●今回予告●
私のパパは、とても優しいパパです。
足が悪くて学校にも通えない私の面倒を、ずっと見てくれています。
小さい頃にママが死んで、半年前に足を事故で失いましたが、それでも、とても幸せです。
私の楽しみは、パパの描く絵本です。
パパは、私のためだけに絵本を描いてくれます。
私は、そんなパパが大好きです。
…誰か、助けて!
Beast Bind New Testament
『黒い絵本』
汝、魔の本性と向き合わん。
オープニング ミドル クライマックス エンディング
■プレセッション■
GM(R−3):ちょっと早めに集まりましたが、準備がよろしければ始めますか。
一同:OKです。
GM:では、まずはハウスルール等の説明から。絆/エゴ等の取得、書き換えは自由に行っていただいて構いません。登場も、こちらが止めない限りは自由に行っていただいて結構です。判定はいりません。では、ハンドアウト順に自己紹介をお願いします。絆もハンドアウト順に取得してください。
一同:了解です。
●PC1(定員1名) 推奨:子供好きなキャラが望ましい。
最近、君の夢の中に、ベッドに横たわった少女が出てくる。
小学生くらいの年齢であろうか、寂しげにしていた少女に、夢の中で君は話相手になってあげていた。
が、夢の少女の様子が最近、おかしいのだ。
ある晩、少女は君に言った。
「…助けて」と。
シナリオ絆:夢の中の少女 (関係:肯定的なもの)
▼石動 宗一郎/ブラックドッグ プレイヤー:サブマリン
【ビースト/イモータル】 年齢:32歳/性別:男/カヴァー:無認可保育園園長兼探偵
「―――俺は、あの子供達のためなら…どんな事にだって耐えられる」
親友だったはずの同僚に裏切られて致命傷を負い、人狼の血脈に覚醒して逆に相手を殺害した元・刑事。
罪の意識から辞職し荒れた生活を送るも、『ひまわり保育園』を経営していた老婆に拾われて立ち直った。
その後、死んだ老婆に保育園を託され園長となった。子供達の笑顔は、今や彼の生き甲斐でもある。
悪人に対しては容赦ないが、根本的にお人好しで詰めの甘い性格。
常に経営難の無認可保育園を維持するため、探偵を兼業。それでも足りず死霊課の下請けなども引き受ける。
所持HA:《獣の生命》、《獣の盾》、《死者の微笑み》
●PC2(定員1名) 推奨:退魔師、ハンターなど。
君は、自分の持つ全てをデジタルの世界に置き換えた魔物…“電霊”ノイズを追いつめた。
闘いの末に、地下の電気ケーブル・電化製品などで作られた彼の牙城を打ち砕き、滅ぼした。
しかし、ノイズは最後にこう言った。
「私は敗北したのではない。私の意志は、また新たな姿を得てこの世に残る。最後に勝つのは私なのだ」
ノイズの命が絶たれるのと同時に、彼の言葉を映し出したモニターは光を失った。
君は思っていた。…まだ、終わっていない。
シナリオエゴ:“電霊”ノイズ (関係:消滅)
▼神奈備 御門/月待の巫女姫 プレイヤー:ねも
【マジシャン/イレギュラー】 年齢:18歳/性別:女/カヴァー:巫女
「―――あなたがそう思うなら……それで良いんじゃありませんか?」
腰まで届く長い黒髪が印象的な、おっとりした雰囲気の巫女さん。武蔵野の神社で神事を務めている。
実は比良坂流古神道に滅ぼされた神奈備流一門の末裔。現在は陰陽局の管轄下にある。
当代の当主として、月神の眷属『朔夜王』を封じた神器『観月の宝珠』の継承者。
控え目・のんびりした性格で、万事に寛容。外部との接触機会が少なかったため、割と世間知らず。
たまに陰陽局や死霊課などの調査依頼で外に出ることが、楽しみの一つになっている。
所持HA:《リセット》、《歩く影法師》、《ヴォイド》
●PC3(定員1名) 推奨:特になし。
半年ほど前のことだ。君の友人の久保田幸雄は、事故で死んだ。
その時、車に同乗していた久保田の娘は足が使い物にならなくなってしまった。
―――しかし。
君の目の前…数百メートル先の交差点に、久保田がいた。
すぐに角を折れて姿を消してしまったが、見間違いではない。
死んだはずの男が、なぜ生きているのか。
シナリオエゴ:久保田 幸雄 (関係:疑惑)
▼鉄 壱生/――― プレイヤー:麻那
【エトランゼ/フルメタル】 年齢:26歳/性別:男/カヴァー:研究者
「―――うぅっ、どうして僕ばっかりこんな目に…」
メルキゼデクの研究開発部門に所属する研究者。見るからに気弱な、機械いじりだけが取り柄の青年。
高額報酬に釣られてMMMの引き抜きに応じたものの、入ってみれば恐怖と後悔の毎日だった。
しかしある日、研究施設が魔物に襲撃され、巻き込まれた壱生も瀕死の重傷を負う。
そんな彼を救ったのは、施設で保管されていたオーパーツ――未来から来た超AI、『Chronos00666』
命の見返りは『破滅に向かう地球の歴史を修正すること』。かくして、壱生の危険な二重生活が始まった…。
所持HA:《無限の法則》、《真理のe》、《ヴォイド》
宗一郎:PC間絆は、御門に連帯感で。
御門:壱生さんへのPC間絆は、絆/知己でお願いします。
壱生:石動さんへの感情はエゴ/脅威で。もし会社に正体ばれたら…(ガクブル)。
GM:ガ○バーに寄生されたアム○…(笑)。
宗一郎:ア○ロなのか(笑)。
壱生:勤め先がMMMなので、万一正体ばれたらマジで命がヤバイです(笑)。
宗一郎:私よりも法眼に知られる方が危険な気もするが(笑)。
壱生:…まぁ、そこはそれ。一緒にプレイする機会なんて、まずないから大丈夫(笑)。
宗一郎:むう、確かに(笑)。
御門:つ【一人二役】
壱生:デンジャラスな一人二役は置いておくとして(笑)。御門さんは、壱生の正体を知ってることにします? 知らないことにします?
御門:[知己]にしたので、知らないことにしておきます。
壱生:了解ですー。
宗一郎:俺は壱生とはどんな知り合いということにしておきましょうか?(笑)
壱生:えーと、たまたま事件現場でよく出くわすなぁ、くらい?(笑)
宗一郎:了解(笑)。
壱生:こっちは石動さんがMMM実行部隊とかとも戦うのを影で知ってるので、一方的に怖れてます。主に会社に正体ばれるのを(笑)。
宗一郎:了解です。では、私は壱生の名前も知らないで何となく見たことがあるという感じなんですね(笑)。
GM:ありがとうございました。では、本編へと入らせていただきます。
■オープニングフェイズ■
●シーン1 『黒い絵本』 シーンプレイヤー:石動宗一郎
○夢の中
最近、宗一郎が眠ると必ず夢の中に、ベッドに横たわった少女が現れる。
彼女は足が悪いようで、いつもベッドの上にいる。宗一郎は夢の中で話し相手になってあげていた。
名前は…聞いたのかもしれないが、起きた時にはよく思い出せなくなっている。
彼女は、父親と二人暮らしであること、半年前の事故で足が使えなくなったこと、足の療養で学校には行っていないこと…などを話してくれた。
そして今夜も、彼の夢にその少女は現れた。
GM/少女:「…おじさん」
宗一郎:「やあ、こんばんは。今日も来てくれたんだね」優しく微笑む。
GM:いつもは、君が来ると嬉しそうにするのに、今日は表情が優れません。
宗一郎:「…どうしたんだい? 何だか、元気がないようだけど…」
GM/少女:「…助けて。…お父さんが…お父さんが、お姉さんを殺してしまう…」
宗一郎:「…お父さんが、お姉さんを殺す? どういうことだい? 詳しく話を聞かせて欲しい」
GM/少女:「パパは、私に絵本を書いてくれるの。でも、最近のパパの絵本は…」少女のベッドの周りには、『パパのえほん』と書かれた本が散乱しています。
宗一郎:「ちょっと読ませてもらってもいいかな?」
GM:少女は少し迷いますが、頷きます。
宗一郎:では、読んでみます。どんな内容でしょうか?
