●今回予告●
プルルルル。
見知らぬ電話からの着信…誰か番号でも変えたのかな?
「もしもし?」
「…………」
「…誰? いたずら電話? 切るよ?」
「……貴方の声を聞かせて」
「え?」
プツ、プー、プー、プー。
Beast Bind New Testament
『声を聞かせて』
汝、己の獣と向き合わん。
オープニング ミドル クライマックス エンディング
■プレセッション■
GM(サブマリン):それでは、そろいましたので今日のルール変更を説明させていただきます。絆とエゴは、判定をせずに好きなようにとったり、変更したりしてください。登場判定はしないで、登場したい時に宣言してください。GMの一身上の都合により、却下する場合があるので(笑)。また、一度に好きなだけ絆をとってかまいません。
一同:了解しました。
和也:ああ、これなら今回は絆三つでエンディングを迎えずにすみそうだ(笑)←実話
GM:それでは、自己紹介をお願いします。愛理→和也→匠→愛理という順番で。
●PC1(定員1名) 推奨:普段はアンノウンマンな人(笑)。
貴方の携帯に知らない番号からかかってきた。
貴方は何の疑問もなしに、友達が電話番号を変えたのだと思い電話に出る。
「……貴方の声を聞かせて」と、訳のわからないことを言い、電話は切られた。
そして次の日。この話を友達にすると、それは今噂の『メビウスの電話』ではないかということを知る。
シナリオ絆/エゴ:謎の声 (関係:任意)
▼巫薙 愛理/アイゼン プレイヤー:麻那
【アーティファクト/セレスチャル】 年齢:17歳/性別:女/カヴァー:高校生
「あ、あのぅ……私、どうしてこんな所にいるんでしょうか?」
地味で内気な眼鏡っ娘、巫薙愛理はアンノウンマン(*魔物の存在を知らない人間)である。
しかしある日、『愛染明王』に媒体(やど)として選ばれたのが運の尽き。
事件が起きた時、彼女は「ラ・ガラサ!」の呪文と共に『愛の狩人アイゼン』へと変身するのだ。
変身後は派手な衣装で決めた、色香漂うオネーサマ。しかし愛理に戻ると変身中の記憶は残っていない。
そんな不幸に見舞われた、彼女の明日は…どっちだろう?
所持HA:《剣魂一擲》、《電光石火》、《アドベント》
●PC2(定員1名) 推奨:特になし。
仲の良い友達だった。とびきり良い奴というわけではなかったが、けして悪い奴じゃなかった。
最近、会う機会が無く元気にしているだろうかと思っていた時、彼が突然いなくなったことを聞かされる。
一番最後に会った奴の話を聞くと、今噂になっている都市伝説『メビウスの電話』がかかってきていたらしい。
君は高志がこの事件に巻き込まれたことを悟り、調査を始めた。
シナリオ絆/エゴ:池谷 高志 (関係:友情など)
▼暁 和也/復讐機 プレイヤー:でんでん
【フルメタル/フルメタル】 年齢:17歳/性別:男/カヴァー:高校生
「――――俺は……“機械”だッ!!」
とある“組織”が創り出した、『鋼鐵殲機』と呼ばれる改造人間の試作体。
両親が事故死した後、“組織”に誘拐され改造手術を受けるも、辛うじて逃亡。
以後、“組織”からの刺客を退けつつ、その企みを叩き潰している。
普段は学校をサボりがち&常時ギターケースを持ち歩く以外は、いたって普通の少年に見える。
大切な『日常』を脅かす存在が現れた時、醜い機械の身体を剥き出して戦う…彼は哀しき改造人間なのだ。
所持HA:《真理のe》、《ブーストアップ》、《マルチリカバリー》
●PC3(定員1名) 推奨:依頼を受けて動くタイプ。
最近、噂になっている都市伝説の事件解決を依頼される。
曰く、『メビウスの電話がかかってきてから、1週間でその人物の存在は消える』
曰く、『1日ごとにその声の主は被害者に近づいていき、最後には殺される』
君は早速調査に取り掛かった。
シナリオ絆/エゴ:メビウスの電話 (関係:任意)
▼李能 匠/ナタク プレイヤー:降魔
【アーティファクト/フルメタル】 年齢:外見16歳/性別:男/カヴァー:高校生
「―――我が名は乾元山金光洞は太乙真人が弟子・ナタクッ!」
身長158cm、ツリ目気味できかん気の強そうな少年。
実は古代中国の怪奇小説『封神演義』に登場する人造仙人で、蓮の花の化身。
長らく仙界の将軍を務めていたが、騒がしくなってきた人界を監視するため、師である太乙真人と共に降りてきた。
現世では高校生。素行が悪く、教師からは毛嫌いされ、地元のヤンキーなどからも一目置かれている。
極めて好戦的で、自分勝手な暴れん坊。しかし家族の問題を抱える者…特に母親に関しては親身になる一面も。
所持HA:《剣魂一擲》、《電光石火》、《真理のe》
愛理:和也さんへの絆はクラスメイトということで…友情に。但し、彼が半魔だとは知りません(笑)。
和也:なんかダークヒーロー路線だったのに、最近じゃ彼女もできて順風満帆っぽいっすよ?(笑) えーと、匠に対しての絆は……不良学生ということで、共感かな?
ナタク:愛理さんへの絆は『好奇心』で。人は何故あれほどに変貌するのか(笑)。
GM:それでは、本編を始めます。よろしくお願いしまーす!
一同:よろしくお願いしま〜す。
■オープニングフェイズ■
●シーン1 『声を聞かせて』 シーンプレイヤー:巫薙愛理
○愛理の部屋/夜
夜、家でくつろいでいると携帯が鳴った。
……番号は登録してあるものではない。
誰か、携帯の番号を変えたのかなと、あなたは思う。
愛理:「はい、もしもし巫薙ですけど?」疑問一つなく電話に出ます(笑)。
GM:はい、ありがとうございます(笑)。
GM/謎の電話:「…………」
愛理:「…? あの…もしもし? ……どちら様でしょうか…?」少し不安そうな声になって。
GM/謎の電話:「…貴方の声を聞かせて」電話の向こうから、何かに驚いたかのように息をのむ声が聞こえた。それと同時に電話が切れる。〈知覚〉判定をどうぞ。
和也:さあ、SANチェックだ!(違
愛理:「……何だったの、今の…?」(ころころ)達成値は11です。…ところで、『何かに驚いたように息を呑んだ』のは声の主とは別人なんでしょうか?
GM:では、電話で話していた声は女性のものなのに、息をのむ声は男性のものだったことがわかる。ちなみに息を呑む音は、電話口すぐのところから聞こえてきたものです。
愛理:「……二人組のイタズラ電話?」怖がるよりも、むしろ不思議がるかなぁ(笑)。
GM:ちょっと解りづらいかもしれませんが、話していた声は女性なのに、驚いた声は男のものだったということです。
愛理:えぇ、説明は解りました(笑)。
GM:驚く声は、「貴方の声を聞かせて」と言った途端に出たものなので、二人でやるのは不可能ですね。
愛理:…えーと。男性が女性みたいな声で話してた、と思うかな?
GM:まあ、愛理はそう思ったということで(笑)。
○学校/翌朝
GM/女生徒:「おっはようー愛理!」元気の良い友達が、声をかけてきます。
愛理:「あ、おはよう…」昨夜の電話が気になって、少し元気なく。
GM/女生徒:「ん? 元気ないね。どうしたの?」
愛理:「ん、あのね。実は……」かくかくしかじか、と昨夜の電話について話してみます。
GM/女生徒:「…それって、今噂の『メビウスの電話』じゃない?」
愛理:「…メビウスの電話? メビウスの輪、じゃなくて?」
GM/女生徒:「うん。メビウスの輪って、絶対に抜けることの出来ない知恵の輪みたいなものでしょ? 『メビウスの電話』も一度かかってきたら絶対に逃れることの出来ない、永遠に続いていく電話なんだって」
愛理:「輪の方は抜けられないって言うよりも、裏と表の区別がないだけなんだけど……そんな噂があったのね…」電話の方は初耳だったということで。「その噂だと、一度かかってきたら毎晩電話がかかってくるの? やだなぁ…」新手のストーカーか何かと勘違いしてます(笑)。
GM/女生徒:確かにストーカーみたいなものですよね(笑)。「うん。なんでも、その電話がかかってきたら1週間以内に殺されちゃうんだって……でも安心して、メビウスの電話から助かる方法が一つだけあるんだって」
愛理:「…殺されるって、それ大変じゃない! 警察は…」
GM/女生徒:「警察がそんな話を信じるわけないじゃない。私がメビウスの電話から助かる方法を教えてあげるから、今日にでもやって」
愛理:「…でも、噂、だよね? それ、『実際に試して助かった人』っているの?」逆に言うと、『試さなかったから死んだ人』はいるのかしら…と思ってます。
GM/女生徒:「いるから、こういう噂が流れてるんじゃない? そうじゃなきゃ、話が広まることはないと思うんだけど……」と、ちょっと自信がなさそうに(笑)。
愛理:「ん……じゃあ、いちおう教えてくれる?」素直に聞く姿勢で。
GM/女生徒:「でも、やった方が安心できるじゃない? 試すだけ試してみて。メビウスの電話がかかってきてから、1週間以内に誰かに次のメビウスの電話を回すの。そうすれば、メビウスの呪いは解けるんだって」
愛理:「…だけどそれ、次の人が困るんじゃないのかなぁ?」
GM/女生徒:「大丈夫よ。その人も、次の人に電話すれば良いんだから。そういえば、茜も愛理と同じこと言って、次の子に電話を回していないのよね……」
愛理:ちなみに、電話を回す相手は一人? それとも複数?
GM:一人です。
愛理:「茜ちゃん…そういえば、今日はまだ見ないけど…」クラスを見回します。
GM/女生徒:「うん…結構精神的に参ってるみたい。今日で6日目だし……」
愛理:「心配だね……あ、そうだ」
GM/女生徒:「ん? どうしたの?」
愛理:「茜ちゃんに、私へ『メビウスの電話』をかけてもらったらどうかしら? 私はもうかかってるんだし、あと一人や二人にかけられても平気だと思うの」
GM/女生徒:「それは……誰も試してないから判らないけど、既にかかってきてる人はダメなんじゃないのかな?」
愛理:「そうかなぁ? いい考えだと思ったんだけど…(溜息)」自分の安全は既に忘れて茜の心配をしてる愛理(笑)。
ナタク:いいひとだなぁ。
GM/女生徒:「……はぁ、あんたはちょっとは自分の心配しなさいよ。あたしゃ、あんたのこの先が母親のように心配だよ」と、大げさに言う(笑)。
愛理:「…ん、ごめんね。……学校終わったら、茜ちゃんのお見舞いに行ってみようかな…」後半は呟くだけ。
GM:というところで、シーンエンド。では、絆かエゴで謎の声と[SA:噂の真相を突き止める]を。
愛理:謎の声にはエゴ/追求を取っておきます。怖いよりも、真相を知りたい気持ちの方が強いから。
▼絆/エゴの変化
愛理:謎の声にエゴ/追求を取得。
●シーン2 『旧友の失踪』 シーンプレイヤー:暁和也
○高校の教室
GM:和也の携帯が鳴ります。中学時代の友達からです。
和也:「ん? なんだ、中学の……?」
GM/健二:「もしもし、和也? 今、大丈夫か?」とりあえず、名前は健二としておきました(笑)。
和也:「おお、健二じゃないか! 久し振り――っと、ああ、大丈夫だ」そういや何時ごろにかかってきたんだろう?(笑)
GM:放課後としておきましょう(笑)。
和也:ああ、じゃあ、夕那の部活が終わるのを待ってる時にかかってきた、という事で(笑)。
GM:夕那、それが和也の恋人か…この果報者め(笑)。
和也:詳しくは、Nオレンヂさんの『夕焼け小焼けと』(*リプレイ第24話)を見て下さい(笑)。
GM/健二:「昨日なんだけどよ、高志がお前の家に泊まらなかったか?」
和也:「高志が? いや、昨日は来てないぞ――というか、ここしばらく、アイツとは会ってないんだが……」
GM/健二:「そうか…まあ、1日くらい家出しても心配するほどのこともないと思うがよ。最近、あいつ妙に落ち着きをなくしてたって言うかよ。普通じゃなかったから、ちょっと心配でよ」
愛理:…うーん(考え中)。『メビウスの電話』って複数回ってるのかしら? それとも、行方不明の高志くんから茜ちゃんに回ったの?
