第63話
不思議の国のマリス

●今回予告●

夜の中、哀れな少女を贄として、心の闇を苗床に胎動する禍々しき獣。

人の絆を呑みこみ業を喰らい、
ひそやかに、しかし確実なる成長を遂げ…

そして悪意は産声をあげた。

Beast Bind New Testament
『不思議の国のマリス』

汝、邪悪の戯れを打ち砕かん。



オープニング ミドル クライマックス エンディング

■プレセッション■


GM(蒼野):ちょっとしたミスでセッション用のメモ帳データが全部吹っ飛んで、朝から慌てて打ち直したので、手際がたいへん悪いかもしれません。駄目GMですいません。生まれてきてすいません。
幸見:あららら。
珠裳:ドンマイ、GM。
翔太:よくあることだが、実際にあったら悲惨な目に会えるな。
GM:まあ、とりあえず始めましょうか。絆及び登場判定は通常通り行います。PC間絆はハンドアウト順に取得して下さい。では、ハンドアウト順に自己紹介をお願いします。


●PC1(定員1名) 推奨:ハンドアウトに適応できそうなら何でも。

 樽谷楢香は病弱な少女だ。最近では学校に行くこともできず、ほとんど家から出られずにいるという。
 その友人である君は、彼女の部屋に遊びに来ている。
 他愛もない雑談の中で、彼女は毎夜見るという悪夢の話を持ち出した。
 けれど君は、それを笑い飛ばす事はできなかった。
 家中に満ちている魔の気配は、気のせいではなかったのだ。

 シナリオ絆:樽谷 楢香たるたに ならか  (関係:友情など)


佐藤 翔太 さとう しょうた鎖刀さとう  プレイヤー:chatchit
 【アーティファクト/イレギュラー】 年齢:17歳/性別:男/カヴァー:高校生(ハンター)
「―――誰だって危ないことはしたくない。だからこそ、これが僕たち“鎖刀”の仕事なんだ」
 日本で一番多い苗字と、その年で一番多く名づけられた名前を持つ平凡な高校生。
 だがその実体は、古来より日本を守護してきた“鎖刀”の隠名で呼ばれる一族の末裔。
 両親と妹の4人家族。両親は鎖刀本家の意向で内閣府勤務の為に出張中。妹は“鎖刀”のことを知らない。
 翔太自身は超々遠距離からの狙撃を得意とする、優秀な“鎖刀”の一人として活動中。
 彼ら“鎖刀”は全国約200万人存在するという。もしかしたら君の隣にいる『佐藤君』も、その一員なのかもしれない。
 所持HA:《電光石火》、《歩く影法師》、《ヴォイド》


●PC2(定員1名) 
推奨:ハンドアウトに適応以下略。

 カスピールと名乗る正体不明の少女が、「頼みたいことがある」とあなたの元を訪れた。
 悪名高き大悪魔、サタニルの邪悪な企てを暴いてほしいというのだ。
 十分な謝礼は出すと言うし、君はその依頼を受けることにした。

 シナリオエゴ:カスピール=フォン=マーレボルジェ (関係:任意)


白宮 珠裳しろみや たまも 白面金毛九尾の狐“玉藻”  プレイヤー:碧
 【ビースト/デーモン】 年齢:外見20代/性別:女/カヴァー:占い師
「―――いらっしゃい。あなたの悩みを教えてちょうだい…その惑いを無くしてあげる」
 新宿にある小さな占い店『イリュージョン』。そこは『惑いを持つ者』のみ、訪れることができる。
 中で待つのは長い黒髪を結い、赤いサリーを纏った女占い師。素顔はヴェールに覆われ、赤い瞳だけが覘く。
 彼女は客の『迷う心』を見抜き、その『迷い』と引き替えに『客が望む現実』を渡そうと持ちかける。
 その正体は、かつて権力者を誘惑し国土を荒廃させた、九尾の狐・玉藻前。封印された『誘惑の女王』。
 欲しい『現実』を手にした客は、店の存在を忘れ去る。『迷い』と共に奪われた“成長の可能性”にも気付かぬまま。
 所持HA:《獣の生命》、《歪曲する真実》、《ヴォイド》


●PC3(定員1名) 推奨:ハンド以下略。

 死霊課からの依頼。最近、都内で多発している行方不明事件の捜査。
 被害者が消息を立った付近には大量の血痕も見つかっており、生存は絶望視されている。
 先日、現場付近で巨大な魔物の姿が目撃されたことから、死霊課の担当事件となったそうだ。

 シナリオ絆:長沢 遼ながさわ りょう (関係:任意)

紫藤 幸見しどう ゆきみ死瞳姫  プレイヤー:麻那
 【レジェンド/セレスチャル】 年齢:13歳/性別:女/カヴァー:中学生
「――――私の瞳が、全てを殺す…」
 とある事件(*『聖者原罪』リプレイ第1話参照)を切っ掛けに、旧い『死神』の血脈が覚醒してしまった少女。
 元は自閉症気味だったが、事件当時の記憶を思い出したことで精神的に大きく変化を遂げた。
 今の彼女は『少女らしい心』と『死神としての自我』が入り混じっているため、周囲には不思議な印象を与える。
 死神としての姿は、子犬の幽霊を連れた和服美少女。紫色の瞳は、見つめたモノ全てを『死』へと導く。
 かつて奪った30人分の命の償いとして、『世界に害なすモノ』を狩る使命を己に課している。
 所持HA:、《虹のむこう》、《アドベント》、《ヴォイド》


翔太:碧さんは珠裳のこと、どう思ってますか? 自分、絆を『怪しい人』で取得しようと思ってるんですが(笑)。
珠裳:え? え〜と…『若者からかうのが好きな、ある意味タチが悪い人。でも泰樹(*)がらみの話をするとムキになる人』かな(笑)。恋愛話でからかうと面白いので、『ツンデレ』と呼ばれております(笑)。

(*)安倍 泰樹(あべ やすき)/滅殺師 【マジシャン/アーティファクト】
 碧さんの持ちキャラ。安倍晴明の末裔で、かつて玉藻前を封印した陰陽師。呪具に魂を縛り、現代まで存在し続けている。
 色々あって人間を憎悪し、玉藻前=珠裳には好意を抱いているらしい。詳しい紹介は、また別の機会に…。


翔太:ふむ。PC間絆は白宮 珠裳に絆/ぁゃιぃで。
珠裳:PC間は紫藤 幸見に絆/興味。
幸見:翔太くんへは絆/共感。ある意味、似た立場なので。
GM:はい、ありがとうございました。それでは…
翔太:それではセッション終了します(一同笑)。
珠裳:おーい(笑)。
翔太:ふう、頑張ったよ俺。
幸見:さて、それじゃあ終わったところでお茶にしましょうか(ぉぃ
珠裳:あ、私お茶菓子持ってきます(ぇ
GM:この時間泥棒どもめ!(待て
翔太:全員ボケ倒しか! 突っ込みはおらんのか!?(笑)
GM:突っ込んだら負けかなと思ってる。
珠裳:お茶は大事でしょう!(ペットボトルのお茶を飲みつつ)
GM:えー、それでは……開始します。


 

■オープニングフェイズ■


●シーン1 『死臭満ちる館』  シーンプレイヤー:佐藤翔太

○樽谷家/日曜日・昼


GM:時は日曜日の昼。生まれつき病弱で、最近では学校にもほとんど出席していない少女、樽谷 楢香の見舞いのために、君は今日彼女の家を訪れたところだ。彼女の父は某企業の重役に着いており、その住居も、邸宅と言って差し支えないほどに立派なものだ。
翔太:では学校から帰り、私服に着替えた後バイクで来て玄関のチャイムを鳴らしてお邪魔しよう。
GM:楢香は、窓際に置かれたクイーンサイズのベッドの中で、上体を起こして本を読んでいた。
翔太:「やあ、お見舞いに来たよ。はいこれが今日の宿題。果物はおばさんに預けたから」彼女の部屋に上がりつつ。
GM/楢香:「ああ、翔太くん」蒼ざめた顔をほころばせ、楢香は満面に喜色をたたえて君を迎えた。
翔太:「ああ、寝てたのか。悪かったね。寝てて構わないよ。寝たところを襲うだけだから!」
GM:「もう!」少し怒ったように、手に持っていた本を翔太に向かって投げつけます。無論ハードカバーですが。
翔太:どすっ! ばたり。

(舞台裏)
珠裳:ハードカバー…凶器になりますね(マテ
翔太:いかん、俺のシリアスぱわぁが枯渇しそうだ! シリアス、尻あーす!
GM:早い! 枯渇早いよ!
幸見:飛ばしすぎてる気がします…(笑)。


GM/楢香:「あ……」しまった、という顔で呟きます。
翔太:「スナップの効いた素晴らしい投球だね。危うく涅槃が見えるところだったよ…」
GM/楢香:「だ、大丈夫?」ベッドからよろよろと起き上がり、危なげな足取りで翔太に近づきます。
翔太:「ああ、問題ない。ちょいとばかりテンションが上がりすぎてるだけみたいだ。もし不安だと言うのなら、その寝巻きの中を見せてくれたらもっと大丈夫になると思うのだが。そうは思わないかね?」
GM/楢香:「……、……」拾い上げた本で翔太の横っ面をはたきます。それはもう、全力で。
翔太:「ギブギブ! 本当にあっちの世界が見えちゃう! ああ! なにかに目覚めるー!!!」

(舞台裏)
幸見:こめかみをハードの角で殴るのは、基本ですよね(ぇ
珠裳:やったことあるの?(笑)
幸見:人中だとマジで逝けますが(ぁ
珠裳:半魔組だとじゃれあいかな。


翔太:「楢香君、落ち着いた所で話を戻しませんか? いや、戻してくれるとありがたいんですが、いやお願いします楢香様」しばらく殴打音が響いた後、顔面腫らしながら。
GM/楢香:「そうね……」こちらも息も絶え絶えという風情で、力なくベッドにもたれかかりながら返答します。
翔太:「顔色が悪いね。睡眠不足かね? 激しい運動をするからだよ。いやごめんなさい。ハードカバーは勘弁してください」

幸見:…ところでこの少女、本当に病弱なんでしょうか?(笑)
珠裳:十分元気な気がする(笑)。
GM:多分……。いや、ちょっと自信がなくなってきた(何

翔太:「病人なのだからベットに入ってしっかりと養生………させてないのは僕ですか」
GM:そんな時、扉がノックされた。「失礼します」女性の声がして扉が開くと、エプロン姿の女性が、ティーセットと果物の盛られた皿を手に姿を見せた。彼女の母親ではない。「お茶が入りました」
翔太:「メイド参上!?」
GM:「ああ、ありがとう、真理さん」楢香は手際よくそれらをテーブルに並べていく女性に、微笑み言った。真理と呼ばれた女性は「いえ。……お加減はどうですか? 苦しくなられたら、すぐにお呼びくださいね?」と、楢香を気遣い尋ねる。大丈夫よ、と楢香が答えると、安心したように頷き、踵を返した。「それでは、失礼しました」
翔太:「楢香君。なにか僕の時と対応が全く違うような気がするのは気のせいか」
GM/楢香:「理由の説明が必要かしら?」半眼で呻くようにして。
翔太:「ふむ、なるほど……。楢香君、君は……ツ・ン・デ・レ・! だね!」
GM:「……もういいわ。好きにして」諦めたように溜息を吐く。
翔太:「そうか、なら好きにさせてもr……ぐふっ! な、なにをするのかね!? ベットから蹴り落とすとは何事ですか!? 好きにしても良いというから布団の中に潜りk……ごめんなさいなんでもないです

(舞台裏)
珠裳:にしても、この二人学校でもこういう関係なのかな(笑)。
幸見:主に翔太くんが原因のような気はしますが…わざとでしょう、たぶん(笑)。病欠が多くてクラスにとけ込めない彼女のため、敢えて道化を演じているんです。えぇ、きっと(笑)。
珠裳:そんでクラスメートが「あいつま〜たやってるよ」「こりないやつだよな〜」とか言ってるんですね(笑)。
幸見:…うん、何だか翔太くんが実は物凄くいい男のように思えてきた(笑)。

 ――――幸見…それ本気ですか?

GM/楢香:「そういえばね、最近ずっと変な夢を見るの」咳払いの後、楢香は思い出したように、浮かぬ顔で切り出した。翔太の後頭部を足蹴にしながら(何
翔太:「悩み事かね?」
GM/楢香:「うん……。私がね、“人を食べてる”夢。気持ち悪くて、すごく嫌な感じなんだけど…このところ二週間くらい、ずっとこの夢ばっかり見るの」
翔太:「変な夢。夢とは脳が現実に起こったことを整理しようとして起こる現象だ。そんな夢を見るとは、よほどの悩み事があると見るが?」

(舞台裏)
幸見:(ハンドアウト読みつつ)それで守護者繋がり、なのかなぁ…。
珠裳:守護者?
幸見:昨日だったかな。GMが「守護者のアポスルってあり?」と言っていたのを思いだしたの。
珠裳:あ〜、なるほど。
GM:ああいえ、それは別のネタです(笑)。しかしまあ、守護者は今回も出るかもしれないわけですが。
珠裳:守護者は『守護霊や精神の具現化』か。守護者が独立したって考えれば、ありなのかも(笑)。
幸見:いかにもな言い回しと状況だし。怪しすぎて逆にダミーとも考えられますが(笑)。
珠裳:バッドエンドありですからね〜。


翔太:「なにか私生活で嫌なこととかあった?」
GM/楢香:「……わからないわ。全然思い当たらない」ふるふると首を振ります。「夜眠るのが怖くなってきたんだけど、かといって寝ないわけにもいかないし……。私、どうしたらいいのかしら?」
翔太:「病気そのものがストレスになっているのかもなぁ」
GM/楢香:「そう……なのかな」
翔太:「もし私生活に原因があるのなら…まあ、僕みたいな他人ができることは、悩みを聞いて後押しすることだけだ。結局、最後は君自身が覚悟を決めて、君自身が決着をつけなければならない」
GM/楢香:「うん……そうだね。ありがとう。ちょっと元気になったかも」
翔太:「君自身の心の整理をつける為の会話ならいくらでも付き合ってあげよう。報酬は君の身体が欲sあばっ!」ばたり。
GM/楢香:「いっぺん死んで出なおして来い!」ひとしきり叫んだ後、すぐに彼女は激しく咳き込んだ。
翔太:「おお、あんまり長居してると君の体調に不具合が生じるようだね。今日はもう退散することにしよう」楢香の背をさすりながら。
GM/楢香:「うん。ごめんね。……また、来てくれるよね?」
翔太:「君が望むならいつでも迎えに来よう。一人が寂しいのなら呼べば良い。添い寝希望ならなお良し!」
GM:楢香からの返事はない。相当消耗しているようだ。
翔太:「それじゃ、おやすみ」ベットに寝かしつけて、静かに部屋から出て行きます。

