第79話
錆びたハサミ

●今回予告●

かつて、この街には、恐ろしいものが人知れず存在していた。

地下に封印された“それ”は、ずっと眠り続け、
人々は彼の者の話を、ただの噂として葬り去った。

それから20年。

大雨の晩に、“それ”は地下でひっそりと目を覚ました。
 
地下から見つかった、錆びたハサミ。
それは、かつての事件の関係者を巻き込み、新たな事件を引き起こす…。


Beast Bind New Testament
『錆びたハサミ』

汝、狂気に抗わん。



オープニング ミドル クライマックス エンディング

■プレセッション■


GM(R−3):全員そろったので、今のうちにハウスルール等の説明をしておきます。

・絆/エゴの取得は判定無しに行っていただいて構いません。書き換えも同様です。
・登場判定も宣言さえしていただければ、こちらが却下しないかぎり、自由に出ていただいて構いません。


GM:いつものルールですね。
一同:了解です。
碧唯:しかし今回、ダメージHA持ちいないのか。
嵐丸:あ、それなんですが。私、《魔法の国よ》を《万色の魔術》にしましょうか?
GM:まあ、HA無しでもダメージを出せる面子を選んだつもりですが。変更があれば承ります。
碧唯:ここはGMのバランス感覚を信じていきましょうか。《リセット》連発で凌ぎ切る!(笑)
カホル:うぃ(笑)。
嵐丸:一応ダメージ出せた方が良いと思うので、《万色の魔術》をとりますね。味方の攻撃にも使えるし。
GM:了解しました。では、PC番号順に自己紹介からお願いします。PC間絆の取得順も番号順で。


●PC1(定員1名) 推奨:学生キャラ。

 夏休みの終わりのことだった。
 悪友が企画した肝試しに参加することになった君は、クラスの仲間と共に、墓地の近くの林に来ていた。
 昔から「出る」との噂があり、付近の住民も近づかぬ場所は、昨日の大雨で酷くぬかるんでいた。
 そこで奇妙な穴を見つけた君たちは、誰かが中に入ってみることに決め、クジ引きで山之辺泉が選ばれた。
 中に入った証拠として、泉は一本のハサミを拾ってくる。
 赤錆の浮いた古いハサミ。それ以上のものは見つからず、君たちは帰宅した。
 だが、このハサミが、封印された20年前の事件を焙り出すなどと、その時は誰も予想していなかった。

 シナリオ絆:山之辺 泉 や ま の べ  いずみ   (関係:任意)


鋼 嵐丸はがね らんまる /“式機神シキガミ使い  プレイヤー:麻那
 【フルメタル/マジシャン】 年齢:15歳/性別:男/カヴァー:高校生
「―――古人曰く、“進歩しすぎた科学は、魔法と見分けが付かない”…ってさ」
 曾祖父が遺した“式機神”を受け継ぎ、愛と平和と小遣い稼ぎのために戦う少年。
 性格は『悪戯好きな腕白坊主』。殴り合いの喧嘩はからっきしだが、運動神経は割と良い。
 好奇心旺盛で、周囲に変わったことがあると首を突っ込まずにはいられない。
 ナノマシンの集合体である“式機神”を操り、傍目には魔法のような現象を引き起こす。
 新しい“式機神”の開発費用捻出と実戦テストのため、ハンターズブラッドの仕事も請け負っている。
 所持HA:《真理のe》、《マルチリカバリー》、《万色の魔術》


●PC2(定員1名) 
推奨:学生キャラ。

 新学期。担任の先生が産休を取ったので、代わりの先生がやってきた。
 それが、一矢知樹という青年だ。
 彼の新任の挨拶中に、事件が起きた。
 教卓に置かれた古いハサミを見た一瞬、彼の顔に大きな傷が浮かび、その容貌が崩れたように見えたのだ。
 一瞬のことなので、気付いたのは君だけだったようだが、あれは見間違いではなかった。
 一矢知樹は一体、何者であるのか。
 君の心に、疑問が湧き上がった。

 シナリオエゴ:一矢 知樹かずや ともき    (関係:任意)


沢尻さわじり カホルオカマの錬金術師  プレイヤー:サブマリン
 【マジシャン/ビースト】 年齢:16歳/性別:男/カヴァー:高校生
「―――そんなに冷たくすると…好きになるわよ!」
 大昔に契約した悪魔から錬金術の知識を得て、それを代々伝えてきた一族の末裔…沢尻家。
 契約内容が『一族に生まれた男児のマナを悪魔に捧げる』だったため、沢尻家の男児は皆短命だった。
 カホルもその例に漏れず、悪魔を騙すために親が一計を案じて、息子を『女』として育てることにした。
 第二次性徴を迎えて自分が『男』だと知ったカホルは、錬金術で本物の女性になろうとしたが悉く失敗。
 すっかり男性らしくなった身体を受け入れ、今のままで『女の中の女』になるべく日夜努力を続けている。
 所持HA:《並列思考》、《リセット》、《ヴォイド》


●PC3(定員1名) 推奨:退魔師、ハンターなど。

 長沢遼が君を呼び出したのは、ある奇妙な事件の調査に関するものだった。
 20年前の未解決事件の情報が、今になって現れたのだという。
 根の深い事件のようで、君に応援を頼みたいらしい。
 君は、長沢の依頼を受けることにした。

 シナリオ絆:長沢 遼ながさわ りょう   (関係:任意)

翠ヶ原 碧唯みどりがはら あおい 蒼碧乃珠ソウヘキノタマ  プレイヤー:早坂ノヴユキ
 【マジシャン/アーティファクト】 年齢:30歳(2000歳以上)/性別:女/カヴァー:養護教諭
「人って何百年経っても進歩が無いのよねぇ。だからこそ小さな“ゆらぎ”を見つけるのが面白いんだけどさ」
 都内の高校に勤めるグータラ保険医。酒と煙草と怠惰な生活をこよなく愛する。
 その正体は、翡翠のような色合いと水晶のごとき透明度を併せ持つ、美しい宝玉の化身。
 かつては自然信仰の象徴として奉られた祭器だったらしく、当時の巫女の魂が封じられていた。
 しかし長い年月を経て記憶が摩耗したらしく、自分の真名や封じられた理由などは一切覚えていない。
 普段は魔力で自分の写し身たる『碧唯』と猫の『魂緒』を作り、社会に潜伏している。
 所持HA:《魔法の国よ》、《リセット》、《万能なる一撃》


嵐丸:PC間絆は沢尻カホルにエゴ/脅威。色々な意味で怖ろしい(笑)。
カホル:PC間絆は、碧唯先生に好奇心を。保健室のお姉さんというポジションもある意味理想的な位置よね(笑)。
GM:なんの理想だ(笑)。
碧唯:(´ー`)y−~ 大いに参考にしてくれたまえ。
カホル:参考にさせてもらうわ(笑)。
碧唯:PC間絆は嵐丸に郷愁で。彼のひーおじーちゃんと色々ありました(笑)。
嵐丸:やはり今回は、えるろい対決になるのか…(笑)。
碧唯:クックック、えるろさでアタシと張り合うには14万8千光年ほど早いね!
カホル:まあ、話を脱線させるつもりはありませんので安心してください…たぶん(笑)。
碧唯:今回は梅図+クトゥルフってことみたいだし、ガチでいかないとSAN値が危ない(笑)。
GM:ありがとうございました。では、本編に入らせていただきます。


 

■オープニングフェイズ■

●シーン0 『前触れ』   マスターシーン

○とある家庭にて


 鏡に自分の姿を映して身だしなみをチェックしているのは、スーツ姿の青年だ。
 どこにでもある朝の風景。
 出勤前の日常の一コマである。
 青年は、奥にいる母親に「そう言えば…」と前置いて話し出した。

「実は、転勤が決まりました」
「どこへ行くんだい?」

 台所から、老いた母親が訊く。

「東京の私立の高校で、教師の募集がありまして。合格したので、行ってみようと思います」
「東京? 東京のどこだい?」

 母親の声に不吉な色が混ざったことに、青年は気付いていなかった。

「東京の○○という町ですよ」
「その町へ、行ってはいけない!」

 母親が強い口調で叫んだ。

「お前は、その町に行ってはいけない! 行ってはいけないんだよ!」
「何を言っているんですか、お母さん」
「その町には行くんじゃないよ…お前はその町に行けば、悪いことが…」
「はは、お母さん。悪いことなんて、何も起きやしませんよ…」

 青年は、母親の言葉に笑いながらそう答えた。





碧唯:最近PCを新調したので、前のPCに入ってたゲームをインストールし直したりしたんですが。それでつい、『沙耶の唄』なぞをやり直してしまいましてのう……。
嵐丸:あれもクトゥルフネタでしたね、やったことないけど(笑)。涼崎探偵事務所シリーズ、やり直すんだったかな…(笑)。
碧唯:おかげでクトゥルフ対策万全ですわ! フハハハハー!
カホル:ほう、そうなんですか。
碧唯:そしてEDでまた泣く。 orz
嵐丸:感動系のEDでしたっけ?
碧唯:殉愛です(←誤字に非ず
カホル:なるほど(笑)。
嵐丸:愛に殉じる話だったそうですね、文字通り(笑)。



●シーン1 『錆びたハサミ』   シーンプレイヤー:嵐丸

 夏休みも終わりが近づいてきたある日のこと。
 クラスの友人一同で、夏休みの思い出に「肝試しをやろう」と言ってきたのが、ことの発端だった。


嵐丸:「肝試し〜ぃ?」
GM/友人:「おう。この先にある墓地の近くに林があってな…なんでも“出る”って話でよ。みんなで行ってみようぜ」
嵐丸:いかにも胡乱気な目つきを発案者に向けるけど、結局ついて行く(笑)。

GM:おそらく、カホルも同じクラスなのだが。何故かここにはいない(笑)。
カホル:了解(笑)。
碧唯:誘ってもらえなかったのか…(ほろり)。
カホル:いいの…寂しいのはたぶん……私だけだから(笑)。

○林の中

GM:なんて話から、クラスの男女混成部隊は肝試しに来たわけだが。
嵐丸:「はっはっは、何が“出る”んだか? この世に幽霊なんて非科学的なものは存在しないよぉ、チミ?」とか言いつつも、行ってみると一番面白がっているのが俺(ぁ
GM/友人:「とか言いながら、一番楽しそうじゃねえか。まあ、この林の中にこれから入るわけだが…」

碧唯:ちくしょう、曾孫までオカルト否定派か!(笑)
嵐丸:否定って程では…魔物や魔法の存在自体は知ってますし(笑)。
碧唯:おお、曽祖父よりは進歩した!
カホル:ああ、そういえば嵐丸は曾祖父でセッションに参加(*)した事があったんでしたね。
嵐丸:です。碧唯先生とはその頃からの縁(笑)。
カホル:なるほど(笑)。
碧唯:鋼君のひーおじーちゃんと、一夜だけの焼け付くようなアバンチュールを。
嵐丸:文字通り黒こげになるほど激しい夜を過ごしました、ドイツで(笑)。
碧唯:その時に宇宙人疑惑を掛けられました!(笑)

(*)そこら辺の詳細は、第73話『アイゼンファウスト』をお読み下さい。

GM:踏み込んだ林の奥は、足元が酷くぬかるんでいる。昨日の大雨が原因らしい。
嵐丸:「おぉ〜。何か結構イイ雰囲気じゃね?」わくわく(笑)。
GM/友人:「しかし、足元が悪いな。転ぶなよ…うわ!」言っているそばから友人が転倒。藪の中に転がっていく。
嵐丸:「あ! あーあー、何やってんだよ、ドジ助…」助けに行きます。「おーい、大丈夫か〜?」
GM/友人:「イテ…ん? …おい、ここに何かおかしなものがあるぜ、来てくれ!」
嵐丸:「って、何だ何だぁ?」ロープをその辺の樹に結びつけて、降りていく。
GM:友人が指差す先。そこにはぽっかりと開いた大穴がある。石で出来た階段が下に向かって続いており、明らかに人工物だと判る。埋まっていたものらしいが、大雨で表面の土が流れ、そこから顔を出した感じだ。
嵐丸:「洞窟…いや、遺跡? 古墳の跡か何かか?」左腕の『高天原』にそっと手を当てる。「(…いざとなったら、こいつの出番だな…)」
GM:友人は少し考えて。「おい、この中を探検してみるってのはどうだ? 中の物を拾ってきて、ここまで来た証拠に、よ」
嵐丸:「入るのは構わないけど、貴重な文化遺産かもしれないからな。うっかり触って壊すなよ?」
GM/友人:「わかってるよ。ただ入ってもつまらないからな。くじ引きして、誰が入るか決めようぜ?」
嵐丸:「おー、賛成」
GM:ということで、全員その場に集まり、くじを引く。その結果、中に入ることになったのは、クラスでも活発な部類に入る女の子、山之辺泉だ。「じゃ、私ね」
嵐丸:「…ちぇっ、外れクジかぁ」舌打ち。(←行きたかったらしい
GM/泉:「残念ねー。じゃ、一番乗り行って来まーす」
嵐丸:「気をつけて行けよー? 怖いなら代わるぞー?」未練たっぷりに(笑)。
GM/泉:「あら、珍しい。心配してくれるのは嬉しいけど、幽霊なんているわけないし。じゃ、ちょっと待っててね」悪戯っぽい笑みを残して、彼女は穴の中に入っていく。
嵐丸:「いや、幽霊がいなくても遺跡のトラップとか、古代に伝わる未知の病原体とか…」ぶつぶつ(笑)。

碧唯:君の説はオカルト以上に胡散臭いぞ鋼君!(笑)
カホル:確かに(笑)。
嵐丸:ふはははは、所詮はマのつく科学者の家系よ(笑)。

GM:さて、彼女が穴の中に潜って数分の時間が流れ……彼女はあっさり戻ってきた。
嵐丸:「…おろ? ずいぶん早かったな」
GM/泉:「奥まで行ったけど、泥で埋まっちゃってたわ。中に入った証拠に、落ちていたものを拾ってきたけど」
嵐丸:「埋まってたのか…そりゃ残念。で、落ちてた物って?」
GM:泉が取り出したのは、一本のハサミだ。赤錆が浮いて、相当古いものだと判る。
嵐丸:「…誰かの忘れ物か??」変なところはない…ですよね?
GM:見た目には、おかしなところはないように思う。
嵐丸:「うーん…(分析してみたいけど…ここじゃちょっとなぁ)…で、これどーすんだ?」
GM/泉:「ま、今夜の記念記念。新学期になったら、来なかった奴に話してやろうっと」そう言って、そのハサミを自分の持っていた袋の中に投げ込みます。
嵐丸:「むー…」少し物欲しそうに見ているけど、無理に引き取ったりはしない。「(…ま、後で折を見てこっそり借りればいいか)」
GM/友人:「結局、何にも起こらなかったな。どっかで飯でも食って、帰ろうぜ」
嵐丸:「そだなー。腹減った」
GM/友人:「じゃ、行こうぜ。ファミレスでいいか」
嵐丸:「おー。ジョイ●ルにでも寄るかぁ」
GM:そう言って、みんなでぞろぞろと移動を開始するわけですが。

 この時、実はこのハサミが元で事件が起きようとは、誰も予想していなかった…。

GM:と、いうところでシナリオ絆:山之辺泉を渡しておきます。SAは後で。
嵐丸:山之辺泉に絆/悪友を取りましょう。エゴでも良いんだけど。

▼絆/エゴの変化
嵐丸:山之辺泉に絆/悪友を取得。



嵐丸:こっそり借りる…専門用語で『がめる』とも言う(ぉ
碧唯:事件は起きてからじゃ遅いのだぜ、若人。
カホル:オーホホホ! 私を除者にした罰を受けるがいいわ!(笑)
嵐丸:まぁ、ここで無理に借りようとすると、カホルちゃんのOPで支障が出そうなので(ぁ



●シーン2 『傷痕』   シーンプレイヤー:カホル

○教室


GM:夏休みが明けた。新学期を向かえ、見事に日焼けした級友たちが登校してくる。
カホル:「(うふふ。みんな驚くでしょうね。夏の日差しすら私の美しい肌を傷つけることはできないのだということに…。なにせ紫外線対策は乙女として当然の心得なんですもの)」
GM:まあ、君のそんな努力については一切話題に上らず、クラスメイトが話すのは別のことなのだよ。残念だね。
カホル:「(…いつの時代も真の美を理解する者はなかなかいないのよね…でも、カホル負けないわ!)」(笑)
碧唯:その不屈の精神は魔術師にとって必須項目だよ沢尻君。ガンバレ、超ガンバレ。

 クラスでは、新しい先生のことが話題になっていた。
 カホルの担任の先生は産休で休むことになり、代わりの先生が赴任してきたのだった。


カホル:「あら、新任の先生が来るのね? その先生はいったいどんな方かしら? 私好みの殿方ならいいのだけれど」
GM:さて、HRの時間を迎え、件の新しい先生がやってくる。教室に入ってきたのは、20代後半くらいの若い男の先生だ。好青年という言葉が当て嵌まるようなタイプ。
カホル:「あら…なかなか可愛いじゃない…」うっとり(笑)。
GM/先生:「私は、今日からこのクラスの担任になる一矢知樹といいます。よろしくお願いします。まだまだ、未熟な部分もありますが、これからみんなと一緒に頑張っていきたいと思います」
カホル:「(ええ、一緒に頑張って生きていきましょうね、先生…)」と、自分の心の中で(笑)。
GM/知樹:「早く顔と名前を覚えるためにも、出席を取る時には立ち上がって一言、自己紹介をしてもらえるとありがたいな。そういうことで、これから出席を取ります」と言って、彼が出席簿を置いた教卓に目を落とした時。教卓の一点を見つめて、先生の動きが止まる。その目線の先にあるものを、君は見た―――ハサミだ。
カホル:「(ハサミ…?)」
GM:教卓の上に錆びたハサミが置いてあり、それを先生が見つめていた。
カホル:「(なぜそんなものを…?)」
GM:その次の瞬間。「う…!」と小さな呻きを上げて、先生は顔を覆うようにして膝を突く。
カホル:「どうしたのダーリン!? 大丈夫!?」獣のような速度で駆け寄ります(笑)。

嵐丸:既にダーリンですか(笑)。
碧唯:逃げて、一矢先生逃げてー!