和也:「でも、アイツが家出なんて珍しいなあ……普通じゃなかった、って何だ、また女にでも振られたのか?」
GM/健二:「いや、原因は今、噂になってる『メビウスの電話』だ」
和也:「メビウスの電話?」――って知ってて良いのかな、俺は?
GM:知ってて良いですよ。というか知っててください。説明がめんどいので(笑)。
和也:了解(笑)。「ああ、あの妙な電話だろ? 助かるなら他の奴に電話しろー、とか。不幸の手紙みたいな奴」
GM/健二:「そうそれだ。最初は高志も『そんなくだらねぇイタズラには、付き合ってられねぇ』とか言ってたけどな。日を追うごとに、あいつがメビウスの電話に怯えていくのが判ったよ。だから、俺に電話を回せ、とも言ったんだが…」
和也:「ったく……わかった、俺の方でも探してみよう――っと、何日前に電話がかかってきたんだ、高志には?」
GM/健二:「昨日で1週間だ。最後まであいつは誰にも電話しなかったのかもしれないな、あの馬鹿は……」
和也:「そうか……お前はちゃんと誰かに電話しろよー。俺のところでも良いから、コイツァひょっとすると洒落にならないぞ?」魔物なんぞと関わっちゃったからなあ、呪いなんてのが実在するのはよく知ってるし(笑)。
GM/健二:「いや、俺のところには電話はかかってきていない。おまえこそ、その電話が着たら俺のところに回せよ」
和也:「もしかかってきたら、だ。ああ、俺は大丈夫――最近はツイてるんでね」と笑って、健二を励ますようにして電話を切ろうかな。
GM/健二:「ああ、わかった。それじゃ」と、電話を切る。という所で、シーンエンド。では、絆を池谷高志で。[SA:池谷高志を助ける]をどうぞ。
▼絆/エゴの変化
和也:池谷高志に絆/友情を取得。
愛理:…話した声は女性、驚いた声は男性。愛理に電話したのは男性で、『自分の口から女の声が出たから驚いた』ってところかなぁ? それだと、茜とは別に最低もう一つのルートで流れてることになるんだけど…。
和也:まだ茜は捕まってないみたいだし。今のところ捕まったっぽいのは高志くんだけだから。
愛理:『電話がかかってから一週間』がリミットでしょ? 茜ちゃんも高志さんも殆ど同時期みたいなんだけど…。
和也:一日ずれてるっぽい?
愛理:もしくは、電話を回しても関係なく、呪いに掴まってるとか…?
●シーン3 『学校の精霊』 シーンプレイヤー:李能匠
○高校の教室/夕刻
GM:では、夕暮れの学校。そろそろ帰ろうと廊下に出ると、窓際にひっそりと佇む女生徒が居る。彼女はなにやら心配事でもあるのか、憂い顔で溜息をついている。
ナタク:知ってる人ですか?
GM:いえ、初対面です。よく見ると、彼女に足はない。足はないのに空に浮いている。はっきり言えば、幽霊?(笑)
ナタク:「ここで何をしてる?」無防備そうに近づきます。
GM/幽霊?:「…あなたは、私が見えるの?」と、驚いた顔で。
ナタク:「見えなきゃ声はかけられねぇよ」
GM/幽霊?:「そうね」くすりと笑う。「あなたは……特別な力を持ってるのね。その力を見込んでお願いがあるの」
ナタク:「ふむ…言うだけ言ってみろ」
GM/幽霊?:「ありがとう。その前に自己紹介がまだだったわね。私は、『ショーコさん』と呼ばれているわ。貴方の名前を聞かせてくれる?」
ナタク:生徒手帳を見て「ここでは李能…匠と呼ばれてるが、ナタクでいい(ショーコ…聞いたことある気がするが…ま、いいか)」
GM/ショーコさん:「ナタクって…あの封神演義に出てくるナタクと同じ名前なの?」
ナタク:「そう思うのは勝手だ」肩をすくめて。
GM/ショーコさん:「そう。それじゃナタク、話の続きをするわね。あなたは、『メビウスの電話』という噂を知っているかしら?」どちらでも良いですが。
ナタク:「メビウス…? ああ、最近クラスの奴等が話しているのを聞いた気がする」
GM/ショーコさん:「実はね。今この学校でも、『メビウスの電話』がかかってきてしまった子がいるみたいなの。2年生の松下茜ちゃん。可哀想に、なるべく表面には出さないようにしているみたいだけど彼女、怯えているわ。今日は、学校も休んだみたいね」
ナタク:「まぁ、普通はあんな事を言われれば気になるだろうな」
GM/ショーコさん:「あれが、ただの噂ならそれで良いのだけれど……今回の噂は本物なの。このままじゃあ、犠牲者は増え続けるわ」
ナタク:「それは、実際に被害者が出ているという事実に基づいての意見なのか?」
GM/ショーコさん:「ええ…貴方に頼みたいのは、『メビウスの電話』を消して貰いたいということなの。これ以上、この電話によって苦しむ人を出さないために」
愛理:犠牲者というのは、『呪われて死んだ人』ということ?
GM:そこは情報収集で調べてください(笑)。
愛理:判りました(笑)。
ナタク:「まぁ、出来ることならやるが…しかし相手は声、か」
GM/ショーコさん:「ありがとう。それじゃあ、茜ちゃんのことを頼むわね。彼女、本当に優しい娘だから……必ず助けてあげて」
ナタク:「ああ、とりあえず全力は尽くすつもりだ。やれやれ、守る戦いは苦手なんだがな…」
GM:それでは、シーンエンド。エゴで『メビウスの電話』と、[SA:松下茜を助ける]を。
ナタク:では、言われたので『消滅』で。
▼絆/エゴの変化
ナタク:メビウスの電話にエゴ/消滅を取得。
■ミドルフェイズ■
●シーン4 『夕日に沈む家』 シーンプレイヤー:暁和也 登場難易度:任意
○校門前/夕刻
GM:ちょっと変則ですが、先に和也行きます。ちなみにこのシーンから登場は自由です。
和也:俺か(笑)。
GM:夕那が君の元へ来ます。「ごめん、お待たせ」
和也:「んにゃ、構わねえよ」
GM/夕那:「茜ちゃん家にプリント届けるの先生に頼まれちゃって、急を要するものならもっと早く配れば良いのに」
和也:「茜――って、そう言えば今日、休んでたっけか」じゃあ、さりげなく夕那の鞄も持って、歩き出そう。
GM/夕那:「うん、それで悪いんだけど茜ちゃんちまで付き合ってもらえるかな?」
和也:「別に良いが――つか、俺が行っても良いもんなのか?」と、困ったように首を傾げて。
GM/夕那:「いいじゃない。それとも私といるの、いや?」いたずらっぽい表情で。
和也:「言わせたがるのは変わらないなあ、おまえ……言わなくてもわかってる癖に」と微苦笑して。「っと、そうだ……夕那、『メビウスの電話』って知ってるか?」
GM/夕那:「うん知ってるよ。あれでしょ、携帯電話を使った不幸の手紙!」
(舞台裏にて)
愛理:あ、ちなみに夕那はノウンマンですよー。…今は半魔かな?
GM:あ、そうなんですか(笑)。
和也:多分半魔かなあ?(笑)
GM:アンノウンマンだと思っていた(笑)。
愛理:うん、勘違いしてそうだったから(笑)。
GM:了解です(笑)。
GM/夕那:「…というのは、冗談で。魔物の仕業でしょうね。それも、私が持っていた“力”と同じ様な力を持ってるかもしれない」
和也:「―――……だろうなあ、どうにもマジっぽいみたいだし……まあ、夕那はあんまり首突っ込むなよ?」
GM/夕那:「うん、わかってる。でも、和也も気をつけてね。もうこのことに首を突っ込む気になってるの、顔見れば判るんだから」少し心配そうに。
和也:「んー、まあ俺は慣れてるし。 大丈夫だよ、安心しとけー」と軽い口調で。…っと、誰も入ってこないのだろうか(笑)。
愛理:だって、場面が動かないんだもの(笑)。
ナタク:会話が一段落したら入ろうかと(笑)。
和也:ふむ(笑)。
○松下家前
GM:と、そんなこんなで松下茜宅の前(笑)。ちょっと長くなったので、巻きいれました(笑)。
愛理:玄関先では、呼び鈴を押そうかどうか迷ってる愛理がいます(笑)。
和也:「――あれ? 愛理じゃないか、どうしたんだ?」じゃあ、遠慮無く声をかけさせてもらおう(笑)。
愛理:「…あ、暁くんに夕那さん…こんにちは」(ぺこり)「ちょっと…茜ちゃんが学校休んだので、お見舞いに…」電話のことは言い出せないので歯切れ悪く。
和也:「そっか……こっちは、プリント届けてくれって頼まれたんでね」 俺はついてきただけだけど、と笑って。
GM/夕那:「そう、私の付き人としてね」と、冗談めかした口調で。
ナタク:「その茜というのは、松下茜のことか?」何の前触れもなく後ろから声をかける。
和也:「――ッ!?」ば、と振り向いて「――なんだ、匠か」
愛理:「きゃっ!? …あ…李能くん…あなたもお見舞い?」
ナタク:「見舞いというか…歩いてたら探し人の名前が不意に聞こえたから来てみただけなんだが」
GM/夕那:「二人ともお知り合い?」
和也:ってアレ、匠って学年違ったっけ?
