●今回予告●
燃えている。
目の前で、何かが燃えている。
父さんの、家族を支えてくれた、頼りになる背中が
母さんの、限りない慈しみを湛えた、柔らかい笑顔が
私の、目の前で、炎に、包まれていく。
その
変わり果てていく
もう 人と見えない
大事な人の 向こう側に
誰かが ナニカガ
ワラッテ イル
私の中の何かが弾ける。
それは―――。
Beast Bind New Testament
『炎の悪夢』
汝、己の敵を見誤る事なかれ。
オープニング ミドル クライマックス エンディング
■プレセッション■
GM(Cerva):皆様、本日はお集まりいただき、誠にありがとうございます。どうぞ宜しくお願いします。 m(_ _)m
一同:こちらこそ、よろしくお願いします(ぺこり)。
GM:えーそれでは、今回も絆判定・登場判定は宣言のみのルールで行きたいと思います。今回のPC間絆は、幸見→宗一郎→三彦→御門→幸見。自己紹介も、同じ順番でお願いします。
幸見:それじゃ、私が最初ですね。
●PC1(定員1名) 推奨:学生キャラ。
あなたの友人の家が、最近放火殺人事件に巻き込まれ、友人もその後行方不明となっていた。
彼女のことを気に病んでいたあなたは、ふとした時に彼女の姿を見かける。
だが、その姿は―あなたが知っている彼女とは、どこか違っていた。
シナリオエゴ:葛葉 早苗 (関係:任意)
▼紫藤 幸見/死瞳姫 プレイヤー:麻那
【レジェンド/セレスチャル】 年齢:13歳/性別:女/カヴァー:中学生
「――――私の瞳が、全てを殺す…」
とある事件(*『聖者原罪』リプレイ第1話参照)を切っ掛けに、旧い『死神』の血脈が覚醒してしまった少女。
元は自閉症気味だったが、事件当時の記憶を思い出したことで精神的に大きく変化を遂げた。
今の彼女は『少女らしい心』と『死神としての自我』が入り混じっているため、周囲には不思議な印象を与える。
死神としての姿は、子犬の幽霊を連れた和服美少女。紫色の瞳は、見つめたモノ全てを『死』へと導く。
かつて奪った30人分の命の償いとして、『世界に害なすモノ』を狩る使命を己に課している。
所持HA:《虹のむこう》、《アドベント》、《ヴォイド》
●PC2(定員2〜3名) 推奨:依頼を受けられるキャラ。
警察関連の知り合いに相談事を頼まれ、あなたは近くの喫茶店に赴いた。
そこで聞かされた話…それは、とある悪名高い魔が、この界隈に出没するようになったと言う情報だった。
シナリオエゴ:“悪夢の指揮者”ラシード (関係:任意)
▼石動 宗一郎/ブラックドッグ プレイヤー:サブマリン
【ビースト/イモータル】 年齢:32歳/性別:男/カヴァー:無認可保育園園長兼探偵
「―――俺は、あの子供達のためなら…どんな事にだって耐えられる」
親友だったはずの同僚に裏切られて致命傷を負い、人狼の血脈に覚醒して逆に相手を殺害した元・刑事。
罪の意識から辞職し荒れた生活を送るも、『ひまわり保育園』を経営していた老婆に拾われて立ち直った。
その後、死んだ老婆に保育園を託され園長となった。子供達の笑顔は、今や彼の生き甲斐でもある。
悪人に対しては容赦ないが、根本的にお人好しで詰めの甘い性格。
常に経営難の無認可保育園を維持するため、探偵を兼業。それでも足りず死霊課の下請けなども引き受ける。
所持HA:《獣の生命》、《獣の盾》、《死者の微笑み》
▼戌亥 三彦/ケルベロス プレイヤー:ラゼル
【ビースト/デーモン】 年齢:24歳/性別:男/カヴァー:探偵
「毎回毎回、無茶な仕事ばっか。付き合い切れねぇ……え? 女紹介する? 一生ついて行きまーす♪」
現世に出向させられた、地獄の番犬ケルベロス。
地獄が定員オーバーとなったため、少しでも地獄行きとなる人間を減らすべく、人助けをする毎日。
おかげで貧乏暇なし。精悍な顔つきも情けなく、貧困に喘ぐ毎日。
今日も今日とて、一緒に魔界からついてきたグレムリンの『先輩』と、腹をすかして夜の街をひた走る。
所持HA:《獣の生命》、《神獣撃》、《悪の華》
▼神奈備 御門/月待の巫女姫 プレイヤー:ねも
【マジシャン/イレギュラー】 年齢:18歳/性別:女/カヴァー:巫女
「―――あなたがそう思うなら……それで良いんじゃありませんか?」
腰まで届く長い黒髪が印象的な、おっとりした雰囲気の巫女さん。武蔵野の神社で神事を務めている。
実は比良坂流古神道に滅ぼされた神奈備流一門の末裔。現在は陰陽局の管轄下にある。
当代の当主として、月神の眷属『朔夜王』を封じた神器『観月の宝珠』の継承者。
控え目・のんびりした性格で、万事に寛容。外部との接触機会が少なかったため、割と世間知らず。
たまに陰陽局や死霊課などの調査依頼で外に出ることが、楽しみの一つになっている。
所持HA:《リセット》、《歩く影法師》、《ヴォイド》
幸見:宗一郎さんへは絆/信頼で。
宗一郎:三彦への絆は共感で。お互い貧乏なので(笑)。
三彦:PC間絆は神奈備御門に信頼。
御門:幸見さんへのPC間絆は、絆/理解でお願いします。
幸見:今日は、復活系HAの豊富なメンバーですね(笑)。
宗一郎:本当ですね(笑)。
■オープニングフェイズ■
●シーン1 『ありふれた悲劇』 シーンプレイヤー:紫藤幸見
○夕暮れの街中
最近、幸見の周りでショッキングな事件が起きた。
クラスメートである葛葉 早苗の家が、放火と思わしき火事により焼け落ちてしまったのだ。
両親はその火事で二人とも死亡。そして早苗自身は、事件後行方不明となっていた。
明るく活発で存在感のあった彼女がいない、今の教室は…どこか色彩が欠けている様にすら感じられた。
幸見:「(放火…火事で両親が死んだ。私と、同じに…)」
GM:そんな最近の学校の印象を思い浮かべながら、あなたは帰宅路を歩いています。が、その途中……ふと、流れ行く人垣の先に、早苗の姿がありました。
幸見:顔を上げて、見間違いかと彼女を注視します。
GM:改めて見ても、恐らく彼女に違いないと思います。ただ、あなたが「恐らく」と思った部分…彼女の今の雰囲気は、あなたが知る早苗のそれとはあまりにも違っています。
幸見:近づいてみますけど…近寄れますか?
