第14話
22:00の伝説

●今回予告●

いつ頃からか囁かれ始めた『噂』。
消えてしまう。連れ去られる。魂を奪われる。
無責任なそれも、魔が関われば、現実となる。
人間よ、22時に気をつけろ!

Beast Bind New Testament
『22:00の伝説』

汝、噂の謎を読み解かん。



オープニング ミドル クライマックス エンディング

■プレセッション■


GM(Nオレンヂ):それでは、開始といたしましょう。よろしくお願いします。
一同:よろしくお願いします。
GM:明仁→法眼→海聖→明仁の順でPC間の絆を取ってください。自己紹介も、この順番でお願いします。


●PC1(定員1名) 推奨:学生(出来れば高校生)のキャラ。

 仲の良い友人。約束など破った事の無かった彼女。
 しかし、待ち合わせの22:00過ぎ、彼女は現れなかった。
 不安を感じた君は、彼女の姿を夜の街に求める。

 シナリオ絆:時任 鳴海ときとう なるみ  (関係:友情、その他肯定的な感情)


荒木 明仁あらき あきひと荒雷鬼アラキ  プレイヤー:れおそ
 【フルメタル/レジェンド】 年齢:17歳/性別:男/カヴァー:高校生
 魔物から人間を守るための組織に属する、正義の『鬼』(某特撮ヒーロー風)。
 ごく普通の家庭に生まれるも、魔物に両親と姉を殺され天涯孤独に。
 その事件で命を救ってくれた『鬼』に弟子入りし、自分も『鬼』となった。武器はギター型の剣『音撃弦・吼雷』。
 師匠も謎の魔物に殺されるなど重い過去を背負っているが、基本的には陽気で軽めのナイスガイ。
 最近はもっぱら『鬼』としての役目が忙しく、学校にろくすっぽ行けないのが悩みの種。
 所持HA:《フルファイア》、《ブーストアップ》、《スーパーアクション》


●PC2(定員1名) 
推奨:退魔師、ハンターなど。

 死霊課から、最近多発している蒸発事件の調査の手伝いを依頼される。
 人に仇為す魔を放ってはおけない。君は依頼を受けることにした。

 シナリオ絆:死霊課 (関係:共感、有為など)


鬼来 法眼きらい ほうげん鬼法師  プレイヤー:麻那
 【イレギュラー/ビースト】 年齢:33歳/性別:男/カヴァー:法力僧
 先祖返りで『鬼』の血脈に目醒めた流浪の法力僧。飄々としているように見えて、芯は熱い性格。
 身長2mを超す巨漢でボサボサ髪に無精髭、顔も身体も傷だらけ。僧衣と下駄履きが基本スタイル。
 鬼の血がもたらす忌まわしい食人衝動を堪えながら、人に仇なす魔物を調伏している。
 実のところ『法力僧』としては二流以下だが、鬼の能力と実戦で鍛えた戦闘技術により『退魔師』としては一流。
 所持HA:《歩く影法師》、《律の破壊者》、《獣の生命》


●PC3(定員1名) 推奨:子供のキャラ

 以前倒しそこねた悪魔が、最近になって目撃されたという。
 世のため、或いは己のプライドのため、君は奴と決着をつける事にした。

 シナリオエゴ:悪魔ドウヴァ (関係:敵意、消滅など)

結城 海聖ゆうき かざとメタルナックルNo_111  プレイヤー:Patriot
 【アーティファクト/フルメタル】 年齢:外見13歳(製造後7年)/性別:男/カヴァー:中学生
 魔物同士が殺し合う闘技場ドミニオンで作られた、格闘戦用自動人形。
 闘いに敗れて破壊される直前、突如発生した空間の歪みに巻き込まれて地球へ流れ着いた。
 現在は、とあるノウンマンの養子となって中学校に通う毎日。今の生活と両親をとても大事に思っている。
 戦闘時は両腕が組み変わって巨大な手甲になる。そこから繰り出されるパンチの威力は凄まじい。
 所持HA:《電光石火》、《万物の王》、《マルチリカバリー》



アラキ:法眼との絆は連帯感にします。
法眼:海聖への絆は庇護で。
海聖:明仁さんへの絆は信頼で。
GM:はい、それでは開始とします。

 

■オープニングフェイズ■


●シーン1 『彼女が消えた』 シーンプレイヤー:荒木明仁

○学校(放課後)


GM:学校が終わったばかりの放課後、クラスメイトの時任鳴海がちょっと暗い顔で席に座っています。
アラキ:「よう、どうしたんだ時任。憂鬱な顔して」軽く話しかけます。
GM/鳴海:「あ…荒木君…。ちょっと、悩みがあってね…。まあ、こう考えてても、仕方ないんだけど…」
アラキ:「悩み? …どんな悩みだ? 俺で良かったら相談に乗るぜ」
GM/鳴海:「う〜ん…そうだね。こうして考えてても仕方ないし、愚痴になるかもしれないけど、聞いてくれるかな?」
アラキ:「OK。聞かせてもらいましょ」近くの椅子を引っ張ってきて座る。
GM/鳴海:「…ちょっと、実物を見てもらったほうが早いし…バイトがあるから…今夜の10時チョット過ぎ、会えるかな?」
アラキ:「ああ、いいぜ」
GM/鳴海:「ん、じゃあ、あそこのファミレスで」
アラキ:「了解。じゃあ、また後で」


○某ファミリーレストラン内

GM:そして、22時近く。待ち合わせの席に、まだ鳴海の姿はありませんでした。きっちりした性格の彼女は、大抵の場合、待ち合わせより早くいることが多いのですが。
アラキ:「…遅いな。何かあったか…」携帯の番号は知ってますか?
GM:知っててOKですよ。
アラキ:では、電話をかけます。
GM:…その電話は、コール音すら鳴りませんでした。まるで、そんな電話番号は初めから無いかのように。
アラキ:「どういうことだ……?」彼女のバイト先は知っていますか?
GM:知ってていいですよ。バイト先の電話番号も知ってて構いません。
アラキ:そうか、電話があった(笑)。では、バイト先へ電話します。
GM/男:「はい、島崎土木です。本日の営業は終了していますが」
海聖:…土木関係のバイト!?
アラキ:女子高生が土木の会社でどんなバイトなんだろう?(笑)
法眼:経理とかパソコン関係かも。
←そういう現場に疎いので、普通に受け止めるPL
アラキ:「すいません、時任鳴海さんの友人の者ですが。彼女はおられますでしょうか?」
GM/男:「鳴海ちゃんの友達? ああ、待ち合わせがあるとか言ってたっけ」
アラキ:「もう、出たんですか?」ちょっと動揺しつつ。
GM/男:「ちょっと前に出て行ったよ。9時半くらいだっけ。そうか、鳴海ちゃんの男友達かぁ」
アラキ:「ありがとうございました」ちょっと慌てて電話を切る。
GM:では、電話は切れました。
アラキ:急いでファミレスを出ます。
GM:とりあえず、近くに彼女の姿はありませんね。
アラキ:捜し歩こうとします。
GM:その後も、やはり彼女は現れませんでした。バイト先までの道のり、行きそうな辺り…どこにも彼女の姿は見られませんでした。ってところで、そろそろシーンを切りましょうか? シナリオ絆:鳴海と[SA:鳴海を探す]をどうぞ。

▼絆/エゴの変化
アラキ:鳴海に絆/救済を取得。



●シーン2 『大勢消えた』 シーンプレイヤー:鬼来法眼

○死霊課


GM:では、法眼。あなたは死霊課の刑事に協力を頼まれているところです。ここ最近、この街で蒸発事件が多発しているとの話です。
法眼:「…で、手がかりはあるのかい?」
GM/刑事:「皆無だ」
法眼:「厄介だなぁ…出来れば被害者が生きてるうちに助け出したいもんだが」
GM/刑事:「しかし、何しろ数が多すぎる。ただの蒸発事件ならともかく、こうも多いと、魔物絡みって線も考えられてな」
法眼:「俺は調査よりも、見つけた後の処理が得意分野なんだが?」
GM/刑事:「まだ魔物絡みかどうかも確定してないのが現状だ。だからこそ、本職以外の協力が欲しいのさ」
法眼:「まぁ、このまま放っておくつもりもない。魔物絡みなら、一つこちらでも調べてみよう」
GM/刑事:「ただ、尋常な事件じゃない。何しろ、最初にバラバラに三人程消えて、その後も毎晩複数の人間が消えているんだからな」
法眼:「毎晩10時…差詰め、2時間早いシンデレラってところか」
GM:毎晩10時とは言ってない〜(笑)。
法眼:あら?(笑) すまんです、トレーラーにあったもので、つい(笑)。刑事から、だいたいそのくらいの時間帯に消えてると聞いたって事にしといてください(笑)。
GM/刑事:「何か判り次第、こちらから連絡を入れる。魔物絡みと確定すれば、こちらも人員を避けるんだが…まあ、そうなった場合もよろしくな(苦笑)」
法眼:「あぁ、任せろ。ところで被害者の素性や性別、年齢などに共通項はあるか?」
GM/刑事:「共通点は、今のところ全く不明だ。まあ、なるべく探してみるがな」
法眼:「全く、厄介な話だ…」立ち上がって部屋を出る。調査に向かおう。
GM/刑事:「それじゃあ、よろしく頼む」では、ここらでシーンを切りましょうか? シナリオ絆:死霊課と[SA:蒸発事件の調査]をどうぞ。

