新約・魔獣の絆スペシャル
第弐話

■ 今回予告 ■

―――玉藻前、復活。

外道の鬼の計画は動き出した。
しかし、それと戦う運命の半魔たちは、窮地に陥っていた。
九尾と共にある『弦の鬼』…。
己の師匠を殺した敵を相手に、荒木が知った敵の正体は如何なるものか。
そこには、八年前の事件の真実が隠されていた。

自らの因縁に決着を付けるべく、荒木は新たな武器を手にする。
宿命に導かれ再び相見える、二人の『鬼』
二本の音撃剣が、火花を散らす。



BEAST BIND New Testament


魔獣覚醒・第弐話

――『双雷』対『怨雷』――



敗北を知る者よ―――汝、絶望に抗わん。



オープニング ミドル クライマックス エンディング

■プレセッション■


GM(R−3):さて、全員そろいましたのでハウスルールの説明…と言っても、前と変更無いので省略(笑)。
一同:了解です(笑)。
GM:さて、今回はこちらで情報項目を用意しておりません。そのため、長くなると思うのですが…調べたいことがあれば、適宜GMに宣言してください。まあ、調査よりも、人に話を聞くシーンが多くなると思うので、今回はそうしました。
碧唯:予めPL間で調整取るのも手ですね。
壱生:ふむ。…《テクニカルサポート》取った方が良いだろうか。コストパフォーマンスはイマイチだけど。
アラキ:コスト4は厳しいですね。
GM:あー…もしもの時には便利といえば便利かも知れませんねえ。
壱生:《能力強化》と効果重複するはずなので、あれば有効かなとは思うんですけどねぇ。
アラキ:確かに、いざと言う時にあると助かりますね。
壱生:ところでアラキ、《氷の精神》とか取る気はないですか?(笑)
アラキ:…ああ、《氷の精神》と《スーパーアクション》をコンボで使えばいいのか。
壱生:そう、それ。壱生の《氷の精神》だとクリティカル攻撃には対応できないんですよね。〈機械操作〉のCrt値を下げるアーツもあるんですが…手数やコストがかかりすぎるものばかりで、実用性に欠ける。
アラキ:なるほど、パーティの生存率を高めるためには取っておくべきですね。
壱生:《スーパーアクション》とコンボで使えるアラキなら、クリティカル攻撃も一度は無効化できますからね。前回の戦闘見た限りだと、後藤はCrt値低めだったし。
アラキ:自分のキャラクター性と、支援系キャラの見せ場を奪わないために、あまり考えてなかったけど。今回はそんなこと言ってられませんからね(笑)。
壱生:《形態変化》《人機一体》《共生型》を使えば、こっちもCrt値8までは行くんですが…それやると攻撃に使う人間性がなくなる(笑)。
アラキ:問題は、荒嵐鬼にはクリティカルしないと当たりそうにないこと(笑)。
壱生:《攻防一体》が強烈ですからね。ある程度なら、先生の《能力強化》でフォローできるとは思いますが…。
アラキ:ああ、《能力強化》があるなら何とかなりそうですね。現在4差なので、《訓練:白兵》を1レベル伸ばせば何とか。
壱生:後は、向こうの出目を振り直させて幸運を祈るか(笑)。
GM:まあ、やはり《攻防一体》で負けたら《攻防一体》を破って勝ちたいところですな(笑)。
壱生:こっちも《ノイズメーカー》を取るかどうか迷っていたり。未琴や嵐丸が持ってるし、壱生は自爆覚悟のキャラではないので取らなかったんですが。こう毎回[真の死]になってると、《ノイズメーカー》使わなきゃ損じゃないかと思えてくる(笑)。
アラキ:敵の攻撃力って、あんまり高くないので、有効かどうかは疑問ですよね。
壱生:範囲攻撃された場合は割と有効ですよ。カバーリングでそのままのダメージになるから。ただ、燃費は悪いよね…(笑)。
アラキ:アラキも取って、ダブル自爆という手もありますが…人間性が辛い(笑)。
GM:では、自己紹介お願いします。今回のPC番号は荒木→壱生→先生→大嶽丸になっていますので、その順に。


●PC1(荒木明仁)

 復活した玉藻前から放たれる瘴気は、低級の妖魔たちを呼び集め、後藤の軍団は強化されつつあった。
 覚醒した玉藻は、手始めに目覚めた地…那須を襲撃した。
 人々は逃げ回るが、ある者は玉藻前の姿を見て正気を失い、ある者は、その炎に焼かれた。
 玉藻にやられなかった者も、後藤の引き連れた妖魔に襲われ、那須は地獄と化した。
 
 一度は退いたものの、これを見過ごすことは“鬼”の使命が許さなかった。
 傷ついた体を押し、戦場に再び立った荒雷鬼の前に、荒嵐鬼が現れる。
 二度目の勝負が始まった。
 荒雷鬼の決死の一撃は、荒嵐鬼を捉えた。
 しかし、浅かった。
 荒嵐鬼の反撃の一撃は、荒雷鬼の音撃剣を打ち砕いた。
 …武器を失った荒雷鬼であったが、その一撃は、荒嵐鬼の仮面に小さな亀裂を入れていた。
 その奥に覗く顔―――それは、荒雷鬼にとって、意外な人物であった。

 シナリオエゴ:荒嵐鬼アラキ   (関係:任意)


荒木 明仁 あらき あきひと荒雷鬼アラキ   プレイヤー:れおそ
 【フルメタル/レジェンド】 年齢:18歳/性別:男/カヴァー:高校生
「俺の名は“荒雷鬼”―――絶望の闇を切り裂くいかづちだ!」
 魔物から人間を守るための組織に属する、正義の『鬼』(←某特撮ヒーロー風)。
 ごく普通の家庭に生まれるも、魔物に両親と姉を殺され天涯孤独に。
 その事件で命を救ってくれた『鬼』に弟子入りし、自分も『鬼』となった。武器はギター型の剣『音撃弦・吼雷』。
 師匠も謎の魔物に殺されるなど重い過去を背負っているが、基本的には陽気で軽めのナイスガイ。
 最近は『鬼』としての役目が忙しいため出席日数が足らず、留年の危機に瀕しているらしい。
 所持HA:《真理のe》、《ブーストアップ》、《スーパーアクション》


●PC2(鉄壱生)


 九尾復活。
 破滅の未来への歯車は回り始めた。
 九尾の侵攻を止める手段を考えようにも、今の状態では手が出なかった。
 その時、君の体内のAI…『Chronos00666』が君に語りかけてきた。
 ここに至って、彼の中のデータから、ロックが外れたらしい。
 Chronos00666が語る、これより先の未来…その中に、事態を打開するヒントがあるかもしれなかった。

 シナリオ絆:Chronos00666クロノス・トリプルシックス   (関係:任意)


鉄 壱生くろがね いっせい キャプテン・クロノス   プレイヤー:麻那
 【エトランゼ/フルメタル】 年齢:27歳/性別:男/カヴァー:研究者
「―――うぅっ、どうして僕ばっかりこんな目に…」
 メルキゼデクの研究開発部門に所属する研究者。見るからに気弱な、機械いじりだけが取り柄の青年。
 高額報酬に釣られてMMMの引き抜きに応じたものの、入ってみれば恐怖と後悔の毎日だった。
 しかしある日、研究施設が魔物に襲撃され、巻き込まれた壱生も瀕死の重傷を負う。
 そんな彼を救ったのは、施設で保管されていたオーパーツ――未来から来た超AI、『Chronos00666』
 命の見返りは『破滅に向かう地球の歴史を修正すること』。かくして、壱生の危険な二重生活が始まった…。
 所持HA:《彼方への門》、《無限の法則》、《真理のe》


●PC3(翠ヶ原碧唯)

 今のままでは、勝てない。
 玉藻前という大妖の力を、長い時を生きてきた君は、よく知っていた。
 あの時は、玉藻前を倒すために、人間も半魔も全ての力を結集してようやく破ったのだ。
 今の戦力で九尾に勝つことは、到底、不可能なのだ。
 事態を打開する手を、君が考えあぐねていた時だ。
「お久しぶりです。…60年と少しのご無沙汰でしたか」
 そう言って、思わぬ男が訪ねてきた。
“組織”の大幹部…《大使》こと、中西省三。
 いまさら、この男がなぜ自分の前に現れたのか。
 君の疑問に、《大使》は…。

 シナリオエゴ:《大使》中西 省三なかにし しょうぞう   (関係:無縁)


翠ヶ原 碧唯みどりがはら あおい 蒼碧乃珠ソウヘキノタマ   プレイヤー:早坂ノヴユキ
 【マジシャン/アーティファクト】 年齢:30歳(2000歳以上)/性別:女/カヴァー:養護教諭
「―――恨み言だけでこの先何百年、何千年も在り続けてはいけないじゃないか…」
 都内の高校に勤めるグータラ保険医。酒と煙草と怠惰な生活をこよなく愛する。
 その正体は、翡翠のような色合いと水晶のごとき透明度を併せ持つ、美しい宝玉の化身。
 かつては自然信仰の象徴として奉られた祭器だったらしく、当時の巫女の魂が封じられていた。
 普段は魔力で自分の写し身たる『碧唯』と猫の『魂緒』を作り、社会に潜伏している。
 長い年月の果てに記憶を取り戻した彼女を待っていたのは、復讐鬼と化した実の兄と闘う現実だった。
 所持HA:《魔法の国よ》、《リセット》、《万能なる一撃》


●PC4(花樫陽火人→特殊ルールにより、これ以降は大嶽丸)

 喉から手が出るほどに欲した自由。
 目の前に広がる屍山血河。
 全て、君が望んでいたものだったはずだ。
 だが。
 なぜか、気が晴れなかった。
 待ち望んだはずの自由も戦いも、君を苛立たせるだけだ。
 原因はわかっている。
 いや…わかっていたはずだ。
 自分には半身たる…あれは、誰だ…いや、何だったか。
 大切だったはずの何かが、自分の中から抜け落ちた感覚。
 それがなんであるかすら思い出せないことに、君は強い苛立ちを覚えていた。

 シナリオエゴ:大切な“なにか”   (関係:忘却)


花樫 陽火人はながし ひ び と  大嶽丸おおたけまる   プレイヤー:サブマリン
 【イレギュラー/エトランゼ】 年齢:17歳/性別:男/カヴァー:高校生
「―――情けで与えられた自由など、わしの誇りが許さぬわ!」
 普段は素直で生真面目、人が良すぎて気弱な印象を与える、眼鏡をかけた少年。
 その実は、かつて最強と謳われ封印された鬼の一人、『大嶽丸』を身体に宿している。
 陽火人自身は闘いを好まないが、大嶽丸とその宝剣を狙う輩は多く、否応なしに巻き込まれる。
 傍若無人な大嶽丸に振り回されて迷惑している…ものの、何だかんだで互いに嫌ではないらしい。
 復活した玉藻前に“陽火人の魂”を抜き取られ、大嶽丸は自由の身となってしまったが…。
 所持HA:《歩く影法師》、《無限の法則》、《ヴォイド》


GM:では、PC番号順に絆を取得してください。
碧唯:あえてエゴスタートもありでしょうか?
GM:ありですよ。その辺は自由に。
碧唯:了解しました。
壱生:アラキと壱生に接点があるとは思えないので…クロノス(変身後)の方にかな?
アラキ:PC間絆は、壱生に共感です。一応、壱生が後藤に語ってた部分は聞いてるので。
壱生:PC間絆は碧唯先生に絆/信頼。前回の一件で信ずるに足る相手だと思いました。
碧唯:PC間絆は敢えてエゴで、大嶽丸に不安。玉藻に対してどういう行動に出るのか、現状では読めないもので。
大嶽丸:PC間絆は荒木に絆/好奇心で。人の身でありながら、鬼の力を使うものを“他に知らない”ので(笑)。
GM:ではこれより、第二話に入ります。


 

■オープニングフェイズ■

●シーン0 『序』   マスターシーン

○栃木県/那須町


 那須上空。
 玉藻前は、久しぶりの外界の空気を吸い込んだ。

 活力は十分。今からでも、すぐにこの国を破壊できるほどの力が満ちている。
 自らの軍団もある。
 まずは。
 自分を封じた朝廷の軍勢を蹴散らして、都に攻め上るか。


 玉藻前が首を西に向けた。

 違う。帝はここにはいない。
 南だ。
 南に都を移したのだろう。


 玉藻前がその方向を向く。
 東北自動車道が、長く、東京までの道のりを示していた。
 その灯りは、自分を都へと誘う提灯行列のようなものだ。

 ここからゆっくりと南下し、途中の集落をすべて破壊する。
 その間に、人間もこちらを迎え撃つ体勢を整えるだろう。
 だが……それすらも面白い。
 それらを蹂躙して、自分の力を見せ付けてくれよう。


 玉藻前は口元を吊り上げた。ぞろりと並んだ牙が覗く。
 獣のように見えるが、その目にあるのは残忍な知性の輝き。

 ―――手始めに。
 眼下の町から焼き滅ぼそうぞ。


 玉藻前はゆっくりと、那須の地に降りていった。





●シーン1 『再戦』   シーンプレイヤー:アラキ

○栃木県/那須町

 崩壊した研究施設を脱出して、アラキが見た那須町の様子は、地獄だった。
 復活した玉藻前から放たれる瘴気は、低級の妖魔たちを呼び集め、後藤の軍団は強化されつつあった。
 覚醒した玉藻は、手始めに目覚めた地…那須を襲撃した。
 人々は逃げ回るが、ある者は玉藻前の姿を見て正気を失い、ある者は、その炎に焼かれた。
 玉藻にやられなかった者も、後藤の引き連れた妖魔に襲われ、那須は地獄と化した。


GM:と、ハンドアウトに書かれている状況が展開されている。それを少し離れた高台で振り返って見ているところだ。
アラキ:「コイツは、ひでえ……」怒りを押し殺したように。

碧唯:軍団ってのが卑妖とか黒炎とかだったら嫌だなぁ(笑)。
壱生:ありそうだなぁ(笑)。
大嶽丸:こわっ(笑)。
GM:まあ、似たようなものですよ(笑)。
碧唯:ええい、JABFは何をしておる!
壱生:これ、隠蔽とかはされるんだろうか。
GM:これは『最終回』。後のことを気にしてはいけない(一同笑)。
大嶽丸:なるほど(笑)。
壱生:そうでした(笑)。
碧唯:最終回じゃしょうがねぇな(笑)。
GM:物分りのいいPLが多くて、GMは助かります(笑)。
アラキ:私も気になったが、最終回ならしょうがない(笑)。
碧唯:しかしマジでJABFだったら那須ごと絨毯爆撃しかねない有様だな。
壱生:そうですねぇ。ミサイルだって使いそう。
大嶽丸:確かに(笑)。最終的には核が…(ガクガクブルブル)。
碧唯:ここまで壊滅的に打撃を被ったなら、持ってたら躊躇いなく核でもブチこみそう。
アラキ:そして、核を吸収してパワーアップするんですね(笑)。
大嶽丸:こわっ(笑)。
碧唯:それ何て怪獣王。
壱生:…私が後藤なら、発射された核の制御を乗っ取って日本中にばらまくなぁ。むしろ、そっちをメインにする(ぼそり)。
大嶽丸:物騒な(笑)。
壱生:だって、千年以上も復讐狙ってるわけだし。日本を滅ぼすにしても二段三段構えの手段を準備しそうですよ?(笑)
大嶽丸:確かにしてそうですね(笑)。