 ―――しかし、翔太は一抹の不安を抱えることになる。
 この家はひどく臭う。それは彼もよく知っている…“死臭”だ。
 楢香の夢の話とやらも、ただ事ではないのかもしれない。


翔太:「本当にきな臭い話だね、全く……」
GM:[SA:楢香を救う]をどうぞ。
翔太:了解。樽谷 楢香に絆/友人を取る。

▼絆/エゴの変化
翔太:樽谷楢香に絆/友人を取得。




●シーン2 『毒をもって毒を制す』  シーンプレイヤー:白宮珠裳

○占い店“イリュージョン”/土曜日・深夜


 そろそろ店を畳もうかという頃に訪れてきた客は、とても美しい少女だった。
 年の頃は17、18だろうか。
 黒いドレスの上を流れるプラチナブロンドの髪は長く美しく、夜の底のごとき双眸はどこまでも暗く深い。
 透き通るような肌が形づくる水晶細工の美貌は、およそ完璧だった。


GM/カスピール:「わたくし、カスピール=フォン=マーレボルジェと申します。……白宮、珠裳様ですね?」紅色のルージュのひかれた薄い唇を開き、カスピールと名乗るたいへん胡散臭い少女はそう言った。とても、迷いを抱いているような様子などは見受けられない。
珠裳:「ええ、そうですよ。けれど、この店は惑いの心を持つ者が訪れる。あなたはそうとは思えませんけれど?」
GM/カスピール:「お噂はかねがね聞き及んでいました。確かに、私に惑いはございません。ですが今宵は、貴殿のご助力を賜りたく思い、参じた次第です」
珠裳:「そう、とりあえずお座りなさい。話を聞いてから決めましょう」お茶を持ってきて出します。
GM/カスピール:「いただきます。……珠裳様はご存知でしょうか? 最近、都内で連夜発生している失踪事件のことを」

珠裳:GM、知っていた方が良いですか?
GM:どちらでも。ちょっと情報通なら、普通に知っていることです。ただまあ、新聞やニュースでは、はっきりしたことは殆ど報道されていませんね。

珠裳:「ああ、そういえば聞いたことがあるわ。表では、ただの失踪事件のはずね」客としてよりも、恩を売るって方がいいかもな…。
GM:とりあえず、事件の概要説明。

 事件は都内の狭い範囲で連夜発生している。
 名目上失踪事件となっているが、被害者が最後に目撃された付近には、被害者の持ち物と共にかなりの量の血痕が残されており、生存は絶望視されている。


GM/カスピール:「実はその事件の裏では、さる大悪魔が、己が醜い欲望を満たすべく暗躍しているのです。わたくしが依頼したいのは、まさしくその邪悪な密謀の打破なのです。……無論、無償でなどとは申しません。十分な報酬をお約束しましょう」
珠裳:「悪魔ね。血腥い話だこと。でも、あなたに何の見返りがあるのかしら?」クスリと笑って。「名誉? 復讐? 私に依頼するならば、隠し事はしないでちょうだいね」
GM:君が尋ねると、カスピールはしばし逡巡した後、口を開いた。「……わかりました。この際、正直に申し上げましょう。わたくし、カスピール=フォン=マーレボルジェもまた、魔界の大公爵の末席に名を連ねる身分にあるのです。ですがわたくしは、かの者のような邪悪を抱き、動いているわけではありません。人間という存在を愛しているから。いつの日か魔と人が融和することを夢見ているから。……そんな理由では、納得頂けないでしょうか?」
珠裳:「いいえ。人を愛した魔。魔を愛した人。私自身も彼らに惹かれているもの。惹かれているが故に誘惑するもの。お気持ちはよく解るわ」
GM/カスピール:「理解していただけて、嬉しいです。本当に」
珠裳:「依頼を受けましょう。ただし、私の報酬のことは知っているわね」
GM/カスピール:「はい」
珠裳:「悪魔の野望がなくなるという真実の変わりに、人に仇なす悪魔への惑いの心をいただきましょう。それが私の受け取る代価」
GM/カスピール:「はい。……敵手たる悪魔の名はサタニル。戯れに人の心や命を弄ぶ下郎。直接的な戦闘力は決して高くありませんが、奸智に長け老獪で、呪術にも長じた厄介な相手です。……ですが、貴殿ほどのお力があれば、決して勝てぬ相手ではないでしょう」
珠裳:「ここから先は任せなさい。悪いようにはしないから。ああ、それと」カスピールに赤い瞳を向けて。「いかなる理由があろうとも、私を謀ることは許さない。それだけは覚えておいてね」
GM/カスピール:「心得ています」珠裳の瞳を見据え、真摯に頷きます。
珠裳:「ならば…誘惑者玉藻の名において、あなたの真実を叶えましょう」
GM:それでは、[SA:サタニルの密謀を打ち破る]をどうぞ。
珠裳:はい。カスピール=フォン=マーレボルジェには絆/好奇心を取ります。

▼絆/エゴの変化
珠裳:カスピール=フォン=マーレボルジェに絆/好奇心を取得。




●シーン3 『死神と死霊課』  シーンプレイヤー:紫藤幸見

○公園/日曜日・昼


GM/長沢:「よお、わざわざすまないな」シーン1と同時刻。近場の公園のベンチで、君は長沢と会っている。
幸見:「…いいえ。遼おじ様のお願いですから」微笑み。

(舞台裏)
一同:おじ様!?(笑)
幸見:長沢さんは36歳。私は13歳。おじ様でしょ?(笑)
翔太:歳の差ふた周り以上違うのか(笑)。長沢遼、36歳にしてロ・リ・コ・ン・疑・惑!(笑)
珠裳:女子中学生とベンチで二人っきり(笑)。そか、制服だよね。きっと。
GM:何ゆえ(笑)。
珠裳:たぶん学校帰りと思われるから。
翔太:制服か…恐ろしいな。人通りの多い所で「パパ、疲れちゃった。ホテル入ろー」って言えば長沢遼、社会的に死す!(笑)
幸見:日曜日の昼間らしいですが(笑)。
珠裳:は!? …私服かあ(つまらなそうに)。
幸見:白いワンピースに、リボンの付いた可愛い日よけ帽&セカンドバッグ装備で(ぇ
珠裳:そっちの方が目立つ気がする(笑)。


GM/長沢:「ああ。……実は、ちょっとばかり面倒な事件を抱えててな。お前さんなら、もう知ってるかな? 例の失踪事件なんだが」
幸見:「…連続失踪事件ですよね。私の知り合いの人も、部下が巻き込まれたらしいですけど…」
珠裳:幸見って顔広いなあ。
GM/長沢:「話が早くて助かるな。まあ、これまでなら単なる猟奇事件でも片付けられたんだが……一昨日の夜、ついに目撃者が現れたってわけだ。それも、『犯人は丸太ほどもある腕を生やした化け物だ』って証言が飛び出してきた。勘弁してほしいな、まったく」
幸見:「…やっぱり、そういう話なんですね…」溜息。
GM/長沢:「昨日はもう大騒ぎさ。警視庁の魔術師まで動員して捜査に当たったが、尻尾すら掴めないまま、また一人やられた。……しかも、然るべき訓練を受け装備を固めた、荒事専門の捜査官がな」怒りを押し殺したように、長沢は無表情に淡々と話す。
幸見:「…抵抗した様子は? やられる前に、連絡の類もなかったんでしょうか?」
GM/長沢:「無かったようだ。相手はいったいどんな化け物なんだかな」殊更に冗談めかして肩をすくめてみせます。「仇を討ってやりたいところではあるんだが……残念ながら、俺の手に負える相手じゃあないみたいでな」
幸見:「……姿を消しているのか、空間を越えていきなり現れることが出来るのか。どちらにしても…“普通の人”の手には負えないみたいですね…」

珠裳:空間を越えて現れる…率直に思ったのはエトランゼ。
GM:ふっ(意味ありげな笑い)。

幸見:「……とにかく、調べるだけ調べてみますね。私が手を下せるかどうかは、まだ判りませんけど…」
GM/長沢:「すまんな……。これは今までの捜査資料だ。――といっても、大したもんじゃないけどな。全部お前さんの知ってることだったとしても、俺は驚かんよ」と言って、薄っぺらい封書を渡します。
幸見:「有り難く受け取っておきます。些細な情報でも無駄にはなりませんし。…あぁ、そうそう。遼おじ様?」横に置いてあったバッグを開けて。
GM/長沢:「ん?」
幸見:「はい、どうぞ。お昼、まだだと思って…」大きな弁当箱を手渡します(笑)。
珠裳:お弁当(笑)。
GM/長沢:「ああ、わざわざすまないな。ありがたくいただくよ」長沢は微笑み、立ち上がります。
幸見:「また今度、お会いする時にでも受け取りに行きますね。それじゃ、また…」同じく立ち上がって別れます。
GM:では[SA:『事件を終わらせる]をどうぞ。
幸見:頂きます。長沢さんへの絆は好意にしておこうかな。

▼絆/エゴの変化
幸見:長沢遼に絆/好意を取得。



 

■ミドルフェイズ■


●シーン4 『視線と綻び』  シーンプレイヤー:佐藤翔太  登場難易度:7

○樽谷家/日曜日・昼

GM:君が楢香の部屋を後にすると、先の使用人の女性が近づいてきた。「お帰りですか?」
翔太:「ええ、楢香君も寝付いたようなので、僕も御暇させてもらおうかと」
GM/真理:「それでは、またいらして下さい」彼女は玄関まで同行すると、深々と腰を折った。で、えー、突然ですが〈知覚〉判定をお願いします。
翔太:(ころころ)達成値13。
GM:ダイス目いいなぁ。
翔太:絆の力です。「なんの?」とは聞かないでください。
GM:君は不意に、何者かが門の陰から樽谷の邸宅を覗いていることに気付いた。君に見られたことを悟ると、人影はさっと姿を消した。追いかけても見つけられるとは思えない。人影の左目の辺りには、包帯が幾重にも巻きつけられていた。どうやら男のようだったが、年齢までは判然としない。しかし、そう年をとっているようでもなかった。
珠裳:ストーカー(ぼそ)。
翔太:「ふむ…えーっと、真理さんでしたか」
GM/真理:「は、はい」
翔太:「最近ストーカーが出るとか、そういう話は聞きませんでしたか? そう例えば、いきなり女の子の布団の中に潜り込むような!」
GM/真理:「いえ……。私はそんな男のことは存じ上げませんが……」真理は不安げに呟いた。

(舞台裏)
珠裳:顔全体が包帯じゃなくて、一部分だけ?
GM:ええ。目の辺りだけです。
珠裳:顔全体だったら透明人間かな〜って思った私って…。
翔太:とりあえず先ほどの人影は気に留めておこう。…ここで「誰が男だと言いました?」って突っ込むのはあり?
GM:ふっ(意味深)。
翔太:…もうちょっとこの話は後に残しておいた方がいいのか?
珠裳:全然気づかなくてスルーしてました(笑)。
GM:全部PL側にお任せしますが。まあ、突っ込みたければご自由に!
翔太:いや、とりあえずGMが単に間違えたのか、ストーリーに関わるのかだけ気になった。予想では真理がサタニルもしくはサタニルに近い存在だと当たりをつけているが。
GM:…で、どうしますか?
翔太:ここでは突っ込まない。これがもしそうだとしたら、今の戦力じゃ相手にならない&気づかない振りをしていれば、まだ楢香に深刻な被害が出ないだろうと判断。


翔太:じーっと真理の上から下まで眺め回して。「メイドさん、写真一枚いいですか?」
GM/真理:「は、はい!?」素っ頓狂な声をあげます。「な、なんですかいきなり!」
翔太:「リアルメイドを、こう写真に収めたいという欲求がふつふつと湧き上がりまして。寝巻き姿の楢香君をファインダーに納めようとしたら、カメラごと側頭部にハイキックを決められたのでね。せめてメイドさんをと」(一同爆笑)

(舞台裏)
GM:そんなことまでしてたのかッ!
珠裳:珠裳のこと怪しいって言えるのか判らなくなってきた(笑)。
翔太:写真とってもいいのかな? 駄目なら叩くなりなんなりしてくれー(笑)。
GM:別にいいけどさ(笑)。
幸見/真理:「嫌です、止めてください!」と言いつつ何故かカメラ目線で(ぇー


GM/真理:「あ、いや、え……こ、困ります、そんなの……」紅潮した顔で俯いてぼそぼそと呟きます。
翔太:「ふふふ、その恥らった顔もいいね。さあこちらを向いて」邪悪な笑みを浮かべながらカメラを構え、カシャカシャと数枚デジカメに納めて。「素晴らしい……」恍惚とした表情で呟く。
GM/真理:「うう……」
翔太:「ではごきげんよう。またのお見舞いに来させてもらいます」バイクに跨る。
GM:では、シーンを切っていいですか?
翔太:あ、真理に対して絆/エゴを取得したい。(ころころ)達成値29、絆/不信で取得します。
GM:いきなり不信とはひどいなぁ、はっはっは。では改めて次のシーンへ。

▼絆/エゴの変化
翔太:真理に絆/不信を取得。



珠裳:ちなみに、写真の使い道は?(笑)
幸見:念のため、カスピールと同一人物でないかの確認とか?
翔太:なに、使い道を具体的に提示してもいいのか!? そりゃ、夜の…(ごにょごにょ)。
珠裳:言わないでください(きっぱし)。
翔太:ちっ。