『あるゴミ捨て場に、可愛らしい人形が落ちていました。
ある人はその人形を無視し、ある人はその人形を蹴飛ばしました。
一人の女の子は人形の前で足を止めると、人形を拾いあげました。
私は嬉しくなって、その女の子が大好きになりました。…そして、私はその女の子を殺しました…』
『ある山に登った男女が道に迷いました。
彼らは山の中でお菓子の家を見つけます。
彼らは喜んでお菓子を食べ、腹が裂けるほどに…いえ、本当に腹が裂けて死んでしまいました。
(ケーキの上に男女の生首が並んでいる絵が描いてある)
最後は自分たちが大好きなお菓子になって、大喜びしました』
GM:どれも稚拙な絵で描かれ、話の筋というものもないのだが、見て描いたかのような、嫌なリアリティーを感じる。
宗一郎:「…これは」眉をひそめる。
壱生:…『本当は残酷な世界童話劇場』って感じですねぇ。
御門:その無邪気さが、怖い。
宗一郎:「パパがどうして、こんな絵本を書くようになったのか、なにか心当たりはあるかな?」
GM/少女:「私、パパに感想を聞かれたの。一冊目を見た時に、私は驚いたけど、パパを喜ばせようと思って、すごく面白かった…そう答えたの。そうしたら、そのお菓子の話を…。前は、もっと優しい話を書いてくれるパパだったのに…」
宗一郎:「…そうか。確かにちょっと怖い内容だけど、お父さんがお姉さんを殺すという風には思えないんだが、他に何か理由があるのかな?」
GM/少女:「この間、お姉さんが私の家に来たの。入っちゃだめって行ったのに、パパの部屋に入ったの。…きっとその絵本を見たわ。パパは…そのことを知ったら、怖い顔で出て行ってしまった…。パパは手から血のにおいをさせて、絵本を私に渡して…」
宗一郎:「ん? お姉さんというのは…ええと(名前を思い出せない)…君と血の繋がりのあるお姉さんではないんだね?」
GM/少女:「わからない…。でもパパはパパなの。私に絵本を書いてくれる優しいパパなの。おじさん、お願い…お姉さんがパパに見つかる前に…ううん、パパはそんなことをするはずがないのに…」
宗一郎:「うん。わかったよ。それじゃあ、私にお父さんの名前を…」
GM:では、少女に質問をしようとすると、急に空間があやふやになる。「お願い、おじさん…」声がだんだん遠くなり、目が覚める。気がつくと、君は自分のベッドの上だ。
宗一郎:「…夢か…。だが、ただの夢とは思えない。あの娘のあの真剣な顔…」コートを掴んで部屋を出ます。
GM:では、石動は金にならない仕事をしにいくということで(笑)。
宗一郎:はい(笑)。
GM:[SA:少女を助ける]と、絆/夢の中の少女を。
宗一郎:SA受領。夢の少女に絆/執行を。
▼絆/エゴの変化
宗一郎:夢の少女に絆/執行を取得。
壱生:でも「お姉さんが殺される」って言ってますよね。てっきり、危険に晒されてるのは夢の少女本人かと思ったんですが…。
御門:お姉さんって、誰ですかねぇ……。
壱生:多分、壱生は知ってると思うんですが…。
御門:ハンドアウト1と3は、同一の少女じゃないのかぁ。。
GM:ハンドアウト3の人物は男ですよ(笑)。
御門:いえ、その娘です(笑)。
壱生:一緒に事故にあった娘=夢の少女でしょうね。
●シーン2 『悪魔転生』 シーンプレイヤー:神奈備御門
○都心部地下
都市部の下に網を広げ、自分の帝国を築き上げていた“電霊”ノイズ。
御門は調査の末にノイズを追い詰め…今、最後の一撃を加えようとしていた。
GM/ノイズ:「…よもや…この私が追い詰められようとはな…」
御門:「―――諸行無常―――盛者必衰―――。あなたとて、永遠ではないのです」
GM/ノイズ:「…諸行無常…? くくく…なるほど、定命の者らしい考え方ではないか…。だが、これで終わりではないぞ」
御門:「………?」
GM/ノイズ:「私は敗北したのではない。私の意志は、また新たな姿を得てこの世に残る。最後に勝つのは私なのだ」
御門:「いずれまた、そのような時節がくるかもしれません―――ですが、永久に勝利を望むなど、無意味なことです…」宝珠から光が溢れ、地下の闇を照らし始める。
GM/ノイズ:「…さらばだ、月待の巫女姫とやら」ノイズはその光に照らされて、滅びます。
御門:「―――」
GM:…が、ノイズの最後の言葉が耳から離れません。…まだ、終わっていない。そんな気がします。
御門:「………新たな姿を得る……か……」呟く。
GM:[SA:ノイズの最後の企みを暴く]と、エゴ/“電霊”ノイズを渡します。
▼絆/エゴの変化
御門:“電霊”ノイズにエゴ/消滅を取得。
●シーン3 『死人が歩く』 シーンプレイヤー:鉄壱生
○街中/休日
GM:たまの休日、買い物の途中で、あなたは元同僚の姿を交差点の先に見かけます。
壱生:「…あれ? 久保田さん??」
GM:久保田幸雄…半年前に、事故で死んだはずの男ですね。
壱生:「……って、そんな馬鹿な!? 見間違いか…?」じっと目を凝らすと、体内の超AIが勝手に視力を増幅、拡大します(笑)。
GM:君の見ている先で、久保田は交差点を折れます。一瞬、拡大したその姿は、久保田幸雄のものに間違いありません。
壱生:「そんな…馬鹿な…」思わず追いかけようとします。
GM:追いかけようとすると…車道をクラクションを鳴らして車が横切ります(笑)。
壱生:「うわっ!? …あ…」見失いましたー(笑)。
GM/ドライバー:「馬鹿野郎ッ! 気をつけろ!」
壱生:「すすすすみませんっ!? ごめんなさいごめんなさい…」(ぺこぺこ)謝ってる間に、完全に逃げられましたね(笑)。
宗一郎:陽火人なら、壱生に共感で絆を取れそうだな(笑)。
壱生:境遇も似てますしねぇ(笑)。
GM:しかし、あの一瞬に見た久保田幸雄の姿が脳裏から離れません。なぜ、死んだはずの人間が生きているのか…疑問が心の中で渦巻きます。
壱生:「…死んだ人間が生き返った? ははは、そんな馬鹿なことが…」と呟きつつ、それが否定できないことを既に知っているため力なく笑う。
GM:[SA:久保田幸雄の正体を探る]と、エゴ/久保田幸雄をあげましょう。
▼絆/エゴの変化
壱生:久保田幸雄にエゴ/疑惑を取得。
■ミドルフェイズ■
●シーン4 『騎士は街を征く』 シーンプレイヤー:石動宗一郎 登場難易度:任意
○街中
GM:卑しき町を行く騎士は、今日はどこに出向いてみるかね。
宗一郎:まずは夢の中で見た絵本を、本屋に行って調べてみます。
GM:はい。調べればすぐに判るが、もちろん売り物ではないね。
宗一郎:そこから作者をまずは割り出します…って、判りましたか(笑)。
GM:うむ。まず間違いなく、素人が娘個人のために作ったものだ。
壱生:ところで…。今のところ、夢の少女から「父親と二人で暮らしている」こと、「半年前の事故で足が使えなくなった」こと、「足の療養で学校には行っていない」ことが判ってるわけだから…区内の病院に「半年前に事故で歩けなくなった少女」のことを問い合わせれば、身元をある程度絞れるんではないでしょうか?
GM:その通りです。で、石動君…ちょっと、〈情報:警察/噂話〉で振ってくれ。
宗一郎:では、〈情報:警察〉で、情報屋と《獣の言葉》で基本値8。
GM:動物に聞いたのかよ(笑)。
宗一郎:いや、常に+2されるんで(笑)。(ころころ)達成値14。
GM:ふむ。では判るな。君が読んだ絵本と似たような事件が、近くの町で起きている。
>少女の話す絵本の内容について 〈情報:噂話/警察〉
達成値5:「人形を拾った女の子が殺される」…似たような事件が近くの町で起こり、警察が動いている。
達成値8:近くのゴミ捨て場で拾ったと思われる人形を抱いたまま、学校帰りの少女が塀の上からぶら下げられるようにして死んでいた。凶器は鎌。喉を切られて死んだと思われる。
達成値10:近くを走り去る男の姿が目撃されているが、塀を走り越え、風のような速度で消えたその男は、とても人間とは思えないという。
GM:と、こんな感じ。山に登った男女が殺された事件は聞かないので、そちらは判らない。
宗一郎:なるほど。そちらの事件はまだ起きていないという事か。
壱生:起きてないのではなく、『発覚してない』だけでは。
GM:起きているかもしれないけど、見つかっていないだけかもね。
宗一郎:ああ、なるほど。その目撃された男について調べられますかね?
GM:調べられるよ。〈情報:警察〉でどうぞ。
宗一郎:(ころころ)達成値16。
GM:うむ。目撃情報が少ないので、信憑性に薄いのだが…『中年の男が暫くの間、そのゴミ捨て場で人形をじっと見ていた』との話がある。そのくらいだ。
宗一郎:なるほど。では、最後に父親と二人暮らしの娘で、半年前に事故で両足を怪我してから学校に通っていない生徒を割り出すことは出来ますかね?
GM:その町の教育委員会や病院に当たれば、判ると思うね。
宗一郎:では、当たります。
GM:はい。…では、それ以上は次のシーンで。絆等、あればどうぞ。
宗一郎:今回はなしで。
●シーン5 『造られた悪魔』 シーンプレイヤー:神奈備御門 登場難易度:任意
GM:では、まずは〈情報:魔物/噂話〉で情報判定をお願いします。あなたがどれだけノイズについて知っていたか、の判定ですね。
御門:はい。では、〈情報:魔物〉で。(ころころ)達成値11です。あまり詳しくはないかも。
>“電霊”ノイズ 〈情報:噂話/魔物〉
達成値5:一体の悪魔の存在を全てデジタル化し、一枚のディスクに収めた存在。パソコンなど、データを走らせることが出来る場所ならば、どこででも召喚できる。ノイズ自身は、非常にたちの悪い『人間を堕落させて喜ぶタイプの悪魔』を基にして生み出された。
達成値8:MMMの研究者、久保田幸雄によって作られたノイズは、誕生直後は記憶、その他がリセットされた状態であり、久保田はノートパソコンに入れて、ノイズを育てていたという。半年前に、久保田幸雄は出勤する際に娘を学校に送ろうと車を走らせていたが、トラックに追突されて、死亡。その際にノイズは車に搭載されていたコンピュータからネットを介して逃走。行方不明になった。
達成値10:ノイズの真の能力は、人間の欲望を叶えるために、無から有を作り出すことさえできることだという。例え、それが『既に失われた存在』であっても。
GM:一番上の情報が隠れた状態ですので、今知っているのはこれだけです。
御門:了解です。
(舞台裏)
壱生:何と、彼もMMM研究員だったのか。
宗一郎:おお、なるほど。だから、壱生と知り合いだったんですね(笑)。
GM:ふ…希望PCを見て、繋がるように色々いじくったのです(笑)。
御門:元同僚って、MMM繋がりだったのか(笑)。
壱生:てっきり、僕がMMMに引き抜かれる前の同僚だとばかり(笑)。
宗一郎:まあ、確かに元同僚かも。死んでるから(笑)。
GM:普段は子煩悩なパパだったのですよー。
御門:ネットに逃走したノイズを、OP2で滅ぼした、ということですよね?
GM:そうですね。しかし、ノイズがどれほどの存在だったのかは、滅んだノイズ本人と、死んだ久保田と、そしてMMMくらいしか知らないところでしょうね。
御門:実は、他にもディスクのコピーが何枚もある、とかいうことはありますか?
GM:かも知れませんが、複製にそれほどの力を持たせるのは、簡単な話ではありません。
御門:ふむぅ。
GM:コピーがあるかどうか調べることを方針にして動いて見ますか?
御門:うぃ。亡くなった久保田氏の周辺を中心に、コピーが隠されていないかを調べてみます。
GM:はい。では、次のシーンで久保田について調べるということで。絆等、あればどうぞ。
御門:久保田氏に、エゴ/追求を。
▼絆/エゴの変化
御門:久保田幸雄にエゴ/追求を取得。
壱生:聞き込みに来られそうな予感が…(笑)。
宗一郎:そちらの方はそろそろ合流しそうですね(笑)。
御門:そうですね(笑)。ふらっと合流で(何
GM:今日はサクサク行きます。前2回の失敗を糧に。
宗一郎:確かに早いですね。ミドルシーン3つ目まで来てるのに1時間ちょっとですもんね(笑)。
壱生:ロールプレイや描写を省いて、情報収集判定だけですからね、まだ。
宗一郎:うぃ、そうですね。でも、早く進むのは良いことです。ちょっとでも俺の眠れる時間が増えるし(笑)。
●シーン6 『悪魔の研究』 シーンプレイヤー:鉄壱生 登場難易度:任意
○街中
GM:では…〈情報:噂話〉で振っていただけますか。久保田幸雄の基本情報を。
壱生:〈情報:噂話〉はないですが、基本的な情報だったら〈情報:企業〉で判りませんかね? …無理かな? では噂話で。(ころころ)達成値14です。
GM:あぁ、それでも構いませんよ。同僚でしたから…と、でも全部判りますね(笑)。
>久保田幸雄 〈情報:噂話〉
達成値5:MMMの研究員。妻とは死別。一人娘のももがおり、現在7歳。出勤途中の事故で死亡。
達成値8:娘のももはその事故で足が使えなくなり、療養中。だが、親戚や施設に預けられたという話は聞かない。
達成値10:久保田幸雄によく似た人間を見た、という噂を耳にすることはあるが、大抵の人間は他人の空似程度にしか思っていないらしい。
壱生:双子の兄弟とかいるでしょうか?