アラキ:「やっぱ、見過ごすわけにはいかねえよな……」傷ついた体を押して、町に向かいます。
GM:足を引きずりながら、町まで降りてくると。人々が低級な化け物に襲われて、逃げ惑っている修羅の巷だ。
アラキ:「(とりあえず、街の人が避難するまで、時間を稼ぐことくらいはできるか……)」
GM:では、そんな君の許にも、一体、二体と化け物が飛び掛ってくる。
アラキ:「どけどけええ!」化け物の群れに突っ込んで蹴散らします。
GM:では、しばらく暴れていると、だ。急に辺りが静かになる。が、通りの向こうから、巨大な殺気がゆっくりと進んでくるのを感じる。
アラキ:「(この殺気は……!)何モンだ!?」殺気の方向を向いて身構える。
GM:歩んでくるのは、禍々しい意匠を施した音撃剣を携えた鬼…荒嵐鬼だ。「…逃げる時間をやったというのに、戻ってくるとはな…」
アラキ:「あんたか……しょうがねえだろ。ここで“鬼”が逃げちゃ、カッコつかないからな」
GM/荒嵐鬼:「…そうだな。“鬼”とは、そういう愚か者の集まりだったな」音撃剣を構える。「…ここで遭った以上、ただで返すわけにはいかんな」
アラキ:「いやあ、俺としては、今回の目的は人々の避難を助けることなんで、ぜひ見逃して欲しいんだが……やっぱ、やるしかないか」覚悟を決めて身構える。
GM/荒嵐鬼:「そういうことだ」こちらも間合いを詰め始める。
アラキ:「いくぜ!」正面から切りかかる。
GM/荒嵐鬼:「…来い!」こちらは例のごとく、待ちの体勢。正面から攻撃を篭手で振り払う。「力が足りぬわ!」
アラキ:「くっ!」カウンターを警戒して防御。
GM:そのまま、身をかがめて胴の中央めがけて一撃。例の攻防一体戦法だ。「もらった!」荒嵐鬼の攻撃が、荒雷鬼の体に到達する…
アラキ:「その技は一度見たぜ!」攻撃を耐えて踏ん張る!
GM/荒嵐鬼:「ぬう!」

壱生:おぉ、今度は粘った(笑)。しかし、荒雷鬼と荒嵐鬼の力に耐えきれなくなって剣が砕けるのだな、きっと(ぉ
大嶽丸:さあ、テレビの前の皆! 荒木を大きな声で応援して(笑)。
碧唯:あーらきー!!
壱生:ふれーっ、ふれーっ、あーらーきー!
大嶽丸:みんな応援ありがとう!(笑)

GM:こちらの必殺の一撃を止められ、荒嵐鬼に一瞬の隙が出来た。
アラキ:自分に刺さった相手の剣を押さえながら、反撃!「今度は、こっちの番だ! おりゃあああ!」袈裟斬りの一撃を打ち込む!
GM:その一撃を、獣のような一瞬の動きで、荒嵐鬼は避けた。しかし、荒木の手には手応えはあった。…それでも、浅い。荒嵐鬼はまだ、立っている。
アラキ:「(手ごたえアリ、が浅かったか)」
GM/荒嵐鬼:「…やりおるわ…」荒嵐鬼は斬られた仮面の一部を押さえている。
アラキ:「へっ、この前の俺と一緒にするなよ」
GM:その仮面に、罅が入っていく。荒嵐鬼の仮面の左半分が、砕けた。
アラキ:「そういや、一撃入れたら、事情を話してくれる約束だったな」
GM/荒嵐鬼:「そうだったな…」荒嵐鬼は、顔の左半分を手で覆いながら、答える。「教えてやろう。我が望みは、貴様ら“鬼”をこの世から滅ぼすことよ!」そう言って、顔から手を離した瞬間…荒嵐鬼の素顔が見えた。
アラキ:「! ……まさか!」
GM:荒嵐鬼の割れた仮面の下…そこにあったのは、君の記憶より老いてはいたが…間違いなく、八年前に死んだはずの君の父親、荒木明信の顔だった。
アラキ:「……と……父さん!?」

碧唯:マジで「ルークよ、私はお前の父だ」だったぁー!?
壱生:荒嵐鬼はダースベーダーであったか…(笑)。
GM:お約束ですじゃ。
大嶽丸:親父か(笑)。
碧唯:エディプスコンプレックスだ! 父を殺して乗り越えろアラキ!

GM:そこで、荒木の音撃剣に罅が入り、そして砕ける。どうやら、先ほどの打ち合いに耐えられなかったようだ。PS《資産:喪失》が発動、荒木の《オーパーツ》を封印。音撃剣を使用不可にする。
アラキ:「そんな……父さんは死んだはずだ!?」
GM:荒嵐鬼は黙ったまま、音撃剣を構える。
アラキ:「どういうことだ、答えてくれ……答えろ!」折れた剣を投げ捨てて叫ぶ。
GM/荒嵐鬼:音撃斬…怨雷激震!」荒木の体に必殺の音撃を放つ!
アラキ:「ぐっ、うわああああああ!」今度は無防備で受け、なすすべもなく吹っ飛ばされる。
GM:意識が遠くなる中、君を父親の顔が、見下ろしているのが目に入る。そうして、倒れた君に興味を失ったのか、そのまま背中を向けて去っていく。
アラキ:「……とう…さん……」薄れ行く意識の中、その背中に手を伸ばすが、力尽きて意識を失う。

GM:では、そこでエゴ:荒嵐鬼と、[SA:八年前の事件の調査]をあげよう。
アラキ:いただきます。荒嵐鬼のエゴは混乱で。

▼絆/エゴの変化
アラキ:荒嵐鬼にエゴ/混乱を取得。



碧唯:今回はアイテム封印か。
壱生:すると、ニューアイテムは封印を解除する演出ですかねぇ。《盟約》使うアーティファクトが味方に付くのかとも考えたけど。師匠の形見の武器とか(笑)。
碧唯:《盟約》ー、《盟約》は要らんかねー。
壱生:先生、〈魔力〉持ちのPCがいないので味方が弱体化します!(ぁ
碧唯:そこの大嶽丸さんや。今アタシと《盟約》すると《武器練成》で《マルチウェポン》用の武器が作れますぜ。
大嶽丸:な、なるほど(ゴクリ)。
GM:三十路のおねーたまの誘いだ(笑)。
碧唯:魔獣化後なら命中に+5、ダメージは2D6+23! さぁ安いよ安いよ!
壱生:先生、売り込み口調が路上の叩き売りになってます(笑)。
アラキ:賞味期限切れ直前の半額セールですね。
大嶽丸:おぉぉ…(ふらふら、よろよろ)。
碧唯:ククク、アタシのアダルティーな魅力の前には日本3大妖怪もメロメロキューだね!
大嶽丸:きゅー(笑)。
アラキ:待て、大嶽丸。値段は安いが、酒代とタバコ代がかかるんだぞ!
大嶽丸:はっ!(笑)
碧唯:ちっ(舌打ち)。
大嶽丸:わし…金なんぞ持ってないワイ(笑)。
アラキ:なんて甲斐性なし(笑)。
大嶽丸:欲しいものはいつでもこの腕一つで(笑)。
碧唯:酒なんて風呂桶に満たして、その中に宝玉浮かべてくれるだけでいいのに。
大嶽丸:十分高いワイ(笑)。



●シーン2 『破滅の記憶』   シーンプレイヤー:壱生

GM:研究所から脱出したところですね。今は変身を解いていますか?
壱生:どちらでも良いんですが…安全…な場所はないから、人に見られない場所まで行ったら解除ですかね。
GM:変身を解いていれば、他のMMM職員と脱出するスタート、そうでないなら、現在は一人です。
壱生:では、解除した方向で。

○栃木県/那須郊外

GM:では、現在は生き残りの職員と共に、ひとまず安全と思われる場所…那須の外まで車で逃げてきたところです。そこで、那須の方を振り返り、空が真っ赤に焼けているのが見えますね。
壱生:「…………」無力感と罪悪感に苛まれてますね。防ぎきれなかった…。
GM:君の横には、坂本忠雄もいますが、すっかり意気消沈して、抜け殻のようになっています。
壱生:「坂本さん…大丈夫ですか?」いちおう声をかけてみる。

碧唯:自分なりの目標ってのを後藤に利用されっぱなしで終わったんだもんなぁ。へこむわ、そりゃ。

GM:さて、そうして後方を見ている君の耳に声が聞こえてくる。「…壱生。鉄壱生」
壱生:…もしかして、『Chronos00666』の声ですか? きょろきょろと周囲を見回して、声の主を捜す。
GM:君の内部から聞こえてくるので、そう思う。しかし、いつものように乗っ取るのではなく、君に直接語りかけてきているようだ。
壱生:「…!? な、何で…!」直接話しかけられるのは、実は最初に融合したとき以来なので混乱します。
GM/C666:「久しぶりだ。…未来が破滅に向かおうとしているため、私にかかっていた幾つかのロックが外れ、君と直接会話が出来る状態になっている」
壱生:「う…、それは…」前回のラストを思いだして、少し落ち込む。
GM/C666:「…本来は、君と話すことを許されていないのだが、緊急事態なのでね。こういう形を取った」

壱生:ウルトラマンと話している気分だ(笑)。
碧唯:まさにウルトラマン1話のノリだ。
大嶽丸:そうなんだ?(笑)
アラキ:確かに、こんな感じでしたね。

壱生:「……それで…一体、僕に何を…?」
GM/C666:「落ち込まないでもらいたい。あの時点で止められるかどうかは、我々にとっても、賭けだったのだ。君の責任ではない」
壱生:「(…まともに人を気遣うようなことも言えたんだ。意外…)」と失礼なことを考える(笑)。
GM/C666:「…私は、それほど遠くない未来から来た。破壊された未来の原因となる事件を止めるために。君を選んだのも、それが君の側で起きるということが、記録されていたからだ」
壱生:「やっぱり、破滅の原因は、あの…?」
GM/C666:「―――玉藻前の復活。ここから、私のいた時代は、破滅に向かって進み始めた。これを取り除かなくてはいけない」

碧唯:そもそも『Chronos00666』が派遣されてきた要因ってのが、玉藻前の復活ってことなのかな。
壱生:いやぁ、解決しても他に原因が残ってそうな気がしますよ。具体的には666個の特異点が(笑)。
碧唯:壱生南無。それにしてもChronos00666は仕事熱心だ。美宙なんてそんな使命忘れ果てて遊び呆けてますよ(笑)。
大嶽丸:忘れているのか(笑)。
アラキ:きっと、最終回になれば思い出しますよ(笑)。

壱生:「…だけど…あんな強大な魔物を相手に、どうやって? 他にも強い敵が最低二人いるのに…」
GM/C666:「君に見てもらうのは、これから先に起きる出来事の記録だ。未来は、これからこうなっていく」
壱生:流れ込む膨大なデータの渦に呑み込まれます(笑)。
GM:では、まず、Chronos00666が君の脳内にデータを流し込みます(笑)。

>予定された未来
 那須で復活した玉藻前は、その後、東北道沿いに南下し、現在の帝のいる地…東京を目指す。
 移動を開始した玉藻と後藤の軍団は、その道行きで数々の町を焼き尽くした。
 玉藻前にとって、久方ぶりの破壊欲求を満たす機会が来たのだ。
 その破壊活動は惨を極めた。

 移動にたっぷり時間をかけたため、人間側はその間に、対玉藻前のための防衛線を築き上げた。
 宇都宮に向けて、JABFの退魔部隊が投入された。
 最初に現れたのは、玉藻前の瘴気が呼んだ低級の魔物たち。
 普段ならば、JABFの装備で戦えない相手ではない。
 しかし、今回は違う。数が多すぎた。
 最初の攻撃で、三分の一が壊滅。
 荒嵐鬼をリーダーとした、後藤の作り上げた式神の部隊により、更に三分の二が壊滅。
 最後に現れた玉藻前によって、最後の三分の一もこの世から消え去った。

 …彼らの行動を、他の組織の者や、この国に住む半魔たちも止めようとしたが、それも敵わなかった。
 人間側の最終防衛ラインは、東京外環自動車道、草加インターチェンジ付近。
 ここを超えられれば、東京は終わりだった。
 決死の覚悟で挑んだ者たちも、ここで倒れていった。
 何者も、玉藻前の体に傷一つつけられぬまま、最終防衛ラインは破れ、玉藻前は東京に到達した。

 そして、東京に到達した時だ。
 東京は、玉藻前を中心とした、核の炎に包まれた。
 日本の大妖を放置しておくことは、世界の破滅を招くことを、他国の人間たちは悟っていた。
 沈むのが、東方の島国一つで済むなら。
 …かくして、東京は滅んだ。


碧唯:核かぁ―――ッ!!(ケン・イシカワ調に)
壱生:まぁ、やるでしょうねぇ。所詮、他所の国のこと…外国だもの。
大嶽丸:まあ、世界の警察が真っ先に正義の名の下に“英断”するでしょうね(笑)。

 かの九尾の狐は、どうなったのか。
 生きていた。
 全ての攻撃を阻む障壁を持つ玉藻前は、核をもってしても倒すことは出来なかった。
 東京は滅び、玉藻前は生き残った。
 最後の手段を使用して、玉藻前を倒せなかった人間たちは、その姿に絶望し。
 そして、その瞬間に……玉藻前は世界の全てを『敵』と認識した。
 そこから、世界は滅亡に向かって転がり始めた…。


GM:…と、大体こんな感じ。
アラキ:オーラバリアーを張ってるのか、玉藻は(笑)。
壱生:まぁ、何か特殊な世界律を持ってるんでしょうねぇ。
大嶽丸:敵が小さく見えるってことは…アタシが勝つってことさ!(笑)
碧唯:真ゲッターを呼べ! 早まって発射された核ミサイルを吸収してもらうんだ!(錯乱中)
アラキ:それはそれで世界の危機な気がする。もっとヤバイものも付いてきそうだし(笑)。
大嶽丸:そうですね。ゲッター線を浴びた荒木が巨大化したりとか(笑)。
碧唯:ゲッター線を浴びた荒木が荒雷鬼・紅(夏季限定)に。
大嶽丸:紅だと弱体化では?(笑)