GM:早苗の後を追う、と。それならば、人ごみに紛れてしまいそうな彼女の後姿を追うところで、シーンを切ります。シナリオエゴ:葛葉 早苗と、[SA:早苗の状況を知る]を進呈します。
▼絆/エゴの変化
幸見:葛葉早苗にエゴ/興味を取得。
●シーン2 『いつも通りの依頼』 シーンプレイヤー:石動宗一郎&戌井三彦&神奈備御門
○喫茶店
GM/刑事:「やぁ、よく集まってくれた」あなた方は死霊課の知り合いから相談事を持ち込まれ、近くの喫茶店に出向きました。
三彦:「ああ、いえいえ。……あ、お姉さん、俺は砂糖水で」
GM:砂糖水っ!?(一同爆笑)
幸見:さすが、赤貧…(ほろり)。
宗一郎:同情するなら金をくれ(笑)。
三彦:喫茶店というと、つい『ついでに○んちんかん』を思い出して……(笑)。
宗一郎:懐かしい(笑)。
御門:「…ご無沙汰しております」一礼して席に着きます。
宗一郎:「ああ。それで今回は一体何があったんだ? この顔ぶれから見るに、ただの事件ではないのだろう?」
GM/刑事:「あんたがたにちょっと頼みたい事があってな…力を貸してもらいたいんだ。無論、報酬は出させてもらうぜ」
御門:「…私でお役に立てることであれば、いいのですが…。 詳しく聞かせて頂けますか?」
宗一郎:「報酬のことは心配していない。あんたとは長い付き合いだからな。さ、話を聞かせてくれないか?」
GM/刑事:「ちぃっと前に、ここいらに活動範囲を伸ばしてきた厄ダネが居る。名前はラシード。“悪夢の指揮者”っていう字を自称する魔物だ。こいつは、言っちまえば人間が想像している通りの『悪魔』でな。自分の欲求のために力を振るう。既に、こいつの仕業と思しき事件が幾つか起こっている」
三彦:「はぁ……それは、厄介そうな相手ですねぇ」
宗一郎:「具体的にどんなことをやるんだ、そいつは?」
御門:「…………」(静かに話を聞いている)
GM/刑事:「正直、目的についてはよく判らん。手段もその時々で様々だ」
宗一郎:「ふむ。ならそのラシードがやったと思える根拠は何だ?」
GM/刑事:「そいつが関わった事件の現場には、決まって妙なタクトが残されている。根拠はそれくらいだ」
宗一郎:「なるほど、『悪夢の指揮者』というのはそこからきているのか」
御門:「タクト…それで『指揮者』なのか…」(呟き)
GM/刑事:「だがコイツ…最近になって急にナリを潜めたやがったんだ。今までは表に出なくても何かしらちょっかい出していたんだが、それすらプッツリでな」
宗一郎:「姿を消したのか、そいつは厄介だな…」
御門:「それは…この地域から離れた…ということではないのですか?」
GM/刑事:「まぁ、飽きて他に移ったってんならまだいいんだが…どうも嫌な予感がしてな」
三彦:「では、それを探して討て、と?」
GM/刑事:「あぁ。ラシードの居場所を突き止める、もしくは直接討ってもらっても構わん。もしこの界隈で厄介な大事を仕組まれているって思うと、正直ぞっとしないんでな…」
宗一郎:「そんな危ない奴を野放しにはできないな。探し者の仕事を生業するものが二人に魔物関連のスペシャリストがいるんだ。何とかするさ。な、三彦、御門ちゃん」
御門:「はい。いずれにしても、この地域における『悪夢の指揮者』の活動を野放しにしておくわけにはいかないのですしね…」
三彦:「ああ、そうだな(ま、お金も貰えるし……)」
GM/刑事:「ありがとう。それじゃ、ここの払いは俺が持つよ。腹減ってるんなら軽く入れていってくれ」この発言はある意味ピンポイント攻撃かも(ニヤリ)。
宗一郎:「悪いな…それじゃ、いつもの」とマスターに頼みます。ちなみに刑事さんが「奢る」と言うまで何も注文していなかったセコい奴(笑)。
三彦:「え、マジですか!? ……じゃ、じゃあこのメニューのね、上から下までね……!」
GM:うおっ! そう来たか!?(汗)
幸見:あー、メニューの上から下まで頼む人がここにも…(笑)。
御門:「…では、お茶だけ、ご馳走になります」一礼して、ドリンクメニューを眺める。
宗一郎:ちなみに『いつもの』というと、喫茶店にも関わらず1kgのビッグサイズステーキとコーヒーが運ばれてくる(笑)。
GM:なんてすごい『いつもの』だ!! …えー、それではPC2にシナリオエゴ:“悪夢の指揮者”ラシードと、[SA:ラシードの動向を追う]を進呈します。
宗一郎:うーん、なんか久しぶりにやるとキャラが変わった気がするのは…気のせいとしておこう(笑)。
幸見:周りが大人ばかりだからでしょう。前は園児達が周りにいたから(笑)。
宗一郎:そうですね(笑)。
御門:私も、まだ自キャラのイメージ、掴めてません…やってるうちに変わってくるかと…(汗)。
▼絆/エゴの変化
宗一郎:ラシードにエゴ/怒りを取得。
三彦:ラシードにエゴ/闘争を取得。
御門:ラシードにエゴ/軽蔑を取得。
■ミドルフェイズ■
●シーン3 『気配は“ない”』 シーンプレイヤー:紫藤幸見 登場難易度:任意
○街中/夕刻
GM:オープニング1のすぐ後です。
幸見:早苗の後を追っているところですね。
GM:はい。ややあって追いつくことが出来ました。早苗は今の所、幸見に気づくこともなく歩いています。
幸見:「…葛葉さん」と、後ろから声をかけます。
GM/早苗:「………? 紫藤、さん?」振り向いて、ちょっと驚きます。
幸見:「学校休んだから…みんな、心配してたの。どうしてたの?」
GM/早苗:「…学校……あぁ、そういえば…行ってなかったっけ。連絡網も電話も無くなっちゃったから、忘れちゃってたな」と、俯き加減に言います。
幸見:「(…もう、心配したり叱ってくれる家族もいないだろうけど…)…親戚の人とか、何も言われなかったの?」
GM/早苗:「…会っていないからね。言われるも何も無いよ」苦笑気味に。
幸見:「子供が一人きりで何日も…それに、こんな時間に出歩いてると…危ないよ?」人のことを言えない、というツッコミは却下の方向で(笑)。
GM/早苗:「…うん。でも…私、やらなくちゃいけない事があるから」ここまで話した感じで判りますが…口調や癖などは同じですが、纏っている雰囲気が、幸見の知っている彼女とはまるで別人のように感じられます。
幸見:以前は明るい普通の子供だったんですよね。今はどんな風に感じられるの?
GM:何かに疲れているような焦燥感と、抜き身のナイフのような緊張感が感じられます。
幸見:ちなみに、彼女が行方不明になってから何日くらい経ってますか?
GM:事件が起きたのが3日前なので、そのくらいです。
幸見:「……そう。でもね……葛葉さん、お腹空いてない?」小首を傾げて訊いてみる。
GM/早苗:「え……ううん、大丈夫。ありがとう」
幸見:「私、これから夕食なの。良かったら、一緒に来ない? 私の家、お祖父ちゃんと私の二人きりだし…」と、説得を試みたいのですが。
GM:ここで早苗は何かに気づいたように、一瞬はっとした表情を見せます。
幸見:「…どうしたの?」
GM/早苗:「…ごめん、私ちょっと用事があるから」といって、その場を去っていきます。
幸見:「(…そうね。普通だったら、放っておいてもいいんだけど…)」
GM:ここで〈知覚〉か〈魔力〉で振っていただけますか?
幸見:〈知覚〉&助手で(ころころ)達成値16。足元を見て「…シロ。お前も気になる?」
GM:十分ですね。あなたは今の会話中に、不審な気配は“感じなかった”。この近辺に害意のある魔的存在は無いと判断できます。
幸見:…それだけ?
GM:はい。少なくとも早苗が反応しそうな異変は感じられません。しかし、早苗は何かに気づいたような反応で去っていきました。
幸見:「何も感じなかった…なのに気になるのは、私と似た境遇だから? それとも…“死神”が何かを感じてるのかしら…?」
GM:と、幸見さんに疑問を抱いてもらったところでシーンを切ります。
●シーン4 『悪夢の指揮者』 シーンプレイヤー:石動宗一郎 登場難易度:任意
GM:さて、依頼を受けたお三方。何か起こしたいアクションはありますか? ぶっちゃけて情報収集のシーンです。
宗一郎:まずはラシードについて詳しく調べたいですね。
三彦:同じく。
御門:それから、ラシードが関連してると思われる事件について。特に姿を消す前の、最後の事件について調べたいです。
GM:ラシードについては〈情報:魔物〉で振って頂きます。事件に関しては〈情報:裏社会〉で。
宗一郎:では、まずは〈情報:魔物〉からいきます。(ころころ)おっ、意外と高い出目が!(笑) 達成値17。
御門:同じく…(宗一郎のダイス目を見て)…必要ないか(笑)。
GM:ラシードに関しては、既に十分すぎる出目が来ました(汗)。ではまず、ラシードに関する情報を。
>悪魔ラシード
自らを“悪夢の指揮者”と称する魔物。
時々によって姿を変えるため、今現在どのような姿をしているかは不明。
気に入った対象を自らの演出した『悪夢』へ堕とす事を、至上の快楽と捉えている。
人の認識を狂わせる術を得意とする。
半魔にも通用するほど強力なもので、それを用いて『悪夢』を演出しているらしい。
その他にも多岐にわたる能力を持ちえており、外来種では…とも噂されている。
GM:以上です。
宗一郎:「下衆が……ヘドがでる」
御門:「…悪魔らしい悪趣味ですね…」
宗一郎:ちなみに『多岐にわたる能力』とは、具体的にはどういう能力があるのか判りますか?
