●今回予告●
始まりは偶然。
薄皮一枚隔てた向こうとの会合は、世界を変容させる。
それは、夕焼けの向こうに消えたはずの…。
Beast Bind New Testament
『夕焼け小焼けと』
汝、夕陽の乙女と再会せん。
オープニング ミドル クライマックス エンディング
■プレセッション■
GM(Nオレンヂ):いつものルール略式。絆・エゴは七つまで自由に取得です。ところで、こちらの時計、22:00になりました。皆さん、準備はよろしいですか?
R−3→弥太郎:準備OKです。
でんでん→和也:OKですー。今日は宜しくお願いします(礼)。
麻那→法眼:登場判定・絆判定は無しですね?
GM:はい。指定が無い限りは、登場判定は行いません。
法眼:了解ー。
GM:では、開始としましょう。和也→法眼→弥太郎→明仁→和也の順でPC間の絆を取ってください。自己紹介も、この順番でお願いします。
一同:了解です。
和也:では、自己紹介いきますよー?
●PC1(定員1名) 推奨:『普通の人間』としての子供時代があったキャラ
夕暮れの街、人混みの中に見かけた後姿。
その姿に君は、懐かしい姿を思い起こさせる。
子供の頃、確かに近くにいたはずの、幼馴染の姿を。
シナリオ絆:薄野 夕那 (関係:友情など好意的なもの)
▼暁 和也/復讐機 プレイヤー:でんでん
【フルメタル/フルメタル】 年齢:17歳/性別:男/カヴァー:高校生
「――――俺は……“機械”だッ!!」
とある“組織”が創り出した、『鋼鐵殲機』と呼ばれる改造人間の試作体。
両親が事故死した後、“組織”に誘拐され改造手術を受けるも、辛うじて逃亡。
以後、“組織”からの刺客を退けつつ、その企みを叩き潰している。
普段は学校をサボりがち&常時ギターケースを持ち歩く以外は、いたって普通の少年に見える。
大切な『日常』を脅かす存在が現れた時、醜い機械の身体を剥き出して戦う…彼は哀しき改造人間なのだ。
所持HA:《真理のe》、《ブーストアップ》、《マルチリカバリー》
●PC2(定員1名) 推奨:退魔師、ハンターなど。
死霊課からの依頼が来る。
しかしそれは『おそらく魔物絡みと思われる誘拐事件』
という、酷く曖昧なものだった。
シナリオ絆:死霊課 (関係:ビジネス、忠誠など)
▼鬼来 法眼/鬼法師 プレイヤー:麻那
【イレギュラー/ビースト】 年齢:33歳/性別:男/カヴァー:法力僧
「この身に流るるは鬼の血…されど宿るは人の魂。仏の力を借りて魔性を討つ、人呼んで―――鬼法師」
先祖返りで『鬼』の血脈に目醒めた流浪の法力僧。飄々としているように見えて、芯は熱い性格。
身長2mを超す巨漢でボサボサ髪に無精髭、顔も身体も傷だらけ。僧衣と下駄履きが基本スタイル。
鬼の血がもたらす忌まわしい食人衝動を堪えながら、人に仇なす魔物を調伏している。
実のところ『法力僧』としては二流以下だが、鬼の能力と実戦で鍛えた戦闘技術により『退魔師』としては一流。
昔、恋人を喰い殺しかけたトラウマから、自分と自分に流れる『鬼の血脈』を忌むべきものとして憎んでいる。
所持HA:《歩く影法師》、《歩く影法師》、《獣の生命》
●PC3(定員1〜2名) 推奨:人間に対して友好的なキャラ
夕暮れの公園。何の変哲も無い場所。
しかし、君はふとした瞬間、気付いてしまった。
既に、事件は始まっていた事に。
シナリオエゴ:夕暮れ (関係:憎悪、仇敵など)
▼山本 弥太郎/出羽の風丸 プレイヤー:R−3
【セレスチャル/ビースト】 年齢:17歳/性別:男/カヴァー:高校生
「――――出羽の風丸…推して参る!」
代々、出羽三山を治める大天狗に仕える、若き鴉天狗。現在は人の姿で人間社会に紛れて生活中。
天狗の秘剣・霞丸を自在に操り、人界・自然界に仇なす敵を人知れず倒す使命を帯びている。
若いためか多少激しやすく、無鉄砲なところがある。しかし同時に義理堅く、人情に篤い。
人間時の姿は蓬髪を後ろでまとめた目つきの鋭い青年。
左頬に細い刀傷があるため一見近寄りがたい雰囲気の持ち主だが、実はかなりの照れ屋。
所持HA:《アドベント》、《勝利への賛歌》、《神獣撃》
▼荒木 明仁/荒雷鬼 プレイヤー:れおそ
【フルメタル/レジェンド】 年齢:17歳/性別:男/カヴァー:高校生
「俺の名は『荒雷鬼』―――絶望の闇を切り裂く雷だ!」
魔物から人間を守るための組織に属する、正義の『鬼』(某特撮ヒーロー風)。
ごく普通の家庭に生まれるも、魔物に両親と姉を殺され天涯孤独に。
その事件で命を救ってくれた『鬼』に弟子入りし、自分も『鬼』となった。武器はギター型の剣『音撃弦・吼雷』。
師匠も謎の魔物に殺されるなど重い過去を背負っているが、基本的には陽気で軽めのナイスガイ。
最近はもっぱら『鬼』としての役目が忙しく、学校にろくすっぽ行けないのが悩みの種。
所持HA:《ブーストアップ》、《フルファイア》、《スーパーアクション》
和也:鬼来さんへの絆は尊敬です。
法眼:弥太郎への関係は絆/信頼で。
弥太郎:荒木への絆は連帯感。学校の同級で、似たような退魔がらみの仕事もしているので。
アラキ:和也への絆は親近感。ラ○ダーつながり?(笑)
和也:最近、“組織”の倉庫から軍用バイクを強奪しました。ショットガンと合わせてハ○イダー化が進んでいるような気もしないでもない(笑)。
弥太郎:弥太郎の姿は『変身忍者 嵐』がイメージ。元は回避重視だったはずなのに、パワーアップで固い人になりました…。
法眼:(データを見つつ)…確かに装甲ごつくなったなぁ、弥太郎(笑)。
弥太郎:違う生き物になり申した…(笑)。
アラキ:いつの間にか荒木より硬くなってる(笑)。
和也:カラス天狗ってこんなに硬い生物なんだろうか? と思いつつキャラシートを見ております(笑)。
法眼:特殊強化服+《神器》かぁ…俺は既に法衣持ってるから取れないんだよな、《神器》もないし。シャレで軍用バイクか装甲車でも取ってみようか(笑)。
弥太郎:《神性介入》がないと、それっぽくないので。コストのかからない手段で強くなるしかないな、と。コストが痛くて、《神撃》も暫く手出ししないことにしました…。
法眼:…こういう装備って、クライマックス前には自宅へ取りに戻るんだろうか?(笑) しばらく前に某大手掲示板で話題になったんだけども(笑)。
弥太郎:…考えてなかった(笑)。
法眼:きっとシーンの間に取り寄せてるんだろうな、何らかの手段で(笑)。
アラキ:私はそのために《こんなこともあろうかと》を特殊強化服と一緒に取りました(一同笑)。
弥太郎:いっそ鎧びつでも背負って歩く? 聖闘士みたいに(笑)。
アラキ:鎧びつ担いで学校に来るんですか(笑)。
和也:あとは常に着ておくとか(笑)。
法眼:隠匿できないんだよ。怪しすぎてお巡りさんに捕まる(笑)。
和也:でも特殊強化服なら「ファッションです」って言い張れそうな(笑)。
弥太郎:常に着ている人は、勝負服がナチスの軍服の人と同じくらい痛い(一同爆笑)。
アラキ:武者鎧では良くてコスプレですね(笑)。
和也:人間性が減りそうだ(笑)。
弥太郎:むう…《瞬間武装》みたいなものがないんだよなあ…やはり、鎧びつしかないのか(笑)。
和也:フルメタルは《融合》でどーにかなりそうだけども……一つしか融合できないからなあ(笑)。
アラキ:あと、《融合》は武器しかできないんだよね。
和也:それが悩みの種(笑)。ロケットランチャーと機関銃とショットガンを《融合》して次々とギターケースから武器を取り出したりする演出ができないし(笑)。
GM:それでは、始めましょう。まずはPC1のオープニングから。
■オープニングフェイズ■
●シーン1 『夕焼けに出会う』 シーンプレイヤー:暁和也
○夕暮れの雑踏
GM:あなたは、夕暮れの池袋の雑踏の中を歩いています。進行方向には、見事な夕焼け空が。
和也:ではギターケースを片手にふらふらと歩いております。「夕焼け――……か。そういや、夕日をゆっくり見たの――いつが最後だったかなあ」
GM:そうして歩いていると、少し離れた先を歩く後姿に、不思議な感覚を覚えました。
和也:「……うん?」と立ち止まって、周囲を見まわします。
GM:後姿で、顔も見えないはずなのに、何故かその顔を知っているような、不思議な感覚が。
和也:「――――……あれ、っと――……」誰だろう、と首を傾げて。
GM:そして不意に、幼馴染の『薄野 夕那』と言う名前を思い出します。今の今まで、忘れていたはずなのに―――。
和也:「……夕那?」少し躊躇った後、人込み駆け分け後を追いかけようとします。
GM:その声は届かないのか、後姿は雑踏の中に消えて行きました。追いかけても、何故か距離は遠ざかるばかり。結局、最後には見失ってしまいました。
和也:では、雑踏の中心で立ち止まって――「……夕那、なんで――今ごろ……忘れてた、筈なのに」
GM:ただ、あなたはどうしても夕那のことが気になって仕方がありませんでした…。というところで、シーンを切りましょうか。絆:薄野夕那と[SA:夕那を見つける]をどうぞ。
▼絆/エゴの変化
和也:夕那に絆/友情を取得。
●シーン2 『夕焼けに消える』 シーンプレイヤー:鬼来法眼
○死霊課
GM:あなたは、知り合いの死霊課の刑事に呼び出されました。何でも『奇妙な事件が起こっているので、協力して欲しい』とのことです。
法眼:「…さて、また神隠し事件だって?」
GM/刑事:「とにかく、奇妙な事件なんだ」そう言いつつ見せられたのは、捜索願の束です。
法眼:「時計塔事件(*リプレイ第14話)の時にも言ったが、俺は本来『事件の後始末』が本分であって、調査は不得手なんだがなぁ…」ぼやきつつ、捜索願に目を通す。
GM/刑事:「一つ一つは、割とどこにでもありそうな事件なんだが、ちょっと見て欲しいのはここだ」そう言いつつ示されたのは、失踪した日時。
法眼:「うん?」覗き込むが。
GM:1年くらい前からから50年以上前まで、バラバラです。
法眼:何か、明らかに怪しい共通項があるのか?