GM:兄弟はいません。また、悪魔を電子データ化する研究もしていました。
壱生:「…あぁ、プログラム開発部とは聞いてたけど…やっぱり魔物絡みかぁ…」(溜息)
GM:研究の詳しい内容は…〈情報:魔物/企業〉も有りにしましょう。調べようと思えば調べられますよ。
壱生:「どうしようかなぁ…娘さんだったら何か聞いてるかも…いや、だけどそんなことして、もし危険な目に遭いでもしたら…」愚痴ってる間に“手が勝手に動いて”コンピューターを検索します(笑)。
GM:はい(笑)。
宗一郎:便利だ(笑)。
壱生:〈情報:魔物〉&情報屋で…(ころころ)わ、6ゾロ!?
宗一郎:クリットした(笑)。
GM:高い(笑)。
>“電霊”ノイズ 〈情報:噂話、魔物〉
達成値5:一体の悪魔の存在を全てデジタル化し、一枚のディスクに収めた存在。パソコンなど、データを走らせることが出来る場所ならば、どこででも召喚できる。ノイズ自身は、非常にたちの悪い『人間を堕落させて喜ぶタイプの悪魔』を基にして生み出された。
達成値8:MMMの研究者、久保田幸雄によって作られたノイズは、誕生直後は記憶、その他がリセットされた状態であり、久保田はノートパソコンに入れて、ノイズを育てていたという。半年前に、久保田幸雄は出勤する際に娘を学校に送ろうと車を走らせていたが、トラックに追突されて、死亡。その際にノイズは車に搭載されていたコンピュータからネットを介して逃走。行方不明になった。
達成値10:ノイズの真の能力は、人間の欲望を叶えるために、無から有を作り出すことさえできることだという。例え、それが『既に失われた存在』であっても。
達成値12:しかし、ノイズが作り出せるのは、まやかしに過ぎない。作り出されたものは、その姿に相応しい存在となって主人の要望に応えようとするが、想像力に乏しいため、新しい物を作り出したりすることが出来ない。
GM:これが、その研究内容ですね。
壱生:「…うぇっ!? いいいいつの間に…」驚いて画面を見る。
GM:自分でやって、自分で驚く(笑)。
宗一郎:まるで一人ノリツッコミだ(笑)。
御門:けど、案外ありがちな光景かもしれない(笑)。
壱生:「……これは……やっぱり、関わらない方がいいかも…」と、ここで突然表情が消える。「―――該当でーたニ因果律ノ歪ミヲ検知。修正セヨ…歪ンダ歴史を修正セヨ…」無表情のまま立ち上がり、部屋を出る。目的地は…『久保田もも』の病院。
GM:はい。では、目的地が設定されたところで次のシーンへ行きますか。
宗一郎:あれ? 俺の方が先に合流しちゃいそうだ(笑)。
●シーン7 『新しい絵本』 マスターシーン 登場難易度:不可
○少女の部屋
「どうだい? 今度の絵本は面白かったかい?」
「…う、うん…」
「そうか。それは良かった。ももが喜んでくれるなら、また絵本を書こう。もう、内容は考えてあるんだ」
「え?」
「お姫様を攫いに来た悪い魔女が見つかって、牢屋に閉じ込められるんだ。そこで汚い水に浸けられて死んでしまうという話だよ」
「…悪い魔女って…!?」
「さあ、誰のことかな。これはただのお話だよ」
「パパ! 魔女ってお姉さんのこと!? お姉さんを殺すの!? そのレンチで何をするの!? ねえ!」
壱生:これは…悪い魔女=御門?(笑)
宗一郎:でしょうね(笑)。
御門:が―――ん(笑)。
宗一郎:やはり、冒頭の導入はそういう意味だったか(笑)。
壱生:だだだ大丈夫、“ただのお話”なんですから!(笑)
●シーン8 『少女の契約』 シーンプレイヤー:石動宗一郎 登場難易度:任意
○街中
GM:今度は、どこに行きますか?
宗一郎:病院を虱潰しに当たりましょう(笑)。
GM:では、〈情報:噂話〉で振ってくれますかね。
宗一郎:〈情報:噂話〉は持っていない…《永生者》を使用しますかね。(ころころ)達成値18、無駄に高い(笑)。
GM:高いな。
壱生:〈情報:警察〉で、事故記録を調べてもらうという手も…。
宗一郎:その手があったか!(ガーーン)
GM:では、この病院に条件に合致する、『久保田もも』という女の子がいたことが判った。
宗一郎:その女の子に面会しに行きましょう。
GM:久保田ももについての噂話も付記しておこう。
宗一郎:はい。
>久保田もも 〈情報:噂話〉
達成値5:久保田幸雄の娘。事故で足が不自由になった。
達成値8:入院していたが、今は自宅で療養中。彼女の足はリハビリで良くなる可能性がある。が、現在は学校に通う様子もなく、家に引きこもっているそうだ。町の教育委員会から、指導員が久保田家の様子を見に行く話も持ち上がっている。
達成値10:入院中は譫言で「パパを助けて…一人ぼっちはいや…ノイズ…」と言っていた。また、そのノイズという存在に「パパが助かるなら、それでいい」(暫しの間)「言わないよ。パパはももの大事なパパだもの」という言葉も聞かれているが、皆が病人の譫言だと思って聞き流していた。
達成値12:久保田ももの病室の前を通り掛かった精神病患者が、急いで自分の病室に駆け込むと、何かを書き出したという。「悪魔と少女の交信を聞いたので、書き記した」…そう言ったらしい。以下がその内容である。
少女:「パパ…パパ…」
悪魔:「残念だが、パパはもういない。君は一人ぼっちだ」
少女:「いや…パパを助けて…一人ぼっちはいや…ノイズ…」
悪魔:「では、もも。君は私と契約するのだ。そうすれば、パパを助けてあげよう」
少女:「…パパが助かるなら、それでいい…」
悪魔:「よろしい。だが、覚えておきたまえ。君がパパと暮らして、もしパパのことを『パパじゃない』と思い、そう言ってしまったら…君の魂は私のものだ。判ったね?」
少女:「言わないよ。パパは、ももの大事なパパだもの」
悪魔:「よろしい…」
GM:というものだ。ちなみに久保田もも本人は、もうここにはいないそうだがね。
宗一郎:了解です。自宅にいるんですね? 親戚の人が通ってきたりとかしているのかいないのか、ということは判りませんか? 情報では既に出ているけど、おいらはまだ知らない(笑)。
GM:親戚は来ていない。自宅は引っ越したのでもぬけの殻のようだ。だが、この情報で判るように、その足取りを街の教育委員会などが知っていそうだね。
宗一郎:なるほど。その前に久保田幸雄についても調べておきます。
GM:ほい。〈情報:噂話〉でひとつ。
宗一郎:警察か企業で何とかなりませんか?(笑)
GM:〈情報:警察〉でも良しとしようか。
宗一郎:では、〈情報:警察〉で…(ころころ)ぐはっ、出目が3! 達成値11(笑)。
>久保田幸雄 〈情報:噂話〉
達成値5:MMMの研究員。妻とは死別。一人娘のももがおり、現在7歳。出勤途中の事故で死亡。
達成値8:娘のももはその事故で足が使えなくなり、療養中。だが、親戚や施設に預けられたという話は聞かない。
達成値10:久保田幸雄によく似た人間を見た、という噂を耳にすることはあるが、大抵の人間は他人の空似程度にしか思っていないらしい。
GM:と、いうところだね。
宗一郎:了解です。では、教育委員会を当たりますか。本当はMMMという怪しい場所で何を研究していたか気になりますが、シーン回した方が良いかな?
GM:そうだね。では、シーンを回しましょう。絆/エゴがあれば。
宗一郎:久保田幸雄にエゴ/疑惑を。
壱生:…登場して合流しようかと思ったけど、機会を逃してしまった(笑)。
宗一郎:受付で話を聞くというロールプレイをすれば良かったですね。すいません(汗)。
▼絆/エゴの変化
宗一郎:久保田幸雄にエゴ/疑惑を取得。
壱生:これは、ももに「あれはパパじゃない」と言ったり、そう思わせる言動をとるのはNGっぽいですね。
GM:かもしれない。そうでないかもしれない(笑)。
壱生:ガンダルフですか(笑)。
●シーン9 『歪な痕跡』 シーンプレイヤー:神奈備御門 登場難易度:任意
○病院
GM:久保田幸雄を探ってみるということでしたが、彼について調べるなら、〈情報:噂話〉でお願いします。
御門:技能なしです。(ころころ)達成値8。
>久保田幸雄 〈情報:噂話〉
達成値5:MMMの研究員。妻とは死別。一人娘のももがおり、現在7歳。出勤途中の事故で死亡。
達成値8:娘のももはその事故で足が使えなくなり、療養中。だが、親戚や施設に預けられたという話は聞かない。
GM:というところまでですね。
御門:うぃ。旧宅は、引き払われていますか?
GM:今のところは売り家になっていて、買い手はついていません。
御門:了解です。とりあえず病院に、療養中のももへの面会を申し入れてみます。
GM:ももは病院にはいません。既に退院したとの話しが聞けます。
壱生:病院でもなく、自宅でもなく、親戚の家や施設にいるわけでもない…はて、何処にいるのだろう? そもそも、なぜ彼女は『宗一郎の夢の中』に現れることが出来たんでしょうか?
宗一郎:うーん、今集まっている情報では判らないですね。
御門:では、入院費用とかは、誰が面倒を見たのか、教えてもらえそうですか? 聞いてみます。
GM:調べれば、それは死んだはずの父親の名前になっていますね。明らかにおかしいです。
壱生:うわ、露骨に怪しい!(笑)
GM/受付:「この久保田という患者さんなら、お父様が迎えに来られて、先ごろ退院していかれましたよ。自宅療養に切り替えるということで」
御門:「………え……そんなはずは。だって、彼女の父親は……」
GM/受付:「ええ、亡くなられていますよ」本人は全く矛盾に気がついていないように、にこやかに言います。
御門:「………(亡くなられていますよ、って………)」
壱生:登場していいでしょうか?