▼絆/エゴの変化
法眼:死霊課に絆/連帯感を取得。




●シーン3 『悪魔が現れた』 シーンプレイヤー:結城海聖

○ロサ会館


GM:若者の遊び場として定番のロサ会館。そこに来ていた若い半魔から、あなたはちょっとした噂を耳にします。最近、池袋で悪魔ドウヴァらしい魔物を見た、と。あなたは、その名に覚えがあります。以前の事件で、すんでのところで逃がしてしまった相手だと。
海聖:「それ! …何処でですか!?」イキナリその人に噛みつかんばかりの勢いで(笑)。
GM/半魔:「お、おい、どうしたんだよ、いきなり!?」
海聖:「詳しい所です! 教えてください!?」
GM/半魔:「いや、噂だからよ。俺も詳しい事は知らねえんだよ」
海聖:「そうですか……あ、イキナリですみませんでした(ションボリ)」
GM/半魔:「正直、今の段階じゃあ自分で歩いて情報集めた方が早いぜ」
海聖:「わかりました、ありがとうございました」丁寧に頭を下げると離れる。
GM/半魔:「…訳ありか? なんなら、もちっとハナシ集めてみっか?」
海聖:「あ、お願いできますか?」
GM/半魔:「ああ、まかしときな。困った時はお互い様だからな。何か判ったら、連絡入れるぜ」
海聖:「ありがとうございます」ニコーっと微笑むと勢い良く頭を下げる。
GM/半魔:「事情は知らねえけど、思いつめんなよ」そういって、その半魔は去って行きます。
海聖:「……携帯持ってなかった…どうしよう」途方に暮れた顔で見送ります(笑)。
GM:それは困ったな(笑)。
海聖:「こ、ここをたまに覗けば会えるかもしれませんよね!?」独り言で。
法眼:ていうか、「連絡する」と言いつつ連絡先を聞かなかった相手って…(笑)。
海聖:…何かを知ってたんだよ!(笑)
法眼:いや、始めから協力する気がなかったのではないかと(笑)。
海聖:人を疑うのはいけない!(笑)
アラキ:人じゃなくて魔物ですが(笑)。きっと、いつの間にか背後に現れるんだよ(笑)。
法眼:それだと夏の怪談になってしまう(笑)。
海聖:「お悩みですかぁ?」と言いながら、前触れも無く背後に現れる半魔(笑)。
法眼:怖い、怖すぎる!(笑)
GM:さて、ではここらでシーンを切りましょうか? シナリオエゴ:ドウヴァと[SA:ドウヴァを探す]をどうぞ。

▼絆/エゴの変化
海聖:
ドウヴァにエゴ/執着を取得。



 

■ミドルフェイズ■


●シーン4 『噂が現れた』 シーンプレイヤー:荒木明仁  登場難易度:自由

○街中(夜)


GM:では、明仁のシーンから。鳴海を探し回ってるところでいいですか?
アラキ:オープニングと同じ日ですか?
GM:いえ、翌日というところですね。結局、今日は学校にも来なかった、と。
アラキ:では、探し回っていましょう。
GM:鳴海の行方は、未だ不明です。クラスの友達も心配しています。
アラキ:「いったい、どこ行ったんだあいつは…」
GM:探し回っていると、同じく心当たりを回っているであろうクラスメイトとばったり会いました。
アラキ:「よう、どうだそっちは?」
GM/女生徒:「あ、ひょっとして荒木君もナルチャンのことを探してるの? バイトを上がったところから、全然行き先が判らなくって…」
アラキ:「ああ、昨日会う約束をしてたんだが…すっぽかされた」苦笑する。
GM/女生徒:「そうなの!? じゃあ、バイトから帰って荒木君と会うまでに、何かあったの…?」
アラキ:「悩み事がある…と言ってたんだが、何か心当たりはないか?」
GM/女生徒:「そう言えば、最近ちょっと暗い顔してたけど。詳しくは聞いてないよ。…なんか、行方不明の人が沢山いるみたいだし…ひょっとして、信じられないけど、あの噂って本当なんじゃ…」
アラキ:「うわさ?」
GM/女生徒:「うん。『22時に悪魔が現れて、人を連れ去る』って…」
アラキ:「22時の悪魔ねえ…」首を傾げます。「何人も行方不明なのか?」
GM/女生徒:「そう聞いてるよ。まあ、噂だけどね…。でも、悪魔なんているわけないし…あたしは他を探すよ。じゃあね!」そう言って、その生徒は去って行きます。
アラキ:「なるほどね…よし、俺ももうちょっと探してみるわ」
GM:では、そろそろシーンを切りますね。




●シーン5 『目撃者が現れた』 シーンプレイヤー:鬼来法眼  登場難易度:自由

○街中


GM:では、法眼さん。とりあえず、手がかりを求めて街を彷徨っているところです。
法眼:噂や何やらを聞き回っている。22時云々の噂も聞いたって事でいいかな?
GM:刑事からこれまでに判ったことが知らされます。まず、事件が全て22時頃に起こったこと(笑)。
法眼:うむ(笑)。
…ていうか、ここで渡す情報ならOPで判っても同じだったような(笑)
GM:それと、事件現場は広範囲に渡っていることです。その間に『22時に悪魔が現れる』という噂も耳にしました。
法眼:場所は漠然としすぎてて手がかりとは思えんなぁ。被害者も手当たり次第って感じか?
GM:場所の被害者も、共通点らしいものは全く見えてきません。
法眼:「…やれやれ、死霊課が手詰まりになるはずだぜ…」天を仰ぐ。
GM:が、現場を回っていると、奇妙な証言をする人がいました。
法眼:どのような?
GM/目撃者:「あ、あんた、警察の人かい?」
法眼:「まぁ、似たようなもんだが」
←ちなみに格好は僧衣のまま。とても警察関係には見えないと思う(笑)
GM/目撃者:「お、俺は見たんだよ。嘘じゃねえんだよ」
法眼:「落ち着いて話してみろ。何があった?」
GM/目撃者:「あいつは、目の前で、いきなり消えちまったんだよ。そりゃ、ジッと見てたわけじゃねえけどさ、目放したって言ったって、2〜3秒だったんだよ。そんなんで、人一人がいきなり消えるなんてありえないだろ!? そうだろ、な!?」
法眼:「あぁ、普通はあり得んが…お前さんは見たんだろう? 他に何かなかったか?」
GM/目撃者:「わからねえ。でも、周りに変な奴もいなかったし、何の音もしなかったんだ…」
法眼:「助けを求める声や、物音もなしか?」
GM/目撃者:「ああ、なんにもだ。本当に、音も無く消えたんだよ…」現場を中心に聞き込みをしていると、同様の証言が、幾つかありました。
法眼:「…確かに、人間業じゃなさそうだな」
GM:というところで、そろそろシーンを切ります。



●シーン6 『協力者が現れた』 シーンプレイヤー:結城海聖  登場難易度:自由

○街中


GM:では、海聖のシーン。
海聖:「え〜と…この人知りませんか〜? こんな人見ませんでしたか〜?」似顔絵片手にウロウロしてます(笑)。
GM:ドウヴァの情報は、ほとんど集まりませんでした。
海聖:「あぅ…全然集まりませんでした…(ションボリ)」公園のベンチに座って缶ジュース飲みつつ。
GM:ただ、その過程で蒸発事件と、『22時の悪魔』の噂は耳にしました。
海聖:「もし……蒸発事件とドウヴァが関係していたら………あぅ…」頭抱えて悶えてます(笑)。今更ですけど、蒸発事件は池袋近郊ですか?
GM:はい。ちなみに、ドウヴァが現れたという噂の後に、悪魔の噂が出てきています。海聖の覚えている範囲では、ドウヴァは人間の魂を集める嗜好がありますが、自分では直接行わず、心に付け込んで他者に行わせます。ドウヴァ自身の戦闘力は決して高い方ではなく、前回もデーモンをけしかけられた間に逃げられていました。
海聖:「(…ってか、これは実は決定なんじゃ無いでしょうか…)」頭抱えて更に深くうなだれる。
アラキ:では、登場します。「よう、海聖。どうした、頭抱えて」
海聖:「昨日の場所に行ってみましょう…あのお兄さんが居るかもしれませんし!」復活して立ち上がったところで荒木と目が合う。
アラキ:「お、おう…」ちと、とまどう。
海聖:「あ、こんにちは荒木さん(ペコリ)。え〜と、説明し辛い事が色々ありまして(汗)」
アラキ:「そうか、おれもちょっと頭を抱えたい気分でな」
海聖:「ドウヴァが行方不明で魂集めて人使って蒸発で…え〜と…(汗)」言っててこんがらがったらしい(笑)。
アラキ:「クラスメイトの女の子が行方不明なんだわ。どうも魔物絡みらしいんだが…」
海聖:「あぐっ…」行方不明のくだりでダメージ受けてる。
アラキ:「ん、なんか心当たりあるのか?」
海聖:「え〜と…それは多分…(カクカクシカジカ)」で全部話します、自分が取り逃がした所もキッチリ。「時間的にも、ドウヴァの目撃情報が出た直後辺りから蒸発が起きているので、ぴったりなんです」
アラキ:「ふむ、確かにそのドウヴァとやらが怪しいな…」
海聖:「え〜と…ご免なさい」勢い良く頭を下げた後、荒木を不安げな上目遣いで見る。
アラキ:「いや、お前のせいじゃないさ」手をパタパタ振る。
海聖:「あぅ…でも僕が逃がさなければこうはならなかったわけですし…(ションボリ)」
アラキ:「なあに、とりあえず怪しい奴が判っただけでもめっけもんさ。問題は奴がどうやって人を攫っているかだが…」
海聖:「そうですね、どうやって人を煙のように消してるのでしょうか…むー」悩む悩む。
法眼:攫う方法は、ルール的には「ドミニオンに連れ込む」、さもなきゃ「イレギュラーのNPCを操ってテレポート」で説明つくんだよなぁ。
海聖:アポートもある…。
アラキ:後者だと敵がもう一人いるんだよなあ。
法眼:他者を操るのが常套手段らしいから、いるんじゃないか?
GM:さて、これからどう動きますか?
アラキ:鳴海がアラキに見せようとしていたものを調べたいんだけど。
海聖:「昨日会ったお兄さんが情報を集めてくれると言っていました…もしかしたら集まってるかもしれませんが。どうします?」
アラキ:「ふむ、じゃあそこに行ってみるか」
海聖:「半魔も良く集まる所ですし、他の情報を得られるかも知れません。」と言いつつ向かいます。
法眼:鳴海は巻き込まれただけか、それとも操られているのかな。
アラキ:「実物を見せる」と言ってたから何か見つけたんだろうが・・・
海聖:実物…悪魔本体とか(笑)。
アラキ:カバンに入るようなちっこい悪魔(笑)。
海聖:こう…力が削れて小さく(笑)。
GM:では、ロサ会館へ一緒に向かう、でよろしいですね?
法眼:さて、次のシーンで合流するか。