GM/刑事:「これらが、ついさっき、一斉に届けられた」
法眼:「……一度に捜索願が届いた? 失踪が起きたのはバラバラなんだろう?」
GM/刑事:「話を聞くと、届けた者達は皆、“いなくなった事に今気付いた”ようなことを言っていた」
法眼:「…確かに奇妙な話だな。集団幻覚か、さもなけりゃ…魔物か」
GM/刑事:「調べてみたが、どれも初めて届けられている。物によっては、50年以上いなくなっていたことに気付かなかったことになる」
法眼:「失踪したのは間違いないんだな。届けを出した連中の裏は取れてるのか?」
GM/刑事:「とにかく件数が多くて、人手が足りない。普通の聞き込みで手一杯だ。なので、魔物絡みという前提での調査を頼みたい。やり方は、任せる」
法眼:「…わかった、わかった。俺もツテを当たって捜査してみよう」溜息つきつつ諸手を挙げた。
GM/刑事:「すまないが、よろしく頼む。こちらで判ったことはすぐに知らせよう。とりあえず、現時点で怪しい者は挙がっていない」
法眼:「…やれやれ。今回も難儀なこったぜ…」腰を上げて部屋を出る。
GM:死霊課への絆と、[SA:死霊課の依頼を果たす]をどうぞ。
法眼:絆は『貸し』で。毎度難儀な依頼ばかり押しつけられてるからな(笑)。
和也:最近になって失踪に気付いた? ……ふぅむ。
GM:では、シーンを切ります。
▼絆/エゴの変化
法眼:死霊課に絆/貸しを取得。
●シーン3 『夕焼けは消えず』 シーンプレイヤー:山本弥太郎&荒木明仁
○夕暮れの公園
GM:場所は、池袋の中でも、比較的緑の多い公園。友人と待ち合わせをしているところです。
弥太郎:「ふむ…」時計を見つつ、待っています。
アラキ:「遅えなあ……」
GM:しばらく待っていますが、友人はなかなかやって来ません。ちなみにここからも、見事な夕焼け空が拝めます。
アラキ:「もうすぐ、日が暮れちまうぜ……」
GM:辺りに人影は無く、丁度静かになっています。
弥太郎:「…うむ…このままでは、日が暮れかねん。連絡でも、してみよう」携帯で連絡してみますが。
GM:友人の携帯は、留守電になっていますね。
弥太郎:「ダメだ。繋がらん」
アラキ:「なにやってんだ、アイツ」
GM:そうして待っていると、お二人はちょっとした違和感に気付きます。それは、時計。ここから見えるのは確かに夕焼け空だと言うのに、お二人の時計は20時を過ぎていました。
アラキ:「おい、弥太郎。ちょっと妙じゃないか?」
弥太郎:「…馬鹿な。まだ、夕暮れ時のはず…」荒木の指差す時計を見て。
アラキ:「なんで、8時過ぎたのに夕日が出てるんだよ……」
法眼:…これはもしや。荒木と弥太郎は『神隠しになった側』か!?(笑)
和也:双方向から探っていくのか?(笑)
法眼:合流できたら『捕まりかけていた』、出来なかったら『既に捕まっている』ということで(笑)。
和也:合流しても『友人もろとも捕まった』可能性が(笑)。
GM:そして、まるで二人がそれに気付いたのを合図にしたかのように、周囲は一気に夜の帳に落ちます。
アラキ:「な……」唖然とします。
弥太郎:「…なにやら、きな臭い雰囲気がしてきたな。魔物絡み、か」一応、冷静に。
アラキ:「狐にでも化かされたか?」苦笑して。
弥太郎:「狐ならば、“いつもの”連中と、そう変わらんが…」
GM:で、そこに電話が来ます。着信者は、待ち合わせをしていた友人。
弥太郎:「…もしもし」
GM/友人:『悪い! 教頭に捕まった! 携帯も取り上げられて、連絡もできなかったんだ! すまない!』そう言う友人に、夕焼けを不自然に感じた様子は無いようです。『すぐにダッシュで行くから、もうちょっとだけ待っててくれ!』
アラキ:「一体何やったんだ、あいつは」
弥太郎:「…そうか。ところで、今何時だ?」
GM/友人:『20:38だな…。すまない、マックで勘弁してくれ!』
アラキ:「モスにしろ」
GM/友人:『モスで二人分…!? て、手加減しろよな…』
弥太郎:「…とにかく、待っている。早く来い」とだけ言っておきます。
GM:ということで、特に何事も無く、電話は切れます。
弥太郎:「…どうにも、腑に落ちんな。俺たちが気がついた瞬間に、夕暮れが夜になった…」首を傾げつつ、退いておきます。
アラキ:「もし気が付かなかったら、どうなってたんだ?」薄ら寒いものを感じます。
GM:夕焼けへの絆と[SA:奇妙な夕焼けを探る]をどうぞ。では、シーンを切ります。
▼絆/エゴの変化
弥太郎:夕焼けに絆/探求を取得。
アラキ:夕焼けに絆/不安を取得。
GM:さて、混乱する前に時系列を言っておきます。まず、OP1が起こり、その後でOP2の死霊課に捜索願が届いたのと、OP3の長い夕焼け現象が起きています。日付は一緒で。
法眼:ふむ。心に留めておこう。
和也:あ、夕那は幼馴染なんですよね?
GM:はい、幼馴染です。そのことを、何故かOP1で思い出しました。
法眼:隠蔽されてた記憶が、何かのきっかけで戻ったって所か。他の被害届を出した連中も同じだろうな。
和也:夕那も失踪していた、ということだろうか? むう……PCは失踪事件なんざ知らないしなあ(笑)。
法眼:ヒロインの名前がいかにもな感じだから、元凶かと思ってたが…単なる被害者の一人って可能性もあるかな?
和也:『唐突に思い出した』ってのが引っかかってるんですよぅ。
弥太郎:夕焼け、神隠し…ちょっと菊池秀行の小説みたいだ。
和也:菊池さんかー、京極っぽいなあと思ってましたが。
弥太郎:『鬼去来』ってのが、そんな話でした。
法眼:そういう『ちょっと不思議な話』もいくつか書いてるな、菊池氏。
和也:へー……菊池さんの『ちょっと不思議』は読んだ事がなかった。
法眼:エログロバイオレンスのイメージが強いからな(笑)。
アラキ:まったくです(笑)。
法眼:『インベーダーサマー』とか『風の名はアムネジア』とか、別メディア化もされてたな。割と好きだった。
和也:友人が興味があると言っていたので『妖神グルメ』を奨めたり。
弥太郎:『妖神グルメ』はすごかった…(笑)。
和也:主人公の名前が『内原富手夫』と聞いた瞬間、クトゥルフ回路が全開に(笑)。
法眼:そう言えばクトゥルフネタだっけ。概要しか憶えてないが(笑)。
■ミドルフェイズ■
●シーン4 『向こうからの』 シーンプレイヤー:暁和也 登場難易度:自由
○夜の街中
GM:何故か諦めきれず、あなたは夕那の姿を求めています。それは、嫌な予感から来るものかもしれません。
和也:「はァ……はァ……ッ……ったく、何処に行った――?」探す意味も無いだろうに、と思いつつも嫌な予感を拭えずに、あちこち走りまわった後。
GM:そうしていると、断片的に夕那のことが思い出されてきます。
和也:む、断片的に――というと、例えば?
GM:子供頃、よく遊んだこと。帰り道、よく『帰りたくない』などと漏らしていたこと。……そして、いつの間にか、本当にいなくなっていたことなど。
和也:えっと、それはつまり――気がついたら『家に帰っていた』ということ?
法眼:いや、要するに『いつの間にか行方不明になっていた』ってことだろう。
GM:彼女は子供の頃に、行方不明になっていたのです。そして、今も見付かっていない。
和也:あ、そっちだったか――なるほど、なるほど。
GM:そして、思い返せば、自分も含めて当時誰もそのことを不思議に思っていなかったこと。
和也:「…………引っ越した? いや、でも――な」今なら、そんな『不思議』の原因も想像できることに、苦笑して。
GM:何より、あの後姿を見た途端、それを思い出したこと。今まで、完全に忘れていたこと。
和也:「今、探して、見つけないと…………多分、取り返しがつかなくなる、気がする」
GM:そうして探し回っていると、ようやく先ほどの後姿を見つけました。
和也:「――ッ!」では走り出します、その後ろ姿を追って「――夕那……!」
GM/少女:その声に反応して、振り向きます。「え………かず、や…君?」その顔は、成長したらこうなったであろうと思われる、夕那のものでした。
和也:「夕那……夕那だろ? ――ほら、昔一緒に遊んだ!」
GM/夕那:「和也君だよね…。そんな、どうして…!?」
和也:「夕那こそ……今まで、どこで何してたんだ? なんか、急にいなくなった――と、思うんだけど……」と言いながらも、顔は喜びを隠せません。
GM/夕那:「…ひょっとして…だから…。…いけない…!」夕那の顔は、疑問から驚愕、そして怯えに変わっていきました。
和也:「……夕那?」
GM:と、そこに、上空から和也に向かって、何かが猛スピードで飛んできます。
和也:む?
GM:それは、明らかな敵意をむき出しにして、和也に体当たりをしようとしています。
和也:では、夕那を庇いつつ、回避を試みますよー。
GM:割り込む形なので、夕那は庇えませんね。
法眼:「危ねぇっ!」と叫びつつ横から迎撃(笑)。
和也:うーむ、HA《ブーストアップ》とか言いたいが我慢(ぉ
法眼:ここで俺が登場だ。で、迎撃はいいのか?
GM:回避にせよ迎撃にせよ、ここは演出でどうぞ。
和也:どうせ俺に向かって来るのなら――演出OK?(ニヤリ) 法眼さんも来たしダイジョーブダイジョーブ(何
法眼:では、横殴りの一撃でぶっ飛ばした。「大丈夫か、ボウズ?」
和也:「俺は、大丈夫だけど――夕那は?」普通の少年の振りをしつつ、飛んできた何者かにギターケースの先端を向けます、こっそり。
GM:それは殴られて軌道を変えました。が、大してダメージを負っていないようです。
法眼:「…ちっ、頑丈な野郎だ」敵の姿は確認できるか?
GM:法眼は拳に硬質な感触を感じました。一撃離脱で飛んでいきましたので、姿はよく判りませんでした。ただ、羽音だけは聞こえました。
法眼:硬質な装甲に羽音…昆虫系か?「…行ったか。よぉ、和也。久しぶりだな」と和也に振り向く。
和也:「(俺を狙った? “組織”か――いや、そもそも今のは……何だ?)」と思考しつつ「――って、なんだ、鬼来さんか」と、笑って。
GM:一方、夕那の姿はありませんでした。
法眼:「…うん? おい、お前さんの傍に娘が一人いなかったか?」(首傾げ)
和也:「……夕那? ――夕那!?」と鬼来に言われて周囲を見回して「鬼来さん――夕那……夕那が、攫われた……ッ!」
GM:ただ、羽音に混じって、微かに夕那の声が聞こえていました。『…駄目………抑えられない…?』…と。
和也:ふむ……抑えられない? ってェことは、やっぱり夕那が元凶……なのかなあ? でも、なんか被害者っぽい気もするし――……ふむ。
法眼:事件の中核にいるのは間違いなさそうだ。元凶は、さっきの虫の方かもしれんが。「落ち着け、和也。今、とある事件の調査をしてるんだが…少し協力して貰えるか?」
和也:「これが落ちついて――――…………って、まさか……今の奴に、関係があるんですか!?」
法眼:「判らんが、その可能性はあるな」(肩をすくめる)というわけで、事件の内容をかくかくしかじか。
和也:「…………良いですよ、それなら」こくり、と小さく頷いて――とん、と手に持ったギターケースを肩に担ぎながら、説明を聞いて。
法眼:「そっちの事情もいいか? さっきの娘さんは…」というわけで、夕那についても聞いたってことでいいかな?
和也:「さっきの子、俺の幼馴染で、夕那っていうんだけど――その、何時だったからか、行方不明になっていて……そのことに『さっき』気付いて追いかけてたんだけど――」と、こんな風にかくかくしかじか。
GM:シーンに登場しているのなら、お互いの事情は伝えあったということにしていいですよ。
法眼:「…まず間違いなく、同じ事件絡みと考えて良さそうだな。全面協力といくか」握手を求める。で、和也への絆を連帯感で取るぞ。
和也:「……どうやら、同じ事件、か――。嫌だって言っても協力しますよ、俺は」笑って、その手を取ります。だけど虫かあ……これでバイアクヘーとかだったら笑うが(何
法眼:バイアクヘーって…(ネット検索中)…あぁ、ビヤーキーのことか。クトゥルフネタはないと思うが(笑)。
和也:ビヤーキーです……呼び名が色々あると混乱する(笑)。
▼絆/エゴの変化
法眼:和也に絆/連帯感を取得。
●シーン5 『向こうへ?』 シーンプレイヤー:鬼来法眼 登場難易度:自由
○街中
GM:では、PC2のシーンですね。聞き込み調査を進めるシーンの予定でしたが、それでよろしいですか?
和也:OKです。…えっと、『失踪事件が相次いで発生している』『発生した時期はまちまちだが、失踪したことに気付いたのはつい最近』『夕那も同じように気がついたら行方不明になっていた』かな、今のところ判っている情報は。
法眼:表面的には、そうだな。
和也:あ、あと『失踪事件の元凶と夕那は関係がある?』程度か。情報というか推測だけれど。
法眼:夕那が事件の元凶を何らかの形で抑制か封印している可能性もあるな、先刻の台詞だと。薄野夕那って名前がいかにも…だから、スピリット系の半魔じゃないかと予想してるんだが。
和也:スピリットかあ……レジェンドの可能性もあるかと。
法眼:………(ふと気が付く)…てか、PC2って俺だ(笑)。
和也:うん(笑)。
法眼:オーライ、聞き込みしよう(笑)。和也は、良ければ同行者で。
和也:ほい来た(笑)。あ、バイクをゴロゴロと押しながら同行してます。これ、死霊課の仕事なんだよなあ……やっぱり「おやっさん」とか呼ばなきゃならないのか?(何
アラキ:アラキは「おっさん」と呼んでいるが(笑)。
法眼:「おじさんでいいんだよ」と、どこぞの鬼っぽく言ってみる(笑)。
和也:「俺、暁和也――ある日、鬼来さんというおじさんに遭ってから、何かが変わってきました!」(笑)
法眼:そうすると、和也を「少年!」と呼ばなきゃならないな(笑)。
和也:それもアリかと(笑)。
アラキ:やはりアラキはお笑い担当か(笑)。
鬼で特撮でライダー絡みの話題だからか、またも脱線しまくるPLたち。ちなみに今のは当時人気だった『仮面ライダー響鬼』ネタ(笑)。
GM:では、聞き込みを進める君達、ですが。とにかく、証言が要領を得ません。
和也:要領を得ない?