GM:被害者の状況から、炎・雷・光・闇属性による攻撃の痕跡が見込まれます。
御門:姿を変えるのは、具体的には《偽りの仮面》ですか?
GM:データ的核心に迫る質問なので、はぐらかします(ぉ
御門:了解です。
宗一郎:あと『気に入った対象』とありますが、どういう人間が対象となる場合が多いとかってありますか?
GM:彼にとって意外な反応を見せたもの、ですかね。半魔がその対象となることも少なくありません。
宗一郎:なるほど。では、続いて事件について調べます。(ころころ)達成値17。うーん、なんか後が怖いな(笑)。
御門:絶好調だ(笑)。
GM:見事…(汗)。
幸見:出目がいいなぁ。このシーンだけで、情報全部出揃ったりして(笑)。
宗一郎:戦闘の時が今から怖い(笑)。
GM:では事件、というより最後に関わったと思われる事件の情報が手に入ります。
>ラシードが関わったと思われる事件
とある放火魔による殺人事件で、被害にあったのは葛葉という家。
夫妻はその火事で死亡し、一人娘は現在行方不明中。
被害者の死因は焼死。
その炎による傷跡には、自然界以外の、闇の力の残照も見受けられる。
また、その現場には妙な形状のタクトが残されていた。
GM:以上です。
御門:うぃ。
宗一郎:「葛葉……あの三日前に起きた放火事件か。行方不明の娘……ラシードに連れ去られたのか、それとも……考えていても仕方が無いな」
三彦:「さて、その葛葉って家の子でも探してみますか?」
宗一郎:「そうだな。今のところ、それしか手はなさそうだ。御門ちゃんもそれでいいかな?」
御門:「はい。 でも…放火…ではなく、“悪夢の指揮者”の力の顕現なのは、間違いないとして…この事件における“悪夢”とは何なのでしょうか?」
宗一郎:「状況だけから考えるなら、両親を火事でなくしたことだろうな。ひょっとしたら、何か別のこともあるのかもしれんが……」
GM:それでは、次のシーンへ。
▼絆/エゴの変化
宗一郎:御門に絆/守護を取得。
●シーン5 『見えざる悪意』 シーンプレイヤー:紫藤幸見 登場難易度:任意
○街中
GM:登場は任意で…と言いつつ、これじゃ別PCが首突っ込めないよなァ…反省。
幸見:早苗の様子から、たぶん放火事件の犯人捜しか何かをしてるんだろうと見当は付くので、その辺を調べ直してみます。宗一郎さんに電話で相談しようかとも考えたけど、もっと後で絡んだ方がお話的に面白いかと思って。
宗一郎:了解です(笑)。
GM:はい。では、今は葛葉家近くで現場を調べている、でよろしいですか?
幸見:警察内部にも知り合い(=情報屋)がいるので、報告書の内容を見てもらったりとか。幸見は専門家でも何でもないから、自力での調査は不得手なんですよ(笑)。
GM:手に入る情報は、難易度も内容もPC2と同じです…しかし、振る前から結果は判ってるってのがなぁ…ファンブル以外(笑)。
幸見:あのう。幸見視点だと、まずは『火事そのものに不審な点はなかったか』とか『犯人は捕まっているのかどうか』という段階から調査する必要があるかと。何しろ今のままだと、超常的な部分が全く見えてないんだもの(笑)。
GM:なるほど、失礼しました(汗)。『犯人が捕まっていないこと』は、既にニュースや学校で知っておいてください。
幸見:現場に残された手がかりとか、何か不自然に思える点について、死霊課の刑事さんに訊いてみます。まずは〈情報:警察〉で、(ころころ)達成値21。
GM:あぁ、失礼。言い方が悪かったようですね(汗)。とにかく、事件に関する情報はこれで全て知りえました。また、犯人の目星としてラシードの存在も判ります。
幸見:えぇと…要は、前のシーンで出た情報が全部得られたということ?
GM:はい、そうなります。
幸見:「気に入った相手を弄ぶ魔物…ね。いかにも悪魔らしいけれど…。……今回、“死神”が殺すべき相手は……どちらかしらね…」冷えた声音で。
GM:と、一通りの情報が手に入った幸見さんに〈知覚〉で振ってもらいたい。
幸見:〈知覚〉&助手で(ころころ)達成値14。
宗一郎:さて、情報が出揃っているのなら、ここら辺で合流しましょうか?
幸見:この判定で何が判るかにも拠るけど…次のシーンになるんじゃないかな? イベントか何かで。
宗一郎:ふむ。では、もうちょい待ちます(笑)。
GM:では、考え事をしているあなたの耳に、何かが聞こえます。
幸見:「……」そちらに意識を向けます。
GM:獣のような唸り声と、何かが爆ぜる様な音。そして、微かに―――早苗の声が聞こえた気がしました。どうやら、表通りからは死角になっている場所から聞こえてくるようです。
幸見:そちらに向かうところで、シーン終了?
GM:正直、シーンを切るかどうか悩んでおります(マテ
幸見:ちょっと(笑)。
GM:…よし、切ります! 不手際連発、ホント申し訳ないっす。 orz
宗一郎:大丈夫。落ち着いていきましょう。リラックスリラックス(笑)。
●シーン6 『焔魔』 シーンプレイヤー:紫藤幸見 登場難易度:任意
○街中/夕刻
幸見:状況はどんな感じ? と言うか、何と何が戦っているの?
GM:全身が炎に包まれた有翼の獣と、早苗です。
「はぁぁぁーーー!!」
早苗は掌から白く輝く炎を生み出し次々と叩きつけるが、獣は素早い動きで避け続けていた。
外れて壁や地面にぶつかった炎が、激しく爆ぜる。
幸見:「(彼女が半魔なのは間違いないとして……向こうの獣は何かしら?)」
GM/早苗:「くっ…当たれぇぇぇ!!」早苗は闇雲になって炎を撃ち続けますが、悉くかわされていきます。
幸見:獣の方は攻撃する気配なし?
GM:ですね。獣の方はひたすらに避け続けるだけで、手を出そうとはしていません。
幸見:制服のまま、闘いの場に進み出ます。「…葛葉さん。もう、そのくらいにしておいたら?」
GM/早苗:「え…っ!?」
幸見:獣からは目を放さずに、彼女の隣まで行きます。
GM:唐突に話しかけられた早苗は、驚いて幸見を振り向きます。すると、獣はその隙を付いて逃げ出しました。早苗は逃げた獣を追おうとしますが…膝が崩れて、幸見の方にもたれ掛かります。
幸見:「…大丈夫?」そっと支えます。
GM/早苗:「あ……あり、がとう………」
幸見:あの獣、もしかして殺気とか全然なかったんじゃありません?