愛理:一年生みたいだから、別のクラスかな。
ナタク:人間としての年齢は16なので、いっこ下ですな。
和也:んじゃあ、不良な後輩、という風に認識しておこう。「ああ、ちょっとな……一年生で、乱暴なのが珠に傷だが、うん、良い奴だ」
愛理:「えっと、前に不良の人に絡まれた時に助けてもらったの」ということにしました。たった今(笑)。
GM:なるほど(笑)。
ナタク:Σそうだったのかぁぁ?!(笑)
和也:このフラグゲッターめ(笑)。
愛理:ナタク的には、単に目障りな不良を薙ぎ倒しただけだったのかも知れない(笑)。
ナタク:でしょうね(笑)。
GM/夕那:「へぇー。私は薄野夕那よ。よろしくね匠くん」
ナタク:「ナタクでいい」
GM/夕那:「よくわからないけど、本人がそういうなら、そう呼ぶね」
和也:む……とか匠をちょっと睨みつつ。
GM:夕那はそんな和也を見て、どうしたんだろうと『?』マークが頭上に(笑)。
愛理:「…でも、茜ちゃんを捜してたって、どうして?」そろそろ電話の話題を持ち出さないと、話が進まない(笑)。
GM:そうですね(笑)。
ナタク:「…知り合いから(?)様子を見てくれと頼まれてな」
愛理:「……でも、どうしよう? 一度に大勢で押しかけたら、茜ちゃん迷惑じゃないかなぁ?」困り顔。
和也:んじゃあこっちから振ってみよう(笑)。茜が落ちこんでた(?)って事は知ってても良いかな、マスター。
GM:いいですよー。
和也:「そういや茜、だいぶ元気なくなってたみたいだしなあ……まあ、落ちこんでるときは周りで騒いでやると良い、とは思うけどな、俺は。俺のダチがさ、やっぱり落ち込んだまま溜め込んで家出しちまったし――原因は、『メビウスの電話』とか言う奴なんだが、流行ってるんかね?」愛理はアンノウンマンだと思ってるので、さりげなく情報収集してみる(笑)。
愛理:「…『メビウスの電話』。それ、私にもかかってきたの。…茜ちゃんにも…」
ナタク:「ほぅ、お前の所にも、か…」
和也:っていうか、アンノウンマンだから愛理の前で「やっべえなあーこれ魔物の仕業だぜー」とか迂闊に言えない(笑)。
愛理:「茜ちゃんの方は一週間前だったそうだから、大分気にしてるのかも…。私にかかってきたのは、昨夜だったんだけど…」
和也:「一週間か……俺のダチも、かかってきてから一週間だったらしい。家出したのは」
ナタク:「どんな感じだった? 噂通りだったのか?」
愛理:「詳しい噂を知らないから比べようがないけど…声がね、少し変だった」
和也:「変?」
愛理:「声を聞かせて、って女の人の声で喋ったんだけど、その後すぐ男の人が息を呑むような声が聞こえて…ボイスチェンジャーでも使ってたのかな? 初めは、二人組のイタズラ電話かと思ったんだけど」
ナタク:「もしそうだったら、手がこんでるを通り越して面倒くさいイタズラだな」
和也:「コイツは良い感じに不気味だなあ……」こう不気味なことの裏には魔物がいそうだし、ヤバイなあとか思ってる。
愛理:「呪いを解くには『他の人に同じ電話をかける』しかないって噂なの。私、茜ちゃんが心配で…いっそ私にかけてみたら? って言おうかと思って」
ナタク:「勇ましいことだが…あまり自己犠牲が強すぎるのも考えものだぞ」
愛理:「たぶん、ただのイタズラだと思うし…気休めにはなるでしょ? それに、私にはもう電話がかかってるんだから、もう一度かかっても同じだし」
和也:「あーいや、『ただの』じゃないかも知れないぞ。近頃物騒になってきてるんだし、あんまり迂闊な行動はとらないほうが良いと思うな、俺は」
愛理:「うん…でも、このまま放っておけないもの…」そう言って松下家の窓を見上げます。
ナタク:「まぁ、とりあえず本人に会わないことには始まらないだろう。あまり人の家の前でうろつくのも問題だしな」
愛理:というわけで、思い切って呼び鈴を鳴らします(笑)。
GM:では、ここでシーンエンド(笑)。絆などがあればどうぞ。
愛理:ナタクくんに絆/親愛を取ります。
和也:えーっと、それじゃあ……夕那に対して純愛を取っておこう。
ナタク:では、さっききつい目で見られたので和也にエゴで不寛容(笑)。
和也:はっはっはっは(笑)。
▼絆/エゴの変化
愛理:ナタクに絆/親愛を取得。
和也:夕那に絆/純愛を取得。
ナタク:和也にエゴ/不寛容を取得。
●シーン5 『矛盾する噂』 シーンプレイヤー:巫薙愛理 登場難易度:任意
○松下家玄関
GM/茜の母:「はい? どなたですか?」
愛理:「こんにちは、茜ちゃんのクラスメイトで巫薙といいます。茜ちゃん、いらっしゃいますか?」
GM/茜の母:「ええ、いますよ。ひょっとして、茜を心配してきてくれたの?」
愛理:「はい、何だか最近、元気がなかったから…」
和也:「あ、っと同じくクラスメイトの暁和也――とこっちが、やっぱりクラスメイトの薄野夕那、です」
GM/夕那:「茜ちゃんにプリントを持ってきました」
GM/茜の母:「ありがとう。最近何があったのか、私にも話してくれないの。よかったら、あの子を元気づけてあげて」と、中に通してくれます。
愛理:「それじゃ、お邪魔します…。…ほら、李能くんも」一人黙ってたってるっぽいナタクくんを促す(笑)。
ナタク:「…お邪魔します」
GM/茜の母:「茜。お友達が来てたくれたわよ」と、部屋を開ける。
愛理:「こんにちは、茜ちゃん。…大丈夫?」部屋を覗き込み。
GM/茜:「うん、ありがとう。大丈夫だよ。ごめんね、心配掛けちゃって。愛理ちゃんに夕那ちゃん、それに暁くん。ええと……」と、ナタクは誰か判らなくて戸惑っているご様子(笑)。
愛理:「あ、この子は私の知り合いで李能くん。いい人よ?」ふぉろー。
ナタク:「1年B組の…」生徒手帳を確認して。「李能、匠だ。ナタクと呼んでくれ」
GM/茜:「そうなんだ、よろしくね李能君」
愛理:ところで、彼女に変わった様子はあります? やつれてるとか、怪しい霊気を感じるとか。
GM:うん。やつれているね。〈魔力〉で判定してみてください。
愛理:(ころころ)6。〈魔力〉、低いのにー(笑)。
GM:やつれてはいるけど、おかしなところはなさそう。よっぽど精神的に参ってるんだなと思った(笑)。
愛理:て言うか、他の人にもダイス振って欲しいな(笑)。
和也:OK(笑)。でも、俺も〈魔力〉低いんだよなあ、メカだし(ころころ)おぉ、出目が高い。達成値13(笑)。
ナタク:高いね(笑)。
GM:では、結構濃厚な魔力を茜から感じます。
和也:「なあ茜、大丈夫か?」と声をかけつつ、メカニックアイでサーチしよう(笑)。「(魔力度たったの5――どころか、なんだ、この魔力……ッ)」
GM/茜:「う、うん。ありがとう、暁君。私は大丈夫だよ」と、少し照れる。その様子を見て、少しむすっとする夕那(笑)。
和也:こっちはそんな事にまったく気付かず思考中ー(笑)。
GM:では、尻をつねる。皆には見えないように(笑)。
和也:「痛ッ!?」驚いて周囲きょろきょろ。
愛理:「(仲がいいんだなぁ…)」と思いながら二人を見ている(笑)。
GM/夕那:「どうしたの? いきなり大声上げて?」しれっとしながら(笑)。
和也:「むう……いや、俺にもよくわからんが――」と首を捻ってる。ナタクが半魔だって事は知ってても良い?
ナタク:いいんじゃないでしょうか。
和也:んじゃあ後で魔力について教えようー。
愛理:「ところで…あのね、茜ちゃん。『メビウスの電話』をもらったって、本当?」単刀直入に聞いてみよう。
和也:お、話題がそっちへ行くなら、耳をすませて聞いてよう。
GM/茜:「そっか、聞いちゃったんだ。うん、1週間ほど前にね。かかってきたの」
愛理:「…もし、それが原因で落ち込んでるなら……私に電話、かけてみたらどうかなって」
GM:茜は無言で首を振る。
愛理:「…どうして? 気休めには、なると思うんだけど…」
GM/茜:「私ね。この電話が掛かってきて、凄く苦しんでるの。だから、私と同じ思いを他の人にはさせたくない。それに、この雑誌に書いてあることが本当なら、このまま電話をかけないことこそが、本当に助かる道かもしれないから」
愛理:「…雑誌って?」それは初耳。詳しく聞きたいな。
GM:茜は一冊の雑誌を取り出す。その雑誌は『都市伝説特集』を扱ったもので、『メビウスの電話』についても書かれている。書いたライターの名前は、得能直弘(とくのう・なおひろ)。
和也:うーむ、『異能使い』だったら名前から色々推理できるんだが(笑)。
愛理:恐怖に負けて電話を回した時こそ、本当に呪われるのかな?
和也:んー…ああ、そうか、わかったかもしれない。多分、愛理のところに電話をかけたの、高志かもしれん。
愛理:うん、PLもそうだと思った。
GM:雑誌の中身は、この筆者が独自の調査と視点によって、様々な都市伝説を検証している。そして、その中にはひょっとすると、『電話をかけないこと』こそがその呪いを解く方法ではないかと、実際に助かった人から証言を取ったというもの。
和也:うーん……この雑誌に書かれてるのが真実かどうかはわからんしなあ。『かけたほうが良い』『かけないほうが良い』って二択がある時点で、どっちかが正解なのは確定だと思うんだけど。
GM:まだ『メビウスの電話』については調査が続いているらしく、今も情報提供や友人など、周辺で困っている人がいたら、ぜひ相談に来て欲しいと記事は結ばれている。
和也:って事は連絡先とか書いてあるのか、んじゃあ学生手帳にメモっておく。
GM:うん、書いてありますよ。
愛理:「…呪いを解くために電話を回す相手は一人。でも、この記事だと一度に複数の人が『メビウスの電話』をもらってるみたい。誰かが初めに複数の人へかけたの? それとも…」考え込んでます。但し、魔物云々は想像の外だけど。
和也:「まあ、ただの悪戯かもしれないけど、気をつけるに越したことはないから――用心しておけよー」と言っておこう。
GM/茜:「うん、ありがとう」
ナタク:「ふむ…他に周りで変わったことはないか?」
GM/茜:「一つだけあるんだけど……なんか日が経つにつれて、何かはわからないんだけど、何かが私に近づいてきているような…そんな圧迫感を感じるの」
ナタク:「なるほど…」
和也:メリーさんっぽいなあ……もしくはリカちゃんか。
ナタク:それはハンドアウト見た時に思った(笑)。
GM/夕那:「…へぇ、和也は本当に 女 の 子 に は 優しいんだねー」と強調して(笑)。
和也:「そんな事も無いと思うが……」と否定して「(レジェンド――都市伝説系統なのは間違いなさそうだな。何か特定の行動をとることで発動する?)」今まで戦ってきたのがレジェンドばっかだからなあ、無駄に知識があるぞ(笑)
GM:おお(笑)。
和也:「もしもし、あたしメリーさん。今、あなたのマンションの3階にいるの」「あの、うちは一軒屋なんですが」「すみません、間違えました」みたいなメリーさんだったら歓迎なんだが!(笑)
GM/茜:「ごめんね。変なことを言って」
和也:んー、茜相手に手に入る情報はコレだけかなあ……確証ないが、電話かけないほうが助かるってのは真実っぽいし。
GM/夕那:「さて、長居しすぎちゃってるし、そろそろお暇しようか?」
愛理:「そうね…それじゃ、そろそろ」お暇しましょうか。
GM/茜:「みんな、今日はありがとうね」
ナタク:「ああ、邪魔したな」
和也:「ああ、それじゃあ行こうか……色々聞かせてくれてありがとう」
愛理:では、別れ際に。「実はね…私も昨夜、メビウスの電話をもらったの。茜ちゃんの気持ち、判るよ」
GM/茜:「えっ? 愛理ちゃんも?」
愛理:「……怖いけど、誰かにその怖さや辛さを押しつける方が…嫌だものね」不安なのを堪えて微笑む。
和也:っと、じゃあ愛理が茜と話している隙をついて、匠――もといナタクに声をかけよう。「コイツァ魔物の仕業だぜ、匠……いや、ナタク。あの子にゃ魔力が集まってやがる」
ナタク:「何? …あいつの言っていたことは本当らしいな。わかった、気をつけておく」
愛理:「だから……待ってて。茜ちゃんは、必ず救けてあげるから…」眼鏡の奥の瞳が、一瞬強い光を宿す。そして部屋を出ます。
GM/茜:「…大丈夫。愛理ちゃんは、必ず助かるよ。私がこのまま電話をかけないで助かれば、愛理ちゃんも同じようにすれば良いし、もしもダメだった場合は、誰かにかけてね。誰かを犠牲にするのは嫌かもしれないけど、その人にはちゃんと説明をしてあげれば大丈夫だから…」こちらもある決意の表情を浮かべながら。
ナタク:去り際にぽつりと「…あまり母上に心配をかけないようにな」
GM/茜:「ありがとう、ナタク君」と、微笑む。
愛理→アイゼン:「(さて…と。少しばかり忙しくなりそうね…)」シーン終了間際にアイゼン参上(笑)。
GM:では、シーンエンド(笑)。絆などがあればどうぞ。
アイゼン:茜に絆/救済を取るわ。
ナタク:愛理と同じく、茜に絆で救済を。
和也:んー、俺は良いや。
GM:誰に遠慮してるのかな?(笑)
和也:まだメビウスの電話が何をやりたいのか、とかわかってないしね。
▼絆/エゴの変化
愛理:松下茜に絆/救済を取得。
ナタク:松下茜に絆/救済を取得。
●シーン6 『生き残った男』 シーンプレイヤー:なし 登場難易度:任意
○街中/夜
GM:では、この後の皆さんの行動方針を聞かせてください。
愛理:噂の真偽や犠牲者の実態について調査するつもり。
GM:では、〈情報:噂話/裏社会〉で。
愛理:噂話を情報屋込みで。(ころころ)13。出目が悪いなぁ(苦笑)。
>メビウスの電話
達成値5:ここ最近の噂の都市伝説。知らない電話番号に出ると、「貴方の声を聞かせて」といい、電話が切れる。
達成値8:『最初の電話から1週間経つと、その電話に出た者は死亡する』となっているが、死体は発見されていない。
達成値10:日が経つにつれ得体の知れない不安…“何か”がだんだん自分に近づいてきているような錯覚を感じる。
達成値12:『最初の電話から1週間経つまでに、誰かに同じ電話を回さなければ死んでしまう』という呪いのようだ。
愛理:噂話で判る情報はそれで全部?