GM:皆、『気がついたらいなくなっていた』『今まで忘れていた』などとばかり言っています。
法眼:「和也と一緒だな。報告書を見てはいたが」
GM:ただ、共通していたのは、いなくなったのは総じて『夕方』。それも『夕焼けが見事だった気がする』などと言ってる人もいます。
和也:忘れてたのはHA《歪曲する真実》の効果かなあ?
法眼:ルール的には、それしかないかもな。後は《エンディング》か。…ドミニオン演出なら、何でもありそうだが(笑)。
和也:「どう思う、鬼来さん?」と話を振ってみよう。
法眼:「…魔物絡みなのは間違いないが…もう少し、具体的な手がかりが欲しいところだなぁ」
GM/証言者:「とにかく、もう昔のことでのぉ。何で、忘れていたのか…」
法眼:ここは、情報判定かな?
GM:情報判定は、もう少し先で。
法眼:ふむ。ではもう少し話を聞くか。
GM/証言者:「とにかく、わしだけでなく、皆あいつのことを忘れとったみたいじゃよ。ただ…そう、なんとなく覚えているのは、あの日は夕焼けが綺麗じゃった。…不思議と、それだけは覚えておるのぉ」など、一番しっかりとしているものでも、こんな有様です。
法眼:「ハーメルンの笛吹…は違うか。夕焼けと神隠しに関する魔物なんて、いたっけかなぁ?」首を捻っている。
和也:「夕焼け、夕焼けかあ……そう言えば、さっき夕那と逢った時も夕焼けだったな……」
アラキ:そろそろ登場しましょう。
弥太郎:では、こちらも。
GM:よく考えると、時間帯が曖昧でしたね。シーン4から一晩明けた昼ってことで。
アラキ:「和也におっさんじゃねえか。こんなところで何やってんだ?」腹ごしらえが終わって。
法眼:「…荒木か。いい加減、名前を覚えたらどうだ?」呆れた顔で。
アラキ:「名前は覚えてるさ……ホウガンのおっさん」
法眼:「“ほうげん”だ。…お前、国語の成績は大丈夫なのか?」苦笑しつつ(笑)。
弥太郎:「御坊、お久しぶりです」(一礼)
法眼:「よぉ、天狗殿。久しぶり」片手を挙げる。
弥太郎:「もう一人の方は、初めて会う顔ですが…?」
法眼:「あぁ、こいつは和也だ…って、荒木は知ってるか」
和也:「ああ、荒木か。えっとそっちは……初対面だな。暁 和也――高校生をやってる。宜しく」と弥太郎に握手を求めてみよう。
弥太郎:「山本弥太郎、という。よろしく頼む。…と、御坊。実は相談したい件がありまして、捜しておりました」
法眼:「こっちも事件を抱えててな。手がかりが欲しかったところだ、話を聞かせてくれ……怪しい事件なんだろ?」
弥太郎:「はい。夕闇を使う…もしくは、夕闇に紛れて人を取り込む魔物の話をご存じないものか、と」
アラキ:「ちょっと、怪しい夕焼けに取り込まれかけたんで」
和也:「夕闇? ――それって、例えば……夕暮れ時、キレイな夕暮れの時に人がいなくなる、とか?」
法眼:「そっちも『夕焼け』か。協力できそうだな」かくかくしかじかで事情説明。「…察するに、お前さんたちも危うく『取り込まれかけた』んだと思うね」
和也:「実は俺の知り合いも巻きこまれたみたいなんだ」
アラキ:「あのまま気付かなければ、俺たちも行方不明だったということか……」
法眼:「たぶんな。おっかないねぇ」目は真剣ながら、おどけた表情で肩をすくめる。
アラキ:「危うく、また出席日数を減らすところだったぜ」冷や汗(笑)。
和也:「出席日数で済めば良いけどな」苦笑して「下手すりゃ卒業もできないぞ」敵の目的も正体も不明、判っているのは『夕暮れ』のみ――燃える、燃えるなあ(何
GM:今回は、複雑な話にはなっていない…いないはずだぁ(オイ
弥太郎:「…なるほど。偶然とはいえ、こちらの件と繋がりがありそうですな。しかし、今になって皆が思い出すとは、一体どういう事情でしょうか」
法眼:「…封印が、綻んでるんじゃないかと思うね。一時的なものかどうか判らんが……ともかく和也の探してる娘さんが、鍵を握っていそうだ」
弥太郎:「…では、まずはその娘を捜すところから始めるべきですか」
法眼:「あぁ。それと…『夕焼け』と『神隠し』、それに『虫型の魔物』と来て…何か思い当たる奴はいないか?」
アラキ:情報判定でしょうか?
弥太郎:〈情報:魔物〉で判定?
GM:今はまだ判定無しで。
法眼:んー、まだか。了解。
和也:「夕焼け――……そう言えば、夕那は小さい頃、夕方まで遊んだ後『帰りたくない』ってよく言ってた」
弥太郎:「現実から、望んだ人間を逃避させる魔物、と考えられるわけか…」
法眼:「帰りたくない…そう願った者が神隠しに遭うケースは珍しくもないからな。魔物につけ込まれた、かもしれん」
アラキ:「虫ねえ……夕焼け小焼けの赤とんぼ?」苦笑して。
法眼:「赤とんぼか…案外、それもありかもな」真面目な顔で頷く(笑)。
和也:ふむ、どう行動すれば良いのかわからんなあ……。
GM:と言うか、魔物はオリジナルだし、もう1シーン用意してあるし(笑)。更に言えば、一番肝心な情報は現時点で判りっこないのですが、色々いい線いってる部分はあります。
和也:ほほう(笑)。
法眼:で、このシーンはこれで終了かな? 合流は済んだし、情報判定なしならこれ以上やることが思いつかん(笑)。
和也:皆で一緒に手を繋いで輪になって『帰りたくない帰りたくない』と空に向けて祈ってみるとか(何
GM:合流して調査を進めると言うことで話がまとまったなら、それでシーンを切りますが?
一同:OKです。
GM:では、シーンを切ります。
▼絆/エゴの変化
和也:夕那への絆内容を救済に変更。
法眼:アラキに絆/連帯感を取得。
弥太郎:和也に絆/興味を取得。
アラキ:弥太郎に絆/共感を取得。
●シーン6 『向こうが近付く?』 シーンプレイヤー:山本弥太郎 登場難易度:自由
○街中
GM:ではPC3のシーンですが、登場は自由にどうぞ。
法眼:二人が良ければ、同行者として登場しよう。
和也:同じく、二人が良ければ同行者で。
アラキ:いいですよ。
弥太郎:二人とも同行者でいいのでは。
GM:では。話をまとめたり、調査を進めたりしていると、だいぶ時刻は進んでいました。今の時刻は17時過ぎ。夕暮れです。
法眼:「夕焼け小焼け、か……そろそろだな」
アラキ:「そろそろ夕暮れか……」不安そうに空を見る。
和也:「赤とんぼ、でも出てくるのかな?」
弥太郎:時計を見ながら「…今のところ、時間と夕暮れのずれはない。これから、というところか」
法眼:「お手々繋いでみな帰ろ、鴉と一緒に帰りましょ…っと」口ずさみつつ周囲を警戒。
GM:そうして待つことしばし。……しかし、今日は何事も無く、夕日は沈んで行きました。
法眼:「……おいおい。どうなってんだぁ?」困惑気味に頭を掻く。
アラキ:「何もなし……か」
弥太郎:「ふむ…やはり、誰かが望んでいなくては現れぬ、というところか?」
アラキ:「俺たちの時は、なぜ現れたんだ? 別に帰りたくないとは思ってなかったぜ?」
法眼:「うーむ。時間だけでなく場所にも条件があるのか?」
GM:と、そこで弥太郎の携帯が鳴ります。相手は、昨日待ち合わせをした友人。
弥太郎:「…もしもし?」
GM/友人:『どうなってるんだよ、おかしいよう…』
弥太郎:「どうした?」荒木にも聞こえるように、ボリュームを上げます。
GM/友人:『なあ、弥太郎。おまえ昨日変なこと言ってたよな。夕方が長いとか』
弥太郎:「ああ。それが、どうかしたか?」
アラキ:聞き耳を立てています。
GM/友人:『おかしいんだよ。今日、確かに夕方が長かったんだ。それで、あいつがいなくなっちまったんだよ!』
弥太郎:「誰だ? 誰がいなくなった?」
アラキ:「あいつ?」
GM/友人:『でも、変なんだよ。あいつなんだよ。いなくなったってのは判ってるのに、それが誰だか思い出せないんだよ!』
法眼:「…夕焼けと共に神隠しに遭うのは一緒だが、少しパターンが違うな。今までは『いなくなったことすら認識できなかった』筈だが…」
和也:綻びている、ってのはどーにもそうらしい……。
法眼:記憶の封印が完全でなくなっている、というところかな。
アラキ:何がきっかけなんだろう?
法眼:きっかけは夕那だと思うが…正直、当て推量だからな(笑)。
弥太郎:GM、一つ聞いてもいいですか?
GM:何でしょう?
弥太郎:OPで俺たちが約束していたのは三人だったんですよね? 誰か他にいたわけではなかったんですか?
GM:約束してた相手は一人のつもりで進めていましたが…。どこで三人と思ったんでしょう?
和也:弥太郎、荒木、そして友人一人、で三人では?
法眼:要は、『今いなくなった相手』が知り合いかどうかってことでは?
弥太郎:そう。何の説明もなかったのは、そもそも知り合いで、OPの夕焼けも『その人間がいなくなったから起きた』のかなと。約束の人間がもう一人いて、俺たちも忘れていたのかな、と。
アラキ:うんうん。
GM:ああ、それは無いです。友人の言う『あいつ』は名も無いNPCです。二人の立場から言えば『友人の友人』という辺りでしょうか。
法眼:GMの意図としては『友人のそのまた友人がいなくなった。混乱した友人は「昨日、電話で弥太郎が関連した話をしていた」のを思い出したから聞いてみた』というところだと。
GM:はい。法眼さんの言ってるのが正解です。
一同:了解了解。
GM/友人:『みんな、夕方が長いのを変だと思ってないし…俺も段々、それが変じゃないように思えてきて…どうなってるんだよ!?』ちなみに、この友人はアンノウンマンです。
法眼:「ちょっと待った。そっちではまだ、夕焼けは続いてるのか?」
弥太郎:尋ねてみましょう。「そっちでは、まだ夕焼けが続いているのか?」
GM/友人:『ああ。こっちはまだ夕方だよ。当たり前じゃないか。いや、そんなはずは…』
法眼:「今、そいつがどこにいるのか聞いてみてくれるか?」
弥太郎:「…今、どこだ」
GM/友人:『ん? ああ、公園の近くのマックだよ。…俺、何で弥太郎に電話したんだっけ?』
法眼:「すぐに行ってみよう。間に合うかは判らんが…」
アラキ:「おい、いなくなったヤツは何か言っていたか?」
和也:「とにかく『変だ』って事を意識させないと、消えちまうぞ、本当に?」
弥太郎:「…いなくなったやつは、何か言っていたか?」
GM/友人:『いなくなったって? ………そういえば「今日は帰りたくねーなー」って、そんなこと言った奴がいたような…誰だっけ?』
弥太郎:「…よし、お前はそこを離れろ。いいな?」
GM/友人:『ん? お、おう。今日はもう帰るつもりだったしな。じゃあな、弥太郎』
弥太郎:「ああ。ちゃんと帰るんだ…また、明日な」
法眼:GM、行方不明者の『いなくなった場所』は共通してるのか? どうも『公園』というフレーズが多すぎるようなんだが?