壱生:「ぁ…ぅわぁぁぁあ…っ!?」声にならない悲鳴をあげて倒れ込む。
GM/C666:「…これが、これから起きるのだ。あれを、放っておくわけには行かない」
壱生:「…………」あまりの出来事に放心状態です。周囲の状況さえ知覚できてない。
GM/C666:「我々には、やるべきことがある。玉藻前の軍団を倒し、草加インターに到達する前に、玉藻前の動きを封じて、倒さねばならない」
壱生:暫ししてから、ようやく正気に戻り。「た、倒すって言ったって……何をどうすれば…?」
GM/C666:「…まずは、玉藻前を足止めする方法を考えること。そして、一箇所に縫いつけ、被害の拡大を防ぐこと。無敵の障壁を破る手段を講じること…私一人では、無理だ」
壱生:「そりゃまぁ…草加インターを越えたら色々な意味で終わるのは判ったけど…肝心の足止めと封印の方法が」
GM/C666:「…未来の世界で、人間が生き残れた理由がある」
壱生:「…シェルターにでも閉じこもった…とか?」
GM/C666:「…ある科学者が、大破壊の後に、玉藻前の魔力を封じる結界を発生させる装置を開発した。その力を持って、人間は僅かながら、自らの生き残る道を確保した」
壱生:「ある科学者…? …その未来はあまり遠くないって言ってたけど…もしかして!?」
GM/C666:「構想の基礎は、後藤が初期に考案した三重結界。その研究に関わっていた坂本忠雄が作ったものだ」
壱生:「やっぱり…それじゃ、彼に協力してもらえば、その結界を構築できるかも知れない?」
GM/C666:「そのためには、彼一人ではなく、この計画を実現させるための機材と人員が必要になる。それを見つけて、急いで完成させねばならない」
壱生:「…難しいね。MMMの施設が利用できれば良いんだけど……とにかく、出来る限りのことはやってみよう」
GM/C666:「…頼む」
壱生:決意を秘めて、立ち上がろう。そして坂本さんに目を向ける。
GM:坂本は虚空を見たまま、独り言を呟いていた…。
壱生:「…まずは、彼の協力が不可欠だ。何とかして、説得の方法を考えないと…」

GM:そんなところで、絆:『Chronos00666』と、[SA:坂本を再起させる]を渡しましょう。
壱生:『Chronos00666』にエゴ/束縛…の予定だったけど。ここは絆/連帯感かなぁ。ともかく拝領しました。
碧唯:メンタルケアがSAか。これは大変だ。

▼絆/エゴの変化
壱生:『Chronos00666』に絆/連帯感を取得。



碧唯:坂本は「破滅の要因」でありながら「希望の要因」でもあるのか。
壱生:て言うか、前回の結界の話が伏線になってるとは思わなかった(笑)。てっきりあれは後藤の方便だとばかり。
GM:企画として、他の人間が見てある程度納得できるものじゃないと通らないものなので。MMMにとって結界の話は、それなりに有効に見えたのでしょう。それを坂本が実現させた、と。
碧唯:壱生の責任、一気に重大になったなぁ(笑)。
大嶽丸:そうですね。玉藻を倒すためには欠かせない役目を背負いましたな(笑)。
アラキ:というか、キャラ的にイレギュラーな存在である壱生が、キャンペーンを通しての勝利の鍵ではないかと。
壱生:立場的にはリターナーに近いですがねぇ(笑)。
アラキ:…ああ、アルシャードガイアのリターナーですね。カオスフレアのリターナーはゾンビなんで、一瞬混乱した(笑)。
壱生:あぁ、カオスフレアはやったことないんで、ガイアのリターナーしか知らない(笑)。



●シーン3 『古巣からの使者』   シーンプレイヤー:碧唯

○栃木県/那須町


GM:では、先生。あなたは安里由香里を連れて、研究施設を脱出しました。外は地獄。惨を極めております。
碧唯:由香里は体に不調はありませんか?
GM:由香里は気を失っていますが、命に別状は無いようです。
碧唯:「由香里君、すまないね…… 君のおばーちゃんの予言、アタシは活かす事が出来なかった……」
GM:では、地獄の中を駆け抜け、脱出を計っていたときです。先生の前に、一台の車が停車します。
碧唯:「っとぉ! 危ないじゃないのさ!」
GM:後部座席が自動で空きますね。
碧唯:む? 何か誘われてるような空気が。
GM/声:「那須を出るのでしょう。大層、お困りのようですな。どうです、ご一緒に」
碧唯:「その声……もしや、アンタ」
GM:窓が開いて、そこから顔を出したのは“組織”の幹部…《大使》こと中西省三だ。
碧唯:「《大使》……!」
GM/中西:「お久しぶりですね。前にお約束した通り、60年ぶりでしょうか」
碧唯:「アンタの先読みは、もはや予言の域ね。しかしアタシを逃がそうだなんてどういうつもり? 《大佐》が行動している以上、これも“組織”の作戦の一環なのじゃなくて?」周囲の地獄を見渡して。
GM/中西:「まあ、こんなところで立ち話も何ですからね。どうです? お話は車内で…」
碧唯:「まぁいいさ、ここはご厚意に甘えましょ。こちらは人ひとり抱えて難儀していたところだしね」というわけで、、車に乗り込みましょう。由香里君と一緒に。
GM/中西:「では、どうぞ」そう言って、後部座席に乗るように勧めます。
碧唯:後部座席にかけましょう。由香里君は隣に座らせて、と。

壱生:確かに「次に遭うのは60年後」って言ってたなぁ、《大使》(笑)。
大嶽丸:そうなんだ(笑)。
壱生:『アイゼンファウスト』のEDでね(笑)。
アラキ:まあ、日本を滅亡させても、“組織”にメリットはないだろうし。
碧唯:勝手に黒塗りの高級車を想像してたけど…何かの間違いで軽自動車だったりしたらどうしよう(笑)。
大嶽丸:助手席から辛そうに首を曲げ続けて、話す大使の姿が見られたかも(笑)。
壱生:すっげぇ格好悪いです、それ(笑)。
GM:黒塗りの高級車で良いのではないかと(笑)。
アラキ:ミニとかに乗ってそうな気もする(笑)。

GM/中西:「…さて、私があなた方の前に現れたのは、協力していただきたいことがあるから…この言葉が気に入らないなら、協力させていただきに来た、とでも言いましょうか。そういうことです」
碧唯:「後者の物言いだと、これから行う“組織”の作戦行動が、アタシと利害が一致するような意味に取れるのだけど。ならば今のこの状況―――《大佐》の独断によるものと考えていいんだね?」
GM/中西:「…隠し事はしないで話しましょう。実は、“組織”内部で造反が起きました。首謀者は《大佐》。彼のセクションが各地で“組織”に対して反旗を翻したため、“組織”内部で混乱が起きています」
碧唯:「やはりね。彼はアタシに言ったよ。“組織”を利用していたってね。彼は最初っから“組織”の理念なんかどうでも良かったのさ。アタシと同じようにね」
GM/中西:「今回の玉藻前復活は、“組織”内部でも意見が割れました。賛成派もいないわけではなかったのですが、我々は危険と判断して、この計画を封印したのですが……彼は、“組織”が混乱を起こしている間に、その計画を進めてしまった」
碧唯:「何もかも、《大佐》の思う壺だったってわけか」

壱生:人類の天敵には十分だから、“組織”の意向も含んでの計画だと思ってたけど…後藤の造反だったのか。
大嶽丸:まあ、天敵ではあるけど劇薬過ぎるという判断だったんでしょうね(笑)。
アラキ:“組織”の望む天敵は「ナチス」とか「共産主義」とかの抽象的なものなので、九尾の狐は直接的過ぎるでしょうね(笑)。
壱生:『クロノアイズ・グランサー』という漫画がありましてね。超強力な絶対悪に団結して立ち向かうのも、ある意味“組織”の求める「恒久的平和」の一つの形なのかなぁ…と(笑)。

GM/中西:「我々は『世界の敵』を作りますが、それは世界を滅ぼすためではありませんからね。あれをそのまま放置しておくのは、どうにも上手くないのです。…あなたがこれからどうするかは判りませんが、あれをそのまま放置いておくつもりは無いのでしょう?」
碧唯:「……アタシは負けたんだよ? 《大佐》に……後藤道真に。千年以上の時を、ただ衝動に任せてだらだら生きてた存在が、同じだけの時を確固たる意志で己を研ぎ澄ませ続けてきたものに、敵う道理が無かった。そんなアタシに……《大使》、アンタは何を望むって言うんだい?」
GM/中西:「…そうですね。あなたは確かに負けました。《大佐》はおそらくあなたよりも強いでしょう」そう言った後で背筋を伸ばし。「それでも、私はあなたに賭けてみようと思いますね」
碧唯:「“組織”を代表する大幹部が、随分と買ってくださること」
GM/中西:「60年前に、“組織”と袂を分かつことになったあなたの目には、この世界で生きようとするものの決意があった。《大佐》は強くても、それが無い。…あなたが彼に勝るその一点に、私は賭けてみたいのですよ」

壱生:…《大使》が妙に格好良いぞ。何があった?(笑)
碧唯:私の知ってる《大使》は、いつもこんな調子でカッコいいですよ(笑)。
大嶽丸:そうですね。大使はかっこよくて、いやらしい奴(エロにあらず)と俺の中では認識しています(笑)。
アラキ:今回は鼻をかんでないからではないでしょうか?(笑)
壱生:あぁ、そうかも(笑)。

碧唯:「―――ふん。聞こうじゃないか。アタシは何をすれば良いんだい?」
GM/中西:「…安里由香里の祖母に会い、この先の予言について聞いてきました。未来を変えるために必要なキーワードだそうでず」
碧唯:「キーワード?」
GM/中西:「“継承が成されること”、“妖狐を地に縛り付けること”、“異なる者たちが手を取り合うこと”…だそうですよ」

壱生:…なるほど。
大嶽丸:二つは判ったけど、継承はいったいどういうことだろうか? …もしかして、というのはあるけど。読み通りなら継承は今回行われるはず。
壱生:そりゃあ、継承は主人公の役割でしょう(アラキを見る)。
アラキ:やっぱ、そうなりますかね。
大嶽丸:やっぱり、そうですかね?(笑)
碧唯:しかし、今回は暫く負け犬心理を引っ張ろうかと考えていたんですが。《大使》に火を着けられちまったようだぜ!
壱生:縛り付けるのは結界のことだとして…「異なる者たちが手を取り合うこと」ってのは複数の意味に読み取れるなぁ。PC同士、とりわけ大嶽丸とその他も「異なる者たち」だけど、この場合は複数の勢力と考えた方が自然かな。
大嶽丸:そこはやはり、人と魔物でしょうね。
壱生:MMM、JABF、“組織”。それプラス、半魔かなぁと思ったのだけど。

碧唯:「予言だけあって、いささか抽象的なキーワードね。その意味するところは、こちらで探り当てなければならないって事か」
GM/中西:「そうなりますね。妖狐を地に縛り付ける…ならば、結界などで封じてしまうことなのかもしれませんが」
碧唯:「問題は最初のと最後のだね。誰が誰に何を継承するのか、これだけじゃサッパリ分からない。それと“異なる者たちが手を取り合うこと”ってのは……鳥羽上皇の時代みたいに、人と魔が手を取り合って玉藻前と戦えってことか?」
GM/中西:「そうなるかもしれませんが…。それと、もう一つ。《大佐》については既にご存知かと思いますので、弦の鬼について判っている情報もお渡ししておきましょう」
碧唯:「《大佐》の近くに控えてた男の事だね。助かるよ、あの時は取り立てて行動は起こしてなかったけど、アイツも只者じゃなかった」
GM/中西:「…伝聞なので、確かな内容とは言いがたいのですがね。教え子の彼に伝えるかどうかは、お任せします」

大嶽丸:そういえば、やはり『敗北したライダーはおやっさんと特訓』というイベントは起きるのだろうか?(笑)
碧唯:荒木には鉄球でも受け止めてもらうか。
大嶽丸:崖から岩石を転がってきたのを受けたりとか(笑)。
壱生:走ってくるブルドーザーを身体で食い止めるとか。
大嶽丸:全部受け止める系だな(笑)。
壱生:…やっぱりアラキって受k(ずきゅーん
GM:あれだね。敵の攻撃は避けるんじゃなく耐える特訓(笑)。
アラキ:まあ、データ的にもそんな感じだからな(笑)。

>荒嵐鬼について
 《大使》の調査の結果、荒嵐鬼の過去について判ったことがある。
 関係者に確認したところ、荒嵐鬼…元の名は荒雷鬼。本名は荒木明信。
 八年前に死亡したことになっている。

 …その頃、鬼たちは玉藻前の眷属たる妖狐と戦った。
 強敵であった妖狐も、彼らの働きで打ち倒されたのだが、この戦いで鬼の側にも多くの死者が出た。

 鬼の支援組織は、考えた。
 欠員を補充するために後進を指導しているのでは時間がかかりすぎる。
 普通の人間が、鬼と同じ力を振るえるようになれれば…修行にかかる時間とコストを抑え、慢性的な人員不足を補えるのではないか、と。
 そうして、研究の末に生まれたのが、一本の音撃剣だった。
 化け物を斬るために、刀身に化け物の肉体…石と化した妖狐を使用し完成した“それ”は、確かに使用者に強力な力を与える代物であった。

 しかし…剣に変えられた後で、妖狐は復活を果たした。
 使用者の肉体を乗っ取り、妖狐は自分を殺した“鬼”たちに復讐を始めたのだ。
 最初に狙ったのは、自分に止めを刺した鬼…荒雷鬼。
 荒雷鬼の家を襲撃し、家族を血祭りに上げ、そして荒雷鬼も重傷を負った。
 弟子の魔裂鬼が急行した時には、息子の明仁を残し、家族は死亡。
 荒雷鬼は重傷を負い、そのまま病院に搬送されたが、その後に姿を消す。
「彼は家族の仇を討つために組織を抜け、魔物を追っているのだ」とも噂されていたが…その話が真実味を帯びることになったのは、その後だ。
 妖狐の音撃剣の持ち主が、死体で発見されたのだ。
 傍には、荒雷鬼の音撃剣…『双雷』が落ちていたらしい。
 荒雷鬼の姿も、敵の音撃剣も見つからなかったが、鬼たちは「相打ちになったのだ」と判断した。