GM:あと一つあります。
和也:んー、とじゃあこっちも振って良い?
GM:どうぞ。といっても、知っていることばかりが出てくるんですけどね(笑)。
和也:裏社会で(ころころ)12。んー、もうちょっと社会をあげんとなあ(苦笑)。情報屋買おう、今度の経験点で。
ナタク:〈情報:裏社会〉で(ころころ)14。
達成値14:自称・助かった者の話によると、「電話を回さなければ助かった」といっている。その人物は得能直弘。
GM:情報は以上です。ちなみに得能が書いた記事には、『自分がその方法で助かった』とは書かれていません。あくまでも『第三者からの証言』という形で書いている。
愛理:得能さん本人が、『自称・助かった者』なの?
GM:ええ、誰も得能にメビウスの電話が本当にかかってきたのか知りませんし、今流れている噂とはまったく逆ですからね。
和也:ふうむ。
愛理:でも、実際に言ってるのは得能だけだと?
GM:その通りです。
和也:じゃあ、逆に「電話をかけると助かる」、と言っているのは誰なんだ?
愛理:最初に噂を流した誰か…かな。
GM:その情報の出所は、はっきりとしていません。
愛理:実際に電話がかかってきた『犠牲者』が実際にどうなったか、どんな行動を取ったか、とかは判ります?
GM:まあ、どれも本当かどうかの判断は出来ませんが、やれ「噂どおりに電話を回したら助かった」だの、やれ「電話しても殺された」だの。どれもまとまりがありません。しかし、得能が記事に出すまで、「電話を回さなければ助かる」という噂はなかったようです。
愛理:死体が発見されてない人たちは、行方不明扱い?
GM:そうですね。しかし、行方不明というだけなら一日に何人も出ますからね。でも、今のところ愛理たちが調べた限りじゃ、『メビウスの電話がかかってきてから、居なくなった』というのは3人です。ここまでは、さっきの情報判定でわかったことに。
愛理:「…ともかく、得能って人に直接話を聞いた方がいいかもしれませんね…」得能の居場所は判りますか?
GM:得能の居場所を知ってるのは、和也だけです。この中では。
愛理:了解。じゃあ、行ってみる?
和也:んー、でも茜を置いておくのがちと心配かな。ちょっと雑誌の、というか得能の信憑性が下がってきたから。
愛理:得能の流した噂の方が罠ってこともありそうだものね。
和也:むーん、ちょっと1人で行ってみようかなあ(笑)。
愛理:時間はまだそれほど遅くないんでしょ?
GM:ええ、そうですね。
和也:あー、でもそうか、愛理が行った方が向こうが疑わないのか……PCとしてはしたくない行動だけども。
愛理:そうか、いちおう愛理も被害者だから、話を聞きに行く口実はあるね。
GM:さて、どうしますか?
愛理:雑誌は見てたので、私も得能さんに連絡取ってみます。
GM:では、電話をかけるということでいいかな?
愛理:はい。
GM/得能:「もしもし、どちらさん?ふぁ〜あ」と、盛大に欠伸しながら。
愛理:「あの…もしもし。私、『メビウスの電話』をもらったんですけど…」
GM/得能:「メビウスの電話を? そうか、気の毒にな。ここに電話してきたということは、俺に相談かい?」
愛理:「雑誌で実際に助かった人がいるって話を聞いて、それで、出来たらもっと詳しく聞きたくて…」
GM/得能:「そうか…お嬢ちゃん、今どの辺にいる?」
愛理:どの辺なんでしょうか(笑)。まぁ、比較的近い場所にいるってことで。
GM:了解(笑)。
和也:なんというか、別の意味で愛理が危ないような気がしてきたなあ(笑)。
どんな意味でしょうか?(笑顔)
GM/得能:「わかった。その辺なら、近くに地獄ラーメンという店屋がある。そこで詳しいことを話そう。それに、そっちの話も詳しく聞きたい」
和也:なんだ、そのラーメン屋は(笑)。地獄堂霊界○信とか思い出した(笑)。
愛理:「判りました」電話を切ります。「…だ、そうです…」と、横にいるであろう和也くんとナタクくんに声をかける(笑)。
和也:ふむ(笑)。ここはついて行くべきだろうけど――っと、夕那ってまだいるのか?
GM:ああ、そういえば。では、帰っていたということで(笑)。
愛理:いちおう愛理も得能を「怪しいなぁ」とは感じてます。ただ、魔物絡みとは思ってなくて、噂をねじ曲げて記事のネタにしてるのかなぁ、くらいですが。
GM:さて、みなさんどうしますか?
愛理:指定されたラーメン屋に行ってみます。
GM:他の方もついていきますか?
和也:俺は行きますが、ナタクさんはどうする?
ナタク:え〜っとですね、電話がかかってくる時間って、何時頃ですか?
GM:えーと、噂では22時頃です。愛理にかかってきたのもそのくらいの時です。
ナタク:現在は何時頃でしょうか?
GM:えーと、そうですね。19時くらいです。
ナタク:ふむ…では最後に、松下家は一軒家ですか?
GM:一軒家です。
ナタク:わかりました。ありがとうございます。
GM:えと、みんなで指定されたラーメン屋に行くということでOKですね?
愛理:…その前に、一つ確かめたいことがあるんですけど、いいでしょうか?
GM:なんでしょうか?
愛理:あ、次のシーンに入ってからでもいいです。他のPCと相談、という形にしたいので。
▼絆/エゴの変化
和也:愛理にエゴ/守護を取得。
●シーン7 『地獄の拉麺屋』 シーンプレイヤー:李能匠 登場難易度:任意
○事故現場
愛理:待ち合わせ場所に行く途中、ふと“あること”に気付いて携帯を取り出します。
和也:「ん? どうかしたか?」
愛理:メビウスの電話が私にかかってきた時、『知らない番号』が表示されてたんですよね?
GM:はい。愛理は知らない番号です。
愛理:で、着信履歴は残ってますか?
GM:残っていますよ。
愛理:「……忘れてたんですけど。私に『メビウスの電話』をかけてきた人、着信が残ってたんです」
ナタク:「そうなのか」
和也:「『メビウスの電話』の番号が?」
愛理:「この番号を調べてみたら、私にかけてきた人の素性が判るかな、と思って…」取りあえず、その番号にかけてみます。
和也:ふむ……GM、俺は高志の電話番号って知ってる?