●シーン7 『さらに現れた』 シーンプレイヤー:荒木明仁  登場難易度:自由

○繁華街


GM:では、少し時間が進んで、そろそろ22時
(*)になろうというところ。ロサ会館に向かう途上です。
海聖:「…あ、問題の22時ですね、もう遅いや」腕時計見て呟く。
GM:時計の針は、そろそろ22時
(*)を指そうとしています。
アラキ:「まあ、中学生が出歩くような時間じゃないな」苦笑して言う。
海聖:「でも、仕方が無いです。お父さんとお母さんには心配かけてしまいますが…責任取らないと」小さな拳握って。
GM:そして、針が22時を指した瞬間、視界の端にいた人物が突然消え去りました。

(*)ここで『そろそろ22時』と2度繰り返したのはGMからの警告だった、らしいですが……普通は気付くのかなぁ? 私は全然でした(苦笑)
 ちなみに、PCがこの時点で「周囲を警戒する」と宣言していれば、人が消えた時に何らかのヒントを出すはずだったのだそうです。


アラキ:「何!!?」
海聖:「はっ…え!?」フルスピードで振り向きますが。
GM:一瞬の出来事でした。文字通り、音も無くです。そして、後には微かに魔力の残滓が感じられましたが、それもすぐに消えてしまいました。
法眼:「…ちっ、遅かったか!?」登場。上空から現場に降り立つ。
アラキ:「法眼のおっさん!」
法眼:「いよぉ、お前らも来てたか」
海聖:「あ、こんばんは(ペコリ)。法眼さん…今の見てましたか?」
法眼:「いや、消える瞬間は見えなかったな。何か気配を感じたと思ったら、消えやがった」
アラキ:「まあ、通りかかったのは偶然だが探してた事件な事は確かだな…」
法眼:「で…学生二人がこんな所にいるって事は、お前らも事件絡みか?」
海聖:「実は…カクカクシカジカで…」
アラキ:「クラスメイトの女の子が行方不明でね…」
法眼:「それは、こっちにも絡んでそうだな。俺は死霊課から依頼を受けたんだが」こっちも事情説明。「…で、そのドウヴァって悪魔が怪しいわけか」
海聖:「そうです、ただ今までの手口とは違う気も…」ですよね、GM?
GM:海聖には、ドウヴァが『姿を見せずに人を連れ去る』ということが出来た記憶はありません。
法眼:さて、魔力の残滓が僅かに感じられたということだったが、何か手がかりになるものは残ってるのか?
GM:手がかりらしきものは、特に見られません。ですが、人が消えて魔力の残滓が残り、それがすぐに消えたというのは、時間にして1秒あるかないかです。
法眼:「操られてる“誰か”がいる可能性大、だな…」
海聖:「そうですね、ドウヴァには姿を見せずに人を連れ去るとゆうことは出来なかったはずですから…」
法眼:「伝承系の魔物か、超能力者かがそいつの下僕にされてるのかもな?」
アラキ:「手がかりがほとんどないからなあ、とりあえず情報を集めねえと…」
法眼:「まぁともかく、海聖が知り合った相手に会ってみるか」
GM:さて、それでは情報収集に入りましょうか?
一同:了解です。
GM:では、一旦シーンを切りますね。

▼絆/エゴの変化
アラキ:
海聖に絆/共感を取得。
法眼:アラキに絆/信頼を取得。
海聖:法眼に絆/信頼を取得。



●シーン8 『情報提供者が現れた』 シーンプレイヤー:鬼来法眼  登場難易度:PC全員登場

○ロサ会館


GM:ここで調べられる情報は、『悪魔の噂』が〈情報:噂話/ネット〉、『被害者』が〈情報:警察/ネット〉、『ドウヴァ』が〈情報:魔物/裏社会〉です。
法眼:魔物と裏社会しか技能がない(笑)。
アラキ:同じく(笑)。
海聖:噂しかない…しかも低い(笑)。
GM:海聖は『ドウヴァ』に関しては達成値に+3点ボーナス。〈知識〉で振っても構いません。
海聖:…知識は極限まで低かったりするんですが(笑)。
法眼:ドウヴァについて、〈情報:魔物〉&情報屋で判定。(ころころ…出目は3)低い!? 合計9だ。
アラキ:悪魔の噂について技能無しで。(ころころ)14。実は社会が高い(笑)。
GM:『悪魔の噂』は達成値14で充分です。
法眼:えぇい、じゃあ駄目元で被害者について調べる。〈情報:警察〉を技能無しで。(ころころ)12。
GM:『被害者』も足りてます。設定値が低目でしたし。
海聖:『ドウヴァ』について、〈知識〉技能無しで。(ころころ)13。いい目だ(笑)。
アラキ:他のものも振ってもいい? ドウヴァを〈情報:裏社会〉で調べる。(ころころ)14。
GM:って、『ドウヴァ』もOKです。出るもんですねぇ(笑)。
法眼:どうにかなったか(笑)。
海聖:みたいですね。
アラキ:まあ、二桁は結構出るから。
GM:ここだけの話、目標値は『噂』が14、『被害者』が11、『ドウヴァ』が12でした。
法眼:ギリギリだなぁ(笑)。
GM:ではまず、『悪魔の噂』から。どの噂にも、必ず『22時』と『時計を見る』というフレーズが含まれています。更に噂好きのある女子高生
(*琴乃葉いろはのこと)によれば(笑)、「この噂は、誰かが意図的に『22時に時計を見る』という方向に誘導している」そうです。
法眼:誘導…どういうことだ?
海聖:…見たのがいけなかったのか?(汗)
アラキ:22時に時計を見ると消されるのか?
GM:続いて『被害者』ですが、法眼に刑事から電話がかかります。『法眼氏、ちょっと被害者に関して、気になることが判った』
法眼:「どんなことだ?」携帯で受ける。
GM/刑事:『被害者のうち実に9割以上が、普段時計を持ち歩かないらしい。更に、携帯電話すら持っていないものも多く見られた。確率を考えると、明らかに偏りすぎている』
法眼:「…22時に時計を見るって噂とは、条件が食い違うな…どういうことだ?」一瞬、携帯電話で時刻を確認して消されたのかと思ったんだが。
GM/刑事:『これが、現在わかっている唯一の共通点だ』というところで、電話が切れます。
アラキ:「時計を持っていない者が時間を知ろうとすれば…」
GM:最後に『ドウヴァ』について。
海聖:はい。
GM/半魔:「よう、海聖。おまえ、携帯くらい持ってろよ! 無いって聞いて、本気で驚いたぜ!」
アラキ:ほんとに現れた(笑)。
海聖:「あ、こんばんは。僕も後で気付いて途方に暮れてました」
GM/半魔:「で、ドウヴァって奴が最後に見られた場所がわかった。なんか、失踪事件のすぐ前が最後みたいだな」とおおよその場所が教えてもらえます。
海聖:「ありがとうございます」メモしつつ。
GM/半魔:「あと、ちぃと調べたんだけど、そのドウヴァって奴。人間だけじゃなくて、物も操れるらしいぜ。特に、年季の入ったものなんてな。まあ、器物、百年経ればどうこうって言うしな」
海聖:「…物も? 凄いですねぇ(感心)」
法眼:「ふむ…場所は池袋一帯、時計も携帯も持たない奴が時間を知るためには…どうすると思う?」
アラキ:「ビルの電光掲示板か何かか?」
GM/半魔:「ハア? そりゃ、その辺の時計を見るんじゃねぇのか? ちょっと回りを見りゃあ、いくらでもあるしな」
海聖:「あ、お兄さんありがとうございました(ペコリ)。本当に助かりました」勢い良く頭を下げる。
GM/半魔:「気にすんなって。ま、無茶はするなよ!」半魔退場。と、ここで再び法眼の携帯が鳴ります。
法眼:「うーむ、繋がらんなぁ……おっと」携帯を取る。
GM/刑事:『ああ、緊急事態だ。まあ、良い知らせとも言えるかもしれないが…』
法眼:「また行方不明か?」
GM/刑事:『行方不明の被害者が、一人発見された。こちらのリストでは、時任鳴海とあるな』
法眼:「!? それで今、その娘はどこにいる?」
アラキ:「どうした、おっさん!?」
海聖:「どうしましたか?」
法眼:「荒木の探し人が見つかったそうだ…眠ってるが、怪我もないそうだ」
GM/刑事:『病院に搬入された。意識は無いが、傷ひとつ無い、無事な身体で発見された』
法眼:「判った。面会許可を貰えるか?」
アラキ:「時任が? …一体どこで?」
海聖:「意識が無いんですか? 危ないです! ドウヴァは魂を狩るんです!」慌ててる。
GM/刑事:『医者の話では、一晩もすれば意識も戻るだろうと言っている。場所は教えるが、明日にしておいた方がいいだろう』で、搬入先の病院を教えてもらえます。
法眼:「こっちも都合があってな。すまんが、容態を確かめたい。すぐ許可を出してくれ」で、二人にかくかくしかじか。
GM/刑事:『…何かあるのか? …わかった。話はつけておく』ということで、許可は下りました。
海聖:「って…1日経てば戻るんですか? …何故でしょう…」
アラキ:「…なぜ時任だけが帰ってこれたんだろう…?」
法眼:「とにかく会ってみるさ。話はそれからだ」よければ、このまま3人で病院に移動するが。
海聖:「じゃあ行きましょう」行く途中で、さっき人が消えた辺りで時計を探してみたいのですが。
法眼:そうだな。見える範囲で時刻を確かめられるものは?
GM:そこで時計を探せば、いろんなところに時計があると判るだけですね。
法眼:ふむ、手がかりなしか。じゃあ病院へ急ごう。
GM:では、シーンを切ります。