GM:君が近づくと、指の間から、先生の顔が見え隠れするのだが…先ほどまでの顔とは違う。容貌が崩れ、口が歪に裂け、顔中を縦横無尽に傷が走る…見た人を慄然とさせるような恐ろしいものが見える。だが、それも一瞬のこと。次に顔を上げると、先生の顔は元に戻っていた。
カホル:「(今、一瞬顔が…?)」
GM/知樹:「…いや、もう、大丈夫だ。何も問題ない。席につきなさい」
カホル:「あ、はい」素直に頷いて席に戻ります。「(今の顔の傷…けして見間違いではないわね。うふふ、ちょっと童顔で可愛い新任の先生かと思ったけど…なんだか危険なカ・ホ・リ☆)」
GM:そう。あれは見間違いではない。一矢知樹には何かがある。君はそう睨んでいた。
カホル:「(そういう男も嫌いじゃないわ…ううん、むしろ好きかも。いえ、もうぞっこんラブだわ! うふふ、カホルの新しい恋のよ・か・ん☆)」
GM:と、いうところでエゴ:一矢知樹と、[SA:一矢知樹について調べる]を渡しておきます。
カホル:では、エゴで偏愛を(笑)。

▼絆/エゴの変化
カホル:一矢知樹にエゴ/偏愛を取得。



嵐丸:初っ端から飛ばしてますね(笑)。
碧唯:濃いキャラきたなぁ(笑)。
カホル:でも、たぶん暴走するのはOPだけですよ…たぶん(笑)。



●シーン3 『異変』   シーンプレイヤー:嵐丸

GM:今回はちょっと特殊な進行になります。シーンPLは嵐丸。シーン2の直後、同じ教室内であるため、カホルもここでは無条件で登場できます。
嵐丸:…そうか、同じ教室にいたのか(笑)。
カホル:いたようです(笑)。
碧唯:今年の1年は活きの良いコが揃ってるわねぇ、クックックック。
嵐丸:他に人狼もいますしな(笑)。
カホル:でも、あと半年もすれば進級か…。早いなー(笑)。

○教室


嵐丸:「新学期そうそう、飛ばしてるなぁ、沢尻…」と呟いておこう(笑)。
GM:さて、先生の様子がおかしくなった直後のこと。君の隣の席に座る山之辺泉が席を立ちます。その顔は真っ青で、明らかに様子がおかしい感じがします。
嵐丸:「ん? 山之辺、保険委員だっけ…って、どうした?」慌てて声をかける。
GM:泉には君の声が届いていないように見えます。一歩前に出ると小さく呻いて、口元を押さえます。
嵐丸:「おいおい、大丈夫かよ?!」立ち上がって背中でもさすろう。
GM:えずいて胃の中の物を吐いているように見えますが、吐いている物が尋常ではありません。泥です。それも、大量の。
碧唯:何か梅図っぽい展開きたわー!? もしくは伊藤潤二っぽー!?
嵐丸:「(これは…!?)先生、すんません! こいつ具合が悪そうなんで、保健室に連れて行きます!」
GM/先生:「あ、ああ…」
嵐丸:そのまま、有無を言わさずに教室を出る。

カホル:「あら、ダメよ嵐丸ちゃん。ちゃんと避妊してあげなくちゃ。そういうところは男が気を利かせてあげないと…」と、遅かった(笑)。
碧唯:沢尻君自重しろ☆(爽やかな笑顔でダークネスフレア
カホル:ああん、もっと(笑)。

GM:君に運ばれながらも、彼女は吐くのをやめません。
嵐丸:「大丈夫か? 歩けるか?」肩を貸しながら、保健室まで運びます。「(…碧唯先生なら、何か知ってるかもな……何せ年の功)」
カホル:「大変そうね。私も手伝うわ嵐丸ちゃん」もう片方の肩を担ぎましょう。
GM:保健室に到着しましたが、今は碧唯先生がいないようです。泉も話せる状態ではありません。

碧唯:留守でしたぁーッ!
GM:まあ、碧唯先生のOP前なので(笑)。
碧唯:使えねー先生だな!(笑)

嵐丸:「…って、肝心の先生がいない上に、余計なのまでくっついてるしー!?」
カホル:「余計なのとはつれないわね。それよりも、とりあえずベッドにでも寝かせてあげましょう。水枕と…はい、タオル。これで頭を冷やしてあげなさい」
嵐丸:「あー、そっちは任せた。俺は取りあえず洗面器と薬を幾つかと…」棚の鍵をちょちょいと開けて、中身を物色。
GM:泉を寝かせると、彼女の体が大きく痙攣して、また何かを吐き出そうとしている。今度は大きなものらしい。
嵐丸:「…な、なんだ?」
カホル:「あら、ダメみたいね。一度、全部吐いた方がいいみたい」背中を撫でてあげましょう。
GM:彼女が身を起こして、床に吐き出したもの。それは…白い、小さな物だ。どうやら、骨のように見える。
カホル:「な、なに?」吐き出したものを見ましょう。「骨…?」
嵐丸:「……これは…人骨じゃないだろうな?」観察して、何か判るかな?
GM:では、〈知識〉で判定。
嵐丸:任せろ、得意分野だ!(ころころ)達成値17!
GM:では、判ります。人骨ですね。それも大きさから見て、子供のものです。
嵐丸:「…マジで人骨かよ…」高天原のモニターに表示された解析結果を見て、愕然とする。
GM:そうして、教室でも泥を吐いたのが目撃されていますので、そろそろ先生たちが来ますね。
カホル:「……驚いたわね」と言う割には、落ち着いた冷たい瞳で辺泉を見る。
GM/先生:「どうした、何があった?」何人かの先生が、様子を見に来ます。
嵐丸:「あ、すんません。山之辺の奴、具合が悪いらしくて…」人骨を後ろ手に隠しつつ言い訳を。

碧唯:こんだけ先生が駆けつけておきながら、肝心の養護教諭が居ません!(笑)
嵐丸:どこでサボってるんですか。またバイトですか?(笑)
碧唯:はっはっはっは、何のコトでしょう(全身全霊で目をそらす)。

GM/先生:「…随分、具合が悪そうだな。今は碧唯先生も外出中か。病院に連絡して、搬送した方が良さそうだな」
カホル:「吐いたら、少し落ち着いたようですけど。翠ヶ原先生もいませんし、そうした方が良さそうですね」
嵐丸:「そうっすね…俺もついてって構いませんか?」一応聞いてみる。無理だろうけどな(笑)。
GM/先生:「む…友達を思う気持ちはいいが、お前には授業があるだろう。病院の場所は教えてやるから、放課後に様子を見に行け。いいな?」
嵐丸:「はーい…(さすがに無理か。後で様子を見に行くしかないかな…)」
GM:というわけで、山之辺泉は市内の病院に搬送されることになった。約束通り、搬送先の病院については、先生が後で伝えてくれたが。先生自身、はっきりとは言わなかったが、山之辺泉の様態が思わしくないということだけは、伝わってくる様子だ。
嵐丸:「(……病院じゃ、どうにもならないってか)」さっきの泥と人骨を回収しておきます。後で分析する。

碧唯:まぁ際限なく泥を吐いてオマケに人骨まで吐き出してる始末だもんなぁ。病院じゃどうにもできまい。
カホル:むう、かなり深刻な容態っぽいな…。
GM:さて、そこで嵐丸に[SA:山之辺泉を救う]を渡しておきましょう。おそらく、君のような存在にしか、山之辺泉を救う手段はない。
嵐丸:了解です。
GM:では、絆等あればどうぞ。
カホル:嵐丸に絆/好感を取得。

▼絆/エゴの変化
カホル:嵐丸に絆/好感を取得。




●シーン4 『死霊課登場』   シーンプレイヤー:碧唯

○学校


GM:先生は所用で外出して、学校に帰ってきた。
嵐丸:両手にはパチンコの景品を山ほど抱えて(ぇ
カホル:いつかクビになりそうだ(笑)。
GM:学校は一人の生徒の入院の話で持ちきりですが、その話について詳しいことを訊こうとした矢先、あなたの携帯に電話がかかってきます。
碧唯:「あっちゃぁー、ミスったわ。まさか保健室空けてる間に急患だっただなんて……おおっと、この面倒な時に誰かね一体」出ますー。
GM/声:「失礼。翠ヶ原碧唯さんの携帯で間違いないですか?」
碧唯:「はいそうですよー。今日び携帯にかけてくるのに、番号合ってるかどうか確認してくる手合いに知り合いはいないけどね。で、どちらさんよ、お宅」
GM/声:「紹介された番号が合っているかどうか、判らなかったもので。私、警視庁史料編纂課の長沢遼というものです」
碧唯:「(げ、死霊課か。随分とまた厄介なとこから……)」
GM/長沢:「単刀直入に言います。あなたに協力を仰ぎたいのです」
碧唯:「ほほぅ、名にしおう死霊課が、一介の保険の先生に協力要請ですかね。……ロクなヤマじゃないんでしょーね、きっと」
GM/長沢:「…入院している、あなたの学校の生徒に関わる話だというのが一つ。事件に魔物が絡んでいると思われる節がある、ということが一つ。そういう意味で、捜査協力を依頼するには、あなたが適任だと考えたわけでして。話だけでも、聞いてはもらえませんかね?」
碧唯:「……うちの生徒が? いいでしょ、後ろに手が回るのも願い下げですし、詳しくお話を伺おうじゃないですか。この際、アタシの携帯の番号を誰から聞いたのかってのは不問にしときましょ。緊急事態ですもんねぇ」
GM:「ありがとうございます。では、実際に見てもらう方が良いと思いますので、市内の某病院までご足労願えませんか。車は回しておきましたので」校門の方からクラクションの音が聞こえる。運転席の窓を開けて、携帯電話を持った中年男が君に会釈するのが見えた。どうやら、もう既に来ているらしい。

碧唯:……もしかして、前にプロレス会場とかでお会いしませんでしたか!?(笑)
嵐丸:直接会いはしませんでしたね。すれ違いくらいはしたかもですが(笑)。
GM:そんなこともあったかもしれませんね(笑)。
カホル:『鳩と悪役』(*第62話)の時ですね(笑)。
嵐丸:うん(笑)。

碧唯:「手回しの良いこと。死霊課の長沢、噂通りのヤリ手みたいね」そんじゃ、その車の方に行きますかー。


○車内

GM:では、車の中。移動中に、長沢が君に資料の束を渡す。
碧唯:目を通しましょう。
GM/長沢:「…彼女…山之辺泉は大量の泥を吐き続けています。原因は不明。しかし、彼女が泥の他に、おかしなものを吐き出しました」
カホル:まさか泥だけでなく骨もまた吐いたのかな?
GM/長沢:「…20年前に起きた、この町の児童連続行方不明事件の遺留品です」
碧唯:「なるほど。そいつぁ確かにお宅ら向け……そしてアタシら向けのヤマだわ」
嵐丸:たぶん、泥の成分を分析したら、例の遺跡の泥と一致するんだろうな…。
GM/長沢:「そこに書かれているのが、彼女の吐き出したもののリストです。20年前の新聞記事、文房具、子供の靴、そして…子供7人分の人骨」
カホル:って、やっぱり骨もあった(笑)。
嵐丸:体内が例の遺跡に繋がった…? 何か呪いのような感じもするけど。
碧唯:ハサミが鍵なのは間違いないんでしょうが。
GM/長沢:「最終的には、彼女の口からだけでなく、皮膚の下から突き破るようにして現れたものもあります。命は取り留めましたが、山之辺泉は重傷です」
碧唯:「外傷込みで重傷か……。それ以前にこの現象が呪いか何かだとしたら、それだけでも山之辺君の生命が危ない。児童連続行方不明事件とやらの詳細を伺いたいね。山之辺君と接点があったのかどうか、まずはそこから潰していかないと」
GM/長沢:「その資料も用意しておきましょう。…病院に着きましたね」


○病院

GM:車を降りると、長沢は君を、泉の病室の方に案内する。「…どうぞ。とりあえずの処置を終え、今は安定していますが…いつ、また例の奴が始まるかは何とも言えません」
碧唯:自分でも容態を診てみましょう。
GM:では、〈知識〉で判定。
碧唯:(ころころ)達成値14。
GM:では、彼女の内部に何かぽっかりと穴のようなものが開いている感じがします。内面がどこか別の場所に続いているように思えますね。今までに見たことのない現象ですが、そう感じ取ることが出来ます。
碧唯:「何だ、これ? 門かトンネルみたいなもんか……。山之辺君が吐き出した物は、そこから来たってことか?」
GM/長沢:「…この原因を、あなたに探っていただきたいのです」
碧唯:「ええ、引き受けましょ。かわいい生徒の命がかかってるとなれば、最初からアタシに選択の余地は無いしね」
GM/長沢:「よろしくお願いします」長沢は頭を下げた。
碧唯:別の場所とやらがどこか、まではさすがに特定は無理かなぁ。
GM:今はそこまでは判りかねます。では、こんなところで絆:長沢遼と、[SA:生徒を救う]を渡しておきましょう。
碧唯:拝領ー。長沢に絆/有為で。

▼絆/エゴの変化
碧唯:長沢遼に絆/有為を取得。



 

■ミドルフェイズ■


●シーン5 『二十年前の惨事』   シーンプレイヤー:碧唯   登場難易度:任意

○病院


GM:まず、過去の事件について、でしたね。〈情報:裏社会/噂話〉でお願いします。
碧唯:うっす、では〈情報:噂話〉、情報屋込みで。(ころころ)達成値16。

>子供の行方不明事件  〈情報:裏社会/噂話〉
達成値5:
この町で20年前に起きたという、子どもの連続行方不明事件。消息不明になった子供の数は全部で7人。事件そのものは、目だった成果も上げることが出来ず、解決はしなかった。
達成値8:事件そのものが未解決であったせいか、当時、町には子供を誘拐し、殺害する切り裂き魔の存在が噂されていた。行方不明事件から派生したと思われる『切り裂き魔』の噂は、当時の子供たちの間に、かなりの影響力をもって伝わった。
達成値10:行方不明者は本当は全部で8人おり、最後の一人だけは逃げ延びることが出来たという噂もあるが、真偽のほどは定かではない。


GM:と、いうのが基本なのですが。16までいったので、追加を一つ。
碧唯:おおっ。
嵐丸:20年前、か…。
碧唯:年齢的に合いそうですねぇ、新任の先生…。
嵐丸:ですねぇ。OP前の会話とも一致するし。
碧唯:カホルちんが見たのは、当時の傷跡になった顔か。
カホル:たぶん、そうでしょうね。
嵐丸:だと思いますが…単なる傷跡じゃないですよね。あの現れ方/消え方を見る限り。
カホル:そこら辺はやっぱり、錆びたハサミが何か関係があるんでしょうね。

 切り裂き魔が出現した、という噂の地域と行方不明の生徒の存在する校区は重なっている。
 その周囲の住人、特に大人は『切り裂き魔』の話をタブーとしている向きがある。
 当時その地域に住んでいた地主の家系に関わりがあるとかいう話で、好んで語ろうとする者がいないらしい。
 それが、この話の都市伝説的な部分に拍車をかけているように感じられる。


GM:以上。
碧唯:………フレディ・クルーガー―――!?
嵐丸:都市伝説、切り裂き魔、噂…助かったという八人目の噂、か。
碧唯:「ふむ……もし山之辺君の家が逃げ延びた8人目か噂を隠してるっていう地主に関係してるなら、最初から的に掛けられてるって可能性もあるね。だがそうでないなら、こいつぁ全くの交通事故ってことになる。山之辺君の家と彼女のここ最近の動向、どっちも調べとかないとイカンかこりゃ」
GM:さて…次はどぎゃんしますか。
碧唯:山之辺家の家系とか調べるよりは、夏休み中の彼女の動向を探った方が早そうですな。友人とか捕まえればいいわけだし。
GM:そうですね。それなら噂話でちょちょいでも。

嵐丸:今は病院ですよね。見舞いに来たことにして合流してしまおうかな?
碧唯:そうしてもらえると、とても助かります。
嵐丸:うい、では(笑)。
GM:お、登場するならどうぞ。