GM:知ってますよ。
和也:じゃあ愛理がかける前に、高志の番号かどうかその着信履歴と見比べてみたいんだけど。
GM:高志の番号ですね。愛理がかけた結果、「電源が切れているか、電波の届かない所に…」という女性の声が聞こえてきます。
和也:マジか(笑)。
GM:マジです(笑)。
愛理:まぁ、出ないだろうことは予想範囲。
和也:「――って愛理。俺、その番号の奴知ってるぞ?」PLは予想済みだったけど、PCはちょっと驚いてるかも(笑)。
愛理:「…この人は、『電話をかけた』から行方不明になったんだと思います?」
和也:「『電話がかかってから』一週間で、『いなくなった』らしいが」
GM:しかし、自分達で気がついてくれちゃったか、本当は得能に話させるつもりだったのだけど(笑)。
愛理:私、携帯もPHSも使ったことがないので。さっき雑談所の人たちに確認したんです(笑)。
和也:なるほど(笑)。
GM:ああ、それでああいう会話になっていたんですか(笑)。
ナタク:おおぅ(笑)。
…まぁ、この御時世に『携帯電話持ってません。使ったこともありません』というPLも、どうかとは思う(笑)。
愛理:「呪いを解く方法を試したけど間に合わなかったのか…それとも、解く方法自体が罠だったのか」
和也:「……というかそもそも、なんでアイツが愛理の番号知ってたんだ?」
愛理:「さぁ、電話帳から適当に探したのかも?」
ナタク:「携帯の番号は電話帳に載ってるものなのか?」
和也:「右に同じ」
愛理:「…そう言えばそうですね。それじゃ…私の知ってる人から?」
和也:「ふうむ……」
愛理:「とにかく…得能さんに会いに行きましょうか」
ナタク:「まずはそれからか…」
和也:「ああ、今は情報が欲しい」
愛理:これで、得能さんはシロの可能性が高くなりましたね。今までどっちだか微妙な雰囲気だったけど。
和也:だねえ、かけたからトッ捕まったっぽいし。
○拉麺屋『地獄ラーメン』
GM:では、地獄ラーメンに着きました(笑)。
愛理:中に入って、それらしい人物を捜します。
GM:店の中に入ると、異様に腰の曲がった老婆が手をプルプル震わせて、お盆に乗せた水を盛大にこぼしながら運んでいる(笑)。
愛理:「えっと…」まさか、その人じゃないんでしょ?(笑)
GM/老婆:「……いらっしゃいぃ」
愛理:「あの…味噌ラーメンをお願いします」
GM/老婆:「…うちのメニューは、これしかないぃ」といって、渡されたメニューには、『地獄の一丁目』と『地獄の二丁目』、そして、『地獄の三丁目』の三つだけしかなく、怪奇番組に使われるような字で書かれている。
和也:…………怖いなあ、そしてなんて素敵なんだ、地獄ラーメン(笑)。
愛理:「…………それじゃ…この、一丁目を」
和也:「じゃあ、地獄の三丁目」
ナタク:「じゃあ、俺は地獄の二丁目を」
GM/老婆:「ひひひ…地獄が三つじゃぁぁぁぁあああ!!」厨房に向かって奇声をあげる(一同爆笑)。
愛理:「きゃっ!?」老婆の奇声に驚いた(笑)。
和也:「(メニュー関係無い!?)」(笑)
GM:老婆は、驚いた愛理を見て、満足そうに「ひひひ……」と笑っている(笑)。
愛理:「……(どきどき)」えぇと…それで、他にお客さんは?(笑)
GM:奥のテーブルで、ボサボサの髪に曲がったネクタイ。そして、同じく曲がったタバコを咥えた冴えない中年男が手招きをしている。
愛理:「……こんばんは。あの、得能さん…ですか?」恐る恐る傍へ行きます。
GM/得能:「ああ、そうだ。お嬢ちゃんがさっき電話くれたんだね? 後ろの野郎どもは?」
愛理:「あ、お友達です。夜ですし、付き添いで来てくれたんです」
ナタク:「俺たちがいたら何か問題でもあるのか?」
和也:「それとも、二人っきりの方が良かったのか?」と、ちょっと警戒しつつ言ってみよう(笑)。
GM/得能:「そうか、まあいい。座ってくれ」
愛理:「…はい」正面の席に座りました。
ナタク:無遠慮に椅子引いて乱暴に座ります。
和也:こっちも席に座ろう――愛理と得能の、どっちにも手が届くような位置で。
愛理:「…それで、あの…電話のことなんですけど…」自分の携帯を取りだしてテーブルに置きます。
GM/得能:「番号を確認させてもらっても良いかな? 君に『メビウスの電話』をかけてきた相手を、まずは調べたい」
愛理:「はい、どうぞ」
GM/得能:「ありがとう」と、受け取って。
愛理:「…実はさっき、着信が残ってた『メビウスの電話』の相手にかけてみたんですけど…誰も出なくて」
GM/得能:「そうだろうな。メビウスの電話をかけた時点で、『向こうの世界』と繋がってしまうからな」
愛理:「電話をかけたから行方不明になった…だけど、そんな馬鹿なことって…」今になって異常事態への自覚が出てきたので怯えた表情で震えます。
GM/得能:「それがな、お嬢ちゃん。世の中には、そんな不思議なことが意外とそこら中に転がってるもんなんだよ」
和也:「で、そいつも『メビウスの電話』がかかってきてた――1週間前に、だ」
愛理:「その人、ここにいる暁くんの友人で…今、行方不明なんだそうです」
GM/得能:「なるほど。そりゃ、手間が省けて助かる…って言っちゃ無神経だよな。悪い」
和也:むーん、この人も『向こう側』に詳しいのか……ちとカマをかけてみるかなあ。
愛理:ノウンマンでしょうね、ほぼ確実に。
和也:「ふうん……なあ、得能さん、『水道局』って結構怖いよな?」水道局=SEALSね。どの程度まで『向こう側』の知識があるのか知っておきたい。
GM:すいません、『水道局』の元ネタ自体をGMが知りません(笑)。
和也:あ、ルールブックのSEALSです。
ナタク:ああ〜…。
愛理:ルールブックp197を参照(笑)。
和也:下水道で出会った魔物は問答無用でデストロイという、水道局の衛生安全課ライフライン設営部(笑)。
GM/得能:「ああ、怖いな。奴らはちょっと金を払うのが遅れると水を止めやがる。人間の体は80%は水なんだぞ! 酷いと思わないか?」
和也:む、そう返されると、ちょっと身にしみて怖い(笑)。が、まあ、その何だ。
ナタク:「まぁな、俺の身体は花で出来ているから余計深刻だ(ぇ」
愛理:「……暁くん。今、水道局は何の関係もないと思うんだけど…」困惑した顔で見ます(笑)。
和也:「――とまあ、彼女は『水道局』についても何も知らないんでね。そこら辺は気をつけて欲しい」
GM/得能:「はっはっは、お嬢ちゃんのボーイフレンドたちはなかなかユニークな奴らだな」
愛理:とぼけてるのかな? それとも内藤純也(*リプレイ第30話参照)みたいなポジションの人かな?(笑)
GM:さあ、どうなんでしょうか?(笑)
和也:ま、自分の正体ばらすような感じだが。得能が敵に回るなら、『こっちは常人じゃないんだぞー』ってのはカードになるし。気付いてないなら気付いてないで、その程度の奴だということだ(ぇー
愛理:「…それで、雑誌に書かれてた呪いを解く方法や噂の出所についてお聞きしたいんですけど…。実は私の友達も一週間ほど前に『メビウスの電話』をもらっていて…このままじゃ危ないかもしれないんです」
GM/得能:「ああ、雑誌にも書いてある通り、呪い自体は『メビウスの電話』を回さずに1週間を過ごすだけで大丈夫だ。ただし、日が経つにつれて奴は『向こうの世界』からプレッシャーをかけてくる。実際に判っていても耐えられない、という奴がほとんどだな。というよりは、全滅だ。今まで俺に相談した奴はな」
愛理:「全滅? 相談した人って……みんな行方不明なんですか?」
GM/得能:「ああ、そうだ。だが、気持ちは判らなくもない。なにせ、最終日は奴の姿が“実際に見える”んだからな」
和也:「何もしないで待ってられなくなる、のか――って、『奴』?」
GM/得能:「そう、奴だ。なにせ、名前がないからな。あえて、名前をつけるとすれば、奴自身が噂で流した『メビウスの電話』ということになるのかな」
愛理:「…そんなことって…」茜の姿を思い出して真っ青になります。
ナタク:「ふん…」
GM/得能:「姿が見えるとはいっても、奴はこの世界に実体を持って具現化することはできない。だから、奴の存在を無視し続ければ良いんだが…それができるほど神経の図太い奴は、今のところ俺だけみたいだな」
愛理:「…あの、もしかして得能さんにも電話が?」
ナタク:「つまり、あんたは『見た』んだな?」
GM/得能:「ああ、俺はこうした都市伝説のネタを追い掛け回しているんでね。そういったものは、何度も見ているし、死にかけたのは一度や二度じゃなかった。まあ、君達にそんなこと話しても、ホラを吹いているようにしか聞こえないかもしれないがな。だが、お嬢ちゃんが本当にメビウスの電話がかかってきているのなら、1週間後には嫌でも俺の言ってることが本当だって知ることが出来るよ」
愛理:(口調が僅かに変わる)「1週間も待つ必要はないわ。あと2時間もすれば確かめることは出来る…」
和也:「あんたが、ホラを吹いているとは思ってない――その、何だ、俺も昔、知り合いが『神隠し』にあったから、『そういう事』が実際に起きるのは知ってる……ただ、アンタが信用できるかどうか、わからない。『奴』について、もう少し教えてはもらえないか?」
GM/得能:「そうか、ならお嬢ちゃんが電話なんかかけたりしないように、そばに居てあげな」
愛理→アイゼン:「それで……『奴』の姿というのは、他のモノにも見えるのかしら?」
和也:おお、多重人格魔法少女アイゼンだー(違)。変身しなくても人格だけ出てくるのか。
アイゼン:これ以上愛理のままで話してると、アンノウンマンじゃなくなりそうだもの(笑)。
和也:なるほど(笑)。
GM/得能:「……? ん、ああ、俺が奴の姿が見えたのは、影みたいな感じだったな。しかし、影は人の形をしてはいなかったがね」と、愛理の方を少し珍しいものでも見たかのように見る。
アイゼン:(くすりと笑って)「情報、感謝するわ。後は実際に動いてみましょう…あぁ、そうそう。『奴』の弱点か何かを知っているなら、聞いておきたいけど?」立ち上がって。
GM/得能:「今までの経験から、言えばたぶんだが、奴は人が自分の存在を知っていることによって存在している。あるいは、存在を維持しているんじゃないかと思う。ひょっとしたら、まだなんかあるのかもしれないが、俺が調べた限りじゃそれくらいまでしかわからなかった」
ナタク:「典型的な都市伝説型、か…」
和也:しかし、敵の目的がわからんなあ……得能はシロみたいだが。
アイゼン:レジェンドだから。単に自分が存在し続けるため、本能のままに動いてるって辺りじゃないかしら。
和也:ふむ……そっか、メリーさんが電話かけた人の所に来るのに『理由』が無いのと似たようなもんか。
ナタク:それも伝わってる話によりますけどね。
和也:「ふうむ……厄介だな。噂の改変でどうこうするには、噂の伝わってる範囲が広すぎるか……」
GM/得能:「あと、参考になるかどうかはわからんが、『メビウスの電話になってしまった女』の話を知っているか?」
ナタク:「何だそれは?」
和也:「いや、知らないが――……」
アイゼン:「…そう言えば、愛理に電話したのは男なのに、実際に聞こえた声は女だったわ」
GM/得能:「ちょっと、長くなるが聴いていくかい?」
アイゼン:「30分以内で済ませてね」座り直して話を聞きます。
GM/得能:「話の内容はこうだ。まあ、美人とはいえない一人の女がいて、周りでも良い男と評判の男に恋をした。男に『君の声ってかわいいね』と言われたのがよほど嬉しかったらしい…」
「女は男に毎晩のように、電話をかけた。男もただ話をする分には構わなかったから、暫くは相手をしてやっていた。
だが、女はただ電話で話すだけでは満足できなくなってきていた。
ある日、女は決意して男に自分と付き合ってくれるように頼もうとした。しかし、男には既に別の女がいた。
それから、彼女は会社にも行かなくなり友達とも会わなくなった。
だが、男への電話は続いていた。男は、だんだんと女のことが気味悪くなって、電話に出なくなった。
それでも、毎晩22時にかかってくる電話に我慢が出来ず、男は電話番号を変えた。
こうして、男が女からの電話に悩まなくなってから暫く経った頃、友達からあの女の噂を聞く。
何でも、女は『声だけの存在』になったというのだ。
男は馬鹿らしいと笑ったが、それを話した友達は笑ってはいなかった。
そして、その晩。男に知らない電話がかかってきた。
友達が番号を変えたのかと思い、電話に出ると……『貴方の声を聞かせて』と、あの女の声が聞こえてきた。
男はすぐに電話を切った。誰があの女に電話番号を教えたのだと腹を立てていた…するとだ。
部屋の中にあの女の声が何度もこだまする……『貴方の声を聞かせて』――と」
ナタク:あ…世にも不思議なで見たことある…。
GM:ええ、それが元ネタです。俺は見ていないけど(笑)。友達(R−3)がその話を教えてくれたんですよ(笑)。
和也:堂本兄弟のどっちかが主役やってたよーな気がする(笑)。
GM/得能:「そして、男は女に『声だけの存在』に変えられ、二人はこの街を彷徨いながら、自分達と同じ者達を増やし続けているんだとさ。俺が知っていることはこれで全部だ」
アイゼン:「…歪んだ愛の末路ね。哀れと言いたいけど……ね」
ナタク:「執念とは恐ろしいな」
和也:「…………はた迷惑な話、だ」
GM/得能:「…まあな、男からすれば確かに迷惑な話だ」
アイゼン:「とにかく参考になったわ。じゃあね、得能さん。縁があったらまた会いましょう」颯爽と出口に向かいます。
ナタク:「またこの手の話があったら、俺にも教えてくれ」席を立つ。
GM/得能:「ああ、わかったよ。それじゃあ……“後は頼んだぜ”」
アイゼン:何者なのかしらねー、彼(笑)。
GM:何者なんでしょうか?(笑) では、絆があればどうぞ。
和也:んー、得能さんに取りたいけど、あと1個しか枠が空いてないのでパス(笑)。
アイゼン:謎の声へのエゴを絆/憐憫にします。
GM:では、次のシーン行きます。……しまった! 地獄ラーメンが出来た時の婆のリアクションと、厨房の爺の掛け合い、それとどういうラーメンが運ばれてくるかの描写を忘れていた!! まあ、いいか(笑)。
アイゼン:またの機会か、エンディングにでも(笑)。鬼ヶ島同様、溜まり場っぽくするのもまた良し(笑)。
GM:また出ることあるのかな?(笑) では、いつか憶えていたら出すということで(笑)。鬼が島のおやっさんも、使うの楽しいんだよな…R−3が作ったNPCだけど(笑)。
▼絆/エゴの変化
愛理:謎の声へのエゴを絆/憐憫に変更。
GM:さて、この後の行動方針を聞かせてください。
愛理:茜の家に向かいます。
GM:他の方もそれでよろしいですか?