GM:それこそ情報判定ですよ。ちなみに、次のシーンでやる予定です。
法眼:了解。
GM:…まあ、既に半分くらい単なる再確認になりそうな気はしないでもないですが(オイ
弥太郎:電話を切って「やはり、今回消えた人間も、『帰りたくない』と漏らしていたようだ」
法眼:「らしいな。これで共通項がまた増えたわけだ…」
和也:「……『帰りたくない』、か」原因はそれだな……。
法眼:『帰りたくないと願った奴』が捕らわれるのは間違いない、が…。
和也:でも、対象は判っても動機がさっぱりだからなあ。
アラキ:「とりあえず、行ってみるか」
法眼:では、ごついジープに全員乗って移動。運転は俺(笑)。
和也:ごめ、俺バイクあるから並んで走る(笑)。
アラキ:同じく(笑)。
法眼:そういや、荒木もバイク持ってたな(笑)。
弥太郎:じゃあ、俺は乗る(笑)。「…ここの世界ではない場所へ…『帰りたくない』か。判らんな…」
法眼:「…後は、『公園』が絡んでいそうだな…」呟きつつ夜の道路を疾走。
和也:「帰れる場所がある、っていうのに……贅沢な奴らだ」ぼそっと、小さく呟こう。
アラキ:「家に帰らずに、ずっと学校に住めば毎日出席…(ブツブツ)」
そこまで学校に未練があるのか、アラキ(笑)。
和也:それは何処か病んだ思考だぞ、荒木くん(笑)。
法眼:荒木……そこまで思い詰めて(ほろり)。
アラキ:そろそろエゴでも取ろうか、学校/執着とか(笑)。
法眼:まぁ、最近のセッションでことごとく学校に行きそびれてるけどな(笑)。登校シーンはあってもトラブルで学校すっぽかしたり(笑)。
アラキ:今日のオープニングは下校後だったと信じたい(笑)。
和也:学校を舞台にしたシナリオとかやったら荒木君大喜びなんだろうか。
法眼:せめて授業シーンを作らないと(笑)。
アラキ:学校が舞台になると、別PCでエントリーするかも(笑)。実際、アラキに学校は似合わない(一同爆笑)。
それをプレイヤーが言っちゃあ、本気でおしまいだ(笑)。
和也:可哀想に(笑)。
法眼:というか、既に『学校に行けない』のが荒木のステータスか?(大笑)
弥太郎:今更行ったら味が一つなくなる危険が(笑)。
アラキ:前に『ショーコさん(*第18話)』のPC募集を見た時、「学校シナリオか、じゃあアラキはダメだな」と思ってしまった(笑)。
和也:どこぞの魔剣使い(*)と話が合いそうだな、荒木くん(笑)。
アラキ:よく言われます(笑)。
(*)TRPG『ナイトウィザード』の公式リプレイを始めとして、様々なリプレイに登場する人気PC『柊 蓮司』のこと。
実は『人間としてのアラキ』は彼がモデルらしいという噂もあったりなかったり……特に学校へまともに通わせてもらえない辺りが(笑)。
▼絆/エゴの変化
和也:弥太郎に絆/好奇心を取得。
弥太郎:法眼に絆/信頼を取得。
アラキ:法眼に絆/信頼を取得。
●シーン7 『向こう側は』 シーンプレイヤー:荒木明仁 登場難易度:自由
○夜の公園
GM:皆さんが公園に到着した時、既にそこは夜の帳が落ちていました。ちらほらと人がいますが、特に変わった様子は見られません。
法眼:「…遅かった、か…」周囲を見回して。
和也:「でも……これで今日は誰もいなくならない、かな」
弥太郎:「…現れるのが、一箇所と限ればの話、だが」
法眼:変わった様子がない、ということは『誰かを捜している人』もいない?
GM:はい。そういう人も見当たりませんね。
法眼:「これは、聞き込みも無駄そうだな…参った」
アラキ:「重要なのは場所なのか、人なのか……?」
法眼:「特定の条件を満たす場所で、『帰りたくない』と願った人間が狙われるんだろう…とは思うが」
GM:そうしていると、近くで談笑している学生達の会話が耳に入ってきました。
弥太郎:「では、この公園の来歴を調べてみる手も…む?」聞き耳立てます。
「おいおい、聞いたかよ。なんかこの公園の周り、いつまでも夕日が落ちないとか言ってた奴がいたぜ」
「馬鹿な作り話だよなぁ。普通に日が暮れてたじゃんなぁ?」
「案外、明日になったら『この公園だけ!』とか言い出すんじゃねぇの?」
「ハハッ、ありそうありそう!」
和也:「……この公園だけ、か」
弥太郎:「…どうやら、調べてみる価値はありそうだ」
アラキ:「行方不明者もこの公園の回りか?」
法眼:「…これも仏の導き、ってやつかねぇ?」耳をほじりつつ。
GM:はっはっは。どうも情報判定に移りにくい状況になってしまったので、いろいろ無理やり進めてたりしていますよ(オイ
和也:ふむ、話を聞かなくても勝手に騒いでるからなあ、近頃の学生は(苦笑)。
法眼:初めに聞いた時に答えてくれても良かったんじゃないかなぁ?(笑) …で、GM。先ほど質問した『行方不明者のいなくなった場所』については?
GM:それに関しては、〈情報:噂話/警察/裏社会〉のいずれかですね。
アラキ:では、噂話で。ディスクアニマル(情報屋相当)で噂話を収集。(ころころ)17。
法眼:〈情報:噂話〉&情報屋で。(ころころ)14だ。
弥太郎:〈情報:噂話〉。烏に聞く、と…(ころころ)11 で。
和也:ラッキー、〈情報:裏社会〉持ってた(笑)。(ころころ)…12。よし、達成値で鳥には勝ったぞ(笑)。
GM:足りてますが…なんだか鳥が一番詳しそう(笑)。
弥太郎:なるほど…達成値は一番下なのに、烏が誇らしげに見える(笑)。
GM:でも、情報が来るのは警察からですが(笑)。ということで、死霊課から法眼に電話が来ます。
法眼:携帯で受けよう。「あぁ、俺だ。何か進展があったのか?」
GM/刑事:『法眼氏、こちらで被害者の共通項を出来る限り探ってみた。まず、この事件だが…どうもうちの管轄でしか起こってないようだな』
和也:池袋だけって事か。
法眼:(地図を見た)…広いねぇ、池袋(笑)。「事件の起こった場所について、正確な情報が欲しいんだが?」
GM/刑事:『被害者が消えたのは総じて夕方。場所はバラバラ』
法眼:「時刻はこちらでも調査済みだ。場所は共通してないのか?」
GM/刑事:『ああ。池袋全体に広がってるって感じだな。公園辺りがやや多めではあるがな』
法眼:「傾向として、『公園でいなくなる率が比較的高い』と。他には?」
GM/刑事:『後は、言葉は濁していたが、被害者は『帰りたくない事情』があった者ばかりみたいだ』
法眼:「それもこちらで確認している。それだけか?」
GM/刑事:『それでだ、俺たちもその公園に事件が多いから、ちょっと調べてみたんだが…』
法眼:「何か、この公園にあったのか?」
GM:ということで、〈情報:噂話/ネット/魔物〉で振ってください。調査結果は、そちらの出目次第。低かったら、死霊課の無能さが明らかに!(笑)
法眼:〈情報:魔物〉と情報屋で判定だ。(ころころ)16あれば大概足りてると思うんだが(笑)。
アラキ:〈情報:噂話〉と情報屋で…(ころころ)クリティカル! ディスクアニマルえらい(笑)。
法眼:クリティカルかよ(笑)。
GM:有能だな、死霊課は(笑)。
この場合、有能なのはアラキのディスクアニマルですが(笑)。
弥太郎:今日は荒木の目が走っている。
和也:技能ないけど、念の為に(ころころ)…6ゾロ、クリティカルー(笑)。
法眼:技能なしだと、クリティカルしないけどな(笑)。
和也:ま、気分だけ気分だけ(笑)。
弥太郎:(ころころ)……そして、俺は最悪(一同爆笑)。
ピンゾロだったらしい。
アラキ:またですか(笑)。
GM:なんなんでしょ、この出目は(笑)
弥太郎:いかん…悪夢が(笑)。
法眼:しかし、出目が極端だなぁ(笑)。で、GM。情報を包み隠さずにどうぞ(笑)。
和也:ささ、どうぞどうぞ(笑)。
GM/刑事:『どうも、この辺りは昔から『神隠し』事件が多い土地だったらしくてな。その最初の事件の跡地が『公園』だったらしい』
法眼:「何か、伝承でも残ってるのか?」
GM/刑事:『ああ。ただ、伝承を話しても仕方ないから、必要そうなことを伝えるぞ』
法眼:聞きましょう。電話のボリュームは最大で。
GM/刑事:『どうも、その公園は、別のドミニオンの入り口になっているらしい』
法眼:「そこまでは予想通りだ。入る条件は『夕焼け』と『帰りたくないと願う者』だと思うが…」
GM/刑事:『通称“夕日の向こう側”って呼ばれる、特殊なドミニオンだ』
和也:「夕日の向こう側?」
GM/刑事:『“帰りたくないと強く願う者”を取り入れる性質があるらしい』
法眼:「そのドミニオンの性質はそれだけか? ドミニオンのマスターに関して、情報はないか?」
GM/刑事:『これの特殊な所は、基本的に“ドミネーターが存在しない”ことだ。何しろ、魔物は取り込まないらしいからな。そして取り込まれた人間は、完全に忘れ去られる』
法眼:「…多数の人間の『願い』によって成り立つドミニオンってことか? ドミニオンを支えるために『人の願い』が必要だから、今も『帰りたくないと願う者』を取り込み続けている…のか?」
GM/刑事:『ただ、一つだけ例外がある。それは、取り込まれた後に、その者が魔として覚醒した場合だ』
法眼:「…荒木と弥太郎が無事だったのは半魔だったから。そして、夕那は恐らく…『魔』として目醒めたと考えるのが妥当だな」
アラキ:「なるほどな……」
和也:はっはあ……やっぱ夕那は『魔』だったか。
法眼:「その『例外』のおかげで、ドミニオンが揺らいでいる。そういうことだろう」
弥太郎:「…例外、か」
GM/刑事:『一応言っておくが、このドミニオン自体に意志はないはずだ。……だから不思議なんだよな。何か“起こり得ないこと”が起こったのかもしれない』
法眼:「そのドミニオンには『使徒(アポスル)』か『守護者』のような存在がいないか? 例えば『虫』のような」
GM/刑事:『いや、そこまでは…。何しろ、行った奴は忘れ去られちまうわけだからな』
法眼:「そうか…仕方ないな。後は俺たちで何とかしてみよう。他に何かあるなら、また教えてくれ」
GM/刑事:『誰かを調査に向かわせたりしても、そいつが行った時点で、俺たちはそいつのことを忘れちまう』
アラキ:「とことん厄介だな……」
法眼:「…っと、『魔』は入れないんだったか。俺たちが入れるような方法は、何かないか?」
GM/刑事:『向こう側に行った奴のことを、こっちが覚えてたりしたら、それはそのドミニオンの基本法則に反するわけだからな』これで情報は出し切ったはず…出しすぎたかも(マテ
和也:「でも、俺は覚えてた――いや、思い出したぞ、夕那の事を……」
GM/刑事:『は?』
法眼:「どちらにせよ、事件を解決する鍵は『夕那』にありそうだ。どうにか遭えればな…」と言うか、後は公園で夕那に会えるのを待つくらいしか方法を思いつかないんだが(笑)。
弥太郎:「…捜すしかない、ということでは? 呼び出す方法があるようには思えませんが…」
アラキ:「夕那の以前の家は?」
GM/刑事:『ちょっと待て。それは届けにあった薄野夕那か?』
法眼:「…その通りだが。それがどうかしたのか?」
和也:む、やっぱり何かしらの事情があったか、夕那には(笑)。
法眼:まぁ、ヒロインだし(笑)。
GM/刑事:『いや、言っただろ。向こう側に行ったら、こっちの者は、そいつのことを忘れるって。それを“覚えてた”ってのはどういうことだ?』
法眼:「あぁ、他の連中と同じで『つい最近思い出した』んだとよ」
GM/刑事:『薄野夕那の捜索を届けたのは、彼女の祖父だな。彼が残された唯一の家族だ』
和也:「……夕那の、祖父さん?」夕那の家族って覚えてますか?
GM:和也の記憶では、彼女の祖父はかなり年嵩が行ってますね。
法眼:「…そういや、『忘れる』って大原則は既に破られてるんだよな。もしかすると今なら、俺たちでも『夕日の向こう側』に行けるかもしれないってことか…」
和也:……待てよ?
法眼:どうした?
和也:夕那に残された家族が祖父さんだけなら、彼女が『帰りたくない』って言ってた理由は祖父さんにあるって事になるんじゃないか?
GM:両親とは、あまり仲が良くなかったと記憶しています。家族の中では、唯一その祖父と仲が良かったはずだと。
和也:ああ、なるほど、そういう事か。
法眼:両親が死んだのは、別件かな?
和也:うん、ごめん、勘違いしたっぽい――さっきの『待てよ?』は忘れてください。
GM:危なかった。もう少し遅かったら…(笑)。
和也:夕那の家に行ってみるかなあ……。
法眼:「念のために聞いておく。その両親の死に関して、不審な点は?」
GM:両親はただの事故ですね。特に裏はありません。
法眼:判った。
和也:事故? 交通事故か何か?