GM:どうぞ。
壱生:「そんな馬鹿な!? だって久保田さんはもう…!」と、隣の受付で声を上げます(一同笑)。
宗一郎:いたんだ(笑)。
壱生:たまたま、同じ事を隣の受付に聞いていました(笑)。
GM/受付:「ええ、トラックとの事故で…それはもう酷いものでしたよ」
壱生:「あ、だって…おかしいじゃないですか、もう死んだはずの人が娘さんを…」しどろもどろに。
御門:「(何かの幻惑系の魔術でしょうか……)――ってあなたは……?!」隣の壱生に気付く。
壱生:あ、僕はまだ御門さんには気付いていません(笑)。
御門:うわぁぃ(笑)。
GM/受付:「何を言っているんですか。お父さんはたった一人の身内ですよ。迎えに来るのが当然でしょう」受付の人間は、やはり自分の言葉が矛盾しているのに気がついていないようです。
壱生:「いや、だって、ですね…??」平気な顔で矛盾する事実を述べられて混乱中(笑)。
(舞台裏)
宗一郎:なるほど…俺は勝手に『ももは親戚に退院手続きをしてもらっていた』と脳内補完していましたよ(笑)。だから、GMも情報の出し方が『療養中』とだけで、曖昧な形を取らせていたのか…くそ、気がつけなかった(笑)。
壱生:ひょっとしたら、普通では行けない『この世ならぬ場所』にいるのかもしれません…。
宗一郎:ですね…敵はドミネーターか…。
御門:SA待ち? Σ
GM:では…お二人とも〈知識〉か、〈情報:魔物〉で振ってくれますか?
壱生:〈知識〉&助手(補助AI)で(ころころ)達成値20。
御門:〈情報:魔物〉で、(ころころ)達成値11です。
GM:では、お二人とも、判ってくれて構いません。
壱生:混乱中の壱生をよそに、融合している超AIが解答を弾き出す。…で、何が判るんでしょう?(笑)
GM:この地域に、限定的ながらHA《歪曲する真実》がかかっています。そのために、この付近一帯の人間は、『死人である幸雄が娘のももと共にいる』…という矛盾を理解できなくされています。拡大解釈気味ですが、ね。…ノイズが使ったものでしょう。
宗一郎:HAか…それじゃあ《ヴォイド》でも使うか、HAを使った魔物を倒すかしないと解けなさそうだな(笑)。
GM:ただし、これは世界中に向けてかけたものではないので、事故当時町にいなかった人間などには効果がない状態にあります。だから、壱生のように『死人が歩いている』と認識できる人間もいるにはいるのです。
御門:「………(やはり…電霊は既に復活して、しかも亡くなった久保田氏に化けているのか……)」
壱生:「―――解答。局所的記憶操作ノ形跡アリ」勝手に口から言葉が(笑)。
御門:「…え?? (小声で)――あの……あなたも、久保田親子について、何か御存知なのですね?」
壱生:「……え?」振り向いた。「…………ああぁっ!? あなたは御門さんっ!!?」一拍遅れて驚き、急に身を翻す。
御門:「……えと、ここではなんですので、こちらへ―――」
壱生:「やあ、奇遇ですねぇ! それじゃ僕は急用を思い出したのでこの辺でっ!」すたすた(笑)。
宗一郎:逃げた(笑)。
御門:「あ、あの―――」追いかけます(笑)。
壱生:「……ッ!」できる限りの早足で逃げようと試みます(笑)。
宗一郎:では、登場しましょう(笑)。ドスンとぶつかります(笑)。
壱生:「ぶっ!? …す、すみませ…」顔を上げると、そこには…(笑)。
御門:「待ってくださ―――あ、危ない………って遅かったですね」
宗一郎:「失礼。怪我はありませんか?」と、鉄に手を差し出す。
壱生:「…きゃーーーーっ!?」と思わず悲鳴を(笑)。こう、ムンクのポーズで(笑)。
宗一郎:「うおっ!」と、思わず周りに何か起きたのかと周囲に鋭い視線を投げる(笑)。
GM:ふ。芋づる式にみんな登場するね(笑)。
宗一郎:いい加減に合流しようかなと(笑)。何も無いのを確認してから「どうしたんですか? どこか具合でも…?」と、心配そうに。
壱生:「すすすすすみませんっ! 病気の娘が急用で同僚を思い出したので失礼しますッ!!」思わずその場から走って逃げようと。露骨に怪しい態度で(笑)。
御門:二人のところにやってきて。「鉄様、大丈夫ですか? そちらの方、申し訳ありま―――石動様、ではありませんか?」
宗一郎:「御門ちゃん。この方と知り合いかい?」とりあえず反射的に首根っこを捕まえて(笑)。
壱生:「いやーっ!?」(笑)
御門:「はい。時々、境内で黄昏ていらっしゃるので……」
壱生:境内に来て愚痴ってるのですか、僕は(笑)。
御門:すいません、なんとなくイメージで(笑)。
宗一郎:「そうか。ところで病院には何しに来たんだい? 見たところ具合は悪くなさそうだから、誰かのお見舞いかな?」依然、なぜか鉄の首根っこを掴んだままで(笑)。
壱生:「はははいっ、同僚のお見舞いでしたけどもう済みましたのでっ! 僕はこの辺で失礼を…」じたばた(笑)。
御門:「はい。先日まで受け持っていた事件の事後処理、だったのですが、そういうわけにも………」
宗一郎:「何やら、深刻そうだね。良ければ、話を聞かせてくれないだろうか? 何か力になれるかもしれない」
御門:「詳しいお話は、場所を換えて。この方(壱生さん)も、久保田氏とその娘さんに御用のようですから………」
宗一郎:「久保田…! わかった。場所を移そう」
御門:「ありがとうございます。正直、私一人では持て余していたので………」
壱生:「そそそそんなっ! 僕は何も知らない一般人ですっ、久保田さんも娘のももさんも知りませんっ!?」
宗一郎:「娘さんの名前は、御門ちゃんは言っていなかったよ。鉄さん」と、そのまま拉致(笑)。
壱生:「……あぁぁあっ?!」(笑)
GM:では…壱生をひきずったまま、どこかに行くということでOK?
一同:OKです(笑)。
GM:では、絆/エゴ等があれば。
壱生:えーと、御門さんに絆/知己を。
御門:石動さんに絆/信頼を取得します。
宗一郎:では、鉄に絆/好奇心で、面白い人だな(笑)。
壱生:石動さんへのエゴ/脅威は…変えようがありません(一同笑)。
▼絆/エゴの変化
宗一郎:壱生に絆/好奇心を取得。
御門:宗一郎に絆/信頼を取得。
壱生:御門に絆/知己を取得。
●シーン10 『偽りの希望』 シーンプレイヤー:鉄壱生 登場難易度:任意
○喫茶店
GM:全員登場で情報交換のシーンですな。
宗一郎:「では、まずはお互いの状況を説明し合おうか。まずは、私から話そう」
御門:「そうですね―――。では、お願いします」
宗一郎:かくかくしかじかと便利な日本語で全部ぶちまけます(笑)。
御門:うぃ(笑)。
壱生:「ぼ、僕は単なる平凡な会社員でして…(びくびく)」と言いつつ名刺を出すと、『メルキゼデク・ジャパン』の文字がくっきりと(笑)。
宗一郎:「あなたが平凡な会社員かどうかはこの際どうでもいい。あなたと久保田幸雄の繋がりは…MMMか。なるほどな」と、鉄を見る目に野生の獣のような鋭い光が(笑)。
壱生:「うぅぅ…」(怯えた顔)
御門:「亡くなった久保田氏の勤めていた会社、ですね。では、やはり久保田さんの娘のももさんのお見舞いに?」
壱生:「実は、死んだはずの久保田さんを街中で見かけまして…」
御門:「―――受付の人も、久保田氏が退院の手続きをした、と言ってましたね…」
壱生:ところで、二人は壱生をアンノウンマンとして扱うの?
御門:アンノウンマンと思ってたけど、さっきの受付以来、ちょっと疑っていたりします。
宗一郎:MMMの名前が出た時点で、ノウンマンだと判断します(笑)。
GM:正体を隠していないところがなんですな(笑)。
壱生:メルキゼデク・ジャパンは世界規模の優良な会社ですよ? 隠す必要ないじゃないですか(笑)。
GM:ソウデスネ。カクスヒツヨウナンテアリマセンネ。IBMバリノ優良企業デスネ(笑)。
宗一郎:いや、メルキゼデク・ジャパンでなくてMMMと書かれているなら、もろに怪物を扱うところじゃないですか(笑)。
壱生:名刺にはMMMとは書かないですよ、さすがに(笑)。仮にも秘密の部署ですから。
宗一郎:ああ、しまった、勝手に書いていると判断していた(笑)。
壱生:『メルキゼデク・ジャパン開発研究部 鉄壱生』と、名刺には書いてあります(笑)。
GM:MMM=メルキゼデク・モンスター・マイナーだから、社名のメルキゼデクとは違うのだよね(笑)。
宗一郎:では、疑う程度で(笑)。
御門:「―――では、私が関わった事件について、お話しておきましょう」久保田氏が研究していた電霊ノイズの一件について話します。
宗一郎:これで、全ての情報が共通の情報となりましたね。
GM:そうですね。
御門:とりあえずは。
宗一郎:「さて、それじゃあ、私は今話したように教育委員会に行ってみるつもりだが…御門ちゃんたちはどうする?」
壱生:「で、でもですよ…常識的に考えて、そんなことが実際にあるはずないじゃないですか…プログラムから悪魔だなんて、ゲームじゃあるまいし…」
御門:「でも、あなただって、見たのでしょう? ―――滅ぼしたはずの電霊ノイズが、その言葉通り、再び活動を開始したのは間違いないようです。それも開発者、久保田氏の娘の周辺で……」
壱生:「(ううぅっ、関わりたくないのにぃ…)」
宗一郎:「まあ、あるかどうか…久保田幸雄氏が生きているかどうかは調べてみれば判るさ。あなたも気になってるから、わざわざ病院まで調べに来たんでしょう?」
壱生:「単なる見間違いか、勘違いって事も…ほら、引き取りに来たお父さんだって、実は久保田さんとよく似たお兄さんかもしれないし!」うーん、我ながら往生際が悪いなぁ(笑)。
御門:最後は、問答無用で引きずっていくので、存分に(笑)。
GM:ふむ…方向性をしっかりするために、少し今の手持ちの情報を整理してみましょうか。こちらも、情報に時間軸を組み入れていなかったので、混乱もあるようですし。
一同:お願いします。
GM:まずは半年以前。ここで久保田がノイズを作っています。人を堕落させるタイプの悪魔を使って作られた電霊ですね。久保田はそれに教育を施していました。で、半年前。久保田が事故で死亡。ノイズは逃走。ももは入院します。ももの入院中、ノイズがももと魂を売り渡すような契約をした事実は、石動の情報で確認できますね。
宗一郎:はい。そのことも皆に話しました(笑)。
GM:で、その後、久保田幸雄が現れ、ももを引き取ります。誰にも怪しまれないようにノイズがHAを使用して。で、つい最近、ノイズは御門に退治されました。自分の復活を示唆して。
御門:あぁ、時間軸、逆だったのか……。
GM:時を同じくして…石動の夢の中の少女がももであると仮定するならば、その父親が陰惨な殺人事件の犯人と目される行動をとっています。動機などは不明ですが。これが現在の情報のまとめです。
壱生:(小さく呟くように)「今の久保田さんは、その…ノイズが作り出した幻で、それに倒されたノイズの意志が混ざり込んでしまった…?」(はた、と気付く)「…そ、そぉんなわけないじゃないですか! 非科学的ですよぉ、あはははは…」物凄く白々しい笑顔で手を振ります。額には冷や汗が(笑)。
宗一郎:「…いや、案外その可能性は高いかもしれないぞ。まあ、まだ断定は出来ないけどな。さすが、メルキゼデクの研究者は頭の回転が違うな」ニヤリと(笑)。
御門:「―――何か御存知なのですね?」と同調(笑)。
壱生:と言われても…この時点で僕だけが知ってる情報って、ないような気が(笑)。
GM:さて、そこまで纏まったところで…ノイズ自身が何を意図してこんなことをしていたのか、キャラクターに推理してもらいましょう。心理的なものなので、ちょっと〈交渉〉で振っていただきたいのですが。
壱生:技能なしで。(ころころ)達成値11。
宗一郎:(ころころ)…7(笑)。
御門:(ころころ)達成値12です。
GM:では…ノイズと戦った御門が、ノイズの考えそうなことにぶち当たりますね。
御門:うぃ。
壱生:ももの魂を抜いて、代わりに身体をもらう、とかかな?