●シーン5 『女王と姫君』  シーンプレイヤー:白宮珠裳  登場難易度:7

GM:ぶっちゃけ、好きにやってくださいなシーンです。
珠裳:んじゃ捜査の基本、情報収集したいです。そして出来れば幸見ちゃんに連絡取りたいです。

○占い店『イリュージョン』/日曜日・午後

幸見:状況が許すなら、ここで合流しておこうかな。
翔太:自分が合流する理由も考えておくっす。
幸見:ファンブル以外〜。(ころころ)13で成功。
珠裳:携帯電話で幸見に連絡取ったということで。
幸見:店の外からぷるるるる、と電子音が(笑)。
珠裳:「久しぶりね。幸見。ちょっと聞きたいことがあるんだけど…って、あら」店で飼ってる猫の白雪が、たたた〜とドアまで出迎えに行きます。
幸見:店に入ってきて。「こんにちは。良いタイミングだけど…そちらも何か御用?」
珠裳:「悪魔の陰謀を望まない客人がいてね。望む真実のために協力してほしいの」幸見にお茶を勧めて、全部話します。
幸見:「ふぅん。…悪魔から『別の悪魔の陰謀を阻止しろ』という依頼ね。解らない理由じゃないけど…」
珠裳:「まあ、一応確かめてみましょうか」水晶玉を取り出して。
幸見:「同感。裏を取っておく必要はあるものね」
珠裳:カスピールを調べれますか?
GM:ん、どうぞ。それじゃあ……〈知識〉〈情報:魔物/裏社会〉どれでもどうぞ。
珠裳:んじゃ〈情報:魔物〉いきます。情報屋込み、(ころころ)達成値14です。情報でこんな良い数字出たの初めて…。
幸見:全部出たかな?
GM:彼女は、確かに魔界の大侯爵に相違ありません。魔と人の融和という題目も、彼女のこれまでの行動を追えば、あながち建前とも思えませんね。
珠裳:行動?
GM:はい。今回の事件のような、悪意ある魔の行動を阻止したり、人間社会に溶け込みたいものの寄る辺の無い魔の世話をしたり。多岐に渡っています。
幸見:真意はどうあれ、普段の行動と今回の依頼に矛盾はない、と。
GM:そうです。サタニルを追っているというのも、確かなようです。
幸見:私は連続失踪事件とサタニル、両方調べて良いのかな?
珠裳:お願いします、情報低いので。
GM:サタニルは〈知識〉〈情報:魔物〉、事件は〈情報:噂話/警察〉です。
幸見:まずはサタニルで〈情報:魔物〉かな。メフィストに連絡を取ってみます。(ころころ)達成値23。事件は〈情報:噂話〉で。死霊課からもらったデータと、巷の噂話を照合してみます。(ころころ)達成値22。
GM:はっはっは、高い高ーい。
珠裳:任せて良かった(笑)。
GM/メフィスト:「ははあ、サタニルでありますか。我輩も直接の面識があるわけではないのですが、有名な輩ですなあ」
幸見:「最近の動向や現在の居場所とか、情報は掴めていますか?」
GM/メフィスト:「現在、東京に赴いているという噂は耳にしておりますが、それ以上はさっぱりですなあ。その昔、モーゼの奴めに打ち据えられて、盲になったという話もありますが、実際のところは定かでありませんな」
幸見:「何か“良いこと”を企んでいる、という話を聞いているんですけど…」
GM/メフィスト:「おお、それなら小耳に挟んでおりますぞ。なんでも、たいそう熱心に化け物を育て上げているとかいないとか」
幸見:「どんな化け物か、聞いてますか?」
GM/メフィスト:「さて、そこまでは……。そのような無粋なやり口は、我輩の好むところではありませんのでな」

(舞台裏)
翔太:こっちにある情報判定必要そうなのは、楢香、真理、左目に包帯を巻きつけた男の3つなんだが。
幸見:…片目の男?
珠裳:包帯男=片目の男かな? それとも化け物の方かな?
幸見:包帯男=サタニル?
翔太:サタニル=電柱の影でハァハァする男で繋げていいのか?
幸見:悪魔だと性別や外見は当てに出来ませんからねぇ。可能性の一つ、くらいかな。
珠裳:なるほど。《偽りの仮面》とかありますしね〜、珠裳も持ってるけど。
翔太:じゃあ、こっちはハァハァ男のことを聞き回ってるということで、その線で合流かな?
珠裳:それが無難そうですね。


幸見:「サタニルの手口で、何か特徴的なものはありますか? もしくは、サタニル自身に弱点とか、正体を知る糸口があったりは…?」

翔太/偽メフィスト:「一日一回以上電柱の影からハァハァしないと存在を維持できないのでありますなぁ」(笑)

GM/メフィスト:「さて……彼奴も悪魔ですからなぁ。“人の喜ぶこと”はさぞや好みでしょうが、我輩とて悪魔の全てを存じているわけでもないゆえ、あまりお役にはたてそうにありませんなぁ。いやまったく、面目ない」
幸見:「いいえ、参考になりました。ありがとうございます」電話を切って。「…こんな所かな。次は、こっちの資料ね…」では、結果をプリーズ。

 事件は都内の非常に狭い範囲で発生しているにも関わらず、犯人らしき魔物を目撃した例はほとんど無い。
 唯一の目撃者も、魔物を直視したことで軽い錯乱状態に陥っており、落ち着くまでは当分かかりそうである。
 また、それまではこれ以上の有効な証言を得るのも困難と思われる。


GM:疑問点などあればどうぞ。達成値の範囲のことなら分かります。
幸見:狭い範囲というのは、各所に点在してるわけじゃないの?
GM:ええ。ずいぶんと局所的ですね。かなり偏ってます。
幸見:それと、犯人の具体的な外見だとか。襲われた被害者の傾向とか。
GM:外見的特長は『巨大な腕』との証言以外、一切とれていません。実の所、目撃者の精神状況を鑑みれば、それすらも定かではありません。また、被害者に共通点があるようには思えません。手当たりしだい、と思っていいでしょう。
幸見:襲われた時間帯はバラバラ?
GM:いずれも真夜中ですね。血痕が見つかった場所は、いわゆる都会の裏路地ばかりです。
珠裳:住宅地ですか?
GM:いえ、歓楽街等の、賑やかな場所です。
幸見:事件発生の場所を地図で覚えておきます。翔太くんと合流した時に役立つかも。
翔太:どんな感じの遺体が見つかったかだけきちんと聞いといて。…いや、失踪か。
GM:ええ、遺体そのものは一切見つかってませんね。
幸見:「消息を絶った後に、大量の血痕が残っている」でしたからね。
珠裳:残っているのは血痕だけですか?
GM:そうです。それと、服や鞄等のみ。
珠裳:服? ちぎれて? それともそのまま?
幸見:爪痕が残ってたりとか?
GM:いえ、目立って異様な爪跡などは残されていません。
幸見:血痕に生活反応はあったんでしょうか?
GM:ええ、大部分は。
幸見:すると、その場で殺されて連れ去られたのはほぼ間違いないか…。
珠裳:それっぽいですね…。
GM:さて、他には何もありませんか?
幸見:「…これ以上は、資料と睨めっこしても無理そうね。現場近くを歩いてみる?」と、珠裳に提案。上手くすれば、次のシーンで翔太くんと合流できる。
珠裳:「そうね。後は私たちの目で確かめましょう」店の戸締まりしつつ。
GM:では、絆等どうぞ。
幸見:珠裳に絆チェック。(ころころ)失敗。エゴ/有為で。
珠裳:幸見にはもう絆あるから次にします。

▼絆/エゴの変化
幸見:珠裳にエゴ/有為を取得。



GM:しかし、サタニルよりもサマエルと言った方が通りはいいのかな?
幸見:あ、サマエルは聞き覚えがあるかも。
珠裳:『イスラムの死を司る天使。ユダヤ教では、モーセの魂を天国に運ぶのに失敗して堕天使になり、この時モーセの杖で打ち据えられ、サマエルの目は潰れ盲目になったといわれている』…今、検索して調べました(笑)。
幸見:死の天使ね…御同業か、ご先祖様だったりして(笑)。
珠裳:最終的には悪魔になったそうです。デーモン/セレスチャルかな…。
GM:ふっ。



●シーン6 『虚偽の交差路』  シーンプレイヤー:紫藤幸見  登場難易度:7

○事件現場付近/日曜日・午後


幸見:…あ、私? てっきり今度は翔太くんのシーンだと思ってた(笑)。
珠裳:私も(笑)。
GM:いや、事件の捜査だから、どちらかというと幸見のシーンの方が適当かと思いまして。
翔太:まあ、自分が現場に通りかかればOK。

GM:さて、それでは何をしますか?
珠裳:同行者で登場します。現場に手がかりがないか調べるぐらいかな?
幸見:「さて……そろそろ夕方か。こんな時間から、あからさまに怪しい人なんていないとは思うけど…」一応、現場百回という事で。
珠裳:「一応調べてみましょう」
GM:まあ、警察も馬鹿ではありません。目に見える物はあらかた調べつくしているでしょうがね。
珠裳:目に見えるものは、ですね。
幸見:死霊課も調査してるでしょうしね。
翔太:じゃあ、そこに登場します。(ころころ)おお、ぎりぎり(一同笑)。
珠裳:「あら、そこにいるのは誰かしら?」
幸見:「……あら。怪しい人、発見」翔太くんを指差し(笑)。
翔太:では、「顔を怪我した男を見かけなかったか」という聞き込みをしながら通りかかります。
珠裳:「あなたも捜し物みたいね」
翔太:「おお、これはこれはぁゃιぃ二人組、あなたもということは、そちらも探し物みたいだね」
珠裳:「ええ、そうよ。人を食べる化け物に心当たりはないかしら?」あっけらかんと尋ねます。
翔太:「流石にそんな変質者は知らないな」夢の話と現実は今の所ごっちゃにしません。
幸見:「……翔太くんが“男の人”を捜してる、ということは。“日本守護”の関係かな?」小首を傾げて。
翔太:「いや、単に興味だ。顔の左目に包帯を巻きつけた変態を探しているんだけど知らないかな? 罪状はストーカーだ。友人の家の近くで見かけてね」
珠裳:「さすがにそんな怪しい人は見てないわね」
幸見:「私も知らないけど…誰がストーカーされたの?」
翔太:「僕の学友といえば良いか? ただちょっと訳ありでね。目下、怪しい奴から調べていこうかと思ってる。僕たちで“訳あり”と言えば解るだろう?」
幸見:事件現場で翔太くんに会ったということは、楢香の家とこの場所は近いの?
GM:うん、近いね!
幸見:「…だったら、もっと怪しいというか…危ない人に心当たりがあるけど」連続失踪事件について、翔太くんに話します。
翔太:「なるほど、最近の失踪事件はそういう話になっているのか」考え込む。
幸見:「真夜中にこの辺を歩き回ったら、会えるかもね…犯人さんに」
珠裳:「そして事件に関わるのが悪事を企む悪魔ってわけ。悪魔は人を誑かし、災いをもたらすもの。あなたのご学友にも関わりがあるのかもね」
幸見:「残された痕跡から見て、丸ごと“食べられちゃってる”と考えて良さそう。気をつけた方が良いと思うな」
翔太:「なるほど。悪魔まで関わるとなると、自分一人で首を突っ込むのはマズいということか」

GM:ふむ、この流れはなんとも……。
珠裳:え。まずかったですか?
GM:ん、ああいえ。どっちに転ぶか判別しづらいから、ちょっと面倒かなと思っただけです。お気になさらず。
珠裳:どっちに転ぶ?
翔太:ん? 予定された方向さえ、言ってくれればそっちに方向修正しますよ?
幸見:「食べられてる」の辺りで夢と繋げるかな〜と。
珠裳:楢香が実は化け物の正体で、夢で見たのは事件を起こした時の映像だと思ってました。
翔太:まあ、そうだろうな。
幸見:悪魔が起こした事件の記憶を楢香に見せて、彼女の守護者を本物の化け物に変えようとしている可能性も。
珠裳:ああ、なるほど…楢香が操られてて、守護者が事件を引き起こしているとか?
幸見:そういうのもありかなと。
珠裳:結論、今の段階ではよく判らない。
幸見:フラグ立ちそうだし、樽谷家と楢香について調べましょうか。
珠裳:私、包帯男も調べてみたいな。

翔太:「どうだろう。ちょっと狙われてそうな人物に心当たりがあるのだが、関わってみる気はあるか?」
幸見:「…手がかりになりそうなら」
珠裳:「望む真実があるのなら、私はそれを叶えるだけよ」
翔太:苦笑しつつ。「最初からキナ臭い気配がしていたが、まさかここでこう繋がるとはね。鎖刀の血からは逃れられんということか」自分の初期エゴである『国を護る』で絆チェックしたいです。
GM:はい、どうぞ。
翔太:絆チェック(ころころ)成功、エゴ/驕りを絆/誇りに変更します。
幸見:あ、私も珠裳への絆チェックします。(ころころ)うう、失敗…。
GM:ままならないね(笑)。
幸見:樽谷楢香に関して調べられますか? 家系に関しても含めて。
翔太:「楢香のことを調べるのなら、そこのお手伝いさんである真理という人も調べてくれないか? メイドさんだぞ。なんと恥らった写真もここにある!」
GM:えーと、まず楢香についてですか。それと、家系ですか。家族ではなくて。
幸見:魔物の血が混じってるとかじゃないのかな、とPLが思ったんですが…今調べるのは不自然かな?
GM:うーん、家系までいくのはちょっと突飛かなという感じではあります。
翔太:まあ、狙われそうな可能性を調べるのならありかもしれん。門の前でハァハァされてるんだし。
幸見:ともかく、楢香本人とその周辺について、で。
GM:では、とりあえずは楢香本人のみでどうぞ。えーと…〈情報:噂話〉だけかな。
幸見:(ころころ)ぐ、ファンブル寸前(笑)。達成値17。
GM:ファンブルしなきゃたいてい出るって(笑)。えー、出生などにも特に不審な点はない、ちょっと身体が弱いだけのアンノウンマンです。
珠裳:ちなみに今、寝込んでいるのはどうして? 何かの病気ですか?
GM:ええ、魔なんてこれっぽっちも関係ない、ごくありふれた病気です。
珠裳:肺とか?
翔太:クロイドフェルトヤコブ病?(別名:狂牛病)
幸見:じゃあ、次は真理というメイドについて。
GM:真理についてなら……これも幸見だと〈情報:噂話〉だけかな。
幸見:情報屋込みで(ころころ)達成値18。出目が悪い…出目が…。
GM:だからファンブルさえしなけりゃ十分だと以下略。

○天瀬 真理  〈情報:噂話〉
 事故で両親を喪い、親戚筋にあたる樽谷の家で、幼い頃より使用人として働いている。
 柔和で面倒見がよく、一人っ子の楢香にとっては、実の姉同然の頼れる人物となっている。


珠裳:事故ですか?
GM:ええ、事故だそうです。
翔太:「どうして真理を調べるかって? そりゃメイドさんで何かのネタにつk……いえ、男が見ていたのが門から家だったので、家の中の誰かが狙われていると思ったからです」
珠裳:「なんだか説明口調ね」
幸見:「……とにかく、プロフィールを見る限りでは普通の人みたいね」
珠裳:それでは包帯男について調べたいです。
GM:じゃあ……これも〈情報:噂話〉か。
珠裳:う、技能の低い方。でも振る(ころころ)達成値9…って、ほとんど判らないんじゃ…。
幸見:私も調べておきましょうか。(ころころ)達成値18。さて、いい情報は取れたかな?
翔太:情報は出汁なのか(笑)。
幸見:匙加減がポイントです(何
GM:男はこのところ、たびたび樽谷の屋敷の様子を伺っているようです。特に何か危害を加えようという意図があるわけでもないようですが……どういった人物なのか等は、はっきりしませんね。なにぶん、調査内容が割と茫洋としているので。
珠裳:つまり、よく判らないってことですか?
翔太:「(場合によっては真理の『事故』のことも調べないといけないか…)」
珠裳:真理の両親が亡くなった事故は、特に魔の絡みはないんでしょうか?
GM:詳細は、先ほどの調査でははっきりと判りませんでしたね。
翔太:「コーヒーを奢りましょう。それから件の家まで案内します」
珠裳:「あら、それはいいわね」
幸見:「えぇ。一度会ってみた方がいいみたい」
翔太:「この近くに『ハードボイルドが飲むようなコーヒー』を出す店があるんですよ」
GM:ちょ(笑)。
珠裳:アニマがいそう(笑)。
幸見:「パフェの美味しい喫茶店の方が良いなあ」
珠裳:「ケーキの美味しい店でもいいわね」
翔太:「それぐらいなら奢らせてもらいますよ」という所で、次は楢香の家の前か?