●シーン9 『彼女が現れた』 シーンプレイヤー:結城海聖  登場難易度:自由

○病院


GM:…GM注、これはある程度架空の池袋なので、『池袋にそんなものは無い』と言うツッコミは無しでお願いします…。
アラキ:関西人なのでさっぱり判りません(笑)。
法眼:どこからでも見える範囲に、巨大な古時計でもあるとか?
(*) ちなみに私は九州人、池袋の様子なんてさっぱりさっぱり(笑)。

(*)これ、冗談めかして言ってますが、PL的にはGMへ質問したつもりでした。
 『複数の現場から見える範囲に巨大な時計があるのか?』と訊いたつもりだったのですが……前シーン同様スルーされちゃったからなぁ。


海聖:…関東だけど、そんなに細かくは覚えてないな(笑)。
GM:では、病室。医者の監視付きですが、鳴海と面会できます。
アラキ:医者はノウンマンですか?
GM:はい。
法眼:魂が抜かれてるかどうかなんて、判るかな?
アラキ:「彼女の魂は無事ですか?」
GM:それは、ちょっと調べれば判ります。魂は正常な状態です。
法眼:「本当に、ただ寝てるだけなのか?」
アラキ:「ふぅ…」ほっと一息つきます。
GM/医者:「私の見立てでは、意識はありませんが、まったくの健康体ですね。一晩もすれば、目を覚ますでしょう」
海聖:「寝てるだけ……もしかしてドウヴァじゃない?」ブツブツ呟いてます。え〜と、一応確認。ドウヴァの被害者って、いつもこうではないんですよね?
GM:はい。魂を抜き取られれば、良くて死体になります。
法眼:「この嬢ちゃんが発見された時、変わった所持品とかはなかったか?」
アラキ:「彼女の持ち物はどこですか?」
GM/医者:「持ち物は警察の方が預かっているはずですが、特別なものは無かったと聞いています」
アラキ:「じゃあ、時任が俺に見せたかった物はどこへいったんだ?」
法眼:「一見怪しく見えないような物なのか、それとも嬢ちゃん自身に何かあるのか…だな」
GM/医者:「とりあえず医者として、話をするなら、一晩待つことを強く勧めます」
海聖:「そういえば、この人は携帯や時計を持ち歩く人だったのですか?」
アラキ:「少なくとも、携帯は持っていたはずだな」
法眼:「しかし、この前電話した時は繋がらなかったんだろ?」
GM:携帯電話を持っていますし、腕時計もしていたと記憶しています。
アラキ:「どこか電波の届かないところにいたのか?」
海聖:「まあ、10%の中に入っていても特に怪しくは無いですが…何故戻ってきたのでしょうか…?」
法眼:鳴海が半魔かどうかは判らない…よな、やっぱり?
アラキ:「彼女はどこで発見されたんですか?」
海聖:「そうですね、発見された状態なんかも知りたいです」
GM/医者:「島崎土木の前に倒れていたところを、そこの社長が発見しました。いつ現れたのか、全く判らなかったそうです。恰好は、蒸発当時のものでした」
法眼:「所持品の中に、時計や携帯電話は残ってたんだろうか?」
GM/医者:「時計も携帯電話もあったそうです。さすがに何か無くなっていても、私共の方では気付きようはありませんが…」
海聖:「島崎土木の前…そこには時計はあるんでしょうか…?」ブツブツ。
アラキ:「だが、時任は9時半には島崎土木を出ている。10時にはちょっと早いぜ」ちなみに、島崎土木からファミレスまではどのくらいかかりますか?
GM:土木からファミレスに行く間に、22時はちょっと過ぎる、と言うところです。
法眼:「噂だと『22時に時計を見ると悪魔に攫われる』らしいが、実際の条件は逆だ。もしかしたら、時計や携帯電話を持ってるから、嬢ちゃんは帰って来れたんじゃないか…?」
海聖:「だとしたら、1割程度の人は帰ってこれる事になりますよ?」
法眼:「うむ。だから、この先の推理が繋がらんわけだが(苦笑)」
GM/医者:「面会は、もうよろしいでしょうか? 話せる状態になったらすぐにお知らせしますので、とりあえず休ませることを強く勧めます。なんでしたら、部屋をお貸ししましょう。とりあえず、患者には安眠が必要です」
法眼:「仕方ない、出るぞ」病室を出ます。
アラキ:「そうだな」
海聖:「あ、わかりました。ありがとうございました(ペコリ)」頭を下げて出て行こう。
法眼:「これから他の連中も帰ってくるのか、それともあの嬢ちゃんだけに何か特別な条件があるのか…どうも上手く繋がらんなぁ」頭かきかき。
アラキ:「どうする、現場まで行くか?」それとも、警察で所持品を調べるか。
法眼:「あぁ、ひとまず現場を見てから警察に行くか」
海聖:「最後にドウヴァの目撃された場所も行きたいですね…」
法眼:「例の噂が誘導されてるって話、あれはターゲットから時計を手放させるためじゃないかと思うんだが…」
アラキ:「だが、行方不明になったのは『普段から』時計を持たない人だろう?」
法眼:「そうなんだよなぁ。だが、他に噂で人の行動を誘導する理由が思いつかん。何か、見落としがあるんだろうか…」
海聖:「そうですね…」
アラキ:「パーツはあるんだが、うまく繋がらんなあ」
GM:確認します、この場合の『現場』とは、どこのことでしょう? 発見された地点は判っていますが、消えた地点は不明なのですが。
アラキ:あぁ、島崎土木のつもりでした。
法眼:発見されたのはバイト先の前でしたな。消えたのは、道の途中としか判らないか。
GM:了解です。さて、次の行動はどうしますか?
海聖:「悩んでてもしょうがない事かもしれません、とりあえず動きませんか?」
法眼:「さしあたり、警察へ所持品を確かめに行ってみるか? 駄目元だが」
アラキ:「そうだな」
海聖:「行きましょう」
GM:警察に向かう、でよろしいですね? ではシーンを切ります。



●シーン10 『何かが消えた』 シーンプレイヤー:鬼来法眼  登場難易度:自由

○警察


GM:では、警察に着きました。
法眼:さっそく所持品を調べます。
アラキ:所持品の中に魔力のあるものなどはありますか?
GM:見せられた所持品の中に、魔力を感じる物は特にありません。
海聖:「ふと気になったんですけど…行方不明者に半魔は入っているのでしょうか…?」
GM/刑事:「いや、被害者はノウンマンもアンノウンマンも問わず、人間だけだな」
アラキ:時計や携帯は?
GM:時計や携帯電話に関しても、特に異常はありません。ただ、一個だけ、僅かに不自然なものがありました。
法眼:なんでしょう?
GM:定期入れです。写真くらい入っていてもいいのでは、と思えましたが、何も入っていませんでした。
法眼:……またもや新要素が。しかし繋がらない(困惑)。
アラキ:彼女の家はどの辺りでしょうか?
GM:彼女が学校に通うのに、電車に乗る必要はありません。
海聖:…プシュー(繋がらないらしい)。
アラキ:バイト先には?
GM:バイト先へ行くにも必要ありませんね。定期を持ち歩く必然性はありません。
法眼:じゃあ、定期入れには定期券も入ってないのか?
アラキ:ちなみに、女物の定期入れですか?
GM:定期券は入っていません。てか、これはGMの発想が貧困なのかも(爆)。『写真を持ち歩くなら、定期入れ』という固定観念が。ということで、言い直します。写真を持ち歩いていた形跡がありましたが、現在はありません。