宗一郎:ふむ。お父さんの姿をしたノイズが絵本の通りに殺人事件を起こしたことを知れば、ももが契約を破ることになるからやったのかな?
壱生:ありそうな気はしますねー。
ノイズは自分が死んだ時のために、予備の命を欲しがっていた。
自分が復活するための糧として、ももの魂を奪い、力に換えるつもりだった。
久保田幸雄の近くにいたため、ノイズは久保田もものことを知る機会を得ている。
石動の夢に現れるなど、普通の人間には不可能である。つまり彼女は半魔――イレギュラーなのだ。
ノイズが復活の糧とするには十分な存在だった。
壱生:なるほど、それでか。
宗一郎:なるほど。自覚無しのイレギュラーか。
御門:となると、夢に出てくるのは、守護者なのかな…。それとも、電波系(《テレパシー》)?
宗一郎:《テレパシー》くさいですね(笑)。
壱生:アーツの説明だと思考を読み取るだけだけど、伝えられてもいいでしょう。NPCだし(笑)。
宗一郎:うぃ(笑)。
事故がノイズの仕業なのかどうかは定かではない。
だが、彼は待っていた千載一遇の機会に久保田ももと契約を果たし、『偽の久保田幸雄』を作り出した。
この能力で作られた人間は、想像力に乏しく『新しいもの』を作れない。
ノイズは幸雄が娘のために絵本を書いてやっていたのを知っているが、偽者は新しい絵本を書けない。
今まで出来たことができなくなった父親に、子供ならきっと腹を立てて『パパじゃない』などと言ってしまうだろう。
そうすればノイズは、ももの魂を労せずして手に入れることが出来るのだ。
GM:…以上が、ノイズの考えです。限定的に周辺の認識を改竄したのは、世界全部にかけるほど力がなかったのと、契約した時点では、ももが父親を否定するのに、そう長い時間はかからないと踏んだためです。
宗一郎:なるほど。絵本の話と自分が実際に行った殺人事件とを混ぜたのか!
壱生:…《黒い絵本》になったのは、事故の後すぐなんでしょうか? 最近とか言ってたけど。
GM:詳しくは聞いていませんが、そう考えていただいても結構です。
御門:うぃ。では、そんなことを、ポツポツ語った、ということで(笑)。
宗一郎:「ゲスが…あんな幼い娘に何てことを…」怒りに拳を握り締め、血が滲む…という演出で《血脈付与》(笑)。
壱生:「久保田さん……こんな事のために研究していたわけじゃないでしょうに…」生前の子煩悩な同僚を思い出し、辛そうに俯く。
御門:「でも、こう言っては何ですが、亡くなった開発者に最も近しい人物を標的にしてくれたのは不幸中の幸いでした。―――そうでなければ、探し出せなかったかもしれない……」
壱生:ところで、その『契約』を破棄する方法は? 今の状態で彼女に“父親”の正体やノイズのことを教えると、即、魂取られそうな気がするんですが…。
GM:ノイズに魂を捧げる方法は、ノイズの被造物が契約者に否定され、逆上してその命を奪う瞬間にあります。被造物は願いを叶えられた人間の言うことをできるだけ聞こうとします。被造物は、本当に父親として、娘のために行動しているため、否定されることを心底嫌悪しています。これは本能的なもので、本人にその自覚はありません。否定された瞬間に、頭に血が上って、その契約者を殺そうとするのです。
壱生:否定された瞬間に、その被造物を倒すか、ももさんをカバーリングすれば助けられるということでしょうか?
GM:そうなりますね。
壱生:「とても信じられませんけど…もし現実だとするなら…」と言って、今の推論を二人に告げます。
宗一郎:「…わかった。俺が命に代えても、ももちゃんを守る。絶対に」
御門:「―――はい。次は必ず、完全に討ち滅ぼさなければなりません」
壱生:「問題は、今現在ももさんが何処にいるのか判らないということですが…」
GM:ももの居所の手がかりになりそうなことを聞いたのは石動ですな。
宗一郎:「引越し先を調べよう。街の教育委員会に聞けば、行き先が判るかもしれない」
御門:「そうですね。……早く探し出さないと、手遅れになるかもしれません」
壱生:「…お手伝いしますよ。ももさんのことは心配ですし……あ、で、でも別に悪魔の存在とかを信じたわけじゃないんですからねっ!?」と、往生際悪く否定してみる(笑)。
宗一郎:「わかってる。今はそういうことにしておこう」と、微笑む。
御門:「―――神頼みはいつもされているのにね…」(苦笑)
宗一郎:ということで、街の教育委員会に行きます(笑)。
GM:では、教育委員会に問い合わせるということで。絆等あればどうぞ。
壱生:久保田幸雄へのエゴ/疑惑を絆/友情に変えます。生前の彼へって事で。それから、ももさんに絆/救済を取ります。
宗一郎:ノイズに、エゴ/消滅を。
御門:ももさんに絆/庇護を。
▼絆/エゴの変化
宗一郎:電霊ノイズにエゴ/消滅を取得。
御門:久保田ももに絆/庇護を取得。
壱生:久保田幸雄へのエゴを絆/友情に変更、久保田ももに絆/救済を取得。
壱生:「神様〜神様〜、どうかこんな不幸な生活から抜け出せますように〜」(in 神社)
御門:(ノД`)ぁぁぁ
宗一郎:額に「いや」と書かれた神が、「そ、それは、む、むりなんだな。ぼ、ぼくは、き、きみのことを、あ、あいしてるんだな。うん。だから、き、きみのこまったかおを、み、みたいんだな」(裸の大将調(笑)。
壱生:どこのカミサマですか、それは(笑)。
宗一郎:ふふ、秘密です(笑)。
GM:ぷろすちゅーでんと(笑)。
宗一郎:いきなりばらされた(一同笑)。
●シーン11 『殺害候補者』 シーンプレイヤー:神奈備御門 登場難易度:任意
○教育委員会
GM/受付:「ああ、久保田ももさんね。養護学校に入るよう勧めているんですが…。父親が、頑として聞かないんですよね。こちらからも指導員を派遣して、ももさん本人の意思を確認しようとしているのですが」
御門:「ももさんは、今は、どちらで暮らしていらっしゃるのでしょうか?」
GM/受付:住所は教えてくれますね。「そうだ。この間、指導員を伺わせたんで、彼女から話を聞くと良いでしょう」
御門:「ありがとうございます」
GM/受付&職員:「おおい、丸井君は今日は来ていないか?」 「いいえ…今日は、朝から見ていませんが」 「おかしいな。無断欠勤するような娘じゃないんだが」
御門:「………?」
GM/受付:「いや、どうもね、今日は来ていないみたいなんですわ。先週末に一度、久保田家に行っているんですがね。最近の娘とは思えないほど真面目な子でね…休んだりはしないんだが…」
壱生:「…えぇと、その丸井さんって人の連絡先は判りますか? 携帯の番号とか」
GM/受付:「ええ、ちょっと待ってください…だめです。圏外ですわ」
壱生:先週末って言うと、何日前ですか?
GM:日曜日を挟んでいるので、一昨日のことです。
宗一郎:「まさか、久保田さんの家を訪ねてから一度も出勤していないのではないのではないのですか?」
GM/受付:「え、ええ…そうです」
宗一郎:ああ、惨たらしく殺された女性か…。
GM:ふ…石動君…君はももに「おねえさんを助けて」と言われなかったかい?