 それから五年の歳月を経て。
 鬼殺しの『弦の鬼』が現れた。
 その手に握られていたのは、例の音撃剣。
 魔裂鬼はそれを追い…そして、その正体を知った。
 鬼殺しの鬼の正体は、妖狐に乗っ取られた荒雷鬼。自分の師匠だった。
 魔裂鬼は師匠の武器、双雷を手に、荒雷鬼と戦った。
 …だが。
 魔裂鬼は、敗れた。
 二人の戦いは激しく、荒雷鬼も無事ではすまなかった。
 復活までに数年の時間を要し、復活後は“組織”に入り、《大佐》の部下となる。


GM:以上。
アラキ:というか、操られてたのか親父。
壱生:音撃剣に乗っ取られたっぽいねぇ。
GM:既に死んでいるのかもしれない。
アラキ:ということは、勝っても次は荒雷鬼が操られる可能性があるのか。
大嶽丸:…(ポム)確かにそうなりますね。
壱生:…壱生か大嶽丸に《破壊音波》を取れと(違

碧唯:「―――あまり詮索するような事じゃなかったから大まかにしか知らなかったけど、荒木君の周りでそんな事が起きていただなんてね」
GM/中西:「…先ほども言ったように、この情報をどうするかは、あなたの判断にお任せしましょう」
碧唯:「この事を彼に伝えるにせよ伝えないにせよ、荒木君と合流しない事には始まらないね」
GM/中西:「彼の脱出は確認されていません。おそらく、まだ那須の中でしょう」
碧唯:「だろうね。この酷い状況を、彼がスルーできるわけが無い。アタシも那須に残って荒木君を探すよ。悪いが由香里君の方は頼めるかね?」
GM/中西:「承りました」

アラキ:いかん、このままでは先生に拾われる。しかも全裸で!?
碧唯:│_・)
大嶽丸:荒木…那須の夜に散るーーーー!!(笑)
壱生:散るのか(笑)。
大嶽丸:もうお婿にいけない(笑)。
碧唯:│_
アラキ:ある意味最大のピンチ!(一同笑)

GM:では、そういうわけで先生は那須に戻る方向で。
碧唯:「由香里君の身に何かあったら、今度はアタシが“組織”をブッ叩くからね。《大佐》の造反でガタガタの今なら、アタシにだってそのくらいやれる」
GM/中西:「それは怖いですなあ。…大事に預からせていただきます」
碧唯:では適当なところで降ろしてもらって、荒木君を探しに行くかー。

GM:はい。ではエゴ:《大使》中西省三…OPの内容見たら、これは絆でもいいや(笑)。
碧唯:ウッス、《大使》に絆/有為で取らせていただきます(笑)。
GM:それと[SA:後藤の軍団を迎え撃つ体勢を作る]を渡しておきます。
碧唯:拝領します。

▼絆/エゴの変化
碧唯:《大使》中西省三に絆/有為を取得。



碧唯:こっちも責任重大なSAを投げられたな。
壱生:そうですねぇ。全員のまとめ役かな。
アラキ:ブライト艦長役ですな(笑)。
碧唯:ひとまず荒木のバックボーンに関してかなり具体的な情報をもらったので。これをどう活かすか、ですね。
アラキ:……はっ、そういえば吹雪鬼さんはどうなったんだろう?(笑)
碧唯:助けたまま放置だな(笑)。それが吹雪鬼クオリティ。
GM:忘れられた吹雪鬼(笑)。
壱生:て言うか、荒雷鬼が背負ってたんじゃ?(笑)
大嶽丸:そういえば、前回のラストで背負ってましたね(笑)。
アラキ:うむ、今まで忘れてたけど(笑)。
GM:まあ、戦いに戻る前に、仲間に預けたのでしょう(笑)。
大嶽丸:んで、がんばり屋の吹雪鬼さんは魔物に襲われている人々のために再び死地へ(笑)。
碧唯:そしてまた負ける。
大嶽丸:うぃ(笑)。
壱生/吹雪鬼:「アタイのことは良いから…お前は奴を追うんだよ。アタイの仕事は、戦えない人たちの盾になることさ…」そして炎に消える吹雪鬼(ぁ
大嶽丸:牙ではなく、盾か…(ほろり)。
壱生:せめてEVA弐号機のような最期を遂げませぬように…(合掌)。
大嶽丸:そうですね…って、最期!?(笑)
アラキ:そんな、すぐに壊れる盾は勘弁してください(泣)。
壱生:世の中にはリアクティブアーマーというアイテムがあってだね…(ぉ
アラキ:むしろ、スパロボαのジェリドのような最後を遂げそうだ(^^;
GM:マウアーやライラもいたのに、最後は「カクリコンの仇ーっ!」なジェリド、マジ男前(笑)。
アラキ:でもαでは、劇場版EVAシナリオで自衛隊の代わりにネルフを攻めて、復活したアスカに戦車の代わりに踏み潰された(笑)。



●シーン4 『喪われた絆』   シーンプレイヤー:大嶽丸

○栃木県/那須町


 大嶽丸の眼下には、燃え盛る那須の町が拡がっている。
 愚かしくも襲いかかって来た魔物もいたが、これも叩きのめした。
 自由を手に入れ、望んだ世界が目の前に広がっている。
 それなのに、何一つ気持ちが晴れなかった。


大嶽丸:「(なぜじゃ? あれ程、望み焦がれた光景が広がっておるというに…なぜ、わしの心は浮きたたんのだ…?)」
GM:そうして考えるたびに、君の中に…ずっと一緒にいたはずの大切なものがあったような気がする。それが足りないのだ。だが今は、それが何だったのかが思い出せない。
大嶽丸:「くそ! なんなのだ、この煮えきらん感じは! わしは、一体何を忘れたと言うのだ?」

碧唯:全裸でブッ倒れてる人間を低級の魔物が放っておくとは思えんな。気絶している荒木(全裸)に襲い掛かる魔物の群れ!
GM:じゃあ、そろそろ蘇った牛頭馬頭を(笑)。
アラキ:また、そんな話かー!?(一同爆笑)
碧唯:それを颯爽と救い出す、かっちょいいアタシ参上!
壱生:どっちにしても地獄絵図に違いない(笑)。
アラキ:前門の牛頭馬頭、後門の先生(笑)。
碧唯:│_☆)ノシ くいっくいっ
GM:保健室の先生がーっ! 呼んでいる! なんというエロ展開(笑)。
大嶽丸:では、わしはそれを親指を咥えながら見ておるか(笑)。
アラキ:まさに地獄絵図!(笑)

(*)牛頭馬頭とアラキの素敵な経緯に関しては、ex第76話『火車』でお楽しみ下さい(ぁ

GM:激しく苛立っていた、そんな時に。「はようはよう行かねば。間に合わなくなってしまう」そんな声が聞こえてきた。
大嶽丸:「誰じゃ?」声の方を見ます。
GM:真下の川を鼻面を出して泳いでいる奴がいるな。妖怪だ。髭がひくひく動いている。獣のような外見だが、背丈は子供くらい…かわうそだな。
大嶽丸:ちなみにあの時のかわうそですか? 憶えていていいのかな?
GM:まあ、PL的には『闇風』(*ex第32話)の時のかわうそだと思ってくれて構わない。知らない人は、陽火人の知っている妖怪だと思っていてくだされ。覚えていても構わないが、君の知っているのは随分昔のかわうそだがな。
大嶽丸:了解。

壱生:かわうそかぁ、久しぶり…ていうか、何でこんな所に(笑)。
碧唯:玉藻の妖気に引っ張られてきたか。
アラキ:ああ、東北へ行った時の。
壱生:です。陽火人と晶とリリスだったかな。
碧唯:各PCの関わったNPCが総動員の様相を呈してきました(笑)。
壱生:…まさかミキサー大帝は出ないだろうけど。どこぞの刀鍛冶は出るかもしんない(笑)。
アラキ:牛頭馬頭は出なくていいよ(爽)。
GM:出なくていいのか。…残念だ。荒木を無茶苦茶ドキドキさせてあげる気だったのじゃがのう…。
アラキ:そんなドキドキいらない(泣)。
碧唯:きっとそれは恋だよ。
壱生:むしろ一部の読者(ギャラリー)がドキドキします(ぇ
アラキ:複数の美少女に囲まれた学園生活をぷりーず!(黙れ
碧唯:全員半魔か魔物かドミネーターでもよろしければ。
壱生:大丈夫、教室にはユーリィを初めとして美少女が一杯だ! 単に、アラキが登校できないだけだ!
碧唯:最悪だ!(笑)
アラキ:この世には夢も希望もないのか…。 orz
GM:何を言うんだね、荒木君。信じれば、いつか学校に行けるさ…俺がGMをやっている限り、なんとしても行かせないけどね!(笑)
碧唯:私は荒木君に登校の機会を与えたよ。君が登場判定ファンブルするのはどうにもならんがね! フゥアハハハー!
アラキ:おのれ、アラキの真の敵は極悪GMR−3であったか!
大嶽丸:酷いなGM。だが、そんなお前が大好きだ!(笑)
壱生:みんな酷いなぁ(にこにこ)←やっぱり登校させたことのないGM

GM/かわうそ:「えらいこっちゃえらいこっちゃ! はよう伝えんと大変なことになるわい」
大嶽丸:「…ほう。貴様なかなかいい度胸だのう。貴様のような小妖怪がわしに声を声をかけてくるとは…まあいい。その度胸に免じて話を聞いてやろうではないか」
GM:声はかけてない(笑)。聞こえただけだ。
大嶽丸:なるほど(笑)。
GM/かわうそ:「ん…おお! こんなところにおったかヒトよ! 探していたのだ!」川から上がってくるな。
大嶽丸:「誰だ貴様? 馴れ馴れしいぞ。このわしを一体誰だと思っている?」
GM/かわうそ:「なにを言っとる。前は世話になったのう。しかし、まあ、東京さ行く前に出会えて良かっただ。とにかく来てくんろ!」

碧唯:このかわうそ、大物だなぁ(笑)。
壱生:中身が陽火人だと思いこんでるからでしょうね(笑)。

大嶽丸:「ん、おい。一体なんだと言うのだ?(なぜ、わしはこんな奴を殺してしまわんのだ? わしは一体何を躊躇っておるのだ?)」と、考えながら引きずられていきます(笑)。
GM/かわうそ:「…殺生石をいじくっとる奴がおる、ということでな。羽黒山金光坊さまに言われて、那須まで来たのよ。そうしたら、この有様じゃあ」
大嶽丸:「おう、玉藻が愉快そうに破壊していきおったわ」
GM/かわうそ:「…わしら、昔は人間と一緒にあいつを倒したからのう。だが、今、人間を連れて行っても、仲間はいい顔をせん。だが、奥州を救ったお前さんなら、仲間も話を聞いてくれるじゃろうて。のう、ヒトよ」
大嶽丸:「先ほどから、貴様はわしを人などというが、わしは人ではないぞ。それに貴様のことなんぞも知らん」
GM/かわうそ:「…へ?」
大嶽丸:「いいか、よく聞け。わしはな…ここは、地の国この世は地獄! 汚濁の血の池で生まれ、呪詛と怨嗟も心地よく。骸の山で育ったこのわしに、付いた字が大嶽丸よ!」

碧唯:大嶽丸は陽火人の記憶と一緒に、陽火人と共に戦った記憶も封じてしまったのかな。
壱生:陽火人の魂もろとも、陽火人に関わる記憶まで封印されたみたいですねぇ。…あれかな。逆に、大嶽丸が“陽火人を思い出す”ことで封印が解けるとか?
碧唯:ただ今回ではその展開は望み薄かなぁ。
壱生:まぁ「最終話まで大嶽丸のままだ」とGMに断言されましたしねぇ(笑)。戻れたとしても最終話クライマックスかな。
碧唯:では最終話クライマックスで陽火人が「降臨、満を持して」こうですか!
壱生:どこのプリンスですか!(笑)

GM/かわうそ:「…そう言えば、ヒトの匂いがせんのう。…まさか…」
大嶽丸:「…なんじゃい、そのりあくしょんは…ん? りあくしょんって、なんじゃ?」
GM/かわうそ:「…お、大嶽丸じゃあ!」ガクガクブルブルしながら後ろの木に隠れる。「わしゃ、食べても上手くない低級の妖怪じゃ! ひー…助けを求めて来たつもりが、まさか大嶽丸が蘇っとるとは…くわばらくわばら」
大嶽丸:「ふん、貴様みたいな不味そうな化け物を誰が喰うかよ」
GM/かわうそ:「ほ、本当か? 大嶽丸はかわうそに味噌をつけて頭からバリバリやると聞いちょるが、そんな趣味は無いんじゃな?」

碧唯:かわうそ可愛いなあ(笑)。
アラキ:かわうそに味噌…なんか妙に旨そうだ(笑)。

大嶽丸:「ないわい! ふん、それよりも話を途中でやめるな。途中で話を折られたらケツの座りが悪くてかなわん。お前の知っていることを全て話さんか。貴様の言う『人』とは何者じゃ? なぜ、わしとその『人』を間違えた?」
GM/かわうそ:「…う…まあ、玉藻前が復活したので、全国四十八天狗が各地の妖怪を集めて対策を練ることにしたんじゃ。だが…最近は人間とも色々あるでよ、上手いこと、昔みたいに協力しては出来んということになったんじゃ」

碧唯:玉藻復活は早速日本土着の魔の知るところとなったか。
壱生:妖怪も絡んでくるとはなぁ…味方が増えるに越したことはないんだけど。どうやって協力を取り付けよう(笑)。
碧唯:天狗かー。山本君、ナシつけてくれんかのぅ。(*山本弥太郎。GMの持ちキャラで鴉天狗)
壱生:むしろ最前線へ闘いに行ってそうですねぇ。

大嶽丸:「ほう…なるほどのう。そこで、先ほどのわしと間違えた『人』に、魔物と人とを繋げる役目を頼もうとしたわけか?」
GM/かわうそ:「…前のヤマセの一件で、人間と協力することの大切さというのを、金光坊様も考える様になってのう。…あのときのヒトに相談してみるよう、わしに言ったのだ」
大嶽丸:「前のヤマセ…?」
GM/かわうそ:「そうして来てみれば、ヒトはおらずに大嶽丸だけがおる有様…。所詮は妖怪。大嶽丸だけでは、勝てぬであろうし…」
大嶽丸:「なにぃ! 貴様、わしをバカにするのか!?」
GM/かわうそ:「うわっ!?」

碧唯:うお、天然に挑発しおった(笑)。
壱生:…確かに、ある意味で大物かも知れない(笑)。
碧唯:人間だけでもダメ。妖怪だけでもダメ。やはり両者の協力が必要ってことなのか。
壱生:そうですね。こっちの方が例の予言に噛み合いそうだ。妖怪たちなら“組織”やMMMよりは、よほど信頼できる(笑)。
碧唯:人と魔が同居してる陽火人は、ちょうどいい例だったわけか。