GM:そうですね。見ていた範囲では、一度も攻撃のそぶりを見せませんでした。
幸見:獣の方に邪気や悪意の類は感じられましたか? 直接殺す気はなくとも陥れよう…とか。
GM:では、〈知覚〉か〈魔力〉判定をまたお願いします。
幸見:〈知覚〉と助手で(ころころ)達成値15。
GM:まず獣ですが、あなたが感じたのは戸惑うような気配だけです。害意は一切感じませんでした。そして早苗ですが、異常なほどに疲弊しています。
幸見:「うん…シロもそう思う? さっきの子、“私たちと同じ”かもしれない…」傍らのシロの幽霊と話す私(笑)。抵抗する力もないと思うので、早苗は家にお持ち帰りします(笑)。
GM/早苗:「はぁ…はぁ…あの、ね。さっきの…なんだけど……」と、今の自分の状況をどう説明していいか悩んでいる様子です。
幸見:「疲れてるんだから、無理しないで…暫く家で休んだ方がいいわ…」
GM/早苗:「…そう、かもね……そう…する」と、ここで早苗は気絶しました。
幸見:…他の人たち、出るならそろそろじゃない?(笑)
宗一郎:ふむ。何というか、完璧に出るタイミングを外してしまったというか(笑)。
GM:私から登場お願いして宜しいでしょうか(滝汗)。
宗一郎:了解で〜す。
御門:うぃうぃ〜。
幸見:「…ここで倒れられても困るんだけど。私一人じゃ運べないし…」困った顔で見下ろします。
宗一郎:「……幸見ちゃん? こんなところでどうしたんだい? ん……その娘は」
幸見:「…あ。宗一郎さん…ちょうど良かった、手伝って貰えます?」
宗一郎:「ん? ああ、わかったよ。よいしょっと」
幸見:「…この子、私のクラスメイトなんだけど…少し疲れすぎたみたいで。お祖父ちゃんの家まで運びたいの」
三彦:「おーい、石動さん、そっちは何か……って、ありゃ?」
宗一郎:「ああ、三彦。どうやら、犬も歩けば何とやらのようだ」と苦笑する(笑)。
三彦:「ん、じゃあ俺が担いでいくか」
幸見:「お願いしますね。私とシロじゃ力仕事は出来なくて…」
御門:二人が戻ってこないので捜しに来ます。「どうしたんですか〜、お二人とも…。…あれ、幸見さん? どうして、こんな時間にこんな処に…?」
宗一郎:「ああ、御門ちゃんすまないな。見つかったよ、例の探していた娘が」
GM:と、ここで唐突にどこからか声が聞こえます。
幸見:足下でシロの幽霊が唸り声を上げます。
GM/??:「ほう、これはこれは…観客の呼び込みまでしてくれるとは、なかなか良い仕事をする」唐突に、影の闇の中から男が現れる。
幸見:「―――それで、詳しい説明はして頂けるのかしら? 三流監督さん…」冷たい瞳で振り返る。
宗一郎:「誰だと聞くのも野暮な気はするが、一応聞いておこう。何者だ?」
三彦:「げっ、何だこれ……。お、お前がまさか……」
GM/??:「ほぅ…どうやら、ご存知のお方もいるようですね。宜しい、答えましょう。“悪夢の指揮者”ラシードと申します。以後お見知りおきを…」ニヤリ、と笑う。「しかし、三流監督とは…もう少し誇らしい呼び名で読んでいただけませんかな?」
宗一郎:「やはりそうか。憶えておく必要は無いな。貴様のような下衆を野放しにしておくつもりは無いんでな」拳を鳴らす。
幸見:「差詰め、今回のシナリオは『火事で両親を失った悲劇の少女、仇敵を追い詰め壮絶な相打ちを遂げる』とでもいうところかしら?」冷然と。
GM/ラシード:「惜しい。ですがまだ足りませんな。それはご覧になってからのお楽しみとしておきましょう」
幸見:「一応、楽しみにしておくわ。脚本通りになるとは限らないけれどね…」
三彦:「まぁ、大人しく捕まってくれるなら、こっちも穏便に済ませられるんだけど」
GM/ラシード:「なんともまぁ、血の気の多い御仁達だ。ですが、まだ演奏は途中です。どうぞ最後までごゆるりとご堪能くださいませ」
御門:ラシードと早苗を見比べて、状況を理解。「…新しい事件が起こらないと思ったら…やはり、まだこちらの娘さんに、しつこくまとわりついておられたのですね…」
GM/ラシード:「えぇ、今は新しい素材に夢中でしてね」
幸見:「さっきの獣も、素材の一部というわけ?」
GM/ラシード:「それはまだ秘密です…さて、今日はただのご挨拶。この辺りで退場させて頂くとしましょう」
宗一郎:「待て、このまま逃がすと思うのか!?」と、逃げろと言ってるようなセリフを吐く俺(笑)。
GM/ラシード:「どうか皆々様方も、その少女の“悪夢”、目を離すことなきように…それでは」慇懃に一礼した後、背後の闇に再び溶け込み、ラシードは去ります。PS《資産:帰還門》です。
宗一郎:では、ラシードに向けて振り下ろした拳が、空しく空を切る。
三彦:「くっ、逃したか……」
幸見:「…いいわ。でも、この世界に害なすことになるなら…」静かに見送りつつ。「―――“悪夢”もろとも、殺してあげる…」瞳が紫色に輝く。
宗一郎:「ブラックドッグは一度狙った獲物は逃さん……絶対だ」と呟く。
GM:といった所で、次のシーンへ。
▼絆/エゴの変化
幸見:ラシードにエゴ/不寛容を取得。
宗一郎:早苗に絆/守護を取得。
三彦:早苗に絆/守護を取得。
御門:早苗に絆/解放を取得。
●シーン7 『死神は見ていた』 シーンプレイヤー:全員 登場難易度:任意
○紫藤家/夜
幸見:紫藤家は都心にしては広い、純和風の屋敷で幸見と祖父の二人暮らしです。
GM:では、紫藤さん家にお世話になりに参りますっ!
宗一郎:うぃ! お世話になります(笑)。
御門:お邪魔しまーす。ゾロゾロ(笑)。
GM:場所は紫藤家の一室。早苗を含めた全員が一堂に会しています。
幸見:「今日の煮物……少し味付けが濃かったみたい…」自分で料理した煮付けを食べて、顔を顰める。
GM/早苗:「あの…助けてくれて、ありがとうございました」と、この場に居る全員に頭を下げます。
宗一郎:「いや、私達は何も……」
GM/早苗:「それと、お邪魔しちゃってごめんね、紫藤さん」
幸見:「…それは、別に構わないんだけど。一つ訊いても、いい?」
GM/早苗:「…何かな?」表情を引き締めて。
三彦:「まぁ、知り合いらしいし、事情聴取はお任せするか……」
宗一郎:「そうだな。その方が彼女も話しやすいだろう」
幸見:「さっきの獣と戦っていたのは……どうしてかな?」
GM/早苗:「………父さんと、母さんを殺したの…アイツなの」
幸見:「放火だって聞いてるけど……あの獣が火を放ったのを、見ていたの?」
GM/早苗:「アイツの姿、見てたでしょ? 全身に炎を纏って…」
幸見:「うん…見た。でもね、火を付けるだけなら人間にだって出来るよ…?」小首を傾げて。
御門:「…………」(お茶を啜りながら、二人の会話を聞いている)
GM/早苗:「…正直、私は火事の時の記憶は、少し曖昧なの。だから、直接見たわけじゃない。でも、アイツの姿…父さんと母さんが燃えている向こう側に見えた、あの姿…それは覚えてる」
幸見:「葛葉さんが……炎を操る力を使えるようになったのは、いつ頃から?」
GM/早苗:「…判らない。多分、あの火事の時だと思う。気が付いたら使えてたんだ」
幸見:「……そう…」考え込むように視線を落とす。
GM/早苗:「アイツは…アイツだけは、私が殺さなきゃいけないんだ…絶対に」と言って、完全に俯いてしまいます。
幸見:「…火事の現場では、他に何も見なかった? 例えば…タクトを持った妙な男とか」
GM/早苗:「タクト……? …タクト……タクトを持った…男」早苗が、目を見開いて固まります。
幸見:「…見たの?」少し意外な表情になって。
GM/早苗:「タクトを持った男……私は…」目を見開いて、何やらブツブツと言い始めます。
幸見:周りの人に『ラシードのことを話すべきかな?』とアイコンタクトで聞いてみる。
GM/早苗:「…私が見たのは…男? 獣? …確か、あの時………あそこに、居た、の、は……」突然、早苗が立ち上がって苦しみだします。
三彦:「お、おい、大丈夫か!?」
GM/早苗:「あそこに…あそこに居たのは…誰? …ダレ? あそこに…タクト…男…あれは…獣…私は…いつ……」
幸見:「…どうやら、記憶操作が不完全だったようね。悪魔にしては不手際だけど…こちらには好都合かしら?」
GM/早苗:「私は…私の、殺したい相手は……う…うあぁぁぁぁ!!」ここで皆さん、〈意志〉判定をしていただけますか? (ころころ)目標値は17で。
しかし、達成値は幸見と御門の13が最高で、全員失敗。
GM/早苗:「私は…アイツを……アイツを殺さなきゃいけないんだっ!!」そう言って、早苗の姿が掻き消えます。イレギュラーアーツ《テレポート》発動です。
宗一郎:「早苗ちゃん! ……消えた、のか?」呆然としながら。
三彦:「あ、あれぇ?」
GM:また、獣と直接対峙した幸見さんは、ある事に気づきます。
幸見:どんなこと?
GM:今、早苗から感じられた魔力は、あの炎の獣と似ていました。
幸見:…でしょうね。そろそろ推論を話してもいいかな? 他の人も気付いてるだろうとは思うけど。「…あの子、自分自身の“力”の化身と戦おうとしてるの」さっきの獣、早苗の《守護者》か何かでしょ?
