●今回予告●
神よ神よ
天にまします我らが神よ
なぜ我らを見捨て給う
なぜ我らを遠ざける
神よ神よ
ならば我は神に仇なすものになろう
すべては我が我となるために
そのためならば、共に生み出された兄妹とも戦うだろう
我らは戦いのために生み出されたのだから
それ以外の術を、生きていく想いを我らは知らないのだから
Beast Bind New Testament
『想いをえがくとき』
汝、想いを貫かん。
オープニング ミドル クライマックス エンディング
■プレセッション■
GM(碧):こんばんはー。
一同:こんばんは、本日はよろしくお願いします。
GM:こちらこそよろしくお願いします。さて、集まったことですし、少々早いですが始めても構いませんか?
麻那:こちらは構いませんよ。
エレクトロ:準備OK。
蒼野:準備完了です。
GM:ではまず始める前のルール説明。
・登場判定/絆チェック、いつものようになし。一度に取れる絆/エゴの数は制限しません。
・シーンに登場する時は、GMとシーンプレイヤーの許可を受けて下さい。
GM:HAを変更する方はいますか?
蒼野:んー……一応大丈夫そう、かな?
麻那:こちらは変更ないです。
エレクトロ:結構安定したHAですし、大丈夫かと。
GM:そりゃあ…PCさんざん悩んだもん。HA構成の点まで助言くれた麻那さんに感謝。あと…実は今回全然関係ないことですが、今回のセッションでGM10回目になります(笑)。
エレクトロ:おめでとう御座います(笑)。
麻那:わー、おめでとうございます(笑)。
蒼野:あれぇ? 追い越されてる!
GM:まあ突発セッション入れたらですけど。というわけで記念すべき10回目、がんばっていこうと思います。PLのみなさん、よろしくお願いします。
一同:こちらこそ、改めてよろしくお願いします。
GM:今回の主役は聖! 他のお二人はちょっと出番少ないかも知れませんが、ご了承ください。では、聖から自己紹介お願いします。
●PC1(定員1名) 推奨:神薙聖専用ハンドアウト。
あなたには、とても大切な人がいる―――クラスメイトの、柊真希人。
天界を離れ、穏やかな日々を過ごしていたあなたは、ある日懐かしい人物と再会した。
あなたの“兄”、ニヒト……機械天使『エクスシア』シリーズのプロトタイプだ。
彼は、優しげな笑みであなたに告げる。
柊真希人を――あなたの最愛の人を――“救済”する…と。
シナリオ絆: 柊 真希人 (関係:任意)
▼神薙 聖/エクスシア=アハト プレイヤー:蒼野
【セレスチャル/エトランゼ】 年齢:戸籍上は16歳/性別:女/カヴァー:高校生
「―――あいにく、破壊するしか能のないインチキ天使よ……愛の奇跡とやらは未入荷なの」
天界製の“機械仕掛けの天使”。『エクスシア』シリーズの8番機にして、反逆天使。
愛する人を守るために天界を離反し、魔界の庇護を受けている。
知り合いに対しては割と献身的(?)だが、言動は基本的にシビアでハード。
現在は人としての安穏とした生活を満喫中。平時は栗色の髪をポニーテールに纏めた少女の姿。
戦闘時にはスーパークロームに輝くメタリックな、ほんのり天使っぽいと言えないことも無い形態となる。
所持HA:《勝利への賛歌》、《勝利への賛歌》、《無限の法則》
●PC2(定員1名) 推奨:お人好しのキャラ。
冬のある日、あなたは街中で『天使』を自称する青年と出会った。
彼は穏やかに微笑み、あなたに協力を求めてくる。
ある人物を保護しなければならない。自分は人間界に不慣れなので手伝って欲しい…と。
シナリオエゴ:エクスシア=ニヒト (関係:任意)
▼霞 詩帆/神楽人形 プレイヤー:麻那
【イレギュラー/スピリット】 年齢:15歳/性別:女/カヴァー:中学生
「―――わたし、今とっても“幸せ”なんです―――」
六道学園(*若き異能者や術士を保護・育成する、特殊な学園)中等部に在籍する、儚げな印象の少女。
一見、淑やかで大人しそうながら、その実かなり感情豊か。よく泣き、よく驚き、よく笑う。
力ある“唄”で魔を祓い、味方を支援する『神楽』能力者。とある事情で隠されているが、風間慧の妹に当たる。
本来は幼少時に『神楽人形』として調製された実験体であるため、研究所以外の世界を殆ど知らない。
兄によって研究所からは救い出されたが…不完全な調製技術が原因で、遺伝子に致命的疾患を抱えている。
所持HA:《歩く影法師》、《世界霊魂》、《ヴォイド》
●PC3(定員1名) 推奨:依頼を受けられるキャラ。
あなたは知り合いの半魔、珠裳に一つの依頼を受ける。
とある『悪魔の子』を、天界の刺客から護って欲しいのだと。
自身の正体を知らないという、その『悪魔の子』とは…あなたも見覚えのある人物だった。
シナリオ絆:白宮 珠裳 (関係:任意)
▼月宮 狼也/―――― プレイヤー:エレクトロ
【ビースト/ビースト】 年齢:16歳/性別:男/カヴァー:高校生
「―――苦しんでる奴を助けるのは、当然だろ?」
定食屋の子供に生まれ、平々凡々と暮らす高校1年生。
人狼の母と人間の父を持つ半人狼だが、本人には“他人と少し違う”程度の自覚しかない。
性格は割と軽めな楽天家。特技は料理で、その腕前は既にプロ級。
実家の定食屋は人間の他に半魔もよく訪れるため、彼らの抱える事件にしばしば首を突っ込む。
実は母親が特殊な血筋の人狼。狼也も高い潜在能力を持つが、まだ使いこなせてはいない。
所持HA:《獣の生命》、《神獣撃》、《復讐の爪》
聖:あ、そうだ。麻那さん麻那さん。
詩帆:はい?
聖:詩帆の設定って、聖は知っててもいいものなんですかね? それによって絆も変わるので。
詩帆:素性の方は、兄が念入りに偽装してくれたという設定なので、知らないと思います。ただ、能力とか「何となく普通の人間じゃないっぽい」ことは知ってても知らなくても構いません。
聖:ん、なるほど。わかりました。PC絆は詩帆に絆/憧憬で。
詩帆:PC間絆は狼也さんに絆/知己で。最近、食堂へ客として来たということに。
狼也:PC間絆は聖に絆/信頼、何度か戦いで肩を並べてもいるので。
詩帆:私の方は初稼働なので、お二人とは偶然お店で会ったとか、そんな感じで。
GM:初稼働…神楽人形でしたっけ、設定って。麻那さんの持ちキャラ、これで13人目でしたっけ?
詩帆:そうですね。数字が不吉(笑)。
GM:実はどんなキャラになるのかワクワクしてる。
詩帆:期待に添えると良いんですけど(笑)。
GM:今回のGMはDM碧。キャラ専用セッション第2弾(*第1弾はex78話を参照)、始めたいと思います。
■オープニングフェイズ■
●オープニング1 『別れた絆』 シーンプレイヤー:聖
○高校/早朝
時は12月。学校の授業もほとんど終わり、あとは終業式までの数日を残すのみ。
そんな中、聖は今日も朝早くから学校へと向かう。
GM/女子生徒:「おはよー」途中ですれ違うクラスメイトが声をかけてきたり。
聖:「うーん、もうすぐ冬休みかー……。あ、おはよう」
GM:さて、もうすぐ学校というところであなたに見知った声がかけられる。「ぼーっとしてるなよ、神薙。おはよーさん」ぽんとあなたの肩を叩いて、一人の高校生が声をかけます。あなたのクラスメイトである、柊真希人ですね。
聖:「ひゃ……! お、おはよう!」少し慌てて振りかえって、答えます。
GM:彼は剣道部所属で、将来有望とされています。学校でもちょっとした有名人ですが、あなたとも付き合いのある人です。
聖:付き合いっていうのは、どの程度なのでしょうか?
GM:そうですねえ…学校でよく話すお友達ってところですかね。今のところは。ただ、ノートの貸し借りしたり、放課後に外食に付き合うぐらいはしてるって事で。
聖:なるほど。わかりました。
GM/真希人:「ところでさあ、お前英語の訳やった? 今日俺当たるんだよ。見せてくれないか?」こんな感じ(笑)。
聖:「え、また? 部活忙しいのはわかるけど、予習くらい自分でしないと……」とかなんとか言いながらも、頼られてて悪い気はしていない。
GM/真希人:「悪い悪い。その代わりお前が休んだ時にはノート貸すからさ」
聖:「柊君のノートなんて、大丈夫かな――」
GM:さて…そんなお二人にある音が聞こえる。キーンコーン カーンコーン…予鈴です(爽)。
聖:「――って、ちょっと、予鈴鳴ってるじゃない!」
GM/真希人:「や、やべえ! 神薙、おまえも急げーーー」そう言って走り出す。
真希人が走り去っていき、聖もそれを追いかける。
そして彼女が角を曲がった時、一人の男と出会った。
黒い髪、黒い瞳。でもどこか人形めいた瞳を持った人。その姿は、聖のよく知っていた人を思い出させる。
「やあ、久しぶりだね。―――アハト」
それは、かつて同じ目的のために生み出され、そして何より親しかった聖の兄。
――――エクスシア=ニヒト。
聖:「に、にい……さま?」男の姿を目にして、茫然とひとりごちます。
GM/??:「救済対象を見張っている時に、まさか君に会うとは思わなかったよ。君が反逆して以来だから、会うのはずいぶん久しぶりだ。元気にしてたかい? マイ・リトルレディ」それは彼が任務外の時にあなたの呼び名として使っていた言葉。その響き、声は以前と全く変わっていない。
聖:「救済? ……いいえ兄様。私たちに出来ることなんて、たった一つしかない。そしてそれは、決して救いなんかじゃない――そうでしょう?」悲しげに首を振って、そう言います。
GM/ニヒト:「違うよ、アハト。それが私たちにとっての救済だよ。たとえそれが命を奪う行為であっても。神を脅かす命を生かしておく訳にはいかない」淡々と、それが正しいと語りかける。「それにね、アハト。そのためだけに生まれた私たちが、他に何を出来るとでも? どんなに形を変えようとも、私たちは兵器なんだよ」
聖:「それは……」咄嗟に反駁できず、口ごもります。
GM:そして、ニヒトが一枚の写真をあなたに渡す。そこに写っていたのはあなたのクラスメイト、柊真希人。「それが誰かは判るだろう? 今度の『救済』対象だよ。彼、君のクラスメイトらしいね」
聖:「どうしても退いては……もらえませんか?」十分予想していたことだったので、驚きはしません。
GM/ニヒト:「無理だと判っているだろう? エクスシアのプロトタイプとして、その能力は最大に発揮しないとね。まあ、今日のところは君の顔が見たかっただけだから、これで失礼するよ。―――君と戦うのはとても悲しいよ。マイ・リトルレディ」そう言って彼は音も立てずに消えていった。
聖:「どうして、こんな……」消えゆくニヒトの背を、泣き出しそうな面持ちで見送ります。
GM:それでは[SA:真希人を守る]をどうぞ。絆は真希人にお取りください。
聖:受領しました。真希人へは絆/思慕を取得します。
GM:それではシーンエンド。
▼絆/エゴの変化
聖:柊真希人に絆/思慕を取得。
詩帆:ハンドアウトだと、柊真希人さんが聖さんの恋人のように読めるのですが…別の人なの?
聖:一方的に好いてるだけなんじゃないかな(爽)。
GM:えっと、セッション作成時には恋人って話は聞いていないのですが…って(笑)。
詩帆:あぁ、それじゃ『思い人』には違いないんですね。
GM:続いてのシーンは詩帆です。普段、外出とかするかな?
