事じゃ!」というわけで頼んだぞ、わしはこれでほぼ戦闘不能じゃ。今ので人間性−7。これ以上は危険域じゃ(笑)。
法眼:経験値0点でここまで出来れば、上等(笑)。

 現在のエンゲージ:(膳明・法眼) (紅音・レイア)


▼ラウンド2

GM:セットアップフェイズ、こちらはなしです。
レイア:《封印解除》宣言。
GM:では、行動値12でこちらからですね。いつものを…せめて法眼を落としていきたいから、法眼に攻撃!
法眼:来なさい!
GM:(ころころ)クリティカルにございます。
法眼:ぐは! (ころころ)クリティカルせず〜。
GM:(ころころ)28点の〈光〉。
法眼:「生憎だな…俺はこの程度じゃ、死ねねぇんだよ…」魔獣化。赤い肌に黒い紋様を刻んだ、禍々しい鬼神の姿に変わる。
GM/膳明:「…それよ。それこそ、貴様の本性よ…」
法眼:では。マイナーで《切り裂くもの》、オートで《怒髪天》、メジャーで攻撃いきます。(ころころ)クリティカル!
GM:《念動防御》! (ころころ)…ダメか! 
紅音:「…その程度じゃ、防げやせんわ」(後ろでへたっている)
GM:〈運動〉で回避(ころころ)…無理。その一撃を、もろに食らいます!
法眼:とどめだ、HA《律の破壊者》! さっきのAGP5点使用。(ざらざらーっ)103点〈魔〉ダメージ!
GM:その一撃で、漆戸膳明の体は引き裂かれます。
法眼:「…あばよ、“人喰い”」
紅音:「呪い師の末期なんぞ…その程度じゃ」
レイア:『あなたには不幸すら必要ありませんわ。地の底で、永劫にもがきなさい』
GM/膳明:「ば、馬鹿な…本能によって生きるは、我らの力の源のはず…! 半端者に、俺が負ける、とは…!」
法眼:「鬼の力なんざ、所詮こんなもんさ…」半分は自身の血に対して、侮蔑するように呟く。
紅音:「それは…違うぞ、わしにも解る。レイアは絆ゆえに、ぬしの呪いに蝕まれた老人を助けようとした。わしらもまた、絆ゆえに動いた。ゆえに、ぬしは敗北したのじゃ」
レイア:『私は、私のために動いただけですわ。心診も、重蔵様も…関係ありませんわ』そっぽを向いて。
紅音:「…思う気持ちが、わしらの力なのじゃ…理解したら…逝け」
法眼:「消えろよ、人喰い鬼。テメェは永遠に独りさ……」
GM/膳明:「…絆…冗談じゃ、ねえ…そんなものに負けたのかよ…」どう、と倒れて消滅します。
紅音:「悲しいのぅ…わしも、かつてその絆に敗れたのじゃ」膳明へのエゴを絆:同情に変更。「せめてもの手向けじゃ…」その絆を固定して、膳明へ愛を。
レイア:『不幸を与えるものを前にして、勝利が微笑むなど、ありえませんわ…』
法眼:「……ふん」忌々しげに自分の手を見て、人間の姿に戻る。
紅音:「…法眼。手を貸さぬか。魔力の使い過ぎで歩けもできんわ」(笑)
法眼:「あぁ…ご苦労さんだったな、紅音」ひょいと手を伸ばして背負います。
紅音:「しばらく眠るからのぅ。何かしたら承知せんぞ」そのまま寝る(笑)。
法眼:「…するかよ」苦笑しつつ、起こさないよう静かに歩く。
GM:そうして、あなた方は帰っていくことになります。


 

■エンディングフェイズ■


GM:人間性は、全員大丈夫でしたね。まずは、事件後。術者を失った符は簡単に破壊され、霊道は元に戻ります。染谷邸の霊たちは消えました。少しの時間で、染谷重蔵も回復するでしょう。
紅音:「よかったのぅ、レイア」
法眼:「ま、めでてぇな」
レイア:お見舞い。バナナを買って行きます、心診のお小遣いから(笑)。
GM:では、個別エンディングを法眼さんから。


●シーン13 『六十年目のゴール』 鬼来法眼ED


○学校(深夜)