ナタク:はい。
和也:んー、OKです。…あ、ごめん、待った。「メビウスの電話になった女」について調べようと思ったんだけど――今って22時くらいなんだよね?
GM:そうですね。時間はもうそろそろ22時です。
和也:ん、それじゃあやっぱり茜の家には俺も行く。もうちょっと余裕あるんなら調べたかったが、友人のピンチは放っておけん(笑)。
愛理:調べること自体は可能? さっきの話で殆ど情報揃ってると思ったけど。
GM:ええ、情報は出揃ってるので、調べる必要はあまりないです…というか、そこまでの情報用意していませんでした(笑)。
愛理:了解(笑)。
●シーン8 『現れた影』 シーンプレイヤー:巫薙愛理 登場難易度:任意
○松下家前
愛理:「急いで茜ちゃんに知らせないと…」呼び鈴を鳴らします。あ、ちなみに今は愛理が表人格です。
和也:うーむ、正体知らない和也は「(結構ころころ表情変わるんだなあ)」と思ってよう(笑)。
GM:待っても人が出てきませんね。
和也:あれ、家族で暮らしてるんだよね? お母さんいたし。
愛理:鍵は開いてます?
GM:開いていません。ですが、家の中から叫び声が聞こえてきます!
ナタク:家のどこからですか?
愛理:「茜ちゃん、茜ちゃん大丈夫!?」庭の方へ回ります。
GM:どこからか具体的に知りたければ、〈知覚〉でどうぞ。
愛理:(ころころ)13です。
和也:知覚なんてもってねえよお(笑)。(ころころ)11。
GM:おお、結構良い値でましたね。悲鳴は茜の部屋の方からです。
愛理:茜の部屋って…二階だっけ?
GM:一階ということにしておきましょう(笑)。
和也:むう、では強引に行ってしまおう。えっと、愛理と同じく裏に回って――ガラスはあるよね? 鋼の腕でぶん殴って…
愛理:(和也が言い終わる前に)「…ごめんなさいっ!」近くにあった石を持ち上げて窓の鍵のところに叩きつけます!
急場では大胆になる少女、愛理。
和也:っと、じゃあ石で叩きつけてるんなら止める止める(笑)。
愛理:割れたなら、そこから手を突っ込んで鍵を開けて入ります。
GM:はい。では、開きました(笑)。
愛理:「茜ちゃん! …きゃあぁぁあっ!?」中を見た(笑)。
和也:なにがあったんだ(笑)。
GM:では、黒い人影とよんで良いものかどうか微妙な形のものが見えた(笑)。
愛理:茜ちゃんは?
GM/茜:「愛理ちゃん!? 来ちゃダメ! やっぱり、電話はかけないといけないみたい! だから、愛理ちゃんは…」見ると部屋の隅で、影に追い込まれています。
愛理:「かけちゃ駄目っ、茜ちゃん危ない!!」影に突っ込んで彼女を庇おうとします。すり抜ける? それとも弾かれる?
GM:では、すかっとすり抜けて、茜とぶつかります(笑)。
愛理:「きゃっ!?」(頭がぶつかった)「うーん……」と気絶。
GM/茜:「あいたた、愛理ちゃん、大丈夫?」
愛理:気絶しながらも、茜の携帯を握り締めて離さない(笑)。
GM:ナイスガッツ!(笑)
ナタク:「…! ちっ!」同じく突っ込んで二人の前で身構えます。
GM:では、影は姿を膨張させて威嚇しますが、それ以上のアクションはしてこない。
愛理:…さて、これからどうしましょ?(笑)
GM:特にこれ以上何か行動しないのであれば、時間を流しますがどうしますか?
愛理:影から何もしてこないのなら、このままでー。
GM:それでは、0時を迎えると同時に影は無念そうな鳴き声を残して消えます。
和也:「――――………」じゃあ、黙ったまま、影がいた場所を睨みつけていよう。
GM/茜:「……消えたの?」
愛理:「う…うーん……あ、あれ? さっきの影は…茜ちゃん、大丈夫だった?」起きあがって部屋を見回します。
ナタク:「とりあえずは、な」一応警戒は解かない。
GM/茜:「…愛理ちゃん。愛理ちゃーん!」と、愛理に抱きついて泣き出します(笑)。
愛理:「…良かった…よく判らないけど、とにかく無事で良かったね…」つられて涙ぐむ(笑)。
GM/茜:「ありがとう。愛理ちゃんが、私の携帯握り続けてくれていたから私、電話をかけずにすんだ。本当にありがとう!」
愛理:ところで、他のご家族は来ないの?(笑)
GM:言い忘れていましたが、茜の部屋でご家族は伸びてます。化け物を見たショックで(笑)。
和也:あらら(笑)。
ナタク:そう来たか(笑)。
愛理:「あ…大変。それに……」ちらりとさっき破った窓の方を見る(笑)。
和也:むーん、隠蔽工作できそうな人に縁は無いんだよなあ、俺は(笑)。
ナタク:「ふむ…」
愛理:まぁ、これについては隠蔽するほどのことはないと思うわ。
和也:泥棒が入った、ってぇ事にすれば良いか(笑)。
GM:「御用だ! 御用だ!」と、和也を連行(笑)。
和也:酷ェなあ、ガラス割ったのは愛理じゃないか(笑)。
ナタク:何でや(笑)。
GM:あれ、和也が止めて和也が割ったのだと思っていました(笑)。まあ、でもこういう場合は、男が進んで身代わりになるものです(笑)。
和也:いやあ、身代わりになると某人物に怒られそうで(笑)。
GM:ああ、そっか(笑)。
愛理→アイゼン:実際に大した被害が出たわけじゃなし、時間が経てば見間違いってことになっていくでしょう。…後は、問題の『影』さえ倒せばね。
○公園/夜
和也:「――さて、次は愛理の番、か……倒さないと、拙いなあ」
ナタク:「そうだな…(一応約束してしまったしな…)」
GM:さて、この後どうしますか?
アイゼン:一週間待ちましょう。愛理を囮に影を待ち伏せて倒すの。
和也:んー、俺は一端家に戻ろう。どーせメビウスは愛理の時まで動かないだろうし、後は頼んだぜ?
GM:GMからのヒント。『得能との会話』をもう一度よく読んでみてください。
和也:? ……って、ちょい待った。敵は二人いるんじゃねえかよ(笑)。
アイゼン:女と、男?
和也:うむ。
アイゼン:…だから、ルートが二つあったのかな? 愛理の方に来たのは女、茜の方は男?
GM:追加ヒント、『メビウスの電話』はこっちの世界に実体を持って具現化することはできない。
和也:んー……得能は『メビウスの電話』の関係者である、ってのは間違いないと思うんだが、実体はあったみたいだしなあ……?
GM:では、どうすれば“奴の世界とこっちの世界を繋ぐ”ことが出来るのでしょうか?
和也:あ。「電話だ!」
アイゼン:電話をかける?
GM:ピンポーン!(笑)
和也:得能の連絡先って、電話番号だけだった? 雑誌に書いてあった奴。
GM:ええ、そうですよ。あとメールもありますね。
アイゼン:つまり、愛理が和也かナタクに電話を回せばいいってこと?
GM:そういうこと(笑)。
ナタク:わ〜…。
和也:そうすると実体化するわけか(笑)。
アイゼン:それだと、単に期限が早まるだけのような気がするんだけど…。
和也:いや、『電話をかける事によって実体化する』んだよ。
アイゼン:そうしないと、影のままでいるから斃せないってことかな?
和也:多分。実際、電話をかけなかった茜は無事だったじゃないか。
GM:今までの説明で『1週間までに』とは書きましたが、『1週間目に電話を回さなければならない』とは書いていません。つまり『メビウスの電話』は、次の人に回った時点で、“電話を回した者”を自分の世界=ドミニオンに引っ張りこむというわけです。
アイゼン:なるほど、斃しに行くには相手の世界に入るしかないのね。
GM:そういうことです。そこにいけば、実体があるので。
ナタク:おお〜。
アイゼン:では。「―――仕方ないわね…虎穴に入らずんば虎児を得ず、か」ナタクの携帯に電話します。
GM:では、ナタクの携帯が鳴ります。
ナタク:「お…これに出ればいいんだな?」取りだす。
アイゼン:「さぁ……貴方の声を聞かせて」
GM:と、愛理とは違う女性の声がナタクに聞こえたところで、シーンエンド。絆などがあればどうぞ。
アイゼン:得能に絆/有為を取ります。
和也:えーと、メビウスの電話に『復讐』をとります。『日常』にまで踏みこんできたからなあ、目の前でやられると腹が立つ(笑)。
GM:なるほど(笑)。
ナタク:わたしは…なしです。
GM:いいんですか? 次はもうクライマックスになりますけど。もう、七つになってました?
ナタク:まだですが…ちょっと思いつかないんですよ。
GM:了解です。では、クライマックスに行きます。
▼絆/エゴの変化
愛理:得能に絆/有為を取得。
和也:メビウスの電話にエゴ/復讐を取得。
■クライマックスフェイズ■
●シーン9 『門は開かれた』 PC全員登場
○ドミニオン――『メビウスの檻』
GM:愛理の前に球状の大きな闇の玉が現れ、全員物凄い吸引力で吸い込まれる!
アイゼン:逆らわずにとっとと吸い込まれます(笑)。
GM:はい(笑)。では、一瞬の空白の後、真っ白い何もない空間に出ます。その空間の中には10人ほどの男女が居て、その中に、高志の姿も見えます。
アイゼン:「…彼らが、『メビウスの電話』に呑み込まれた犠牲者ってことね…」その人達って、生きてはいるの?
GM:生きてます。ちなみに皆意識あります(笑)。
和也:む、ここで変身すると魔物だってばれるぜ(笑)。
GM/高志:「和也! おまえにもかかってきたのか!?」
和也:「いいや、俺は付き添いでね」と笑ってみせよう。
GM/高志:「付添いって…自分からきたって言うのか?」
和也:「当然! 人の『日常』にずかずか入ってきた奴は、二、三発殴らないと気がすまねえ」
GM/高志:「お前って奴は…考えなしと言うか、無鉄砲というか……」
アイゼン:まずいなぁ…レジェンドもデーモンもいないのに、どうしよう(笑)。
和也:あー、うーん。夕那が半魔だって確定してれば、彼女レジェンドなんだけどなあ(笑)。
アイゼン:《エンディング》の効果は『本人に関わる記憶を消す』だから、夕那じゃ意味がないのよ(笑)。
GM:姿を現す前に、この人たちを帰す方法はありますよ。
和也:な、なんだってー!?(笑)
アイゼン:どんな? 何かヒント、あったっけ?
GM:どうやって入ってきたのか考えれば、わかると思うのですが。
アイゼン:こっちから電話をかけるとか?
和也:だろうなあ。
GM:今は、ナタクに『メビウスの電話』がかかっている状態ですよね?
アイゼン:そうね。ナタクから和也に電話する?