詩帆:寮生活ですけど、外出とかは普通に出来ますよ。
GM:了解しました。
●オープニング2 『天界からの使者』 シーンプレイヤー:詩帆
○街中
GM:終業式も間近に迫り、授業も少なくなってきました。詩帆の学校は今日はお休みのようですね。なのであなたが街に繰り出したとき、ふと、何かの違和感を覚えます。その空間だけ、人がいないような感覚を覚えます。
詩帆:「もう大晦日なんですね。時間が経つのって早いなぁ…あら?」きょろきょろと周囲を見回して。
GM:周りの景色は何も変わっていない。けれど、そこには誰もいない。さっきまで商店街を歩いていたはずなのに。
詩帆:「…これは、結界?」首を傾げて。
景色は変わっていない―――けれど色がない。白と黒と灰色の世界。
そんな中、不意に涼やかな男の声が響いた。
「おや…まさか本当に“能力者”を見つけられるとは」
詩帆:「…どなたですか?」声のする方に振り返ります。
GM:そこには一人だけ色を持つ男性がいた。「ああ、失礼。お嬢さん。決してあなたを驚かすつもりはなかったのです。私はエクスシア=ニヒト。ニヒトとお呼びください」」
詩帆:「ニヒトさん…ですか。異能組織の方でしょうか、それとも夜族のお方ですか?」少し眉を顰め、首を傾げる。
GM/ニヒト:「よくは解りませんが、どちらでもありませんよ。私はあなた方ヒトが『天使』と呼ぶ者ですよ」ニッコリと笑って。
詩帆:「天使…ですか? クリスマスはもう過ぎていますけど…」そう言いつつ、好奇心に目を輝かせる。
GM/ニヒト:「いえ、私は天使と言っても“機械仕掛けの天使”エクスシアのプロトタイプです。言わば兵器ですね。残念ながら、クリスマスの祝福をもたらす天使ではありません」
詩帆:「……?」物凄く怪訝な表情で首を傾げる。「えぇと……それで、機械の天使さんが私に何の御用でしょうか?」
GM/ニヒト:「いえいえ、お嬢さんを…というより、人間界に詳しい人の協力を得たくて。実は今回、ある人物の保護が使命なのです」
詩帆:「人物の…保護?」
GM/ニヒト:「ええ、彼は人と魔の間に生まれたのですが、最近になって力のコントロールが難しくなったのです。それで何か起きる前に彼を保護し、力の制御を結ばせよと天界から指令が下ったのですが」
詩帆:「…何か問題が起きたんでしょうか?」
GM/ニヒト:「お恥ずかしいことに、私は人界での情報収集に疎くて。それにいきなり『天界からの使者』だと名乗っても、彼、きっと警戒するでしょう? そこで、お嬢さんに彼を上手く宥めてもらって、保護するのに協力していただけないかと。突然のお話で済みませんが、協力していただけませんか?」
詩帆:「ん…」おとがいに指を当て、暫し考え込む。「…保護しないと、その方自身にとって危険なんですね?」
GM/ニヒト:「ええ、彼はその力に無自覚ですからね。このままでは彼のみならず、彼の周囲も危険にさらされるでしょう」
詩帆:「そうですか……わかりました」こくり、と頷き。「私で良ければ、お手伝いします」
GM/ニヒト:「ありがとうございます。それでは、ここでは何ですから落ち着いて話が出来るところに行きますか」
詩帆:「はい」にっこりと微笑んで、天使を真っ直ぐに見上げる。
GM/ニヒト:「そうだ。お嬢さん、お名前を聞いてもよろしいですか?」
詩帆:「…あ。ごめんなさい」少し紅くなりながら俯いて。「霞詩帆と申します。よろしくお願いしますね」ぺこりとお辞儀します。
GM/ニヒト:「詩帆ですか、よい名ですね。こちらこそよろしくお願いします」
そしてニヒトは詩帆を連れて歩いていく。
けれど、詩帆は気づくことがなかった。ニヒトが浮かべる微かな笑みに。
GM:[SA:ニヒトに協力する]をどうぞ。シナリオエゴはニヒトでお取りください。
詩帆:エゴ/共感を取ります。騙されてることに気付いていないということなので、敢えて一方的に共感(笑)。
GM:ではシーンエンド。
▼絆/エゴの変化
詩帆:ニヒトにエゴ/共感を取得。
聖:共感をエゴで取るって面白いなぁ……。
詩帆:普通は絆で取るんですけどね。今回は特別(笑)。
GM:フ…一歩間違えばPC間対決。どうなるかドキドキ。
詩帆:クライマックス前に、二つめのSAは貰えるとして…どこかで三つめを貰わないと、最初のSA果たせなくなる可能性大ですね。
●オープニング3 『人と魔の境』 シーンプレイヤー:狼也
○占い店『イリュージョン』
GM:学校が休みのある日。あなたは占い店『イリュージョン』の店主、白宮珠裳に呼び出されました。どうやら、あなたに依頼したいことがあるらしいですね。
狼也:「お袋じゃなくてオレにって何なんっすか?」
GM/珠裳:「今回はね、ミュスカよりあなたの方が向いているの。だって依頼したいのは高校生の保護なんですもの」
狼也:「保護? 守れって事だよな?」
GM/珠裳:お茶を差し出しつつ、その言葉に頷く。「ええ、そうよ。あなたはGDSを知っていたかしら。七つの大罪を守るために生まれた悪魔の組織。あなたに保護してほしいのは、その『憤怒の守護者』の息子よ」
狼也:「それって悪魔の子、だよな? 何でそいつを保護する必要があるんっすか? そいつに協力ならわからないでも無いけど」
GM/珠裳:「簡単よ。彼は自分の父親が悪魔だってことを知らないの。人と悪魔の間に生まれたからね。彼は人間として生活しているわ。今は高校生ね」そう言って一枚の写真を渡します。
狼也:「なるほど」ポンッと手を打ち、写真を見ます。
GM/珠裳:「彼の名前は柊真希人。剣道ではちょっとは名の知れた有名人らしいわね」
狼也:「あぁ、真希人か。確か俺と同じ高校だったよな」
GM/珠裳:「でしょう? だから呼んだの。私やミュスカじゃ高校に侵入するのは、ちょっとね」
狼也:「珠裳姉ちゃんなら変身してもいい気がするけど」
GM/珠裳:「できるけど、別件があってね。それに高校生活なんて送ったことがないから、やりづらいわ。…彼は、今まで人間として暮らしてきた。けれど最近になって魔の力に目覚めたらしいの」
狼也:「何か俺に似てるのは気のせいか? オレの場合は自分の事を前もって知ってたけど」
GM/珠裳:「確かに似ているわね。ただ、彼は何にも知らないの。自分の力のことも、父親のこともね」
狼也:「何も知らない……か。それもそれで幸せだったろうな」
GM/珠裳:「何も起きなければね。でもこのまま力に目覚めれば、どんな弊害が生まれるかわからないわ。それに彼を狙って天界の奴らが動き出したの」
狼也:「相手は天使か、飛んでる相手はやりにくいんだよな」
GM/珠裳:「怖い? 無理なら他の人に回すけど」ニッコリ。
狼也:「まっさか! やりにくいだけで怖いわけじゃないさ。それに、真希人に関わる事なら手を貸してくれそうな奴もいるしな」
GM/珠裳:「そうこなくっちゃ、情報はいろいろ回すわ。それと――出来れば、このまま何も知らせずに過ごさせてやって。願わくば人として」
狼也:「やるだけやってみるけど、そっちの方は難しいよな。オレ、そういうコソコソしたの苦手だし」
GM/珠裳:「少なくとも、彼は悪魔より人として過ごす方が合っていると思うわ」
狼也:「まっ、それも含めてやってやるさ」と言って報酬の話もせずに店を出ます(笑)。
GM/珠裳:「まったく、人の話を聞かない子なんだから…まあ、後で渡しましょう」そう言って、渡そうと思ったファイルを眺めます。では[SA:真希人を助ける]をどうぞ。絆は珠裳に。
狼也:受領、絆は珠裳に約束、履行や契約でないのが狼也の狼也たる所以と言う(笑)。
GM:ではシーンエンド。
▼絆/エゴの変化
狼也:珠裳に絆/約束を取得。
詩帆:月宮食堂でクラスの友達や生徒会の先輩達とクリスマスパーティを開いたことにしようかな。そういうのがOKならですけど。
狼也:貸切にするつもりか、誰が代金払うの?(笑)
詩帆:ワリカン。それか、生徒会の経費?(笑) 六道学園の生徒会は退魔組織と繋がりがあって、しばしば難易度の低い事件を回されるので。解決すると、幾ばくかの報酬も頂けるシステムなんです。
GM:パーティ料金でも徴収する?(笑)
狼也:パーティと言うより場所代だね。場所を貸すとその分客が入って来れないし、それで赤字を出さないようにするのですよ。
詩帆:まぁ店を丸ごと借り切らなくても、テーブル一つ二つ分を借りるだけで十分のような気はします。せいぜい10人前後のパーティですし。
狼也:それなら予約で済ませられるし、普通に品物の代金だけで行けますか。合流は早い方がいいかな? こっちとしてはOPで聖に会う前振りしておきましたし。まぁ、パーティで騒ぐのはいいけど、他のお客様のご迷惑にならないでください(笑)…って、騒いだ後か(笑)。
詩帆:詩帆は率先して騒いだりしないので、騒ぐとしたら他の人達です(笑)。
GM:詩帆は酔っぱらいとか看病するタイプかな(笑)。
詩帆:全員未成年ですよ?(笑)
狼也:騒いだらミュスカや他の半魔の客の鉄拳が飛んでこない事を祈るばかりです(笑)。
詩帆:生徒会は異能者ばかりですから、本当にそんな事態になったら大騒ぎですね。むしろ大惨事(さらっ)。そうなる前に、怖い生徒会長が自ら止めるでしょうけど。実力行使で。
狼也:そうしてください(土下座)。
■ミドルフェイズ■
●ミドル1 『決断の時』 シーンプレイヤー:聖 登場難易度:詩帆のみ不可
○街中
GM:では聖のシーンですが、まずどう動きますかね。
聖:念のため、ニヒト以外の戦力が動いてないかは確認したいかな。無いとは思うけど、あれが陽動とかだとシャレにならない。
GM:では〈情報:魔物〉で振ってもらえます? ちなみにニヒトと真希人も調べることは出来ますので。
聖:ファンブル以外はほぼ大丈夫!(ころころ)達成値26。
GM:ではまず、ニヒト以外の戦力は確認されていません。ただ、一部の悪魔が真希人の周囲で目撃されていますが、何も行動していませんね。
聖:「悪魔、か……。まあ、当然か」そいつらについて調べることはできます?
GM:では同じく〈情報:魔物〉で。
聖:(ころころ)達成値26。
GM:ではその悪魔はGDSにおける『憤怒の守護者』の配下とだけ判ります。真希人の周囲にいるだけなので、今のところ害はなさそうです。GDSについても追加情報出しますね。
>GDS(Guardian of Deadly Sins)
悪魔は人に災いをもたらすものである。時に誘惑し、簒奪し、不幸をもたらし、殺戮を犯し、そして災厄を招く。
ここに、悪魔の中でも特殊な団体がある。その目的は『七つの大罪』の守護。それを守るためには手段を選ばない。
故に彼らはGDS(Guardian of Deadly Sins)を名乗る。
彼らを見分ける術はただ一つ、『六芒星に守られた山羊の図形』だけである。
GM:以上ですが、他に調べたいことはありますか?
聖:うーん……今、ニヒトがどういう動きを見せているのか調べられます?
GM:では〈情報:魔物〉で。
聖:(ころころ)達成値28。
GM:では…今ニヒトが救済指令を受けているのは、柊真希人という青年。彼は人と悪魔の間に生まれた子らしいです。彼を救済するための協力者として、霞詩帆という少女の名が見つかります。今はまだ彼に接触はされていないようです。以上、あと調べたいことは?
聖:「詩帆ちゃんが? どうして兄様と……?」それはさすがに無視できないし、こっちから詩帆に接触しておきたいですね。
詩帆:でも私は、このシーンに登場できないんですよね(笑)。
GM:今詩帆に出られるとニヒトも一緒についてきて、即クライマックスに行ってしまうので却下(笑)。ではこちらのシーンを一度切って、霞の方に行きますか?
聖:そうしたいですね。狼也君が出ないのなら、だけど。
狼也:聖の携帯に連絡入れて良いですか?