GM:はい。では、改めて絆取得どうぞ。
翔太:紫藤幸見に対して絆を取得します。絆チェック(ころころ)34で成功、絆/有為で取得しました。
珠裳:人間性高いなあ。
翔太:消費人間性も多いですけどな。
幸見:私は今は良いです。楢香に会ってからで。
珠裳:私も翔太に対して絆とります。(ころころ)…あう、失敗。エゴ/有為で。

▼絆/エゴの変化
翔太:幸見に絆/有為を取得。
珠裳:翔太にエゴ/有為を取得。



翔太:どこら辺が有為かって、ケーキとパフェとコーヒーで有耶無耶のうちに自分の事件を手伝わせてる辺り(ぁ
珠裳:その分ジャンボデラックスパフェとか奢らせてるかも(笑)。
幸見:手がかりになりそうだから付いてきただけだし。助けるかどうかは真相次第(ぇ
翔太:それでも二人で3千円から4千円でっせ。下手すりゃ命に関わる仕事を二人4千円で雇うなんて破格もいいところですな。
幸見:私、元から報酬もらって動いてるわけじゃないもの(笑)。
珠裳:私もお金は受け取ってないや。



●シーン7 『覗く男』  シーンプレイヤー:佐藤翔太  登場難易度:7

○樽谷家/日曜日・夕刻

翔太:まずは外から見て、あの家を判断させます。少しは怪しい気配が出てると思うので。
珠裳&幸見:同行します。
GM:はい。では、どうしますか?
翔太:「あの家です。少なくともあの家にいると魔物の気配がしますね」
幸見:怪しい気配とやら、出所は判ります?
GM:出所というか、もう家自体がたいへん臭いです。気配が強すぎて、その中での詳細の特定などはそうとう難しいでしょうね。
幸見:それ、普通の人間には感じ取れないの?
GM:ええ、魔の者以外には。
翔太:「普通の人は、居心地が悪いとかそんな感じで受け取るのだと思います。普通の人間は魔物の気配なんて知りませんし」
珠裳:周囲に誰かいないか警戒します。
GM:じゃあ、〈知覚〉でどうぞ。
翔太:〈知覚〉判定、(ころころ)7!
珠裳:(ころころ)達成値10。
幸見:私も(ころころ)達成値10。
GM:ん、では幸見と珠裳は、例の包帯男とやらが、路地の角にいることに気付きました。
珠裳:気づかれないように目配せ。追いかけます?
幸見:追いつけるかなぁ?
珠裳:尾行って出来ましたっけ?
幸見:このまま何食わぬ顔で家に入り、こっそり裏口から回り込んで捕まえるというのは?
翔太:自分が引き付けて、回りこむとか。
珠裳:そうしましょうか。
幸見:そうね、それでもいいかも。向こうはまだ気付いてない…んだよね?
GM:はい、多分。
翔太:包帯男が路地の角にいるということは、家の前じゃないってことですよね?
GM:ええ。
翔太:僕が家の前まで出て注意を引き付けるので、回りこんでください(ぼそぼそ)
幸見:「(OK)」頷く。
珠裳:「(それじゃ、行きましょうか)」
翔太:じゃあ、普通に表に出て楢香の家の前まで行きます。そしてそこで少し悩んでからインターホンを押す。どすっ!
GM:それがインターホンを押す音なのか?(笑)
翔太:指を押さえて蹲る。「ぐおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉ…!」インターホンの音と、全力で突き指した馬鹿が家の前にいるわけで。
GM:あ、ボタン自体はちゃんと押せたのね。
翔太:ボタンは押しました。ふるぱわぁで! 何事にも全力でぶつかります!
珠裳:ボタン、壊れません?(笑)

幸見:その間に男の後ろへ回り込みましょう。問題は…〈運動〉判定で捕まえて、とか言われると私は無力なんだけど(笑)。
珠裳:〈運動〉は7、アーツ使えばもうちょっといける。
幸見:もし〈運動〉で捕まえるのなら、一番の適役は翔太くんなのよね…(一同笑)。
翔太:運動神経はさり気に良いから。魔物相手に必死になって逃げるために。
珠裳:ふと思った。住宅街で《獣化》使って良いものだろうか…?
翔太:いろんな意味でまずいと思う(笑)。
幸見:目撃されても記憶は消せるけど、あまりやりたくないな。コスト的に(笑)。
珠裳:同じく。アーツがもったいない(笑)。幸見とタイミング合わせて男に飛びつきます。
GM/男:「う、うわぁ!?」大した抵抗もなく、包帯の男はあっけなく取り押さえられました。
珠裳:あれ、判定もなし?
幸見:エキストラなんでしょうね。
GM:思いっきり不意打ちで二人がかりに飛びつかれて、いくらなんでも対応できんでしょう(笑)。
珠裳:「見つけたわよ。ストーカーさん」
幸見:「…捕まえた。取りあえず、あなたのお名前は?」

GM/楢香:「ちょっと、どうしたの!?」二階の窓が開き、楢香が素っ頓狂な声をあげます。
翔太:「男なら何事にも全力でぶつからねばと…そしてその結果です」
GM/楢香:「はぁ? ……まあいいわ。どうしたの?」楢香は胡乱げに翔太を見下ろしています。
翔太:「すまないね、楢香君。ちょっとした捕り物だよ。後で顛末を話すから、今は家に篭ってるといい」
珠裳:騒ぎになる前に、人目につかない所まで行って尋問しましょうか。
GM/楢香:「よくわからないけど……まあ、いいわ」渋々というように頷きます。

幸見:男に耳打ち。「逃げようとしたら大声出します。警察呼ばれたら、色々困りますよね?
珠裳:「さあ、来てもらいましょうか」男引きずって路地裏に。
GM/男:「え、あ、や、ちょっと! 僕は――」ずりずりと引きずられていきます。
翔太:じゃあ、二人と一緒に路地裏に篭りましょう。
GM:はい、了解。


○路地裏

幸見:では、質問させてもらいましょうか。「あなたは誰ですか? 何故、あの家を見張っていたの?」
珠裳:「返答次第ではただではすまないからね」
GM/男:「そ、それは……――というか! 君たち、いったい何なの? いきなりこんな……」
珠裳:「今の立場わかっている? ストーカーか、下見に来ている泥棒よ」
幸見:「…真理さんに何か御用ですか?」とカマかけてみる。判定が必要なら〈交渉〉で受けて立ちます(ぉ
GM/男:「ま、真理? 真理さん、って誰のことだよ?」困惑していますね。
珠裳:真理さん絡みではないと。
翔太:「早く吐いた方が身の為だよ。この女、どんな輩も一発で自分が穢れた魔女だと告白する魔女狩り時代の拷m……尋問を知っているからね」
珠裳:「今なら何もしないわよ」にっこりと笑って。
幸見:「…身元を証明できる物、何か持ってますか? 何なら今すぐ警察呼んでも構いませんけど」携帯を取りだしてみせる。
GM/男:じ……自分の家の様子を見てて、何が悪いんだよ……」弱々しく呟きます。
翔太:「…………」
幸見:「…知り合い?」翔太くんを見る。
GM/男:「あんたら、まさか親父に雇われた――ようには、見えないよなぁ……」
珠裳:質問、男の年齢は?
GM:若いです。二十歳そこそこといったところでしょうか。
幸見:一応聞きますけど、この人から魔物の気配はしませんよね?
GM:さっぱりですね。
翔太:「すまんが名前は?」
幸見:「免許証か何か、持っていたら見せてくださいます? このまま解放するには、あなたの挙動は怪しすぎますから」
GM/赤也:「赤也……。樽谷 赤也。免許証なら……ほら、ここに」包帯こそありませんが、免許証の写真は、紛れもなく目の前の男本人のようです。
珠裳:「あの家の娘さんとの関係は?」
翔太:「…………親父という言葉と樽谷という苗字から、あの家の息子さんだろうね」
幸見:「勘当されたお兄さん、というところかしら。それで家に入れず様子を見ていた?」
GM:赤也と名乗った青年は、こくりと小さく頷きます。
幸見:「『親父に雇われたのか?』と聞いたところからして、あまり仲は良くなさそうだものね…」(溜息)
翔太:イケナイなぁ珠裳君。いきなり拷問しようだなんて」凄くイイ笑みを浮かべながら裏切ろう(笑)。
珠裳:「こそこそ窺うなんて、不審人物もいいところよ」呆れて。「それと、言い出しっぺは貴方じゃない?」翔太に冷たい眼差しを向ける(笑)。「尋問の基本は飴と鞭。私は鞭の役をやっただけよ」にっこりと。
幸見:「ストーカーと勘違いしてたことは謝ります、ごめんなさい」ぺこりと頭を下げる。
翔太:「うむ、不審者を目撃したから解決に尽力しようと、僕は善良な市民の模範だね」
GM/赤也:「君たち……本当になんなの?」どうやら身の危険は去ったようだと感じ、不思議そうに尋ねます。
珠裳:「ただの通りすがりよ」きっぱりと。
幸見:「……こちらの佐藤翔太さんは楢香さんの友達です。私たちはその知り合い。彼が楢香さんの家の付近で、不審な人物を見かけたと言っていたので…」と説明します。
翔太:「うあ、いきなり全部バラサレタ!」
幸見:「…要するに。全部、翔太さんの誤解だったんです。本当にごめんなさい」(しれっ)

 ―――殊勝に謝る振りしつつ、全責任を翔太に押しつける少女、幸見。

GM/赤也:「そうだったのか……。いや、確かに俺も紛らわしかったんだよな。今はこんなナリだし」苦笑交じりに、包帯を示して呟きます。
珠裳:「仕方がないわよ。ガールフレンドが心配だったんだからね」にんまりと(ぇ
翔太:「ガールフレンド、日本語に直訳すると『女友達』。ふむ、字面は合っているな。日本語とは奥深い…。ともあれ―――続きは家の中でしましょうか」
GM/赤也:「家の中って……それは……」
珠裳:「そういえば、その傷はどうしたの? 差し支えがなければ教えてもらえるかしら」
GM/赤也:「いや……単にバイクでコケただけだよ。大したことはないんだ」

翔太:シーン切って、楢香の家に移動しない?
幸見:どうも、勘当されたのは本当みたいですし。入りたくとも入れないんじゃないかと。
珠裳:近くのお店にでも行きましょう。
翔太:まあ、とりあえず仕切り直す為、場所変えましょう(こくこく)。
幸見:そうですね…絆チェックしたいし(ぉ
珠裳:同意見。このお兄さん、情報持っているといいなあ…。

翔太:「家に入りづらいのなら喫茶店でも構わない。僕は路地裏でしゃがみこんで、いつまでも話をするつもりはないぞ?」
幸見:では、近所の公園で話を聞きましょうか。喫茶店でも良いけど。そして三度、珠裳への絆チェック!(ころころ)良し、やっと成功! 絆/連帯感で。
珠裳:翔太の絆チェックいきます。(ころころ)はう、19で変わらず…。
GM:他にはありませんか?
幸見:んー、連続失踪事件の犯人に絆取得チェックを。(ころころ)成功。絆/追求で。
珠裳:んじゃ赤也に対して(ころころ)20、あぶな!? 赤也に絆/興味で。

▼絆/エゴの変化
珠裳:樽谷赤也に絆/興味を取得。
幸見:珠裳へのエゴを絆/連帯感に変更。事件の犯人に絆/追求を取得。



翔太:うーむ、赤也が犯人でないとするとやはり家の中が怪しいわけで、犯人は楢香でガチっぽいな。
幸見:よく見たら…《ヴォイド》ばかり無駄に三発もあるね、このパーティ(笑)。
翔太:正直な話、《突然変異》と《怒髪天》のコンボのせいで魔獣化できないもの、俺(笑)。防御判定も出来ないHAを防ぐ為、《ヴォイド》は必須だった(笑)。
珠裳:魔獣化しても打撃力がなし。私、微妙なのが《獣の生命》。
翔太/偽珠裳:「この程度では私は滅びぬ! 私を本気にさせたな!」
珠裳:もうちょい強かったら、そのセリフも言えるんだけどな…。