嵐丸:こんこん、と病室をノックする音が聞こえます。
碧唯:「おっと、お見舞いの客かな。じゃあ、お暇して調査に出るとすっかー」
嵐丸:「すいませーん、山之辺泉の病室はここですか〜?」がちゃ、とドアを開けて覗き込む。
碧唯:では病室を出……見たことある顔が現れたな!(笑)
嵐丸:「…あり? 碧唯先生…お祖父さんの葬儀、という名目でパチンコ屋に行ってたんじゃ?」

カホル:また不幸があったことにしたのか先生(笑)。
嵐丸:あくまでも先入観です。本当のところは知りません(ぉ
カホル:この分だと、お祖父さんだけで既に5回は殺されているのかもしれん(笑)。
嵐丸:お祖母さんは4回ほど死んだそうです(笑)。
カホル:なるほど(笑)。

碧唯:「おや、鋼君じゃないかね。見くびってもらっちゃ困るよー、パチンコ屋ごときで5人目のおじーちゃんは殺さねーわよ」
嵐丸:「あー、そりゃ失礼しました。別の言い訳を使ったんですね?」
碧唯:「そもそもサボリじゃねーという結論にはならんのか」
嵐丸:「それはそれとして、山之辺の具合は…」先生の横から覗き込み。
碧唯:「芳しくないわね。と言うか……ここで話すのもアレだから、ちょっと場所を移しましょ」
嵐丸:「あ、はい」ついて行きます。
碧唯:では一旦病室を出て、ロビーにでも行きますか。


○病院のロビー

嵐丸:では、移動してから。「何か、かなり容態が悪いって聞きましたけど…原因とか判りました?」
碧唯:「……そう言や、君は山之辺君とは結構親しかったんだっけ。あいや、混ぜ返すなよ。これからマジメな話をするんだからさ」
嵐丸:「まぁ、悪友ですけどね。親しいって程じゃないですよ」
碧唯:「ふむ、なら君が山之辺君の悪友且つ、世界の裏を見てしまった人間として、協力を仰ぐとしようかね」というわけで、依頼を受けた件をかくかくしかじかと!
嵐丸:「…なるほど、そういう話になってたんですか」聞き終えて溜息を吐き。「…泥だの人骨だのを吐き出すようじゃ、クラスメイトとしても放っておけませんからねー。協力しますよ。あ、もちろんこっちからも料金は請求しますけど」(笑顔)
碧唯:「がめついわねー、バイトハンターめ」
嵐丸:「科学者は色々と物入りなんですよー。この前も新しい式機神、開発したばっかりだし」
碧唯:「ま、ともあれ。原因はまだ不明だが、彼女の体は昔の行方不明事件……いや、殺人事件の現場に繋がってしまったというわけだ」
嵐丸:「20年前の迷宮入り殺人事件ねぇ……けど、あいつにそんな事件と関わりがあるかなぁ?」首を傾げて。
碧唯:「アタシとしては、彼女を直接的にかけた呪いか、事件に関係する何かと彼女が接触してしまったか、のどっちかだと睨んでるんだけどね。そこで山之辺君の悪友たる鋼君に質問だ。彼女、そういう危なっかしそうなモノと接触するようなとこに行ったりしてなかったかね?」
嵐丸:「…うーん、これだけだと何とも…あ、そうだ」ここでさっき回収した泥を分析したことにして良いでしょうか? というか、あの泥を分析して『どこの泥か』とか…。
GM:良いでしょう。まあ、判るだろうし(笑)。
嵐丸:判るんですね(笑)。判定します?
GM:判定はしてもらいます。〈知識〉で。

碧唯:科●研の女……じゃねぇ、男、鋼嵐丸!
カホル:じゃあ、相棒にツンデレの女刑事が!? この組み合わせだと某サイコメトラーと同じになってしまうか(笑)。
嵐丸:相棒なら、リモートコントロールのエキストラが(笑)。
カホル:あ、既にいたのか(笑)。

嵐丸:「山之辺の吐き出した泥を、さっき分析してみたんですが…」と、『高天原』のモニターを見せる。(ころころ)おぉ、完璧だ(笑)。達成値21。
GM:判りますね。ハサミを拾ったあの場所の土だと思います。
嵐丸:「泥に含まれる成分と微生物の種類が、あの沼と一致。タイミング的にも一致、と……かなり臭いですね。もっとも、あそこで拾った物って言えば…錆び付いた古いハサミくらいでしたけど」
碧唯:「もしそこがかつての殺人事件の現場なんだとしたら、怨念みたいなのが溜まってる可能性が高いんだ。そこにあるような物をうっかり持ち帰ると、こういうことになりかねんのよ。しかもハサミなんて、いかにも凶器に使えそうじゃん。ヤバイヤバイ、それきっとヤバいわよ」
嵐丸:「俺に言われてもなぁ……みんな、ただの肝試しのつもりだったんですよ」苦笑いしようとして、山之辺の容態を思い出す。「…ま、何とかして呪いとやらの元凶を探り出すしかないでしょうね」
碧唯:「まぁ、説教は後回しだ。まずはそのハサミを調べるのが近道ね。それ、今どこにあるか知ってる? 山之辺君が持ってるとか?」
嵐丸:えっと、俺はハサミの行方を知ってるんでしょうか?
GM:ハサミが最後にあった場所なら、覚えていてもいいです。教卓の上ですね。
嵐丸:「最後に持ってたのは山之辺でしたけど…確か、誰かに見せるって言って……あぁ、教卓にあったような?」
碧唯:「置きっぱなしかYO! 急げ鋼君、誰かに片付けられたら後々面倒だ! そうなる前に回収するよ!」
嵐丸:「うい!」

GM:では、ハサミの回収に向かうということで、このシーンを切りましょう。絆等、あればどうぞ。
碧唯:では泉さんに絆/救済を取りましょう。
嵐丸:こっちは碧唯先生に絆/連帯感を。

▼絆/エゴの変化
嵐丸:碧唯に絆/連帯感を取得。
碧唯:山之辺泉に絆/救済を取得。



嵐丸:後はカホルちゃんのシーンを見てから、残りの情報収集かな。
碧唯:ですね。
カホル:あたしはとりあえず、ダーリンについて調べてみるわ。そこから皆と繋がっていくと思うし。



●シーン6 『愛しのダーリン☆』   シーンプレイヤー:カホル   登場難易度:任意

○街中


GM:愛しのダーリンの個人情報ゲット作戦だったかね。
カホル:その通りよ(笑)。
GM:では、君の知りたい彼に関する噂は〈情報:噂話〉で。
カホル:(ころころ)達成値15。

>一矢知樹  〈情報:噂話〉
達成値5:
学校にやってきた新任教師。この町に来たのは初めてだと言う。
達成値8:北海道からやってきた。故郷に老いた母親がいる。現在、町のアパートに一人暮らし。
達成値10:秘匿されているが、ハサミ及び刃物類に関して異常な反応を示すことがあるため、精神科での療養歴がある。
達成値12:一矢知樹という人間は、実は20年前、この町で暮らしていた。ある日、突然に町から家族と共に姿を消したのだという。
達成値15:この町から姿を消す直前、彼は大きな事故にあって入院したと言う。事故の詳細は伝わっていない。しかし、退院後に、一矢一家は町から誰にも事情を告げずに、この町を去った。


GM:以上。ギリギリで全部出たか。
嵐丸:事故の内容はあれとして、「退院後、誰にも事情を告げず引っ越した」ってのが解せないな…。表向き、事故で入院したということにしたんだろうけど…。
カホル:ダーリンがこの街から出て行く原因となった事故とは、いったい何なのかしら? 調べることは可能?
GM:いいや、それに関する情報は乏しい。そのため、一矢知樹が街を出た原因については判りかねるが…もう一度、〈情報:噂話〉で振ってくれ。
カホル:(ころころ)またしても15(笑)。
GM:20年前ということで、ひとつ引っかかるものがある。

>子供の行方不明事件  〈情報:裏社会/噂話〉
達成値5:
この町で20年前に起きたという、子どもの連続行方不明事件。消息不明になった子供の数は全部で7人。事件そのものは、目だった成果も上げることが出来ず、解決はしなかった。
達成値8:事件そのものが未解決であったせいか、当時、町には子供を誘拐し、殺害する切り裂き魔の存在が噂されていた。行方不明事件から派生したと思われる『切り裂き魔』の噂は、当時の子供たちの間に、かなりの影響力をもって伝わった。
達成値10:行方不明者は本当は全部で8人おり、最後の一人だけは逃げ延びることが出来たという噂もあるが、真偽のほどは定かではない。


GM:15なので、追加。

 切り裂き魔が出現した、という噂の地域と行方不明の生徒の存在する校区は重なっている。
 その周囲の住人、特に大人は『切り裂き魔』の話をタブーとしている向きがある。
 当時その地域に住んでいた地主の家系に関わりがあるとかいう話で、好んで語ろうとする者がいないらしい。
 それが、この話の都市伝説的な部分に拍車をかけているように感じられる。


GM:以上。
碧唯:カホルと合流できれば、8人目が一矢かもしれないという推理は成り立つかな。
嵐丸:そうですね。まだあくまで可能性だけど、ハサミの一件もあるし。

カホル:「なるほどね…20年前の事件にただ一人の生き残り。そして、誰にも事情も告げずに街から逃げるようにダーリンの家族はこの街から去った…この二つの繋がりは、偶然で片付けることはできないわね…。さてと、ダーリンの調査はひとまずこの辺にしておいて、山之辺さんの容態も気になるわね。おそらく普通の医者ではどうにもならなさそうだったし…嵐丸君だけに任せておくわけにもいかなさそうね。でも、その前にダーリンの住所が本当にこれで合っているか確認してから行くことにしましょ」というわけで、自分の欲望優先(笑)。
GM:じゃあ、先生のアパートに移動でよかね? では、一旦ここでシーンを切ろう。絆等、あればどうぞ。
カホル:とりあえず、山之辺さんを心配したので、絆/救済を(笑)。

▼絆/エゴの変化
カホル:山之辺泉に絆/救済を取得。



嵐丸:先生のアパートに行ったか(笑)。
碧唯:ま、まさか家宅不法侵入を!?
カホル:ふふ(笑)。



●シーン7 『手がかりの行方』   シーンプレイヤー:嵐丸   登場難易度:任意

○学校内


GM:では、学校にハサミを回収に来た方。
嵐丸:うい。
碧唯:はーい。
嵐丸:ハサミはまだ、残ってますか?
GM:教室に戻ってきて、教卓の辺りを調べてみたが、ハサミは見つからない。
嵐丸:…って、やっぱりか(笑)。「確か、この辺に…あれ? 誰か持って帰ったかな?」
碧唯:「あちゃー……そりゃあいつまでも、こんなとこに置いてはおかないよねぇ」
GM:そんなところに、見回りの先生がやってくる。「こら、もう下校時刻はとっくに過ぎてるぞ」
嵐丸:「あ、先生。ここに置いてあったハサミ、知りませんか?」
GM/先生:「ハサミ?」
嵐丸:「錆びた古いハサミです。ここに置き忘れたと思ったんですけど…」
GM/先生:「錆びた古いハサミ…はて、どっかで見たような…」
嵐丸:「見たんですか!?」
碧唯:「これこれ、落ち着け鋼君」
嵐丸:「…っと、すんません」
GM/先生:「とても切れそうにない、古いハサミを…どこで見たんだっけな…。ああ、そうそう。そんなハサミを新任の一矢先生が持っていたぞ。なんだ、ありゃ、お前のか?」
嵐丸:「あー、俺のじゃないんですけど。山之辺の忘れ物で…後で届けてやろうかと」嘘ではないぞ、嘘では(笑)。
GM/先生:「ああ、そうなのか。まあ、ここにおいておいても仕方がないから、先生が持っていってしまったのかもしれんが…」
碧唯:「なるほど、教卓の上に置いてたのなら、担任が回収するのは当然だわねぇ。で、一矢先生はお帰りに?」
GM/先生:「ええ、もう帰りましたよ。…碧唯先生も、とっくに下校時間が過ぎとるわけですから、生徒に帰宅するよう指導をお願いしますよ」そう言うと、先生は見回りに戻っていった。
碧唯:「あっはっは、こいつぁ失敬。そんじゃ鋼君、とっとと下校すっかねぇ」
嵐丸:「…碧唯先生。一矢先生の自宅、判ります?」
碧唯:「んー、職員名簿見れば分かるかな? 職員室で見てくるから、ちょっくら待ってな」
嵐丸:「うぃっす」
GM:住所だけなら、職員室で簡単に掴めますね。
碧唯:では鋼君のところへ戻り「もしそのハサミが山之辺君を呪ったブツなら、持って帰った一矢先生も危ない。急ぐよ」
嵐丸:「ですね。すぐ行きますか」
碧唯:調べた住所へ直行ですサー!
嵐丸:同じく。
GM:では、一旦シーンを切りましょう。絆等、あればどうぞ。
嵐丸:一矢先生にエゴ/疑惑を(笑)。
碧唯:では一矢先生に絆/連帯感で。職場の同僚になりますしねー。

▼絆/エゴの変化
嵐丸:一矢知樹にエゴ/疑惑を取得。
碧唯:一矢知樹に絆/連帯感を取得。




●シーン8 『記憶の真実』   シーンプレイヤー:カホル   登場難易度:任意

GM:では、ダーリンの部屋に忍び込むドキドキのシーンだ、カホル(笑)。
カホル:ドキドキ☆
碧唯:本気と書いてマジだったぁー!!
嵐丸:上手くすれば、このまま一矢先生を待ち受けて既成事実を…(マテ

○アパート

GM:君は愛しい人の住む部屋の前にいる。建てられて、まだ新しいアパートだな。
カホル:「ここがダーリンのお家ね。そして、ここがいずれ私たち二人の愛の巣となるのね。なにせ、私とダーリンは“一緒に頑張って生きていこう”と誓い合った仲だもの! いやん、カホル恥ずかしい!」
GM:誓い合ってねえ(笑)。
カホル:と、思いっきり自分の都合良いように記憶を改ざん(笑)。部屋の様子をストーカーよろしく窺ってみます(笑)。
碧唯:カホりんが獲物を狙う猛禽類の目に……。
GM:部屋に電気はついていない。中に人がいるのかどうかは測りかねるな。
カホル:「あら? ダーリンまだ帰って来ていないのかしら?」少し迷った末に呼び鈴を鳴らしてみましょう。
GM:呼び鈴を押しても返事はないな。

碧唯:出ちゃおうか、鋼君(笑)。
嵐丸:言い訳できないところを押さえるのですな(笑)。電気のメーターを見てみれば、不在確認は出来るかも。確実じゃないけど。
碧唯:玄関のドア開けようとしたとこで出るか!