GM:携帯の連絡はどうぞ。
狼也:では、聖の携帯に連絡を入れます。
聖:「ん……狼也君から?」電話を取りましょう。
狼也:「もしもーし、神薙か?」
聖:「ええ。どうしたの?」
狼也:「知り合いの半魔から頼まれた事で、手を貸して欲しいんだよ。真希人の事なんだけどさ」
聖:「え……!」
狼也:「アイツ、狙われてるらしいしさ、神薙なら手を貸してくれると思って電話入れたんだ」
聖:さて、できるものならこのまま何も言わずに電話を切ってしまいたいわけですが(爽)。
GM:お、チャレンジャー(笑)。
聖:しかしそうもいかないしな、どうしたものか。
狼也:それはシーンプレイヤーのご随意に(笑)。
聖:いやあ、さすがに合流をややこしくするのはなぁ、と。
GM:私は止めない(爽)。なぜなら、このセッションはあなたが主役。
狼也:こちらも切られたら切られたリアクションを自分のシーンに繋げるだけですし。
聖:なるほど、では。「……悪いけど今忙しいの。ごめんなさい」一方的に言い捨てて、通話を切ります。「急ごう……」
GM:おお、切った。では、後なければこのシーン切るけど。
聖:ニヒトの件は自分の問題だと思い込んでるから、あんまり関わってほしくないとか、そういう一方的な願望です。というわけで、切ってください。
▼絆/エゴの変化
聖:狼也にエゴ/無縁を取得。
聖:あ、しまった。ニヒトに絆取るの忘れてた……。
詩帆:後でまとめて宣言しては? 一度に複数とっても良いと言ってましたし。
GM:よいですよー。
聖:そうですね。しかしそんな大事なもの忘れるなよと……。
GM:いや、最初に真希人とニヒト、どっちをシナリオ絆にするか悩みました。
●ミドル2 『救いを与える者』 シーンプレイヤー:詩帆 登場難易度:任意
○喫茶店
GM:お二人は今、喫茶店にいます。椅子を引いたり、あなたの注文を聞いたり、その世話の仕方は実に慣れています。
詩帆:「…こんなにのんびりしていて良いのかしら…?」と、思わず呟きますが。
GM/ニヒト:「おや? 食べないのかい?」
詩帆:「あ、ごめんなさい。いただきます」
GM/ニヒト:「彼はこの町に住んでいるみたいだし、すぐに見つかるよ。それに美味しいケーキを残すのはもったいないよ」何だか彼は、あなたをとっても微笑ましく見つめてる。その目はあなたもよく知る目ですね。まるで妹を優しく見守る兄の目。恋愛でもなく、友愛でもなく、ただ家族を思う目。
詩帆:「…あの、ニヒトさんは食べないんですか?」
GM/ニヒト:「ああ、そうだったね。いただきます。君も気に入ってくれたら嬉しいな」
詩帆:「えぇ、とっても美味しいですよ」微笑んで。「……兄様も、たまにはこんな風に優しくしてくれたら良いのに」と、小声で呟いてみる(笑)。
GM/ニヒト:「…おや、君には兄がいるのかい?」って…ありゃあ? 私が認識していた兄妹図と少々違うのかな?
詩帆:「…え? あ、ごめんなさい。声に出てました?」紅くなって口元に手を当てる。
GM/ニヒト:「しっかりとね」その姿に笑って。
詩帆:気まずげに笑いつつ。「えぇ…兄様が、一人」
GM/ニヒト:「そうか。きっと仲がいいんだろうね。私もね、弟妹がたくさんいるんだ。その中でも一人、仲のいい妹がいるんだよ」
詩帆:「妹さんですか? …て言うか、天使さんにも兄妹っておられるんですね」
GM/ニヒト:「私が兵器だということは話したと思うけど、兄弟機がいてね。彼女は私たちからは離れたが、やっぱり兄妹だね。彼女が無事にやっているか心配でしょうがない。昔から手のかかる子だったし、兄の心妹知らずってところかな」寂しそうに笑って。
詩帆:「離ればなれなんですか……やっぱり気になります?」
GM/ニヒト:「そりゃあね。離れていたら離れていた分だけ、気になるよ。無事にやっているか、元気にやっているか、…笑っていてくれるか」
詩帆:「そうなんですか……」少し俯いて「…実は、私の兄様のことなんですけど」
GM/ニヒト:「…何だい?」
詩帆:「……意地悪なんです、とっても」(一同爆笑)
GM/ニヒト:「……いじ…わる…?」目が点になってます(笑)。
詩帆:「滅多に会いに来てくれないし、こんなお店に連れてきてくれたりなんて、絶対しないし」(どきっぱり)
GM:言い切った! 言い切ったよこの子!?(笑)
詩帆:「何かというと冷たく突き放すような物言いばかりするし、煙草は健康に悪いからって、私が幾ら言っても止めてくださらないし!」
GM/ニヒト:「は、はあ……」
詩帆:「この前のクリスマスパーティだって、『仕事だ』の一言で断るんですよ!」ぷんぷん、と怒りのままにぶちまけて。
GM/ニヒト:「それじゃあ…お兄さんのこと嫌いなのかい?」
詩帆:「……嫌いなわけ、ないじゃないですか…」しゅん、と俯く。
GM/ニヒト:「…彼、恥ずかしいんじゃないかな。妹と接するのが。大丈夫、きっと彼も君のことを大事に思っていてくれるよ」
詩帆:「そうでしょうか…? 時々思うんです。…兄様の方こそ、私の事なんてどうでも良いと思ってるんじゃないかって。……ワガママだって、解ってはいるんだけど」ぽつりと呟くように。
GM/ニヒト:「そんなことはないよ。兄はいつだって妹のことが大事なんだよ。君が思っている以上に、彼は君のことを思っていてくれる。大事でとても愛しい…だからこそ、幸せになってほしいんだ」
詩帆:「…だと、良いんですけど…」
GM/ニヒト:「大丈夫だよ。きっとね。…さて、本題だが、柊真希人について調べられるかな? 私は本当にこっちが苦手でね、いやはや、お恥ずかしい」
詩帆:「…あ。ごめんなさい、私の話ばっかり」真っ赤になります。
GM:では真希人に対しては〈情報:噂話〉で。
詩帆:メモを取りつつ。「柊真希人さん、ですね…友達や先輩に聞いてみます」情報屋込みで(ころころ)達成値12。
GM:…おや、よい目をふりましたね。
詩帆:出目は良くないんですけど(笑)。
GM:いえいえ、美味しいですよ(爽)。
>柊 真希人 〈情報:噂話〉
達成値8:母親と二人暮らしの高校生。成績優秀、スポーツ万能で近隣の学生には人気がある。
達成値10:父親は死んだとされているが、実はある高位の魔族が父親らしい。
達成値12:近頃その出生故に、魔の力に目覚めつつある。その救済…という名目での抹殺のために、天界の関係者が送り込まれた。
GM:以上です。
聖:12が出なくても、それはそれで美味しかったのに、と思ってみる僕(一同笑)。
GM/ニヒト:「さて、高校とか家とか判るかな?」
詩帆:「…………抹、殺…?」携帯から漏れた物騒な単語に顔色を変えて。
GM/ニヒト:「どうかしたのかい?」その姿は先ほどと変わらない。ニッコリと笑っている。
詩帆:「あの…ニヒトさん。柊真希人さんって、命を狙われてるらしいんですけど…」
GM/ニヒト:「ああ、そうだよ。もちろん私にね」
詩帆:「…彼を危険から護るために保護する、確か、そう仰ったはずですよね?」
GM/ニヒト:「うん、彼はこのまま生きていると非常に危険な存在になるからね。だから、何か事件が起こる前に彼を抹殺し、新たな人生を生きてもらおうと判断されてね。安心していいよ。彼は全ての記憶を失って“ただの人”として生まれ変わり、その生涯を全うするから」
詩帆:「抹殺って…殺されたら、新しい人生も何もないじゃないですか!」がたんと椅子を倒して立ち上がる。
GM/ニヒト:「おかしなことを言うね。彼はこのまま生きていたら、災いをもたらすバケモノなんだよ。君が気にすることはないと思うんだがね。所詮、生まれからは逃れられないんだよ。どんなに真っ当に生きていてもね」
詩帆:「…柊さんは、彼自身のことをご存じなんですか?」
GM/ニヒト:「知らないだろうね。自分が悪魔の息子だということを」
詩帆:「…だったら、まず彼にその事を伝えて、彼自身がどうするつもりかを問うのが先だと思います。本人に何も知らせず、ただ“危険かもしれない”から殺すなんて…フェアじゃない」
GM/ニヒト:「いいや、災いが起きる前に対処するのが先だよ。君にはわかってもらいたかったんだが」
詩帆:「でしたら、私はこれ以上ご協力できません」
GM/ニヒト:「…しかたない。私は君のことが気に入っていたよ。詩帆」
詩帆:警戒するように一歩下がります。
GM/ニヒト:「けれどこうなっては仕方ない。お休み」その言葉と同時に、あなたに刃が突き刺さります。演出なので避けられません。
詩帆:…了解(笑)。演出は良いとして、刺された私はどうなるのでしょう?
GM:一旦倒れててくださいな。ここからは他の人も登場するなら自由です(笑)。
詩帆:けど、これはお店が大騒ぎになるのでは。
GM:とっくに結界張りました(爽)。そして思った、見られてもニヒト気にしないと思う。
詩帆:私もそう思ったから、結界張らずにこんなことしたのかなぁと。で、大騒ぎになったところで狼也さん達が駆けつけるかなぁと思ったのだけど。
狼也:こっちか?!
GM:ふむ…では結界張らずに騒ぎを起こしましょう。
狼也:狼也は霞が今回の件に関わっているの知らないから、出てこないと思ったのに(笑)。
詩帆:私もここでこんな事にならなければ、次のシーンで合流するつもりでした(笑)。
GM/客:「きゃあああああ!? 誰か来てー!」とたんにお店の中がざわめきます。
詩帆:では、声もなく倒れ伏しましょう。
GM/ニヒト:「さて、次は真希人かな」その言葉を残して、彼は消えますね。
聖:では、目撃証言とかを辿って、ニヒトと入れ違いに店にやってきたということで登場したいです。
GM:どうぞ。
聖:「な、何かあったんですか?」店内の様子が妙だと察して、手近な店員にでも尋ねましょう。
GM/店員:「へ、変な男があっちの女の子を刺して」そう言って霞を指さします。
詩帆:腹部から血を流して倒れています(笑)。
GM:こっちが言うより前に重傷になってる(笑)。
聖:「詩帆ちゃん……! どういうこと?」血相を変えてそちらに駆け寄ります。
詩帆:「……あ…聖、さん…?」薄く目を開ける。
聖:「ねえ、何があったの? こんな……ひどい……」
詩帆:「お…願い……手を、貸してください…」血塗れの手を聖に伸ばして訴える。
GM:さて、聖。詩帆の傷ですがあなたはよく似た傷を見たことありますよ。かつてニヒトと組んだ時に見た、彼が殺した相手と同じ太刀筋ですね。
聖:うん、ニヒトの戦い方や得物について確認するの忘れてたなあ、と今思い出しました。
GM:見分けられるのかっていうツッコミなしでね。それ言われたら反論できない。
詩帆:「ひいら、ぎ…真希人という人が、危ないの…早く行かな…ごふっ、殺されて、しまう…」血を吐きながら、切れ切れの声で。
聖:「ど、どうしよう……」ニヒトを追いかけたいところではあるけど、さすがにこうなっては詩帆を捨て置くこともできないし。
詩帆:「早く…連れて行って…急が、ないと…」
GM:そろそろ店を離れないと救急車が来ますね。警察に話を聞かれたりして拘束されること間違いなし。
聖:「早く、って……その傷、どうするのよ?」普通の天使ならば治癒の業だって使えるのに、と内心で嘆きながら。
詩帆:「大丈夫…私は、平気…だから…」演出で《守護者》、《繁栄の地》を使います。瞳が銀に染まり、桜色の唇が震えながら、か細く言葉を紡ぐ…人ならぬ『唄』を。「――子らよ…子らよ……恵みの…雨よ…優しき大地に…降り注いで――」銀の陽炎が身体を包み、この世ならざる理でその傷を癒す。「…行きましょう…」よろめきながら立ち上がる。
聖:「……、……ええ」少し逡巡しながらも、そう頷きます。
詩帆:「お騒がせして、済みませんでした。大した怪我じゃありませんから…」と、店の人にはいちおう言っておきます。
GM:ではざわめきが広がる中、あなたたちはニヒトの後を追います。他になければ絆取得の後に切りますが。
詩帆:柊真希人さんにエゴ/救済を取っておきます。
聖:ニヒトに絆/純愛を取得しておきます。
GM:それと、詩帆ですが[SA:ニヒトに協力する]から[SA:真希人を助ける]をどうぞ。
詩帆:はい、受領します。
▼絆/エゴの変化
聖:ニヒトに絆/純愛を取得。
詩帆:柊真希人にエゴ/救済を取得。
詩帆:クライマックスまでシーンはあと幾つあるのかな。
GM:…それが、予定してた内容とかなり変わってしまって。まあ、あと二つくらいです。そのうちの一つは聖とニヒトの回想シーンとなっています。
詩帆:んー、ギリギリかな…次のシーンで合流しましょ。
GM:…にしても、このセッションどうなるだろうか。
詩帆:どうなる、とは?
GM:ミドル2から予定になかったシーンが生まれてきてしまった…。
詩帆:このまま行くと、普通にPC達が合流してニヒトを迎え撃つことになりそうですが…。
GM:まあ今のところ修正出来ているので、明日は無事に戦闘に行けると思いますが。ただ…専用セッションだというのに聖が薄くなった気がして…申し訳ないというか。
狼也:それもこれから取り返すつもりで行きましょうよ。
GM:そうですね、がんばります!