GM:ヒントはここまででーす(笑)。
アイゼン:愛理からナタクへの電話は、まだ切れてないんだっけ?
GM:いえ、切れています。
和也:ナタクの携帯電話を使って外にかければ良いと思うんだが(笑)。
アイゼン:「…試してみましょうか。ナタク、貴方から、私か和也へ電話してくれる?」
和也:「愛理はもうこちら側へ来てるからなあ……俺の方が良いだろう」
GM:そうこう話していると、タコと人間とスライム状の何かを足して2で割ったような化け物が現れる(笑)。「……カ、カラダ。ヨ、ヨヨコセ…」と、酷く喋りづらそうに話す。
GM:さて、では戦闘開始です。こちらの行動値は12です。
アイゼン:いきなり戦闘? 他の人を逃がすという話は?
GM:すんなり逃げさせてはくれませんよ(笑)。電話をかけるのは戦闘中の1行動としてください。
アイゼン:了解。私は待機するわ。
和也:ナタクから外へかけた方が良いのかなあ……こっちへかけると、二人とも行動できなくなるし。
アイゼン:まずは、和也へかけてみたら? 単に外へかけて逃げられるなら、他の人がやってると思う。
和也:だって、ほら。ここにいる人達の携帯は、もう『繋がって』ないじゃないか。今現在繋がってるのって、ナタクの携帯だけだし。
現在のエンゲージ:(メビウス) (アイゼン・和也・ナタク)
▼ラウンド1
GM:セットアッププロセスで《コスチューム》、長い黒髪の地味な顔立ちの女性に姿が変わる。(愛理に向かって)「これで話しやすくなったわ…さぁ、貴女の体が私に合うかどうか試させてもらうわよ!」イニシアチブで攻撃行きます。マイナーでエンゲージしてオート《伝説の魔力》、メジャーで《エレクトロニックサンダー》!! (ころころ)達成値20、当たれば《エターナルチャンピオン》でダメージ増えます。皆さん〈耐性〉で回避をどうぞ。
アイゼン:《攻防一体》!(ころころころ)27で反撃よ! 打ち消さないならメビウスの攻撃はキャンセルで、こっちの攻撃が入るわ。
GM:打ち消しません。ダメージどうぞ。
和也:む、いいなあ《攻防一体》(笑)。
ナタク:技能のレベルがあがるとかなり使い勝手いいですね(笑)。
アイゼン:「お生憎ね、この身体はもう売約済みなの!」(ころころ)34点〈光〉ダメージ!
GM/メビウス:「なら、奪い取るまでよ…」貫かれた胸元が見る間に復元されていく。今の攻撃を喰らって死ぬのですが、PS《資産:不死》で蘇ります。
アイゼン:《資産:不死》ということは…たぶん何処かに核があるはずだけど。
現在のエンゲージ:(メビウス・アイゼン・和也・ナタク)
GM:では、そちらの行動です。
和也:むう……。
アイゼン:まずはナタクから和也へかけてくれる? それで駄目なら、和也から外の世界へ。
和也:まあ、駄目だったら《ブーストアップ》もあるし、大丈夫か。俺はOK。
ナタク:わかりました。では、自分の行動で和也の携帯に電話をしてみます。
GM:では、和也の電話が鳴ります。
和也:うい、出ます。ええっと?
アイゼン:あの台詞を言わないと駄目とか(笑)。
GM:電話をかけるだけでは意味はないですよ(笑)。
ナタク:「え〜…『貴方の声を聞かせて』(だったか?)」
GM/メビウス:では、ナタクの声のまま和也には聞こえた。「あはは、馬鹿ね。既にここにいる者にかけても、扉が開くわけないでしょう? 開いたとしてもこの空間で開かれるのだから、向こうの空間は開かれないわよ。それに私は、新しい人間をここに引き込みたくて、こんな回りくどいことをしているのだからね」
要するに、和也の推測がかなり的を射ていたのですな。
アイゼンは『電話を他の人にかける=無関係の人間を巻き込む』という先入観もあって、判断を誤ったようです。
ナタク:「ご高説どうも。なかなか親切だな」
アイゼン:しまった、そういうことか。ところで電話を受ける側は、行動一回分には数えない?
GM:数えないことにしておきましょう。ただし、和也に『メビウスの電話』が移ったわけではありませんが。
アイゼン:じゃあナタクから外にかけないとだめってことか。OK。
GM:では、和也の行動です。
和也:ふむ。「まあ、人間を呼びたいんだったら、俺を呼んでも無意味だったかもな」ああ、変身したら正体がばれる、ばれるが…まあ良いや(笑)。
GM/メビウス:「どうやら、貴方達人間ではないみたいね? なら、人間よりも私と適合するかしら? でもやっぱり、どうせなら女の方が良いわね」
和也:「俺は、機械だ―――!」と叫びつつ、マイナーで《戦闘形態》!
GM/高志:「かず…や!?」
和也:んで、メジャーで…いつも持ち歩いてるギターケースを開いて、ショットガンを取り出す! で、《ピアシング》…はタイミングマイナーだから無理か(笑)。メジャーで射撃!
GM:どうぞ!
アイゼン:無理しない方がいいわよ。《資産:不死》を無効化しない限り、無駄に人間性消費するだけだから。
和也:(ころころ)達成値15っと、そうか、こいつはサプリ対応キャラか!(笑)
GM:《アクロバット》で(ころころ)16、回避しましたー。では、次のラウンド。
…あ、待機したアイゼンの行動が飛ばされてる(笑)。まぁ本人も忘れてたから仕方ないか。
▼ラウンド2
GM:行動値トップのアイゼン、どうぞ。
アイゼン:「…哀れね。他人の身体を奪って自分の物にするような女を、どんな男が振り向いてくれるのかしら?」マイナーで《神性介入》、メジャーで攻撃します。(ころころ)達成値は27で。
GM/メビウス:「…貴女みたいな女に、私の気持ちなんて解りっこないわ!」と、憎悪を込めて睨む。(ころころ)命中してます。ダメージください。
アイゼン:「愛は人を輝かせるものよ。だけど、欲望に囚われ愛を忘れた、今の貴女は……醜いわ」憐れむように見つめる。(ころころ)さっきと同じ、34点〈光〉ダメージ!
GM/メビウス:「ええ、そうよ。私は醜い。だから、あの人は私を愛してくれなかった。でも、あなたの体を手にいれることが出来れば!」
アイゼン:「…馬鹿ね。外見じゃない、心の…魂の輝きの話よ」憐れみつつも、真っ向から見据える。
GM/メビウス:「黙れ! そんな御為ごかしなんか、聞きたくない! 男なんて皆同じよ! 女は綺麗な顔じゃないと愛されないのよ!」
アイゼン:で、やっぱり復活かな。一回倒せば行動キャンセルだと嬉しいんだけど。
GM:はい、復活します。残念ながら、そのまま行動します(笑)。
アイゼン:「ふぅん……じゃあ貴女は、彼の『外見だけ』を愛したって言うの?」
GM/メビウス:「中身も大好きだったわ。でも、彼は私が思い描いているような人ではなかった……」先程と同じく《エレクトロニックサンダー》で範囲攻撃。(ころころ)22です。
アイゼン:まだエンゲージはそのままだから…全員か。うーん、困ったなぁ。和也は既に正体現してるけど、ここで更に魔獣化すると拙かったりする?
和也:俺の場合、《戦闘形態》とらんと色々弱いからなんだけれどもねー。
アイゼン:いや、戦闘力じゃなくて。観客が発狂しないかどうかと言うこと。
GM:ここにいる人たちは、既にメビウスの化け物の姿を見ていますからね。今更、一人二人増えても変わらないと思いますが。体が合うかどうかの試しずみなので(笑)。
アイゼン:…それもそうか。普通に回避して(ころころ)無理。
和也:(ころころ)回避できるわけがねー(笑)。
ナタク:(ころころ)命中。
GM:では(ころころ)23点の〈雷〉ダメージ!
和也:身体が半分削れたなあ、いや痛い痛い(笑)。
アイゼン:「ち…っ!」魔獣化。額のビャクゴウが露わになり、全身から神々しい霊気を放ちます。
GM/メビウス:「あんたには、その体から出て行ってもらうよ! その体は私が使うんだ!」
アイゼン:「もしそうなったところで、誰も振り向いてくれやしないわよ。貴女の魂が曇ってる間はね!」
GM/メビウス:「黙れぇぇえッ!!」まさしく悪鬼さながらの表情で叫ぶ。では、次の行動をどうぞ。
ナタク:ん〜…では、適当な友人の携帯にTELします。
GM:繋がりました。
ナタク:「よぉ、貴方の声を聞かせて」
GM/メビウス:「しまった!」ナタクの声がメビウスの声と同じものに変わる。それと同時に、先程と同じく闇の球体が現れ、高志達は吸い込まれて消えた!
アイゼン:彼らが居ることが《資産:不死》の条件だったってとこかな?
GM:そうです。《資産:不死》はこれで消えました。
ナタク:「ふぅ…これで、存分にやれるな?」
GM/メビウス:「おのれ…このままでは私の存在が消えてしまうっ。やはり、是が非でも貴女の体をいただくわ!」
アイゼン:「本当に……心底、憐れだわ…貴女」さて、ここからが本番ね。
GM/メビウス:「同情するなら、その体をよこしなさいぃッ!!」
アイゼン:「生憎と、同情してるわけじゃないの。愛ってそれほど甘いものじゃないのよ? 厳しい現実ってやつを教えてあげるわ!」
GM:では、和也の番です。
和也:「…ふざけんなよ、ああ? テメエのエゴで人の大事なモンまで踏みこんで来やがって、この野郎…それで同情しろだあ?―――覚悟しろよ? 《復讐》の時間だ!」というわけで、もう遠慮無くいきまーす(笑)。
GM/メビウス:「しょせん、人は人を傷つけることでしか生きていけない。なら、私のやってることが必ずしも間違いだと言いきれるのかしら!?」あ、今さらですけど全員[SA:メビウスの電話を消す]をどうぞ(笑)。
アイゼン:了解。いつ貰えるんだろうと思ってた(笑)。
GM:いつも、二つ目のSAを出し忘れるんですよね…(笑)。
和也:「さあ? 正しいかどうかなんざ知らない。だが――テメエは俺の『日常』に手を出した……ッ!」マイナーで《ピアシング》、メジャーで殴る!(ころころ)だあっ、達成値が低い!? 17で(笑)。
GM:《アクロバット》使って(ころころ)20、かわしちゃいました(笑)。
和也:チッ! なら、HA《ブーストアップ》! メビウスへのエゴ/復讐を固定して、もう一回ぶん殴ります(笑)。HA使用中だから攻撃はクリティカル!
GM:(ころころ)では、ダメージどうぞ。
和也:うむ、《ヒートハート》でFPを15点叩きこむ! (ころころ)うーん、良い出目だ(笑)。
アイゼン:本当に(笑)。
ナタク:ダイス目、5と6しかない(笑)。
和也:はっはっは、合計62点!(笑)
GM:すげー(笑)。では、魔獣化します。AGP5点でHA《超魔の命》!
現在のエンゲージ:(メビウス・アイゼン・和也・ナタク)
▼ラウンド3
GM:では、次のラウンド。アイゼンどうぞ。
アイゼン:「愛は互いに与え合うもの。人が誰かを傷つけずに生きられないのは確かだけど、それを言い訳にするのは間違いだわ…甘えるのもいい加減にしなさいな!」そのままメジャーで射撃。(ころころ)達成値24。
GM:(ころころ)無理!(笑)
アイゼン:HA《剣魂一擲》! 愛をぷりーず(笑)。
ナタク:2点献上。
和也:こっちからもあげよう、AGP2点ー。
アイゼン:絆を6つ固定して、2点を和也、4点をナタクへ。神界へのエゴを固定して罪1点。合計7点消費して《剣魂一擲》!(ざらららーっ)92点〈魔〉属性!