宗一郎:PLは判っても、PCはよく判らないかな(笑)。
三彦:同じく!(笑)「自分の力の化身? それは一体……」
御門:同上…?(笑)
幸見:獣が出てる時に登場してくれれば、説明が楽だったのに(笑)。
宗一郎:いや、獣が攻撃をしてきたら庇おう、と思っていたのですが……どうやら読み違えてしまって(笑)。
GM:流石に見抜かれたかぁ(汗)。
幸見:早苗が一方的に攻撃するだけで、獣は避けるばかりだったでしょ。あれは、守護者が傷つくと本体も傷つくから、ああしたんだと思った。
GM:ズバリです。
幸見:殺意どころか、悪意すらなかったし。『本体と守護者の意識が別物』ってパターンでしょ?
宗一郎:ええ。後になって気が付きました。だから、読み違えてしまったと言ったのですよ。
GM:と言うより、ラシードがそのように仕向けたってのが半分ありますね。
幸見:「火事のイメージから生まれた守護者を、放火の犯人と間違えて殺そうとしてる…それが自殺行為に等しいとも知らないで。たぶん…火事の現場で見たラシードの記憶が、“獣”の姿に上書きされたんだと思うの」と説明しつつ、知り合いに片っ端からメールを打ちます。早苗の居場所を探すように。
宗一郎:「さて、それじゃあ俺達も探すか。三彦、力を貸してくれ」
幸見:「早く見つけないと…あの子、自分で自分を殺してしまう…」
宗一郎:「大丈夫。その前に必ず俺達が見つけるんだ。だから、冷静になって自分が今出来ることをやるんだ」
御門:「…そうですね…そろそろ脚本に、脚色させていただきに参りましょう…」《自然感知》で、周辺に不自然な“火”の動きがないか、調べられますか?
幸見:死霊課の刑事やヤクザの親分、その他諸々の知り合いに連絡して、早苗の行方を捜してもらいます。
三彦:「探偵稼業は地道に足で稼ぐ、ってね。これでも知人が多いんだ、色々訊いて回るさ」
宗一郎:「ああ、その通りだ」
GM:では、方々に手を回しつつ早苗を探しに行く、というところで次のシーンへ。
▼絆/エゴの変化
幸見:葛葉早苗へのエゴを絆/救済に変更。御門に絆/知己を取得。
宗一郎:幸見に絆/守護を取得。
三彦:幸見に絆/好奇心を取得。
御門:宗一郎に絆/信頼を取得。
●シーン8 『夢の真実』 シーンプレイヤー:全員 登場難易度:任意
○廃工場跡/未明
方々に手を尽くし、何とか早苗の現在位置を突き止めた四人の半魔達。
急いでその現場に来た時、既に早苗と炎の獣は対峙していた。
「殺すんだ…殺さなきゃいけないんだ…!」
言いながら炎の獣に白い炎を撃ち込む早苗。
双方に疲労の色が見えており、いつ獣に炎が当たっても不思議はない状況だった。
幸見:「―――殺す相手を間違えないで。葛葉さんの仇は、その獣じゃ…ない」忽然と、両者の間に現れる。
GM/早苗:「!? …紫藤さん…そんなこと無い、私が、見たのは………」と口では言うものの、迷っているようです。
宗一郎:「その通りだ。討つべき敵はそいつではない」
三彦:「もう止すんだ。君のその記憶は、錯覚だよ」
御門:「…ま…間に合ったようですね…」駆け寄りつつ。
幸見:すっと、獣の傍に近寄ります。「この子は何もしてない…優しい子。だって…この子は葛葉さん自身の“心”だもの…」獣の身体を撫でるように手を伸ばす。
GM:獣は何もしません。身に纏っている炎も、不思議と熱は感じられませんね。ただ、穏やかな温かみがあります。
宗一郎:ナ○シカのようだ(笑)。
幸見:言わないで……今、自分でも少し思った(笑)。
宗一郎:失礼(笑)。
GM/早苗:「……そんな…それじゃ、私は……今まで、なにを……」
幸見:「…この子は、炎から葛葉さんを守るために生まれただけ。あなたに嘘の記憶を植え付けて戦わせようとした悪魔は…今も、すぐ傍で見ている」
GM/早苗:「……そうだ、あの時…あの影が私の方に手を伸ばした時、この子が出てきて…それじゃ、父さんと母さんを殺したのは……」うろたえ始めます。
宗一郎:「悪い夢を見ていたのさ。だが、その悪夢はここで終わりだ。そのために俺達はここへ来た。そうだろう?」
御門:「いいえ…悪夢なんて、本当は、まだ始まってなかったんです…。本当の悪夢は、この炎の獣を殺してしまった時に始まる…それがあの男の筋書き…」
幸見:「―――そういう事よ、三文脚本家さん。仕掛けが判った以上、さっさと出てくるのね…」虚空に目を向けて言い放つ。
GM/ラシード:「やれやれ………とんだ三文芝居になってしまったな」と、影からラシードが現れる。
幸見:「…三流の作家が書くお芝居なんて、こんな物ね。少しは自分の分を知ったら?」
GM/ラシード:「全く、ここまで手を書けた作品はそう無いというのに…少々でしゃばりすぎでしょう、お客様方」言って、皆を睨み付けます。
三彦:「先の展開を読めなかった。三文芝居になったんじゃない。最初から三文芝居“だった”のさ」
宗一郎:「そしてお前は脚本家などではなく、この舞台の道化師だったというわけだ」
GM/ラシード:「あぁ、全くもって腹立たしい…このまま行けば、我が作品群の中でも秀逸の輝きを誇る珠玉の一作となる筈だったのに…よくも私に恥を書かせてくれたな、半魔風情が」
幸見:「この程度で“珠玉の一作”だなんて呆れるわね……私の方が余程、凝ったシナリオを書けるわ」鈴を転がすような声で、涼やかに笑いながら。
GM/ラシード:「いいだろう…せめて君達の断末魔でこの作品の幕を引くとしよう」
宗一郎:「悪いが、お前の書く話はつまらなかったのでな。台本をこっちで書き直させてもらうぞ!」
御門:「…あなたが手塩にかけて育ててきた悪夢の作品は、実は、あなた自身の“墓標”だったということに、いい加減気がついたら如何ですか?」涼しい顔で。
幸見:「まったくね。ピエロにすらなれない三流の悪魔さんには、それに相応しいフィナーレを演出してあげる…」
GM/ラシード:「…揃いも揃って、誠に不遜な半魔どもだ…貴様らに真の演奏というものを聞かせてくれる!」ラシードが両手を広げると、周囲一帯の世界が急速に書き換わっていく! 瞬きの瞬間に、その場は廃墟と化したコンサート会場となる。
宗一郎:そして、後ろでゾンビたちの奏者が(笑)。
GM:先に言われたっ!? 遠巻きには、骸骨の奏者達が荘厳な演奏を響かせている。
宗一郎:骸骨だったか!(一同笑)
GM/ラシード:「光栄に思うがいい、我が領地にて、極上の音色の中で死に逝ける事をなっ!!」
幸見:「―――私の前で“死”を語るなんて…ね?」すっと手を振ると、幸見の服装が純白の和服姿に変わる。
三彦:「地獄の演奏なら生憎、子守唄がわりだったんでね、聞き飽きているんだよ」
宗一郎:「悪いが俺は、自分が死にたいと思っても死ねないんだ。知っているだろう? 狼男の伝説を……。もっとも今の俺は、殺されたって死ぬわけにはいかないがな。俺の帰りを待っていてくれる者たちが居る限りはな!」
幸見:「世界に害なすモノに“死”を与えるのが私の役目……だけど、三彦くんには迷惑かしらね…?」クスリ、と笑ってケルベロスの化身を横目に見る。「冥界もいい加減、定員オーバーらしいから…」(くすくす)
三彦:「あんな奴、来て欲しくないけどね。まぁ、それでもああいう外道は、地獄に連れてって根性叩き直さなきゃならないしね」
GM:ではここいらでシーンを切ります。[SA:ラシードを倒す]を皆様に進呈です。
幸見:ロールプレイしたところで、三彦さんに絆/同情を取ります(笑)。
▼絆/エゴの変化
幸見:三彦に絆/同情を取得。
三彦:宗一郎に絆/信頼を取得。
御門:三彦に絆/信頼を取得。
■クライマックスフェイズ■
●シーン9 『悪夢の終曲』 PC全員登場
○廃工場跡/未明
その光景を、私は薄れていく意識の中で見ていた。
――私はもう戻れないと思っていた――
あの日、父さんと母さんが炎に包まれていくのを見た時から。
私の手から、白く輝く炎が生み出せることを知った時から。
私は、皆とは違うモノになってしまったと。
私は、一人ぼっちなんだと、思っていた。
――でも、違った――
私が炎を操っている事を見ても、紫藤さんは話しかけてくれた。
突然飛び出した見ず知らずの私を、あの人たちは追いかけてきてくれた。
そして、とても大事なことに、気づかせてくれた――
――今なら、思い出せる――
あの時、あの男が手を伸ばした時、私の中で弾け、溢れ出た何か。
私を守るように男と対峙する、炎の中で生まれた、炎の獣。
私が忘れて、炎を向けても、私の側に居てくれた存在。
――私は、一人ぼっちじゃなかった――
そうして、私は意識を失った。
これから始まるのは、紛れも無い戦いだと言うのに。
何故か少しも、恐ろしいとは感じなかった。
幸見:凝ったモノローグ…雰囲気出ますねぇ。
御門:うぃうぃ。
GM:それでは、最初にエンゲージの説明から。
初期エンゲージ:(ラシード) (骸骨1・骸骨2・骸骨3・骸骨4・骸骨EX)
GM:骸骨1〜4はクラード[不死なるしもべ]相当です。骸骨EXは、《腹話術》でのエキストラです。攻撃が命中した場合、即座に倒したものとします。最初に接敵できるのは、骸骨のエンゲージのみとします。
幸見:…って、ちょっと待って。何このクラードの数!?