 …てか、普通に考えて。『持ち物のなくなった痕跡』ってもの自体、想像しづらいですよねぇ(苦笑)。
 これはちょっと無理のあるヒントかも……結局、写真の内容自体は判らないわけだし。


海聖:荒木はその定期入れに普段何が入っていたか知らないのかな?
アラキ:何の写真ですか?
GM:何の写真だったかは判りません。
法眼:というか、「荒木に見せたかった物」がその写真である可能性が高いな。…ただ、それが事件とどう繋がるのかがさっぱりなんだが(苦笑)。
アラキ:確かに『写真=見せたかったもの』かも。
法眼:写真に何らかの異変が起きたので、それを見てもらいたかったって辺りが妥当かな。
海聖:…何かやばい物でも写ったか?
アラキ:心霊写真?
法眼:失踪事件は彼女の写真を回収するためだった、とか? それにしては無駄というか大げさというか…。
アラキ:それなら他の人も帰ってきても良さそうなんだが…。
海聖:…何故帰ってきたのかがねぇ…。
GM:ちなみに、警察ではこれ以上の情報は手に入りません。
アラキ:では次はどこへ行きます?
法眼:「さっきの方針通りなら例のバイト先及び途中の道を調べるべきなんだろうが…どうも、無駄という気がひしひしとしてなぁ」
←出てくる情報がことごとく繋がらない、またはハズレっぽいので悲観的になってきているPL。
アラキ:「う〜む…」
法眼:ともあれ、警察は出ます。仕方ないから、彼女が目覚めるのを待ってみるか?
海聖:ふとした仮定。写真に撮られたのはドウヴァ関係。鳴海は実は半魔。今回の狩りの方法では半魔は捕まえられないが、写真のために無理矢理捕まえて吐き出し…って無茶苦茶だな(苦笑)。
GM:鳴海は間違いなく人間ですよ。
海聖:そうか、残念。
アラキ:ところで、島崎土木に関して怪しい噂とかありませんか?
GM:島崎土木からは、悪い噂は聞こえてきませんね。
アラキ:島崎土木は無関係でいいのかな。
法眼:だろうな。
アラキ:後はドウヴァが最後に現れた場所だが…。
海聖:鳴海のここ数日の行動を調べてみるとか。写真撮るにしても何かあったんだろうし。
法眼:「ドウヴァが犯人ってのも、目撃された時期と失踪事件の始まった時期を考えると、怪しくなってきたなぁ…」
アラキ:「たしかに、ドウヴァとの関連はちと薄いなあ」
法眼:「ところで、鳴海嬢ちゃんは写真が趣味なのか? 写真部員とか?」
アラキ:GM、どうなんでしょう?
GM:鳴海が特別写真好きという話は聞いていませんね。ちなみに時系列の古い順に並べると、『鳴海が何か悩む→ドウヴァ目撃される→失踪事件発生』です。
法眼:へ? 失踪事件はもっと早くに始まってたんじゃないのか?
海聖:…時間軸を見誤ってた orz
アラキ:悩んでるのが一番最後だと思ってた。どのくらい前から悩んでたんですか?
GM:事件の予兆すらない頃から、少し悩んでいた様子がありましたね。
海聖:『ドウヴァ目撃→失踪事件開始→鳴海悩む』だと思ってた…。
アラキ:私もそう思ってました。これ、物凄い大事な情報だ。
海聖:あう…って事は色々な推理が根底から無意味になっていく…。
GM:ええ、ごめんなさい。ひょっとしたら、そこの所の伝え方が悪かったのでは…と思いまして。

 と言うか、『ドウヴァ目撃→失踪事件発生』の流れだけはミドルで確定してたのですが、『鳴海の悩み』に関しては、クラスメイトが「最近、暗い顔してた」と発言したのみです(シーン4参照)。しかも、失踪事件の情報と混ざってて、相互の時間関係が曖昧だったし。
 ちゃんと確認しなかったPL側にも責任の一端はあるけど……正直言って、これは誤解しても仕方ないと思う(苦笑)


法眼:整理しよう。発生時期は『鳴海の悩み→ドウヴァ目撃→失踪事件』で、ドウヴァは人や古い物品(たぶんアーティファクト)を操る能力がある。そして、鳴海の悩みはおそらく消えた写真に由来していると。
海聖:しかも鳴海が解放されたのはその写真のため?
アラキ:鳴海の家族とかに話を聞くか? …って、むしろ本人に聞け(笑)。
法眼:写真を回収したから解放された、かなぁ? これ以上は本人に直接聞くのが早いかと。
海聖:明日まで待ちます?
法眼:待ちましょう。他に出来ること、なさそうだ。
アラキ:そうですね、待ちますか。
海聖:了解、まあ怪談の様子から明日の22時までは何も無さそうですしね…。ところでGM、ドウヴァは昔から人間しか襲わなかったのですか?
GM:はい。人間の魂を好みますし、直接の戦闘能力は低めですから。それではこの後どうしますか?
法眼:もっと確かな手がかりが欲しい。鳴海の目覚めを待つ。
GM:了解です。では、シーンを切ります。



●シーン11 『目的地が現れた』 シーンプレイヤー:荒木明仁  登場難易度:自由

○病院


GM:そうして一夜が明けた朝の9時。病院から鳴海の意識が戻ったと連絡が入りました。
アラキ:では、病院へ行きます。
海聖:病院に急行、学校は休む!(笑)
アラキ:俺もだ(笑)。
GM:一応大事をとって、長時間の話はしないようにと言い含められますが、会わせてもらえます。
法眼:いちおう二人の学校には、保護者代理として連絡を入れておこう(笑)。で、鳴海嬢ちゃんに詳しい話を聞きたい。
GM/鳴海:「…あ、荒木君…心配、かけちゃったね…。…そちらは…?」
海聖:「…お体大丈夫ですか?」心配そうに話しかける中学生(笑)。
法眼:「ほれ、荒木」話を促す。ちなみに彼女はアンノウンマンだよな? 下手なことは言えん。
海聖:「えと、結城海聖と申します。よろしくお願いします(ペコリ)」
アラキ:「協力してもらった人たちかな…。まあ、怪しい坊主と怪しい中学生だと思っておいてくれ(笑)。」
法眼:「余計な世話だ、不良学生」つっこみ(笑)。
海聖:「怪しいって…怪しく見えますか?(汗)」
アラキ:「それより、何があったんだ?」
GM/鳴海:「そうなんだ…でも、ゴメンね…。よく覚えてないの…。気がついたら、ここで寝てて…親方のところに倒れてたって聞いたけど…」
アラキ:「倒れた?」医者がそう説明したんですか?
GM:島崎土木の前で倒れていたのが発見されました。行方不明の間のことは、よく覚えていないそうです。
法眼:「ところで、荒木に見せたい物があると言ったらしいな、写真か何かか?」
GM/鳴海:「…写真…そう、写真だ…!」
アラキ:「……二人とも、ちょっと外してくれ」
法眼:「あぁ、ここは任せる」海聖を促して、病室の外に出る。
海聖:「…」無言で続く。
法眼:で、外に出たら聞き耳を立てる(笑)。
海聖:「法眼さん…凄く目立ってます(汗)」聞き耳立ててる法眼見つつ。
アラキ:病院の廊下で盗み聞きする怪しい坊主(笑)。
法眼:「少年よ、細かいことを気にしてはいけない」(笑)
海聖:「でも…通りすがりの人に凄い目で見られてましたよ」距離を置きつつ(笑)。
GM/鳴海:「…なんか、懐かしい感じがしてたけど…あそこだったんだね…」
アラキ:「あそこ?」
GM/鳴海:「荒木君…あたし、どこに連れられたか、判ったかもしれない…」
アラキ:「??? どういうことだ?」さっぱり話が見えないよ〜。
法眼:同じく。イベントが進展してるらしきことは判るんだけどな(笑)。
GM/鳴海:「そんなはずは無いと思ってたけど…あの感じ、夢じゃなかったんだ…」そう言って、上半身を起こします。
アラキ:「おい、大丈夫か? 無理するな」背中を支えます。
GM/鳴海:「相談したいことがあるって言ってたよね…それ、あたしの思い出の時計塔が、取り壊されることになるかもしれないって事だったの…」
アラキ:「時計塔?」池袋にあるんですか?
GM:この池袋にはあります。現実の池袋には、多分無いと思います(爆)。


 だから、『どこからでも見える巨大な古時計はないか』って途中で2度も訊いたのにぃ…(苦笑)