大嶽丸:「わしが玉藻に劣るとでも言うのか!?」かわうそを締め上げて、ガックンガックン揺らす(笑)。
GM/かわうそ:「いや、馬鹿にするわけでのうて、人間と協力せねばならん状態で、アヤカシのお前さんの力を借りても、と言うただけで…」ガックンガックンやられながら。
大嶽丸:「ふん、小物妖怪がよくもそこまでほざいたな! そのお前の言う『人』には出来て、わしには出来んと言うのも腹が立つ! 人ごときに出来て、わしのような大妖怪に出来ぬ道理などあるわけなかろうが!」ぽいっとかわうそを投げ捨てて。
GM/かわうそ:「…いや…でも、お前さんは封印されていたわけだし…」
大嶽丸:「黙れ! まだ言うか! …いいじゃろう。そこまで言うのならば、わしを案内せい」
GM/かわうそ:「…へ?」
大嶽丸:「何を呆けておる? わしを妖怪どもの元へ案内せいと言っておるのだ! 味噌に漬けて頭から、バリバリ喰ろうてやろうか!?」
GM/かわうそ:「へ、へい! ただいまご案内するでよ!」一目散に先に走り出す。
大嶽丸:「…ふん」かわうその後に続いていこう。

GM:目指す先は、山形県羽黒山。金光坊のいる霊山だ…と、そんなところでエゴ:大切な“なにか”/忘却と[SA:妖怪たちを束ねる]を渡しておこう。
大嶽丸:受領します。

▼絆/エゴの変化
大嶽丸:大切な“なにか”にエゴ/忘却を取得。



碧唯:大嶽丸が束ねるのか……。
壱生:とらの役割…かな。
大嶽丸:で、できるのかな?(笑)
碧唯:暴走族の総長のように思えてならないのは気のせいだろうか(笑)。
アラキ:オープニングだけで日付が変わった。果たして、3日で終わるのだろうか?(笑)
壱生:一人当たり30分のOPでしたからねぇ。ミドルシーンが少なければ、きっと…違うか。開始は9時からだったから、もっと長かった(笑)。
大嶽丸:4日の覚悟が必要かもしれませんね(笑)。
GM:長かったのう。…まあ、ばらまくものはここでばらまいといたので、三日で終わらせるよ! 流石に伸ばさないよ、それ以上は!←結果的には、ちゃんと三日で終わりました、えぇ(笑)。


 

■ミドルフェイズ■


●シーン5 『折れない心』   シーンプレイヤー:アラキ   登場難易度:任意

○栃木県/那須町


GM:廃墟と化した那須の町。意識が朦朧としてるが、何とか生きている。変身は解けているので、全裸だがな!
アラキ:くっ、強調された。
大嶽丸:チャンスだ、先生!(笑)
碧唯:もう出ろと!?(笑)
大嶽丸:(明後日の方を見て)いや、別にそういうわけでは…(笑)。
アラキ:「いててて、ひどい目に遭った」起き上がって、アイテム欄にある着替えを取り出す。
碧唯:ああっ、着替えてしまう前に出るか!(笑)
GM:音撃剣は砕かれて、丸腰。その上で怪我をしているとなると、かなりピンチな状態だね。
アラキ:「……父さんのことはともかく、これからどうしたらいいのやら、かなり大ピンチだな」パンツをはきながら。

壱生:アイテム欄にあったのか、着替え(笑)。キャラシート何度も見ていたのに、初めて気が付いた(笑)。
大嶽丸:ほんとだ、ちゃんと載ってる(笑)。
アラキ:こうしておけば、最悪《こんなこともあろうかと》で準備ができる(笑)。
壱生:どんな最悪の場合だ、それは(笑)。
アラキ:全裸で逃げ回ったり、全裸で川を流されたり、全裸で下水道を流されたり。
碧唯:では出てしまおうかな。
大嶽丸:パンツをはいている最中に登場か!?(笑)
碧唯:全部着てしまってからだと、つまらないじゃないか!
大嶽丸:なるほど(笑)。

GM:周りを見てみると、まだ魔の気配は存在しているが、最初ほどではない。どうやら、南下を開始したようだ。このまま行くと、次に火の海になるのは宇都宮だろう。
碧唯:「音撃の鬼気はこっちから漂ってるようだが……おおい無事かね、荒木君!?」

壱生:あ、素直に出てきた。てっきり着替えてからおもむろに声をかけて「えぇもん見せてもろたでぇ?(にやり」とかやるのかと(笑)。
碧唯:アタシを何だと思ってるのかね! ………いいなぁ、それ。
GM:見られた…先生に見られた。牛頭馬頭にしか見せたことが無いのに!(笑)
アラキ:見せてねえ!(一同爆笑)
大嶽丸:牛頭馬頭にしか見せてないってのも微妙だな(笑)。
アラキ:『鵺』のじじいとか『アンダーグラウンド』のじじいとかには見られてるな(笑)。
GM:じじいばかりだね(笑)。
大嶽丸:見られているのはじじいだけか(笑)。
壱生:アラキくんは熟した果実(男限定)がお好きに違いないのですよ。にぱ〜☆
大嶽丸:じじいと視線が合うたびに頬を赤らめる荒木…禁断のカホリが(笑)。
アラキ:女性には見せてないよな、うん。
壱生:…姉さんには見られているかも(ぁ

アラキ:「先生、無事でしたか。……着替え中で失礼」
碧唯:「おお、無事だったようだね荒木君。ふむふむ、さすがに良く鍛えられてるようで結構結構」

大嶽丸:おお、意外と大人で冷静な対応だな荒木。
碧唯:三十代は女性と認識されてないと見た。このシスコンめ!
大嶽丸:いや、もう人に見られるのに慣れてしまったのでは? …いわば、マグロ状態?(笑)

アラキ:「見物料を請求してもいいですか? まあ、いつもの先生に戻ったようで一安心なんですが……」どことなく力ない声で。
碧唯:「そういう君ゃー、酷い怪我じゃないか。あの数の魔物相手じゃ、さすがの荒木君も荷が勝ちすぎたか」とか言いつつ《治癒》をば。
アラキ:「いや、やられたのは、あの荒嵐鬼ってヤツになんですけどね……ああ、どうも」《治癒》に礼を。

壱生:…おぉ、《治癒》が役に立つところを初めて見た…って、演出ですかね? OPも演出戦闘だから、データ的なダメージは受けてないはずだし(笑)。
GM:演出ですね。残念ながら(笑)。
大嶽丸:残念なんかい!(笑)
アラキ:実際にダメージがあったら、《治癒》は断ってたかも(笑)。
壱生:《超逆境》のためにか(笑)。
大嶽丸:そして、《クリフハンガー》のために(笑)。
GM:先生が《治癒》を使っていれば…人間性が減り、最後の最後でまた、奇跡的なヒヤヒヤ感を我々にくれたというのに…残念だ!(笑)
碧唯:あんな綱渡り、毎度毎度演じたくは無いです(笑)。
壱生:倍振りを忘れた時の凍り付くような瞬間が忘れられません(笑)。
大嶽丸:ああ、あの時はマジで固まりましたね(笑)。
アラキ:そんなことがあったのか(笑)。
壱生:倍振り宣言してたのにダイス6個しか振ってなくてねー。あの時は全員が「先生堕ちたー!?」と思った(笑)。
碧唯:はっはっは。先に宣言してなかったら、本当にヤバかったですわ。
GM:いや、あの振り忘れは奇跡でした(笑)。

 この辺の詳細は、ex第79話『錆びたハサミ』を参照です。

碧唯:「荒嵐鬼―――後藤の傍に控えてた男か」《大使》の言葉が思い返されるな!
アラキ:「ええ、ただ……ヤツの仮面を戦いの中で割ったんですけど……死んだ父さんの顔をしてました」
碧唯:「!」
アラキ:「いったい、何がなんだか……」困惑の表情で。
碧唯:「そいつは……君に何か言わなかったかね?」
アラキ:「そういえば、『我が望みは、貴様ら“鬼”をこの世から滅ぼすことよ!』って言ってましたね。……おかしいな、父さんの言葉にしては何か古い言い回しだ……」ふと疑問を抱いた。
碧唯:「なるほど……ある意味納得いく物言いではあるか」妙に訳知り顔で頷きます。
アラキ:「何か知ってるんですか?」
碧唯:「荒木君。アタシが何かを語る前に、君に訊いておきたい事がある」
アラキ:「……なんですか?」
碧唯:「君はまだ諦めてはいないかね? 玉藻前は恐ろしく強い。そしてあの後藤と荒嵐鬼という二人の鬼も。それでも君は、まだ奴らに立ち向かっていく覚悟があるかね?」
アラキ:「……そういえば、諦めるって選択肢もあったんですね」初めて気づいたように。
碧唯:「――――――――」
アラキ:「なんか、何とかしなきゃ、どうすればいいんだ、とにかく戦え! って感じで…そんなこと考えてる余裕がなかったなあ」苦笑する。
碧唯:「ぷ……くくく……あっはっはっはっは! 何だ、アタシが訊くまでもなかったんじゃん! 君は強いね、荒木君。アタシは人からケツを引っ叩かれなけりゃ、前向きになれなかった」
アラキ:「いやあ、今、諦めることに関して、真剣に検討中なんですけどね」
碧唯:「おいおいおい、人がせっかく感心したってのに、速攻で翻さんでくれよ」
アラキ:「まあ、真剣に検討しましたけど、やっぱ諦めるのは止めます」
碧唯:「うん、それでいい。それでこそ荒木君だわ」
アラキ:「ここで諦めたら、鬼になった意味はないし、父さんが関わってるなら、なおさら逃げることはできない」
碧唯:「よし、いい覚悟だ」
アラキ:「それに、ここで逃げ出したりしたら、余りにカッコ悪いですから」自信に溢れた、普段のアラキの笑みを見せる。
碧唯:「そういうことなら、アタシが知りうる限りでの反撃の糸口を教えるよ。まだ確実なモノは何一つ無いけどね」
アラキ:「反撃の糸口? さすが先生、もうそんなものを見つけたんですか!?」
碧唯:「人づてだけどね。アタシに今回の件を教えてくれた霊媒師が、新たなキーワードを伝えてくれた。“継承が成されること”、“妖狐を地に縛り付けること”、“異なる者たちが手を取り合うこと”だそうだ。これがきっと、玉藻前を倒す手がかりになる」
アラキ:「なんか、抽象的でよく判らないキーワードですね。まあ、予言なんてそんなもんかもしれませんけど」
碧唯:「地に縛り付けることは結界か何かでの足止め、手を取り合うのは昔みたいに人と魔が協力するとか、そんな推測は出来る。問題は“継承が成されること”なんだが……これについて、もしかしたら関係があるかもしれない情報がある」
アラキ:「ええ、“継承が成されること”ってのが判りませんよね。……情報?」
碧唯:「君は荒嵐鬼が自分の父親だということを知ったんだったね」
アラキ:「……ええ、あれが父さんだとは、今でも信じたくないんですけどね」
碧唯:「今の荒嵐鬼が何を考えて行動しているのかは、荒嵐鬼本人にしか量り知る事はできまい。だが、彼が如何にして今のポジションに着いたのかは、アタシは知ってるよ」
アラキ:「えっ?」
碧唯:「ま、これも人づてだけどね。君の父親…荒木明信は、鬼として玉藻前の眷属と戦った事があったんだよ」そう切り出して、《大使》から教わった荒嵐鬼の辿った経緯を伝えます。
アラキ:「……じゃあ、父さんは妖狐の音撃剣に操られてるんですか?」
碧唯:「その可能性は非常に高いね。君も彼の古い言い回しを不審に思ったろう? あれは荒嵐鬼の口を借りて、玉藻前が喋ってるのかもしれない。そして『鬼を滅ぼす』という物言いも、自分の眷属を滅ぼし、自分のカケラをも武器として使おうとした鬼達に対する恨みからなのかもしれないね」
アラキ:「なるほど、玉藻前の眷属なら、玉藻前の復活に力を貸すのは当然ですしね。……でも、父さんが鬼だったなんて、知らなかったなあ」
碧唯:「息子に心配をかけたくなかったのかもね」
アラキ:「ええ、そうかもしれませんね」

壱生:たぶん、瀬奈(*)も知らなかったなぁ(笑)。
アラキ:父親が正気に戻った時、姉のことは何と説明したらいいんだろうか?(笑)
壱生:きっと、説明の暇もなく息絶えると思います。それか、『実は父親は気付いていた』パターンかも(笑)。

(*)アラキの姉に当たる女性。色々と複雑な事情があるので、詳しくは『聖者原罪』の第6話『背徳の聖母』参照です。

アラキ:「……ところで、先生はこんな情報を誰からもらったんですか? おやっさん辺り?」
碧唯:そう聞かれて、一度荒木から目線を逸らして空を見上げ。「“組織”だよ。正確にはその大幹部《大使》から、ね」
アラキ:「……まあ、日本を滅ぼしても“組織”にメリットはないでしょうから、理解できる話ですけど…なんか、妙な気分ですね」嫌な顔をして苦笑する。
碧唯:「“組織”の《大佐》である後藤は、“組織”に対して造反したんだそうだ。今回の一件、全部彼の独断らしいよ」
アラキ:「これも、“異なる者たちが手を取り合うこと”になるんでしょうかね?」
碧唯:「だとしたら面白いかもしんないね」
アラキ:「それで、これからどうしましょう?」
碧唯:「これはまだ勘の域を出ないんだけどね。玉藻前復活の場に揃っていた面々は、偶然ではなく後藤の策によって集められた節がある。物事には因縁という物がある。玉藻前を復活するために集められた要因は、きっと玉藻前を滅ぼす要因にもなりうるはずさ」
アラキ:「なるほど。一理ありますけど、あの正体不明のヒーローとか、陽火人から解放された大嶽丸と共闘するのは大変そうですね」
碧唯:「そこでさっきの“継承が成されること”という話に戻る。あの場に居た面々で、誰かから何かを受け継いで戦ってきた者と言えば―――分かるんじゃない?」
アラキ:「……って、俺ですか!?」
碧唯:「何かあるはずなんだ。君が師匠、もしくは父、荒木明信から受け継ぐべき何かってのが、ね」
アラキ:「父さんが、師匠が受け継ぎ、俺に伝えようとしていたものか……」
碧唯:「さし当たっては君の得物の音撃剣なんかだろうが……そういえば、君の音撃剣はどうしたのかね? 見当たらんようだけど」
アラキ:「はははは、実はぶっ壊されちゃいまして」頭を掻く。
碧唯:な、なんだってー!? ってこたー、今の荒木君って丸腰なわけ!? 継承云々以前にヤバいじゃんかよー!」