GM:旅先での自動車の転落事故です。
法眼:次の夕暮れまではだいぶ時間があるよな。夕那の祖父を訪ねてみようか?
和也:うん、そうしよう。家の場所って判りますかね?
GM:はい、記憶にあります。正確には思い出したわけですが。
弥太郎:他に手がかりらしいものはないですからね。行きましょう。
和也:火曜サスペンスとかだと間違いなく他殺なんだけどなあ(笑)。後は某ひぐらしとか。
法眼:俺も他殺を疑った。両親を殺したトラウマで夕那が覚醒した…とか(笑)。
アラキ:ありえそうだからなあ(笑)。
法眼:ていうか、俺がGMならよくやるパターンだ(笑)。
アラキ:ちなみに、両親が死んだのはいつ?
GM:4年位前ですね。
法眼:さて、では移動で次のシーンかな?
和也:じゃあ、行きますか、夕那の実家へ。
法眼:ちょっとコーヒー入れてくるので、一時離席します。
GM:ああ、ちょっと待っててください…(シナリオ確認中)…やっぱりそうだ! 祖父に話が移ったのに答えてて、刑事の台詞が一つ抜けてる!
法眼:ん、何? 重要なこと?
GM:『まさか、会ったとか? そんなわけはないよな』って続ける予定だったのに。一番肝心なところじゃないですか。
和也:うわあ(笑)。
法眼:『会った』って、夕那に? それが鍵なのか?
GM:割と大事でした。ごめんなさい。
法眼:ふむ。じゃあ…「会ったそうだが、何か問題があるのか?」と聞いてみる。
弥太郎:出会うはずのない存在ってことか? 行方不明なら、そんなことを言わないはず…死んでいるのか?
GM:まあ、この後のシーンで補正は効きます。このまま続けましょう。
法眼:ふむ、了解。少し喋りすぎたんで、次のシーンでは暫し落ちます。本当はコーヒー入れに行くだけだが(笑)。
GM:では、ちょっと休憩しましょうか? その間に、こちらもちょっとだけシナリオ補正しますから。
法眼:うぃ、それならそれで。
GM:では、5分ほど休憩ってことで。
和也:じゃ、ちょっとトイレ行って来ます。
アラキ:了解です。
(休憩中。しばらくお待ち下さい……)
法眼:戻りましたー。
GM:お帰りなさいませ。こちらも、大体修正はできました。大幅なミスをしてしまい、大変申し訳ありませんでした。
法眼:いやいや。それよりもさっきコーヒー入れてて、ふと思った。『最近、夕那が遺体で発見された』とかだったら嫌だなぁ…と(笑)
和也:うわあ(笑)。
弥太郎:その可能性もあるのかな、と思いましたが(笑)。
アラキ:ありですなあ。
和也:そうなると、和也に関わった女性NPCが皆死んでる気がする(笑)。
弥太郎:抱かれたものは全て消え行く…は、それはそれでハードボイルド(笑)。
ル○ン〜三世〜♪ …いや、抱いてないから。まだ(ゑ?
和也:まあ、ハカ○ダーっぽくなったしなあ、装備も(ぇー
法眼:ジェームス・○ンドもそんな感じでしたな。あれをハードボイルドと言うかは兎も角として(笑)。
GM:それでは皆さん、再開よろしいですか?
一同:OKです。
GM:では、夕那の実家へ向かうってことで、シーンを切りますね。
●シーン8 『向こうの神』 シーンプレイヤー:暁和也 登場難易度:自由
○薄野家
GM:では、夕那の実家に着きました。とは言っても池袋なので、それほど離れているわけではありませんが。ちなみに、祖父の名前は『薄野 陽介』です。
法眼:では幼馴染み、事情聴取は任せた(笑)。
弥太郎:「ここのようだが…」任せます、和也(笑)。
アラキ:同じく任せる。
GM:家の灯はついているので、まだ起きているようです。
法眼:お通夜だったりとかは…しないよな?
和也:嫌だなあ、お通夜(笑)。じゃあ、チャイムを鳴らしてみよう。
GM/陽介:「…はい、どなたですかな?」
和也:「あの、暁和也と言いますが――」どうしよう、言ってしまうか?「……その、夕那のことで、聞きたいことがありまして」
GM/陽介:「和也? あの、和也君なのか?」驚いたような声と共に、凄い勢いで扉が開きます。
和也:うお(笑)。ええと、それじゃあ「……お久し振りです」とお辞儀をして挨拶を。
GM/陽介:「…おお。間違いない…! 夕那といい、何故、忘れていたのじゃ…」
和也:「夕那といい――ってことは、祖父さん……や、お祖父さんも、忘れてしまっていたんですか?」とちょっと驚いたように聞いてみます。
GM/陽介:「うんうん。…君とは、そう、夕那がいなくなって以来じゃな…思い出したのは、つい先日じゃよ」
和也:「そうでしたか……俺も、昨日――ようやく、思い出したんです」
GM/陽介:「そうか………まるで、神隠しじゃのう。神隠しに遭った子供は、忘れ去られてしまうという…。何故、思い出せたかは判らぬが…」
和也:「……それで、その――俺、夕那に逢ったんです!」
GM/陽介:「…もう二度と会うことも…何じゃと!?」
和也:よし、最初にどかんとでかい一発を食らわせるのが交渉の手段(違)。で、何を聞けば良いのかなあ?
法眼:取りあえず、爺さんの台詞を最後まで聞いてみるのが吉かと(笑)。
和也:「……それで、ようやく思い出せて――……夕那に何があったのか、今調べてるところなんだ。祖父さん――何か知らないか?」これで最後まで聞こう(笑)。
GM/陽介:「神隠しの里に行ったものは、二度と戻って来れぬはずじゃ…それが会えたということは…。いや、ただの失踪なら、忘れるはずがない…。………これは、ただの伝承、いや、与太話じゃが…神隠しの里に行った子供の中には、稀にそこで『神の子』になる者がいると言う…」
法眼:そう、そこまでは判ってる。その先が聞きたい(笑)。
GM/陽介:「神の子は、唯一、里と外を行き来できる。但し、外で“知り合いに遭ってはならぬ”。遭えば、神は怒り狂うと言う…」
和也:ああ、お年寄りの話は聞くものだなあ……。
アラキ:「げ……」
法眼:「…ドミネーターはいないという話だったと思うが。この場合の『神』ってのは、あの虫かな?」小声で。
GM/陽介:「ただの、与太話…。じゃが、もう一度会えるなら、それでもわしは…」そこまで言うと、陽介はガックリと項垂れて座り込んでしまいます。
和也:ふむ。
法眼:「一つ、訊いていいかな。怒り狂った神は、何をする? 神の子に危害を加えるようなことは?」場合によっては、和也を囮にしようかとか考えてる俺(笑)。
和也:やるぜやるぜ俺はやるぜ(笑)。
法眼:さっき、虫は和也を狙ったようだったからな。それで呼び出せるなら…とか思うんだが。
GM/陽介:「わからぬ。伝承には、それ以上のことは何もないのじゃ…」
和也:そっか、それじゃあ……ま、和也としてはこういう他ないなあ(笑)。「わかった、祖父さん――それじゃ、その『与太話』を信じるついでに、もう一つ信じて欲しい話があるんだけど――良いかな?」
GM:陽介は不思議そうに顔を上げて見返す。
和也:「――俺が…俺達が、夕那を助けて来るよ」と、笑ってみせる。
GM:驚いたように目を見張ると、ポロポロと涙を流して和也の手を握り締める。言葉は無いが、その手が思いを伝えているようでした。
和也:「だから、その代わり――夕那がもう二度と『帰りたくない』なんて馬鹿なことを思わないようにしてくれよ?」と、最後に告げて……皆の方を向こうか。
弥太郎:「…なるほど。ところで、伝承では何のために神の子は里に下りてくるのだ? 人間と知り合いになってはならない、という制約があるのに」これに関しても情報無し?
GM/陽介:「わからぬ。わしが思うに、人恋しいのではないかのぉ…」
法眼:「…あ〜。最後にもう一つ、いいかな。伝承には、そのカミサマの弱点とかは語られてないのかい?」具体的には〈情報:魔物〉とかで調査できると嬉しいのだが(笑)。
GM:そういう情報は無いです。そんなことが書いてある伝承は嫌だ(笑)。
法眼:えー、だってソードワールドRPGでバード技能の判定とかあるじゃないか(笑)。退魔のプロとしては、その手の情報はきっちり集めてから闘いたいなぁ(笑)。
GM:まあ、物理に対して少し硬めなのと、空を飛んでいるのが判っている情報です。
法眼:ん、了解。防御力が高いのか……〈耐性〉が異常に高いとかだと嫌だなぁ(笑)。
GM:ちなみにソードワールドはよく知らないので、引き合いに出されても…。
法眼:あぁ、すみません。『伝承知識』といって、怪物の習性や弱点を「伝説の内容から類推出来る」能力があるんですよ。つい、その手の調査も有効かと思いまして。
GM:なるほど。まあ、今回は『行ったら忘れ去られるところ』に敵がいるので、その手のことは調べられない、ということで進めていますから。
法眼:了解です。
GM/陽介:で、落ち着いた陽介がポツリと漏らします。「あの子のことを思い出した時、わしはできる限りの心当たりを探した。しかし、見つからなんだ。あの子の味方でありたいと思っていたが、老人と子供の差は大きかった…。あの子が子供の頃、どこで遊んでいたか、それすらろくに知らなかったことを、思い知らされたのじゃよ…」
今にして思えば、この台詞も一応ヒントだったんだろうなぁ。…詳しくは、ED後の裏話をお読み下さい(笑)。
法眼:「…まぁ、出来るだけ力は尽くそう。気を落とさないようにな、爺さん」
和也:じゃあ、皆が話し終わったところで、皆に向かって頭を下げよう「――悪い……皆、借りはいつか何倍にしても返す、だから――……力を、貸してくれないか?」
弥太郎:「うむ…。こちらも、友の友とはいえ、一人『向こう側』に囚われている者がいる。何も頼まれずとも、最後まで付き合う所存だ」
法眼:「さて、行くか。あの公園で迷子のお嬢ちゃんに会えるといいけどな?」
アラキ:「引きこもりの神様を、ちょいとぶちのめしてくるか」そういや、いたな友の友。忘れてた(笑)。
法眼:忘れるなよ、正義の味方が(笑)。
弥太郎:「…気軽に言えるのは、お前の良い所だな、荒木」そんな様子を、小さく笑いながら。「…だからこそ、出来る気もするのだが」
法眼:「神も魔も、斃すのはお手の物だ。問題は、どうやってお嬢ちゃんを救い出すかだが…ま、何とかやってみるさ」この辺で次のシーンかな。
GM:……(何故か微妙な表情)…公園に向かうのですか?
和也:うぃ。
アラキ:はい。
法眼:公園しか行くところ思いつかないからな。それでいいだろ(笑)。
GM:ふむ、了解。では、公園に向かうってことで、シーンを切りますね。
▼絆/エゴの変化
和也:『神』へのエゴ/報復を取得。
法眼:食人衝動へのエゴを絆/抑制に変更。夕那に絆/救済を取得。
弥太郎:消えた友人に絆/救済を取得。
アラキ:弱者へのエゴを絆/救済に変更。『神』にエゴ/否定を取得。
●シーン9 『向こうへ』 シーンプレイヤー:鬼来法眼 登場難易度:自由
○公園
GM:では、公園に辿り着きました。夜の公園は静かで、しかし、漏れ出でる気配故か異質でした。
法眼:「…さて。『時刻』と『場所』はこれで揃ったわけだが…『願い』も必要だとしたら少し困るな」
アラキ:「『帰りたくない』か……」
GM:と、ここで本来なら前のシーンで渡すべきだった[SA:夕那を救い出す]をどうぞ。
法眼:…って。もしや今のSAで入れるとか?(笑)
アラキ:おそらくそうでしょう(笑)。
GM:…改めて考えると、そもそもシーン4の演出が失敗だったのかもしれない…。
法眼:はて、あのシーンに何か問題でもあったかな?
GM:まあ、それは時間があれば、終わった後にでも。
法眼:ん、了解。
弥太郎:今のうちに《神器:鎧》でも身に着けておこう。ないと取得した意味がない(笑)。
和也:「さて……となれば、どうやって中に入れば良いのやら」
GM:まあ、SA使えばドミニオンには入れます。先に言われちゃいましたが(笑)。
法眼:「予想通り綻びがあるとしたら、結界破りの要領で入れるかもな…」SA使用で入れるなら入る(笑)。
弥太郎:では、こちらも。愛刀・霞丸で結界を裂き、進入。
GM:入ったらクライマックスに移行しますが。
アラキ:どういう演出をすればいいだろう?(笑)
GM:SA使っての移動…演出は、やりたいことをやってくれれば!(笑)
和也:よし……それじゃあバイクに跨って突っ込むぞー(笑)。
法眼:「オン・バザラ・ダトバン…砕ッ!!」凄まじい法力の雷がドミニオンを押し破る!