GM:次いで、ラシードの展開したドミニオンの設定です。
>ラシードのパワーソース
《レルム:地域》 《世界律:超越者Lv1》 《資産:帰還門Lv1》《資産:空間展開》《資産:魔衝撃》
GM:注意が必要なのは《資産:魔衝撃》。これは魔獣化時にもバッドステータスを与えられるものですので、ご注意を(マテ)。勝利条件は『ラシードの撃破』です。それでは皆様、各々のエンゲージを宣言してください。
幸見:質問。早苗はこの戦闘で、どういう扱いになるの? 背景(エキストラ)?
GM:完全背景ですね。戦闘には干渉しませんし、ラシードも早苗を対象にはしません。
幸見:了解。それじゃ、私はみんなと別エンゲージで。
宗一郎:クラードにエンゲージします。
三彦:クラードから一段階離れたエンゲージに。
御門:同じくクラードから離れた単独エンゲージに。
GM:それでは、戦闘開始します。
現在のエンゲージ:(ラシード) (骸骨1・骸骨2・骸骨3・骸骨4・骸骨EX・宗一郎) 【(三彦)(幸見)(御門)】
▼ラウンド1
GM:セットアップ。こちら、ラシードが《絶対先制》を宣言します。
三彦:《殺戮の宴》使用。
GM/ラシード:「さぁ、覚悟するがいい! 我が作品を汚した罪深き者共よ!」オート《瞬間武装》使用でサンダーシュートとセカンドサイトを装備。(いっころ)三彦に攻撃します。マイナー《魔震》、メジャー《災厄者》で攻撃。
幸見:…サンダーシュートは何のために装備したのかしら?
GM:無論、後ほど使うためです(笑)。(ころころ)うぞ、第1投でクリティカル(汗)。
三彦:《殺戮の宴》分、達成値上昇込で(ころころ)…………。
幸見:かたや、三彦くんはファンブル(笑)。
宗一郎:経験点10点をどうぞ(笑)。
GM:それはソード○ールドです(汗)。命中ですね…なんだこのダイス目(汗)。ダメージは(ころころ)〈闇〉13点です。通った場合、バッドステータス[重圧]も負います。
三彦:残FP13点で、重圧もらいます。「くっ、威力は大した事ないが、そう何度もは……!」
GM:それでは、通常行動です。行動値ラシードは15、クラードは5ですので、続けてラシードが行動します。(いっころ)またしても三彦に攻撃です。
幸見:…狙われてるね、三彦くん。
御門:…なんか…恐ろしい世界律が働いてるような気が…(((( ;゜Д゜))))
宗一郎:まあ、一番危険な火力を持っているから(笑)。
幸見:クラードに有効な攻撃できるのは三彦さんだけだものね(笑)。
御門:なるほどー。
GM/ラシード:「さぁ、存分に踊り狂うがいい!」いや、実質ダイスの神様の気まぐれですが(マテ
幸見:「道化師さんは、犬と戯れるのが好きなのかしら?」からかうように。
GM:マイナーなし、メジャーでサンダーシュートでの攻撃です。(ころころ)達成値17、対抗技能は〈運動〉です。
三彦:(ころころ)達成値21で回避です。「どうした、精度が落ちているんじゃないか?」
GM:ラシードのタクトから迸る電撃を、三彦は俊敏な動きで回避した! では続きまして、11の三彦さんの行動です…が! このイニシアティブで、ラシードがHA《虚無への供物》を宣言します!
幸見:…骸骨EXに?
GM:はい。
幸見:宗一郎さん、ピンチ(笑)。
宗一郎:いえい(笑)。
GM/ラシード:「ご存知かな? 物語を盛り上げる一番の要素は、意外性だということを!」
御門:《ヴォイド》しますか?
幸見:通します(笑)。早苗に来るなら《ヴォイド》するんだけどね。宗一郎さんは自力でも復活できるし、戦術的には別に痛くないから大丈夫(笑)。
宗一郎:はい(笑)。
御門:うぃです。
幸見:というか、これで敵クラードが全滅するんだけど…(笑)。
御門:あら…本当だ…。
GM:くそぅ、本当なら2人は巻き込みたかったんだけどねー。それではダメージを出します。(ざらざらーっ)〈魔〉の53ダメージです。骸骨EXが蠕動した次の瞬間、そこで巨大な爆発が巻き起こる!
幸見:「…ある意味で意外なのは認めるけど。自分を護る盾を自分で壊すなんて、どういうつもり?」小首を傾げる。「…それに。宗一郎さん…“ブラックドッグ”は、そんなことでは死なないわ…」
宗一郎:うわっ断言されちゃった(笑)。事実その通りなんだけど(笑)。
幸見:それだけ信用してるってことなんだけどなぁ(笑)。
宗一郎:爆発の煙が徐々に晴れてくると、幸見の言う通り宗一郎が両腕を交差させ立っている。「よう。俺を殺すには少々火力が弱すぎたようだな」にぃっと、太い笑みを浮かべる(笑)。
GM/ラシード:「…なんとでたらめな耐久力か、貴様」と、当てが外れて不愉快げに言います。ちなみにクラードは全部吹き飛びました。…せめて魔獣化に追い込みたかったのにぃ〜(泣)。
幸見:FPトップクラスキャラだものね、いつの間にか(笑)。
宗一郎:ええ。この後は再生力トップクラスを目指します(笑)。
御門:私だったら、2回死んで、おつりがきます…。
幸見:大抵のPCは、今のもらったら死ねるから(笑)。
御門:ですね…。
GM:今回のクラードは、本当にこの為だけの演出的配置でした(笑)。では改めて三彦さん、行動をお願いします。
宗一郎:「道は開けた。行け! 三彦!」
GM/ラシード:「我が演目を悉く覆しおって…おのれ」
幸見:「…適材適所、という言葉を知っている? 配役にも当て嵌まることだと思うんだけど…」
GM:まずい、PCたちと対峙しているとラシードが本当にただのバカになってきた(汗)。
幸見:…狙ってやってるんだとばかり思ってたけど(笑)。
三彦:では、そのままの位置でオートで《獣化》、マイナーで重圧解除、メジャー《吹き散らすもの》で攻撃。姿が、完全な三つ首のケルベロスのものとなる。「三文芝居は終わりだ。地獄に落ちろ!」(ころころ)達成値24で。
GM:そ、想像以上に命中高いなぁ(汗)。(ころころ)命中しました。三彦の繰り出した闇のブレスがラシードを飲み込んだ!
三彦:(ころころ)42点〈闇〉。
GM/ラシード:「グッ…この程度で墜ちると思うなよ」まだ残りました。
幸見:さて。宗一郎さんはラシードのエンゲージに行くのよね?