詩帆:私のシーンで長引いたから…これから先のシーン次第ですね。
聖:まあ、それはPLの方にも多々問題があるわけで……うん。
GM:いえ、よく考えたら後半思いっきり主役になれるようなのを考えてたので。気合い入れてやっていきます(笑)。
●ミドル3 『恐れ、本当の自分』 シーンプレイヤー:狼也 登場難易度:任意
○街中
GM:それではお待たせしました。狼也です。
狼也:アオーン(笑)。
GM:携帯を切られた狼也、珠裳からお便りが届いてます。
狼也:「っておい!」と切られた携帯を耳から離した後に、届いたメールを見ます。
GM:今回の事件に関しての資料です。読みたければ〈情報:魔物〉でどうぞ(笑)。
狼也:この子、情報戦基本的に全滅だよ?(ころころ)普通の出目で達成値8(笑)。
GM:では、まずは保護対象となる柊真希人について。これは達成値に関係なくわかります。
>柊真希人 〈情報:魔物〉
達成値8:聖のクラスメイト。成績優秀スポーツ万能の優等生。母親と二人暮らし。父親は死んだとされている。
達成値10:実は魔界の悪魔が気まぐれで人間の女に孕ませたらしい。その悪魔はかなりの上位にあるという。
達成値13:魔と人の血を持つが故に、その潜在能力は高いと推定される。
成長と共に魔の力も大きくなり、その対処法が求められている。
現在、天界の関係者が彼を救済しようとしている。だが、それは救済という名の抹殺である。
>天界の関係者 〈情報:魔物〉
達成値8:ニヒト=エクスシア。聖の兄弟機にして、プロトタイプ。その用途は短期決戦型。
後に作られた弟妹に比べて性能は低いが、撃墜率はNo.1。煌めく刃を形作った魔力を操ることに長けている。
GM:以上です。
狼也:「性能が低いのに撃墜率が一番って事は、経験で戦ってきた奴か」
GM:全体的なバランスは低いですが、その分特化型ですね。
狼也:「それにしても神薙の兄貴、かぁ。アイツにとってはやりづらい相手かもな」
GM:…狼也。
狼也:何でしょう?
GM:兄貴って、それマジで言ってる?
狼也:PLは冗談半分、PCは結構本気(笑)。「本職のハンターならここで情報屋に当たるんだろうけど、オレはそういう伝手ないからなぁ。まっ、相手が狙っている以上、真希人の近くに張り込むか」と外に出ます。
GM:近くに張り込むのね?
狼也:うん、どうせ調べる事に向かないなら水際防衛だ!(←護衛として失格(笑)。
GM:こらこら(笑)。では、情報によると彼は今剣道部でお稽古中ですね。他の部員は既に練習を終え、帰宅しています。
狼也:ついでに真希人に会っても構いませんか?
GM:構いませんよ。
詩帆:こちらもさっきので場所は判ったから、行くんだろうなぁ。
○剣道場前/夕刻
GM/真希人:「…あれ? 狼也、何やってるんだ。そんなところで」
狼也:「お、真希人じゃねぇか」
GM/真希人:「まさか、入部希望か?」
狼也:「オレは剣なんか振るわねぇよ。いやね、忘れもんを取りに来たんだよ」
GM/真希人:「お前もたいがいドジだなあ」
狼也:「休みで浮かれてたかもな」と犬歯を見せる笑みで。
GM/真希人:「お前、結構身のこなし鋭いから、やろうと思えばいいとこいけると思うんだがなあ」竹刀を掲げて。
狼也:「喧嘩とかをやるならこっちだ」と拳を見せます。
GM/真希人:「喧嘩じゃねえだろ!」さて、狼也。〈知覚〉判定お願いします。
狼也:ホント、〈知覚〉判定は多いですよ(ころころ)達成値8。
GM:おお、ぴったり。
狼也:ハハハッ、何とか成功か。
GM:では狼也、あなたは真希人の右手に包帯が巻かれていることに気づきます。最初はテーピングの類かとも思いましたが、その包帯から血が滲んでいますね。
狼也:「……お前、怪我でもしたのか?」右手を指差しながら聞いてみます。
GM/真希人:「あ、ああ。ちょっとな」そう言ってさっと右手を後ろに隠す。どう見ても顔色が悪い。
狼也:「おいおい、顔色も悪いぜ? そんなんだと神薙が心配するだろ?」
GM/真希人:「あ、あいつは…アイツは関係ない! そうだよ。あいつがあの夢に出てくるわけがない! あんな…あんなこと、俺がしたい訳じゃない!!」
狼也:「ぅお! ………何があったんだ? 話せるなら話した方が楽だぜ?」
聖:おや?
詩帆:悪魔の衝動に襲われる夢を見たってところかしら。聖を殺したい…みたいな。
狼也:健全な青少年の欲望なら、それはそれで楽しそうだけど(マテ
一同:おーい(笑)。
GM/真希人:「…夢だよ。俺は全身真っ赤なんだ。鋭い爪が俺の手にある。その手で…その手で、俺は何度も神薙を殺しているんだ」
狼也:「………それは夢の話だろ? なら気にする事ないじゃないか」と言いつつも、悪魔の血が覚醒しつつあるかもしれないと狼也は感じ取ります。
詩帆:真希人の周囲を何もせず彷徨いてたっていう、守護者の手下が怪しい…のかな。
GM/真希人:「なのに…なのに、俺はあいつを傷つけたことを後悔しているんじゃない。俺は…嬉しかったんだ。この手で獲物を切り裂けることが、殺せることが。アハハ…最近ずっとその夢ばかりだ。でも現実に起きれば、あいつはいつものように俺に話しかけるんだぜ? 全く…なんつう夢だよ。俺は…あいつを傷つけたいわけじゃあないのに…」
狼也:「彼女にはしたいとか」今度は意地悪い笑みを浮かべながら(笑)。
GM:無言でグッと拳を握りしめ、頭めがけて殴ります(笑)。
狼也:それ、受け止めていい?(笑)
GM:お好きに(笑)。
狼也:「っと、何むきになってんだよ」外見は余裕で受け止めましたが、実態は少しばかり半魔の力を出さないと受け止められない事にびっくりしてます。
GM/真希人:「だあ、クソッ! お前に話した俺がバカだった!」
狼也:「おぃおぃ、俺が超馬鹿野郎って言いたいのかよ」
GM/真希人:「おお、その通りだ。この超絶最強超大バカ者!!」
狼也:「言ったな! この野郎!」と今度はこっちがパンチ(笑)。
GM:…誰か止めて(笑)。殴り合いになってる。
詩帆:聖さん、出ます?(笑)
聖:で、出ましょうか?(笑)
狼也:すいません。少々暴走しております(笑)。
GM/真希人:「フフフ…この剣道部のエースの実力見せてやる!」更にパンチ(笑)。
狼也:「甘いな」それも受け止めます。
GM/真希人:「てめえ、受け止めるな! 一発殴らせろ!!」
詩帆:「あ、あのぅ…止めなくて良いんでしょうか?」道場の陰から二人の様子を見てオロオロしてます(笑)。
狼也:「あ、神薙」と道場の出入り口付近に顔を向けます。
GM/真希人:「な、なんだと!?」思わずそっちを向きます。
狼也:お約束な反応してくれたぜコンチキショウ!(笑)
GM:だてにGMやっとりません(笑)。
狼也:さぁ、居るか居ないかは聖次第です。
聖:「あのさ……何やってるのよ二人とも……」呆れ半分安心半分で、狼也たちの方に出て行きましょう。
詩帆:その後ろからついて行きます。
GM/真希人:「か、かかか神薙! お前いつからそこに!」ずささっと後ずさり。
聖:「いつからって……なんか馬鹿馬鹿言ってた辺りからだけど?」真希人の挙動不審に眉をひそめます。
GM/真希人:「あ、ああ。そっか。それならうん、大丈夫、きっと」
狼也:「神薙が来たんなら俺は外に出ておくぜ」出入り口付近まで来たら、そこで足を止めますが。
詩帆:周辺を見回して小さく呟く。「…ニヒトさんは、まだ現れてないみたいですね…」
狼也:出入り口で叫びます。「真希人! お前がどんな奴になろうと、オレはお前のダチだからな! 神薙の事についても応援してるぜ!」とサムズアップを見せてから出て行きます(笑)。
GM/真希人:「てめえは一言二言余計だーーー!!」
詩帆:「あの人…確か、食堂の息子さん。お知り合いだったんですね…」
聖:では、そんな狼也を怪訝に見送ります。
狼也:お邪魔虫は退散ですが、ここでシーン切り替えになっちゃいますかね?
詩帆:シーンプレイヤーが退場すると、シーンが終わりますね。会話を続けたいなら次のシーンでしょう。
GM:ああ、そっか…では少々変更して。真希人と聖のシーンというのはどうでしょうか? お二方も登場可能とはしますが。
狼也:ちょうど次は聖のシーンですっけ。
GM:そうですね。ぐるっと回ったので。
狼也:自分はそれを狙ったつもりなのでOKです(笑)。
詩帆:「聖さん。私はもう一度、この周りを調べてきます…」同じく退場ということで。
聖:「ええ、兄様はまだ来てないみたいだけど……油断のできる人じゃないから……」
詩帆:真希人につきまとってる悪魔の情報は、舞台裏でもらったことにして良いでしょうか?
GM:はい。
詩帆:ではそれで。
GM:絆取得はありますか? 宣言してからシーンを変えますね。
詩帆:柊真希人さんのエゴを絆/救済に変更、聖さんに絆/連帯感を取得します。
狼也:真希人に絆/友情を取得、悪友な感じですけど(笑)。
聖:狼也のエゴを絆/信頼に変更。結局真希人に接触されてしまっては、もう何も言えない。人柄や力量は十分信頼できますし。
GM:ではシーンエンド。
▼絆/エゴの変化
聖:狼也のエゴを絆/信頼に変更。
狼也:柊真希人に絆/友情を取得。
詩帆:柊真希人のエゴを絆/救済に変更、聖に絆/連帯感を取得。
●ミドル4 『魔としての自分、人としての自分』 シーンプレイヤー:聖 登場難易度:任意
○剣道場前/夕刻
GM:では計ったように二人っきりになった聖。真希人はまだ狼也に対して何やら喚いていますね。
狼也:喚いとけ喚いとけ(笑)。
GM/真希人:「あの…やろ…今度会ったら、ぜってーぶんなぐる」荒く呼吸しながら。
聖:「ねえ、何があったの?」何とはなしに聞いてみましょう。
GM/真希人:「あのバカが、神薙とのこと茶化すから」普通に話して、そんで聞かれた相手が聖だって事に気づいて顔色が変わる。「いやいやいやいや、何でもない。関係ない。全然大丈夫だ!!!」…こういうキャラ、やりやすい(ぼそ)。
狼也:こういうキャラは見ていても楽しいです(笑)。
GM/真希人:「そ、そういやお前だってどうしたんだ? こんなところに来て」
聖:「え? 私とのことって……? 関係ないことないでしょう」
GM/真希人:「か、関係ないって…」(ガクッ)「お前、なんとも思ってないわけ?」
聖:「柊君が言ったんじゃない。関係ないって」胡乱げに訊き返します。
GM/真希人:「え、いや。あの…それは別って言うか、あの、その…だああああ、なんて言えばいいんだよ!!」一人で喚いて頭抱えてる。
聖:「……ほんとに大丈夫?」
GM/真希人:「………ああ、うん、大丈夫」そう言って右手をひらひら。
詩帆:GM、大丈夫? この調子で会話してると、話が進まない気がしますよ?(笑)
GM/真希人:右手をじっと見つめて「なあ、お前。正夢って信じるか?」
聖:「あれ、その右手、どうしたの?」
GM/真希人:「あー。ちょっとガラスぶん殴って割った」
聖:「ガラスって……何やってるのよ、もう。それに、正夢なんて根拠とかないでしょ? ……やっぱり今日の柊君、変だって」
GM/真希人:「…俺がお前を殺す夢だぜ? あほらしいよな。俺じゃないけど、あいつは確かに俺だったんだ」淡々と。「手を真っ赤に染めてるのに、俺はどこか嬉しかったんだ…神薙、俺どこかおかしいのかな」
聖:「え……」真希人の出自やニヒトの目的を思い出し、少し表情を曇らせます。
GM/真希人:「…神薙?」
聖:「あ、でもほら、夢占いとかだったら、殺す夢って、割と良い意味じゃなかったっけ?」
GM/真希人:「そ、そっか?」
聖:「ええと、何だったっけ。努力で幸運を呼び寄せる、とかそういう意味じゃなかったかな?」
GM/真希人:「へえ、だったら今度の大会優勝できるかな。…お前、見に来てくれるか?」
聖:「もちろん!」にっこりと笑って頷きます。
GM/真希人:「約束だぜ!」ようやく満面の笑みを浮かべて。
聖:ちなみに、夢占いに関してはかなりうろ覚えです。間違ってたらどうしよう(マテ
詩帆:真希人さんは占いなんて詳しくないだろうから問題ないですよ(笑)。
GM:大丈夫、GMは夢占い詳しくない(笑)。だから、そうなんだって言われたら「へー」って納得する(笑)。そして…12月に剣道の大会あるかなんてもっと知らない。
詩帆:占いなんてのは『神秘の皮を被ったカウンセリング』です。もっともらしく聞こえて、相談者の悩みが解決すればそれでいいの(ぁ
聖:なるほど、確かに(ぁぁ
GM/真希人:「神薙。ちょうどいいから、どっかメシにいかないか?」
聖:「え、今から……?」
GM/真希人:「そ、今から。お前、何食べたい? ラーメンとかいいよな」
そう言いながら、真希人は踵を返し出口に向かう。
そして―――足が、止まった。
「…え…」
彼の前にいたのは、黒い翼を持つ悪魔の姿。そして、その爪が―――彼を引き裂いた。
狼也:なっ!