カホル:「いないのかしら? …はっ! もしやダーリン、昼間の教室の時みたいに何か具合が悪くなって倒れているのかしら!? どうしよう、愛する人の命の危機よカホル! 迷ってる暇があったら、どっせい!!
嵐丸:あ、こじ開けた(笑)。
碧唯:よし、出ましょう。よろしいですかGM?
GM:いいですよ。まあ、実はドアの鍵は掛かっていないので、簡単に開くのだが(笑)。
カホル:では、肩透かしを食らってそのまま勢いよく中へ(笑)。
碧唯:その背後から脳天唐竹割りを。
カホル:「痛いわね!? 誰、今私のプリチーなドたまに脳天唐竹割を食らわせてくれたのは!? って、あら、碧唯先生」
碧唯:「愛する人、ねぇ。生徒と教師の道ならぬ恋かね? いやー、やるもんだねぇ今日びの高校生は」
嵐丸:「…………何やってんだ、沢尻…?」扉の外からジト目で見ている。
カホル:「と、嵐丸くんも。珍しい取り合わせね。一体、二人ともこんな所で何をしているんですか?」自分のことは棚上げ(笑)。
嵐丸:「…いや、別に気付いてくれなくても良かったんだが……それはそれとして。一矢先生は? いねーの?」
碧唯:「まぁ沢尻君の感じてる危機感とは別次元だろうが、実際一矢先生危ないかもしれなくてね。鍵開いてるならちょうどいい、お邪魔させてもらおう」
カホル:「はっ!? そうよ、ダーリン! どこ? 貴方のカホルが助けに来たわよー」こちらも中に入ります。
嵐丸:「…お邪魔しまーす」二人の後ろから、背後に気を配りつつ入る。
GM:では中に入ると、奥の部屋から小さな呻き声が聞こえてくる。
碧唯:うめき声!? 男の声か?
GM:男の声ですね。
嵐丸:「ありゃ…一矢先生?」
碧唯:声のする方へ急いで行こう。
GM:ドアの向こうに、一人の男が蹲っている。
カホル:「ダーリン!」奥の部屋に踏み込みます。
碧唯:「うおっ、早っ!?」
GM/知樹:「…来る…な」どこかから息が漏れるような奇妙な音と共に、短く区切りながら声を出す。
カホル:「でも苦しいんでしょ? 大丈夫なの?」心から心配そうに。
碧唯:「一矢先生? 何があったんです?」
嵐丸:左腕の『高天原』を起動する。「『月読尊』アナライズモード…スタンバイ」

お…思い…だした…。はなれ…ろ…。私が…誰かを殺す…前に

 そう言って立ち上がった知樹の姿は、異様なものだった。
 捻れて耳まで裂けた口、歪んだまま付けられたような手足。全身を走る傷。そして、手には錆びたハサミ。


嵐丸:殺人鬼の記憶に取り込まれてるのか、それとも…?
碧唯:当時は子供だっただろうから、殺人犯本人ってことは無さそうだが…。
嵐丸:一体化したのか、それとも彼の存在そのものが“人間ではない”のか…かなと。

カホル:「何を言ってるのダーリン? それに、その姿は一体……?」
GM/知樹:「…わ…たし…が…切り裂き…魔、だった…!」ハサミを手にしたまま、一歩、一歩と近づいてくる。
碧唯:「20年前の7人の児童行方不明事件、ですかね。一矢先生」緊張は解かないが、引く素振りは見せず。
GM/知樹:「ぐうぅ…」
嵐丸:「事件が起きたのは20年前だ、先生が殺人鬼だったはずはない。判るように説明……する余裕はなさそうかな、こりゃ
カホル:「そんな馬鹿なことはないわ! だって20年前、あなたはまだ小学生だったのよ! 小学生に7人も攫う事なんかできるはずもないわ!」
GM:しかし、知樹は少し歩くと、その場に崩れ落ちる。いびつに歪んだ足では、うまく歩けないようだ。

 その時―――三人の後ろから、声がした。

GM/声:「その通り」
嵐丸:「…誰だ!?」
碧唯:振り返るー!
カホル:同じく!「だれ!?」
GM:入り口の所に、老婆が立っている。その老婆が靴も脱がずに部屋に上がると、足早に知樹に近づき、ハサミを奪い取った。
嵐丸:素早く『高天原』のキーを叩く。「格闘戦用式機神『須佐之男命』…スタンバイ」いつでも取り押さえられるように準備。
GM/老婆:「…お前は切り裂き魔じゃない! お前じゃないんだよ、知樹…やはり、お前はこの町に来るべきではなかったのだね…」

カホル:新キャラ!? 今まで調べた情報からは出ていないな…。
嵐丸:OPで登場した母親かと。
碧唯:うむ。
カホル:ああ、なるほど。

碧唯:「あなた、一矢先生の関係者ですかね?」老婆に話しかけよう。
GM:老婆は、ぐったりした知樹を床に寝かせると応える。「…一矢知樹の母です」
カホル:「先生の母親!? ということは…お母様!?
嵐丸:「それはおいといて」ゲシッとカホルのドタマにツッコミ。
碧唯:「アタシは一矢先生の職場の同僚で、こちらの二人は彼の教え子です。お話、聞かせてもらえますよね?」
嵐丸:「20年前の事件について、詳しくご存じなんですか?」一応、丁寧口調で。
GM/老婆:「…どうやら、一通りのことは知っておられるようで…」
碧唯:「その筋には詳しいものでしてね。アタシも、この二人も」
GM/老婆:「いかにも、知樹は20年前の事件に関わりがあり、私も事件の当事者の一人です」
カホル:「…痛いわね。すぐに暴力振るうなんて女の子にもてないわよ」小声で呟く(笑)。
嵐丸:(小声)「うるせ。話がややこしくならないように少し黙ってろ」
GM/老婆:「…切り裂き魔は噂ではなく、実在しておりました。私の知っている幾つかの話と、ここにある20年前の事件を解決した方の手記を合わせて読んでいただければ、事情はわかると思います」老婆は、そう前置いて、話し始めた。

嵐丸:さて、この人は真相をどこまで知ってるのかな。
碧唯:さすがに全ての真相を知ってるとは思えないが、かなり近い場所には居そうですよね。
嵐丸:ですねー。黒幕の正体まで判るかも。
カホル:これで事件の核心に近づけますね。

 まず、20年前に起きた事件で、彼女の息子、知樹が8人目の被害者であったこと。
 息子を探している時のこと。彼女は事件を追う、もう一人の人物に会ったという。
 その人物はどこかの大学教授で、ある事情から、この事件を追うことになったのだと話した。


碧唯:今度こそ新キャラっぽいのが。
嵐丸:…どこかの大学? もしかして、白い髭がダンディな外国人だったりしませんか?(笑)
碧唯:「もしかして、この手記の筆者というのは―――」

 その人物の調査で、あの地下室を見つけ出し、彼らは地下に潜むものと対峙した。
 そこにいたのは、一人の老女。そして、目には見えぬ…しかし、確実に存在する“何か”。
 老女は、その何かを娘、といい“ますみ”と呼んでいた。
 同行していた人物は、その“何か”に所持していた粉をかけ、その姿を見えるようにした。
 そこで、老婆も初めてそこにいる巨大な化け物の姿を目撃したのだという。


碧唯:ひいいいい! クトゥルフっぽい展開きたわー!
嵐丸:よく発狂しなかったなぁ、このお婆さん(笑)。
カホル:SAN値が…SAN値がぁぁぁあ!(笑)
碧唯:アイデアロールに失敗したのかもしれぬ(笑)。

 老婆の語彙では、その化け物をどう表現していいか判らぬ様子だったが。
 彼女は“それ”こそが切り裂き魔事件の犯人であることを確信した。
 その協力者の力で(一体どのようなことをしたのかは解らないが)地の底に化け物を封じ、地下室を埋め、事件を解決に導いたのだという。


GM/老婆:「…助け出した知樹も、その方が治療してくれたのですが…」
碧唯:大学教授って、その大学はミスカトニック大学じゃあるまいな!(笑)
嵐丸:だと思う(笑)。PLは教授の名前も知ってるような気がするんだ(笑)。
GM:何のことでしょう(笑)。では、ここで情報判定。地下室のある林について〈情報:噂話/裏社会〉でどうぞ。
碧唯:ではここぞとばかりに《偉大なる叡智》で!
嵐丸:あ、カホルちゃんの方が基本値高いから、まずは様子を見ては? 先生、コストが重いでしょ(笑)。
碧唯:お、そうしますか。
カホル:了解。では噂話で(ころころ)クリット(一同笑)。
GM:ほう。隠すことが何もないな(笑)。

>地下室のある林  〈情報:噂話/裏社会〉
達成値5:
幽霊が「出る」と噂のある林。立ち入り禁止区域だが、勝手に入る人間も多い。
達成値8:元々その林は、ある地主が所持しており、土蔵が建っていた。だが、今はその家自体が潰れ、土蔵も既にない。土蔵を取り壊した際に、地下室だけが忘れ去られて残っていたのではないか、と思われる。


碧唯:そんなヤベェとこで肝試ししてたのか、君達ゃー!(笑)
嵐丸:学生は時に羽目を外してしまうものです。青春の暴走(笑)。
GM:クリティカルなので、付随でもう一つ情報項目を開示しよう。

>土蔵の持ち主  〈情報:噂話/裏社会/魔物〉
達成値5:
既に没落した地主、坂崎家の所有する土地であったが、既に人手に渡っている。しかし、何かと曰くがある土地であるため、未だに有効な利用方法が決定されていない。
達成値8:当時の坂崎家の当主、坂崎栄三は、人付き合いもほとんどせず、屋敷の中にこもり暮らしていた。晩年は、ほとんどの時間、娘と共に土蔵で過ごしていたという。
達成値10:坂崎栄三の娘、澄子は土蔵の中で暮らし、外に出ることはなかった。真偽のほどは定かではないが、澄子の精神に疾患があったことが原因とされている。
達成値12:坂崎栄三は、魔術師である。異界の禁断の知識に手を出し、何らかの忌まわしい呪法を行っていたと言われている。
達成値14:坂崎栄三が残した手記が残っているが、誰もがその内容を理解していない。彼は、虚空に潜む邪悪な意志をこの世に顕現させ、それと自らの娘を交わらせ、この世にその落とし子を誕生させた。彼の手記は彼自身の死により途中で終わっているが、内容から判断するにその“落とし子”は、彼の死亡時点で順調に成長中であったようだ。


GM:以上。
カホル:「なんていう恐ろしいことを…」
嵐丸:「…………老女が“澄子”で、“ますみ”ってのは、さしずめ邪神の落とし子ってところか…」
碧唯:「なら、一矢先生のこの変貌は、落とし子に傷つけられたことによる後遺症ってとこか」
嵐丸:「…切り裂き魔ってのは坂崎栄三のことかな? 儀式のために子供を攫って殺した…とか」
GM/老婆:「…最後になりますが、これが知樹を助けてくださった方の手記になります。もしもの時のために、残していったものだそうで」君たちに、一冊の手帳を渡す。
碧唯:読んでみましょう。
嵐丸:「どれどれ…」受け取りますが…読めます? 外国語のような気がするんですが(笑)。
GM:いいえ、老婆に読めるように、日本語で書かれていますよ。
嵐丸:あ、そうなのか。ラテン語とか専門用語が並んだ、魔術書と紙一重みたいな奴を想像していた(笑)。
GM:ラブクラフト小説的手紙なので、ちょっと長いですが。こちらをどうぞ。
碧唯:ラストは「窓に! 窓に!!」で〆られてるとか。


『このような状態で日本を去ることになるのは非常に心苦しいですが、今の時点で打てる手の全ては打ちました。
 私にもう少しばかりの力があれば、このような口惜しい思いもしなくて済むのでしょうが、それをここで云々していても、物事は解決しないでしょう。
 私がここにこれを書き残していくのは、後にあの邪悪な存在が、再びこの世に目覚めることを危惧してのことです。
 その時、何かの役に立つことを祈り、これを事件の真相を知るあなたに託すことにします。

 1928年、9月15日のこと。
 マサチューセッツ州の田舎町、ダンウィッチにて我が師であるヘンリー・アーミテジが、ある魔術師の計画でこの世に現れた邪神の落とし子を異界に送還した事件。それと同じものが、この町で起きていることを知り、私は日本を訪れました。


碧唯:アーミティッジ教授ぅぅぅぅ!!

 かの坂崎栄三は、どこからかその魔術師の研究資料を手に入れ、全く同じ手を使い、邪神の落とし子は再度、この世に生を受けるに至りました。
 しかし、坂崎栄三は、自分の孫の成長を見届ける前に命を落としました。
 後に残された娘の澄子が、この子を育てることになりましたが、既に澄子も正常な精神状態ではなかったのでしょう。
 子供の出産の際、どのような忌まわしい出来事があったのか、私は想像する気が起きませんが、当時20代であったはずの澄子が、我々がその姿を見た時は老婆のように見えたことで、彼女がいかな苦痛を受け、正気をすり減らし、あの恐ろしい落とし子を出産したのか窺い知れると言うものです。

 狂気に囚われた澄子が行ったのは、自分の子供に“友達”を作ること。
 誘拐してきた子供を、自分の子に会わせた時に、そう言っていた…あなたのご子息、知樹君の記憶を探った時に知りえた情報ですが、それが彼女の目的であったようです。
 しかし、人間ではない《邪神の落とし子》がそのようなものに反応することはありませんでした。
 その度に、澄子は「自分の子供に気に入られないものに用はない」と言わんばかりに彼らを惨殺、次の獲物を求めていた様子です。

 その結果、実に7人の子供たちが犠牲になり、知樹君も重傷を負ってしまいました。
 私は、知樹君を必死で探すあなたと共に、あの地下室に乗り込み、邪悪なものと対決しました。
 後は、あなたも知っての通りです。


嵐丸:…ふむ。殺人そのものに大した意味はなかったわけか。
碧唯:じゃ、じゃああれか! ますみたんって、ウェルバー・ウェイトリィの同類か!!
GM:YES。
碧唯:たたた助けて、大十字九郎!! もしくはシュリュズベリィ教授!!

 しかし、私の力では、彼らを倒すに至りませんでした。
 封印が成功したのも全てが幸運のもたらした偶然の元に成り立った結果に過ぎません。
 もう一度、強固な封印を試みようとも思いましたが、この危うい力の均衡を崩しかねず、後は復活しないことを祈るしか手はありませんでした。

 今後のことについて、指示を残しておきますので、異常が起きた際には、これに従って頂くことをお願いします。

 まず、知樹君について。
 彼の肉体の損傷については、私の施術で治療してあります。普通に生活するに支障を来すことはないでしょう。
 しかし、彼がこの事件の記憶を持っていることは、彼の人生に大きな影を落とすでしょう。
 記憶が引き金になって、どのような事態が引き起こるのか、私にも確たることが言えないのが正直なところです。
 故に、彼の記憶は封印することにしました。
 この国の退魔機関に報告しなかったのも、知樹君の今後のことを考えての判断です。
 彼らが事件について知れば、是が非でも、知樹君から情報を引き出そうとするでしょう。
 被害者たちには心苦しい限りですが、この事件の真相は、誰にも明かさぬ方がよいでしょう。
 また、この町で暮らすことが知樹君の記憶を蘇らせることがあるかもしれません。
 この町を離れて、生活することをお勧めします。

 もう一つ。
 邪悪なるものの封印が解けた場合について。
 私がその時にその場所にいることが出来れば良いのですが、そう上手くは行かないでしょう。
 その際は、止むを得ません。
 警視庁の史料編纂課へこの手記を提出してください。他のどの機関より頼みになるかと思います。
 あの不可視の魔物を戦うためには、あの時と同じく《イブン=グハジの粉》が必要になります。
 その時のために、僅かながら、ここに同梱しておきます。
 願わくば、これを使う機会が来ないことを――――』


GM:以上。
嵐丸:「うーん……昔起きた事件については判ったけど…。一矢先生が自分を切り裂き魔だって言ったのは、錯乱してただけかな。それとも、どこかに本体がいて、取り憑かれたとか…? 山之辺がああなった原因も判らないままだし…むぅ」
GM:その件について、老婆が補足してくれる。情報であった通り、知樹はハサミや刃物といった物に対して、異常な反応を起こすことがある。それは切り裂き魔に襲われたトラウマによるものだが、その際、ハサミを握って狂乱することがあったらしい。自分が切り裂き魔に受けたことを、混濁した意識の中で、別な誰かにしようとする。自分が切り裂き魔になりきったつもりで。治療により沈静化したのだが、自分を傷つけたあのハサミを目の当たりにしたことで、それがぶり返したのではないか…と。
嵐丸:あぁ、やっぱりそっちか。心理的な逃避行動か、オカルト的な理由か迷ったけど(笑)。すると、問題は明らかに超常現象の犠牲になってる山之辺の方かな。
カホル:そうですね。
碧唯:「一矢先生の場合は、PTSDとかそういったモンだろう。うっかり記憶を穿り返さなければ、まだ何とかなる。問題は山之辺君の方だね。彼女の症状は、まず間違いなく“ますみ”って落とし子の影響だ。見つけ出して叩くなり再度封印するなりしないと、彼女の命が危ない」
嵐丸:「…どっちにしても元凶っぽい“落とし子”を何とかしないといけないわけだ。て言うか、先生の方は地道なカウンセリングに頼るっきゃないね」
カホル:「そうね。ダーリンの心を癒すのは私の仕事だとしても、山之辺さんの方は一刻を争うわ」
GM:さて、坂崎家について調べたのなら、もう一度〈情報:裏社会/噂話〉で振ってくださいな。
嵐丸:まずはカホルちゃん、お願いします(笑)。
カホル:(ころころ)達成値17、出目ヨシ!(笑)
碧唯:絶好調だのぅ(笑)。
GM:では、一つ判ったことがある。

 坂崎栄三の娘は双子だ。坂崎家が古い家系ゆえ、澄子の妹・透子は生後まもなく養子に出された。
 彼女は小作人、山之辺の家にもらわれていった。
 二人には特別な繋がりがあり、片方が傷つけば、もう片方が傷つき、片方が病めば、もう片方も病んだという。


嵐丸:(顔を顰める)「血縁者だったのか……それも、嫌ぁ〜な感じで繋がったな」

 透子は山之辺泉の母であり、既に他界。この親子も同じで、やはり特別結びつきが強かったと言われている。
 坂崎の家は魔術師の家系であったためか、そのような奇異を起こす人間が多かったと言われている。


GM:以上。
嵐丸:「ハサミそのものは単なる切っ掛けで、山之辺の体質…と言うか能力自体が問題っぽいな…どうしたもんか」
碧唯:「山之辺君の場合は単なる交通事故かと思ってたけど、因縁の引力ってのはスゴイもんだねまったく」
嵐丸:「これってさぁ、下手に元凶を倒したら…山之辺も共感能力で道連れになるんじゃないの?」
カホル:「そうね。確かにありえそうだわ」
碧唯:けどそうなると、ますみはうっかり傷つけられないってことか?
嵐丸:そう思った。イブン=グハジの粉は解決策になるのかな?
カホル:でも、それは不可視の魔物を見えるようにする効果があるだけじゃないのかな?
嵐丸:説明によると、そーなんだよねぇ。
GM:うい。粉の効力は、不可視の魔物を見えるようにするだけ。
嵐丸:わーい(笑)。じゃあやっぱり別の方策が必要になるのか。