GM:そりゃあ「なんだってーっ!?」だよなあ(笑)。
壱生:まぁ、碧唯先生視点では「切り札(かもしんない)の武器がぶっ壊された!?」でしょうからねぇ(笑)。

アラキ:「おやっさんに連絡して、新しいのを調達しないといけませんね。ちょっと電話してみます」
碧唯:「早いとこ頼むわよ。丸腰んとこ襲われてやられちゃったら、玉藻前と戦うどころじゃないんだからさ」
GM:では、電話をかけると『鬼ヶ島』は留守のようです。但し、荒木にメールが入っているね。おやっさんからだ。
アラキ:「確かに、それはヤバすぎる。……あれ、メールが」メールを開く。
GM:埼玉県の加須に、関東の鬼が集結。その後、宇都宮方面に北上…九尾の軍団を迎え撃つ旨が記されている。おやっさんも、久方ぶりに現場に復帰することになったそうだ。

碧唯:そして“組織”絡みの件に必要以上にツッコまない、荒木君の空気読み技能に感謝。
アラキ:突っ込むと更に長くなると、PLが空気読んだ結果でもありますが(笑)。《大使》なら、誰と接触とっても不思議ではないので、不自然ではないですし。
壱生:…最終ラインは草加インターだけど、出来れば宇都宮前で食い止めたいですね。このままではおやっさんを初めとして、大勢の“鬼”や半魔が犠牲になる。

アラキ:「鬼の集結か、おやっさんまで……文字通りの総力戦だな」
GM:無事ならば、合流するように、と締められている。
アラキ:「先生、埼玉の加須に鬼が集結してるんで、俺も合流します。たぶんそこなら新しい武器も手に入るでしょうし」
碧唯:「あいよ。ならアタシも同行させてもらうわ。何らかの力にはなれるだろうし、それに『鬼ヶ島』のおやっさんに聞いてみたいこともあるしね」
アラキ:「わかりました。ウチの組織なら、玉藻前の情報も手に入るかもしれませんからね」

GM:では、二人とも加須に向かうということで。絆等、あればどうぞ。
碧唯:荒木に絆/信頼を。
アラキ:では、先生に絆/連帯感を。

▼絆/エゴの変化
アラキ:碧唯に絆/連帯感を取得。
碧唯:アラキに絆/信頼を取得。



碧唯:荒木君、いつのまにか頼もしくなっちゃって……。
GM:最終回だからね(笑)。
アラキ:実は、先生からの質問では『父親と戦う覚悟』を問われると思ってて、諦めるかどうかの質問は予想してなかった。PLも諦めると言う選択肢は想定外だったので、ああいう回答になってしまった(笑)。
碧唯:だけど予想以上に荒木が頼もしマッスルだったので、一気に父親の情報を開示しました。
アラキ:父親の事を聞かれたら、もうちょっと取り乱す予定だったんですけどね(笑)。
壱生:けど、あまり負けモードにはならなかったね、誰も(笑)。落ち込むどころじゃない状況だったのもあるけど(笑)。
GM:まあ、振るものは振った! 後は流れるように行く…かな?



●シーン6 『微かな光明』   シーンプレイヤー:壱生   登場難易度:任意

○栃木県/那須郊外


GM:さて、那須を出たところで、シーンが終わっていたわけですが。
壱生:ひとまず、坂本さんをどうにかしないといけないんですよねぇ…その前に何かあるかな?
GM:君たちは南に向かっているのですが、逆方向。北上して、那須方面に向かう軍用車両の一段とすれ違いますね。
壱生:自衛隊ですかね。
GM:退魔戦車や兵員も積んでいますので、あなたの知識なら、JABFだと判るでしょう。
壱生:「…………」取りあえず、今は黙って見送るしかないなぁ。
GM/研究員:「急がないと、この辺も戦場になりそうだな…」その様子に、ポツリと洩らします。

碧唯:那須はもう終わりだろうな……水芭蕉の湿原がー。
壱生:壊すとしたら、人間の街に集中するんじゃないですかね。水芭蕉の湿原ってよく知らないけど、自然その他はわざわざ壊そうとしないというか、関心ないんじゃないかと。
アラキ:JABFの爆撃とかが始まると、その辺もヤバいかも。

壱生:坂本さんに目を向けます。まだ放心状態?
GM:最初よりは、幾分元気を取り戻していますが、目が死んでますね。この件すべてが自分の責任ではないといえ、その一端を担ってしまったというダメージは拭いきれていないように見えます。
壱生:「(…どうしようか…何とか彼に立ち直ってもらわないと…)」少し声をかけてみようかな。
GM:どうぞ。
壱生:「あの…坂本さん」
GM:坂本はゆっくりと君の方を向く。
壱生:「あー…その…」実は、説得のための台詞を思いついてないんだなぁ。

碧唯:麻那さんの巧みな弁舌が振るえないキャラその1、壱生(笑)。その2は未琴だな。
壱生:やり方次第なんですけどねぇ、難易度は確かに高いです(苦笑)。

GM/坂本:「鉄君…」
壱生:「えーと…ですね。…坂本さんは、ご家族とかは?」
GM/坂本:「…妻がいるよ、東京に。病気なんだ」
壱生:「…例の研究は…もしかして、そのために?」
GM/坂本:「…うん…何だか、特殊な病気らしくてね…医者にも治せないんだ。…僕も、科学者の端くれだ。もし、自分の研究で、妻が救えたら…そう思って、この研究を始めた」
壱生:ここまでは予想通り。これをとっかかりに説得できる…と良いなぁ。
GM/坂本:「リスクがあることは、判っていたんだ…でも! …私は、何ということをしてしまったのだろうか…。誰も救えないどころか…それ以上に、罪も無い人を死なせる結果になってしまうとは…!」
壱生:言おうかどうしようか少し逡巡して。「…あの妖怪と後藤さんは、これから日本を滅ぼす、というようなことを言っていました…」
GM/坂本:「…主任は、最初から…それが目的だったんだろう…」
壱生:「…さっき自衛隊と擦れ違いましたが…恐らく止められないでしょう。遠からず、東京も戦場になると思います。このまま何の手も打たなければ、数知れない被害者が出るでしょうね」
碧唯:坂本に責任が無いとは言わんが、ただの人間にはどうしようもない状況だったんだよなぁ。
壱生:坂本さんの様子を見ながら、言葉を紡ぎます。あまり追い詰めるわけにもいかないので、そこは慎重に。
GM/坂本:「…今さら、私に出来ることなど…何もありはしないよ。鉄君も見ただろう。あの化け物を! 私が逆立ちしたって、あれを止められるはずが無い。…私に、できることなど…」
壱生:「まず、何よりも復活した妖怪をもう一度封印する必要があると思うんですが…坂本さん、あなたは…後藤主任が計画していた『三重結界』について知っていますか?」
GM/坂本:「…三重結界…ああ、あの理論…! いや…それでも…」その話に、一瞬、坂本の目に輝きが戻りますが、すぐに曇ります。
壱生:「僕は新参だったので、計画の概要くらいしか知りません。でも、その結界を利用できれば、妖怪を封じ直すことが出来るかも知れない…」

碧唯:反撃の手段を自分が持っていると自覚させれば、立ち直るきっかけになるかな?
壱生:たぶん、もう一押し二押し必要かと。

GM/坂本:「…鉄君。確かに、あれならば、九尾の狐を封じることが出来るかもしれない。…しかし…問題があるのだよ…」
壱生:「…どんな問題でしょうか?」
GM/坂本:「…三重結界を作ることは、今の技術でも不可能ではない。だが、それを支える霊力を持つ存在と、なによりその装置を作り上げる施設が必要だ。やつが日本を破壊しつくす前に完成させるには、それなりの人員も必要になる…」
壱生:「霊力を持つ存在…とは、例の宝玉や宝剣のような?」
GM/坂本:「うむ。そういう代物ならば、あるいは」
壱生:「…それに関しては、ひとまず置いておきましょう。施設と人員の方は…本社に事情を説明して、何とかならないでしょうか?」
GM/坂本:「この混乱では、どうかな。本社の連中ならば、日本撤退すら考えるかも知れん」

碧唯:もしかしてアタシは動力源候補ですか!?
壱生:妖怪たちの方かも知れないと思ってますが、PCが頑張るというのもありそうかなと(笑)。
碧唯:メルキゼデクジャパンの長浜社長は魔物大嫌いだから、玉藻封印の手段になるなら力を尽くしてくれないかなぁ(笑)。
壱生:協力した後で素性の知れた半魔を抹殺、とか言わなければ頼むんですけどねぇ(笑)。
碧唯:それは物凄くありそうだ(笑)。
壱生:私が長浜なら、事件収束後は身元の割れた半魔を暗殺しますよ(笑)。
大嶽丸:こわっ(笑)。
アラキ:アラキなんかは、既に割れてそうな気がする(笑)。
壱生:アラキの場合は武士が「対魔物組織」であることが理由で見逃されてるんだと思います。深刻な利害対立が起こらない限り、放置した方がトラブルにならないと考えてるんでしょう。
アラキ:確かに、MMMとはぶつかる理由がないですからね。
壱生:その気になればいつでも潰せる、というのもあるでしょうけど。そのためには、MMM側もかなりの損害を覚悟しなければならないから。

GM:ではちょっと、〈情報:企業〉で振ってくれませんかね。
壱生:情報屋込みで(ころころ)達成値21。
GM:まずは、メルキゼデクの動向。メルキゼデクは当座の間、この件の隠蔽工作を行い、無関係を装う気でいます。戦いはJABFというプロが出動する事態になった以上、彼らに任せて様子を見る気です。その間、日本のいる幹部たちは、日本を離れるつもりでいるようですね。
アラキ:死霊課に通報するんだ(笑)。
GM:もう一つ。例の三重結界装置の試作型が、日本に存在しています。まだ、起動できる状態ではありませんが、手を加えれば使えるかもしれません。
碧唯:そりゃ試作機くらいはあるか。建前上はそれがあってこその九尾活用だったはずだし。
GM:まあ、そんなわけです。試作型が存在しているのは、宇都宮の工業団地内にあるメルキゼデクの工場。これから、戦場になりかねない場所だ。
壱生:つまり、「装置を完成させるための施設と人員」に関しては、ほぼクリアされてると考えて良い?
GM:そうなりますね。
壱生:では、坂本さんに。「…実は、研究所で関連書類を少し読んだんですが。結界装置の試作品があるらしいです」
GM/坂本:「…なんだって?」身を乗り出して、話を聞こう。
壱生:「宇都宮の工場に…たぶん、上を説得するために作ったんでしょうけど。ほぼ完成された状態で存在するそうです」
GM/坂本:「それが起動できれば、確かに何とか出来るかもしれない…だが、宇都宮はすぐに戦場になってしまうのではないかね!?」
壱生:「自衛隊が突破されれば、恐らくは。だから一刻も早く工場へ行って、装置を手に入れないと…」
碧唯:準備するための時間をどうやって稼ぐかだな。
GM/坂本:暫し考えてから。「…ここから一番近い社の施設まで、20分もあれば行ける。そこでトラックに乗り換えよう。工場から、装置を運び出さなくては!」
壱生:「そうしましょう。僕も手伝いますよ」これ以上押す必要はないかな、これは。
GM:坂本は希望が見えてきたのか、活力が戻ってきたように見える。
壱生:「後は…肝心の“霊力を持つ存在”に協力を求めるだけか…」
GM/坂本:「君! 近くの施設に走らせるんだ! 早く!」ハンドルを握る研究員に言い、自動車を走らせる。

▼絆/エゴの変化
壱生:坂本忠雄に絆/共感を取得。



碧唯:今のところ、各PCが合流する状況にはなりそうもないな。
大嶽丸:そうですねー。
壱生:後は、碧唯先生のシーンに登場して合流しようと思います。大嶽丸の行方は、こっちからでは知りようがないし(笑)。抜け道はないこともないけど、まずは様子を見よう。
碧唯:そうか、結界で九尾を捕らえようとするなら、決戦の場になる加須に来るべきなんだな。
大嶽丸:次のシーンがどう流れていくかによるけど、今の所は合流する手立てが思いつかない(笑)。
アラキ:いや、加須から宇都宮に攻め上る予定では?
碧唯:日本妖怪の軍勢も加須に来ることになるのかな。
壱生:まず宇都宮で足止めしようとして負けて、最終的に草加を突破されてゲームオーバーになるのは聞きましたが…加須ってどこ?
GM:栃木の南。埼玉県中部の地名です。
碧唯:宇都宮よりも東京から離れてるんですかね。
GM:いいえ、宇都宮より東京よりです。
碧唯:おっと、間違えてた。
GM:順番で言うと『北)那須→宇都宮→加須→草加→東京(南』という感じで。
壱生:(地図を見て)…栃木と埼玉の地名だったのか。やっと理解した。



●シーン7 『妖会合』   シーンプレイヤー:大嶽丸   登場難易度:任意

○山形県/羽黒山


GM:君は山形県羽黒山にやってきた。ここは羽黒山金光坊のいる洞の中だ。
アラキ:山形って、むちゃくちゃ遠いような……間に合うのか?(笑)
GM:まあ、妖怪だから(笑)。
大嶽丸:「ここに来るのも千年ぶりかのう…しかし、それ程懐かしく感じんのは何故かのう?」顎をさすりながら。
GM/金光坊:「…はて…少し前に会ったと思うがな……む。おぬし…花樫陽火人はどうした?」
碧唯:大天狗、ズバリと核心突いてきたな(笑)。
大嶽丸:「花樫陽火人? それは人の名前ではないか。わしが人間など知っておるわけがなかろう」
GM/金光坊:「…ヒトの束縛から離れ、自由を得たか。…面倒なことになったようだな」金光坊がそう言うと、周りにいた烏天狗たちも事情を悟ったようだ。急に剣呑な雰囲気になるな。
大嶽丸:「金光坊、貴様といいそこのかわうそといい、先ほどから訳のわからんことばかり言いよる。一体、その人が何だというのだ?」
GM/金光坊:「貴様が昔のように自由を得たというのなら…玉藻前と同じく、我らにとって大きな敵が蘇ったということに他ならぬわ」
大嶽丸:「ほう、ならばどうする?」

碧唯:何だか物騒な話になってきたな……。
壱生:大嶽丸一人で切り抜けられるんでしょうか、ここ?
碧唯:しかし他のPCが登場するのは、果てしなく難しいシーンですよねぇ(笑)。
アラキ:ワープできないキャラには無理ですね(笑)。
壱生:登場そのものは可能なんですが…登場して何をすればいいのかが(笑)。
大嶽丸:まあ、ここに大嶽丸がいることを知っている人自体がいないからな(笑)。
アラキ:携帯電話を通じて登場……電話持ってないか(笑)。
壱生:…電話そのものは持ってるんじゃ? 大嶽丸は変身しても服破れないでしょ。
碧唯:しかし大嶽丸に連絡を取る理由も特に無く……。