アラキ:「頼むぜ」ディスクアニマルを呪符代わりに結界破り。
和也:「――さて、『神』とやらに復讐しにいきますか……ッ!」ドカッとショットガンをドミニオンに叩きこみ、その割れ目にバイクで突入。
GM:皆の力が…それ以上に、想いが、綻びかけていたドミニオンの入り口を抉じ開けました。空間の裂け目の先に見えるのは、夕焼け空と、一面の薄野原―――。
■クライマックスフェイズ■
●シーン10 『向こうの薄野原』 PC全員登場
○ドミニオン『夕日の向こう側』
夕焼け色に染まる薄野原。その中で、楽しげに遊ぶ和服の少女。
―――彼女の名は薄野夕那。しかし…その目は深い狂気に染まっていた。
和也:「――夕那?」と、狂気に到った少女を見て、不安げに。
法眼:狂気なのか。
和也:SAN値0! 倍率ドン、さらに倍!
クイズ・ダービーか、懐かしい……と言うか、今どき判る読者はいるのだろーか?(笑)
法眼:「永遠に続く茜の空よ、か――――迎えに来たぜ、お嬢ちゃん」和也の絆で、元に戻せるかな?
和也:うむ、今回は6つの絆とエゴで戦闘をなんとかせにゃーな。
アラキ:「お帰りの時間だぜ。お迎えも来てるしな」和也に目配せ。
GM/夕那:「…かず、や…」和也の姿を認め、一瞬だけ正気の色が見えます。…が、すぐに狂気に染められます。そして、楽しげに笑う…。
弥太郎:「…潮時、という言葉がある。そろそろ、元の世界に戻ることだ」
法眼:「夕焼け小焼けで日が暮れて…山のお寺の鐘が鳴る頃だ。お嬢ちゃんを待ってる人もいるしな」
GM/夕那:「わかる、わかるよ。あなた達は『人』じゃないよね? どうしてここに来れたのかな?」
アラキ:「人の想いの強さ故、さ」
和也:「夕那、帰るぞ――祖父さんが、家で待ってる」バイクに跨ったまま、手を伸ばします、彼女に。
GM/夕那:「お、じいさん…? …―――外でね、あたしと和也は会っちゃいけなかったんだよ。だからね、この世界が狂ったの…」和也の台詞に反応しつつも、基本的には狂った目で楽しげに話し続けます。
和也:「冗談ぬかせ。俺と夕那が逢っちゃいけない道理なんか無いし、永遠に終わらない夕暮れなんて……そもそも最初から狂ってる」
アラキ:「君が俺達を呼び込んだんじゃないのか、あるべき場所に帰るために」
GM/夕那:「今のあたしは、ここの神様なの。世界が狂うとね、神様も狂うの。だから、あたしもおかしいのかな? アハハ!」彼女の笑い声に呼応するかのように、人間より大きなトンボが3匹やって来ます。
和也:はっはあ……なるほどなあ。
法眼:本当に赤とんぼだったみたいだな(笑)。
アラキ:「マジでトンボかよ」苦笑しつつ臨戦態勢。
弥太郎:「和也…露払いはしよう。連れ戻すのは、お前だ」臨戦態勢。
和也:弥太郎の言葉に頷きを返す。「遊びの時間は終わりだ、夕那。『神様ごっこ』なんざ止めにして……一緒に帰るぞ」
法眼:「仕方ねぇ…この世界に恨みは、ないけどな」戦闘態勢だ。
和也:さて、夕那を殴って良いもんかどうか(汗)。トンボだけ倒せば良いのかな?
法眼:まずはトンボからだろう。トンボだけですめば、それに越したことはないんだが(笑)。
GM/夕那:「この子達もね、おかしくなっちゃったんだ。いつもはあんまり人は連れてこないんだけどねー? みんなみんな、おかしくなっちゃったんだ! だから、だからね………!」狂ったように笑う夕那の顔が、また瞬間、正気になります。「だから………助けて…」と、泣いてるように…。
法眼:「お嬢ちゃんの願いだ。助けてやれ、和也。助太刀はしてやる」
和也:「――言われなくても!」
アラキ:「がんばれよ、白馬の王子」
GM:さて、それでは例によってバトル前の説明を。勝利条件は、『トンボの全滅』です。
和也:おお。
GM:ただし、敗北条件に『夕那の死亡』があります。
和也:ふむふむ。
GM:今回は、エンゲージは一つだけ。全員同じエンゲージにいて、他にエンゲージはありません。
法眼:…夕那がトンボをカバーリング、とか言わないだろうな?(笑)
和也:……それやられるとキッツイなあ…。 orz
アラキ:それは……防ぎようがない(笑)。
弥太郎:それは考えた…嫌なことするなあ、と思う。それだと(笑)。
GM:それはあまりに卑怯だからやりません。しかし、今回のボスはちょっとムカつくかもしれない…とは言っておきます。ちなみに、夕那はそちらを攻撃しますので、よろしく(オイ
和也:範囲攻撃を打ちこむと、まずいってことか。
法眼:いや、BBNTの範囲攻撃は対象を選択可能だから。
GM:範囲攻撃は基本的に対象の選択可能ですから大丈夫ですよ。一部「選択不可」と書かれている武器もありますが、それ以外は大丈夫です。
和也:あ、そうだっけ?
法眼:うむ。あるなら遠慮せずぶち込むがよろし(笑)。
和也:まあ、そんな技も武器も持ってないけど(笑)。今度の経験点でミサイルランチャーでも取得するかなあ……。
GM:では、戦闘開始しましょう。ちなみに、こちらの行動値は夕那が15、トンボが一律10です。
和也:夕那早ぇ!
法眼:さすがに早いなー。
▼ラウンド1
GM:ではセットアップをどうぞ。
アラキ:《コスチューム》で変身。雷が落ちて、鬼の姿になります。
GM:こちら、夕那がオートで《脚止め》。これでどうあっても離脱不可。で、トンボが全員《獣化》。
法眼:離脱する気なんざ最初からないわい(笑)。
和也:こっちはガチで殴り合いが専門だしなあ、皆(笑)。
GM:更に、夕那が味方全員に《伝説の一幕》(*防御判定のCrt値を下げるアーツ)。今回のレアアーツです(笑)。
法眼:確かにレアだな(笑)。 防御のCrt値、いくつだろ?
アラキ:地味に嫌なアーツだ。
弥太郎:それが硬さの秘密、かな?
和也:ま、頑張ってみようか。
GM:では、行動値15で夕那が行動しますね。
和也:バッチこーい!
GM:夕那………待機(笑)。
一同:あらら(笑)。
GM:次のイニシアチブで、トンボが全員《疾く駆けるもの》使って先に行動しますね。
おもむろにダイスを3回振るGM。目標をランダムで決めるのか…と思いきや。
法眼:標的は誰かな?
GM:5と6と3…なんてことだ。まず、トンボAがマイナーで《黒き牙》FP15点消費。で、メジャーで攻撃。対象、トンボB…(ころころ)達成値19。
法眼:…は? 同士討ち??
和也:そーか、狂ってたんだっけか、こいつら(笑)。
アラキ:行動がランダムなのか(笑)。
GM:こいつらは完全に狂ってるので、標的が完全ランダムなんですよ。
アラキ:メガテンのようだ(笑)。
和也:いいなあ、マッド系(笑)。クドラクとか、怪人アカマントとか(何の話だ
法眼:それはまた……難儀なことで(笑)。
GM:(ころころ)で、命中だから、ダメージ(ころころ)グハァ、31点(笑)。
弥太郎:ああ、それで夕那が死ぬ危険がある、と。
和也:あー……これで夕那が狙われたらマズイなあ、と今思った(汗)。
アラキ:まあ、夕那への攻撃はカバーしよう。
和也:俺HA《真理のe》あるから、大ダメージでも1回なら受けとめられる。
法眼:カバーリングアーツとHA《獣の生命》があるから、俺がやるよ(笑)。
GM:同時行動なので、Bもマイナーで《黒き牙》FP15点消費。残りFP8でなんとか魔獣化せず。で、標的は夕那(ころころ)21で、(ころころ)18で命中。
和也:うお!?
弥太郎:出目6がまずいわけだ。
法眼:おっと早速来たか。《俊敏なる盾》!
和也:ここは俺にやらせて欲しいです、カバーリング(笑)。
GM:どうぞ。では、ダメージ出します。
アラキ:トンボのFPは54かな。
法眼:和也がカバーするなら任せてもいいが、大丈夫か?
和也:大丈夫大丈夫(笑)。
法眼:了解、任せる。無理はするなよ?
アラキ:和也はカバーリングアーツがないのでは?
和也:実は魔獣化して《必殺技》使えるようになりたいのさー(笑)。で、属性は?
GM:(ころころ)38点〈闇〉&BS転倒。《打ち倒すもの》が効いてますので。
法眼:アーツ無しでカバーリングすると、行動を一回消費するが、それでも構わないんだな?
和也:残りFP3か……行動自体は良いんだけどね。しょうがない、いくら魔獣化したくてもFP3はちとキツイので、『組織への報復』を昇華…。
法眼:は? おい、まさかHA使う気じゃないだろうな?
和也:…じゃない、エゴだから固定して罪を使ってHA《真理のe》。
法眼:それやるくらいなら俺が庇うって!
和也:ふむ……?
GM:こちらはどちらでも構いませんよ。
和也:あー、ゴメン、ちょっと頭ぼうっとしてるみたいだ(汗)。そっちの方が良いと思う。
他PCの行動に口挟みたくはなかったけど……行動があまりに意味不明だぞ、和也(苦笑)。
法眼:というわけで、今のはなし。《俊敏なる盾》でカバー! 《特殊体質:転倒》があるから、転倒はしない。
GM:了解。では、さっきのダメージを食らっておいてください。
和也:ちょっと顔洗って来る――ダメだ、ぼうっとしてるとワケわかんないことやりそうだから。皆さんすみませんでした(平伏)。
法眼:行ってらっしゃい。無理はするな(笑)。
GM:で、C行きます。マイナー&メジャーは前と一緒。対象、弥太郎。(ころころ)普通に22。
弥太郎:オートで《獣化》。回避を試みます(ころころ)…むう、ダメ。
GM:(ころころ)34点〈闇〉とBS転倒。では、そちら順にどうぞ。
弥太郎:マイナーで転倒回復。メジャーで攻撃…しかし、手が遅れるのは辛いなあ。加速アーツが欲しい(笑)。(ころころ)なんだか、本格的に目が悪い…達成値は21。
法眼:大丈夫、それでも基本値はこっちがだいぶ高い(笑)。
GM:(ころころ)駄目です、ダメージどうぞ。ところで、A・B・Cどれ狙いました?
弥太郎:ああ、ダメージ受けているBに。(ころころ)39点の斬です。
GM:了解です。ではBは魔獣化。HA《超魔の命》でAGP3点使用。行動値10のお二方、どうぞ。
法眼:まずは俺から行くか。オートで《獣化》、マイナーで《切り裂くもの》使って鬼の姿に変身。メジャーで《爪爪牙尻尾》! (ころころ)達成値22で範囲攻撃。もちろん夕那は除くが。
GM:それぞれが回避します。(ころころころ)A、ダイス目8でクリティカル回避。BとCは命中。
アラキ:8でクリティカルかよ。
法眼:厄介だな…とにかくダメージ出すぞ。「喰らい…やがれッ!!」爪を振り抜いて47点の〈斬〉だ。
GM:CがHA《獣の盾》宣言。攻撃対象を自分だけにします。
法眼:うわ、鬱陶しい(汗)。
GM:物理属性はかなり止めるから、魔獣化せず。
弥太郎:敵の回避クリティカルか…こっちがクリティカルすればいい、というわけにはいかんしなあ…厄介だ。
ルール上、判定結果が同等なら受動側が優先されます。
命中判定でクリティカルしても、防御判定でクリティカルされたら避けられてしまうので、防御側のCrt値が低いと非常に倒しにくくなるのです。
和也:じゃ、次はB狙いか。魔獣化してりゃ体力は落ちてるはずだし。
弥太郎:さっき《超魔の命》使ってる。
和也:おおっと(汗)。じゃあ、次は俺か……っても、やる事は皆とさして変わらないというか、ダメージの面から見りゃかなり劣るわけだが。えー、マイナーで《戦闘形態》。「――さっき、人間じゃないと言ったな?―――その通り、俺は……機械だ!」という感じで変身をし、オートアクションで《ヒートハート》FP5点消費、メジャーでぶん殴ります。狙いはC(ころころ)16。
GM:(ころころ)命中、ダメージどうぞ。
和也:「邪魔を、するなぁッ……!」(ころころ)おお、回る回る、49点の〈殴〉ダメージ(笑)。
GM:HA《復讐の爪》宣言、防御力で11点止めて38点返します。で、魔獣化&HA《超魔の命》AGP3点使用。
和也:11点かー、硬いなあ。
アラキ:それは《黒鉄の機神》でカバー。
和也:おお、ありがとう!