●シーン8 『真実と矛盾』  シーンプレイヤー:白宮珠裳  登場難易度:7

○喫茶店


翔太:『泥水のような』と形容されるコーヒーを啜りながら「ハードボイルドゥ」と呟いてます。
珠裳:さっきの店ですか(笑)。
幸見:「…………苦い」一口飲んで顔を顰める。
珠裳:「さて、それではお話といきましょうか」平然と飲みつつ。
GM:では、赤也は所在なげに縮こまってます。
翔太:「で、なんで家に帰らないの?」
GM/赤也:「帰らない、じゃなくて帰れないんだよ……」
珠裳:「なぜ?」
GM/赤也:そりゃあ……勘当、されたからだよ」恥ずかしげに俯きながらぼそぼそと答えます。
幸見:「(あー、やっぱり…)」コーヒーに砂糖とミルクを放り込みつつ。
翔太:「なんで勘当されたのさ? 勘当ってことは相当無茶やった結果だろ?」
珠裳:「夜の遊びでも過ぎたのかしら」
幸見:「(自分の夢と、親の希望が相反したとか…そんなところじゃないのかしら)」
GM/赤也:「高校出てすぐ、『ミュージシャンになる』って言ったんだよ。あの時の俺、馬鹿だったからさ」
幸見:「(よくある話ね……でも、そうすると彼は事件と無関係?)」コーヒー飲みつつ考え込む。
翔太:「その様子だと夢破れて戻ってきたってわけだ。成功したのなら胸張って帰ってこればいいわけだもんな」
幸見:(遮るように)「その事については、これ以上詮索しないわ。ところで赤也さん、最近家の周囲で何か変わったことはありませんでした?」
翔太:「失敗しちゃったから行く所なくて戻ってきた。だけど恥ずかしくて家の周りをうろちょろするのが精一杯と…」
珠裳:「何の解決にもならないでしょうに」
幸見:…翔太くん。『お兄さんを虐めてた』って楢香さんに報告されたい?」と小声で釘を刺す(ぇ
翔太:別に……僕はこういうのが嫌いなだけ」誰ともなしに呟く。
GM/赤也:「違う!」テーブルを勢いよく叩き、立ち上がります。
幸見:「…違うって、何が?」見上げて。
珠裳:「座りなさい。人目を引きたい?」
GM/赤也:「あ……。す、すまない」申し訳なげに座りなおします。
珠裳:「間違いならば謝るわ。何があったのかしら」
翔太:「とりあえず、この二人の質問に答えてあげてくれないかな。あんたの為にだいぶ振り回されちゃったんだからさ」
GM/赤也:「そりゃあ、夢は諦めたさ。というか、才能ないことなんて、分かってたんだよ。……結局、勉強しなおして、ちゃんとした大学入ったんだよ。……でも駄目だなぁ。今更、会えないよ」
翔太:「ははっ、確かにそりゃ格好悪いな」
珠裳:「なぜ? どんな理由があろうとも、あなたの家であることには変わりない」
GM/赤也:「さんざわがまま言って、親の期待裏切って……。どんな顔して出ていけばいいんだよ」そう言って項垂れます。
翔太:「そりゃえらい恥ずかしいわ」
幸見:「それに関しては、“ちゃんと家族に向き合って話し合おう”以外のコメントは出せないわね」
珠裳:「でも、今は進もうとしているのでしょう?」
GM/赤也:「ああ」
珠裳:「あなたを足止めしているのは恐れという名の停滞。一歩進んでみなさい。あなたは歩み始めているのだから」
翔太:「今更恥を一つ二つ上塗りしたってどうってこともないだろ? アンタの妹さんにも言ったことがあるんだけどさ。結局、最後はアンタ自身が覚悟を決めて、アンタ自身が決着をつけなければならない。小さい頭一つ下げる覚悟もないのに、家に帰れるなんて決着が着くもんか」
GM/赤也:「……ああ、そうだな。その通りだ。……はは、情けないなぁ、俺」
珠裳:「人は迷いながら足掻くもの。頑張りなさいな。少年」
GM/赤也:「ありがとう、なんか踏ん切りがついた気がするよ。……ああ、それで、俺に何か聞きたいんだって?」
幸見:「……あなたが見ていた自宅近辺で、最近何か変わったことはない? どんな些細なことでも良いの。気付いたことがあるなら、教えてください」
GM/赤也:考え込む素振りを見せたが、「いや……。悪いけど、心当たりはないなぁ」ほどなく首を振って答えた。
珠裳:「家の周りにいるのは何時頃?」
GM/赤也:「特に決まった時間なんてあるわけじゃないよ。講義やバイトのない時に、ふらっと来る感じだから」
幸見:「…さっき真理さんの名前を出した時、まるで知らない風だったけど……赤也さんが家を出たのは何年前でした?」
GM/赤也:「そう、そうだ。さっきから、真理っていったい誰のことなの?」
幸見:「親戚の娘さんだそうですけど、聞き覚えは全然ありませんか?」
GM/赤也:「いや、覚えはないな……」
翔太:「ちょっと待て。高校出て、そこから飛び出したんだから…長くとも5年は経ってないぞ?」
幸見:「幼い頃から使用人として働いている、という話だったけど。これは…もしかして」
珠裳:「あなたの家族構成を教えてくださる? それと家には他に誰がいるの?」
翔太:ちょっとデジカメで撮った写真を見せます。真理の年齢は何歳ぐらいに見える?
GM:20歳前後ぐらいですねえ。

幸見:ビンゴ。そういえば、GMの反応も何か妙だったんだ(笑)。《歪曲する真実》でも使われてたかな。
翔太:デーモンだから、それはあり得るな。
GM:『一人っ子の楢香にとっては、実の姉同然の頼れる人物となっている』への追及がなくて僕ぁさびしいよ(何
珠裳:あ。
翔太:しまったぁ! なんとなくおかしいと引っかかっていたのに!(笑)
幸見:あぁ、そっか。家族構成もあったんだ(笑)。
珠裳:今、試しに赤也に聞いてみたけど…赤也に聞いても意味がない!?
幸見:写真を見せても「誰、この人?」で終わりそう(笑)。

GM/赤也:「家族は親父とお袋、楢香に俺。それに、使用人の大江さんだけど?」
翔太:「ふん、決定だな。兄貴と同年代なのに、働いていた期間を考えると知らないはずがない」ハンターとして意識を切り替える。
珠裳:「その大江という方はお幾つぐらい?」
GM/赤也:「俺が家を出た時で……そうだな、もう60くらいだったのかなぁ。ひょっとしたら、もう辞めてるかもな」
翔太:「それより、大江という名前の行方不明者を警察に問い合わせろ。そっくり入れ替わった可能性もある」
GM/赤也:「……なに? うちで何かあったの?」
幸見:「…たぶん無駄だろうと思うけど、一応連絡しておくわ」携帯で死霊課に。
珠裳:大江さんって今もいるんですか?
GM:いないようですねえ。
珠裳:「後は本人に確かめてみましょうか」
翔太:「念入りだな」
珠裳:「真実と嘘は、混ぜると判りづらくなるのよ。果たして誰が嘘つきなんでしょうね」クスクス笑って。
幸見:「確かめるのは良いけど、楢香さんはどうするの? 当然向こうも利用しようとするはず」

GM:で、散々情報引き出した後の赤也はどうするんですか?
珠裳:家に連れて行くのもまずいような気もするけど…。
幸見:連れてはいけないでしょ。冷却期間をおいた方が良いとか何とか説得して、少なくとも今日と明日は家に来ないよう念を押します。
翔太:「とりあえず、今日はネットカフェかどこかで泊まっておいた方がいい。妹さんが病気で宿題を持っていったんだが、そんな状態で逢いたくはないだろう? まだ心の準備もしてないだろうし」
珠裳:「再会は、また今度ね」
GM/赤也:「……そうだな。もう一度頭冷やして、詫びの文句でも考えておくよ」頷き、そう答えます。
珠裳:シーン切る前に赤也を調べても良いですか?
GM:ん、調べるとは?
珠裳:よく考えたら、赤也に対して情報振ってないな〜と。
GM:赤也は本人にさんざ問いただしたから、別にもう新しい情報なんて出てこないよ?(笑)
珠裳:ああ、んじゃ赤也に対してはいいか。
幸見:真理に関して再調査できます? 今度は〈情報:魔物〉で。
GM:〈情報:魔物〉? それよりは〈情報:警察〉とかの方がいいかな。
幸見:〈情報:警察〉ですか? ではそっちで。(ころころ)達成値22。
GM:うん、はっきりした。戸籍等、巧妙に作りこまれてはいますが…『天瀬 真理』なんて人間は、“この世に存在していない”。これは確実な情報です。
幸見:「…決まり。“いるはずのない人物”、即ち本命ね」
珠裳:Whodunit誰が犯人なのか、調べることは全部出たみたいね」
翔太:「天瀬真理、少なくとも彼女が何らかの関与をしているということだな。しっかし参ったな……楢香の奴、どうしたらいいんだ? ヘタすりゃ廃人だぞ」
珠裳:「偽りの絆より、本物の絆を確かめなさい。期待しているわよ」

幸見:これで更に捻って“真理の方が実は入れ替わった本物の娘”だったらやだなぁ(笑)。
珠裳:それはありそうで嫌だなあ…。
翔太:捻りすぎて腸捻転起こしそうだな(笑)。
GM:ちなみに『天瀬 真理』って名前は、ほんのりアナグラムだったりします。
珠裳:あませまり?
幸見:『amasemari』で『samaeru』…かな?
珠裳:おお。麻那さん、すごい。全然わからなかった。
GM:『I am Samael』です。どうだ、しょーもないだろう!(一同爆笑)
幸見:そう来ますか(笑)。『楢香』も名前的には十分怪しいんだけど…。
GM:「みんなぁゃιぃ」がコンセプトですので(笑)。では、シーン切ります。
翔太:じゃあ、ここでサマエルに絆取得しちゃいます。(ころころ)よし、これで絆7つ! もちろんここは敵同士ということで絆/敵意です。
幸見:赤也に対して絆チェックしようかな。犯人はサマエルで確定っぽいし。(ころころ)成功。絆/憐憫で(ぉ
珠裳:翔太のエゴ書き換え(ころころ)…失敗、エゴのままで。なんで三回も失敗するんだろ…。楢香に対して絆取ります。(ころころ)絆/慈愛で。

▼絆/エゴの変化
翔太:サマエル(サタニル)に絆/敵意を取得。
珠裳:樽谷楢香に絆/慈愛を取得。
幸見:樽谷赤也に絆/憐憫を取得。



GM:次はもう、家に乗り込むってことでいいのかな?
翔太:どうしようかなと。家の前で楢香だけを呼び出すのはありかな?とちょっと考えたりしてる。だけど、そこで楢香だけを隔離する手段を思いつかない。
幸見:シーンに入ってから、結界器で楢香をシーン外に出せば保護できるんじゃないの? 楢香がエキストラだと仮定して、の話だけど。
GM:まさか楢香がエキストラだなんて思ってないよね?(ニマリ)
珠裳:真理だけを呼び出すとか。
翔太:後もう一つ、楢香が本当に事件に関与しているという証拠がない。
珠裳:ああ、そういえば…何でサマエルが楢香の家にいるか判らないし。
幸見:じゃあ、実際に真夜中見張ってみる?
珠裳:そっちでいきます?
翔太:家には乗り込むが、楢香に会うのが目的かなぁ。それか、もしくは楢香が事件に関与してるという証拠が欲しい。
幸見:家の中でも探索します?
珠裳:とりあえず乗り込みますか。
翔太:うーん、夜に俺が出歩こう。それで俺が襲われて、楢香の夢の中に俺が出てきたらほぼ確定だろ。
GM:やや……。
珠裳:囮ですか。
翔太:襲われたらさっさと逃げるよ。どう考えてもサマエルの手の内にある以上、楢香も何らかの役割を持っていると考えるのが普通だろうし。
翔太:じゃあ、二人は家で楢香を見張ってて。俺が外で囮になる。襲われたら携帯を鳴らすから、そうしたら速攻で楢香を起こせ。
珠裳:翔太の傍にはいなくていいの?
翔太:そもそも襲われるのが夜中の話だからなぁ。



●シーン9 『砕かれる偽り』  シーンプレイヤー:紫藤幸見  登場難易度:7

○樽谷家/日曜日・夜


幸見:さて、どうしましょうか。
珠裳:楢香に会ってみて、何かありそうだったら見張りをする。
GM:では、家の中に入るのかな?
幸見:入ってみましょうか。翔太くんの姪という触れ込みで(笑)。
珠裳:私はどうしようかな…。
GM:というか、他の皆は同行するのかな?
珠裳:一応ついていきます。幸見の親戚ということで(笑)。
翔太:そういう触れ込みで楢香に紹介します。
GM:わかりました。じゃあ、どうしますか?
幸見:死臭以外に、事件に関係ありそうな物証なり痕跡がないか、さり気なく見てみます。
珠裳:真理と楢香に怪しいところがないか観察します。
GM:えーと、もう楢香の部屋に入っているのかな?
幸見:紹介されたから、入ってるのでしょう。
翔太:「さっきの話の顛末を教えにきた」という触れ込みで、部屋に上げてもらう。
GM:では、赤也のことも話すんだね?
幸見:いきなり話すんじゃなく、まず赤也という人物を知っているか確認するかな。
翔太:ここは「変質者がいた」でいいんじゃなかろうか?
GM:ああ、そう。ならいいや。では、〈知覚〉判定をどうぞ。
幸見:助手込みで(ころころ)達成値11。
珠裳:(ころころ)達成値13。
翔太:(ころころ)達成値8。
珠裳:「そういえば、あなたにはご兄弟はいないの?」
GM/楢香:「お兄ちゃん? ええ、いるけど、今は……」
珠裳:あれ、お兄ちゃんがいることは知ってるんだ。
翔太:じーっと二人が話しかけてるのを注意深く観察します。
GM:で、〈知覚〉判定の結果ですが、翔太以外は、窓枠に小さな血痕が付着しているのを見つけました。
珠裳:「それは寂しいわね。どこかで勉強しているの?」目配せしつつ、血痕の位置を知らせる。
幸見:「……」こくり、と頷き。
GM/楢香:「分からないわ。ミュージシャンになる、なんて言ってたけど……ちゃんと食べてるのかなぁ……」不安げに呟きます。
翔太:「(食えてない食えてない)」と内心突っ込み入れつつ(笑)。
珠裳:「それは心配ね」
GM/楢香:「うん。けど……お兄ちゃんも馬鹿じゃないんだし、音楽で駄目だって判ったら、ちゃんとすると思うんだ」
珠裳:真理に対しての認識が違うって事なのかな…。
翔太:対外的に間違ったことを認識させてるのかもな。本人は覚えていても、周りが覚えていなければ話題には出さない。
幸見:「…楢香さん、真理さんとは仲良いの?」何食わぬ顔で聞いてみる。
GM/楢香:「ええ、もちろん」何の疑いも持たない、満面の笑顔で頷きます。
幸見:「ずっと昔から一緒にいるんだね。私、兄弟とかいないから羨ましいなぁ…」
GM/楢香:「うん。私も兄弟が――」そこで楢香の言葉が、止まった。
珠裳:楢香の様子を観察します。
幸見:「―――兄弟が…どうしたの?」静かに見つめる。
GM/楢香:「あれ? ……私にはお兄ちゃんがいて、それで、真理さんが……え? うそ。どうして? え?」錯乱気味に、ぶつぶつと俯きながら呟いています。
幸見:さぁ地雷か、それともフラグか?
翔太:「(くるか?)」腰を浮かせて、いつでも飛びかかれるように。
珠裳:「(用意しておいた方が良いわね)」手をかざしながら警戒します。
幸見:「大事なことなの…思い出して。“真理さんは、いつから貴女の傍にいたの?”」
GM/楢香:「だ、誰……? ねえ、真理って誰なの? わ、わた……私、そんな人知らないよ。そんな、人、私……あああ……」楢香が蒼ざめた顔を歪め、うわごとの様に繰り返し呟く。
幸見:真理が何か仕掛けてこないか、一応警戒しておきます。
珠裳:「あなたの家族は誰?」

「―――わ、私…真理なんて人、知らないわ!