GM/金光坊:「…この地を救ったのは『花樫陽火人』という人間であり、お前は俺と共に在った…それ故に、ヒトと魔の間に立てるものと考えていたが…貴様は、昔と変わらぬ悪鬼。…ここで退治て、戦の前に血祭りにあげてくれるわ!」
碧唯:ひいいい! 大変なことに!
GM/金光坊:「…これ以上、厄介な相手が増えられても堪らぬからな! 覚悟せよ!」金光坊の命令で、一気に烏天狗が飛びかかってくる。
大嶽丸:「面白い。ちょうど、訳がわからずイライラしておった所だ。なら、やるかよ!」
GM:では、戦おうとした時に、かわうそが「大嶽丸大嶽丸!」と。
大嶽丸:「なんじゃい、かわうそ。わしの側におっては貴様など命がいくつあっても足りぬぞ。さっさと、いね」
GM/かわうそ:「お前さんこそ、この数とやって無事ですむものかね。こっちだこっち! 皆の衆の頭が冷えるまで逃げるのが先じゃあ!」
大嶽丸:「なんじゃ、貴様? なぜ、貴様がわしを助けようとする? わしが貴様達にしたことを忘れたのか?」
GM/かわうそ:「そんなこと言っとる場合か! 行くぞ!」かわうそが先に走り出す。
大嶽丸/?:「(大嶽丸、逃げて…)」

壱生:記憶の残滓という演出だろうか。いいのかな?(笑)
大嶽丸:自由魂陽火人!(笑)
アラキ:残留思念か(笑)。
GM:良くは無いが、やってしまったならしょうがない(笑)。

大嶽丸:「なんじゃ? 誰じゃ? ええい、仕方が無いのう」と、かわうその後に続きます。
GM/金光坊:「逃げたか…まあ、良い。これより、我ら宇都宮に攻め上る! 九尾に一番槍をくれるは、我らぞ!」


○羽黒山/山中

GM:そんな声が聞こえた後で、場所を移して逃げている最中。「ここまでくれば、仲間も追ってこんだろうよ」と、かわうそ。
大嶽丸:「…貴様。なぜ、わしを助けた? これで貴様は裏切り者だぞ。こんなことをして、何の得がある?」
GM/かわうそ:「うむ…仲間はああ言っておったが、わしは違うと思うてなあ」

碧唯:かわうそが取っ掛かりになってくれるのか。
壱生:大嶽丸からは折れない以上、かわうそが仲介になる他ないでしょうけども。こっちからも何とか働きかけたいところですねぇ。

大嶽丸:「違うだと? 一体何がじゃ?」
GM/かわうそ:「お前さん、変わったんだと思うよ。昔の大嶽丸なら、それこそわしを頭から味噌つけてバリバリやっとるだろうし、わざわざ山まで付いてこんかったろうに」
大嶽丸:「わしが…変わったじゃと? 馬鹿な…」
GM/かわうそ:「お前さん…ヒトのことを、すっかり忘れちまったようだが。それでも、忘れんで残っているもんもあるんじゃないかね? …花樫陽火人っちゅうヒトのことを、なんもかんも忘れちまったかね?」
大嶽丸:「わしが…忘れた? 花樫陽火人……?」
GM:さて、大嶽丸。ちょっと、エゴ/大切な何かで振ってみてくれないかね。
大嶽丸:プラス修正はあるでしょうか?
GM:今はない。
大嶽丸:了解。(ころころ)達成値18。
壱生:あー、足りないかぁ。
GM:エゴのままだが、一つ。君の頭の中に、過去の情報が流れ込んでくる。十年前から、自分が誰かと一緒にいたこと。色々あったが、そいつと生きてきたこと…それでも、名前が思い出せない。
大嶽丸:顔が黒く塗り潰されている状態かな?(笑)
GM:そんな感じで。
大嶽丸:「うぅ…頭が…誰じゃ…こいつ? …だが、わしはこいつを…知っている?」
GM/かわうそ:「…なあ、大嶽丸よ。…お前さんがイライラしとるのは、つまらないからじゃないのかね? 手に入れた自由などよりも大切なもの、本当はあったんじゃないのかね?」
大嶽丸:「手に入れた自由よりも…大切なものじゃと…?」
GM/かわうそ:「わしは、そいつがお前さんを変えたんだと思うよ。…さて、大嶽丸。ここからが問題じゃ。お前さんは、これからどうする? このまま自由を満喫するかい?」

碧唯:かわうそ、いい奴だなぁ。
壱生:「うしとら」のイヅナを思い出します(笑)。さて、GMばかりに説得を任せるのも何だし、こっちからも少し引っ張ってみようかな?
GM:登場は自由でいいですよ。

壱生:では。大嶽丸が返答に詰まっていると、不意にポケットの携帯が鳴り出す。…もっとも、大嶽丸は携帯の使い方を知らないかも(笑)。
大嶽丸:「…誰じゃい!」訳のわからない苛立ちをぶつけるように(笑)。

碧唯:今の大嶽丸、携帯の使い方分かるのかな(笑)。
壱生:かわうそは知ってるかなぁ?(笑) それか、身体が覚えているとか。
大嶽丸:いえ、陽火人が使っているので知っています。でも、どうして使えるのかとは疑問に思うかもしれないけど(笑)。
GM:かわうそは文明の利器を見るたびに正気度チェックを行うくらいの未開人(笑)。
碧唯:旧約の『森の乙女』は、文明の利器に触れてるだけでダメージ食らう難儀なアーキタイプじゃったのぅ……。

壱生:「あ、あの…もしもし。陽火人くんですか?」と、気弱げな男の声が。
大嶽丸:「誰が陽火人じゃ! わしは大嶽丸様じゃい!」
壱生:「うわわっ!? 驚いた…いきなり大声出さないでくださいよ」
大嶽丸:「(わしは、なんでこの奇妙な箱の使い方を知っているんじゃ…?)」
壱生:で、液晶画面を見ると『鉄さん』と表示されている。

GM:もうすっかり陽火人とは番号を交換するくらいの友達だったのですな(笑)。
壱生:まぁ、そんな感じだったということに(笑)。お互いに正体は知らなかったのですが(笑)。
大嶽丸:ちなみに前回のことは、陽火人のことを除いて、憶えていてもいいのでしょうか?
GM:今のチェックで思い出すだけは思い出していい。
大嶽丸:了解。
碧唯:あくまで『陽火人のこと』だけは思い出せない、と。
GM:そうなりますね。

大嶽丸:「ん? お前はうだつの上がらない、いかにも小心者っぽい男か」
碧唯:歯に衣着せろ大嶽丸(笑)。
壱生:「あの…これ、陽火人くんの携帯ですよね? 花樫陽火人くんは、そこにいないんでしょうか?」
大嶽丸:「そんな奴は、ここにはおらんぞ」
壱生:「え…えぇと、オオタケさん? あなたは陽火人くんとは、どういうご関係で?」
大嶽丸:「知らん! わしの方が聞きたいくらいじゃい!」
GM/かわうそ:「ええい、話が進まんのう」かわうそが大嶽丸の手から携帯を奪う。

碧唯:かわうそ空気読んだ(笑)。
アラキ:待て、正気度チェックが必要じゃなかったのか?(笑)
GM:今この瞬間に、かわうそマーク2に進化したのだよ(笑)。
碧唯:アイディアロールに失敗して、「会話が通じる不思議な箱」程度にしか認識しなかったと(笑)。

壱生:「困ったなぁ…宝剣とか玉藻前について、いろいろ相談したかったのに…」と声が漏れ聞こえる。
GM/かわうそ:「宝剣? 玉藻前? もう少し、その辺を詳しく聞かせてくれんかのう」
大嶽丸:「なに! 宝剣じゃと!? 貴様、知っていることを全てわしに話せ!」かわうそから携帯を奪い返す(笑)。
壱生:「え、いやあの、陽火人くんじゃないと言っても判らないかと…ていうか、あなた一体何者なんですか?」と、この期に及んでボケてみる(笑)。壱生視点では、前回「玉藻前が陽火人に何かした」までは判っても、魂の封印云々までは判らなかったのでねー。
大嶽丸:「小僧…二度は言わん。死にたくなければ、貴様が知っていることを全て吐かんかい!!」と、地獄の鬼もかくやという恐ろしいドスの聞いた声で(笑)。
壱生:「ひ、ひぃいっ!? 話します話します! だからもう少し穏便に…!」電話の向こうでぺこぺこと謝る気配(笑)。
大嶽丸:「む、むう。仕方がないのう…。よし、それでは話してみるが良い……」
壱生:「えぇとですね…復活した妖怪『玉藻前』が、陽火人くんの持っていた『大嶽丸の宝剣』を奪ったんです」
大嶽丸:「そのことは知っておる。それで、他に貴様が知っておることは何だ?」
壱生:「玉藻前が行きそうな場所は判ったんですが、彼女(?)の動きを止めるために霊力を持った器物が必要みたいで…もしくは“強い霊力を持った誰か”でも良いんですが。そういうわけで、陽火人くんに協力してもらいたかったんですけど…」
大嶽丸:「…なるほどのい。玉藻の動きを止めるためには強い霊力が必要か…カカカ…いいだろう、小僧。わしがその力を貸してやる!」
壱生:「…もしもし、オオタケさん? えぇと…僕の話、ちゃんと聞いてました? 普通の人に来てもらっても危ないだけなんですが…」
碧唯:この期に及んで(笑)。
大嶽丸:「誰がオオタケじゃい! わしは大嶽丸じゃ! 泣く子はもっと泣く、あの大妖怪大嶽丸様じゃい!!」
壱生:「え…えぇっ!? オオタケさんじゃなくて、大嶽丸ぅっ!?」
大嶽丸:「カカカ…ようやく、わかったか」
壱生:「わわわわ、判りました! 玉藻前は宇都宮と加須を通って草加へ向かうようです。出来れば急いで来てください!」
大嶽丸:「そうか。すぐに行ってやる。ただし小僧、最初に言っておく」
壱生:「はい?」
大嶽丸:「もし、わしが力を貸してやったにも関わらず、失敗などしおった時は…」
壱生:「…と、時は?」
大嶽丸:「体中に味噌をこすり付けて、頭から喰ろうてやるからのう! カカカ!」と、上機嫌な声で。
壱生:「は、はいぃぃっ!!」ぷつっ、つーつーつー…。

大嶽丸:大妖怪って自分で言うと、酷く安っぽいな(笑)。
碧唯:何か可愛いな大嶽丸(笑)。
アラキ:アホの子ですな(笑)。
碧唯:これで壱生と大嶽丸は合流か。
壱生:ひとまず、現場に来られるように誘導はしました(笑)。
アラキ:でも、このままだと[SA:妖怪たちを束ねる]が達成できないのでは?
碧唯:単独のまま動いても、SA達成にはなりそうもないですね。
壱生:宇都宮にも妖怪たちは向かってるので…後は現地でどうにか。
碧唯:険悪なムードのまま別れてるから、取り持つのは大変そうだ。
壱生:…それ以前に、現地のJABFとうっかり同士討ち、なんて事にならないようにしないと。たぶん、宇都宮であっさり敗退するのは人と妖怪が共同戦線張れなかったからだろうし。

大嶽丸:「(カカカ、これで玉藻の動きさえ止めれば、宝剣を取り戻すことも容易いわい)」
GM/かわうそ:「宇都宮…仲間たちも宇都宮に行く、言うとったな」
大嶽丸:「ん? そういえば、そんな事を言っておったのう」
GM/かわうそ:「…仲間だけで行っても、おそらくは九尾を倒せん。…きっと、危ない目に遭う。…のう、大嶽丸…向こうでなんぞあったら…仲間たちのことを助けてやってくれんか…」
大嶽丸:「…ふん。わしには関係ないわい。なぜ、わしがそんな事をせねば…」
GM/かわうそ:「…どうしても、駄目か?」
大嶽丸:頭の中で、いつかの記憶がフラッシュバックする。

「大嶽丸、お願いだ…ぼくに力を貸してくれ! ぼくに皆を助ける力を!」

大嶽丸:「…ち、そんな目でわしを見るな。わしは宝剣を取り戻すために行くんじゃい! …だが、玉藻の奴がわしにちょっかいをかけてくれば、わしは奴を倒しちまうがのう」
GM/かわうそ:「おう…おう! それでもええ!」そう言って、かわうそは大嶽丸の肩に掴まる。「さあ、宇都宮に出発じゃ!」
大嶽丸:「ふん、わしに命令をするな! 言っとくがな、貴様が振り落とされようとわしは気にせず先に行くからな。死にたくなければ、しっかり掴まっておれ!」

GM:ではここから先、かわうそは大嶽丸の所持するアイテムになります。
大嶽丸:マスコットか(笑)。
碧唯:かわうそーっ!?(笑)
壱生:アイテムなのか(笑)。まぁ、エキストラじゃないから攻撃対象にされない分、安全ではある(笑)。
碧唯:《破壊音波》でプチっと。
壱生:敵にエトランゼが居なければ、大丈夫(笑)。
大嶽丸:このセッションが終了したら、経験点5点払おうかな?(笑)
GM:で、アイテムとしての効果ですが…規定のAGPを支払うことで、一度だけHA《遠くからの声援》を使用できます。
大嶽丸:おお、そいつは凄い!
碧唯:うおおおお!? これはデカい!
壱生:ほほぉ。確かに強い。
アラキ:かわうそつええええ!
碧唯:こういうギミックって、キャンペーンならではって感じですね。
壱生:支払うのは愛? 罪?
GM:愛を渡して、使用することになります。
壱生:かわうそにAGPを渡すのか、それとも大嶽丸の持つAGPを使うのかってことですが。
GM:ああ、渡す対象は大嶽丸で。アイテムなので。
壱生:なるほど、了解しました。
GM:使用のタイミングなどは、大嶽丸が最終的に決定することになります。
大嶽丸:了解です。

▼絆/エゴの変化
大嶽丸:かわうそに絆/連帯感を取得。


アラキ:難しいよなあ、大嶽丸で妖怪たちを束ねるロールプレイをやるのは。
碧唯:唯我独尊キャラですからねぇ。
壱生:理詰めでどうにかするのはまず無理そうなので…闘いの中で解り合うくらいしか思いつかないなぁ(笑)。
碧唯:何気にサブマリンさんは一番難しい要求をされてるんじゃなかろうか(笑)。
大嶽丸:結構つらいっス(笑)。やっぱり、陽火人が表に出ている方が、楽ですね(笑)。
GM:昔とは違う…というところを皆に見せるロールプレイをして、妖怪たちを束ねるようになってもらう…そういう変化が見られるのが最終回。
壱生:闘いながら、ピンチになった味方妖怪たちを(無意識の内に)救うとかして、信頼を得るとか。最初から信頼を得るのは無理だから、そうやって徐々に印象を変えていくしかないかなと。
碧唯:羽黒山では売り言葉に買い言葉になってしまったのは、やむを得ませんでしたしね。
壱生:うん。あそこであっさり頷くようじゃ、大嶽丸らしくない(笑)。
GM:さあ、ちょっと巻いていきますぜ。
壱生:急がないと、ミドルが終わらない(笑)。
大嶽丸:今日も1シーンに1時間かかってますからね(笑)。
壱生:何より、アラキは父親の剣を継承するメインイベントもありますしね(笑)。
大嶽丸:ですね(笑)。