アラキ:やっぱりあったのか、時計塔。
法眼:やっと話が繋がったな。
海聖:…ナルホロ。
法眼:取り壊されそうな時計塔に悪魔が取り憑いてそそのかした。噂を立てた理由は…クライマックスで判るだろ(笑)。
海聖:…携帯と腕時計が無くなれば大時計が必要になる! …とかいう思考か?
法眼:無茶苦茶な理屈だが、純朴な付喪神なら騙せるかもな(苦笑)。
GM/鳴海:「もう、ずっと動いてなかったから、仕方ないとは判っていたんだけど…。でも、間違いないよ…。どうやってそこから戻って来たか判らないけど…ひょっとしたら、あの時計塔が、あたしを助けてくれたんじゃないかって…そう思うのは、変かな…?」
アラキ:もしかして、鳴海が時計塔に絆を取っていたから助かったのか?(笑)
法眼:可能性はあるなぁ(笑)。
GM:それは正解ですね。
アラキ:当たりかよ!
海聖:(笑)
アラキ:「なるほどな…写真とはその時計塔の写真なのか?」
GM/鳴海:「うん。現物を見てもらう前に、とりあえず写真をって思って…」
法眼:写真を取り上げたのはドウヴァかな? 居場所の手がかりを消すために。
GM:その推測も正しいです。
アラキ:「ちなみに、どんな思い出なんだ?」
GM/鳴海:「あたしのお爺ちゃんが、管理人をしててね…よく、中で遊んでたんだ…。自分だけの、秘密基地みたいに感じてて…。ねえ、やっぱりあの時計塔、なくなっちゃうのかな…」
アラキ:「なくなりはしないさ、お前の心の中にはずっと残るだろ。楽しかった思い出として。たとえ、取り壊されたとしても…その思い出がある限り、時計塔はなくならないさ」
GM/鳴海:「うん………ゴメンね…ちょっと疲れちゃったみたい…少し、休むね…」で、鳴海は眠ります。
アラキ:静かに横たえて布団をかけます。
法眼:「なかなか言うじゃないか、荒木。女の扱いは師匠以上だな?」出てきたアラキにからかい半分で声をかける。
アラキ:「ほっとけ、出歯亀坊主」
海聖:「??」聞き耳を立てていなかったので判らない(笑)。
法眼:「ふ…さて、そうと判れば時計塔に行ってみるか」
アラキ:「そうだな、決着をつけるか」
海聖:「判りました、よく判らないけどドウヴァは時計塔に居るんですね? じゃあ行きましょう、早く行きましょう…昼間に殴りこんで大丈夫でしょうか?」
法眼:「あぁ、多分な。真っ当な手段で行けるかは判らんが…」時計塔内部はドミニオンかもな。
GM:では、時計塔に向かう、ということで、シーンを切ってよろしいですか?
一同:OKです。
GM:では、SA『ドウヴァを倒す』を全員に渡しておきます。
法眼:後は時計塔に殴り込んで、ドウヴァを斃せば終わりかな。時計塔は…俺たちじゃどうにも出来んが(笑)。デーモンがいればHA《歪曲する真実》で救えないこともないんだけどな。
海聖:結局取り壊される気はしますがねぃ。

 いきなり…と言うか、やっと出てきた『時計塔』。GMとしては、PLに自力で捜し出して欲しかったらしいです(鳴海に話させたのは非常手段)。
 実は、土木会社に行けば『時計塔』の話題を聞けたし、“ドウヴァが目撃された付近”で「目に付く時計を捜す」と宣言すれば、〈知覚〉判定で時計塔を発見できる展開を用意してあったそうです。PLの推理が迷走しまくってた上に時間も押してたので、結局どちらにも行きませんでしたが。
 GM的にシナリオの主目的は『ボスの居所を探ること』だったため、簡単に『時計塔』のフレーズを出せなかったのは解るのですが…。
 双方が『それぞれの尺度』で考えすぎたのが拙かったかもしれません。GMがヒントを出したつもりでもPL側はそれに気付かず、PLが質問したつもりでも、情報をなるべく小出しにしたいGMとしては余程的を射た質問でなければ正解を言えず。結果、スルーされたPLの思考はあらぬ方向へ…。
 今回は謎解きがメインなだけに、『互いの認識の相違』が最後まで悪い方に働いた気がします。……推理シナリオって、難しいですね(苦笑)。

▼絆/エゴの変化
アラキ:
ドウヴァにエゴ/成敗、時計塔に絆/解放を取得。
法眼:鳴海に絆/救済を取得。
海聖:鳴海に絆/救済、時計塔に絆/解放を取得。




●シーン12 『時計塔が現れた』 シーンプレイヤー:鬼来法眼  登場難易度:自由

○時計塔前


GM:時計塔側まで来ました。寂れて、人気の無い辺りです。近くには、管理人小屋があるくらいです。
法眼:管理人小屋を少し覗いてみよう。人はいるかな?
GM/管理人:「おや、どなただべ?」
法眼:「あぁ、この時計塔を見に来たんだ。近々壊されるってのは、本当か?」本当に人がいるとは思わなかった(笑)。
アラキ:まったくだ(笑)。
海聖:「こんにちは、おじさん。ちょっと見学に来ました〜♪」
GM/管理人:「ああ、見ての通り動いてねえしなぁ。最近鍵が壊れたのか、中にも入れんようになってしまったしなぁ」
アラキ:「中に入れない…!?」管理不行き届きだ(笑)。
海聖:「…中に入ってみても良いですか?」
法眼:ところで、この管理人は間違いなく人間?(笑)
GM:間違いなく人間です。ちなみに、ここから見て、時計は動いているように見えます。
法眼:「管理人さん、あの時計…動いてるように見えるんだが?」
GM/管理人:「(聞いてない)だから、壊されるのもしかたないべ。島崎さんとこが、保存できねえかって、いろいろしてるようだけどなぁ」
アラキ:時間は合ってますか?
GM:動いていますし、時間は合っています。ただ、管理人の目には、動いていないように見えているようです。
法眼:「島崎さんってのは誰だい?」
海聖:土木会社?
GM/管理人:「ああ、島崎土木の社長さんだなぁ。ワシの前の管理人さんと、仲がよかったみたいだから」
アラキ:それで鳴海がバイトしていたのか。
法眼:…もしかしてー。取り壊しの話自体が《歪曲する真実》で歪められたために発生した?
海聖:……《ヴォイド》持ち、いないねぇ。
法眼:さもなきゃ、動いている時計は単にドミニオンの演出かなぁ?
GM:いえ、取り壊しは元からです。
海聖:入ってみれば判る。GOだ(猪突猛進)。
法眼:「そうか、壊しちまうとは残念だな…」小屋を離れて、入り口に向かおう。
アラキ:普通の人間の目には、時計は動いているように見えるんですか?
GM:時計が動いているのを、《歪曲する真実》で管理人の目から隠しているのです。『動いていないのが正しい』と知っている人の目に、動いているのが見られると怪しまれますからね。
法眼:つーことは、《歪曲〜》はシナリオ内で既に使われてるわけですな。
アラキ:これでコピーできますね。
法眼:戦闘で余ればな(笑)。
海聖:ふむ…つまり、取り壊しは別に時計が止まったからでは無い?
GM:本来、動いていないのが正しいのです。老朽化もあって、取り壊すことになったのです。
海聖:あ、なるほど。了解です。
アラキ:なるほど、了解しました。
法眼:まぁ[SA:時計塔を救え]じゃないから、別にいいんだが(笑)。では、時計塔内部に入りますか。
GM:では、時計塔内部に入ると、いきなりデーモンが襲ってきます。
アラキ:おわ!?
GM:データ無しの演出ですが。
法眼:「不動金縛り法、喝ァァッ!!」演出で《恐怖の咆哮》。
アラキ:「どりゃあああ!」変身せずに吼雷(剣)で斬ります。
海聖:「こんのぉ!」殴りつけます。
GM:エキストラなので、あっさり倒されます。が、デーモンが倒されると声が聞こえました。海聖には聞き覚えのある声です。「チッ、もうばれやがったか…」
法眼:「やれやれ…ここまで随分手間くっちまったが、やっと会えたな?」
アラキ:「お前がドウヴァか」
海聖:「ドウヴァ! …遂に見つけました!」と言いつつ奥に突進(笑)。
GM:では、シーンを切って、クライマックスに移行しましょうか。
一同:了解。

▼絆/エゴの変化
アラキ:
弱者へのエゴ/守護を絆/守護に変更。



 