詩帆:…え?
GM:カバーリングはダメですからね(ニッコリ)。
狼也:そもそもカバーリンガーはシーンにいませんよ。
GM/真希人:「か、神…薙、逃げ…ガハッ!」
聖:「真希人ッ!」上ずった悲鳴をあげ、一も二もなく駆け寄ります。
GM/ニヒト:「やっぱりここにいたんだね。アハト」後ろからニヒトの声が聞こえます。
聖:「兄様……?」蒼ざめた顔で、声の方に振り向きます。
詩帆:「聖さんっ、いったい何が…きゃあぁっ!?」と入り口で立ち竦み悲鳴をあげる。
狼也:「真希人?!」慌てて飛び込みます!
GM/ニヒト:「さあ、救済の時だ」
猛毒を帯びた爪が真希人の胸を抉り、命を絶とうとした…その時。
彼に宿る“魔”の力が―――目醒めた。
黒い髪を白に、黒い瞳を赤に染め上げ、そして背中から生まれる悪魔の翼と、その手には鋭い鉤爪。
「ああ、いやだ…いやだあ…ッ! こんなのは…俺じゃない!!!」
聖:「真希人……」変わり果てた真希人の姿を、じっと見つめながら呟きます。
狼也:「珠裳姉ちゃんが望まない方向に、行っちまうのかよ!」真希人の姿を見てこっちは吼えます。
GM:絆取得あれば申告してください。なければこれでシーンエンドとします。
詩帆:あと一回くらいミドルありますよね。今回は保留で。
聖:こちらも保留します。
狼也:狼也は名前を知りませんが、ニヒトにエゴ/敵意を取得します。
GM:ではシーンエンド。
▼絆/エゴの変化
狼也:ニヒトにエゴ/敵意を取得。
聖:「わー、おれ、デーモンになっちゃったよー」とか言い出さなくて良かったです(黙れ
狼也:次は聖の告白が見れるかな〜(笑)。
一同:わくわく♪(笑)
聖:わくわくされてるッ!?
GM:ミドル5はニヒトと聖の回想シーンを中心とさせていただきます。実際の説得などは戦闘の際に説明しますね。
詩帆:了解です。
狼也:了解で……あ、クライマックスの戦闘直前で絆取得のチャンスありますかね?
GM:はい、絆取得の後に戦闘に入ります。
聖:あ、説得できるんだ……。
狼也:切り捨てる気でしたか?!
GM:ああ、説得するのは真希人の方なので。
詩帆:ニヒトは説得不可能と。了解しました。
GM:説得と言うか、今は覚醒したばかりで暴走状態とさせていただきます。
聖:ああ、ああ、そういうことですか。ならいいんです。
狼也:真希人の相手は聖に任せた!(シュタッ)
●ミドル5 『遠い記憶』 シーンプレイヤー:聖 登場難易度:任意
○剣道場前/夕刻
未だ、血の匂い漂う剣道場。魔に覚醒した真希人を尻目に、ニヒトが冷たい眼差しを向けている。
それは、彼が救済を…対象を抹殺する時に浮かべた瞳。
その右手には冷たく光る剣、そして腰には聖の持つ銃とよく似た銃を吊している。
剣の刀身は詩帆の血を浴びたせいか、紅く染まって―――。
GM/ニヒト:「アハト。そこをどいてくれないかい?」
聖:「できません……兄様」ニヒトと視線を結ぶこともできず、弱弱しく首を横に振ります。
GM/ニヒト:「聞き分けのない子だねえ。君は昔からそうだったね。なぜ抹殺対象の事を気にする? 彼らは神に災いをもたらすかも知れないのに」
聖:「神? ……そんなものに、本当に価値があるんですか? 私たちが守らなければいけないのは、もっと別のものではないのですか!」
GM/ニヒト:「守らなければいけないもの? アハト、いいかい。思い出してごらん。そもそも私たちは神のために生まれてきたじゃあないか。それ以外の道は私たちには存在しない。この殺戮しかできない機械人形にはね。私たちに“守る”ことが出来るというなら、なぜ破壊の能力しか持たない? 生み出すことも癒すことも、私たちには不可能だよ。破壊することのみが私たちの使命。それは何物にも覆せない」
詩帆:「待ってください…」手を広げて、ニヒトと聖さんの間に立ち塞がります。「神に災いをもたらすかどうかなんて、まだ判らないじゃないですか。“かもしれない”というだけで抹殺するなんて、神様が説いた慈悲に反する行いだと思います」
狼也:「だよな。わからない明日の為に、今生きてる奴を殺させるなんて許せるかよ!」霞の横に並びます。
GM/ニヒト:「危険分子は早めに処分しないとね…どうやらわかってくれないのかな」
聖:「……確かに、私たちは、生まれからして徹底的に、間違った存在なんです。あるべきではない存在なんです。でも――でも、そんな破壊するしか能のない私たちにも、何かが成せるのなら。誰かのために生きていけるのなら。それは……とても素晴らしいことだと、兄様は思いませんか?」
GM/ニヒト:「……マイ・リトルレディ。君のまっすぐで前を向く姿を見るのが一番好きだった。けれど――もう、手遅れなんだよ。本当に、どうして神は私たちを作ったんだろうね」
そのニヒトの言葉に、聖は思い出すものがあった。
それは彼女がまだ天界にいた頃。エクスシア=アハトとして活動していた頃の記憶。
ニヒトとアハトはある拠点への攻撃を命じられ、――そして炎と銃声が響く中、殲滅し終えた時の記憶。
GM:ニヒトは全身血塗られた姿であなたと合流します。全身返り血を浴びてはいるけど傷は少ない。でも…彼はどこか泣きたそうな目をしていた。「アハト、ケガはないかい?」
聖:「はい、問題ありません。兄様は?」
GM/ニヒト:「私も大丈夫。そんなにやわじゃあないさ。まあ確かに防御力の面では君たちには負けるけどね。それにしても…ずいぶん死んだね」
聖:「そうですね。……兄様、どうしました?」小首を傾げて尋ねます。
GM/ニヒト:「アハト…君は思ったことがあるかな。どうして神は、私たち兵器に心を持たせたのか」
聖:「そんなこと……考えたこともありません」思いがけない問いかけに、困惑の色を浮かべます。
GM/ニヒト:「兵器なら、作られた物ならば―――どうして心を持たない人形にしてくれなかったんだろうか。こんなにも…神の御心を疑うものをどうして…作ったんだろうか。どうして神はこんな不完全な私たちを作ったんだろう。…すまない、変なことを言ったね」
聖:「……今日の兄様、なんだか変ですよ?」
GM/ニヒト:「そうかな。帰ったら検査でもしてみるかな。さあて、アハト帰ろうか」
聖:「はい、兄様」少し嬉しそうに、ニヒトに寄り添います。
GM/ニヒト:「いつか…破壊以外の道を示すことが出来たら。きっと不完全な私たちでも何かをもたらすことが出来るかな」帰る間際に、ニヒトが小さな声でそっと呟いた。
聖:その問いに対する答えを、この時の聖は持っていませんでした。何も言えません。
GM:そして…今になって聖は同じ言葉を思い出しますね。
詩帆:…ところで。みんなニヒトにばかり注目してるけど、真希人さんを魔獣化させた悪魔は放置して良いのかしら(笑)。
狼也:真希人を魔獣化させたのはニヒトじゃないんですか?
詩帆:悪魔の姿をした誰かが魔獣化させた。ニヒトはその反対側から現れた…はずだったと思ったけど。
聖:《支援砲火》必要かなー、コストしんどいなー、とかずっと思ってました(笑)。
狼也:シーン攻撃かぁ、《終末を告げるもの》を取らないといけないかな?
詩帆:真希人さんの近辺につきまとってる悪魔がいた、という情報もあったし。
GM:魔獣化させたのは《砕く爪》。デーモンの仕業です。
狼也:ってことは敵は最低2人か、どうやりあうべきか。
詩帆:ていうか、その悪魔をガン無視でニヒトの前に二人とも来ちゃって良いのかしら?と(笑)。
狼也:まぁ、悪魔なら目的は真希人の覚醒という線がありますし、ニヒトよりは真希人を殺す可能性が低いでしょうと楽観視する(ヲィ
詩帆:まぁ真希人さんに手を下すよりは、聖さんを攻撃してくる可能性が高いかな(ぁ
GM/ニヒト:「アハト…君が彼を守りたいというなら、証明してごらん。私を倒してね」その言葉と同時に、ニヒトの外見に変化が現れる。それは、白い装甲。君が見知った姿。
聖:「……駄目なんですね」そうまでされては、さすがにもう甘いことも言ってられない。こちらも、戦闘形態に移行します。
詩帆:「やめてください。そんなの、絶対に間違ってる」立ち塞がって、尚も言います。「貴方は聖さんのお兄さんで…『妹を大切に思っている』って言ったじゃないですか。聖さんのことを本当に大切に思っているなら……何故『聖さんが大切にしているもの』を含めて大事に出来ないんですか。どうして聖さんの“全て”を大切にしてあげられないの?」
GM/ニヒト:「大切だよ。けれど…私はもう、生まれ持った使命からは逃げられないんだよ。詩帆、君は…お兄さんと仲良くするんだよ」そう言って、詩帆に優しい笑みを投げかけます。
詩帆:「嘘です! 嘘でなければ、間違いです。聖さんもニヒトさんも…“殺戮しかできない存在”なんかじゃないもの! 誰かを大切に想う心、人を思いやる心を持つ貴方達が、『神様の操り人形』で居続ける理由なんてない! それが使命だというなら……間違っているのは、その使命の方です!」
GM/ニヒト:「…嬉しいことを言ってくれるねえ。アハト、いいお友達を持ったね。けれど、私は引き返す気はない。お喋りはここまでだ。君たちも一緒に死んでもらおう」
詩帆:これだけ言って駄目なら、後は戦闘かな。
GM:詩帆が熱いですねえ。
狼也:ホント、イメージしていたのより熱い娘さんでした。
詩帆:自分の感情に素直な子ですから。
狼也:「引き返してくれないなら、ぶつかり合うしかないか」頭を掻いた後に身構えます。「神薙、兄貴相手は色々と辛いだろ? あいつの相手は俺に任せて、真希人の方に行ってやりな」
聖:「そんな気遣い良いのよ、別に。……でも、そう、柊君を助ける間だけは、任せるわ。……ありがとう」
狼也:「任せておきな。そのままぶっ飛ばしてやるさ!」
詩帆:ぎゅっ、と胸の前で手を握り締めて、ニヒトを見つめる。「私の兄様は…ニヒトさんと違って、無愛想で意地悪だけど。でも、一つだけ教えてくれました。――『自らの心と、誇りに従え』――」噛み締めるように、祈るように呟いて。「私は…貴方に抗います。それが『天の意志』であろうと。私の“心”が、貴方のやり方を、独り善がりの傲慢としか思えないから。それを認めようとしない貴方が…とても可哀想だから」
聖:んー……順当にいくなら悪魔にエゴを取るんだろうけど……大事な約束で絆/執行を取得してもいいかしら。大会の応援云々のやつで。
GM:良いですよ。
聖:大事な約束に絆/執行を取得します。真希人を救って、自分も生き残って、大会の応援に行くんです。
詩帆:ニヒトさんへのエゴを絆/悲哀に変更。誇りに絆/遵守を取得します。これで枠一杯。
狼也:こちらは霞に絆/連帯感を取得します。
GM:ではシーンエンド。
▼絆/エゴの変化
聖:大事な約束に絆/執行を取得。
詩帆:ニヒトへのエゴを絆/悲哀に変更。誇りに絆/遵守を取得。
狼也:詩帆に絆/連帯感を取得。
●ミドル6 『人魔の見る夢』 マスターシーン 登場難易度:不可
○悪夢
それは夢。あり得ないはずの現実。
目の前に広がる暗闇の中、そっと手をかざす。
すると何かが皮膚を切り裂く。それは自分の手から伸びる長く黒い爪。
母譲りの黒髪は、何故か老人のような白い髪。
ふと、何かの音が聞こえる。
ピチャン
ピチャン
気がつくと、目の前に水たまりが広がっていた。
―――違う。これは水ではない。これは血。鮮血の紅。
どこからこの血はやってきた? それは自分の手が知っている。
何故そんなことが言える? 自分の手をよく見ろ。
その手から滴り落ちるのは、水たまりと同じ紅。
倒れているのは誰? 想いを寄せる大事な人。
これはなんだ? 俺は誰だ?