GM:さて…じゃあ皆様、ここで〈知識〉で判定だ。
嵐丸:「…共感能力を断ち切る術か何か…あったっけか?」データベースを検索。
碧唯:総当りで勝負だな。(ころころ)達成値12。
嵐丸:頼むぞ〜。(ころころ)達成値15。出目はイマイチだが…どうかな?
GM:15が出てるなら、OKです。
嵐丸:ほっ、良かった。
カホル:(ころころ)達成値8…マジシャンとは思えない知識の低さ(笑)。
嵐丸:その代わり情報収集が高いから、とんとんだ(笑)。
碧唯:《偉大なる叡智》取っても、素の情報とトントンっぽいな(笑)。
GM:では、今までの話を聞いて判ること。

 澄子と“ますみ”は自分のドミニオン――地下室におり、その地下室と山之辺泉の体が繋がっている。
 繋がるきっかけになったのは、ハサミ。だが、能力自体は泉の血に由来する。
 泉は、彼らのドミニオンの資産として扱われ、泉の身体は“門”として使われる。
 この門は、出入りする際に門そのものを痛めることになるが、それで死ぬことはない。
 しかし、その際の苦痛で、精神に異常を来す場合もある。
 資産であるが故に、ドミニオンの核部を破壊すれば、“門”は効力を失い、機能しなくなる。
 故に、泉の肉体を傷つける効果も発生しなくなる。


GM:まあ、要は核部を見つけ、破壊することが出来れば、戦っても問題ないということで。説明は以上。
嵐丸:澄子も生きてるのか。ますみだけかと思った。「よし、解析終了。何々…?」解析結果を読み上げます。「えーと……するとベストなのは…山之辺の身体から元凶のドミニオンに入って、核になってる何かを壊せばOK?」
カホル:「核…ね。問題はその核が何かよね」
碧唯:入り口は泉の体ってことになるのかな?
嵐丸:一番の近道ではありそう。それか、あの穴蔵に行くかだけど。
GM:今のところ、判っているのは泉の体。穴倉は確かめてないので何とも言いかねますね。
碧唯:「契約完了」つって、泉の体をこじ開けて入るのだ!(笑)
嵐丸:カードをかざして(笑)。
GM:後はSAという名のデンライナーに乗って(笑)。
カホル:カードは残り一枚と言うオチはないですか?(笑)
嵐丸:行けそうですな(笑)。「あと、戦うならイブン=グハジの粉ってのも必要になるらしいけど…手に入るかな?」
碧唯:「手記に同梱って書いてあるじゃん」
嵐丸:「…あれ、そうか。見落としてた」(笑)
カホル:「とりあえず、これが今回の勝利の鍵ね」
GM:イブン=グハジの粉は手記についてます。使用の仕方はクライマックスで説明しますが。
碧唯:「一矢さん、息子さんの事はこっちで何とかします。その為に、その手記と粉薬を預けてもらえません?」
GM/老婆:「…わかりました。これを持っていても、どちらにしろ私には扱いかねるでしょう。どうぞ…」
碧唯:「アタシは史料編纂課の長沢遼刑事から依頼を受けてます。手記の方は、万一に備えて長沢氏に預かっておいてもらいましょう」
嵐丸:「そーだね。そっちはよろしくお願いします」

GM:うい。では、ここで一旦シーンを切ります。絆等、あればどうぞ。
嵐丸:カホルちゃんのエゴを絆/有為に変更します。意外な知識の広さに見直した(笑)。
カホル:見直された(笑)。澄子にエゴ/憐憫を。これにて絆枠は一杯です。
碧唯:ラスト1枠、カホルに絆/好奇心で。実に興味深い、色々な意味で。
嵐丸:後は…“ますみ”にエゴ/好奇心を取っておくかな。一矢先生のエゴは次のミドルかクライマックスで書き換えよう。

▼絆/エゴの変化
嵐丸:カホルへのエゴを絆/有為に変更。“ますみ”にエゴ/好奇心を取得。
カホル:坂崎澄子にエゴ/憐憫を取得。
碧唯:カホルに絆/好奇心を取得。



碧唯:しかし、なかなかにクトゥルフ感出てたですね。得体の知れないとことか。
嵐丸:そーですねー。
GM:ダンウィッチの怪、好きなもので。
カホル:私はクトゥルフをやったことがないので判りませんが、ミステリーホラーという感じでドキドキしましたね。
嵐丸:直接化け物が出るよりも、正体不明の“何か”が周囲に影響をもたらしながらじわりじわりと…の方が恐怖を煽りますね(笑)。
碧唯:ダンウィッチの怪をデモンベインでしか知らない、邪道極まる知識の持ち主。それが私。
嵐丸:私もクトゥルフ小説は読んだことがないのですが。ゲームだけで(笑)。
カホル:ゲームすらもやったことがないです(笑)。
嵐丸:涼崎探偵事務所シリーズというのが、和製クトゥルフものでは結構イイ感じでした。18禁ですが(笑)。
カホル:なるほど(笑)。機会があればやってみたいですね。
GM:元ネタの『錆びたハサミ』も、敵は得体の知れない化け物で、目撃した人間は「エイリアン」というのですが。こいつが正体不明すぎて、ゲームのシナリオにする際には、正体を決めなければならなかったんです。まあ、人間に育てられた異形の化け物、ということでダンウィッチの怪を思い出した、と。それで楳図+クトゥルフになったのです。原作はそのままやると、PLが「??」になること請け合いな内容なので。
嵐丸:なるほどー。



●シーン9 『門を開く鍵』   シーンプレイヤー:嵐丸   登場難易度:任意

GM:そんなわけで、全員登場していますが、順番考えるとシーンプレイヤーは嵐丸かな。
嵐丸:ふむ。場所は…山之辺の病室かな?
碧唯:泉の入院してる病室へ、ですね。
GM:敵のドミニオンに向かい、核部を探す、というところでしたね。山之辺泉の体から侵入するなら、病室ですね。
嵐丸:しかし、通り抜けるのに負担がかかるみたいな事を言ってたので…そこだけが心配なんですが。
GM:そうですね。その辺の方法についてですが…現在、ハサミを所持していますかね。前のシーンで確認してませんでしたが。
嵐丸:…そういえば、忘れてたなぁハサミ(笑)。単なる切っ掛けくらいにしか思わなかったから(笑)。持ってこないとマズイということなら、預かってきたことにしますが(笑)。
GM:まあ、持ってきた方が話はスムーズにいくと思うので、その方向で(笑)。
嵐丸:お願いします(笑)。
碧唯:時間はどのくらいでしょう。面会時間終わってから、こっそり侵入とかかな。
GM:そうですね。もう夜を迎えているでしょう。

○夜の病室

GM:さて、ハサミの話を確認したので。君たちが病室に入り、敵のドミニオンに乗り込む算段を立てていると…ハサミの赤錆の下から、何かの文様のようなものがうっすらと光りながら浮き出ているのに気がつく。
碧唯:「む? 鋼君、何だねそれ」
カホル:「あら? なにかしら?」
嵐丸:「へ? …これ…何だ?」
GM:同じ文様が泉の体にもあり、こちらも光っている。近づけると、より輝きを増す。
カホル:「…これは共鳴しているのかしら?」
碧唯:「まさか、鍵か! 澄子と同じ血を持つ山之辺君に反応してるってことかもしれんね」
嵐丸:「すると…これを使えば“門”の力を拡大できるかもな…」
碧唯:ちなみに泉の具合はどうです? 症状の悪化とか見られますか?
GM:症状自体は悪化していません。詳しいことは、〈知識〉か〈情報:魔物〉で。
嵐丸:〈知識〉で。(ころころ)達成値19。
碧唯:同じく〈知識〉で(ころころ)達成値16。
カホル:〈情報:魔物〉で(ころころ)達成値18。
嵐丸:みんな高いな(笑)。
GM:うむ、隠すことは何もありませんな(笑)。

>浮き出た印  〈知識〉、〈情報:魔物〉
 外なる神の一柱、ヨグ・ソトースの印。
 ヨグ・ソトースはこの宇宙の裂け目におり、『どの空間にも存在し、どの空間にも存在しないもの』と呼ばれている。
 崇拝者に与える加護として、異なる空間同士を繋ぐ法を与えることがある。
 この印は、その術式の一つだ。
 ヨグ・ソトースに祝福された刃物でこの印をつけたものに、この術は適用される。
 ヨグ・ソトースの崇拝者は、ヨグ・ソトースと接触するために、石造りの塔を建てる。
 この塔に儀式と共に一定の魔力を注ぐと、その地はヨグ・ソトースの祝福を受けた地となる。


GM:以上。
碧唯:いやーん! やっぱりウェイトリィと同じお父さんでしたー!
嵐丸:懐かしい名前だなぁ(笑)。
カホル:俺には全然わかりません(笑)。
碧唯:盲目白痴、全にして一なる全能の神です。
GM:まあ、そういう名前の邪神が、そういう能力を持っていると思ってくれれば良い(笑)。
カホル:了解(笑)。

碧唯:「気付いたようね、二人とも。なるほど、『ダンウィッチの怪』と起源が同じなら、ヨグ=ソトースと繋がりもあろうってもんか」
嵐丸:「こーいうのは、出来れば小説の世界だけにして欲しかったなぁ」頭を掻いてぼやいている(笑)。
カホル:「まったく同感だわ」
嵐丸:つまり、これで傷を付けた乗り物に乗ってれば、門を通れてOK?
GM:乗り物でなくてもOKです。その場に急ごしらえの“門”を形成できます。まあ、人間や生き物と違って回復しないので、一度“門”にしたら壊れますが。
嵐丸:あ、壊れるのか(笑)。
碧唯:「愚痴は後あと。時間が無いからやっつけになるけど、儀式を組み立てるわよ」
嵐丸:「じゃあ、やりますかー。門さえ作れば、移動の方は何とか出来そうだし」
カホル:「そうね。それじゃ始めましょうか。嵐丸、頼むわよ」
嵐丸:「ほいほいっと」
碧唯:「流儀はバラバラだけど、まーこのメンツなら何とかなるでしょ。それじゃ、始めるわよ」

GM:ここで[SA:邪神の落とし子を滅ぼす]を渡しておきます。
嵐丸:了解です。儀式その他は演出でOKですね(笑)。
GM:問題無しです。では一旦切って、シーンを動かします。絆等、あれば。
碧唯:枠一杯なのでスルーで。
カホル:既に一杯なのでなしで。
嵐丸:一矢先生のエゴ/疑惑を絆/救済に変更。

▼絆/エゴの変化
嵐丸:一矢知樹へのエゴ/疑惑を絆/救済に変更。



碧唯:どんな具合でやりましょうかね。
嵐丸:魔術儀式に関しては先生に任せます。嵐丸は魔術素人なので(笑)。
GM:ドミニオンに登場するときに、演出どうぞ(笑)。
碧唯:『碧唯:魔力をぶつけて門をこじ開ける。カホル:魔力を誘導してパスを繋ぐ。嵐丸:パスの固定』こんな連携を想像した私。
嵐丸:あー、俺ね。実は乗り物に全員乗せて移動する演出を想定してたの(笑)。
カホル:ハサミで傷つけた物が門となりますから、乗り物が目的地に着くまで、先生と一緒に魔力フィールドを張って突破ということを俺は考えてました(笑)。
碧唯:なるほどなー、それもいいな。乗り物ってのは式機かな?
嵐丸:そーです(笑)。
碧唯:ならそれでGOかな(笑)。
カホル:うぃ(笑)。



●シーン10 『魔術師の復活』   シーンプレイヤー:碧唯   登場難易度:判定不可

○地下ドミニオン内部


GM:ここはドミニオンの中ゆえ、登場判定不可。好きなところでSAで登場してくださいな。

 ――――そこは暗い地下室。
 泥で埋まっていたはずの地下室の中は、すっかり綺麗になっていた。


碧唯:泉を地下室を埋めてた泥の排水溝にしやがったのか。とんでもねぇヤツめ!

 その部屋の中央には、石造りの塔が天井の上まで伸びていた。
 外から見れば、ただの枯れ井戸に過ぎないこれも…
 儀式を施し、今や立派なヨグ・ソトースを招来させるための核部として機能していた。
 その前に、一人の老女が立っている。

「あれから随分時間が経った…しかし、これでようやく…」

 老女の声は嗄れた女の声だが、その口調は男のものだ。


碧唯:澄子が何かしようとしたとこに割り込みますか。「ちょぉっと待ったァ!」てな具合で。
嵐丸:そうしますか(笑)。
カホル:了解(笑)。

 そして、この部屋には異様な空気が漂っている。
 何も存在しないはずの空間に、確かに巨大な“何か”が存在している…それだけは感じることが出来た。

「さあ…ますみ…お前の“父”を呼び、私をかの者の許へ連れて行くのだ!」

 老女がそう叫び、何かの呪文を唱え始めた。


嵐丸:―――その時。次元の門をこじ開けて、戦車ほどもある装甲飛空挺が、地下室内に現れる!
GM/老女:「ぬう!?」
嵐丸:「じゃじゃじゃじゃーん! こいつが、この夏の新作! 飛空挺型式機神『天鳥船』、だーっ!!」と、拡声器から陽気な声が響いた!(笑)
碧唯:SA宣言、SA宣言を、嵐丸!(笑)
嵐丸:「そこの婆さん! 悪いけど、それ以上の乱暴狼藉は俺たちが許さないぜッ!!」と拡声器のままで。あ、SAも使っておきます(笑)。
碧唯:[SA:生徒を救う]で一緒に登場ー!!「君の趣味って案外アナクロチックだったんだねえ、鋼君。ともあれ、悪いが儀式はそこで終わりだよ、坂崎澄子」もちろん同乗させてもらってます!
カホル:こちらも[SA:邪神の落とし子を倒す]で登場。「なにが『天鳥船、だーっ!!』よ! こんな大きなものに魔力を張り続けるなんて、かなりしんどい事なのよ…って、先生てば見かけの割には意外とタフなのね…」へとへと(笑)。

GM:いきなりノリがタツノコチックになった(笑)。
碧唯:何の理由も無いが、天鳥船はオタスケサンデー号のような外見を妄想した(笑)。
GM:俺もそんな感じのを(笑)。
カホル:なるほど(笑)。
嵐丸:まぁ、これから更にアレな風味になりますが(ぇ

GM/老女:「20年前といい、今回といい…またも邪魔が入ったか。…まあ、泉の変容が急激過ぎたか。無理もない」
碧唯:「あんだけおかしな容態になれば、誰だってこっち方面の関与を疑うさ。ちょっと事を急ぎすぎたわね」天鳥船から降りよう。
GM/老女:「…まあ、確かにあれではな。坂崎の血がこうも効果が強かったとは予想外であったわ。だが、こうして蘇った以上、こちらも計画を遂行せねばならぬのでな。邪魔立てするなら、容赦はせぬ」
碧唯:「ま、ヨグ=ソトースなんて外様に来訪されるのも困るし、同僚の一矢先生の状態も放置はできんし。何より、可愛い生徒を殺人現場の泥を抜く排水溝代わりに使いやがった落とし前、つけないわけにはいかないしねぇ」
嵐丸:「同じく。こっちも世話の焼ける悪友の命が懸かってるんでね!」
カホル:「クラスメイトの命を助けるためにも、そして何よりも愛しのダーリンの悪夢をここで終らせるため…、あなたにはここで滅んでもらうわ!」

碧唯:イブン=グハジの粉も、そろそろ使っておくべきかな?
嵐丸:そう言えば、まだ使い方を聞いてないような?
GM:使い方は戦闘直前で。今は使わないほうがよいですよ、多分…
嵐丸:ところで、核部ってどれか判ります? この状況なら、持ってるハサミも怪しいと思うんだけど…。
GM:先ほどの『印』の情報の最後を参照。この地をヨグ・ソトースの力で祝福するために必要なものの話が出ています。
嵐丸:石造りの塔に魔力を注いで…ってやつですかね。 じゃあ、中央にあるのを壊せばいいのか。
GM:そうです。
碧唯:なるほどね。

GM/老女:「…では、仕方がない。この“坂崎栄三”も、一端の魔術師で通っているのでな。まとめて相手になってくれよう」
嵐丸:「……は? あんた、坂崎栄三の娘…じゃないの?」きょとん。
碧唯:「へぇ。坂崎澄子の肉体を依り代にして、父親の方が残ってたってか。いやいや、実に良い具合の外道っぷりさね」
GM/老女:「ん…そうかそうか。今は、私は澄子の中に入るのであったなあ…。私は坂崎澄子の父、栄三よ」

「私は虚空からヨグ・ソトースを呼び出し、娘の澄子と交わらせ、その落とし子…澄子は“ますみ”と名付けていたが。
 その存在がヨグ・ソトースの住まう世界へ…私をより高次の存在へ導いてくれるはずだった。
 しかし、私は自分の命が計画の途中で燃え尽きることを予期していた。正しく何時、とまでは予測しえなかったが。
 そこで、私は双子の娘を使うことを考えた。
 澄子はヨグ・ソトースの子を誕生させるのに使い、外に出した透子の肉体は、私が復活する際に使う。
 魔術師エフレム・ウェイトが死後に、娘アセナスの肉体を使って復活したように。

 だが、私の死は術が完成する前に来てしまった。
 取り急ぎ復活の儀式を行った結果、私は透子ではなく、澄子の肉体の中に入ってしまった。
 本来、澄子の意志ごとき、私の力でどうにでも出来たのだが、狂人ゆえに澄子は強かった。
 私の意志は、澄子に負けたのだ。