壱生:多分、これから殺されるんだと思います(笑)。「お姉さん」って誰かなーと思ってたけど、丸井って人ならももが知っててもおかしくない(笑)。
宗一郎:なるほど。そういうことだったのか、俺はてっきり御か…ゲフンゲフン(笑)。
GM:家に入ってきた、とも言っているので、その時点で御門は除外だったのですよ(笑)。
壱生:なるほど、それは見落としていたなぁ(笑)。
宗一郎:くそう、まんまと引っかかってしまった(笑)。
御門:ちっ、大きいケーキを持って、見舞いに行く計画が…(何
宗一郎:そしたら、火曜サスペンス劇場のような死体の役を…(笑)。
GM:絵本のせいで、ケーキやお菓子関連はトラウマになっているかもしれませんがね(笑)。
御門:「………それは心配ですね。よろしければ、私達が、久保田ももさんの話を伺いがてら、彼女の様子を見て参りましょうか?」
GM/受付:「は、はい。それは、助かります」
宗一郎:「そうですか。ありがとうございました」と、頭を下げると聞いた住所へ急いでに向かいます。
GM:では、久保田家に向かう…ということで。
宗一郎:久保田幸雄のエゴを、絆/共感に変更します。
▼絆/エゴの変化
宗一郎:久保田幸雄へのエゴを絆/共感に変更。
●シーン12 『SOS!』 シーンプレイヤー:鉄壱生 登場難易度:任意
○久保田家前
GM:久保田家ですね。大きな家で、重い鉄の門が入り口を阻んでいます。
宗一郎:出番だ鉄君(笑)。
壱生:は、何でしょう?(笑)
宗一郎:娘とも知り合いだったという事実を持っていませんか? 面識があるとかで(笑)。
壱生:「えぇと…チャイムを鳴らしたら、マズイですかねぇ…?」と、二人に聞きますが。
宗一郎:「君は久保田幸雄と面識はあるが…ノイズもその記憶を持っているかも知れんな…」はっ! 逆に警戒されるかな?(笑)
壱生:「ここにいる“久保田さん”が精巧なコピーで、しかも自覚がないなら、僕が訪ねれば入れてくれると思うんですが…」
御門:「ええ。それが自然だと思います…」
宗一郎:「わかった。任せよう。もしもダメなら、力ずくで行くまでだ」後半は小声で。
壱生:では、インターホンを鳴らします。ぴんぽーん♪
GM:中からは返事がありません。
壱生:「……あれ?」ピンポーン、ピンポンピンポンと連続で鳴らしますが…返事なし?
宗一郎:「どうやら、無駄な心配だったようだな」門にカメラとかついてます?
GM:誰もいないのかもしれませんし、そうでないかもしれません。仮に、家に久保田ももしかいなくても、彼女は歩けないので答えようがないのです。
壱生:「…留守、でしょうか…?」
御門:「留守………それとも望まれざる客だからでしょうか?」家の中の人の気配を伺います。
宗一郎:ちなみに扉は開きますか?
GM:開けようと思えば。
宗一郎:「仕方がない。このまま入ろう」
GM:人影はありません。靴がないところを見ると、幸雄は出かけているようです。
壱生:あ、もう入ったんですね。ももさんも丸井さんもいませんか?
GM/声:「誰? 誰なの? パパ?」と、二階から女の子の声が聞こえます。
宗一郎:「ももちゃん?」声のする方に向かいます。
壱生:ビクビクしながら二階に上がります(笑)。
GM/声:「…その声はおじさん? 石動おじさんなの?」
宗一郎:「ああ、そうさ。そうだよ。あがってもいいかな?」って、既に入っているのに今さらだな俺(笑)。
GM/もも:「うん…おじさん、来てくれたんだ」
宗一郎:「やっと会えたね、ももちゃん」と、優しく微笑む。
御門:「―――失礼します」二人に続いてあがります。
壱生:ひょっこりとドアから顔を出す。「…こんにちは、ももさん。僕のことは覚えてますか? お父さんの友達だった、鉄ですけど…」
GM/もも:「壱生さん? 壱生さんもいるの?」
壱生:「はい。お久しぶりです…」気弱な笑みを浮かべる。
宗一郎:「ももちゃんに色々話さないといけないことがあるんだけど、とりあえず丸井さんというお姉さんはどこにいるか判るかい?」
GM/もも:「よかった。おじさんが間に合ってくれて…急いでパパを探して! パパがお姉ちゃんを殺しちゃう!」
宗一郎:「やはり、そうか! パパは、どこに…そうだ。パパが書いたお話ではお姉さんはどこで死んでいるんだい?」
GM/もも:「わからないの…。でも、パパは『悪い魔女を牢屋に閉じ込めて、汚い水に浸けられて死ぬ話を書く』って言っていたわ。それがヒントだと思うの」
宗一郎:「汚い水…下水道か?」
御門:「………」二人の後ろに控えています。
壱生:「魔女は丸井さんで、汚い水は下水か何かだとしたら…『牢屋』ってのは何処のことでしょうか?」
GM:レンチを持っていったと言っていますから、下水道に落としてバルブか何かを開いて汚水で溺死させようとしている…というのは考えられなくはないかもしれませんね。マスターシーンでの描写ですが(笑)。
御門:絵本は、この部屋にありますか?
宗一郎:この話はまだ書いていないのでは?
壱生:まだ、その事件に当たる絵本は書かれていないんですよね。
GM:これから書く話ですからねえ。
御門:そっかそっか。
宗一郎:「だが、下水道といっても広い。砂漠の中で砂金を見つけるようなものだ。…よし!」
壱生:…思い当たりそうな、もしくは該当する場所を調べることは可能でしょうか?
GM:たとえば、ここから丸井女子の家や職場を見て、大体の位置を類推はできるかもしれませんね。
壱生:では、類推して該当する場所を探してみます。
宗一郎:《獣の言葉》で犬や猫たちを集めて、久保田と丸井女史の目撃情報を集めようと…ああん(笑)。
GM:では、〈知識〉で。地図と首っ引きで調査になります。
壱生:〈知識〉&助手で。(ころころ)うそっ、ファンブル!?(一同爆笑)
宗一郎:AGPいります?(笑)
壱生:エゴ/平穏を固定して、AGPで振り直します(笑)。(ころころ)達成値19。うう、勿体ない。こんな所でAGPを…(笑)。
GM:では、条件に合いそうな場所を特定できます。
壱生:脳内の補助AIが何故かエラーを起こすが、再処理して地図検索、条件に合致する場所を弾き出す(笑)。
御門:補助AIフリーズ→再起動 とか(笑)。
壱生:相手は“電脳の悪魔”なので、きっと妨害されたんだ(笑)。
御門:干渉されたのか(笑)。(((( ;゜Д゜)))) ガクガクブルブル
壱生:「ここ、かもしれません…」と地図を指差す。
宗一郎:「さすがだな。ありがとう、鉄」肩を叩いて。いつの間にか呼び捨て(笑)。
御門:「………さすが、科学者さんは目のつけどころが違いますねぇ」
壱生:「いぇ…それよりも、急ぎましょう。ももさんを一人で残すのは心配ですけど…」
御門:「今は、絵本の悪夢が実現されることを阻止しないと……」
宗一郎:「ももちゃん、お姉さんを必ず助けるからね」
GM/もも:「うん…お願い…パパは人殺しなんてしない…させない…そうだよね?」
宗一郎:「…ああ、“ももちゃんのパパ”は人殺しなんかしないさ。だから、ももちゃんはここで、おじさんの帰りを待っているんだよ」
GM/もも:「うん…」
宗一郎:では、その場所に急ぎます。
GM:はい。絆などあればどうぞ。
宗一郎:いっぱいなので、無しです。
御門:久保田幸雄のエゴを絆/履行に変更します。
壱生:石動さんのエゴ/脅威を絆/信頼に変更します。ももさんへの態度を見て。あとは、悪魔ノイズにエゴ/不寛容を。これで枠一杯。
▼絆/エゴの変化
御門:久保田幸雄へのエゴを絆/履行に変更。
壱生:宗一郎へのエゴを絆/信頼に変更、“電霊”ノイズにエゴ/不寛容を取得。
●シーン13 『魔女救出』 シーンプレイヤー:石動宗一郎 登場難易度:
○下水マンホール
GM:では、指定された場所です。マンホールの下から水音が聞こえますね。
御門:「……こ……ここ、ですか?(どうして、こんなところに……)」躊躇いつつ中を覗き込む。
壱生:「一番、条件に合うのはここなんですけど…」聞き耳を立てつつ。
GM:覗き込むと下から、「助けて! 誰か!」という声が濁流の音の中から微かに聞こえます。
宗一郎:「…!」声の方にダッシュ!
御門:「―――?!」
壱生:「…! 今の声!」降りようとして、足を滑らせ真っ逆さまに!(ぉぃ
宗一郎:「鉄! …すまん、なんとか自力であがってきてくれ!」そのままダッシュ(笑)。いきなり信頼を裏切ってるよ俺(笑)。
GM:梯子の下が小さな部屋になっており、そこに汚水が流れ込んでいます。誰かがバルブを操作して、汚水が流れ込むようにしたのでしょう。
御門:後から降りてきて。「鉄さん、お怪我はありませんか?」
壱生:「あいたたた……ぼ、僕は大丈夫ですけど…丸井さんは?」
GM:女性がいますが、動けないようです。両足がおかしな方向に曲がっていますね…折られています。
宗一郎:「大丈夫か? 今助ける」
GM/丸井:「お願い! 殺さないで!」相当混乱しているようですね。
壱生:久保田(偽物)さんは、ここにはいないんですね?
GM:いないようですね。
壱生:…一足先に、娘のところに戻ったか。
御門:「―――」丸井さんの怪我の様子を確かめて、《治癒》が効きそうなら治療します。
GM:治癒は効くと思います。
御門:では、1レベルですが《治癒》をかけて、骨折を治します。「動かないでください………」
宗一郎:「落ち着いて、俺たちはあなたを助けに来たんだ」
GM/丸井:「…本当に? あの男の仲間じゃないのね?」足の怪我が良くなったのか、表情が和らぎます。
宗一郎:「ああ、本当だ。俺たちはももちゃんに頼まれて助けに来たんだ」
GM/丸井:「もも…久保田ももちゃんね? ああ…」
宗一郎:えーと、どんな部屋に閉じ込められてるんですかね? 力ずくで中から出してあげることは出来ますか?
壱生:足を折られただけで、鎖に繋がれてるわけではないんでしょう。
GM:梯子を上れば出られると思います。彼女は動けなかったので脱出できなかったのですよ。
宗一郎:なるほど。では、彼女を抱えて梯子を上りましょう。
壱生:「ともかく丸井さんをここから連れ出して、一刻も早くももさんの所に戻りましょう。久保田さん、家に戻ったのかも…“絵本”の続きを見せるために…」
GM/丸井:「きっと、私があの絵本を見たから…ももちゃんの父親が…」石動の腕の中で、彼女は気を失いますね。
宗一郎:「よし。じゃあ、ここから出よう。ノイズがここに戻ってこないうちに」
壱生:「ノイズは多分、戻りませんよ。戻るとすれば、ももさんの所でしょう。急がないと…!」
御門:「ええ。入れ違いになったようですから……」
GM:では…そこでシーンを切ることにしましょうか。
●シーン14 『嘘の終わり』 シーンプレイヤー:なし 登場難易度:任意
○久保田ももの部屋
「…というわけで、魔女は汚い水に浸けられて死んでしまいました」
「…お姉さん!? お姉さんを殺したの!? パパが…パパがお姉さんを殺したの!? おじさんたちは!?」
「だって、魔女はお姫様を連れて行こうとしたんだよ?」
「パパ…どうして…どうしてお姉さんを殺したの!?」
「もも…」
「パパがおかしくなっちゃった…! そんなの…そんなの、パパじゃない!」
「も…も……」
久保田の姿をした男は、一瞬悲しげな表情を浮かべ…すぐに鬼の形相になり、血の涙を流した。
「もも! パパはお前のために…お前のために絵本を書いたのだ…パパはパパだ! それがわからないのか!」
彼は白紙の絵本を取り出して、淡々と話し始める。
「新しい絵本だ…もも。『狼と仲良く暮らしていたウサギは、狼に新しい絵本を書いてくれ、とねだって狼を困らせました。ウサギはある日、狼の正体に気づいてしまいました…。そのため、狼はウサギを食べることにしました』…」
泣きながらそう言うと、彼は娘の喉に手を伸ばす―――。
御門:「―――でも、その目論見は決して果たされないのでした………」
GM/久保田:「…!?」
宗一郎:影が一瞬久保田…いや、ノイズの前を横切った!