■クライマックスフェイズ■


●シーン13 『敵が現れた』 全員登場

○時計塔内部


GM:時計塔の内部で、憎々しげな顔を浮かべる小男。海聖の記憶にある、悪魔ドウヴァの姿です。
法眼:「さて、かすめ取った魂を返してもらおうか?」ぼきぼきと指を鳴らしつつ。
アラキ:「覚悟しな、貴様の目論見もここまでだぜ!」剣を肩に担ぎながら。
海聖:「今度こそ逃がしません、消滅してもらいます!」と言いつつ腕が巨大になる。
GM/ドウヴァ:「あの小娘の記憶は歪めたはずだったんだがな…。まさか、こんな早く嗅ぎ付けやがるとは…」
アラキ:「絆の力って奴だな…」
GM/ドウヴァ:「で、おまえら、俺をどうするつもりよ?」
法眼:「大人しく魂を返すなら、どうもしないが…素直に返すか?」
GM/ドウヴァ:「おいおい、せっかく手に入れた魂を、何で返さなきゃならねぇんだよ」
法眼:「だろうな」肩をすくめる。「…ならば、調伏するまでだ」
アラキ:「なら、貴様を打ち砕いて解放するだけだ」
海聖:「消滅してもらいます。問答無用で!」殴りかかろう(笑)。
GM:では、海聖のパンチが当たり、ドウヴァは吹き飛びます。
法眼:吹き飛ぶのか(笑)。
海聖:「………………当たった?(汗)」牽制のつもりだったらしく後ろで構えた左手が所在無さげ(笑)。
GM:と、ドウヴァが吹き飛んだかと思うと、時計塔全体が震えました。
アラキ:「時計塔が……?」
海聖:「…?」周りをキョロキョロ。
法眼:「建物全体が敵、なんてのは勘弁してくれよ…?」
GM/ドウヴァ:「フヒヒ、やっちまったなぁ。俺は、こいつに取っちゃあ、再び時を刻めるようになった恩人様だぜ。その恩人様を腹の中で殴るなんて、あんたら軽率だぜ! ほうら、こいつが怒ってるぜ。恩人様を傷つける、『悪魔』に対してよぉ! フヒャヒャヒャヒャヒャ!」その台詞に呼応するかのように、建物全体から、敵意が放たれます。
法眼:「だが一方で、この時計塔を愛する人間を殺そうとした、邪悪な魔物でもある!」時計塔に聞こえるように大声で叫ぶが。
アラキ:「お前は騙されているんだ。やめろ!」
海聖:「そんなまやかしの力で時を刻めて何になるんですか! 人の魂を吸って生き長らえて満足なんですか!?」
GM/ドウヴァ:「無駄無駄! 心を操る術に関しちゃぁ、俺は専門家だぜ!」
法眼:HA《マルチリカバリー》とか、誰も持ってないよな?
海聖:持って無いですね。
法眼:《歪曲する真実》をコピーして時計塔を味方に出来ればいいんだが…《ヴォイド》で消されるとどうしようもないしなぁ。一か八かでやるには、ちとリスクが大きい。
海聖:ですねぇ…まあ、そこら辺は考えてるでしょうしね。
GM/ドウヴァ:「さぁて、それじゃあ始めようか…お前らの無様な死の演出をなぁ!」
法眼:「…やれるものなら、やってみろ!」牙を剥き出す。
アラキ:「無様な死が降りかかるのは貴様だ!」
海聖:「思いを踏みにじって、楽しいんですか!」
GM/ドウヴァ:「最高の悦楽だねぇ」というところで、シーンを切って、戦闘に移行しましょうか。
法眼:ちなみに、海聖の知識でドウヴァが《ヴォイド》持ちかどうかは判らないよな?(笑)
海聖:前に使ってたとか無いですか?(笑)
GM:その前に逃げられましたので、わかりません。
海聖:まあ、そうでしょうね。
法眼:仕方ない、ここは素直に戦おう。
アラキ:しょうがないか。

▼絆/エゴの変化
法眼:
時計塔に絆/憐憫を取得。




●シーン14(バトル) 『悪魔が消えた』

▼ラウンド1


GM:まずエンゲージの説明から。ドウヴァは、少し離れた位置にいます。エンゲージするにはマイナーアクションを必要とします。時計塔とは、どこに位置してもエンゲージしているものとみなします。ただし、移動に制限はかかりません。ちなみに、ドウヴァは魔獣化してHA《超魔の命》を使用しました。
法眼:早!?
GM:殴られたし(笑)。では、エンゲージの宣言をどうぞ。
海聖:(笑)
アラキ:こちらは全員同じエンゲージ?
GM:いえ、そちらのエンゲージは同一でもばらけていてもOKです。ただ、初期配置でドウヴァとエンゲージすることはできません。
海聖:僕は殴った後だから、少しドウヴァからは離れてますね。
法眼:つか、この3人全員白兵特化だし(笑)。
アラキ:まったく。
海聖:よくもまぁ殴るしかない人達が集まったものだ(笑)。
法眼:ところで、《超魔の命》に使ったAGPは秘密?
GM:秘密です。
法眼:行動値は?
GM:ドウヴァが11。時計塔が7です。
法眼:ふむ、了解。
GM:まあ、ぶっちゃけPCが一塊なのかバラバラなのかが聞きたいのですが。
法眼:ばらばらで。どうせ行動、そっちが先だし。
アラキ:じゃあ、ばらばら。
海聖:バラバラでいいです。

 現在のエンゲージ:(ドウヴァ) (アラキ) (法眼) (海聖)  *時計塔はシーン全体とエンゲージ扱い


GM:全員独立しているわけですね。ではセットアップ。こちら、ドウヴァが《殺戮の宴》。時計塔が《ナイスタイミング》。
アラキ:《コスチューム》で変身。雷が落ち一匹の鬼が現れる。
法眼:オートで《獣化》。
GM:では、こちらから。標的はランダムで(ころころ)対象は明仁。
アラキ:きた!
GM:マイナーは無し、メジャーで《道化の笑み》(ころころ)達成値は18。リアクションは〈意志〉でどうぞ。
アラキ:(ころころ)当たりました。
GM:命中したなら、4ラウンド間、防御判定のクリティカル+1とします。
アラキ:全然痛くねえ(笑)。
法眼:防御でクリティカルしなくなるけどな(笑)。
GM:では、そちら順番にどうぞ。
海聖:うい、ではマイナーで接敵、メジャーで通常攻撃。「行きます!」ブースターで加速された巨大な拳が立続けに打ち込まれる。(ころころ)25です。
GM:ドウヴァ、防御判定せず。時計塔が《命をかけて》でカバーリング。ダメージどうぞ。
法眼:そうくるか。
海聖:相手に突き刺さった瞬間、拳が雷光を纏う。(ころころ)50点の〈雷〉。
GM:さすがに強いな。一発で魔獣化です。で、こちらもHA《超魔の命》を使います。
法眼:うわ、面倒くせぇ。
海聖:「…なっ!? …相変わらず…汚い!」振りぬいた体制でドウヴァを睨む。
GM/ドウヴァ:「おいおい、俺が身を隠すためだけに、こんなところにこもってると思ってたのか?」
海聖:「ですね…仕方ないですが。時計塔ごと粉砕します」拳を構え直す。
法眼:「へっ、だったら…」マイナーで《ハンティングスタイル》。腰の瓢箪を取って、中の銘酒『鬼ごろし』をぐいと一口飲む。続いて、メジャーで《吹き散らす物:炎》だ。(ころころ)クリティカル!
海聖:おぉ。
アラキ:見事。
GM:ドウヴァ狙いですか?
法眼:範囲攻撃なので、時計塔も一緒くたです(笑)。
GM:ならば、HA《死に至る病》宣言。今の判定をファンブルにします。
法眼:う、《ヴォイド》はない。
アラキ:通すしかねえ(笑)。
海聖:HA《電光石火》いっとく?
法眼:出来るなら頼む。海聖に1点AGP渡す。
海聖:了解、貰ったAGPで《電光石火》! 「させません!」両手から放たれた雷がまとわり付く。で、法眼さんにAGP3点献上しておきます。
GM/ドウヴァ:「うっとうしい奴らだぜ…!」
法眼:オートで《魔眼》。更にHA《律の破壊者》行きます。AGPぷりーず。
アラキ:法眼と弱者・師匠の絆を固定。AGP3点。
法眼:自前でエゴ1点固定、合計7点か。(ざらざらざらーっ)〈魔〉属性136点の2倍!
GM:まず、《命をかけて》でカバーリングして、HA《伝説の証明》AGP4点消費! (ざららーっ)…それでも216点通し。
法眼:「鬼来流法術、鬼火……なんてな」で、さすがに一撃じゃ死なない?
海聖:…まだもってるの?
GM:始めからこの程度は食らうつもりの計算。まだ落ちません。仮にも建物だしね。
アラキ:生きてるのか。
法眼:「ちっ、さすがに頑丈だな」荒木にAGP3点渡しておく。
アラキ:ではいきます。「俺が…お前を解放してやる。悪魔の支配からな」マイナーで《戦闘形態》、メジャーで時計塔に通常攻撃。(ころころ)低い、18(笑)。AGP1点で振りなおします。(ころころ)…19。
法眼:駄目だ(笑)。
アラキ:1しか変わんねえ(泣)。
GM:では、《後光》で回避。(ころころ)命中ですが、HA《スーパーアクション》宣言。通すならクリティカルで回避しますが?
アラキ:通ります。
GM:では、こちらの行動…エンゲージ、ばらけたまんまだよ(号泣)。というわけで、ランダムで(ころころ)法眼に。
法眼:俺か。
GM:マイナーで《真のチカラ》、メジャー《古代神》。(ころころ)15。自分に《予言》使って振り直します。(ころころ)達成値18。
法眼:〈意志〉は低いんだが…(ころころ)駄目だ。ダメージどうぞ。
GM:(ころころ)23点の〈闇〉です。
法眼:素通しで残りFP33点。次のラウンドだな。

 現在のエンゲージ:(ドウヴァ・海聖) (アラキ) (法眼)  *時計塔はシーン全体とエンゲージ扱い


▼ラウンド2

GM:では、第2ラウンドのセットアップ。時計塔はまた《ナイスタイミング》。ドウヴァ、無し。
海聖:最初のイニシアティブでHA《万能なる一撃》使おう。罪1点使用。ドウヴァに殴りかかります。「もう1発!」(ころころころころ)達成値27。
GM:例によって、《命をかけて》でカバーリング。ダメージどうぞ。
海聖:(ころころ)46点の〈雷〉です、低いなぁ(笑)。
GM/ドウヴァ:「クックック、いい子だ。健気だねぇ…」それじゃあ、まだ落ちません。12の明仁どうぞ。
アラキ:マイナーでドウヴァに接敵、メジャーで通常攻撃。(ころころ)21。
GM:はい。またもや《命をかけて》でカバーリング。ダメージどうぞ。
アラキ:オートで《期待の星》使います。(ころころ)40点〈光〉ダメージ。
GM:《絶対愛結界》使用。30点軽減します。
アラキ:HA《ブーストアップ》。
GM:ぐ…どうぞ。
アラキ:マイナーで《エネルギーチャージ:雷》、メジャー通常攻撃で自動クリティカル。
GM:《命をかけて》でカバーリング。ダメージどうぞ。
アラキ:オートで《期待の星》、(ころころ)53点〈雷〉ダメージ。
GM:HA《遠くからの声援》で、HA《伝説の証明》を再使用。AGP3点消費。(ざららーっ)9点通し。持ちました。
アラキ:まだ生きてるよ(泣)。