 その後の澄子は、狂気に囚われたまま、事件を起こした。
 それが余計な輩を呼び寄せることになり、澄子と“ますみ”は地下に封じられることになった。
 そして時間が流れ、透子が死んだ。
 その時、地下に閉じ込められた澄子の命も尽き、ようやく私は復活するに至った。
 私が死ぬ直前、このように我々が身動きできぬ状況にされた場合の用意はあった。
 そのためには、誰かがこの中に入り、ここにある物品を外に出す必要があった。

 そして、機会は訪れた。来たのが我が孫であったとはな。ハサミを拾った山之辺泉は“門”と化した。
 …門にするのは誰でも良かったのだが、山之辺泉の血の力か…門の力は絶大だった。
 一気に事が進んで、こちらも驚いている。泉が壊れてしまう可能性もなくはなかったが、彼女は持ち堪えてくれた。
 今度こそ、復活の儀式を完成させることにしよう。この搾り滓のような澄子の肉体は捨てて、新たな器に移るのだ!」


GM:…と、彼は長いお話をしてくれます。
嵐丸:「…うっわー…マジ? 想像以上のゲテモノだったなぁ…ま、やることは変わらないけどさ!」一瞬、顔を顰めてから睨み付ける。
碧唯:「門を開いた己の血を誇るのもいいけどね。坂崎澄子はとっくにカタギとして生涯を終えてる。その娘の山之辺泉も同様だ」
カホル:「自分の娘達だけでは飽き足らず、孫までも使い捨てるつもりとはね。怒りを通り越して、そこまで自分本位に考えられることにある意味感心してしまうわよ」肩をすくめて。
碧唯:「ま、それもある意味魔術師らしいよ。これ以上無いくらいにね」
カホル:「そうね。でもね、私も自分に正直な女なの。クラスメイトである泉ちゃんを、これ以上あなたのいい様にはさせたくないみたいなのよね、これが」
碧唯:「で、ここまで道を敷いた以上は、後戻りなんてあり得ないってわけだ。なぁ、魔術師・坂崎栄三」
GM/栄三:「その通りだ。私はより高みを目指さなければならん。…ヨグ・ソトースの住まう世界を目指すことこそ、我が悲願」
嵐丸:(吐き捨てるように)「…やれやれ、何かってーと生贄だの儀式だの…だぁから怪しげな“魔術”って嫌いなんだ」と、マジシャンのくせに魔術を全否定する台詞を吐く俺(笑)。
GM/栄三:「…さあ、行くぞ。ますみ…こやつらを滅ぼすのだ!」そう叫ぶと、部屋の空気が震える。見えない“何か”が、動き出したのを感じた。
碧唯:「沢尻君、鋼君、来るよっ。こんだけの大儀式組んだ奴だ、アタシら全員本気でかからんと止められん」
嵐丸:「おう!」
カホル:「ええ!」
碧唯:「あと、微妙に差別的発言を放った鋼君は、後ほど保健室裏に来るように」
嵐丸:「え〜! 何でですかぁ!?」(笑)
カホル:「まあ☆ がんばってね嵐丸ちゃん☆」何かを期待する眼で(笑)。

GM:いかん! えるろい先生の個人授業が始まる!(笑)
碧唯:げはははははー!! 今夜は寝かさねーわよぉー!!
カホル:えるろーい個人授業…ブバッ!(←鼻血) 絶対カホルは保健室を覗きに行くに違いない(笑)。
嵐丸:楽しみのような怖ろしいような…(笑)。
GM:では、ここからクライマックスに入ります。絆の変更等、ありますか?
碧唯:特に無しー。
嵐丸:今はなし。クライマックスで書き換えます。
カホル:こちらもなし。
GM:では。


 

■クライマックスフェイズ■


●シーン11 『外なる“神”の祭壇』   シーンプレイヤー:なし   登場難易度:PC全員登場

○地下室内


GM:戦闘に入る前に、今回の特殊ルールを伝えます。

1:ドミニオンと泉のリンクを切断
 これが行われない場合、ドミニオンが崩れ去ると同時に、泉の命は失われる。
 切断の方法は、中央の石柱にダメージを与え、破壊すること。
 一撃、ダメージを与えることが出来れば、石柱は無条件で破壊されます。


嵐丸:一撃…ダメージロールも要らないなら、碧唯先生の《魔法の国よ》で一発ですかね。
碧唯:その前にイブン=グハジの粉で“ますみ”の姿を見えるようにしておきたいかな。どうせなら“ますみ”も込みで食らわせてやる。
嵐丸:ですな。

2:ますみとの戦闘
 ますみはイブン=グハジの粉を使用しない限り、攻撃が当たらない。
 ルール的には、消えている状態で攻撃を受けると、HA《彼方への門》で無限に回避してきます。
 但し、HAなどで“回避判定の発生しない攻撃”を食らった場合は、通常通りにダメージを受けます。
 ますみの攻撃に対しては、PCは通常通りに防御可能。


嵐丸:隠密状態じゃなくて《彼方への門》かー(笑)。
碧唯:イブン=グハジの粉の使用はメジャーアクションでしょうか?
GM:イブングハジの粉はマイナーアクションで使用。僅かな量、と言った通り、都合2ラウンド分の効果しかありません。
嵐丸:んーと…それは、誰か一人が使えば2ラウンド効果があるって事ですか?
GM:そうですね。
碧唯:ますみは短期決戦でやっちゃわないとダメってことだな。
カホル:ですね…ちなみに、粉は今誰が持っているんでしたっけ?
碧唯:誰とは決めてなかったかな。行動値の都合からすれば、アタシか鋼君が持ってるのが妥当か。
嵐丸:俺が《戦局分析》使って碧唯先生が接近、通常のマイナーで粉を使うというのは?
碧唯:そんなとこかな。どうせなら《符術》入れて《武器練成》も使っておこう。落とし切れなければ、《万能なる一撃》で割り込んででも倒さなければ。
GM:…では、よろしいですかね?
一同:OKです!


▼ラウンド1

○現在のエンゲージ
 【石柱・栄三・ますみ】  【嵐丸・カホル・碧唯】


GM:位置関係は以上。[戦闘移動]1回で、エンゲージできます。
碧唯:お、エンゲージバラけてないな。《魔法の国よ》、いらないかも。
嵐丸:ですね。けど、その代わりカバーリングされる可能性が…ないかな?
碧唯:まぁ、それは《魔法の国よ》使ったとしてもカバーされますしね。

GM:では、セットアップから。
嵐丸:「まずはこいつだ…戦略予測演算機巧『少名毘古那神』!」《戦局分析》で自分以外の味方を[戦闘移動]させる。
碧唯:では《戦局分析》を受けて坂崎一家のエンゲージに移動だ!
カホル:同じく私も坂崎一家にエンゲージします。
GM:了解。こちらはますみが《殺戮の宴》を使用。他はなし。
碧唯:おっと、移動が済んだらオートで《脚止め》。
GM:栄三の行動値15、ますみは12。では、通常の行動。

○現在のエンゲージ
 【石柱・栄三・ますみ・カホル・碧唯】  【嵐丸】


>ますみ
GM:栄三は待機を宣言。ますみの行動は、前に出た二人を攻撃しよう。
碧唯:ここここーい!
カホル:かもーん!
GM:マイナー《魔震》、メジャー《地獄落とし》。(ころころ)いい目だ。達成値31。
碧唯:げげぇー!?
カホル:(ころころ)9、ダメです(笑)。
碧唯:《祭器》で魔力防御、Crt値9。(ころころ)ダメかー!
カホル:カバーリングしますか?
碧唯:お願いー! 《リセット》持ちは死ぬタイミングずらした方がいい!
GM:ダメージ出します。(ころころ)35点の〈炎〉。見えない“何か”は強烈な一撃を放ってきた。
カホル:「あぶなーい! ああっ!?」先生を庇って炎に巻かれます。
嵐丸:《シールド》があれば耐えられるかも…。
カホル:私は《シールド》持っていません(笑)。
嵐丸:俺も(笑)。
碧唯:カホるんに《シールド》! 人間性19。「ええい、沢尻君も大概無茶だね!」防禦結界展開ー!(ころころ)イマイチ…14点。
嵐丸:70点通るから…平均値出れば何とか。
カホル:おお、ぎりぎり1で生きてる(笑)。
嵐丸:よっしゃ!(笑)
カホル:「あちち、ありがとう先生。しかし、見えない敵と戦うことがこれほど厄介だとは思わなかったわ」
GM:耐えたか。では、行動11の方。

>碧唯
碧唯:では、お先行きます。「でも、その優位もここまでだね」おもむろにイブン=グハジの粉を取り出し、マイナー《魔法知識:符術》+《武器錬成》+イブン=グハジの粉使用! 人間性15。
GM:では、粉をかけられた“ますみ”がその姿を現す。タコかクモに似た無数の触腕を持つ、極彩色に照り光る滑り気のある体の巨大な化け物。人面がついており、どことなく泉や澄子…つまり坂崎家の女に似ているが、幅広で大きい。そんな異形の化け物が、君たちを見下ろし咆哮する。
碧唯:「いやー……見えなきゃどうしようもないとは言え、見えたら見えたでキツいねこりゃ。1d6/1d20ってとこ?」
カホル:「いったい何のことを言ってるの、先生?」一応突っ込んでおく(笑)。
嵐丸:「うっわー……こりゃ映画より酷いや。いや、凄いのか…」
GM:SAN値減少は[1d8/3d10]。結構高いですな(笑)。
碧唯:ともあれメジャーで《ダークネスフレア》、オートで《呪圏拡大》! 人間性10。対象は坂崎家ご一行+石柱で(ころころ)達成値23、〈運動〉で防御どうぞ。微妙に出目がパッとしないな、今日は。
GM:(ころころころ)達成値15と16。当たりますが、栄三が《命をかけて》を使用。石柱をカバー。
嵐丸:カバーリング持ってたかぁ。
碧唯:やっぱなぁー! ともあれオートで《収束》! 人間性8。「奈落の底へ帰る頃合だよ、坂崎栄三! 『魂ヲ侵ス黒』!」(ころころ)27点〈闇〉!
GM:ますみは魔獣化、HA《超魔の命》に10点使用。栄三は《伝説ふたたび》を使用、FP1で復活。
嵐丸:うっわ、更に嫌なアーツ持ってた!
GM:栄三の肉体は、都市伝説“切り裂き魔”の肉体なので。
嵐丸:あー、ここで“伝説”が生きてきたかぁ。坂崎栄三がレジェンド/マジシャンで、ますみはデーモンと…なんだろ。
GM:多分、次の行動で判明します。

>嵐丸
碧唯:「鋼君、畳み込め! 黄泉帰りたての“噂”ってのは、まだ存在が希薄だ、押せば倒れる!」
嵐丸:「さて、やっとこいつの出番か…この夏の新作第二弾! 白兵支援用式機神『建速』、格闘戦用式機神『須佐之男命』、スタンバイ!」コマンドと共に『天鳥船』の装甲が展開して『須佐之男命』と合体、全高8mの人型ロボットに変形する!「―――征け、『建速須佐之男命』!」そのままマイナーで突進して、メジャーで石柱を殴る!(ころころ)達成値17。
GM:(ころころ)達成値14、避けられんか。
嵐丸:へ、石柱も回避するの?(笑)
GM:あ、石柱ね。間違った。
嵐丸:どうせカバーするだろうと思って(笑)。
GM:カバーしまさあ、それは(笑)。
嵐丸:でしょうな(笑)。
碧唯:まぁ栄三が庇っても、結果的に《伝説ふたたび》を消費できるか。
嵐丸:そのまま殴ると、回避される可能性もあったから(笑)。(ころころ)25点〈殴〉ダメージ。
GM:では、その一撃をカバーして、栄三が《伝説ふたたび》。

碧唯:《伝説ふたたび》はあと1回かな。
嵐丸:たぶん…トゥルーではないはず。
碧唯:問題は、待機してた栄三がどんな手で来るかだな。

○現在のエンゲージ
 【石柱・栄三・ますみ・嵐丸・カホル・碧唯】


>カホル
カホル:「3撃目! 喰らいなさい、ジェットストリ●ムアタック!」
碧唯:「それ、アタシが踏み台にされんのかよ」
カホル:石柱に《ダークネスフレア》!(ころころ)クリティカル!
GM:では、こちらは栄三が《命をかけて》でカバー。
カホル:(ころころ)32点の〈闇〉ダメージ!
GM:では、《伝説ふたたび》で復活しよう。
カホル:「受けきられた!? やっぱりこのネーミングはまずかったかしら?」
嵐丸:「くそっ、あの婆さん…爺さんだっけ? とにかく邪魔だ!」

>栄三
GM:全員行動が終わったようなので、待機していた栄三が行動します。メジャー《彼の出番だ》。ますみを再行動させる。
嵐丸:ずげっ!?
碧唯:そうきたかー!
GM/栄三:「さあ、ますみ…お前の力をとくと見せてやれ!」

 邪神の落とし子―――“ますみ”が天に向かって吼えると、空間が歪む。
 そこから巨大な…球状の物体が幾つも連なった、「怖ろしい」としか形容できないモノが姿を現した。
 その巨大な存在が、周囲に銀色の球体を降り注ぐ。


>ますみ
GM:というわけで。父なるヨグ・ソトースからの《支援砲火》!(笑)
碧唯:いやーん、パパ自重ー!!
カホル:ギャース(笑)。
嵐丸:うっわ(笑)。
GM:マイナー《スーパーブロウ》、メジャー《支援砲火》。(ころころ)命中32。シーン攻撃。

嵐丸:誰が誰をカバーリングしようか?
碧唯:とりあえず、こっちはカバーアーツが無い。
カホル:私としては魔獣化したいので、カバーしたい方かな。
碧唯:まずは自力で回避してみます。で、カホルが嵐丸をカバーかな。
嵐丸:んー…次も向こうが先攻だろうし。そうしますか。

カホル:(ころころ)はい無理。達成値8(笑)。
碧唯:《祭器》で魔力防御、(ころころ)惜しいっ!
嵐丸:いちおう回避。(ころころ)わ、クリティカル!(笑)
GM:おお。
碧唯:避けたぁー!(笑)
カホル:では、先生をカバーします(笑)。
嵐丸:「見たか、これが『建速須佐之男命』の運動性能だ!」ただのダイス目だけど(笑)。
GM:では、ダメージ出すかな。(ころころ)63点の〈光〉。
カホル:「く…あああ! もうダメッ!!」先生を庇って光に焼かれて魔獣化。体中の筋肉が膨れ上がり、背景がバラに包まれます。現在の人間性16。
GM/栄三:「…これこそが、ヨグ・ソトースの力! 何者も打ち勝てはせぬ!」

碧唯:……今、BGMがデモンベイン。シンクロ率高ぇー(笑)。
GM:実はデモンベインはやったことがない(笑)。
カホル:同じく(笑)。
嵐丸:デモンベインか。それなら、重力制御を駆使した超機動で華麗に回避だ(笑)。
碧唯:建速須佐之男命は、いつ断鎖術式を組み込んだんですか(笑)。
嵐丸:元々『天鳥船』の機構が残ってるから、重力制御で飛んでますよ?(笑)
GM:タイムボカンvsヨグ・ソトースって、考えてみたら新しいかもね…(笑)。
嵐丸:タイムボカンならばチビメカが必須……はっ。考えてみたら、出来るなぁ。元がナノマシンの集合体だし(ぁ
碧唯:そのカオスっぷりはシャレにならんのですが(笑)。

○現在のエンゲージ
 【石柱・栄三・ますみ・嵐丸・カホル・碧唯】



▼ラウンド2

GM:第2ラウンド、セットアップ。栄三はなし。ますみ、今度は《絶対先制》を使用。
碧唯:「拙いっ! 不完全とはいえ、ヨグ=ソトースの力の一端を使えたのは誤算だったよ!」
GM:では、ますみの攻撃。お父さんの怒りが炸裂。マイナー《スーパーブロウ》、メジャー《支援砲火》で(ころころ)命中36。
碧唯:パパン絶好調だなぁ!?
嵐丸:回避〜(ころころ)達成値8、さすがに無理(笑)。

碧唯:そろそろカホルもカバーきついでしょう。
カホル:そうですね、人間性が(笑)。大技使うことを考えなければ、いけなくはないですが。
嵐丸:俺がカバーしますよ。さっき回避に成功したのは幸いだった(笑)。

碧唯:《祭器》で魔力防御、(ころころ)出目9、クリティコー!
嵐丸:おぉ!(笑)
碧唯:「だからって、そう何度も何度も同じような攻撃を食らってやれるかい!」頭上に防禦陣展開、銀色の球体の直撃を逸らす!
GM:今回はみんな避けるなあ。敵が強いと燃えるのか(笑)。
カホル:(ころころ)うん、やっぱ無理(笑)。
嵐丸:《黒鉄の機神》でカバーリング! 『建速須佐之男命』の巨大な腕が、カホルちゃんを抱きかかえる(笑)。
カホル:「ああ、この腕がダーリンの腕なら…」
GM:では、ダメージ行きますぜ。(ころころ)61点の〈光〉。パパン絶好調!
嵐丸:問答無用で魔獣化です(笑)。『建速須佐之男命』の全身が輝く。
GM/栄三:「なかなか頑張るではないか…しかし、それもどこまで持つかな…?」

碧唯:このラウンド、万能での割り込みも合わせて、ますみだけでも倒しましょう。万色もつぎ込んだ方が良さそう。
嵐丸:《万色の魔術》は碧唯先生の範囲攻撃に乗せるのが効率よさそうですね。
カホル:そうですね。
碧唯:ただなー、魔獣化してないから、万全の威力というわけにはいかんのだよなー。

>ますみ
GM:通常行動に移ります。栄三は待機宣言、ますみが行動します。またも、パパンからの加護ーっ! マイナー《スーパーブロウ》、メジャー《支援砲火》。(ころころ)達成値35。このパパン、ノリノリである。
碧唯:ちょ、世界まる見え!?
嵐丸:さっきからダイス目が良いなぁ(笑)。たぶん、これで先生も魔獣化するのでは?(笑)
碧唯:するな、クリティカれなければ(笑)。
カホル:(ころころ)達成値6で失敗。ああ、お花畑が見えるわ…(笑)。
嵐丸:(ころころ)達成値12、無理(笑)。
碧唯:《祭器》で魔力防御、(ころころ)無理でしたー!
GM:では、(ころころ)本当にノリノリだ。〈光〉の65点!