宗一郎:もちろん。
幸見:三彦くんはどうする? このまま遠隔攻撃?
三彦:私は近づいてもやる事変わらないんで、遠隔攻撃で。
幸見:ラシードに接敵するなら、《彼の出番だ》をかけるけど。同エンゲージに入ってくれたら、次のラウンドは範囲で《彼の出番だ》を使えるんだけどなぁ(笑)。
三彦:じゃあ次のラウンドでは移動しますわ。
GM:次は御門さんの行動です。
御門:では、メジャーで《守護者召喚》しときます。
GM:了解です。次に宗一郎さんかな?
宗一郎:では、マイナーで接敵します。オートで《獣化》。メジャーで《血脈付与》します。ゆっくりと歩きながら狼男に姿を変えていく。そして自分の体に爪を突き立て、クロスさせ雄叫びを上げる!
GM:では最後、幸見さんどうぞ。
幸見:「…宗一郎さんの出番は、これからよ…」宗一郎さんに《彼の出番だ》を使います。
宗一郎:「ありがとう、幸見ちゃん! 行くぞ! ラシ−ド!!」
GM/ラシード:「来るか、獣人よ!」
宗一郎:マイナーで《切り裂くもの》。そのままラシードに向って爪を振り下ろす! (ころころ)ぐはっ、ダイス目が3!
幸見:AGP渡すから、振り直して。宗一郎さんの絆を固定…がんばって(笑)。
宗一郎:ありがとう! いつもいつもすまないねぇー(笑)。(ころころ)達成値18。
GM:運動回避(ころころ)…失敗。
宗一郎:よっしゃ! 命中! ダメージ行きます。(ころころ)〈闇〉の35点ダメージ!
GM:それは耐えられません、魔獣化します。
宗一郎:よし!
GM/ラシード:「グハッ!? …ばかな、半魔風情が、この私を屈させるなど………ありえん! そんなことはありえん!!」
幸見:「…さて、あなたはどんな本性を見せてくれるのかしら…?」
GM/ラシード:「貴様ら…生きて帰れると思うなよ!」ラシードを闇が纏い、悪魔のような怪物のような奇怪なフォルムへと変わっていきます。HA《超魔の命》宣言します!
宗一郎:「その言葉……そのまま貴様に返す」
幸見:「思ったより、ありふれた姿なのね…つまらないわ」
三彦:「さて、ここからが本番か」
宗一郎:「今まで命を弄んできたその罪。その身で贖って貰う」
現在のエンゲージ:(ラシード・宗一郎) 【(三彦)(幸見)(御門&朔夜王)】
▼ラウンド2
GM:ラシードはセットアップありません。
御門:守護者が本体に《盟約》。《夜の眷属》で[不死なるしもべ]召喚します。
GM:では、行動値15のラシードが動きます。(いっころ)…三彦さん、なんでこうも狙われるんだろう(汗)。
幸見:…一番、魔界の住人に近いからかしら?(笑)
宗一郎:これはやはり日頃の…ゲフンゲフン(笑)。
御門:地獄に還りたくないという無意識の顕れとか…。
三彦:中の人がハードゲイだから、男キャラに愛されるのだ!(一同爆笑)
宗一郎:HG!?(爆笑)
えーと…いちおう冗談ですよ、念のため。…………冗談だよね?(笑)
GM/ラシード:「貴様、少々目障りだ…消してくれる!」イニシアティブでHA《死神の瞳》宣言、対象は三彦。
三彦:てことで、バッチコーーーイ!!(笑)
GM/ラシード:「貴様に地獄の炎を見舞ってやろう!」マイナーなし、メジャー《地獄落とし》で攻撃! (ころころ)達成値20。
御門:《霞の外套》使えますか?
GM:防御判定前ならOKです。
御門:うぃ。でも判定基準値10なので、あまり期待なさらずに…(ころころ)14。うみ〜。ダメでした。
三彦:(ころころ)回避失敗。
GM:では改めてダメージ参ります。(ざらざらーっ)57の〈炎〉ダメージです。
幸見:「…地獄の炎は“冥府の番犬”が司るものよ。当の本人を殺せるわけがないでしょう…?」とか言ってみる(笑)。
GM:そうなんだよなぁ、と言ってる最中に思いましたわ(汗)。
三彦:魔獣化です。「ぬるい炎だ……! こんなものでは、餓鬼すら葬れんぞ」
GM/ラシード:「ほざけ、番犬風情が…次は無いと思え!」では三彦さんの行動です。
幸見:イニシアティブでHA《虹のむこう》行きます。みんな、幸見に愛を!(笑)
GM:ラシードが《ヴォイド》を宣言します!
幸見:(小首を傾げて)AGP、まだ決まってないんだけど?
GM:…そうでした。AGPの数見てから言い直します(汗)。
幸見:こちらとしては10点ほど注ぎ込むつもりですが…消します?(笑)
GM:…………無理です(泣)。
宗一郎:では、幸見と三彦と御門と早苗の絆を固定して4点を進呈。
御門:幸見さんと早苗と陰陽局の絆を固定して、AGP3点渡します。
三彦:私からも4点。石動・幸見・御門・早苗を固定化。
幸見:11点来ましたね。そのうち10点使ってHA《虹のむこう》使用。このラウンド中、味方の全ダメージに+10d6魔属性!「―――私の瞳は、見るモノ全てを“死”へと導く…」瞳が紫色に輝き、ドミニオン内を染め上げる!
GM:空間を侵食する紫の輝き…ラシードは打ち消そうとしますが、それを跳ね除け、世界は幸見の力に満たされました。《ヴォイド》に11点も注ぎ込めんわー!(泣)
幸見:これで消されたら驚きます(笑)。
三彦:「たとえ悪魔でも、死神の瞳からは逃れられない。お前の命運は、もう尽きた」
GM/ラシード:「ば、ばかな! ここは私の世界だぞ…なぜ、なぜ貴様の力がここで顕現するのだ!!」これで実質、全員にHA《死神の瞳》効果か…幸見相手に《死神の瞳》使いで挑んだのを後悔しそうだ(笑)。
御門:「あなたの大好きな“悪夢の演出”ではないですか? もちろん…あなたにとっての…ですけどね」
宗一郎:「簡単な理屈だ。より強い力が勝つ。単純にして明快な答えだ。己の欲望のままに振るう力と友達を思いやる心…どちらの想いが強いのかは明白だ」
GM/ラシード:「認めん! 認めんぞ! 貴様のような小娘ごときに、この私が負けるなど…!」
三彦:「さぁ、もう年貢の納め時だな。ラシード!」マイナーで移動、宗一郎のエンゲージに。メジャー、《吹き散らすもの》で攻撃。(ころころ)達成値27!
GM:〈運動〉回避で…(ころころ)6ゾロ!!
幸見:「ラシード…私の眼を見なさい…」《美しい……》使います。防御判定、振り直して。
GM:せ、折角のクリットがー!? …消せるアーツないですね。振りなおします(泣)。(ころころ)20、命中です。
幸見:睨み付けようと幸見を見た瞬間、逆に紫の瞳に魅入られるラシード(笑)。
三彦:(ざららーっ)84点の〈魔〉。
GM:がっつりと来るなぁ(泣)。幸見の“死神の紫眼”に狼狽するラシードの身体を、ケルベロスのブレスが覆いつくす!
御門:なんか…ミイラ取りがミイラになってるよ…《死神の瞳》使い。
幸見:元々(*【聖者原罪】登場時)は、幸見も《死神の瞳》使いでしたから…(笑)。
GM/ラシード:「グアァァアア!? まだだ、まだ終わらん! 私がこんなところで終わるはずが無いぃぃぃ!」まだ致命傷には至っていません。続いて御門さんですね。
御門:攻撃手段がないので、待機ですー。
現在のエンゲージ:(ラシード・宗一郎・三彦) 【(幸見)(御門&朔夜王)】
GM:御門さんの守護者は盟約中だから、次は宗一郎さんです。
宗一郎:うぃ。では、HA《死者の微笑み》を使用します。AGPプリーズ。
幸見:3点あげます。早苗、三彦、御門の絆を固定。
三彦:1点。弱き者の絆固定。
御門:石動さんと戌亥さんの絆を固定して、AGP2点渡します。
GM:うおぉぉ! ダメージ増加HA消せないー(泣)。
宗一郎:ではエゴ二つを固定、合計8点使用して、命中判定から。マイナーで《ビーストヘジーク》使用、(ころころ)達成値28!