 ――――深夜0時を過ぎた頃、校門の前。
 法眼と寮生たちはゴールテープを用意して、幽霊を待っていた。


GM/飯山:「本当に、来るんですか?」
法眼:「…多分な」
GM:そう言った先から、マラソンランナーが走ってきます。幽霊ですね。
法眼:「お、来たようだぜ?」
GM/飯山:「ききき、来ましたよ!」
法眼:「…よぉ。ちゃんとゴールは見つかったかい?」桐原に話しかける。
GM/桐原:「ああ、ゴールだ。これで、やっと…」初めて、法眼の方を見て、嬉しそうに言う。

 呼んでおいた応援団たちが、我知らず「桐原」コールをあげた。
 桐原は、今度こそ転ぶことなく…ゴールテープを切る。
「ああ、ようやく……いいものだな…」
 そして、集まった人間たちを見回した桐原は…消える間際に、少しだけ、はにかんだような笑顔を見せた。
「――――ありがとう……」


法眼:「……良かったな」成仏することを願いつつ、片手で拝む。
GM:その一週間後、法眼さんの耳に入ってくる話…桐原老人は、安らかに息を引き取ったとのことです。嬉しそうに、微笑んで逝った、という話は孫娘から聞くことが出来た話ですね。
法眼:《獣の生命》使おうかとも思ってたけど…やめとくか(笑)。
紅音:終わるべき命は、終わるものじゃぞ…。
法眼:あぁ、無理に引き延ばしても、ろくな事はない。…一度だけ、生身でゴールテープを切らせてあげるのもいいかな、とか思ったが。


 実はこの時、PLの脳裏に浮かんだのは前回(第12話)のラスト。…しかし、天寿を全うしたのならそれでいいか、と思い直したのでした。



●シーン14 『絆によりて生きる者』 レイア・ライドールED

○染谷邸近辺


 事件後、染谷重蔵は快方に向かった。今では時折、散歩などをして回復した姿を見せている。
 そんなある日の夕方。重蔵とレイア(を抱えた心診)は、一緒に近所の公園を歩いていた。


レイア:まずは意識乗っ取らず、心診と重蔵の会話を聞いてる形で〜。
GM/重蔵:「いやいや、やはり、元気というものは大切なもの。心診ちゃんも、体には気をつけなくてはならんぞ?」
レイア/心診:「う、うん。おじいちゃんも、元気になって、よかったよ。あまり会いに行けなくって…心配だったけど、よかったぁ…」
(*心診は、レイアが身体を使っている間の出来事を覚えていない)
GM:「この歳まで、生きてはきてみた。もう、老い先短いと思っていたが…やはり、こうして歩けるということは、実に素晴らしい」
レイア/心診:「…もっと、長生きしてね…別れるのは、やだから…」
GM/重蔵:「そう言ってくれるだけでも、わしは元気になるよ。長生き、か…頑張るよ」
レイア/心診:「うん。また、一緒に散歩しようね」そんな会話を、レイアは腕の中で聞いています。
GM/重蔵:「きっと、な。わしも、きっと、心診ちゃんに生かされとるんだろうなあ…」心診の頭を撫でながら。
レイア:黙って、撫でられるがまま。
GM/重蔵:「誰か、大切なものがおるから、人は生きようとするんじゃろうなあ…」
レイア:『(そう。そのために、私は動いたのですわ。今の私にとって、何よりも、大切な…)』と、心の中で。
GM/重蔵:「だからのう、わしも、もう少しだけ、頑張ってみるわい。少なくとも、心診ちゃんが嫁に行くくらいまでは、な。子も、孫もいない…わしの夢じゃよ」
レイア/心診:「おじいちゃん、気が早いよぉ…」
GM/重蔵:「ははは、そうか。それもそうじゃな」
レイア:『(こ、ここここ、心診がお嫁に!? いえ、それは、だから…ですわ!)』心の中で、レイア混乱中(笑)。
法眼:…何年先になるんだろうな(笑)。
紅音:10年後くらいかのぅ(笑)。
GM:笑いながら、手を繋いで家路に着く。そんな日常の風景に戻ってきた…そういうところで(笑)。