碧唯:《リセット》のタイミングは、どこでかな。
嵐丸:こっちはまだカバーリング出来ますよー。
碧唯:カホルをカバーしてもらった方が良いかな。こっちは魔獣化しておきたい。
カホル:では、お願いします(笑)。
嵐丸:《リセット》と《真理のe》、どちらを先に使うかですね。
碧唯:複数倒れる状況でなければ、《真理のe》で済ませておきたいとこですね。

嵐丸:《OS:命をかけて》でカホルをカバー。しかる後にHA《真理のe》でダメージをゼロにします。“ますみ”へのエゴを固定。
GM:では、ダメージを受けたのは先生だけですな。
碧唯:こっちは魔獣化! ヒトガタの外見が砕け散り、宝玉と同じ材質のヒトガタが現れる!
嵐丸:「…こいつは、誰かを護るための力だ!」と曾祖父と同じ台詞を吐いてみる(笑)。そんで、知識のエゴを絆/活用に変更。
GM:うい。では、こちらの行動は終了です。行動11の方どうぞ。
嵐丸:俺はひとまず待機。

碧唯:さて……石柱はともかく、ここで栄三と“ますみ”には大ダメージ出しておきたいし。全力いっていいかな!
嵐丸:良いでしょう!
カホル:勿論OKです。

>碧唯
碧唯:「おーおー、懐かしいノリのセリフを吐いてくれちゃって。なら、アタシも取っておきいかないとカッコつかないわね」マイナー《魔法知識:符術》+《結界魔法》+《魔術舞踏》! 人間性マイナス8。そして初期エゴ:秘密を固定、そのAGPでHA《魔法の国よ》、メジャーで練成した刀による攻撃をシーン拡大! オート《剣の舞》で魔力判定! 人間性マイナス10。
GM:ぬう! …対処に悩むな。どうするかな…(考えて)…仕方ない、勝利条件の一つを守ろう。栄三が《命をかけて》で石柱をカバー。
碧唯:では命中振りー(ころころ)達成値25。
GM:(ころころころ)達成値15と16、命中しました。
碧唯:オートで《武具覚醒》! 人間性マイナス14!(ころころ)51点〈斬〉!
GM:ますみにダメージが入ります。栄三は魔獣化、HA《超魔の命》にAGP5点使用。
碧唯:「この舞を、世界に満つる御霊に捧げ奉らん。アンタらに魅せるのは、ちと勿体無いけどね!」

GM:先生のSAN値がドンドン減少していく。
嵐丸:先生、今日も人間性ギリギリだなぁ…。
カホル:がんばりますね(笑)。
嵐丸:情報収集判定にコスト使わなかった分、今日は余裕あるかと思ったんですが…(笑)。
碧唯:何のかの言って、本気出すとマジシャンは重いのですよ…《結界魔法》とか、もうね!(笑)
嵐丸:そうですねー(笑)。
カホル:確かに(笑)。
GM:さあ、セッション終了後に正気を保っていられるかどうか…本当にクトゥルフみたいになってきた(笑)。
碧唯:次撃つのはダークネスになりそうだからなぁ、今日は倍振りになるか、こりゃ(汗)。

>カホル
カホル:「先生もマジね。私も力を解放させてもらうわよ!」マイナー《結界魔法》を使用、《ダークネスフレア》で攻撃。
GM:本気打ちの方じゃなくていいのだね?

カホル:どうしましょうか? ここで石柱に3連打かけましょうか?
嵐丸:それやるなら、たぶん父親は確実に潰せるね。
碧唯:やってしまいましょう。
カホル:了解です。
碧唯:カバえば親父終了、カバわなくても石柱は壊せる。そこへ万能で割り込んで、今度こそ万色だ!

カホル:HA《並列思考》を。初期エゴと一矢先生のエゴ/偏愛を固定。
GM:ん―…では、素通ししよう。

碧唯:む、意外と通してくるな。ちょっと恐い。
嵐丸:HAはあまり使ってきてませんね…?
碧唯:確かにR−3さんは、HAよりも自力で勝負するタイプの敵が多いけど。

カホル:石柱に3連打の《ダークネスフレア》!(ころころころ)達成値22、22、21!
GM:ではHAを使用。最初の2発に、ますみが《死に至る病》。最後の一発を栄三がカバー。ダメージを出してくれ。

碧唯:なるほど、手堅い対処を。
嵐丸:これは…どうしようか?
碧唯:ここで《ヴォイド》はもったいないかなー。けど《ヴォイド》したら、いきなり柱壊れるよなー(笑)。《死に至る病》を2回とも潰す必要は無いし、《ヴォイド》しちゃいましょうか!
嵐丸:一応《マルチリカバリー》あるんで、もう一回分は増やせますね…《ヴォイド》頼みますか。

カホル:では最初の一発目だけHA《ヴォイド》で打ち消します! てなわけで、AGPください(笑)。
碧唯:「そこだ、沢尻君! その一発目、通せ!」カホルの絆固定、カホルにAGP1。
嵐丸:カホルの絆を固定して、使用分を渡しておきます。
GM:(さらっと)では、そいつを栄三が《ヴォイド》。
カホル:ああん(笑)。

碧唯:んー、ヴォイド返しは無理にしなくてもいいか。
嵐丸:仕方ない、かな。
碧唯:向こうの《ヴォイド》を消費させたし、無駄にはならない。さて、万能用のAGP、どなたか用意よろしく(笑)。
嵐丸:《万色の魔術》はどうしましょうか。
碧唯:《リセット》用のAGPは確保して、次の攻撃に乗せてしまいましょう。

カホル:先に全ての絆を固定。先生に3点、嵐丸に2点AGPを渡します。では、ダメージ振ります。(ころころ)52点の〈闇〉ダメージ!
GM:ああ、《超逆境》だの何だのは使わんのね。
カホル:46点合わさっても落ちないんだよな(笑)。
GM:じゃあ、まだ生きてる。
碧唯:では割り込みますよー。

嵐丸:「…軌道計算、完了! そこです先生!」碧唯先生の絆を固定、愛を1点!
碧唯:「よっし、このタイミング!」HA《万能なる一撃》!
GM:通しましょう。
碧唯:マイナー《パワースペル》、メジャー《ダークネスフレア》、オートで《呪圏拡大》! 人間性マイナス21。はい、残り絆個数、期待値で回復しきれるラインを超えました!
カホル:うお(笑)。
嵐丸:うーわー(笑)。
碧唯:対象は柱、ますみ、栄三。(ころころ)で、出目3…達成値20。

嵐丸:だ、ダイス目が…振り直しますか?(笑)
碧唯:ぐ…《連続詠唱》といきたいところだが。
嵐丸:まぁ、たぶん当たるとは思う(笑)。敵の回避、高くなかったし。
カホル:うぃ(笑)。
碧唯:まぁ通そう。

GM:《呪圏拡大》が来たか…うむ…ここまで来たら石柱を守るよりは、自分とますみを守るだろうな。回避判定して失敗したら、ますみをカバー。(ころころころ)達成値19と16、惜しすぎる。
嵐丸:クリティカルは…しなかったのですな(笑)。
碧唯:嵐丸、一矢、泉の絆固定、AGP3点を嵐丸に!

嵐丸:受領。ダメージ期待値はいかほどで? 《万色の魔術》は使いますか?
碧唯:3d6+25+9なので、期待値は45ってとこかな。
嵐丸:さっきカホルの攻撃で52点行ってるから…カバーで倍ダメージなら落ちるかな。
カホル:たぶん、それで落ちるでしょうね。
碧唯:ここでカバーによるダメージでパパンを落として、更にマルチで万能回復、ますみを素斬りして、それに万色乗せる。
嵐丸:じゃあ、ひとまず温存で。カホルの人間性に余裕があるなら、《並列思考》を復活させるのですが(笑)。
カホル:現在4で、絆の数が5ですので《超逆境》無しであればいけなくはないです(笑)。

碧唯:ではダメージ!(ころころ)42点〈闇〉!
GM:HA《伝説の証明》使用。AGP3点消費。
嵐丸:うお、それもあったか。
碧唯:うあー! しまった、読み違えた!
嵐丸:要所要所で使ってきますな、これは強敵だ(笑)。
GM:(ざらららーっ)ダメージが39点減少。石柱は破壊されたが、栄三のダメージは軽微。まだ、立っている。
碧唯:「ちっ、拙い! イブン=グハジの粉の効果が切れる!」
GM/栄三:「…運がなかったようだな…!」
碧唯:ぐぬぬぬぬ、練成武器で斬っても《呪圏拡大》では範囲に出来ないからなぁ。ダークネスだと《呪圏拡大》して人間性マイナス26か…。

○現在のエンゲージ
 【栄三・ますみ・嵐丸・カホル・碧唯】


>嵐丸
嵐丸:「やるな、だけど……もうそっちに手番が回ると思うなよ!」操縦席で『高天原』のキーを叩く。《OS:守護者》使用。「自律思考型式機神『天照大神』起動!」輝く女神の幻影が頭上に浮かび上がる。更に守護者『天照大神』が《OS:彼の出番だ》《呪圏拡大》。同エンゲージの味方を未行動に!「実体模造機巧『祓戸大神』起動…」周囲のナノマシンが三人を強引に動かし、その攻撃を正確に再現する!
碧唯:おおっ!
カホル:よし、なんとかいけるか!?
GM:おお。では、そちらの再行動。
嵐丸:しかし俺は待機。これで一気に人間性マイナス1(笑)。

碧唯:えーと……ますみに素斬りしていいかな!?(笑)
カホル:帰って来る事だけを今は考えて(笑)。
嵐丸:《マルチリカバリー》で《魔法の国よ》を復帰させても良いですよ? どうしましょ。
碧唯:あ、そうか。マルチ残ってるんだ。で、カバわなければそこで万色、カバえばその後の攻撃に万色、こうかな。
カホル:《並列思考》を使わせてくれるのであれば、俺も《魔術舞踏》を使用して期待値55×3発いけますよ。
嵐丸:どっちにするか、悩ましいですね(笑)。
カホル:ただし、俺も人間性回復二倍振りですが(笑)。
嵐丸:コスト的には碧唯先生にかけた方が安全か。AGPはもらってるんで、いつでも発動できます。
碧唯:では《魔法の国よ》、復活させてもらいますかな。
嵐丸:ついでに言うと、俺は待機した自分の番で、もう一度範囲に《彼の出番だ》をかけられる(笑)。
碧唯:で、素斬りでも《武具覚醒》で人間性マイナス25(笑)。
カホル:うお(笑)。
嵐丸:あ、あまり無茶はしない方が…(笑)。
碧唯:でもダメージ+12はデカいんだよな…使わないのはもったいない。って、私も何だか夜叉丸さんみたいな思考パターンに(汗)。
嵐丸:それやるくらいなら、次の行動で《ダークネスフレア》《呪圏拡大》の方が良くないですか?
碧唯:まぁ、覚醒乗せずに素斬りでも2d6+32だから何とかなるかな。《剣の舞》で結局人間性マイナス23だけど!(笑) では良いかな!
嵐丸:いいですけど。それじゃ《武具覚醒》使ったらマイナス27じゃないですか(笑)。
カホル:すげー(笑)。

○現在のエンゲージ
 【栄三・ますみ・嵐丸&天照大神・カホル・碧唯】


>碧唯
嵐丸:とにかく、もらったAGPでHA《マルチリカバリー》使用。碧唯先生の《魔法の国よ》を再使用可能にします。
GM:通しましょう。
碧唯:マイナー無し、メジャーは練成した刀で素斬り、回復したHA《魔法の国よ》で対象をますみと栄三に!
GM:どうぞ。こちらの行動は回避判定してから考えよう。
碧唯:オートで《剣の舞》、魔力判定。人間性マイナス23(汗)。「そろそろ一杯いっぱいだね……ここらでギブアップしない? 坂崎さん」(ころころ)クリットぉー!
GM:ぐ!
嵐丸:おぉ、クリティカル!
GM:(ころころころ)達成値16、18…こりゃ、いかん。だが、次のターンまで“ますみ”が持てば…。ここは栄三でカバー!

碧唯:難しいところだな…《伝説の証明》が残ってたら、また倒しきれない可能性もある。
嵐丸:厳しいですね。だけど、このままだと倒しきれないから…使います?
碧唯:問題は、その後のカホルの攻撃で“ますみ”を倒し切れるかなんですよね。
カホル:俺が《超逆境》と《魔術舞踏》を使います。そうすれば、100点を超えるから何とか…なるといいな。
碧唯:では、親父潰しに確実を期して、万色もらおうかな。出し惜しみすると、ちょっと拙いかもしれない。
嵐丸:では、やりますか。AGPは今4点。まだあります?
碧唯:こっちはあと2点回せます。
カホル:こっちは全て渡してしまいました(笑)。自分の持ち分もゼロです。
碧唯:カホルはまだAGP必要?
カホル:いえ、必要ありません。残っているのは復活系だけですし。
碧唯:なら回してしまうか。でも保険として《リセット》分も確保しといた方が良いのでは?
嵐丸:いや、こっちからまだ4点渡せますが(笑)。
カホル:どちらにしろ、このターンで決めてしまわないと粉の効果がなくなって、ちょっと辛いことになると思いますよ。

碧唯:初期絆:人間と長沢への絆固定、嵐丸にAGP2!
嵐丸:了解。では合計6点使用してHA《万色の魔術》! ダメージに+15d6されます。
碧唯:(ざらららーっ)90点〈魔〉!
GM:流石にそれは如何ともし難い。栄三は真の死を迎えた。「…ここまでかっ!」栄三は一言叫ぶと、蒼い灰と化して崩れ去った。
碧唯:刀を杖にして、がくっと膝をつき。「沢尻君、落とし子は任せたッ!」
カホル:「任せて先生! さあ、貴方の世界にお帰りなさい!」

嵐丸:問題はここからだ…。ますみのFP、200強残ってましたっけ?
GM:200はないですが、かなり元気な方ですね。
碧唯:碧唯が51点〈斬〉で与えてるだけだな。
嵐丸:…最悪の場合、ますみの行動を復活させるのもありだな(ぼそっ)。
碧唯:なぜー!?
嵐丸:…………(にやり)。
碧唯:あ……あれかぁーッ!!