 楢香が叫んだ、その時―――かちりと音が鳴り、ドアがゆっくりと開く。


翔太:「(やはり記憶の操作か!)」
珠裳:そっちを見ます。
GM:そこにいたのはエプロン姿の女性、天瀬 真理だった。
幸見:「こんにちは……真理さん。これは想定外だったかしら?」ゆっくりと振り返る。
珠裳:「初めましてと言うべきね。そして、あなたは一体誰かしら」
GM/真理:「迂闊だった……。下調べが甘すぎたようだ。こんな、無様な失態……」苛立たしげに、真理は言う。その声は今や、若い男のそれに成り代わっていた。
翔太:「やあ、真理さん。男の声もプリティですことよ。」
GM/真理→サタニル:「ふん……だが、まあいい。まだ誤差の範囲内だ」
珠裳:「メイドの真似事までして、何がお望みだったのかしら。悪魔さん」
翔太:「また、ややこしい手順を踏んだものですね…どうしてこの家に取り憑いた?」少しずつ楢香の方に近づく。
GM/サタニル:「この娘、なかなか“いい色”の魂をしていたのでな。少々悪戯させてもらったのだよ」その姿すらも、魔法のように黒マントの男に変貌し、真理――サタニルは言いつのる。「同年代の少年少女のように自由に動けない自分の身体が、随分と忌々しかったようだね。ちょっと餌をちらつかせれば、すぐに食いついてきたよ」
珠裳:「悪ふざけが過ぎたようね。あなたの遊びを快く思わない者がいるの。遊びはお終いにさせてもらうわ」
翔太:「“いい色”ね? こんないたいけな少女を騙くらかして、いったい歳の差幾つよ? いい年してロリコン趣味はいただけないね。―――巷で噂の失踪事件、アンタが関わってるな? それと楢香の夢の話、アンタ何をした?」
GM/サタニル:「まあ、まあ、少々落ち着きたまえよ諸君。せっかくだ。この娘が育てた“闇”を見てゆくといい」
翔太:「ちっ」楢香に飛び掛る!
GM/サタニル:「さあ、目覚めよ楢香。食事の時間ですよ
珠裳:「…危ない!?」
幸見:「それが、連続失踪事件の“犯人”を起こす、キーワードというわけね…」
翔太:できるなら楢香を引っつかんで窓を割り、外へ飛び出たい。
GM:サタニルが真理の声で告げたその瞬間、楢香の背中から、丸太ほどもある豪腕が二本突き出し、翔太めがけて振りかぶられた。
翔太:楢香の状態は!?
GM:意識は無いようです。ですが、腕の生えた部分に、衣服の欠損等はありません。
珠裳:「なんてことを…」

幸見:守護者、かなぁ。
珠裳:ですかねえ。情報に『腕』ってのはありましたけど、腕だけとは。
GM:パターンAだと守護者でしたが、こっちの流れだとスタンドアロンになります。
幸見:真理の正体を暴いて問いつめたのがフラグになったかな? 楢香の『真理への絆』が断ち切られたとか。
珠裳:ああ、なるほど。楢香を化け物の苗床にしてたってとこかな。

翔太:「くっ!」たたらを踏んで踏み止まる。「起きろ! 楢香!」もう一度組み付きに挑戦。
珠裳:「罪なき少女に何の悪戯をしたのかしら」
GM/サタニル:「ふむ……。もう随分大きくなったねぇ。タナトス、そろそろ出てきてもいい頃合だろう?」

 サタニルがそう告げると、腕の主が、楢香の背中からゆっくりと姿を現してゆく。
 獅子と熊と人間とをかけ合わせたような異形の相貌。
 血走った深紅の瞳は悪意に爛々と輝く。奇怪に捻くれた二本の角は、さながら悪魔のよう。
 鋼色をした筋骨隆々の肉体は、ゆうに2メートルを越える。
 それを包み渦巻く赤黒い邪悪の炎が尾のように伸び、魔獣の下半身となっている。


珠裳:タナトス…ギリシアの死の神。ニュクス(夜)の息子でヒュプノス(眠り)の兄弟…ですね(今調べた)。
翔太:「完全に怪獣大決戦だな!」今なら楢香を抱えて外に出られる?
GM:難しいですね。タナトスは今、楢香のすぐ隣にいますから。
幸見:「タナトス…そちらも“死神”か。今日は少し、死神が多すぎる日ね…」くすくすと静かに、しかし場違いな笑い声を立てる。
GM/サタニル:「ふむ、何を笑うことがある? まあいい、悪いが諸君らには死んでもらおう。正体を知られたままでは、何かと煩わしいのでな」
珠裳:「それはこちらのセリフよ。望む真実のために、あなたはいらない」
幸見:「あいにくだけど…滅びるのはそちら。私は“死瞳姫”――この世界に害なす存在を、見逃しはしない」
GM/サタニル:「しかしここは、少々手狭だな。よろしい、場所を移そう」サタニルが頷き、指を鳴らす。

 ―――その瞬間、世界は塗り替えられた。
 サタニルを中心に、ベッド、棚、壁、あらゆるものが消し飛び、純白の地平だけが果てしなく広がる。
 それは幻覚などではなく、この魔獣が存分にその豪腕を振るうために用意された戦場だった。


珠裳:「準備のよろしいこと」楢香は?
GM:苗床たる楢香を巻き込まぬようにか、彼女は元の部屋に置いてきたようです。
珠裳:んじゃ楢香は戦闘に巻き込まれることはないですね。
翔太:「おいおい、こっちはただの人間だぞ! お前ら勝手に……くそっ! どうにでもなりやがれ!」
幸見:「可愛いガールフレンドと、ついでに日本を護るためでしょう? しっかり頑張ってね」翔太くんに檄を飛ばします(笑)。ついでに、私から絆を固定して愛を3点プレゼント(笑)。
珠裳:「ここで頑張らないと、良いところ見せられないわよ」
翔太:「頑張っても見えねぇよ!」珠裳と幸見の絆を固定して珠裳と幸見にAGPを1点ずつ渡す。「ああくそ、こっちはただの人間であんな豪腕当たったら死ぬッつーの」
GM:では、何も無いようならクライマックスに移行しますが。
幸見:あ、死の瞳に絆チェック。(ころころ)成功。絆/有為で。
珠裳:四度目になりますが、翔太に絆チェック(ころころ)やっと成功した〜。幸見と翔太に絆固定して、愛1点ずつ贈呈します。
翔太:これでAGP4点か…。

▼絆/エゴの変化
珠裳:翔太へのエゴを絆/有為に変更。
幸見:死の瞳へのエゴを絆/有為に変更。



GM:ああ、虹怖い虹怖い。
幸見:二人の行動終了時は、同じエンゲージに入ってくれると助かります。範囲に《彼の出番だ》を使えるので。
翔太&珠裳:了解です。
幸見:私は範囲攻撃避けるために、別エンゲージにばらけますから。
珠裳:基本接近なのでちまちま削ってます。


 

■クライマックスフェイズ■


●シーン10 『白き悪意の地平』  PC全員登場

○ドミニオン『純白の悪意』


GM/サタニル:「さあ、諸君らもこの“悪意”の贄となるがいい!」
翔太:「死ぬ前に聞きたいんだが、楢香の心の闇って何だったんだ? あいつから直接聞いてやれなくてさ」
GM/サタニル:「あの娘が、己の弱い身体を疎ましく思ったことがないとでも思っているのか? 同年代の少年少女達のように遊びまわることもできない、あの身体を! だとしたら、諸君らの言う『絆』とやらも、所詮その程度のものなのだろうなあ!」
翔太:「なるほどね!」
GM/サタニル:「さあ、もう言い残すことは無いな?」
翔太:「ないね。お前にはな」
幸見:「今の台詞は、貴方の遺言として聞いておくわ…」冷然と微笑む。
珠裳:「あなたこそ、私の狩りの相手になったことを後悔しなさい!」嬉々として。
翔太:「おい! 楢香! 聞こえるか!」天に向かって声の限り叫ぶ。「お前は他人に全てを任せて良しとする馬鹿か? 俺はお前に言った。他人が出来ることは悩みを聞いて後押しすることだけだと。結局、最後はお前自身が覚悟を決めて、お前自身が決着をつけなければならないと。ここにお前の悪夢がいるぞ! お前の心の闇がいるぞ! お前はそこで蹲っているだけか! そこで泣いているだけか!」ここで楢香の絆を愛にして楢香に投げる! 結界器である鏃のイヤリングを矢の先端に付け、それを弓で天に向かって射る!「俺はお前の後押しはしてやる。出来る出来ないじゃない、後はお前がやるかどうかだ。楢香、ここでお前の決断を見せてもらおう」
GM:翔太の声が楢香に届いたのかは定かではない。しかし、その心は必ずや、楢香の胸に響いたことだろう。
翔太:サマエルと真理と、妹の絆と国を護るの絆4点を固定化し、幸見に渡す。
GM/サタニル:「さあ、饗宴の始まりよ!」

 現在のエンゲージ:【サタニル・タナトス】 【翔太・珠裳・幸見】

幸見:範囲攻撃が有効…かな。
珠裳:範囲変更、一応持ってます。
翔太:範囲は持ってない(めそ)。
幸見:さて、いきなり《虹のむこう》いっとく?
GM:きゃー!?
翔太:逝きますか?
幸見:問題は、敵の回避能力がどの程度か判らないことだけど(笑)。
GM:回避? それって食べられるんですか?(何
珠裳:《切り裂くもの》《獣化》《爪爪牙尻尾》ってありですか?
幸見:マイナーでエンゲージが必要だから、《切り裂くもの》を使うと最初は接近するだけじゃないかな?
珠裳:あ、忘れてた。んじゃ最初は接近するだけにしておきます。
幸見:マイナーで《切り裂くもの》、メジャーで《吹き散らすもの》はあり。最初に爪出してから、次の手番で接近して殴ればいいの。
珠裳:そういえば、《吹き散らすもの》持ってたっけ。
GM:あ、そうそう。言い忘れてましたが、サタニルはドミネーターで、タナトスもアポスルです。
一同:はーい。
幸見:FPはかなり高いかもしれないね。最初から飛ばしていきましょうか。
GM:《吹き散らすもの》……ふっ、〈闇〉か。
珠裳:うん。…弱点ではなさそうかも。ただ、1レベルだから弱いのがなあ…。
翔太:《虹のむこう》使ったら、問題は全くないと思われ。
幸見:ところで私がもらったAGPは6点。あと何点くれます?
珠裳:固定してない絆があと3個。
翔太:絆は全部固定化した。
幸見:私は固定してない絆が残り4つ…うん。犯人への絆を消すか(笑)。
翔太:消すのは最後でいいんじゃね?(笑)
珠裳:《吹き散らすもの》が増えたから、人間性どうなるかな。まあ、やってれば判るか(笑)。
幸見:じゃあ、もらった6点だけ消費で良い?
GM:はっはっは、ドミネーターとビーストの頑丈さを舐めるでないよ!


▼ラウンド1

GM:セットアップです。
翔太:「悪いけれど、生き延びる為には何でもさせてもらうよ!」セットアップで《封印解除》、コスト6消費で残り人間性18!
珠裳:「奏でましょう。殺戮の調べを」《殺戮の宴》使用。
GM:では、サタニルは《絶対先制》を使用します。
翔太:セットアップで来たか!
幸見:問題は命中の判定値…。
珠裳:味方が使うと心臓に悪くて、敵が使うとタチが悪いかな…;

GM/サタニル:「“神の毒”の名、伊達ではないよ?」とか何とかデカいこと言いつつも、使用アーツはなんと驚きの《道化の笑み》だ!
翔太:「にたにた笑ってんじゃねぇ!」
珠裳:《道化の笑み》?
幸見:当たれば数ラウンド間、防御判定のCrt値+1。私は喰らっても問題ないかなー。
珠裳:防御? ほとんど意味ないです。
GM:マイナーで《魔震》使って対象全員。Crt値9で(ころころ)達成値24。〈意志〉で防御判定。
幸見:了解、〈意志〉ね。(ころころ)失敗。
珠裳:技能なしです。
翔太:オートで《怒髪天》、コスト6。《攻防一体》コスト6で防御します。Crt値6、(ころころころ)1回目を採用してクリティカル。そちらの攻撃を無効化します。
幸見:まぁ…Crt値6なら大概成功するわね(笑)。
翔太:《攻防一体》あと1回しか使えない。(ころころ)ダメージは〈刺〉の33点。
GM/サタニル:「ぬぅ……我が術をよくも!」矢に射抜かれ、苦悶を漏らします。まあ、そこまで痛くは無いな。軽減はなし。33点通ります。
翔太:ふむ。なら防御判定がクリティカルしたので、オートで《内なる獣:オリジナルスペル:略奪》コスト4。サタニルを更に追加で攻撃します。(ころころころ)1回目を採用してクリティカル。
GM:では、タナトスが《俊敏なる盾》でカバーリング。
翔太:「もう一丁!!」(ころころ)32点の〈刺〉ダメージ。
GM:32点か……15点軽減で17点入りました。タナトスに直撃した矢はしかし、その分厚い筋肉の壁に阻まれ、有効打を与えるには至らなかった。
翔太:「ちっ、硬い!」
GM:では、タナトスはHA《ブーストアップ》を使用します。