御門:「石動様、鉄様、ももちゃんを!」
壱生:「久保田さん、駄目ですっ!!」と、遅れてドアから登場(笑)。
宗一郎:「ももちゃんを、お前なんかに殺させはしない!」と、ももを抱きしめる。「それに今のお話はちっとも面白くない。話を変えさせてもらうぞ!」
GM/久保田:「…誰だ…お前たちは…それに…鉄壱生…?」
壱生:「そうです、あなたの同僚だった鉄ですよ!」
GM/久保田:「君たちも…私から、ももを奪う気なのか!?」
御門:「………それは異なことを。ももさんは、最初からあなたのものなどではなかったではありませんか?」
宗一郎:「ももちゃんは、お前のものじゃない。まして、お前の娘でもない。お前はももちゃんのパパに化けた悪魔なのだからな!」
壱生:「あなたは…少なくとも、“久保田幸雄”の姿でいる間は、そんな事、しちゃいけないんだ…」
GM/久保田:「ももは、私の娘だ! ももは私を望んだ! 私はももの父親だ…!」
壱生:「親が最愛の娘を殺しちゃいけませんよ、そうでしょう? “久保田”さん…」
宗一郎:「いいや、違うな。お前はももちゃんの寂しさに付け込んだ悪魔だ。お前はももちゃんの優しいパパを歪めて冒涜した。そして、ももちゃんを悲しませ泣かせた。父親が娘を泣かせてどうする? お前がももちゃんの父親だというなら、ももちゃんを笑わせる絵本を書いて見せろ!!」
御門:「―――ももさん、よく思い出して? あなたのお父様は、こんな悲しいお話を語ったことがありましたか?」
GM/もも:「…違う…パパは、人殺しなんてしない…パパは…パパは…優しかったパパは、あの時、死んじゃった…?」
御門:「―――ええ。久保田幸雄は――あなたのパパは、人殺しなんて“しなかった”……。――これまでも――そして、これからも」
宗一郎:「そうだ。ももちゃん。悲しいことだけど、ももちゃんのお父さんは天国に行ってしまったんだ。だから、おじさんがももちゃんのお父さんの代わりに、ももちゃんを泣かせる悪魔を退治する!」
壱生:「久保田さん…今のあなたは、ももさんの望みに応えて悪魔が作り出したコピー人間です! だけど…」
GM/久保田:「私は…久保田幸雄…いや…私は…誰だ…? 私は…」久保田の体がどんどん別なものに変わっていきます。金属のフレームと合成繊維の筋肉、コードのような血管が走った歪な人体模型のようになります。
壱生:「……だけど、娘さんを想う心だけは、本物と同じだった。…だけど、やっぱり本物にはなれないんですねぇ…」
御門:「あなたの本来の姿に、そして、あなたのいるべき世界にお帰りください……」
GM/久保田:「わた…し…ハ…」ボールのような眼球から、赤いオイルを血のように流して、久保田幸雄だったモノが君たちに向かいます。
壱生:(諦めたように首を振る)「……あなたは、とても“可哀想”な人だ…」
ここで各PCの台詞が思い切り方向性を違えているのは、PLの認識齟齬があったためです。
宗一郎はニセ久保田を『悪魔が化けた邪悪なコピー』として糾弾し、壱生はニセ久保田の中にある『本物の久保田の記憶』に訴えかけようとしたのですが……事前にPL間で確認しておくべきだったかなぁ。おかげで説得にも何もなりゃしない(苦笑)。
宗一郎:ああ、そうか! 久保田幸雄としての思いも持っていたのか…失敗したな…。
GM:うむ。だから、最初にそう言ったのだ。思いは父親と同じなのだよ。悪魔が作ったから歪んでしまっているだけで。
壱生:PLは、偽物の久保田さんに結構同情していました(笑)。
宗一郎:うう、ごめんなさい。最後の方でも気づけたのに、自分の台詞を考えることに夢中になっていて気づくのが遅れてしまった…。
GM:でもな…マスターとしては、石動にはそのまま走ってもらわなければならないのだよ…。
宗一郎:うぃ…。
壱生:鉄は、久保田の同僚で友人だったという立場なので、石動さんとは最初から違う視点を持てたとも言えますし。
GM:ある程度、予定通りなのだ。気にするでないぞ、石動宗一郎。
宗一郎:うぃ。残りを全力でプレイします。
GM:では、戦闘に入りますが…準備はOK?
一同:OKです。
壱生:こっちもOKです。…本当は、怪物を見た時点で逃げ出すつもりだったけど、さすがに今やるとみっともない(笑)。
■クライマックスフェイズ■
●シーン15 『嘆きの人形』 PC全員登場
▼ラウンド1
現在のエンゲージ:(悪魔の被造物) (宗一郎・御門・壱生)
GM:初期エンゲージは上記の通り。接近する場合には、マイナーアクションの消費を。では…セットアップ。
御門:《夜の眷属》で、[不死なるしもべ]を召喚します。
壱生:セットアップはなしですが、攻撃される瞬間にオートで《瞬間武装》を使おうかと。
GM:わかりました。こちらは《絶対先制》を使用します。ではマイナー《加速装置》《戦闘形態》《魔震》、メジャー《地獄落とし》をPCエンゲージにぶちこみます。(ころころ)おおう、高いな。出目11で達成値23。
壱生:(キャラデータを見つつ)御門さん、確率高そうなら《霞の外套》します?
御門:はい。クリットでなければ、《霞の外套》いきますー。(ころころ)達成値29。
GM:HA《死に至る病》を宣言させていただきます。その《霞の外套》をファンブルに。
御門:うわぁぃ、さっそく来た(汗)。
壱生:まぁ、計算通り(笑)。問題はダメージですな…。
宗一郎:うぃ(笑)。
GM:では、ダメージを出しますが。《殺戮者》付きで(ころころ)33点。
壱生:防御判定は〈意志〉ですよね?
GM:おお、そうですね。まずは防御判定です。
壱生:…技能ないからクリティカルしないんだな、僕は(笑)。
宗一郎:あ、俺もだった(笑)。
御門:〈意志〉で(ころころ)命中です。
GM:失敗した人には漏れなく〈炎〉の33点が行きます。
壱生:炎には防御力ないからなぁ…素通しで、残りFP3点。「うわああぁっ!?」と炎に捲かれます(笑)。
宗一郎:残りFP34。
御門:クラードで、自分をカバーリングします。
宗一郎:あ、カバーリング欲しい場合はいつでも言ってください(遅
壱生:カバーリングは僕もできますし…まぁ、戦況を見て臨機応変にやりましょう。
宗一郎:うぃ。了解です。
GM/久保田:「…ワタシハナニモノカ…クボタモモト、エイエンニトモナルソンザイ…」こちらの行動値は15です。
壱生:早いッ!?
GM:余計なものが削ぎ落とされて、早くなった(笑)。
宗一郎:装甲を軽くしたのか?(笑)
GM:外装が無くなった描写をしたからなあ。では、もう一発同じ攻撃を。
壱生:オートで《瞬間武装》! 装備一式を召喚します。
御門:エンゲージ、バラける暇がない(汗)。
宗一郎:いざとなれば、《獣の盾》を使いましょう。
GM:では、ほぼ同時にもう一度炎が吹き荒れます。(ころころ)達成値19。
壱生:《氷の精神》、(ころころ)達成値21。「クロノ・フリイィィズッ!!」時間凍結装置作動、攻撃妨害!
宗一郎&御門:おお!
GM:ふふ、では、その一撃にもう一発HA《死に至る病》だ。
壱生:うわ、やっぱりー(笑)。
宗一郎:かわせません(笑)。
御門:(ころころ)達成値19で回避です。
GM:当たった二人には(ころころ)37点の〈炎〉をプレゼント。こちらの行動は終了。
壱生:石動さんを《黒鉄の機神》でカバーリングします! で、魔獣化。炎の中からメタルヒーロー風の男が現れる(笑)。
GM:では、そのメタルヒーローの行動ですな。
壱生:まだ接近はされてないんですよねー。マイナーでエンゲージして、メジャーは機械剣で斬りつけます。(ころころ)惜しい、クリティカルならず。達成値29。
GM:(ころころ)13、命中です。
壱生:オートで《リインフォース》!「クロノ・セイバーッ!!」(ころころ)32点〈斬〉です。
御門:炎を祓う袖の合間から周囲を確認しつつ。「………く……鉄様?!」
GM:甘んじて食らいましょう。魔獣化までもう一息ですな。次が御門ですね。
御門:では、マイナーで《結界魔法》。《オリジナルスペル》は《祭器》と《彼の出番だ》を追加、メジャーで《シャイニングレイ》を。(ころころ)クリットしました。
GM:(ころころ)当たりました。
御門:では(ころころ)〈光〉32点です。
GM/久保田:「…ワタシノ…ソンザイハ…ダレニモ…クダケナイ…」ふむ…魔獣化しますね。HA《超魔の命》に10点入れて、復活です。次は石動の行動だね。
宗一郎:「全てお前が悪いわけではない。お前はそのように作られ、生まれてきたのだから…だが、それでもお前はやってはいけないことをしてしまった。今から、お前を元の場所へ帰してやる」マイナーで《切り裂くもの》を使用。そしてメジャーで接近して終了です。
壱生:…接近してからぶん殴って、《切り裂くもの》は次のラウンドで良かったんじゃあ…?