>カホル
カホル:マイナーで《魔術舞踏》、メジャー《ダークネスフレア》で攻撃。(ころころ)達成値21。
GM:(ころころ)出目9、どこまでも惜しいな…。
カホル:あぶねぇ! 《超逆境》を使用します! 人間性マイナス9。(ころころ)109点の〈闇〉ダメージ!
GM:まだ耐えてる。
カホル:「くっ、まだ足りない…嵐丸ちゃん!」

>嵐丸
嵐丸:「…くそっ、こいつでどうだ! 強化倍速機巧『大国主神』!」《OS:彼の出番だ》《呪圏拡大》。同エンゲージ内の“敵味方全員”を未行動に!
GM:裏必殺フラグ来た(笑)。
碧唯:「な、なぬー!? 落とし子まで動けるようにするって、どうするつもりさ鋼君!?」と、台詞では言っておく(笑)。
嵐丸:ふはははは(笑)。
カホル:うは(笑)。

>ますみ
GM:では、こちらも未行動になったので、先に動きます。そちらが体勢を立て直すより先に、ますみの行動が始まる。もう一度、天からヨグ・ソトースを呼び出し、その鉄槌を振り下ろす! マイナー《スーパーブロウ》、メジャー《支援砲火》。(ころころ)達成値30。
嵐丸:回避放棄!
碧唯:とりあえず素で避けておくか。《祭器》で魔力防御、(ころころ)ぐあ、惜しい!
カホル:(ころころ)無理(笑)。
嵐丸:これでぶっ飛ばすんで、みんな当たってください(笑)。
碧唯:復活の手は?
嵐丸:《OS:命をかけて》+《呪圏拡大》。同エンゲージの全員をカバーリング!
碧唯:ああ、拡大カバーか!
カホル:男っす(笑)。
嵐丸:「そう来ると思ったぜ…衝撃吸収機巧『黄泉比良坂』起動!」巨大な黄泉への穴の幻影が浮かび、攻撃エネルギーを吸収する! さぁ、ダメージ来いやぁ!(笑)
GM:その意気やよし(笑)。(ころころ)57点の〈光〉!
嵐丸:合計で4倍…228点のダメージ!「こいつでトドメだ…テメェの攻撃、熨斗付けて返す! 喰らえ――『伊耶那美命』ッ!!」臨界まで吸収したエネルギーを大気中のナノマシンが伝達し、敵の体内へ直接叩き込む! 《ノイズメーカー》発動!! 喰らった全ダメージの半分114点を、そちらに返還!!
カホル:おお!
碧唯:《リセット》準備だな(笑)。
嵐丸:…そして、『建速須佐之男命』がずずーん、と倒れ伏す。真の死(笑)。
GM:その一撃が内部から“ますみ”の肉体を破壊する! 赤い霧のように、ますみの肉体は爆散した。こちらも真の死。
碧唯:「まったく……見かけの性格は全然違うくせに、根っこのとこはひーお爺ちゃんと一緒だね、鋼君は」AGP1点でHA《リセット》、嵐丸FP1で復活!「ほら、起きな。今の自爆、“死ぬほどのダメージじゃなかった”はずだよ?」
嵐丸:うい。復活して胸のハッチが開き、顔を真っ黒にして出てきます(笑)。「…ふいー、酷い目にあったぁ…まだまだ改良が必要だな…」けほ、と口から煙を吐く(笑)。
カホル:「…凄いわ。錬金術師としての才能は、間違いなく私よりも嵐丸ちゃんの方が上ね。ダーリンがいなかったら、思わず惚れちゃう所だったわよ」ウィンク(笑)。
嵐丸:「はっはっは。有り難いけど、そりゃあ遠慮しておく」爽やかに笑う(笑)。
カホル:「あら、それは残念ね」肩をすくめる(笑)。
碧唯:「はいはい、親交を暖めるのは後回しよー。この辛気臭い地下室からとっとと出ないとね」


GM:では、戦闘が終了した爽やかな雰囲気の中で。戻ってこれたかどうか、待望の正気度回復チェックと行きましょう。
嵐丸:さっきので人間性はマイナス17。味方が《リセット》持ってるから使える必殺技です(笑)。
カホル:今回、みんな人間性がマイナスだ(笑)。
GM:よし、全員のSAN値を削った(笑)。
嵐丸:倍振りするか悩むなぁ…これは(笑)。
碧唯:微妙なラインですね。私は倍振り確定だな…さすがに夜叉さんみたいなチャレンジャーにはなれない(笑)。
カホル:私は普通に振ります。マイナス9なら何とか…。
碧唯:絆は6つ、人間性はマイナス23。今回は倍振りします。(ころころ)
嵐丸:(ダイス目を見る)…げ!?

 ダイス目合計は20、人間性マイナス3―――つまり奈落堕ち。
 思わず凍り付く参加者一同。

 ……しかし、よく見ると……転がっているダイスの数は“6個”だったり。


碧唯:じゃない、もう6Dだ! 倍振り宣言したんだった!
GM:…驚いた(笑)。
嵐丸:…って、驚かさないでくださいよ(笑)。
カホル:あーびびった(笑)。
碧唯:当人もビビってた…(ころころ)合計23…超帰ってきた(笑)。
一同:おかえりなさーい(笑)。
GM:おめっとさんです(笑)。
嵐丸:絆は6つで人間性マイナス17…一応、普通に振るかな。足りなかったら《人の心》を伸ばそう。(ころころ)…なんか凄い出目が(笑)。合計13で生還です。
一同:おかえりなさーい。
嵐丸:お帰りーただいまー♪
カホル:さて、これで私が失敗したら笑えるな(笑)。(ころころ)10。ただいまー(笑)。
一同:お帰りなさいー!
GM:全員帰還しましたな。
カホル:なんか久しぶりに人間性でダイス振ったな(笑)。
嵐丸:いやー、びっくりした(笑)。先生、本気で堕ちたかと思いましたよ(笑)。
碧唯:お騒がせしましたーッ!
カホル:何にしても良かった良かった(笑)。
嵐丸:まったくですね(笑)。
碧唯:しかしいかんなぁ、もう少し省エネできるようにしておかないと身が持たない。
嵐丸:裏必殺モード使ったのは、他の二人だけ再行動にしてもコスト的に辛すぎるだろうと思ったので…(笑)。敵の高い攻撃力を逆利用してみました(爽)。
カホル:絶妙のタイミングでしたね(笑)。


 

■エンディングフェイズ■


●シーン12 『親の因果が子に報い』   碧唯ED


GM:まずは、みんなを驚かせてしまったえるろい方から。
碧唯:はーい。
GM:事件が一応の解決を見た後、長沢に事の次第を報告しているところ、としましょうか。

○喫茶店

碧唯:「はー、参ったわね実際。事の起こりは20年前どころの騒ぎじゃなかったんだからさ」
GM/長沢:「こういう話だったとは、な…」報告と手記を見ながら。「因縁というのは不思議なものだな。地下に封じたものが、その子孫によって偶然蘇り、昔の関係者を巻き込んで再燃する。そんなこともあるんだな」
碧唯:「これだから、魔術師の血ってのはおっかないのさ。皮肉な言い方するなら、被害に遭ったのが坂崎の血縁だった山之辺君だったために、儀式の場に道が繋がったってんだからさ。これで無関係な第3者が被害に遭ってたら、儀式の場に道は開かず、儀式は成立してたかもしんないね」
GM/長沢:「…確かに、そうとも取れるか。…まあ、何にせよ、解決して良かったよ。これは今回の報酬だ」封筒を取り出して渡します。
碧唯:「へいへい、ありがたく受け取っておきましょ。何つっても、アタシは善意の民間協力者ですからねー。で、肝心の山之辺君の容態だけど。快方には向かってる?」
GM/長沢:「ああ。事件が解決してからは、一気に快方に向かった。医者も驚く回復力だそうだ。…これも、血の力ってやつかねえ」
碧唯:「けど、山之辺泉は普通の人間さ。今までも、これからもね。こーんなドロドログチャグチャの世界に足突っ込む必要なんて、これっぽっちも無いんだからね」
GM/長沢:「…ああ」長沢はそう言って、煙草に火をつけた。「あの子は普通の人間。それ以上でも、それ以下でもない。そういうことだ」
碧唯:「うんうん、話が分かるじゃないのさ、死霊課さん」
GM:長沢は一服後、灰皿に吸殻を押しつけて。「…何でも捕まえるのが、おまわりさんの仕事じゃないんでね」そう言って、肩を竦めると伝票を掴んで立ち上がる。「じゃ、そろそろ時間なんで。…また、何かの機会にでも」
碧唯:「それじゃ、いつの間にか捕捉されてた魔法使いのおばさんも、お目こぼしはいただけるのかしら?」立ち上がった長沢を意地悪な目で見送って。
GM/長沢:「それは、あんたのこれからの行動次第だな。まあ、一つ借りってことで。それじゃ」長沢は会計を済ませると、店を出て行った。
碧唯:去っていく長沢を見送って。「食えない男だね、ほんと。まあ死霊課に貸しを作るのも悪くないかな。さーて、あとは上手くやるんだよ、鋼君に沢尻君」



碧唯:「実は昔、悪の組織で怪人やってましたー」なんて言ったら逮捕されちゃうかな? かな?
嵐丸:あくまで昔の話だから大丈夫でしょう。今後の交渉ネタにはされるかもですが(笑)。



●シーン13 『一期一会』   カホルED

○教室


GM:さて、あれから暫くの時間が流れ。一矢知樹も平穏を取り戻し、クラス担任として、君たちのクラスに馴染んでいった。…君のアプローチはあまり成功していないだろうが。
カホル:「うふふ、良かった。ダーリンもすっかり元気になったみたいで…」その様子を見て暖かい微笑を浮かべている、と本人は思っているが、他人が見ると…(笑)。

 そして、本来のクラス担任が産休を終え、学校に戻ってくることになった。
 …それは、一矢知樹の任期の終了を意味していた。


碧唯:そういえば、臨時の先生だったんだな。
嵐丸:でしたね。期間限定か。

カホル:「(…運命とは残酷なものね。2人の仲を引き裂こうとするなんて…でも、私はこんな逆境くらいで諦めたりしないわ!)」
GM/知樹:「…そういうわけで、短い間でしたが、先生は皆さんと一緒に行動できて幸せでした」教室でそんな挨拶をしている。
カホル:そんな、先生! 過去形でそんな悲しいことを言わないで…」感極まって、立ち上がりながら叫ぶ(笑)。

嵐丸:嵐丸、同じクラスなんですよね…シーンの隅っこには出ても良いかな。
カホル:私は構いませんよ(笑)。
GM:いいでしょう。

嵐丸:「あーまぁ……アツいねぇ」窓の外に目を向けつつ、ぱたぱたと下敷きで顔を煽ぎ。
GM/知樹:「…う…あ、沢尻君。人の出会いは一期一会と言うからね…。これも仕方のないことなんだ。せめて最後は笑って別れることにしよう、な?」言い聞かせるように(笑)。

碧唯:正論唱えつつもヒいてるぞ、一矢先生!(笑)
嵐丸:引いてますねぇ(笑)。
碧唯:そういえば、一矢は記憶とかどうなんだろう。教授の処置が解けてしまったようだけど。
嵐丸:きっと、カホルの猛攻に昔の記憶どころではなくなったのでは(ぉ
GM:まあ、先生の傷その他については、「しばらくの間」の部分で、死霊課その他が手を回して何とかしたのでしょう。覚えてもらっていても困るので。
嵐丸:あ、そういう真っ当な理由がありましたか(笑)。
碧唯:お母さんとしても、覚えていてほしくはないだろうしなぁ。

カホル:「…うう、わかったわ。それが…貴方の…ううん、先生の望みなら…」涙で化粧が崩れてエライ顔になりながら、無理やり笑う(笑)。「私のこと…忘れないでね。先生…」
GM/知樹:「…ありがとう。君はちょっと…いや、かなり困った生徒だったが、多分、忘れようとしても忘れられないだろう…」
嵐丸:「センセセンセ、それ微妙に褒めてないから」小声でツッコミ(笑)。
カホル:「うふふ、当然よ。私の美しさを忘れるなんて誰にもできないんだから」涙を拭きながら(笑)。
GM/知樹:「…とにかく、新しい場所ではもう一度、頑張ってみようと思う。何せ、今度は“家族”が出来るんだから」ここに来て衝撃の告白。
嵐丸:「…ふぇ?」さすがに驚いてそっちを見る。
カホル:「…ええ。……え?」

碧唯:婚約者でもいたのか!
嵐丸:いたんでしょうね(笑)。もしくは既に既婚者だったか。

GM/知樹:「ああ、実は…この度、めでたく婚約することになってしまってね。いや、この間、少し入院していただろう。その時に看病してくれた看護婦さんと、とんとん拍子に話が進んでしまって…おっと、こんなこと生徒に言う話ではなかったな。とにかく、先生も頑張るから、沢尻も…まあ色々と、程々に頑張れ」

碧唯:婚約者じゃなかった(笑)。すげぇな一矢先生、見かけによらず速攻派か!
嵐丸:手が早いと言うか、何と言うか…(笑)。

カホル:(ぽつり)「…酷い。こんなの…あんまりだわぁぁあ! 私のことを弄んでいたのね!? うわあぁぁぁあぁぁん!!」教室の窓から飛び降りて、そのまま明後日の方向に走り去っていきます(笑)。
嵐丸:「…………あー…まぁ、何だ。―――みんなガンガレ。超ガンガレ」窓際から蒼い空と入道雲を見上げつつ、カホルちゃんの号泣を聞き流す(笑)。
GM:走り去っていくカホルの背中を見つめるのは、森田健作風の体育教師。「…この時代でも、号泣しながら走っていく男もいるんだな…ふ、泣くがいい、若人よ……ん、男?」そんな端役の一言で、このシーンは終わる。



碧唯:さぁ鋼君! 次はヒロインが入院中という、美味しいシチュエーションだ! 攻 略 開 始 !!
嵐丸:しかしこっちの絆は『悪友』のままという罠(笑)。
カホル:私は攻略に失敗したけど、嵐丸ちゃんならきっと…(笑)。何せ私の攻略チャートには『フラグ』という言葉が存在しませんから(笑)。
GM:世の中には、ゲイという人種もいる。大丈夫さ(爽)。
カホル:その手があったわ!(笑)
碧唯:錬金術師フォーーーー!! セイセイセイッ!
カホル:バッチコーイ(笑)。
碧唯:まぁ旬は過ぎたがな!(笑)
カホル:ですな(笑)。誰かYBBでRG作ってくれないかな(笑)。
GM:俺が造ってもいいぞ? ただし、俺がやると大惨事だがな…(笑)。
カホル:バッチコーイ!(笑)



●シーン14 『薄膜の向こうに』   嵐丸ED

○病室


GM:さて、ここは時間をちょっと巻き戻して、入院中の泉の病室。
嵐丸:「いよっす。まぁ元気になって何より」見舞いのゲームと漫画本をベッドに広げつつ。
GM/泉:「あ、いらっしゃい」様態が良くなったということで、クラスメートも何人か来たらしく、部屋の中には見舞いの品が幾つか置いてある。「もうね、なんだか酷い目にあったわよ。でも、まあ、こうして元気になってきたけどね。回復が早いって、医者も驚いていたわ」
嵐丸:「いやー、いきなりぶっ倒れた時は驚いたけどな。食中りだったって? 夏場は食い物が傷みやすいから気をつけろよ〜?」けらけらと笑いながら。
GM:なるほど、そういう事になっているわけですな(笑)。
嵐丸:詳しい事なんて話せないだろうから(笑)。

碧唯:泥だけじゃなく人骨まで吐き出してるもんな…。地下室一杯の泥やら何やら吐き出したら、内臓や食道がズタボロだったろうなぁ。

GM/泉:「まあ、ね。今度からは生牡蠣は絶対に食べないことにするわ。トラウマになっちゃった…」そんな記憶になっているようだ。
嵐丸:「おーや、そりゃ残念。この前、魚介類の美味い店、見つけたのになぁ。バイト代が入ったら、快気祝いに奢ろうかと思ったんだが…いやぁ残念だ!」
GM/泉:「…行く! 行くに決まってるでしょ! 生牡蠣以外をばりばり食べる! もちろん、あんたの奢りで!」
嵐丸:「食い意地張って、また腹壊しても知らねーぞ? まぁ行くなら退院してからだな〜」笑いながら。
GM/泉:「……ねえ」
嵐丸:「…うん?」まだ笑ってるが、視線はそっちに。

カホル:おお、ラブい展開が(笑)。
嵐丸:夢で見た光景、とかそんなのがあるのかな。

GM/泉:「…一つ、疑問があるのよ、ね。病院に入院した後で…夢を見た気がするの。天井が割れて、そこに…何だか解らないものがいて…いくつもの球状のものが連なっているような、大きなもの。それが、こっちに向かって手招きした気がする…。あれ、なんだったのかな…」

嵐丸:戦闘を“門”を通して見てたとか…。
碧唯:そんなとこかな。
カホル:繋がっていましたからね。
碧唯/ヨグパパ:「貴様ッ、見ているなッ!」
カホル:ハー●ットパープル!
碧唯:泉の脳天にチョップを食らわして念写しました。
カホル:なるほど(笑)。

嵐丸:「何って…夢以外の何物でもないと思うけど? それとも…」
GM/泉:「それとも?」
嵐丸:にやり、と意味深な笑みを浮かべて。「…本当に“理解できない何か”を見た…とかな?」
GM/泉:「…ないよね、ないない。だって、そいつ…」そこまで言って、ふふ、と笑う。
嵐丸:「何だ? 思わせぶりだな」
GM/泉:「あんたに追っ払われて、消えちゃったから。そんな弱いお化けなんていないな…って」
嵐丸:「わっかんねぇぞー? 案外、宇宙人とか異次元の邪神とかが地球を狙っていたのかも…」クックッと冗談めかして笑う。
GM/泉:「言ってろ言ってろ。退院したら、ちゃんと奢るんだぞ」
嵐丸:「ほいほい、判ってますって。…あぁ、そー言えば。ここにそんな内容の漫画があるんだ。ほれ、このページ…」と言ってクトゥルフものの漫画を見せる。で、フェードアウト(笑)。

碧唯:矢●健太郎か!
嵐丸:懐かしいですねぇ(笑)。
GM:矢野健●郎漫画は懐かしい(笑)。そんな平和な光景が戻ったところで、今回の話は終わり。


 …そう、それは単なる“架空の物語”に過ぎない。
 だが、平和な光景と紙一重…薄膜の向こう側には、未知の世界が広がっているのだ。

 例えば、それは―――(ぶつっ、とナレーションが途切れ……暗転)





Beast Bind New Testament
『錆びたハサミ』

THE END



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