幸見:範囲攻撃が来そう。どうする?
翔太:打ち消すか?
幸見:行動を聞いてから、危なそうなら消してもらおうかな。
珠裳:んじゃ様子見。

翔太:通します。
GM:では、マイナーで《戦闘形態》。メジャーで《ロケットパンチ》を使用。
翔太:単体攻撃かよ! (゜д゜)
珠裳:範囲じゃなかったね。
幸見:予想外(笑)。
GM:だって動くとカバーリングできないんだもん。《吹き散らすもの》も何だかアレだし。(いっころ)2か、では珠裳に。あと、「これでフルメタルかよ」とかいう突っ込みはもう間に合ってます。
翔太:メイドロボかよ!
幸見:たぶん、一番痛くない人に行ったね(笑)。
珠裳:私、FP20ですけど(笑)。
翔太:俺は《怒髪天》使っちまったから、倒れたら立ち上がれない(笑)。
幸見:珠裳なら自力復活持ってるでしょ(笑)。
珠裳:ああ、《獣の生命》…素で忘れてた(笑)。それではかもーん…ってまだ《獣化》してない!?
GM:《打ち倒すもの》《突き刺すもの》併用で殴ります。自動クリティカルで。
珠裳:(ころころ)がんばったのに〜。ダメージください。
GM:タナトスの豪腕が振りかぶられ、強烈な衝撃が珠裳目掛けて迸る!(ころころ)27点〈殴〉ダメージ。
珠裳→玉藻:素直に魔獣化。巨大な金色の狐が現れます。「我が名は白面金毛九尾の狐なり!」
GM/サタニル:「時代遅れの狐には退場願おうか!」
翔太:「時代遅れはお前もだ!」
玉藻:「もはや話すことなど無い。命運尽きし悪魔よ」

幸見:魔獣化ですね。これで《獣の王》が使えるよ!(笑)
玉藻:やった(笑)。
翔太:なんか嬉しそうだな(笑)。
GM:火力を底上げしてしまった(笑)。

 現在のエンゲージ:【サタニル・タナトス】 【翔太・玉藻・幸見】

>サタニル
GM:では、まずは行動値20のサタニルの行動かな?
翔太:じゃあ、ここで初めてセットアップが終わったのか(笑)。
玉藻:長かった(笑)。
GM:うむ、長かった。
幸見:その前にHA《虹のむこう》いきまーす。犯人への絆を消去、もらった愛と合計して7点で発動!
GM:ん、8点じゃないの?
幸見:味方の全ダメージ+7d6で〈魔〉属性に。1点は念のため残します。
GM:分かりました。

玉藻:ということは最初に《切り裂くもの》用意して、《吹き散らすもの》&《獣の王》かな。後は敵が避けないことを祈るだけ。
幸見:《獣化》はしてたっけ?
玉藻:あ、してない。《殺戮の宴》だけ。《獣化》はオートだから、え〜と…。
幸見:たぶん避けないと思うけど、人間性に余裕あるならよろしく。タイミングは「いつでも」だし。
GM:わーい、《虹のむこう》のおかげで《属性耐性:闇》Lv10が無意味だよー!
玉藻:げ、《吹き散らすもの》やっぱり効かなかったんだ!? なんとなくそんな気がしてたんだ…。

GM/サタニル:「足掻くな。大人しく喰われるが良い」では、サタニルの行動。(いっころ)2、また珠裳か……。《資産:支配》を使用します。
玉藻:…え…?
翔太:防御いるよな?
幸見:まずいね…《電光石火》はここで使ってもらう?
GM:(ころころ)達成値26。防御判定は〈意志〉。
翔太:オート《護りの剣》コスト3で防御代行、《攻防一体》コスト6使用するっす!
GM:来ると思ったんだよ(笑)。さあ来い!
玉藻:って言うかGM、なんで私ばっかり……(泣)。
翔太:(ころころころ)クリティカル防御!
GM/サタニル:「足掻くな。運命を受け入れるがいい!」HA《死に至る病》使用!
翔太:「そんな運命いらないに決まってるだろ!」HA《電光石火》!
GM/サタニル:「消えろ、消えろ、消えろ!」その《電光石火》にHA《ヴォイド》を使用!
翔太:「お前も一緒に消えとけ! ボケェ!!!」貴様の《死に至る病》に《ヴォイド》を使用してやる!
GM/サタニル:「く……ぬ!」無理だ。通します。
翔太:(ざららーっ)61点〈魔〉属性ダメージ。更に《内なる獣:OS:略奪》使わせてもらいます。サタニルに攻撃!(ころころころ)クリティカル命中!
GM:タナトスが《俊敏なる盾》でカバーリング。
翔太:「さっさとお寝んねしやがれってんだ!」(ざらららーっ)54点〈魔〉属性ダメージ!
GM:よし、まだちょっと残ったな。
翔太:「まだ倒れないか!」
GM/サタニル:「この程度で我がタナトスは倒れんよ!」

幸見:凄いね、まだ魔獣化しないんだ。
翔太:二体でダメージ分担してるしなぁ。
GM:魔獣化すると脆いんですよ。サタニルにいたっては、《超魔の命》自体無いし。
幸見:おや(笑)。
玉藻:それで《超魔の命》持ってたら嫌だなあ…。
翔太:ちなみに今ので人間性マイナス11逝っちゃいました(てへ)。
玉藻:え。…絆、固定してませんでした?(おそるおそる)
幸見:は? 誰が誰に?
玉藻:翔太。
幸見:翔太が愛を渡したのは楢香では…?
翔太:楢香ですね。少なくともタナトスにもサタニルにも渡してない。
玉藻:ああ、ごめんなさい。(暫し考えて)……今気付いたのですが。人間性に対して、凄まじい勘違いをしてました。固定した絆の数を数えないで、固定してない絆だけで人間性回復を振る、と。
幸見:うわあ…それは(笑)。
翔太:おーい(笑)。
玉藻:今、リプレイで確認してきました。我ながら凄い勘違いでした(笑)。「なんか変だな〜?」とは思ってましたけど。
幸見:…今までずっと、それでやってたんですか?(笑)
玉藻:あ、だって今まで人間性0で終わってましたから。一度も人間性回復、振ったこと無いんですよ。
幸見:その解釈じゃ、迂闊にコスト消費できないでしょう(笑)。
玉藻:疑問がようやく解消できました(笑)。

>翔太
翔太:カバーリングがウザイので、片方にはさっさと退場してもらおう。サタニルに攻撃、(ころころころ)クリティカル命中。
GM:タナトスが《俊敏なる盾》使用します。
翔太:(ざらららーっ)60点〈魔〉属性ダメージ!
GM:翔太の矢がタナトスの胸を打ち抜くと、この世ならざる叫びをあげ、タナトスは苦悶に身をよじった。魔獣化し、HA《超魔の命》を使用します。
翔太:「本気を出すか?」

>玉藻
幸見:《獣の王》、ここで使っちゃいます? サマエルは脆いらしいし。
翔太:そうだね、それでもOKかな。
幸見:今ならカバーリング効果で二度美味しい(笑)。
玉藻:「さあ、狩りの時間だ!」オート《獣化》、マイナー《切り裂くもの》、メジャー《吹き散らすもの》、《獣の王》いきまーす!(ころころ)で、出目が出目が…達成値16。すみません…。
幸見:それはー…《神格:概念》を使用。達成値+3で19にします。
GM:ふむ……では、タナトスだけ回避をCrt値10で、(ころころ)無理か……。《俊敏なる盾》使用します。
玉藻:ん〜と、ダイス幾つになるんだろう? 《獣の王》が1Lvで…(計算中)11d6+7かな。(ざららーっ)46点の〈魔〉属性で。玉藻から発せられた気が両者に向かいます。
GM/サタニル:「馬鹿な! 我が悪意を圧倒する闇など……!」46の2倍で92点。
翔太:カバーリングで倍率ドン!(笑)。
玉藻:「私は命を惑わす誘惑者。あなたとて例外ではないわ」
GM:全身を覆う邪悪の炎を吹き飛ばされ、タナトスは最早満身創痍といっていい状態です。
玉藻:まだ倒れない!?
GM:いや、なんかFPの具合が芸術的な域にありますが、まあまだ残ってます。
翔太:「あれだけ受けて倒れないときたか……これだから魔物と戦うのはきついんだ」

>タナトス
GM:マイナーはなし。メジャーで《ロケットパンチ》。(いっころ)3で対象は幸見。《打ち倒すもの》《突き刺すもの》使用で攻撃します。(ころころ)わぁ、6ゾロ!(笑)
翔太:クリティカルしおったー!?
幸見:…仕方ない、魔獣化するか。いちおう回避、(ころころ)惜しい、無理。
GM:(ころころ)24点〈殴〉です。
幸見:身に纏った『聖者の霊氣』(*「聖骸布」相当)で防御。(ころころ)9点防いで15点通って…残ったー(笑)。
翔太:おお!(笑)
GM:のお、そんな良いもの持ってたのか!
玉藻:おおーー!
幸見:魔獣化せずコストも使わず。ラッキー♪(笑)

>幸見
幸見:…私の瞳は、“刻”さえ殺す…」マイナーで《天の光》、メジャーで範囲に《彼の出番だ》! 翔太と珠裳が未行動になります。《虹のむこう》が効いてるうちに、トドメよろしく。
玉藻:接近して攻撃しようかな。
翔太:お願いします。こっち単体攻撃しか出来ないから、2人の時イマイチ効率が悪い。

>玉藻
玉藻:んじゃマイナーで接近してメジャーで《爪爪牙尻尾》。「死ぬが良い!」鋭い爪と八本の尻尾が襲いかかります。(ころころ)達成値20。
GM:タナトスだけ回避を(ころころ)むぅ、惜しい。クリティカルせず。《俊敏なる盾》を使用します。
玉藻:やった、んではダメージ行きます。(ざららーっ)47点〈魔〉属性。さっきのとあまりダメージ変わらない(笑)。倍で94点かな。
GM/タナトス:「ウルルゥゥゥアアアアアアアァァァァァ!」全身を穿たれ砕かれ引き裂かれ、タナトスの巨体は一瞬にして消し飛びました。
玉藻:「さあ、後はお前だけ」
GM/サタニル:「馬鹿な!」

玉藻:ねえGM、聞いても良いですか? タナトスって残りFP幾つだったんですか?
GM:えーっと、58です。
玉藻:…範囲攻撃で良かった…。

 現在のエンゲージ:【サタニル・玉藻】 【翔太・幸見】

>翔太
翔太:「気にすることはない。馬鹿な茶番は、いつだって馬鹿な終わり方をするものさ!」サタニルに攻撃、(ころころころ)2回目の判定でクリティカル命中。
GM:回避できません。
幸見:回避技能が…ない?
玉藻:ないの?
翔太:うぇ? じゃあ遠慮なしに(ざらららーっ)56点〈魔〉属性ダメージ!
GM/サタニル:「う、おおおおお!」魔獣化します。苦痛に呻きながら、深紅の大蛇の姿をとります。
玉藻:「まだ生きているのね」

GM:《死に至る病》が残ってたのを忘れてたのは内緒だ!(何
幸見:ここで《ブーストアップ》とかいっとく?
翔太:いっちゃう。このラウンドが一番ダメージ出せる。
玉藻:妨害あったら《ヴォイド》で打ち消します。

GM:しかしこちらもHA《ブーストアップ》を発動! 妨害が無ければ、メジャーで《資産:帰還門》使います。
翔太:《帰還門》で逃げられるから《ヴォイド》頼む!
幸見:「―――死神は、世界に必要な死をもたらすだけ。快楽のために死を弄ぶ貴方は“死神”ですらない…ただの外道よ。世界から消えなさい…」珠裳に愛を2点あげる。
玉藻:「お前は我が獲物。逃がしはしない!」もらった2点で《ヴォイド》使用します。
翔太:HA《歩く影法師》で《ブーストアップ》!「さあ、これで終わりだ!」天に向けて矢を放つ!
GM/サタニル:「覚えておれ! この借りはいつか必ず――」無様に背を向け、空間に開いた門へと疾駆します。
翔太:「残念だが……」オートで《紅き供物》、FP10点を攻撃力10点へ変換(ころころころ)こちらの攻撃がクリティカル命中。「貴様に審判は下された」時間差で落ちた矢がサタニルを貫く。(ざらららーっ)69点〈魔〉属性ダメージ!
GM/サタニル:「あああああっ! この私が! 何故!?」撃ち下ろされた矢に串刺しにされ、断末魔と共にサタニルは塵と化した。
翔太:「悪魔ごときが人間の底力に勝てると思うなよ」
GM:同時に、この白い世界もまた弾けて消えた。


玉藻:よかった。こっちはFP多くない…。
幸見:まぁ、復活系HAは両方残ってますし。
GM:うん、《虹のむこう》を舐めてましたわ。ていうか、《彼の出番だ》の存在を完全に失念していた。
玉藻:…魔獣化したの私だけ!?
幸見:《獣の王》が使えたから良いじゃない(笑)。
玉藻:まあ、使えたのは良いけど…ダメージ量が変わらなかったのは元の数値の違いかな。
幸見:基本ダメージは《切り裂くもの》の方がレベル分高いですし。
翔太:ダイスだから上下幅が大きいんですよね。信頼できるのは固定値のみ!(ぇ
GM:しかし、大量ダイスをざーっと振るのにはロマンがある。
玉藻:普段からは考えられないダイスを振りました(笑)。《吹き散らすもの》も使えること判ったし、楽しかった(笑)。
幸見:幸見は基本的にダイス振りません(笑)。
翔太:今日はめちゃくちゃ振りまくった。1Rで7回ほどダメージダイス振った。《攻防一体》2回に《略奪》2回に攻撃3回。
GM:うん、翔太攻撃しすぎ(笑)。
玉藻:《攻防一体》はしょうがないですからね〜。おかげで助かりました。
幸見:攻撃回数がやたら多い上にCrt値特化…鬼だね(笑)。


○楢香の部屋

GM:一瞬のきらめきの後、周囲の光景は再び、楢香の部屋へと戻っていました。
翔太:「もー無理! マジ無理! 勘弁して! 本当に死んじゃう!」ばたりと仰向けに倒れながら。
幸見:「あら、死んじゃうの? 無駄な仕事を増やさないで欲しいんだけど…」クスクスと笑いながら。
玉藻→珠裳:狐から戻ります。「狩りは終わりね。さあて後始末に入りましょうか」
翔太:「俺はあんたらと違ってまっとうな人間だー!」
幸見:「失礼ね…私だって人間なのに」少し拗ねた表情で。
珠裳:「私の見た目も人間よ」くすっと笑って。
GM/楢香:「う……ん」カーペットの上に横たわっていた楢香が目を覚まし、頭を抑えながらよろよろと起き上がります。「あれ……。翔太くん? ど、どうしたの?」
翔太:「なんかいろいろ疲れたような気がする」
GM/楢香:「というか……えっと……どちら様?」困惑したように、珠裳と幸見を交互に見つめます。サタニルを討ったからか、記憶が色々混乱してるようです。
翔太:「すまん、楢香君。お手伝いさんを呼んでくれ!」
幸見:「翔太お兄ちゃんの親戚です。お兄ちゃんの恋人さんを見に来たの♪」くすくす笑い。
珠裳:「この子の付き添いよ。お兄ちゃんのガールフレンドを見てみたくてね」
翔太:「またそこで爆弾発言! 僕に妹は存在……存在してたー!!!
GM/楢香:「こ、恋人って……!」幸見の言葉に、楢香の頬が見る見る紅潮していきます。
珠裳:「かわいらしい子じゃない。大事にしなさいよ♪」
幸見:(くすくすくす)「どうしたの、お兄ちゃんもお姉ちゃんも顔が真っ赤だよ?」
翔太:「…ふふふ、ちょうど僕が倒れている位置からは素晴らしいものが見えるのだよ」
珠裳:「あら、何かしら?」
幸見:「白に水玉模様とか?」
翔太:「例えばスカートの中身とかパジャマの下ちt…ぐはっ!? ちょ、ま! 死ぬ! 死んじゃう!」
GM/楢香:「この! この! この!」げしげしと翔太に蹴りを見舞います。
幸見:「楽しそうだし、邪魔しちゃ悪いよね。私はこの辺で〜」手を振って出ていきます(笑)。
珠裳:見物しつつ適当なところで退室します。「それじゃあ、お大事に〜」
翔太:「顔だけじゃなくて下半身にも血液が! ちょっと待って! そこは男の急所! あ゛ーっ!!!
GM:では、翔太の最期の悲鳴とともにフェードアウト(ぉ