GM:い、一縷の望みをかけて《胡蝶の夢》宣言、判定を振りなおさせます。
宗一郎:(ころころ)ダイス目3!? あ、あぶねぇ(笑)。
幸見:…えーと。振り直す?(笑)
宗一郎:お願いしますだ(笑)。
幸見:最後のAGPあげます(笑)。シロの絆を固定。
宗一郎:うう、本当にいつもいつもすまないねぇ……(ころころ)よし、達成値27!
GM:(ころころ)かわせません。ダメージどうぞ。
宗一郎:「己が身で償え外道! 地獄に落ちろぉぉぉぉ!!」裂帛の気合と共に、槍のような抜き手を放つ!(どざらららーっ)119点の〈魔〉属性ダメージ!
GM:うしっ、何とか耐えた!
宗一郎:ちっ!(笑)
GM/ラシード:「ギュギャガァァァァァァァ!!! まだだ、まだだまだだぁ! 私は、まだ死なないぃぃぃぃ?!!?」深々と貫かれながらも、まだ墜ちません。続いて幸見さんどうぞ。
幸見:「…さぁ、そろそろ憐れな道化師さんに幕を引いてあげましょうか? みんな、頑張って…」紫の瞳が鮮やかに煌めく。マイナーで《天の光》、メジャーで宗一郎さん&三彦くんのエンゲージに《彼の出番だ》!
GM:きゃー、複数ー!?
幸見:もちろん、HA《虹のむこう》は持続中ね(笑)。
GM:そーなんですよねー(泣)。少なくとも20d6の〈魔〉ダメージがくる〜。
宗一郎:うーん、相変わらず幸見ちゃんがいると戦闘が楽だ(笑)。
幸見:経験点0の時と、やることが全く変わってないんですけどねー(笑)。
宗一郎:あ、ついに0点キャラではなくなったんですね。
幸見:成長した分、支援回数と生存率は上がりました。…でも、行動パターンは一緒(一同笑)。
三彦:では攻撃。HA《神獣撃》使用します。
宗一郎:では、残りの1点を三彦へ。
三彦:ラシードと先輩のエゴ固定、AGP合計3点消費。「これで終わりだ、ラシード!」外れたら笑うぜ……メジャーで《吹き散らすもの》、(ころころ)達成値28!
GM:もう《胡蝶の夢》は使えない。出目勝負だ! (ころころ)無理です、どうぞ。
三彦:(どざらざらららーっ)126点の〈魔〉ダメージ!
GM/ラシード:「何故! 何故何故何故何故何故だ! 何故私の世界で私が滅ぶ? なぜ私の指揮が狂う? 何故だぁぁぁぁぁぁぁぁーーーー!?」幸見の放つ紫の煌きを纏ったケルベロスのブレスが、ラシードを完全に焼き尽くします。
三彦:「……坊やだからさ(一回言ってみたかった、この台詞……!)」
宗一郎:ガ○マ・ザビはなぜ死んだ!(笑)「地獄で亡者どもを相手にタクトを振るうんだな。お前にはそれが似合いだ」
幸見:「…この世界が、貴方を“世界に害なすモノ”と認識したから。私はその運命を運んできただけ…。私は“世界の敵”を殺す、死神―――私の瞳は、“世界に害なす全て”を殺す…」
御門:「―――夢の負の面しか操れないあなたには、いつまでたってもその答えはお解りにならないでしょうね…」
GM:ラシードの断末魔が次第に薄くなり、それと同じくして、廃墟のコンサート会場も幻と消えていきます。そうして、最後には現実世界へと戻ってきました。では、戦闘終了です。
GM:(全員に確認を取りつつ)人間性は全員大丈夫でしたね。それでは、エンディングに入ります。
■エンディングフェイズ■
●シーン10 『黎明』 共通ED
○廃工場跡/夜明け前
GM/早苗:「……ん……」
幸見:「…目は覚めた?」傍にしゃがんで見ています。
GM/早苗:「…紫藤、さん……?」
幸見:そういえば、炎の獣は消えてるんでしょうか?
GM:今は消えています。
幸見:「もう大丈夫……全部、終わったから…」穏やかな声で。
GM/早苗:「…そうだ、私……紫藤さん、大丈夫?」ここで幸見を含め、その場にいる全員を見ます。
幸見:大丈夫も何も、女性二人は無傷だったり(笑)。
宗一郎:血だらけなのは野郎二人です(笑)。…しまった。気がつかれる前に黙ってニヒルな大人の男の背中を見せて去れば良かった(笑)。
GM:ここでソレをやっても絵になるかも?
幸見:「…ん、みんなが頑張ってくれたし…」後ろの大人達を見て(笑)。
三彦:振り返った時、既に背を見せて歩き出していたのであった。…とりあえず宗一郎の案に乗っかってみた(笑)。
宗一郎:先にやられた!(笑) じゃあ、一緒に(笑)。
GM:男二人はダンディに決めるか!
幸見:「…行っちゃうの? これから帰って、朝御飯の準備をしようと思ったんだけど…」と、さり気なく聞こえるように呟く(笑)。
宗一郎:ニヒルに去らせてくれないのか!(笑)
幸見:いえいえ、ご飯の誘惑を振り切って去るも良しです(笑)。
三彦:一瞬立ち止まり、そしてまた歩き出す(笑)。
宗一郎:こちらは引っ込めたはずの獣の耳が、一瞬ひょこっと出て引っ込む(笑)。勿論歩みは止めない(笑)。
御門:「…………」去って行く背中に、無言で深く一礼します。
GM:では、その去る背中に早苗が声をかけます。「あのっ…ありがとうございました!」お辞儀とともに。
幸見:(一瞬止まった足音に微笑みながら)「…で、“早苗ちゃん”は…これからどうするの?」
GM/早苗:「…これから、かぁ……正直、まだ決めてないんだ。私はもう戻れないんだって…そう思ってたから。『これから』なんて考えてなかった」
幸見:「…取りあえず、これから帰って朝御飯にするとして…細かいことはそれから考えてもいいと思うけど…」
GM/早苗:「うん………ねぇ、一つ聞いていいかな?」と、幸見と御門の方を向きます。
幸見:「なぁに?」首を傾げて。
御門:「さて…私もそろそろお暇しようかな…。っと…何でしょうか?」
GM/早苗:「私……一人ぼっちじゃ、無いんだよね? 皆と一緒に居て良いんだよね?」真剣な眼差しで問いかけます。
幸見:「ん…たぶんね…この世界に“独りぼっちの人”なんていないのよ……自ら、それを望まない限り。……私も、暫く前に教えてもらったことなんだけどね?」悪戯っぽい微笑みを浮かべて呟く。
御門:「…………」微笑しながら無言で頷きます。
GM/早苗:「………うん…ありがとう」二人に、喜びの涙を滲ませた笑顔で答えました。
幸見:「―――それより、私も一つだけ聞きたいことがあるの」ふと真剣な表情になって。
GM/早苗:「えー…何?」
幸見:「……早苗ちゃん…“あの子”の名前、考えてあげたら?」にっこりと微笑む。
GM/早苗:「あの子の、名前…」眼をぱちくりさせます。
幸見:「…いつまでも名無しのままじゃ、可哀想だもの…」傍に浮いてるシロの頭を撫でながら。シロの姿は普通の人には見えませんが(笑)。
その言葉に導かれるように、早苗が傍らに視線を向けると……炎の獣が寄り添うように現れた。
「…今まで散々酷いことしちゃったけど…許して、くれる?」
不安そうな早苗の言葉に、炎の獣は無邪気な様子でじゃれついた。
言葉などなくとも、歓喜に満ちた感情が伝わってくる。
「ありがとう。…ちょっとだけ時間をちょうだい。あなたにぴったりの名前、見つけるから」
そう言って、早苗は炎の獣を抱きしめた。
GM/早苗:「それじゃぁ、紫藤さん…厚かましいんだけど…朝ごはん、お願いしていいかな?」と、ちょっと恥ずかしそうに幸見に言います。
幸見:微笑んで、口を開きます。「…もちろん…」
かけがえのないものを喪った。それらはもはや、二度とは戻ってこない。
それでも…もう一度、大切なものを見つけられたから。
友達と―――新しい、家族を。
THE END
目次へ戻る