法眼:…HA《復讐の爪》って、アーツで身代わり出来たっけ?
アラキ:GM、《復讐の爪》はカバーできます?
GM:《復讐の爪》は攻撃ではないから無理っぽいですね。
法眼:ですな。
アラキ:了解です、宣言取り消し。
和也:それじゃHA《真理のe》使います。
法眼:魔獣化まだだろ。いいんじゃないのか?
アラキ:さっき《ヒートハート》で5点使ったから魔獣化するでしょう。
法眼:いや、さっき《必殺技》使いたいから魔獣化したい…とか言ってなかったか?
GM:《真理のe》には、夕那が《ヴォイド》宣言します。
和也:ふむ……じゃ、あっさり魔獣化します。
GM:《ヴォイド》で消されて魔獣化? それとも《真理のe》宣言取り消しで魔獣化?
和也:《真理のe》宣言取り消しで魔獣化です、はい。
GM:了解。では、明仁どうぞ。
アラキ:マイナー《戦闘形態》、メジャーで攻撃。対象はA(ころころ)23。
GM:(ころころ)ダメージどうぞ。
アラキ:オートで《期待の星》使って(ころころ)40点の〈光〉です。
GM:それは魔獣化してHA《超魔の命》、AGP3点使用。同時にHA《復讐の爪》も宣言します。
アラキ:40点ですか?
GM:はい。〈光〉属性はさすがに素通しなので。
アラキ:ではFP6なので《クリフハンガー》を使用します。
GM:そうそう、夕那はアポスルで《世界律:超越者》くっついてるから、簡単に死なないことだけは言っておきます。
和也:これで3体魔獣化か。不安なのは「ちょっとムカツクかもしれません」というボス……夕那じゃないよーな気がすんだよなあ(汗)。
法眼:勝利条件が『トンボの全滅』だから、これ以上はないんじゃないか?
和也:だが、これで終りではない……きっと第二第三のボス戦が……(何
弥太郎:このトンボが既にムカつくボスでは?(笑)
アラキ:防御クリティカル8とかは、かなりムカつきます(笑)。
和也:クリティカル9だったら行けるんだけどなあ(苦笑)。
法眼:次は《伝説の一幕》使われる前にHA《ブーストアップ》で割り込むか? 《ヴォイド》で邪魔されそうだが(笑)。
和也:《ブーストアップ》、《マルチリカバリー》、《ブーストアップ》で(笑)。
弥太郎:命中した瞬間から、ダメージ系HAをぶち込んでいく? HA《神獣撃》は判定前宣言だから俺は出来ないけど。
GM:それでは待機した夕那の番です。(ころりん)彼女はトンボを狙うほど狂ってはいない。…でも、和也を狙う程度には狂ってるようです(笑)。
和也:うわーい!?(笑)
アラキ:お約束だ(笑)。
GM:マイナー、無し。メジャー《怪光線》で攻撃。
和也:さあ来いさあ来い下手すると死ぬぜ畜生!(笑)
GM:(ころころ)普通に25。
法眼:仕方ない、和也が防御失敗したら《俊敏なる盾》するか。
和也:(ころころ)うむ、回避失敗。つーかクリティカル以外じゃ避けられん(笑)。
GM:ダメージ出します。(ころころ)17点の〈光〉。
和也:あー……《真理のe》使わないと死ぬなあ(汗)。カバーリングお願いできますか?(汗)
法眼:その程度なら魔獣化はしないな。《俊敏なる盾》でカバーリング、FP残り7点。
▼ラウンド2
GM:第2ラウンド、セットアップ。こちらは夕那が《伝説の一幕》を味方全員に。
和也:んじゃあ、ま、いっちょやってみます、《ブーストアップ》。問題は1体にしか攻撃できない所ですが……。
法眼:「やっちまえ、和也!」和也の絆固定、AGP1点渡す。
和也:「応……!」と答えて鬼来さんから頂いたAGPでHA《ブーストアップ》!
GM:HA《ヴォイド》宣言。
法眼:…来ると思った(溜息)。
和也:同じく。
GM:そりゃあ、そうでしょう(笑)。
和也:どうする? HA《マルチリカバリー》使って、もう1回《ブーストアップ》できますが。
アラキ:こっちもやるか。神へのエゴを固定してHA《ブーストアップ》。
GM:明仁の《ブーストアップ》に対し、自分にHA《遠くからの声援》で《ヴォイド》復活。で、《ヴォイド》宣言。
法眼:「まだまだ!」HA《歩く影法師》を《ブーストアップ》にして使う。誰かAGP1点くれ。
弥太郎:法眼の絆を固定。
和也:じゃあ、俺が鬼来さんへ(笑)。
アラキ:では、法眼に。
法眼:…えーと、3点もらっていい?(笑)
和也:どぞ(笑)。
アラキ:OKです。
弥太郎:「御坊、任せましたぞ」こっちは構いません。
和也:ブーストアップしまくってるな、この戦い(笑)。
GM:その《ブーストアップ》は通しです。
法眼:マイナーで《ハンティングスタイル》、メジャーで《爪爪牙尻尾》!
GM:トンボAがその命中にHA《死界の主》宣言。
法眼:ちっ、《歩く影法師》で《ヴォイド》…いや、もう一度《ブーストアップ》の方が効率いいか。
弥太郎:いや、こっちでHA《勝利への賛歌》使います、その方が安い。ノア・クルセイダーズのエゴを固定。「…蔵王権現よ…我らに勝利を!」《勝利への賛歌》で《死界の主》を上書き!
GM:最終的に《死界の主》を《勝利への賛歌》で上書き?
法眼:です。
GM:それだとこっちがファンブルになるからなぁ。通します、ダメージどうぞ。
法眼:更に《突き刺すもの》で防御点無効にする。(ころころ)67点の〈斬〉!
GM:BがHA《獣の盾》宣言。
法眼:それは《歩く影法師》で《ヴォイド》!「そう何度も同じ手を喰うかよ…不動縛呪!」
GM:では、夕那がHA《伝説の証明》、AGP2点消費。(ころころ)34点防いで、最終的に一律33点通しですね。
法眼:…《マルチリカバリー》くれる? それとも他の人がトドメ刺す?
和也:俺が行きます(笑)。『組織への報復』『神への報復』のエゴを共に固定し、HA《マルチリカバリー》で《ブーストアップ》を回復、即使用!
法眼:じゃ、任せた(笑)。
和也:まあ、範囲攻撃できないんで。トドメ刺せるとしても一体で、次の自分の行動で1体ってとこですが。ではオートで《必殺技》及び《ヒートハート》でFP5点使用。で、《ブーストアップ》中なので自動クリティカルです。
GM:長いセットアップですねぇ。その命中にはBが《死界の主》宣言。
和也:あー、ゴメン、《死界の主》じゃあ命中しねぇや(苦笑)。打ち消し系HA持ってるヒト、もういないッスよね?
法眼:使い果たした(笑)。
アラキ:始めからない(笑)。
和也:俺の《ブーストアップ》&《必殺技》&《ヒートハート》って一体…。 orz
法眼:まぁ、こんな日もあるさ(和也の肩を叩く)。
和也:あー、トンボむかつく(笑)。
弥太郎:ほら、ムカついてきた(笑)。
GM:ちなみに《ヒートハート》はタイミングが「ダメージ決定前」ですから、使ったことになりませんよ。
和也:おおっと(汗)。ともかく、長いセットアップは終了しました。
GM:では、改めて《伝説の一幕》宣言ってことで、セットアップ終了ですね。
和也:色々燃えつきました(笑)。ええい、《必殺技》決めちゃる、次の攻撃で!(ぐぐっと握り拳)
GM:で、行動値15の夕那は待機。次のイニシアチブで、またトンボ達が《疾く駆けるもの》、夕那がHA《虹のむこう》にAGP3点消費。
法眼:げ!
和也:うっわ……下手すると死ぬぞ、これ(汗)。
GM:問題は、トンボの攻撃が完全ランダムな点だ…。(ころころころ)
法眼:夕那もやばいな…。
和也:このラウンドでトンボ三つ落そう。
GM:Aが、法眼。Cが、明仁。
アラキ:来いや。
GM:Bは………トンボだ(一同笑)。
法眼:来い、《俊敏なる盾》の手間が省けるぜ! 荒木も、魔獣化まだだよな?
アラキ:まだです。
法眼:うむ、ならば問題はない!
GM:同時行動なので、Aから行きます。マイナー無し。メジャーで攻撃。(ころころ)普通に21。
法眼:運動で回避。(ころころ)22、アブねぇ(笑)。
GM:それはCが《死界の主》宣言。
法眼:うむ、喰らった。
和也:よし、これで全員《死界の主》を使ったぞ!(ぐぐっ)
GM:ダメージは(ころころ)41点の〈魔〉属性です。
法眼:うぃ、素通しで魔獣化だ(笑)。全身の皮膚が赤く染まり、黒い紋様が浮かぶ。「…変生、紅蓮ッ!」一回り大きくなった腕で敵の攻撃を受け止めた。
GM:で、お楽しみのB行きます(笑)。行動は一緒。(ころころころころ)そして命中〜、ダメージ出します〜♪(ころころ)32点。
法眼:潰れたか?
和也:潰れろー(笑)。
GM:残念、残った。では、C行きます。(ころころ)普通に19。
アラキ:(ころころ)命中です。
GM:…あ、ごめん。Bの攻撃には《虹のむこう》入ってませんでした。なので、Cは同時で死んでます(笑)。
アラキ:なるほど(笑)。
和也:すると? 残ってるのはAとBですか?
GM:と言うか、ルールをよく見るとBBNTは同時ではなく順番に処理でしたね。だから、明仁の分は無しですね。というわけで、AとBが残りです。
アラキ:おお(笑)。
和也:よし、行ける、行けるぞー!
法眼:じゃ、次は弥太郎の番だな。頼むぞ!
弥太郎:マイナーで《神性介入》。鴉天狗の本性を現しつつ「…出羽の風丸、推して参る!」メジャーでAに攻撃。(ころころ)27で。
GM:(ころころ)クリティカル回避です。
弥太郎:避けられたか。
法眼:…クリティカルされちゃ、どうしようもないなぁ(苦笑)。
和也:じゃ、次いきまーす。《必殺技》使用で、狙いはA(ころころ)…やっべ低い、15(汗)。
GM:(ころころ)あれ…? 命中です、ダメージどうぞ(笑)。
和也:当たった(笑)。
アラキ:絶妙ですな(笑)。
法眼:うーむ(笑)。
和也:《ヒートハート》使って、(ころころ)どーぞ、〈殴〉で51点差し上げます(笑)。
GM:〈殴〉属性なら、ちょっとだけ残りました。
和也:あう。 orz
アラキ:では、次行きます。まず前のターンで使った《クリフハンガー》の演出(笑)。更にオートで《こんな事もあろうかと》を使って特殊強化服を装備!
雲一つない紅い空から荒雷鬼の上に雷が落ち、電撃を纏った身体が緑色の輝きを放つ…。
「―――『荒雷鬼・雷皇』ッ!」
そして、周囲で支援していたディスクアニマルたちが荒雷鬼・雷皇と融合し……堅牢な鎧を作り出す!
「――――『荒雷鬼、大・雷・皇』ッッ!!」
法眼:おぉっ(笑)。
アラキ:演出終わり(笑)。マイナーでマジックリングを使用して、FP9。メジャーでBに攻撃。HA《スーパーアクション》を使用して、そちらはファンブルです。
GM:対抗無し。ダメージどうぞ。
アラキ:オートで《超逆境》使用。(ころころ)91点の〈光〉です。
法眼:死んだな(笑)。
GM:それは持たない。Bも落ちました。
アラキ:「音撃斬・蜻蛉斬り!」ちなみに、トンボの目の前で切っ先をくるくる回してから斬りました(笑)。
法眼:じゃあ、俺の番だ。オートで《怒髪天》、メジャーで攻撃。(ころころ)達成値は22。
GM:(ころころ)命中です、ダメージどうぞ。
法眼:(ころころ)ダメージは68点!
GM:それも耐えられません。A死亡、戦闘終了!