 現在のエンゲージ:(ドウヴァ・アラキ・海聖)  (法眼)  *時計塔はシーン全体とエンゲージ扱い

GM:では、11でドウヴァが動きます。マイナーなし、メジャーで《地獄落とし》。明仁と海聖が標的。
海聖:カモン。
アラキ:来い。
GM:(ころころ)クリティカルです。
アラキ:(ころころ)当たりました。
海聖:(ころころ)ダメージどぞ。
GM:時計塔がHA《裁きの光》をAGP2点で使用。(ざららっ)53点の〈炎〉です。
海聖:魔獣化ですね。
アラキ:魔獣化しました。FP0になった瞬間に《クリフハンガー》を使います。
GM:行動値10のお二方、続けてどうぞ。
法眼:では《吹き散らすもの》でドウヴァに。(ころころ)達成値21。
GM:またまた《命をかけて》でカバーリング。ダメージどうぞ。
法眼:《魔眼》重ねます。(ころころ)43点〈炎〉を2倍。
GM:それは、何をしても持ちません。時計塔、戦闘不能!
法眼:よし!
GM/ドウヴァ:「チッ…まずい…!」
海聖:「逃がさない!」殴りかかります。
法眼:「海聖、決めろ!」
海聖:(ころころころころ)24で。
GM:《マクスウェルの悪魔》使用、その達成値を−9して回避します。(ころころ)…6ゾロ!?
海聖:ぶ(笑)。
GM:なんて無駄なタイミングで…。本気で泣きますよ(笑)。
アラキ:海聖の絆を固定、AGP1点。
海聖:そのAGPでHA《ブーストアップ》使用します。「こんのぉ!(←避けられたのが悔しいらしい)」自動クリティカル。
GM:(ころころ)まあ、無理ですね。ダメージどうぞ。
海聖:(ころころ)53点〈雷〉です。
GM/ドウヴァ:「この…引き際を誤ったか…畜生…!」
法眼:お、斃した?
GM:死亡、戦闘終了! 実は《超魔の命》、AGP1点使用でした。
海聖:「…こんなのを打ちもらしていたかと思うと…」
法眼:時計塔を潰したら、早かったな(笑)。
アラキ:まだ《フルファイア》残してたのに(笑)。
海聖:^^;
法眼:時計塔相手に使えば良かったなー(笑)。
アラキ:《クリフハンガー》も無駄だった(笑)。
法眼:鬼火が役立った。取って良かったー(笑)。
GM:まあ、戦闘力は低いと言ってましたからね。HAも殆ど時計塔のでしたし。人間性の回復が必要な方いますか?
法眼:ちょうど0点。振れば自動で大丈夫。
海聖:人間性は14残っております。使ってないから(笑)。
アラキ:マイナス1だから大丈夫。
GM:では、シーンを切ってエンディングに移行します。

 …エンディングへ行く前に。結局、本編ではドウヴァの目論見が不明のままだったので、ここで解説。

 まず、ドウヴァは『おまえを動けるようにしてやろう。ただし、22時丁度だけは、俺の言う通りにしてもらう』と持ち掛け時計塔を操ります。
 そして、22時丁度に時計塔を見た者だけを取り込んでいました。
 噂をコントロールしていたのも当然ドウヴァで、彼は噂によってなるべく多くの人間が『時計塔』を見るように仕向けたのです。
 ただし、同時に自分の所在を知られたくも無い彼は、具体的に『時計塔』のフレーズが噂に上らないようにもコントロールしていました。
 『22時』と『時計』のフレーズがあれば、曰くありげな時計塔に目を向ける者が出るだろうと言う読みです。
 それに、『池袋全体』で『22時丁度に時計塔に目をやる者』は偶然でも一人二人はいるでしょう。
 そういう考えを持って、彼は自分の居場所がばれないことを優先させつつ魂を集めていたのでした。


 という説明が、後にGMからされました。……え〜と、この真相に自力で辿り着ける人って、いたんでしょうか?
 私は説明を受けて「そういう発想も有りなのか」と納得はしましたが、自分だけでは絶対こんなややこしいこと考えつかなかったと思います。
 考え方の違いなんでしょうが…セッション中には「こんな噂を流したら、警戒して誰も時計なんか見ないじゃないか」と、GMの思惑とはまるで反対の推測をしてしまったんですよね(苦笑)。



 

■エンディングフェイズ■


●シーン15 『最後に残ったのは』 共通ED


○時計塔前(早朝)


GM:ドウヴァが奪った魂は、幸い全て無事でした。簡単に見付からないだろうと高を括っていた分、長く弄ぶつもりだったようです。
法眼:「…これで、被害者たちも元に戻るかな」
海聖:「やっぱり下衆でしたねぇ…」
法眼:『鬼ごろし』をぐびりと飲みつつ。「荒木もどうだ?」
アラキ:「未成年は酒飲めないんだよ」教育的配慮により(笑)。
GM:時計塔は、かろうじて原形をとどめていますが、もはやいつ崩れてもおかしくない状態です。奇しくも、22時を指して時計は止まっていました。
法眼:「さて、こっからはサービスだ」時計塔に酒を振りかける。まずはHA《獣の生命》でボロボロになった時計塔が建築当時の状態に復活!
GM:それは良しとしましょう。元通りになるのは次のシーンですけど(笑)。
海聖:では、ふと見上げて「貴方が望む気持ちは判りますけど…頼った相手が悪すぎましたね。次からは騙されないで下さいな」
アラキ:「これで、コイツもまた街を見守っていけるな…」
法眼:次にHA《歪曲する真実》で『取り壊し予定→実は復旧・保存のための工事だった』ことにする。とまぁ、こんなもんでいかがでしょ?
アラキ:なるほど。
法眼:これで書類上も問題なし♪
海聖:良いと思います(笑)。
GM:では、『取り壊し』という事実がなくなったところで…目が覚めた鳴海と、島崎土木の皆さんがやってきます。
法眼:「よぉ、おはようさん!」
海聖:「こんにちは、っと鳴海さんは起き上がって大丈夫なのですか?」床に座りながらもペコリ。
GM/社長:「ようし、チェックを始めろー! …まあ、見掛けより頑丈そうだから、ちょっとした補修で済むだろう」
アラキ:「よお鳴海、もう大丈夫なのか?」
GM/鳴海:「うん。今回の調べで、本当に保存が可能かどうかが、決定するから…。そう思うと、とても寝ていられなくって!」
法眼:「大丈夫だろうさ、きっとな。…ふあ〜ぁ」欠伸を噛み殺しながら。
アラキ:「よかったな、思い出が壊されなくて」
海聖:「大丈夫ですよ…
とっても丈夫でしたから…ええ、とっても」ボソボソ(笑)。
GM/鳴海:「うん♪ ………ありがとう」三人と、時計塔に向かって、頭を下げます。
法眼:
……確かに、嫌になるほど頑丈だったよな」同じくぼそぼそと。
アラキ:
確かに、硬かった……」ボソボソ(笑)。
海聖:何だこの3人(笑)。
法眼:爽やかな朝の中、男3人だけが何故かどんよりムードに(笑)。
GM/鳴海:「あたしがいきなり倒れて、意識が無かった間に、なんだかみんなに助けてもらったような気がする…」《歪曲する真実》で、時計塔に関する事実が歪められたため、その辺りに関する全員の記憶も歪められています。
法眼:うむ、まぁそれはそれで。
GM/社長:『じゃあ、今度は鐘のチェックをするぞー!』
アラキ:「そいつは違うな、お前を助けたのはコイツだよ」時計塔を親指で指す。
GM/鳴海:「そう、かもね…。そう思うのって、変じゃないよね?」
アラキ:「ああ、多分それが真実さ」鳴海に微笑む。
GM/鳴海:「うん♪」
海聖:「大切にしてあげてくださいね?」と言った後ウトウトしだす(笑)。
法眼:「大丈夫か、坊主? 家まで送ろう」海聖をひょいと担ぎ上げる。
海聖:「あぅ…すみません…この何日か、晩くて…」頭が揺れてる。
法眼:「気にすんな、寝てろ」荒木に手を振って歩き出す。
アラキ:「二人とも、ごくろうさん」法眼に手を振り返す。
海聖:「荒木さ〜ん…ありがとうございました。迷惑掛けました〜…」力なく手を振る。
アラキ:「おう、子供は早く寝ろ」
GM/鳴海:「…どうなるかって、ずっとヤキモキしてたけど。今はなんだか、凄くすっきりした気分!」
アラキ:「そりゃ良かった」
海聖:法眼に担がれて退場(笑)。
法眼:同じく退場ー。
GM/鳴海:「うん。あたしの大事な思い出の場所だもん。これからも、ずっと、ね」笑顔を浮かべる鳴海。それに答えるように、鐘が高らかに鳴り響いた…。
アラキ:「そうだな、コイツはずっとこの街を見守っていくさ」
GM:ってところで、そろそろ終わりとしますか?
一同:了解です。
GM:それでは、終了とします。お疲れ様でした!
一同:お疲れ様でしたー。





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