水たまりの中には、確かに自分の顔が浮かぶ。
白い髪に漆黒の瞳を持つ――――バケモノ。
その背に悪魔の翼が広がる。
これは誰だ? 俺は誰だ? 俺は本当に俺なのか。
人の自分はどこに行った。今の自分は何なんだ。
誰か。だレカ、俺ヲ教エてくレ。
■クライマックスフェイズ■
●クライマックス 『想いをえがくとき』 シーンプレイヤー:なし 登場難易度:PC全員登場
○剣道場前/夕刻
GM/ニヒト:「ああ、そうだ。その悪魔なんだけどね。どうやら彼の父親の部下らしいよ。『憤怒の守護者』は、気まぐれに生ませた子供が自分の地位を脅かすんじゃないかと不安らしいね」先ほど真希人を襲った悪魔が、ゆっくりとあなた達を見る。どうやら敵と認識されたようだ。
狼也:「こっちも“かも知れない”でこんな事するのかよ。胸糞悪い話だぜ」吐き捨てます。
聖:「まさか……手を組んだのですか?」
GM/ニヒト:「別に珍しい話じゃあない、子殺しも親殺しもね。そこで、7つの大罪とリンクする7つの美徳のうち、『正義』に関わる我々と共同戦線を結んだのさ。『憤怒』と対立するのは『正義』だからね」
詩帆:「そんなの…絶対に間違ってる」決意を込めて呟く。
GM/ニヒト:「まあ、覚醒したばかりだからすぐに殺せるだろう。まずは…君たちから始末させてもらおう」
詩帆:つまり、真希人を庇わないといけない…のかなぁ。
狼也:カバーリングアーツ持ちは自分だけなんだよなぁ。
GM:さて確認ですが。さっき詩帆と狼也…聖の傍に移動しましたね?
詩帆:聖とニヒトの間に立つ、と宣言しましたが。
GM:おっと、すみません。
狼也:霞の隣と言ったから、霞とはエンゲージしてますかね。
詩帆:まぁ、それほど離れてたつもりはないので…GM的にエンゲージしてた方がいいなら、そうしますよ。
GM:ではPCは同じエンゲージとしますね。
一同:了解。
GM:それではルール説明に参ります。まずはSAの贈呈から。[SA:真希人を正気に戻す]か[SA:悪魔を倒す]をどうぞ。
詩帆:[SA:真希人を正気に戻す]かなぁ。
聖:[SA:真希人を正気に戻す]を頂きます。
狼也:こっちも[SA:真希人を正気に戻す]で頂きます。
GM:では、その肝心の真希人を正気に戻す方法ですが。
1.真希人と同じエンゲージに入り、愛を与える。
2.愛を渡す際に『あること』を伝える。
GM:真希人が今暴走しているのは、人であったはずの自分が魔として覚醒し、魔であることを受け入れられないがゆえ。けれど、人である真希人も魔である真希人も彼の一部。彼という存在を認めてあげることが条件となります。質問はありますか?
狼也:説得するまでは、真希人は能動的な行動をしますか?
GM:はい、具体的には攻撃をします。ちなみに真希人はイレギュラー/デーモンの初期作成キャラ。但し、魔獣化済みです。
狼也:了解です。
詩帆:愛を渡すのはオートアクション扱いですか?
GM:それで良いですよ。
聖:ああ、メジャーいらないのか……。
詩帆:エンゲージして、愛を渡す際に聖さんか狼也さんが『半魔』である真希人を肯定すればいい、と…こんなところかな。
狼也:それは聖にお任せします。
詩帆:同じく。私は柊さんと面識すらないし(笑)。
聖:頑張ります。――が、なんだろう。こんな時にボケネタがぐんぐん湧いて出てくる自分に、はたして生きる価値があるのだろうかと……(ぁ
GM:…ボケネタ?
聖:ええ、説得の時の。
GM:まあ…そこはお任せしますので。
聖:いやいや! ちゃんとやりますよ当然!
GM:期待しております(わくわく)。あと、なければ戦闘に行きますね。
狼也:どうぞ〜。
詩帆:OKです。存分に。
聖:こちらもOKです。
GM:ではエンゲージから。
○現在のエンゲージ
【ニヒト】
【聖・詩帆・狼也】
【真希人】
【デーモン】
行動値:(12)デーモン→(11)聖・狼也→(10)ニヒト→(9)詩帆→(8)真希人
狼也:ちっ、初手はデーモンの方が早いか。
GM:マイナーでニヒトか、真希人のエンゲージまで。マイナー&メジャーでデーモンのエンゲージまで移動できます。
▼ラウンド1
GM:それではセットアップ。
狼也:《獣化》発動、演出で人狼に直接変身。
GM:デーモンがまず《殺戮の宴》、そしてニヒトが《絶対先制》。
聖:さて、ニヒトのブラッドは何なんだろうか……。
狼也:多分、聖と同じセレ/エトでは?
GM/ニヒト:「さあ、始めようか。血塗られた戦いを」マイナー《神聖介入》で行動値14に変更。更にメジャー、レイガンで攻撃します。対象は聖。
聖:何も言わず、ニヒトを睨みつけます。
GM:《スペシャライズ》でCrt値11に変更。それでは命中いきます(ころころ)達成値15。
詩帆:…もしかして、普通に避けられません?
聖:さ、避けられそうだ……(笑)。
狼也:出目5以上なら回避できますな(笑)。って、《神性介入》しても修正+7っていうと技能も含めて低いなぁ。
GM:プロトタイプですもの。
聖:〈運動〉回避(ころころ)達成値17。「遅い!」
GM:ではニヒトの放った攻撃は聖に余裕で回避されました、と。「…やっぱり私は射撃が下手だね。やはり、これは必要ない」ポイッと無造作にレイガンを捨てます。「やはり…こちらのほうが性に合う。その手から、煌めく魔力の刃が生まれます。セットアップ終了。
詩帆:白兵戦タイプなのね。
GM:演出で「刀の魔力」って言ったら怒る?
狼也:演出は大事なのでOKです(笑)。
詩帆:よく判らないけど、レーザーブレイドとかじゃないの?
○現在のエンゲージ
【ニヒト】
【聖・詩帆・狼也】
【真希人】
【デーモン】
行動値:(14)ニヒト→(12)デーモン→(11)聖・狼也→(9)詩帆→(8)真希人
>ニヒト
GM:マイナー《天の光》、メジャー《聖撃》。対象はPCたちのエンゲージで。それでは命中いきます。(ころころ)達成値18。
狼也:《御使い》《特務天使》《スペシャライズ》でCrt値10はありそう…って〈光〉の〈意志〉回避か! しかも範囲攻撃ってきついぞ!
詩帆:初手は妨害アーツが当てにならないので…耐えるしか(笑)。
GM:………私、セッションに一回は必ず出目3出してる…。
詩帆:大丈夫。防御判定が〈意志〉なら、まず避けられない(笑)。
聖:技能“は”あります(ぁ
狼也:絶対回避不能、どちらをカバーした方が良いかな?
詩帆:最低でも4d6+12はダメージありそうですね…。ここは真希人エンゲージに行くだろう聖さんをカバーしては?
聖:んー……確かに、前に出るなら被弾も増えそうだしな。ここはカバーお願いします。
狼也:了解、デーモンが《自然への回帰》持ってない事を祈っておいて(笑)。
詩帆:《聖撃》の演出が、さっきの光の刃なんでしょうね。
GM:そうなの。「光の形は様々な形を取る」ってあったから。
詩帆:回避は(ころころ)達成値15、無理でーす。
狼也:「やらせるかよ!」《俊敏なる盾》で聖をカバーリング!
GM:ではダメージいきます。常時《光の子》が入って4d6+12(ころころ)…1が二つ…23点の〈光〉で。
詩帆:魔獣化。瞳が銀色に染まり、長い髪は生きているように動めく。
狼也:魔獣化、けど外見は人狼のまま変化なし(笑)。
詩帆:ダメージ、予想通りか(笑)。
狼也:これ、カバーしなかったら魔獣化してないな(笑)。
GM:(しょんぼり)
詩帆:まぁ期待値だったら、ちょうど魔獣化ですし(笑)。
狼也:さて、速攻でニヒトを落とす段取りをするか、それとももう少し待つか。
詩帆:まずは真希人を助けないと、彼からも攻撃されそう。
狼也:………HAはこれには使わないでおこうか。
GM:データはちゃんと用意してるよ〜(ウフフフフ)。
聖:「詩帆ちゃん! 狼也君!」
詩帆:「大丈夫…聖さんは、柊さんを早く…」
狼也:「神薙! お前は真希人を助ける事だけ考えろ!」
GM/ニヒト:「…人の心配をしてる場合かな。アハト」
聖:「人の心配もできないで、どうするって言うんですか!」
>デーモン
GM/デーモン:「貴様の存在、許すわけにはいかない」メジャーで《地獄落とし》、対象は真希人。
狼也:ぶっ! そっち狙いか!
聖:これ、ニヒトよりも先にデーモンをどうにかしないとジリ貧じゃないかな?
狼也:聖にデーモンをどうにかしてもらわないと。狼也では距離がありすぎて、デーモンの方には向かえません。
GM:何もなければこのまま攻撃しますけど。
詩帆:特に割り込むような能力持ってないですよね? いちおう妨害はしてみますけど。
狼也:無理です。《疾く駆けるもの》が欲しいと思いますよ。
GM:では命中判定(ころころ)達成値14。んで、回避。
詩帆:《霞の外套》使います。Crt値9で(ころころ)クリティカル妨害!「父の広い背中、母の暖かい胸のように…」守護の力持つ“唄”を歌う。
狼也:詩帆さんナイス!
詩帆:何とか成功して良かった(笑)。
GM:さすが支援キャラ…あなどれない、って言うか詩帆出目よすぎ(笑)。
詩帆:確率的には五分五分でしたね(笑)。
GM:質問、この歌ってバリアみたいになるのかな?
詩帆:相手の『害意そのもの』を唄が散らす、そんな感じ。
GM:了解。
狼也:しくったかもな。最初の攻撃で《復讐の爪》切っておくべきだったかも。
GM:悪魔の放った炎が真希人に向かう…が、詩帆の唄がその炎を散らし、後には無傷な姿の真希人が残された。
詩帆:「ふぅっ…」“唄”を終えて、思わずよろめく。
GM/デーモン:「おのれ…小狡い技を使う小娘よ!」
狼也:次は聖と狼也、どちらから行きますか?
聖:うーん……先お願いできますか?
狼也:一番小狡いのは、二人とも移動しないで詩帆が《守護者》、守護者が《呪圏拡大》《OS:彼の出番だ》でもう一度行動ですが(笑)。
詩帆:私はそれでもOKですが。遠隔攻撃でデーモンを先に墜としますか?
狼也:了解、けど、こっちはマイナーを確実に潰さないといけないし、このラウンドはニヒトと接敵予定です。
聖:まあ……魔獣化前なら、今の火力でも倒せるかな?
狼也:………再行動お願いする形で行きましょうか?
聖:では、《彼の出番だ》お願いできますか?
詩帆:再行動コンボ使うなら、行動後は狼也と聖が同じエンゲージに入ってもらわないと。
狼也:こっちがメジャー放棄して、聖がマイナー《神性介入》使用後メジャーで攻撃すれば同じエンゲージ内です。
詩帆:狼也さんは放棄するより、爪出してブレス(=《吹き散らすもの》)では?
狼也:ブレスは考えている演出の為に封印中です(土下座)。
詩帆:あー、そうなの?(笑)
狼也:取っておきながら使わない事は申し訳ないですが、ブレスと《超獣変身》はないものとして戦術を組み立ててください。
GM:そういえば…使ったとこ見たことない。伝説の人狼覚醒演出とか?
狼也:まぁ、そんな感じです(笑)。
詩帆:すると…うーん。デーモンが魔獣化するかどうか、かな…。魔獣化されると、聖さんだけじゃ倒しきれない。再行動コンボでトドメまでいけるかしら。
聖:んー……とりあえず、こればかりは動いてみないことには判りませんしね。
詩帆:そうですね。それじゃ、さっきの線で行きます?