和也:よし勝った(笑)。
法眼:「…失せろ、雑魚が…」
弥太郎:「…終わった、か」刀を納めて。
GM:トンボの消滅と共に、辺りに渦巻いていた狂気に満ちた空気も薄れていきました。
アラキ:「さて、和也。出番だぜ」
和也:「…………――夕那、帰るぞ」魔獣化した状態だけど(苦笑)、彼女に向かって手を伸ばす。
弥太郎:「…帰る場所があるだけ幸せ、と言っていたな、和也。…では、それを教えてやるといい。待っている人間が、帰る場所があることを」
■エンディングフェイズ■
●シーン11 『向こうより、こちらへ』 共通ED
赤蜻蛉の消滅と共に、辺りに渦巻いていた狂気の空気は払拭された。
驚く夕那の瞳にも、正気の光が戻っていた。しかし……。
GM/夕那:「狂気が、消えた…?」
法眼:「すまんが…他の神隠しにあった人たちは、どうなったか判るか?」
GM/夕那:「この世界の律が戻ります。だから…また忘れられるでしょう」
アラキ:「なんだと!」顔だけ変身を解いて。
法眼:「外に戻ることは、出来ないのか? せめて戻りたい人々だけでも」
GM/夕那:「…今の状態なら、私が制御できます。ですから、帰りたいと思っている人は、帰してあげられます」
法眼:「お嬢ちゃんにも、待っている人がいるだろう?」
和也:「――――……それで、夕那はどうするつもりなんだ?」
GM/夕那:「私が外に出れば、また、今回のようなことが起こります。だから…」
法眼:「…もう元には戻れない、か?」
GM/夕那:「…だから、再び互いの世界の律を戻します。…もう、会うことは無いでしょう…」
アラキ:「この世界ごと壊す……という手はないのか?」
和也:「――……そうだ、そうだよ! この世界を壊せば――……」
法眼:「…それは薦められんな、残念だが」重い口調で告げる。「以前、そうやって世界律を壊した奴を知ってる。その後、どうなったか…聞きたいか?」
アラキ:ばかっぷるに(笑)。
リプレイ第5話ラストと【聖者原罪】リプレイを参照。早い話が蒼紫のことですが……いやまぁ、バカップルなのは否定しないけどね(笑)。
GM/夕那:「この世界は、これはこれで安定した世界です。ここにしか、居場所がない人もいます。それに、やっぱりそれも均衡を破ることになるから…」
和也:やっぱり助けられないのかー。 orz
法眼:「…確認するが。お嬢ちゃんが、『神の子』を降りる方法は、ないのか?」
GM:助ける方法。熱い台詞か行動が何かあれば!(笑)
法眼:それは和也の役目だろう、やはし(笑)。
和也:ええい、熱い台詞か! 抱きしめてやりゃあいいのか畜生! 同級生とかおっさんの前で!(ぉ
アラキ:がんばれ、ディスクアニマルも応援するぞ(笑)。
弥太郎:「…この世界に、支配者はいない。それが、ルールのはずだ。元より支配者のいない世界に、これ以上お前がしがみついている必要があるのか?」
和也:「ああ、もう、糞……!」
GM/夕那:「『神の子』と言うのは、あくまで伝わっている伝承での言い方です。元々、ここにはドミネーターもアポスルもいないんです。私は、偶然が重なって生まれただけ…」
和也:「俺は小難しいことはよく解らないから、短刀直入に聞く。――『この世界をどうするべきか』じゃなくて……『夕那』がどうしたいかを聞きたいんだよ、俺は!」
アラキ:ちなみに、ディスクアニマルには録画&録音機能が付いてます(笑)。
和也:後で全部割っちゃる(笑)。
アラキ:透明化機能で逃げます。更に、うちの組織から請求書が来ます(笑)。
GM/夕那:「わた………しは…………私は、帰りたい! おじいさんとも、和也君とも、これでお別れなんて、嫌! …でも…!」
和也:「それにな、俺は今、正直言ってめちゃくちゃ腹が立ってる。勝手に何年も消えといて、『消えた』ことすら忘れさせて、で唐突に出てきて、思い出させて、助けてくれと言って――――今度はまた消える? 忘れさせる? 冗談じゃねぇ!」
GM:夕那はビックリしたように、和也を見つめる。
和也:「帰りたいなら帰れば良いだろうが! ―――――せめてこっちの世界に帰って来てもらわなきゃ、俺の気持ちがどうしようもならん……というか、その、なんだ、アレだ。――帰ってきて、欲しいんだよ、俺は」とか、そっぽ向いて言いますけど、耳まで赤くなっているのがよく判る、という感じで(笑)。
GM/夕那:「………!」
和也:とまあ、こんな熱い台詞とかくらいしか思い浮かばないわけだが。
法眼:上等上等(笑)。
アラキ:いいんでないでしょうか(笑)。
GM:すると、皆の身体に言いようのない感覚が走りました。
法眼:「む…こいつは?!」
アラキ:「なんだ!?」
○公園
GM:次の瞬間、全員ドミニオンの外、元の池袋の公園にいました。夕那も、一緒です。
和也:「――……ッ!?」
アラキ:「これは……?」
和也:「……帰って、きた?」
法眼:「…おそらくは…お嬢ちゃんの中の『帰りたくないという願い』が消えたんじゃないのか? ―――和也の、おかげでな」にやり、と笑う。
弥太郎:「…偶然、と言ったが、夕那があの世界に行く前から、あの世界は成立していたはずだ。決めるのは、夕那自身の意思だったのだろう? だから、戻ってきた」
アラキ:「『帰りたい』という想いが、あの世界に勝ったのさ」
GM/夕那:「………そう、だったんだね。『帰りたいと願うものは、帰ることができる』。その律には、私も括られていたんだ…」
和也:「…………あー、糞…………恥ずかしい…………」法眼に言われて自分の台詞をリフレイン中。
GM/夕那:「―――『ただいま』、和也君!」そんな和也に、全身で喜びを現し、夕那は抱きついてきました。
法眼:「お手々繋いでみな帰ろ〜、鴉と一緒に帰りましょ…っとくらぁ」笑いながら二人を眺めている。
アラキ:タカが上空を旋回し、サルが紙吹雪を撒き、イヌが喜び庭駆け回って祝福します(笑)。
和也:「……………ここまで言わせたんだから、もう二度と『帰りたくない』とか、言うなよな?」と言おうとして、抱きつかれて顔真っ赤にしてもごもごしてます。
GM:夕那は、判ってるとばかりに…和也に、そして皆に笑顔を返しました。
弥太郎:「…帰るか。ここにいたら、あてられそうだ」肩をすくめて、でも少し嬉しそうに。
アラキ:「俺たちゃ寂しく帰るとするか……」肩をすくめて。
法眼:「全くだ。独り者には目の毒だぜ…」背中を向け、手を振って去ろう(笑)。
和也:じゃあ、恥ずかしいやら照れくさいやらで顔真っ赤にしながら、夕那に向かって言います。
「―――『おかえり』、夕那…」
少女一人にだけ聞こえるように、和也が囁く。
彼らの足下から伸びる……長い長い影法師。
夜の公園で抱き合う二人を、『幻の夕焼け』がいつまでも優しく照らしていた――――。
GM:では、これで終了としましょう! お疲れ様でした〜。
一同:お疲れさまでした〜(笑)。
麻那:やー、楽しかったです(笑)。
でんでん:楽しかった楽しかった、最後もハッピーエンドだし(笑)。ちょっと謎が残ったのが気になるけれど、凄く面白いセッションでした(笑)。
麻那:敵も特徴的かつドミニオンのコンセプトに合ってて良かったですね。
GM:以降は、流れ解散としましょう。お疲れ様でした。
麻那:(時計を見る)良かった…何とか徹夜は免れそう(笑)。
R−3:僕は…徹夜だ(笑)。
でんでん:えっと、GMGM。シナリオで疑問に思ったとことか、今訊いても良いですか?
GM:ところで、謎とは? 実際のところ、ミドル4辺りからかなり予定外の方向に流れてましたが(マテ
麻那:謎……何か残ってたっけ?
でんでん:うん、いや、何というか……『裏の事情』が殆ど判らなかったなあ、とか、その予定ってのはどんなのだったのかとか(笑)。『あのドミニオンが何なのか』、『何故夕那はドミニオンの外に出ていたのか』……それから『夕那と和也が出会う前から何故ドミニオンは狂いはじめていたのか』とか。
GM:ドミニオンの均衡が崩れた原因と言うのが、そもそもオープニングで『和也と夕那が出遭った』ことなんです。
でんでん:ふむふむ……あ、つまり『出会ってから』『失踪の届けが出始めた』わけなのか。
GM:はい。オープニングの出来事順をあげたのは、それが理由です。
麻那:ドミニオンは、ああいう世界が元々あったんだろうし、夕那が外に出たのは人恋しかったからですね。
でんでん:ああ、深い理由はなかったのか(ぉ
GM:最初の二つの理由は、麻那さんの言うとおりです。特に裏はありませんでした。
でんでん:いや、どうにもハッキリしなくて気になっていたので……これでぐっすり眠れます(笑)。
GM:本当はミドル4の後、夕那自身からそういう話が聞けるはずだったんですけどねー(笑)。
でんでん:あー……聞きたかったな、そーいう話(笑)。
麻那:展開上、彼女に会えなくなったんですね(笑)。
GM:いや、ミドル5での陽介の台詞にあった『子供の頃遊んでた場所』は、幼馴染の和也なら思い出すこともできたのですが…そっち探してみようという展開にならなかったので。
でんでん:うおー、なんか『公園』のイメージが強くて(笑)。
麻那:なるほど……つまり和也のせいで予定が狂った?(ぇー
でんでん:多分、あの『公園』で遊んでたんだろーなー、と思ってたのに。 orz
GM:実は、今回一番悩んでたのはそこでした。でも、こちらから言うと、それは正解言ってるのと同じだしなー、どう切り出せばいいかなー、って。…と言うか、ミドル5は、元々予定してなかったシーンですし(笑)。
R−3:じいさんの話を聞いた時に、子供の頃の遊び場のことは頭に浮かんだんですが…まあ、流れで公園に(笑)。
GM:おじいさんの名前も即興で決めましたよ。と言うより、そもそもシナリオにおじいさんの存在はなかった(笑)。
でんでん:俺はそもそも、『あの公園』が子供の頃の遊び場なのかと思ってた(笑)。
麻那:あはははは、確かに(笑)。
GM:なるほど。
でんでん:夕那が神隠しにあったのは多分『遊んだ後』帰りたくないって思ったからだろうし…となれば遊び場の近くにドミニオンがあるんだろーなー、とぼんやり思ってて。でもって神隠しが発生しているのが『公園』の周りだったもんで(笑)。
GM:実は後になって危惧したのが、ミドル1の演出のせいで『夕那が既に捕まった状態にある』とそちらが判断したんじゃないかと。
麻那:うん、捕まったと思ってた(笑)。
でんでん:最初はそう思ってました(笑)。
麻那:…そういえば、まだ一つ疑問が残ってた。あのドミニオンの入り口って、いくつもあったの?
GM:はい。そこら中にあります。それこそ世界規模で。公園のは、単に『入り口が開きやすい場所』程度で、私自身も細かい設定はしていませんでした。
でんでん:ふむふむ。
麻那:…あー、池袋だけに事件が起きたわけじゃなく、夕那の影響で『事件が発覚した』のが池袋近辺だったのかな。
GM:よりぶっちゃけると、ハンドアウトで『公園』と書いたから、公園になっただけです(オイ
でんでん:なるほど(笑)。ああ、んじゃあ最後に一つだけ……我侭っぽくもあるんですけど(苦笑)。和也の設定に夕那の情報乗っけても良いですか?
GM:夕那をどうするかは、君に任せた!(笑)
でんでん:って任されたー!?(笑)
GM:恋人でも、友達でも、なかった事にでも、ご自由にしてください(笑)。
麻那:少なくとも、『なかったことに』はなさそうだけど(笑)。
でんでん:ではま、とりあえず『友達以上恋人未満』ってェ事で(笑)。元ドミネーター(?)だから狙われる可能性有りとしておいて、他のGMさんがシナリオに組み込みやすいようにしておきます、はい(ぉ
GM:こちらから一つだけ言うことは、彼女はレジェンド/エトランゼの半魔のまま。ということだけですね。
でんでん:そーいや、どんな容姿格好だったんだろう、彼女は?
GM:そりゃぁ、夕焼けの薄野原といったら、和服は義務でしょう!(笑) ぶっちゃけ、元ネタは『ミッシング』のあやめですし。
でんでん:うむ、N−オレンジさんとは良い友達になれそうだ(笑)。
麻那:んじゃ、疑問も一通り解決したところで。皆さんお疲れ様でした、お休みなさいー。
一同:お休みなさい、お疲れ様でした〜。
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