宗一郎:このまま殴っても、たぶん効かないので(笑)。あ、クリンナップでFP15回復しました。
現在のエンゲージ:(悪魔の被造物・宗一郎・壱生) (御門)
▼ラウンド2
GM:では、セットアップで《殺戮の宴》を使用します。そちらになければ、行動値15で前に出てきた石動を殴ります。《鋼の腕》《殺戮者》《属性強化》で(ころころ)達成値26。
壱生:アーツからすると、デーモン/フルメタルかな。
宗一郎:あ、そういえば、《血脈付与》使ってるから攻撃効いていたかも(笑)。
壱生:…そう思ったから、攻撃するものだとばかり(笑)。
宗一郎:なにせ初めてミドルシーンで使ったもので、すっかり忘れていました(笑)。
御門:では、その攻撃に《霞の外套》使います。(ころころ)達成値29。
GM:ふむ。では、HA《ブーストアップ》起動。前に出てきた二人に、AGP2点のHA《グレイトフルデッド》付きで同じ攻撃を行います。
御門:どうしよ? 《ヴォイド》しときます?
宗一郎:《獣の盾》を使いますか? もしくはカバーリングでもOKですが。
壱生:石動さんは魔獣化してないから、カバーリングして貰えれば、まだ持ち堪えられますが。
宗一郎:では、鉄を《俊敏なる盾》でカバーリングします!
壱生:〈運動〉でいちおう回避…(ころころ)無理でした(笑)。
GM:うい。(ざららーっ)61点の〈魔〉ダメージ。
宗一郎:HA《獣の生命》を使用します。初期エゴとノイズのエゴを固定。
GM:魔獣化しないのかね?
宗一郎:しません。してもメリットないので(笑)。
壱生:回復アーツが使えなくなるから、かな。
GM:そうか。で、こっちの行動は終了。
壱生:「―――汝、“電霊ノイズ”の被造物よ。誘惑と堕落の悪魔、人と人との信頼を砕き、絆を脅かすモノ…。滅びの因子を内包するモノよ……“歴史”は貴様の存在を望まない」マイナーで機械剣を〈光〉属性に。メジャーで攻撃、オートで《必殺技》。で、HA《無限の法則》行きます。AGPプリーズ。
御門:壱生さんと久保田幸雄と陰陽局の絆を固定、AGP3点を渡します。
宗一郎:では、鉄と久保田幸雄、ももちゃん、初期絆を固定。4点渡します。
壱生:「哀れなる人形よ…汝がもたらす破滅への因果、ここで修正するッ!!」ノイズのエゴを固定して、合計AGP8点を使用します。更にオートで《共生型》を使用、クリティカル値合計−3で。(ころころ)クリティカル!
GM:まあ、こちらがファンブルするのでどうしようもありません(笑)。ダメージどうぞ。
壱生:も一つおまけで、《リインフォース》を入れます。「――クロノス・シャイニング・ストライィィィクッ!!」(どざらららーっ)123点〈光〉!
宗一郎:おお、素晴らしい出目だ(笑)。
GM/久保田:「…ヒカリ…ヒカリ…ヒカ…」うむ…半分以上を削られた。
壱生:あと半分。石動さん、頑張れー(笑)。
宗一郎:うぃ(笑)。でも、その前に御門ちゃんが更に削ってくれます(笑)。
壱生:こいつ、“電霊”ってくらいだから、もしかして〈雷〉属性が弱点だったりしたかな?
宗一郎:うーん、そうかも(笑)。
御門:多分、そんな感じがします(笑)。
壱生:まぁ、次があれば〈雷〉属性で攻撃してみましょう(笑)。
GM:さて、御門の行動です。
御門:待機します。
GM:はい。では石動。
宗一郎:では、HA《死者の微笑み》を使用します。AGPくださーい。
壱生:4点あげます。これで残りは愛1点。あとは絆を消去するしか。
御門:石動さんと久保田ももの絆を固定、AGP2点を渡します。あとは、エゴが2つだけです。
宗一郎:では、6点全部使用します。マイナーで《ビーストヘジーク》を使用。(ころころ)達成値37。
GM:(ころころ)まあ、避けられんわな。
宗一郎:「あるべき場所へと還れ、電霊ノイズ!」(ざららーっ)86点の〈闇〉です。うーん、まだ生きてるかも(笑)。
GM:うむ…その一撃を食らって、久保田の体は貫かれる。だが…まだ、動く。
宗一郎:「踏み込みが足りなかったか…御門ちゃん、頼む!」
GM/久保田:「違ウ…何ヲ躊躇ウ…アト一撃デ、終ワラセラレルノニ…」そういう声が、聞こえたような気がする。
宗一郎:「くそ、解ってはいるんだ! こいつが悪意だけではなかったということを…だが、このままお前を野放しにしておくことは出来ない!」
御門:では、メジャーで《彼の出番だ》を《呪圏拡大》して、前衛二人の行動を回復します。
壱生:そっちが来るのですか(笑)。
御門:四つの印を素早く組み換えながら、呪を唱える。「――青龍 白虎 朱雀 玄武 南斗 北斗 三台 玉女 急急如律令!!!」術の完成と共に、久保田氏(コピー)の動きが一瞬封じられ、隙が生じる。「今です! 石動さん、鉄さん、ももちゃんのお父様を冒涜する悪魔を、今度こそ、完全に無に帰してください!! 早く…長くはもちません!」
壱生:「くっ…了解した!」マイナーで機械剣の属性を〈雷〉に変更、メジャーで攻撃!(ころころ)達成値26。
GM:(ころころ)命中。
壱生:《リインフォース》は無しで、(ころころ)29点〈雷〉。
GM:流石に…倒れました。全身から火花を散らして、久保田は膝から崩れ落ちます。
壱生:「―――クロノス・ライトニング・ストライク……せめて安らかに眠れ、人形よ…」
御門:〈雷〉属性でトドメは、理想的かも(笑)。
GM/久保田:「…これで、いい…」はっきりした声で、久保田は言います。「…これで、良かったんだ…」
壱生:「(あなたは…本当に、“久保田さんの心”を持っていたんですね…)」バイザーの奥で涙を流します。
御門:「――ええ――ももちゃんのことは、私たちにお任せください。だから、あなたは……安らかに……」
宗一郎:「……MMM。また一つ、お前達を許せない理由が増えたな…」
壱生:…って、僕もMMMなんですが…(ビクビク(笑)。
宗一郎:どうしようかなー(笑)。
GM:さて…クライマックスシーンはこれで終了です。この場面の続きがエンディングになりますので、とりあえずシーンを移します。人間性がマイナスの方は戻ってこれたかどうか、判定を。
宗一郎:プラスです。
壱生:絆は5つで人間性マイナス7。(ころころ)よし、16で生還(笑)。
御門:人間性マイナス6、絆5つです。(ころころ)14、生還です。
GM:では…あ、SA出し忘れた(一同笑)。
壱生:そう言えば。クライマックス入ってから出すのだろうと思って、そのまま忘れていた(笑)。
御門:久保田家に再突入する時に必要なんだと思ってた(笑)。
GM:ま、まあ、[SA:悪魔の被造物を止める]を達成したということで(笑)。
■エンディングフェイズ■
●シーン16 『破れた絵本』 共通ED
○久保田家
「…私は、今まで、自分が何者なのか知らなかった」
砕けた人形は機械の体のまま、久保田幸雄の声で、淡々と話し始めた。
「ただ、私の心の中には、『ももを守る』という使命だけがあった―――私は、あの子の父親だった。
あの子は私に『絵本を書いてくれ』と言った。だが、私には書けなかった。何も頭の中に浮かんでこなかった。
だが、あの子の悲しむ顔だけは見たくなかった。あの子に否定されることが、怖くて堪らなかった。
考えながら、ゴミ捨て場を見た。ももによく似た、可愛らしい人形を見つけた。
それは誰にも見向きされないが…私だけが気がついた。そのはずだった。
私が近づくより先に、女の子がその人形を拾った。
その時に…私は大事なももを取られたような気分を覚えた。…だから、殺した」
壱生:「…………」
宗一郎:愛情の示し方を間違っていたけど、本当に良い奴だったんだ……。
GM/久保田:「その時だった。私は、絵本を書けるようになった。その時の心の動きを書くことができた。ももは喜んでくれた。私は嬉しくなった。もっと、ももを喜ばせたかった。私はあの子の父親だった…だが…それは間違っていた…」
壱生:「…汝は、確かに久保田ももの“父親の心”を持っていた。ただ…汝を造った悪魔は、汝を“本物の父親”にしてやれるだけの力も意志も、持ち合わせていなかったようだな…」
GM/久保田:「…君たちは、私を止めてくれた…礼を言うよ…私は、このまま消えなくてはならない。ももの父、久保田幸雄は、半年前に死んだのだ。いつまでも…私は傍にいてやれない…人を殺した私が、傍にいてはいけない…」
宗一郎:「…そう、子もまた親を喜ばせたいと思う。悲しませたくないと思う。だから、ももちゃんはお前を喜ばせたい、悲しませたくないと思ったから、嘘をついたんだ…」
GM/久保田:「…どうか、もものことを頼む。こんなことを頼めた義理ではないが…」
宗一郎:「…わかった。“優しいお父さん”の代わりとはなれないかもしれないが、ももちゃんのことは任せてくれ」
GM/久保田:「…父親にも、人間にも…結局、私は…何者にも……なれなかった…」それっきり、久保田は動きを止めます。
御門:「そうかもしれませんね。―――あなたがどんなにももちゃんのお父様に似ていても、本物のももちゃんのお父様にはなれないし、なる必要もない………。あなたは、あなたのままで、よかったのですよ?」
壱生:「眠るがいい…安らかな想い出を抱いて。汝が娘と過ごした時間…親子として睦み合った時間だけは…間違いなく、“本物”だ」
宗一郎:ぐあー、言いたいけど俺が言ったら…あ、鉄が言ってくれた(ホッ
GM:ももは、呆然としていましたが…涙を流して、小さく呟きます。「パパ…」と。そして震える足でふらふらと…立ち上がります。ベッドの端を掴みながら。
壱生:私はその姿を見届けてから、踵を返し去っていく。
GM/もも:「パパ…私…歩く練習もする。強い子になる。…パパに心配かけない子になる…。私…私は…」そのまま、泣き崩れます。
宗一郎:「ももちゃんが…君はなんて…強い子なんだ」ももを抱きとめ涙を流す。
御門:「―――使命の故に護られたって、本当は嬉しくないけれど…ももちゃんはきっとそれ以上のものを感じ取っていた―――それは間違いなかったみたい、ですね……」ももちゃんを見守りながら、小さく呟く。
宗一郎:「…ももちゃん。ごめんな」掠れたような声で呟きながら泣き続ける。
―――かくて、人形は無に還り、事件は闇に葬られる。
宗一郎はももの後見人となり、ひまわり保育園にまた一人、園児が増えた。
しかし、狂った人形に芽生えた『娘への愛情』が精巧なコピー故だったのか、彼独自の“心”だったのか。
真実を理解できた者は……誰もいない。
THE END
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