●シーン15 『彼女の気持ち』 門倉紅音ED

○放課後の学校


 ――――事件が収束した後の放課後。
 紅音は事件の真相と顛末、『深夜のランナー』がその後どうなったか…などを語り聞かせていた。
 目の前にいるのは『ショーコさん』。学校の守護精霊とされる彼女は、話を聞き終えて嬉しそうに微笑んだ。


紅音:「…と、いうわけじゃ」
GM/ショーコさん:「そう…ようやく、ゴールできたんだ。桐原君」
紅音:「…やっぱり、知っておったのか。最初から話さぬか、人が悪い」
GM/ショーコさん:「ゴメンね。彼がまだ、この学校にいたときの知り合い。いつも、そのグラウンドを走っていたのを見ていたんだ」
紅音:「そうじゃったのか…ならば、よかったのぅ(微笑)」
GM/ショーコさん:「私には、何が楽しくて走るのか解らなかったけど、一生懸命走っていたから…せめて、今度はゴールさせてあげたかったのよ。…ありがとう、彼の最後の願いを叶えてくれて」
紅音:「…礼を言われるほどでもないがの」じゅるじゅるとパックの中身を飲みながら。「まあ…礼を言われるのは…嫌いではない」
GM/ショーコさん:「…私が、あなたに声をかけた理由、わかる?」
紅音:「わしに、そなたの声が聞こえて姿が見えるからであろう?」
GM/ショーコさん:「それだけなら、他の魔物でも良かったの。…でも、あなたは…本当は、照れ屋で、寂しがり屋で…私の気持ちを解ってくれそうだったから」と言って、微笑んでみせる。
紅音:「そんなことはないぞ。わしは“不死不滅の女王”。死霊魔術を極め、不老となりて神に挑んだ魔女じゃからな(悪戯っぽく笑い返す)」
GM/ショーコさん:「そういうことにしとくわ。じゃあ、またね」
紅音:「…また、の」
GM:彼女は微笑みながら、手を振って消えていく。
紅音:「…ふん」ちょっと、苦笑いして。授業が始まるから教室に戻るかの。



GM:では、そういうところで終わります。お疲れ様でした。
一同:お疲れ様でしたー。
GM:今回は、こんな話でござんしたが…何か問題点などありましたでしょうか?
法眼:面白かったですよー。ロールプレイも充実できましたし。
紅音:いや、特にはー。しいて言えば、レイアと合流した後、幽霊の調査をしに行く理由が薄かったくらいかな。他は…楽しかったです。
GM:そうですね。動機が極端にどちらかに寄ってしまっていたのは問題でした。途中、僕もドキドキしてました(笑)。
法眼:桐原の調査は、事件を直接解決する役には立ちませんでしたね。でも漆戸を斃す動機にはなったから。
レイア:シナリオ的な問題は特に。進め難さは自PCとPLの問題でしたし。
紅音:というか…屋敷の呪いを解いたら事件解決だよね、という感じだったので(笑)。
GM:そうですねえ(笑)。
紅音:桐原の調査をしに行く意味が…まあ、些細な問題かな。本当は桐原の調査を完了してから合流する方がよかったんでしょうけれど。あんまり別行動しても、時間がかかるだけですしね(笑)。
レイア:レイアに関しては、心診に少しでも嫌なことをしたら、倒す理由になる(笑)。ある意味、柔軟(笑)。
法眼:今回は漆戸がなにげに法眼の宿敵っぽくなったので…燃えました(笑)。
GM:法眼さんに対するDR.キリコ…そんな感じで考えていました(笑)。
←つまり法眼はブラック・●ャックと(笑)
紅音:あの辺はセッション前の調整なのでしょうが…うまいですねぇ。
法眼:うむ、おかげでロールプレイにも熱が入った(笑)。
GM:いや、皆さんのお陰で、私も楽しませていただきました。ありがとうございます。
法眼:こちらこそー。また宜しくお願いします。
レイア:いえいえ、こちらこそ、楽しく遊ばせていただきました。
紅音:|_・)ノ またよろしくお願いしますぞー。
GM:調子に乗って、またネタが思いついたらGMやらせていただきます(笑)。
紅音:いつでもお待ちしてます(笑)。
法眼:楽しみにしております(^^)





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