狼也:それなら先に聖が動いてもらいましょうか。
>聖
聖:マイナーで《神性介入》、《リインフォース》併用してメジャーでデーモンにレイガン攻撃します。「消えろ!」腰だめにライフルを構え、トリガーを引き絞る。Crt値10で(ころころ)達成値25。
GM:(ころころ)達成値16、無理。ダメージどうぞ。
聖:(ころころ)無駄に出目いいな……43点〈光〉ダメージ。
詩帆:高いですねー。
狼也:真希人を攻撃されて怒ってるのかな?(笑)
GM/デーモン:「ガハぁぁぁあぁあ!!!」聖の攻撃によって、デーモンが光の中へと姿を消した。真の死。
聖:……弱ッ!
詩帆:あ、死んだ(笑)。
GM:そりゃあ、《砕く爪》の演出のためだけに用意したもん(爽)。っていうか《闇の血筋》あったしねー。
狼也:よかよか(笑)。
GM/ニヒト:「…強くなったね」
聖:「守るためには……まだ足りません」
○現在のエンゲージ
【ニヒト】
【聖・詩帆・狼也】
【真希人】
行動値:(15)聖→(14)ニヒト→(11)狼也→(9)詩帆→(8)真希人
>狼也
狼也:マイナーで《切り裂くもの》発動、残り人間性14。そしてメジャーは放棄。
GM:了解。
狼也:聖を基準で考えたら、ニヒトのFPは狼也の一撃で消し飛ぶ…………はず。
GM:【感情】は高くしてるからね?(にっこり)
>詩帆
詩帆:マイナーで《内なる獣:形態変化》、メジャーで《守護者》発動します。これで人間性2。全身に古代文字を思わせる紋様が浮かび、銀色の陽炎が立ちのぼる。
○現在のエンゲージ
【ニヒト】
【聖・詩帆&唄姫・狼也】
【真希人】
行動値:(15)聖→(14)ニヒト→(11)狼也→(9)詩帆・唄姫→(8)真希人
>守護者『唄姫』
詩帆:更に守護者が《呪圏拡大》+《OS:彼の出番だ》使います。PC全員が未行動に。人間性、現在マイナス4。深く柔らかな歌声…それは聞く者の精神を研ぎ澄まし、より素早く動く力を与える。
GM:今、よく考えたら…聖に行動値負けてる!?
詩帆:先手を取れそうですね(笑)。
狼也:トドメは聖が持って行くかな? こちらの役目はちょうど良いぐらいに調節する事か(笑)。
詩帆:《絶対先制》さえなければね(笑)。
狼也:誰もまだ死んでないし、乗り切りましょう(笑)。
GM:少なくとも今は《絶対先制》使えない(笑)。
>聖
聖:マイナーで真希人のエンゲージに移動します。
GM:では…真希人は虚ろな瞳であなたを見ています。そしてその手をあなたへと向ける。「か、神薙…俺…俺、こんなの…嘘だろ…」
聖:「私の格好、わかるよね? うん、私は人間じゃないわ。破壊しか能のない、最低な天使。……それでも、私はみんなと――あなたと一緒に生きていられた。人間だとか、人間じゃないとか、そんなところに価値があるわけじゃない。大切なのは、どう生きるか、じゃないのかな……」
GM/真希人:「…どう、生きるか…?」
聖:「これが終わったら、ラーメン、食べに行こうよ。……大会も、絶対見に行くからさ」
GM/真希人:「…俺、お前と一緒にいて、いいのかな。一緒にラーメン食って、大会誘って、一緒に学校行って…そんな普通の生活送っていいかな。お前と一緒に」
聖:「一緒にいてくれないと、嫌だよ……。勝手に離れようとしないでよ……」
GM/真希人:「…バカだな。そんなことあるわけないだろ。…だから、お前も勝手にいなくなるなよ……約束だ」
聖:「絶対よ」
GM:…あれ、まだ愛は渡してないよね? つい流れで「正気に戻った」って言おうとしてた(笑)。
詩帆:これから渡すのでしょう、告白と同時に愛を(笑)。王子はお姫様のキスで目を覚ますのです(ぇぇー
聖:……なんか前GMやったとき、同じことを言ったよーな記憶が……。
GM:…あったっけ?
詩帆:それはともかく、続きを〜(笑)。
GM:そ、そだね。蒼野さん、他になければ愛をくださいませ(笑)。
聖:「絶対に、離れないから……だから、私を信じて。それで私は、戦えるから」真希人の絆を固定して、愛を渡します。
GM/真希人:「信じるよ…どんなことがあっても」真希人の瞳が黒に戻りますね。どうやら暴走は静まりました。
聖:…台詞の途中で愛を渡そうと思ってたのに、それを忘れてタイミングを逸してたのですよ(大馬鹿
狼也:はぁ、えぇ話やったわぁ。ホントお疲れ様でした〜。
GM:まだ終わってないからね!?
狼也:やっぱりその突っ込み来ましたか(笑)。
GM:この後、真希人もアーツを使えますが、指示がなければ動きません。ちなみに絆は初期絆と初期エゴのみです(にっこり)。
詩帆:HAは持ってますか?
GM:《歩く影法師》、《運命の紡ぎ手》、《死に至る病》があります。愛を渡せばHAもちゃんと使ってくれます。
詩帆:ん、了解です。
狼也:《歩く影法師》はかなり強いですね。《死に至る病》もこちらのHAに無い部分を補ってますし、真希人、なかなかやるな。
詩帆:《神獣撃》でクリティカル回避されずに済みますね(笑)。
狼也:言わないでー(笑)。
GM:んで、聖。メジャーの攻撃どうします? ニヒトのこと忘れないでねー(笑)。
聖:メジャーでニヒトに攻撃します。「私は、守るためには撃つことしかできない。だから――」ニヒトの絆を固定して愛をニヒトに渡し、そして消去します。「だから兄様。これでお別れです」(ころころ)達成値25。
GM/ニヒト:「君が、君の道を進むというなら…私はそれで構わないよ」回避は(ころころ)無理、カモン!
聖:《リインフォース》使用(ころころ)40点〈光〉ダメージ。
GM:ニヒト…だめだ、ここでHA《超魔の命》宣言します。AGPは8点。ニヒトの装甲が砕け、配線が見える。体中ぼろぼろになりながらも、それでもまだ立っている。「さあ…別れの時が来た」
狼也:FP160点……さて、狼也は爆発させてよろしいザマスか?
詩帆:【体力基本値】を含めると、FP170くらいかな。いいんじゃないでしょうか。
聖:どうぞ。
GM:…絆消されるとは思わなかったな…。
聖:愛する者のためにもう一つの愛する者を切り捨てるっていうんだから、それぐらいのことは必要かな、と。自分の都合で殺す気で撃っといて、それでまだ愛してます、なんてのは虫が良すぎやしないかと。
詩帆:まぁそうですねぇ。二者択一ですし。
狼也:そこら辺はPLやPCの考え方ですねぇ。
GM:なるほど。
詩帆:絆を消してもニヒトのことを忘れるわけじゃないけど、『心の支え』にはならなくなった感じかな。
GM:実際、絆消した時の扱いってどうなるのかちょっと悩み。
詩帆:未練を断ち切る、という感じだと思いますよ。この場合。
聖:ならなく、というか、そうする資格が自分にはもうない、って感じなのかな?
○現在のエンゲージ
【ニヒト】
【詩帆&唄姫・狼也】
【聖・真希人】
行動値:(15)聖→(14)ニヒト→(11)狼也→(9)詩帆・唄姫→(8)真希人
>狼也
狼也:「お前が本当に真希人を殺す気があるのか、わかんなくなっちまった」
GM/ニヒト:「さあねえ…ただ、彼と一緒にいるアハトは楽しそうだった。それが嬉しかったよ」
狼也:「……この一撃で決めてみせる!」マイナーでニヒトとエンゲージ! オート《獣の王》、HA《神獣撃》を込めたメジャー《音よりも疾きもの》で2回判定!
GM:カモン!
詩帆:「護るために戦うことが必要なら…私は唄うだけ――賛歌を」兄様、誇り、狼也の絆を固定。愛3点を狼也さんに。
聖:人の愛、狼也の絆を固定して、愛2点を狼也に。
狼也:そこにニヒトのエゴを固定して、6点のHA《神獣撃》!
GM:ふむ…いくらなんでも消せませんね、というわけで命中どうぞ。
狼也:(ころころころ)どっちも同じか(笑)。達成値30です。
GM:(ころころ)はい、達成値14。絶対に無理(笑)。ダメージどうぞ。
狼也:金色の煌きとなって一直線に突撃、ニヒトの胸元に右腕を突き立てる!(どざらららーっ)期待値下回ったな。126点の〈斬〉ダメージです。ちょうど良い具合に削れたかと(笑)。
GM:126…まだ生きてる。
狼也:「ちっ、まだなのかよ!」腕は突き立てたまま、オートで《脚止め》します。
GM/ニヒト:「さすがは、人狼か。だが…まだ甘いな!」血を流しながらも、その目から闘志は失せていない。ではクリンナップ。
狼也:………詩帆も《OS:彼の出番だ》の恩恵受けてませんか?(笑)
GM:あれ? 《彼の出番だ》でしょ? …って守護者が使ってるのか! ごめんなさい〜、前のセッションとごっちゃになってた!
詩帆:私は行動放棄で。コストがきついから、能動的なことは無理(笑)。クリンナップは人間性減少して現在マイナス6。
○現在のエンゲージ
【ニヒト・狼也】
【詩帆&唄姫】
【聖・真希人】
行動値:(15)聖→(14)ニヒト→(11)狼也→(9)詩帆・唄姫→(8)真希人
▼ラウンド2
GM/ニヒト:「アハト…これが最後だ」セットアップ、こちらは最後の《絶対先制》。
聖:「はい……」
GM:マイナー《スーパーブロウ》、メジャー《聖撃》、対象は聖。(ころころ)達成値22。
聖:防御は〈意志〉か…(ころころ)達成値14、命中です。
GM:ダメージ行きます。ここでHA《裁きの光》、AGPは3点。
狼也:裁かれるのか(笑)。
GM:ニヒトの手から放たれる光は、先ほどまでと遙かに威力が違う。その威力に耐えきれず、彼の右手が砕け散る。(ざらららーっ)82点の〈光〉で。
詩帆:「…ッ、聖さん!?」眩い光と轟音に吹き飛ばされそうになりながら。
狼也:「なっ! 神薙!」真横にあった腕から放たれた光の先を見ます。
GM/ニヒト:「…さあ、まだ動けるだろう? エクスシア=アハト」
聖:「真希人君は信じてくれるって言った。だから……この程度、なんでもない!」満身創痍ながらも、仁王立ちにニヒトを見据えます。まあ、5回魔獣化してもお釣りがくるダメージです。
詩帆:てっきりシーン攻撃が来るかと思ってました(笑)。
GM:シーン攻撃もいいんですけど、こういうのもありかなーと。…あれ。ふと思った。狼也に貫かれたままではないだろうか(笑)。
狼也:貫いたままです(笑)。
聖:つまり……ここで聖が撃ったら、狼也君も巻き込まれるべきだと(ぁ
GM:巻き込まれるのかなーって、ちと思ってみた(笑)。
>聖
聖:「もう終わりです、これで……何もかも」マイナーで《スーパーブロウ》、メジャーでニヒトに攻撃します。念のため《無限の法則》使用します。愛を少しばかりください。
狼也:「………神薙、決めろよ!」初期絆、聖、真希人の絆を固定して聖に渡しつつ、ニヒトを回避も防御も出来ないように空中に放り上げる!
詩帆:「貴女の信念を、貫くために…」聖、ニヒト、柊の絆を固定。愛3点を聖さんに。
聖:では、計8点でHA《無限の法則》を使用します。
GM:了解。
聖:Crt値10で(ころころ)達成値24。回避は自動ファンブルです。
GM:はい。ではダメージどうぞ。
聖:《リインフォース》使用(どざららららーっ)145点〈光〉ダメージ!
詩帆:ダメージダイスがかなり大きいですねー。期待値84なのに(笑)。
聖:平均4以上か……。
狼也:狼也が負けちった。やはり愛の力には勝てないようで(笑)。
「AchtAcht……Salve Abfeuern!」
背部のウイングバインダーに搭載された、八基の短砲身八連装砲。
そこから一斉に放たれた荷電粒子の奔流が、空中のニヒトめがけて殺到する。
その一撃をニヒトはただ受け止め、そして彼の頭部…中枢制御ユニットを打ち抜いた。
GM/ニヒト:「アハト…今となっては綺麗事かも知れないけど、この世で一番愛しているよ。マイ・リトル・レディ。どうか…幸せに生きておくれ、私たちが…破壊だけでは、人形ではないことを、どうか…、……お休み、アハト」
聖:「私も、愛していました。……どうか安らかに」銃を捨て、ニヒトのために祈りましょう。自分たちエクスシアに、魂なんてものがあるのかはわからなかったけど。
詩帆:「お休みなさい―――最期はせめて…安らかに」鎮魂の唄を歌います。
狼也:「お前、本当は………」それ以上は口にせず、ただ静かに光が消え行くのを見守ります。
GM:そして―――彼は光の中へと消え去った。妹に最期の言葉を残して。戦闘終了。
聖:しかしまあ、自分でやっといて何だけど、8×8でアハトアハト、ってのは何かが間違ってる気がしないでもないな……。
詩帆:えぇと、《超魔の命》と《裁きの光》……あと何を持ってたんだろう?