GM:エンディング、もし何か希望などありましたらどうぞ。
翔太:平和に戻った日常。その後って感じですかね。
幸見:長沢さんに報告するため、警察の廊下を歩いていくシーンが欲しいです。
珠裳:ああ、お店でのやりとりが欲しいです。
翔太:人間性の回復もしないと駄目ですしな。

GM:では、嬉し恥ずかし人間性チェックのお時間です。
幸見:人間性はマイナス5、絆は6つあるので問題なしです。
翔太:人間性はマイナス11、絆は7個。消去した絆はなしです。(ころころ)14まで回復。はい、戻ってきました。
珠裳:人間性マイナス13、絆は6つ。このまま振ってもいけるかな?
翔太:いや、聞かれても…(笑)。
GM:6個なら、期待値は21ですからね。別名、『期待するだけムダ値』とも言いますが(ぉ
珠裳:とにかくこのままで(ころころ)9、生還でーす。
GM:はい、危なげなく全員生還ですね。おめでとう。
幸見:ダイス6個で全部2以下とか出ない限り大丈夫でしたね。
珠裳:あ、そうか。
GM:しかしまあ、ダイスの神様は邪神ですから、何が起こるか判りませんがな。
翔太:6面体の期待値は2だ! 期待値が3以上あるなんて、とてもじゃないが怖くて言えないね!(一同笑)

珠裳:今回は思ったより出目が良かった…嬉しい。普段はもっと酷いから。
幸見:私はダイス目、良くなかったな。いつものことだけど(笑)。
珠裳:にしても、なんでボスの最初の攻撃いつも私なんだろ…ほぼ最初に食らってる。
幸見:それこそダイスの神様にでも聞くしか…(笑)。
珠裳:ダイス神もこんなところでサービスしなくても(泣)。まあ魔獣化までで死亡はしてないんですけどね。《獣の王》も使えるし(笑)。
幸見:珠裳は《獣の生命》が使える分、他の人より余裕がありますよ。例えば《アドベント》はFP1までしか回復しないから、翔太くんにかけても《怒髪天》の反動で死ぬもの(ぉ
珠裳:あ〜、それは凄いな。《獣の生命》は自分で使う分には便利だからなぁ。
翔太:かりそめの死からなら《再生能力》Lv5で回復できるから生き残れるっす! 魔獣化してたら、回復できないから逆起き上がり小法師のごとくまた倒れます!
珠裳:ってことは魔獣化が貴重なんだ。
幸見:むしろ後がないと言った方が…(笑)。
翔太:体力9で《突然変異》持ってるから魔獣化後のFPが4しかない。で《怒髪天》で失うFPが1d6ということは、1/2の確立でそのラウンドのクリンナップに倒れる(笑)。50%の確率で倒れるって、何か翔太って欠陥商品みたいだなぁ。
珠裳:そう考えると凄いなあ。…ちなみにこの話、守護者ルートだったらどうなってたのかな?
幸見:そりゃあ、楢香が死んでたんじゃないかな(笑)。
翔太:ルールでは守護者は倒れたら復活できない=楢香がかりそめの死状態になるんじゃね?
GM:えっと、守護者ルートになった時の結末ですか?
珠裳:あ、それと楢香の健康状態が悪かった理由も教えてください。やっぱり苗床だったせい?
GM:ええ。その上、毎夜毎夜動き回っていては、体力が回復するはずもありません。
幸見:確かに。
珠裳:そりゃそうだわ。普通に生活していれば支障ないんですね。
GM:支障ないってわけではないですよ。激しい運動なんかはできないし。……できないの?
珠裳:激しい運動…。
幸見:…してたような。かなり激しく。
珠裳:翔太にだけは例外ってことですね(笑)。
翔太:「まあ、腰を振ったりする運動は難しいだr(ごきっ)」
GM:そこはほらまあ、ギャグセッションってことで。いえ、本来何一つギャグセッションではありませんが。
幸見:タイトルの『マリス』って名前は『火星の天使』由来かな。
GM:それと、サマエルの名の意の“神の悪意”というのも。
珠裳:ふむふむ。
翔太:守護者ルートの結末は?
珠裳:そっちの方がバッドの予感がふすふすと。
幸見:分岐するフラグは何だったのかも知りたいかな。
GM:分岐フラグは、『サタニルの正体を暴く前に、タナトスを出した状態の楢香と遭遇すること』。その場合、ボスは楢香&タナトスになり、サタニルはおめおめと逃げおおせることになりました。
翔太:俺、ぎりぎりだったんだー。
珠裳:かなり際どかったのかな…。
幸見:夜中に見張って事件発生を待ってたら、本命に逃げられたね。
珠裳:乗り込んで良かったんだ。
幸見:結果オーライとはいえ、先に直接話したのは幸いでした。あと、赤也を先に押さえたのもね(一同笑)。彼と会わなければ、真理の素性を見抜けなかった公算が高いし。
GM:その場合、最後に楢香の魂を奪われ、蘇生も不可能になっていました。
珠裳:マジですか!?
幸見:まぁ、そうなるでしょうねー。
GM:だって蘇生できたらバッドエンドじゃないじゃないですか。BBNTはその辺が面倒臭い…。
珠裳:《歪曲する真実》は蘇生まで手に負えないしな…。
翔太:まあ、人間は復活できないか、復活してもゾンビ状態になるっていうのもありかもね。


 

■エンディングフェイズ■


●シーン11 『賑やかな朝』  佐藤翔太ED

○高校の教室


GM:では、あの事件からしばらく経った後、学校でのことです。
翔太:「ふんふふ〜ん♪」鼻歌を歌いながら教科書を片付けてる。
GM:片付けてるってことはもう終わったのか(笑)。
翔太:終わってなくても終わらせる。それが僕のダンディズム!(ぁ
GM:それって早退?(笑)
翔太:別の言葉でサボリとも言うな(笑)。まあ、それはともかくどんな状況なのですかね?

GM/楢香:「ちょっと……なに帰ろうとしてるのよ」不意に、後ろから声をかけられました。どうやら、今しがた学校に来たばかりのようです。
翔太:「登校したら帰宅する。これ当然の摂理。それともなにかね? 君は学校に来たら、このままここに骨を埋めるつもりかね?」
GM/楢香:「何わけのわからないこと言ってるの」
翔太:「どこがどう訳がわからないのか、説明してもらおうか」
GM/楢香:「……もういいわよ」うんざりとばかりに溜息をつきます。
翔太:「それより僕は、君の体調の方が気になるね」
GM/楢香:「うん、おかげさまで。最近は結構調子いいのよ。だからこうして、学校にも来れるようになったしね」
翔太:「それと留置所に拘束されていた兄上は元気かね? 僕が聞いた最後の言葉は『裏切り者ー!!!』だったが」
GM/楢香:「……は? 留置所?」わけがわからないという顔で尋ねます。
翔太:「いや、まあ前に君の家をストーキングしていたのでね。善良な市民の見本として警察に通報したんだが。まあ、実際は違ったのだが、やはりここは反省を促す意味でもと…」
GM/楢香:「こ……」
翔太:「留置所ならよく頭も冷えることだろうと。僕のことながら素晴らしい頭の冴えだ」

幸見:楢香、爆発3秒前(笑)。
珠裳:ほんとに警察に通報したんですか(笑)。

GM/楢香:「この……大馬鹿野郎ー!」手に持っていた鞄を全力で翔太の側頭部に叩きつけます。
翔太:「ごふぁー!!!」錐揉みしながら吹っ飛んでいく(笑)。



珠裳:辞書の方が攻撃力あるかと(笑)。
幸見:中身の詰まった鞄で側頭部を一撃。これはこれで(ぇ
珠裳:楢香って強そうだ…ところで、お兄さんはどうなってんでしょう?(笑)
幸見:まだ家には帰ってないみたいですね。あと数日後かな。
翔太:無実なんだから1日で釈放されるかと。
幸見:…本当に通報したの?(笑)
GM:きっと留置所でヒネちゃったんですよ(何
翔太:「善良な市民としては当然の義務だろう?」
珠裳/偽楢香:「だからってあんたはーーーー」
翔太:「僕は市民として間違っているのか?」



●シーン12 『惑いなき午後』  白宮珠裳ED

○占い店『イリュージョン』


珠裳:事の顛末をカスピールに報告します。「…以上よ。永遠の闇に葬ったから、もう彼の野望は存在しない」
GM/カスピール:「本当に……。なんとお礼を述べたら良いものか。正直なところ、まさかサタニルを討つことが出来るなどとは思ってもみませんでした」
珠裳:「私は望む真実のために動いただけ、そして彼はその真実には邪魔だった。それだけよ」クスリと笑って。「さて、では代価をいただきましょうか」水晶玉を手にとって、心の一部を奪います。
GM/カスピール:「……しかし、私の“敵”はサタニルだけではありません。またいずれ、そのお力を必要とする時が来るかもしれません。その時は――」
珠裳:「私は惑いの心と引き替えに、望む真実を渡すもの。欲しい真実があるのなら、またいらっしゃい。どんな真実でも叶えてあげましょう。ただし、惑いの心をくれるのならば」
GM/カスピール:「はい。喜んで」頷くと、カスピールは踵を返した。
珠裳:「ただ、一つだけ言っておきましょう」
GM/カスピール:「……何でしょうか?」
珠裳:「命は得てして争うもの。人も悪魔も動物も皆、何かと争っている。あなたの進む道は険しく、とても厳しいものよ。それでもなお、共に生きる道を探すのかしら」
GM/カスピール:「無論。迷いなど、とうに打ち棄てていますとも。我が命が刃に晒されることがあろうとも、この道を歩む覚悟は揺るぎませんわ」
珠裳:「それがあなたの望む真実ならば、私はそれを叶えましょう。またいらっしゃい。いつでも歓迎するわ」
GM/カスピール:「ありがとうございました。それでは、お元気で」出口の前で深々と腰を折ると、そう言い残してカスピールは立ち去りました。
珠裳:「さて、次のお客は誰かしら」呟いて、客を迎える準備をします。



幸見:…迷いを捨ててたら、報酬払えないんじゃ?(笑)
珠裳:……ちょっと思った。どうしよう。
GM:…………きっとあくまはすごいんですよ(棒読み)。
珠裳:変則的だけど、『事件ごとの惑いの心』ってことでいいかな。『人と魔が仲良くする』っていう真実は叶えてないし。



●シーン13 『しめやかな夕暮れ』  紫藤幸見ED

○警視庁


幸見:警視庁庁舎内を歩いています、制服のままで。近くの職員さんに聞きましょう。「史料編纂課の長沢さんにお会いしたいんですけど…どちらでしょうか?」神の恩恵入った美貌で見上げつつ。
GM/職員:「し、史料編纂課? ああ、それなら――」若い職員は、やや興奮気味に説明してくれました。
幸見:「ありがとうございました。ここ、広くて迷ってしまって…」
GM/職員:「いえいえ、またいつでも迷って――じゃなかった。いつでもいらしてください」
幸見:「はい。長沢さんには…その、いつもお世話になっていて…」ぽっ、と意味深に頬を染めて目を伏せる(笑)。そして、とっとと史料編纂課へ入ります(ぁ
GM/職員:「え……ええ?!」呆然としながら、幸見の後姿を見送っています。

(舞台裏)
珠裳:もしかして幸見、わざとですか?(笑)
幸見:幸見は天然でやってます。PLは狙ってますが(ぁ
珠裳:少年課に目をつけられそうだ(笑)。
幸見:むしろ長沢ロリ●ン説が広まる(笑)。
翔太:ああ、真説ロ●コン長沢遼伝(笑)。
珠裳:一気に広まるだろうな(笑)。


○死霊課

幸見:「…こんにちは、遼おじ様。お時間ありますか?」中に入って声をかけます。
GM/長沢:「ん? ああ、おかげさんでな」微笑を浮かべて幸見を迎えます。
幸見:「約束通り、お弁当箱を受け取りに来ました。それから“例の件”についても」(ふっと大人びた表情になり)「犯人は、もう“誰にも捕まえられない場所”へ逝ってしまったわ…調べている警察にはお気の毒だけど。その代わり…これ以上、同じ犯人が事件を起こすことは二度とない」
GM/長沢:「そうかい……。ま、“俺たち”の仕事じゃよくある事さ。死んだ捜査官も、少しは浮かばれるってもんだろう」
幸見:「…だと、良いですね…」(再び年相応の顔に戻る)「…報告できるのは、このくらいです。後は警察や私たちの領分じゃないから」
GM/長沢:「そうか。……ありがとう。弁当、美味かったよ」取り出した弁当箱を幸見に渡します。
幸見:「えぇ。…おじ様の想い人も、早く見つかりますように」受け取って席を立つ。

珠裳:長沢って恋人いましたっけ?
幸見:野白久里子(*ルールブックp204参照)って人ですね。恋人かどうかは微妙だけど。
翔太:警察時代かつての相棒である野白久里子のことにまっしぐら。
珠裳:ああ、なるほど。

GM/長沢:一言余計だ」ぼそりと、ぶっきらぼうに長沢は答えた。あるいはそれは、照れていたのかもしれないが。
幸見:「それじゃあ、また…その内に、力をお借りしますね。遼おじ様…」クスクスと笑って退場します。



Beast Bind New Testament
『不思議の国のマリス』

THE END



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