GM:…えーと、HA《彼方への門》は、ダメージ振ったら手遅れ…でしたよね?(笑)
アイゼン:ダメージ出した後じゃ遅いわねー。大人しく喰らってちょうだい(笑)。
GM/メビウス:「まだよ……まだ、終われないわ…!」ではマイナーで《伝説のプロセス》《形態変化》《スーパーブロウ》、メジャーで再び《エレクトロニックサンダー》!(ころころ)21です。
ナタク:(ころころ)まぁ、無理。
和也:(ころころ)ファンブルー!(一同笑) まあ、どーせ魔獣化するから(笑)。
アイゼン:(ころころ)こっちは回避。ナタクは平気?
ナタク:私もまだ魔獣化してませんので。
GM:ダメージ行きます。(ころころ)41点の〈雷〉ダメージ!
和也:魔獣化! 装甲服から蒸気が噴出し、さらに体内からゴスペルエンジンの駆動音!
ナタク:魔獣化します。「いい攻撃だ…」土煙の中から立ち上がる。服装が中国の道士風に。背後には巨大な蓮の花の幻が。
GM:では、そちらの行動です。
和也:先に殴るよー? えーと、どうしようかな……まず、“組織”へのエゴを固定してHA《マルチリカバリー》、これで《ブーストアップ》を使用可能に。マイナーはなし、メジャーで最初から持ってるけど初めて使う《究極進化》! でもって、誰かAGPを1点下さい(笑)。
アイゼン:あたしから渡した2点、忘れてない?
和也:おおう。では、ありがたく使わせてもらいます。《ブーストアップ》! オートで《必殺技》、当たれば《ヒートハ―ト》でダメージ10点追加!
GM:(さらっと)HA《彼方への門》を使用して回避します(笑)。
和也:ゲー!?(笑)
アイゼン:まぁ、さっき使い損ねてたから来るとは思ったけど。防御がクリティカルになるから回避ね(笑)。
GM:てなわけでナタク、今回初の攻撃をどうぞ(笑)。
ナタク:は〜い。では、マイナー《魔撃》、メジャーで攻撃します。「自分のやることを最後までやり通す姿勢は買うが、やる方向を間違えたな。――伸びろ、火尖鎗!!」(ころころ)17で。
アイゼン:待って、その判定に《神格:概念》を使うわ。達成値+3で、合計20。
ナタク:む?
アイゼン:敵の回避値、ナタクの命中値と同じだったもの。そのままだと五分五分で避けられちゃう。
GM/メビウス:「子供に何がわかる!」《アクロバット》で回避…(ころころ)19で命中!(笑) ダメージをどうぞ。
ナタク:貰った分とエゴを2つ固定、AGP6でHA《剣魂一擲》。更にオート《死神の刃》。「一つのことに執着しすぎなんだよ…過去に目を向けてばかりでは、先は見えない」(ざらららーっ)88点〈魔〉属性ダメージ。
GM/メビウス:「ぎゃあああッ! ああ、消える…私の存在がきえて…し…ま……」それは流石に耐えられない。死にました!
アイゼン:「…『人間』としての貴女は、もうとっくに死んでいたのよ…ここにいたのは、ただの『噂』。忘れられれば、消えるだけ…」
ナタク:「封神…完了。二度と戻ってくるなよ」
GM:メビウスはそのまま跡形もなく消滅する。そして、全員あの空間に入る前の場所へと戻ってくる。
アイゼン:「最後の最後まで……憐れな女だったわね…」
GM:全員、人間性は大丈夫でしたね。それではエンディングに移りますが、何か希望はありますか?
アイゼン:んー…特には。学校で茜と会うくらいかしら。得能さんとのEDも欲しい気はするけど。
ナタク:こちらからは特にないです。
和也:んー、夕那とかなあ。
GM:では、個別エンドで。PC番号とは逆の順番で行きましょうか。では、ナタクから。
ナタク:はい。
GM:愛理は順番までに、どっちにするか決めておいてください(笑)。
アイゼン:茜との学校帰り途中で、得能と擦れ違う…とかは?(笑)
GM:了解でス(笑)。
和也:得能の隣りに、ちょっと地味な女の人とかいると笑うんだがー(笑)。
アイゼン:女を振った、噂の男が得能? 確かに少し考えたけど…どうなんだろ?
和也:まあ、多分違うと思うけどね。
GM:それは、ご想像にお任せします(笑)。
和也:声だけの存在が記事なんて書けるわけないし――と、思いたい(笑)。
アイゼン:台詞が意味深だったから、かなりの線でありそうだなーとは思ってたんだけど(笑)。
■エンディングフェイズ■
●シーン10 『変化』 李能匠ED
○学校の廊下/夕刻
GM/ショーコさん:「ありがとう。ちゃんと、約束を果たしてくれて」あの時に遭った、同じ場所にショーコさんは居た。
ナタク:「よぉ。少し顔色が良くなったか?」
GM/ショーコさん:「クスクス、あなた冗談なんか言わなさそうなのに……馬鹿ね。私は“生きてはいない”んだから、変わらないわよ」
ナタク:「そうか。ま、別に礼を言われるほどのことじゃない。強い敵がいると聞いたから戦いに行って倒した。それだけのことだ」
GM/ショーコさん:「意外と照れ屋さんなのかな? まぁいいわ。また、何かあった時は…貴方に頼んでもいいかしら?」
ナタク:「ああ。けど…今度はもうちょっと、単純な相手の方がいいかな」
GM/ショーコさん:「どんな相手かはわからないけど……わかったわ。頼りにさせてもらうわね、ナタク」
ナタク:「じゃ、またな。『ショーコさん』」振り向いて手を振ったところフェードアウト(笑)。
―――立ち去りかけて、ふとナタクは立ち止まった。
「…うん? 何であんな呼び方したんだろう?」
暫し首を傾げて振り返るが、『学校の精霊』の姿は既に無く。
人界での経験が浅い少年にとって、心の機微というものはまだまだ理解が及ばず。
彼は繰り返し首を傾げながら、夕日の中を歩み去るのだった。
●シーン11 『二つの長い影』 暁和也ED
○和也のアパート/夕刻
GM:戦いが終わって家に帰ってくると、玄関前に人影があります。
和也:何処かぼんやりとした足取りで近付いていきます――というか、気がついていないんだけれど。
GM:では、人影は和也に気がつき走りよってきます。「和也ー!」
和也:「ん?――ああ、夕那か」
顔に浮かんだ笑みは、無理やりに浮かべたような、それ。
――高志とは、恐らくもう会えないだろうから。日常が壊れるのは、いつだって辛い。
GM/夕那:「夕那か、じゃないわよ! 馬鹿! いつまでたっても帰ってこないんだもん! 心配したんだぞ! バカバカバカバカ!」と胸をぽこぽこ叩きます(笑)。
和也:うむ、叩かれるままにしておこう(笑)。
GM/夕那:ひとしきり叩いて、疲れたのかそれとも落ち着いたのか、手が止まります。「……本当に心配したんだからね」
和也:「――……ん、ゴメン」
GM/夕那:「ダメ、許さない」そっぽを向きます。
(舞台裏にて)
ナタク:うわ、萌えシーンだ(笑)。
愛理:らぶこめだー(笑)。バカップル第二弾がここに(笑)。
和也:はっはっはー(笑)。
和也:「――……――む」と、ちょっと困ったように。
GM/夕那:「許さないから、目をつぶって」
和也:「?――いや、それで許してくれるんなら、良いけど」言われるままに、閉じます。
ふと、間近に夕那の吐息を感じた。
期待に胸を膨らませていると…額に何か、ひんやりした感触が。
「……目を開けて、いいよ」
笑いをこらえるような声に、そっと目を開く。
GM:目を開けると、夕菜が手鏡を突き出しています。見てみると和也の額に、油性マジックで『肉』の文字が(笑)。
ナタク:最後に落とすのもお約束だね、お兄さん♪(笑)
GM:最後は男に決めてもらいたいでしょう(笑)。
和也:「―――……………――ハァ」盛大な溜息を吐き。「――夕那」ちょいちょい、と手招き。
GM/夕那:「え、なに? 怒ったの? 何よ、そんなに怒らなくても…」と近づいていきます(笑)。
和也:んでは、こう顔を近付けてですね。
GM/夕那:「え…バカ」と目を閉じます(笑)。
和也:キスをした直後に、ごっつんと頭突きをします(笑)。
GM:って、そっちもか(笑)。
和也:両方に決まってます(笑)。
GM/夕那:「いったーい!? なに……」
和也:「ほんっと――――に、小さい頃から変ってないのな、お前は!」と、ようやく自然に浮かんだ笑顔で。
「――……ありがとうな、心配してくれて」
「…うん…」
そして夕闇の中、細長い二つの影はそっと近づき…重なった。
●シーン12 『真実は闇の向こう』 巫薙愛理ED
GM:では、愛理。次の日の学校でいいですか?
愛理:はーい。
GM:時間の指定があればどうぞ。
愛理:放課後で。あまり長引かない方がいいだろうし(笑)。
GM:了解でス(笑)。
○学校近辺/放課後
GM:では、放課後。茜と一緒に帰宅しているところです。
愛理:「本当に、茜ちゃんが無事で良かった…」
GM/茜:「うん、愛理ちゃんのおかげよ。本当にありがとう」
愛理:「私の方は、あれから“何もなかった”(*)けど……結局、噂は噂だったってことかしら? あの影も、何だかよく判らなかったしね…」
(*)「何もなかった」
愛理は基本的に、『アイゼンに変身した間の記憶』が残っていません(深層意識下では憶えている可能性もありますが)。
変身前後の記憶なども、少々の違和感は『常識の範囲内』で適当に補完されるため、彼女は未だにアンノウンマンであり続けているのです。
GM/茜:「そうなんだ。でも良かった、愛理ちゃんが何でもなくて。ひょっとしたら、私もあんまり不安になっていたから、あんな幻覚を見たのかしら?」
愛理:「そうかも。…だとしたら、窓ガラス割って悪いことしちゃったね?」少し舌を出して笑う。
GM/茜:「ううん、そんなことはいいの。ここまで自分のことを心配してくれる人がいるって、本当に嬉しいね。愛理ちゃんと出会えて本当に良かった」
愛理:「ううん、そんなの。お友達だし…お互い様でしょ? 茜ちゃんの方こそ…」その辺りで、見覚えのある中年男とすれ違いましょう(笑)。「…あ、あの人…」
GM:では、その見覚えのある男は愛理に気がつくと、ウィンクを一つ残し。忽然と姿を消す。
愛理:「…あれ、あれれ?」目をこすって男を捜すけど…消えたまま?
GM/茜:「愛理ちゃん、どうしたの?」男は消えたままです(笑)。
愛理:「…あのね、例の記事を書いたライターさん、『電話を回すな』ってアドバイスしてくれた男の人が、居たような気がしたんだけど……どこかに消えちゃった。確かに見たと思ったんだけどなぁ…?」首を傾げてます。
GM/茜:「見間違いじゃないの? それよりも、ほら、一緒にケーキでも食べに行かない? お勧めのミルフィーユがあるんだ!」
愛理:「うん、そう…だね…」頷きながらも、納得いかないような顔でさっきの場所を何度も振り返る。「…何だか、不思議な人だったなぁ……」
その時。どこからともなく、
「ありがとよ、お嬢ちゃん」
という声が聞こえた気がした―――。
THE END
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