狼也:結局あまりHA使いませんでしたからね。
詩帆:実は半魔だったのかなーとか思ったんですが。
狼也:《勝利への賛歌》や《ヴォイド》持っていると踏んでたのですが。
詩帆:あぁ、《ヴォイド》は持ってたっぽいですね。その三つで全部だったのかな。
狼也:………半魔相手に戦ってたのは、PCにとっては辛いかな?
詩帆:さあ? 詩帆には半魔もドミネーターも区別ありませんし。
GM:ええとですねえ…実は《裁きの光》《ヴォイド》《超魔の命》《信頼の光》を考えてました。《信頼の光》は真希人に使って、操ってやろうと思ったのですが…途中で変更して、データでだけ残りました。
詩帆:《信頼の光》って、効果を受け入れるかどうか対象が選べますしね(笑)。
GM:エトランゼの《星の刻印》の方がいいかなーと思いつつ。にしても…聖の攻撃出目よすぎ。
狼也:きっと主人公修正が働いてたのでしょう(笑)。
GM:あるよねえ、神がかること。
聖:愛ですよ愛(ぁ
GM:では人間性の回復です。
狼也:プラス1で踏みとどまったので人間性回復の必要なし(笑)。
聖:プラス2です。
詩帆:絆は6つ、人間性もマイナス6、オール1以外は大丈夫…(ころころ)合計15、生還しました(笑)。
狼也:お還りなさい。
聖:振る必要は――ああ、全部1だったら堕ちたのか(笑)。
GM:それファンブルって言うのでは?(笑) 出る確率の方が凄いよ(笑)。
狼也:大きなファンブルじゃないですか(笑)。
詩帆:まぁ、絶対出ないとは言いきれないので(笑)。
GM:んで…全員無事に生還したところでEDに入りますが、何か希望はありますか?
狼也:こっちは珠裳とのEDでしょうし、別段希望はないです。時間も大丈夫ですし。
詩帆:んー、希望…希望ねぇ。碧さんに風間を演じさせるのはキツイし、一人芝居で兄妹を演じるのはもっとアレだし…(笑)。
GM:えと…風間はちょっと、よく知らないキャラなので…。
聖:碧さんが詩帆を演じれば(略
狼也:GMがPC乗っ取り?(笑)
詩帆:狼也さんか聖さん、どちらかのEDに一緒させて貰おうかな。
GM:こっちで用意しているEDも一応ありますが…。
詩帆:あぁ、用意してあるならそれでも。
GM:それと、良ければ最後にちょこっとだけ、風間をお借りしてもいいですか?
詩帆:はぁ。殆ど知らないって言ってるのに、大丈夫?(笑)
GM:大丈夫、言うのはほぼ一言。
詩帆:では、どうぞ。
GM:ではEDに入ります。最初は狼也から。
■エンディングフェイズ■
●エンディング1 『報告』 狼也ED
○占い店『イリュージョン』
GM:では、占い店“イリュージョン”にご報告に来た狼也君。珠裳がお茶出して待っててくれてます。「それで、どうなったのかしら。…彼は無事?」
狼也:「う〜す、当面の相手は潰してきたっす。あいつも五体満足で神薙とよろしくやってるはずさ。まぁ、素性に気づかれずにって所は無理だったけどさ」
GM/珠裳:「そうね…所詮、いつかはもう一人の自分に気づくというもの。それがたとえ何であっても。彼、何とかなりそう?」
狼也:「傍に天使様、いや、真希人だと女神様に見えてそうだけど。隣に居てくれる奴がいるから大丈夫でしょ」
GM/珠裳:「フフ、なら安心ね。…ねえ、狼也。あなたは不安に思うことはないの? あなただって魔と人の子でしょうに」
狼也:「別に、俺は俺、人であろうと魔であろうと俺が変わるわけじゃないしさ」
GM/珠裳:「あなたらしいわね」
狼也:「結局、人とか魔とかって特徴の一つでしかないんじゃないかな?」
GM/珠裳:「みんながみんな、あなたのような考え方をしたら…この世界もちょっとは変わるかもね」
狼也:「俺みたいなのは、しがらみが無いから言えるんだろうけどさ」
GM/珠裳:「えぇ。それが出来ないからこそ、今日のような悲劇が起きる。それは決して珍しいことではない。だから、あなたはあなたでいなさい、狼也」
狼也:「勿論さ。俺は俺らしく生きてきたし、これからも生きていくさ」
GM/珠裳:「そうね…ああ、そうだ。報酬のことなんだけど」
狼也:「………あ、そうか、これはハンターの仕事になるんだっけ」手をポンッと打ちます(笑)。
GM/珠裳:「あなた、話をする前にいなくなるんだもの。一応用意しておいたから、後でお母さんから受け取ってね」
狼也:「ありがたいっす」
GM/珠裳:「それじゃあ、お茶をもう一杯いかがかしら。お茶菓子もあるのよ」
狼也:「すまないけど、俺はもう行くわ。真希人の試合、見に行く約束してるから」とイリュージョンを出ます。
GM/珠裳:「そう、それじゃあまたね」
●エンディング2 『空からの贈り物』 詩帆ED
○街中
GM:さて、事件が終わり、あなたはまた街を歩いています。ふと、足が止まったのは…ニヒトと出会った場所。
詩帆:「…………」暫し立ち止まって、周囲を見回す。
GM:そこにはもう彼の姿はどこにもない。彼の考えを改めることは出来なかったけれど、彼が見せたあの優しい眼差しは確かに本物。
詩帆:「きっと、兄妹が共に生きる選択肢も、あったはずなのに…」ぽつりと呟いて俯く。
GM:さて、そんな詩帆に幼い子どもの声が聞こえます。「ねえ、お姉ちゃん。名前、シホっていうの?」
詩帆:「…え?」驚いて顔を上げます。
GM/子供:「ねえねえ。違うの?」あなたの顔を覗き込んでいます。
詩帆:「あ…そう、だけど?」首を傾げて。
GM/子供:「よかったー。シホっていうお姉ちゃんが来たら、これを渡してくれって頼まれたの。はい、どうぞ」そう言って、手の平に乗るくらいの細長い小さな箱を渡します。
詩帆:受け取って「これは…頼まれたって、誰に…」と聞こうとするけど、あっという間に走り去るんでしょうね(笑)。
GM/子供:当たり(笑)。「この辺りで遊んでくれたお兄ちゃんだよー! じゃ、渡したからもういくね。バイバーイ」
詩帆:「お兄ちゃん…?」箱をひっくり返して、矯めつ眇めつ調べます。
GM:見たところ、何の変哲もない箱。ただ、メッセージカードが付いています。
詩帆:読んでみましょう。
GM:『迷惑をかけてすまなかった。これはお詫びの品だ、出来れば受け取ってほしい。君と過ごした時間は、妹を思い出すようで楽しかったよ。どうか、君に祝福がありますように』差出人の名前はありません。
詩帆:無言で包み紙を丁寧に剥がし、箱を開けてみます。
GM:そこには…プラチナのネックレスがありますね。小さな緑の石の周りに、鳥のモチーフが彫刻された物です。
詩帆:「……渡す相手が違いますよ、ニヒトさん…」寂しそうに微笑む。
GM:プルルルル、プルルルル…詩帆、携帯にメールが届きましたよ。
詩帆:数秒経って自分の携帯が鳴っていると気づき、メールを開きます。
GM:では素っ気ないメールが届いています。
『今日は休みだろう? 何処かメシでも食いに行くから、事務所に来い。 ―――慧 』
GM:本文、それだけみたいです。
詩帆:携帯の画面をじっと見つめて、泣きそうな表情で立ち竦む。「兄様の…………ばか」小さく呟き、返信のメールを打つ。
『すぐに行きます。一度着替えてくるから、待っててくださいね?
P.S. メリークリスマス。 ―――詩帆 』
●エンディング3 『人と魔と』 聖ED
○剣道大会会場
GM:では…事件が過ぎたこの日。真希人の大会の日がやってきました。さて、何か声でもかけるのかな?
聖:んーと……今どこにいるのかしら?
GM:んと…控え室でどうです?
聖:了解、わかりました。「真希人君、調子はどう?」
GM/真希人:「…ってえぇぇえ!? い、いるなら声かけろよ神薙!」
聖:「ノックはしたんだけどな。……返事はなかったけど」
GM/真希人:「あー、そっか。悪い。俺、試合前ってどうも苦手なんだよな」
聖:「やだ、剣道部のエースが何言ってるのよ」思わず噴き出します。
GM/真希人:「いいだろ! 誰だって苦手な物の一つや二つ。そう言うお前はどうなんだよ!! 苦手な物とか嫌いな物とか」
聖:「苦手なもの? んー……特にない、かなあ?」
GM/真希人:「嘘でもいいから何か言えよ…」ガクッと項垂れて。「まあいいや。ところでさあ…お前に聞きたかったことあるんだけど。あの時の男って、お前の何?」なんだか真剣な眼差しで聞いてきます。
聖:「兄みたいなもの……ううん、兄よ。一人きりの兄」
GM/真希人:「そっか。うん、兄貴か。なら、いいか」胸を撫で下ろして。
聖:「……どうしたの?」
GM/真希人:「なんだかそれ聞いたら安心した。よし、いっちょ気合い入れて勝ってくるか!」途端に意気揚々と防具を着け始める。
聖:「なんでそれで安心するのか、よくわからないんだけど…」
GM/真希人:「お。そーだ。神薙。俺が勝ったらデート一回ってどう?」
聖:「――って、ええ?!」思いがけない申し出に飛び上がります。
GM/真希人:「だめか?」
詩帆:…らぶらぶ?(子供声で)
GM/真希人:「その代わり、金がないから割り勘だけどな!」なぜかエッヘンと胸はって。
聖:「だ……だめなわけ、ないじゃない……」恥ずかしげに俯きながら、ぼそぼそと答えます。
GM/真希人:「よし、約束だからな。うんじゃ行ってくるぜ―――ああ、それと」扉から出ようとして、ふと振り向く。
聖:「なに?」
GM/真希人:「俺、お前のこと好きかも。それじゃあ後でな、聖」そう言ってバタンと扉を閉め、試合会場へ向かう。
聖:「そっ……そんなこと、さらっと言わないでよ!」扉に向かって叫びます。
GM:返事はない。既に向かった後のようだ。追いかけるかい?(笑)
聖:「もう……」頬を膨らませて溜息を吐きます。文句は帰ってきた時にぶつけてやります(笑)。
GM:では…最後に一つ。聖、試合会場へは当然向かうよね?
聖:はい。
GM:じゃあ、その途中で見知らぬ男とすれ違うね。たぶん、観客だと思う。すれ違う時に、ちょっとだけ肩がぶつかった。「ああ、すみません」
聖:「あ、こちらこそすいません」小さく頭を下げます。
そして何事もなかったかのように通り過ぎようとした時、声が聞こえる。
「―――君の幸せを祈っているよ。マイ・リトルレディ―――」
GM:どこからか聞き慣れた声が聞こえて、すぐに消えた。
聖:「え……!?」血相を変えて振り返ります。
GM:そこには、もう誰もいない。会場の方からアナウンスが聞こえるね。そろそろ始まるみたいだよ。
聖:「にい……さま……」零れかけた涙を堪え、会場へと歩みを進めます。
結局――兄様はちぐはぐな人だったのだろうか。
己の存在意義を自問しながらも、結局は使命に縛られ、飛び立つことはできなかった。
私も、もし真希人と出会っていなければ、今頃は彼のようになっていたのかもしれない。何ともぞっとしない話だった。
……彼を撃ったことに、後悔はない。あの時、それ以外の道はなかったと、私は今でも信じている。
ただ、自分が兄様にとっての真希人になれなかったことだけが残念だった。
それでも、私はまだ生きているから、前を向くしかないのだ。
後ろを振り返りながら歩き続けられるほど、器用ではない。
だから、時々立ち止まって、思い出そう。あの優しい手を、声を、眼差しを。
それくらいのことは、許してくれるでしょう? ―――真希人。
Beast Bind New Testament
『想いをえがくとき』
THE END
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