●シーン8 『継承者』   シーンプレイヤー:アラキ   登場難易度:任意

○栃木県/那須町


GM:同行するなら、先生もいますね。
碧唯:もちろん付いていきますさ。
GM:場所は加須。これから集まった鬼たちが、宇都宮に北上するところですね。おやっさんはワゴンに乗り、他の鬼たちと作戦会議をしています。
アラキ:「おやっさん!」見つけて声をかけます。
GM/おやっさん:「おお、無事だったか! 那須は大変なことになったようだからな。もしやと思っていたが、よく生きていた」
アラキ:「ええ、なんとか……すいません。止められませんでした」
GM/おやっさん:「たった1ラウンド取られたところだろう。まだまだ、これからだ。しょげるのには早すぎるぞ」
碧唯:「アタシも同行させてもらってるよ。しかし壮観な眺めだねぇ、こんだけの鬼が集まってるってのはさ」
GM:おやっさんは先生に一礼すると「…まさか、こんなことになるとは思いませんでした。…なんとしても、奴を止めなければ、な…」
アラキ:「……それと、鬼を襲っている『弦の鬼』の正体が判りました」
GM/おやっさん:「…そうか。…聞こう」
アラキ:「……俺の父親でした。今は『荒嵐鬼』と名乗っていましたが」
GM/おやっさん:「…やはり、か…。弦の鬼と聞いた時に、まさかと思っていたが」
碧唯:「その物言いからして、薄々感づいていたって感じだね」
GM/おやっさん:「…はい。魔裂鬼に荒木を託された時から、この日が来ると思っていました」

壱生:おやっさんの口調が変わった!?
GM:いや、先生相手だから(笑)。
壱生:あぁ、びっくりした。アラキ相手に敬語使ったのかと思った(笑)。
アラキ:先生に敬語を使うおやっさんに違和感があったが、よく考えたら先生の方が遥かに年上だからか(笑)。
碧唯:年上とか言うレベルですらないですけどね(笑)。
アラキ:実は、おやっさんの担任だった時期があったりして(笑)。
碧唯:流石にその頃は別の土地にいましたよ(笑)。
大嶽丸:何というか…こういう会話聞いていると、本当に最終回が近いんだなと言う感じがする(笑)。

碧唯:「とりあえず那須であった事を伝えておくよ。そちらが九尾復活以外の情報をどれだけ掴んでるか分からないしね」という訳で、那須であった一部始終を、おやっさんにかくかくしかじかと。
アラキ:「おやっさん……事情を聞かせてくれませんか? あの音撃剣も含めて」
GM:おやっさんは頷いて。「…荒木。今までお前も知らなかっただろうが、お前の父…荒木明信は鬼だ。魔裂鬼の師であり、俺の恩人でもある、最強の鬼だ。家族には、秘密にしていたようだがな…まあ、好んでこの世界の話を話す者はいないだろう。家族に余計な心配をかけまいとしていたのだろうな」
アラキ:「ええ、それは解ります」
GM/おやっさん:「…お前が聞いた通り、妖狐との戦いは熾烈を極め、人員の補充に四苦八苦していた時期がある。その過程で…音撃剣『怨雷』は生み出された」
碧唯:「さすがにちょっと早計だったかもね。殺生石のカケラを音撃剣に組み込むってのはさ」
GM/おやっさん:「…『怨雷』を作ることに、私や先代の荒雷鬼は反対した。“鬼”というのは生き方であり、このようにして生きる覚悟を体現する存在なのだ、と。…しかし、計画は断行された。その後の悲劇は、知っての通りだ」
アラキ:「やはり、父さんは『怨雷』に操られてるんでしょうか?」
GM/おやっさん:「『怨雷』は荒雷鬼と戦った後も、その身を奪い、生き延びたのだろう。…私には、生きているか死んでいるかまでは判らん…が、魔裂鬼は、生きていると信じていた。『怨雷』から、あの人を解放しようと考えていた」
壱生:周囲の怨霊を呼び集めて武器や鎧に変える技を使ったしなぁ。荒嵐鬼自身も“死んだ肉体”を操っているのかも。
GM/おやっさん:「…魔裂鬼は、遂に荒雷鬼の足取りを掴んだ。そして、戦いを挑んだ…。勝つことは叶わなかったが」
アラキ:「……魔裂鬼さん」
碧唯:「だが、その悲劇を悲劇として終わらせるわけにはいかんでしょ」
アラキ:「……でも、それだとおかしなことがあります」
GM/おやっさん:「…なんだ?」
アラキ:「荒嵐鬼は『全ての鬼を滅ぼす』と言ってましたが、奴と戦って“殺された鬼”はいません。俺も含めて、全員を殺すことも簡単だったのに……」
GM/おやっさん:「…まだ、荒雷鬼の意思が残っている可能性も、ある…か?」
アラキ:「……ええ、荒嵐鬼が自覚しているかは判りませんけど、その可能性はあります」
碧唯:「玉藻の意志は強大だ。その推測は希望的観測に過ぎないかもしれないよ?」
GM/おやっさん:「…確かに、魔裂鬼と戦って以降、あの弦の鬼は、鬼と戦うことはあっても、殺した者はいない…か…」
壱生:僅かでも魂が残ってたりするのかな。怨雷を砕けば、解放することは可能かも知れない…か。
碧唯:「もしその可能性に賭けるのなら荒木君、君は先代荒雷鬼本来の意志を呼び覚まさなければならない」
アラキ:「魔裂鬼さんとの戦いで、父さんの意識の一部が開放されているのかもしれませんね。そこにヤツの隙があるかも……」
GM/おやっさん:「玉藻の意思は強大だ…それは、間違いない。…荒木。お前は、どうしたい?」
アラキ:「希望的観測かもしれませんけど、少しでも可能性があるなら、俺はそこに賭けます。そして、父さんの心と体を開放する。魔裂鬼さんのためにも……」

大嶽丸:よく言った荒木! それでこそヒーローだ(笑)。
壱生:うんうん。正直、PLは荒嵐鬼のことはすっかり諦めていたよ(笑)。
大嶽丸:同じく(笑)。

GM/おやっさん:「…そうか。お前なら、そう言うと思った。魔裂鬼と、同じ選択をするとな」
碧唯:「なら、ひとつ賭けをしてみるかね。『鬼ヶ島』の大将、荒木君は今音撃剣を失っている。代わりの武器が必要になるんだが」
アラキ:「ええ、実は吼雷を壊されてしまいまして……」ばつが悪そうに。
碧唯:「―――先代荒雷鬼の音撃剣『双雷』を、彼に預けては如何かね?」
GM/おやっさん:「…私が、それを持ってきていると見越しての質問ですかね、先生」そう言って、巨大なギターケースを取り出す。

アラキ:というか、師匠も知っているのか碧唯先生(笑)。
碧唯:実は《大使》から聞いたのだが、ここでは黙っておこう(笑)。
壱生:こうしてまた、えるろい先生に謎が増えていくのですね(笑)。

GM:おやっさんがケースを開けると、そこにはツインネック型の音撃剣…『双雷』が収まっている。「これが先代荒雷鬼が使用し、魔裂鬼が振るった音撃剣…『双雷』だ」
アラキ:「これが、父さんの音撃剣……」
碧唯:「ほほぉ。いやいやどうしてどうして……因縁の力ってのは凄いもんだ。これはもう、呼び合っているとしか思えんね」
アラキ:「……」躊躇いがちに手に取る。
GM/おやっさん:「…本当は、もっと鍛えてからお前さんに譲るつもりだったが、そうも言ってられないようだな。こいつは、お前に預ける」
碧唯:「キーワードの一つめ、“継承が成されること”。これで体裁は整ったね」
アラキ:「……わかりました。父さんの、魔裂鬼さんの意志を、魂を受け継ぎ、必ず父さんを解放し、玉藻を止めます!」双雷をケースに入れて背負う。

 …ふと、思い出す。
 在りし日の、師匠との会話―――明仁が『鬼としての名』を貰った時のことを。

「お前、荒木だから『荒鬼』な」
「もうちょっと、ひねってくださいよう〜」
「んん? じゃあ……『荒雷鬼』だ」
「……それでいいっス……」


GM/おやっさん:「…魔裂鬼は、お前の父親のことを尊敬していた。お前が父親と同じ鬼の道を歩む時に、お前の名前を『荒雷鬼』とつけたのは、決して適当につけたんじゃないぞ」
碧唯:「真に“継承が成される”か否か、それは荒木君にかかってる。気合入れなさいよ!」ばぁんと背中を叩こう。
GM/おやっさん:「…行って来い」そう言って力強く微笑んでみせる。
アラキ:「はい! …と言いたいところなんですが、もう一つお願いが」
GM/おやっさん:「なんだ?」
アラキ:「何か食わせてもらえませんか? 今朝から何も食ってなくて……」ぐるぐるぎゅ〜と腹の虫が鳴く。
GM/おやっさん:「…最後まで、呆れる奴だな」そう言いながらも、おやっさんは笑いながら弁当を出してくれる。
碧唯:「締まらないねぇ……せっかくカッコ良かったのにさ」
アラキ:「しょうがないでしょう、腹が減っては戦になりませんよ」
GM:では、ここで『双雷』について説明しておきましょう。
アラキ:ばくばく、がつがつ。弁当を食いながら、おやっさんの説明を聞いている。
GM:『双雷』は、通常は扱いにくい剣です。

▼音撃剣『双雷』
 通常データは[命中:-2、〈斬〉+8]
 但し戦闘時、人間性を4点払って《盟約》を使用すると、以下のアーツを使用可能になる。

【取得アーツ】
 《魔剣》、《盟約》、《大小拵え》、《超巨大魔器》、《攻防一体Lv1》、《属性具現化:雷》、《祓魔の力》
 《紅き供物Lv1》 (*《紅き供物》は魔獣化時のみ)

 また、戦闘時は二つのモードで使用可能。
・二刀流モード:[命中+0、攻撃力:〈雷〉+8]《大小拵え》で攻撃。この状態では《超巨大魔器》は無効。
・音撃斬モード:[命中-2、攻撃力:〈雷〉+13]《超巨大魔器》で攻撃。この状態では《大小拵え》は無効。


GM:…と、このように。
碧唯:す、すげぇっ! 《攻防一体》の存在がデカい!
壱生:やはり《盟約》系だったか…予想とは少し違うけど。
碧唯:だがコストの重さも結構なものだな。ただでさえコスト重い荒木、やりくり大変そうだ。
GM:払う人間性は全て荒木の人間性から引かれるので、そのつもりで。
アラキ:了解しました。
GM:そういうことで説明終了。特に何も無ければ、シーンを動かしますが。

壱生:では、話が済んだところで碧唯先生の携帯にメールが届きます。着信名はなし。
碧唯:「何だい、この忙しい時にっ。しかも送信者非表示?」見てみますか。
壱生:『折り入って、相談したき事あり。翠ヶ原碧唯、貴女の助力を求める。―――C・C』で、その後に待ち合わせ場所の住所を書いてある。
アラキ:「誰からですか?」携帯を覗き込んで。
碧唯:「誰だ、こりゃ? C・C、C・C……もしかして、キャプテン・クロノス!?」
アラキ:「えっ、あの時の謎のヒーロー!?」
碧唯:「そのようだね。何でアタシのメアド知ってるのか興味は尽きないとこだが」
壱生:私からは以上で。合流は次のシーンに。ちなみにメールは電話回線をハッキングして送ったので、調べても手がかりは掴めません(笑)。
碧唯:「あのヒーローも玉藻前の復活を阻止するために行動していたのは間違いない。その彼が助力を求めるってんなら、何かしら打つべき手が用意出来たってことじゃないかな」
アラキ:「そうですね。行ってみる価値はあると思います」
碧唯:「それじゃアタシは呼び出しに応じてみるとするよ。荒木君はどうするね? 仲間の鬼と一緒に待機してるってんなら、無理には誘わないけど」
アラキ:「俺も一緒に行きましょう。荒嵐鬼の居場所もまだ判らないし、玉藻への対抗手段は多いほどいいですから」
碧唯:「おっけー。大将、ちょいと荒木君借りてくわよ」
GM:おやっさんは了承します。
アラキ:「おやっさん、行ってきます! もしヤツが現れたら連絡ください」

GM:では、行動方針は、指定された場所に向かうということで。絆等あればどうぞ。
壱生:ひとまずなし。
アラキ:荒嵐鬼へのエゴ/混乱を絆/解放に変更します。
碧唯:キャプテン・クロノスに絆/好奇心を取りましょう。

▼絆/エゴの変化
アラキ:荒嵐鬼へのエゴ/混乱を絆/解放に変更。
碧唯:キャプテン・クロノスに絆/好奇心を取得。



GM:さて、ここから舞台は宇都宮に移るわけですが。まずは向こうの状況をマスターシーンで。



●シーン9 『サダメ』   マスターシーン   登場難易度:不可

○栃木県/宇都宮市


 宇都宮に展開したJABFと、九尾の狐が率いる軍団の戦闘が始まった。
 戦況は『Chronos00666』のデータにある通りの展開になりつつあった。

 最初の攻撃は低級の妖魔、二回目の攻撃は、後藤の軍団…JABFは劣勢だった。
 そこに、天を覆うほどの数の化け物が現れた。
 全国四十八天狗が率いる妖怪軍団。
 それが、妖魔たちを押し返し始めた。

 しかし―――九尾の狐が現れて、それも終わった。
 全ての攻撃は届かず…反撃で、確実に軍勢を減らしていく。
 九尾の狐を傷つける手段を、人も魔も、持たなかった。




壱生:JABFの壊滅は避けられないのだろうか…。
碧唯:酒天とかシグとかフォリエスとかも駆り出されてるんだろうか。
壱生:最前線でしょうねぇ。
大嶽丸:駆り出されているんでしょうね。
壱生:バケモノにはバケモノって事で隊員待遇にされてるんだろうし。切り札として温存するかも知れないが。



●シーン10 『再集結』   シーンプレイヤー:壱生   登場難易度:任意

○栃木県/宇都宮市


GM:では、壱生。戦場の宇都宮です。
壱生:はい。先生達、いきなり出ます? それとも坂本さんの方から進行させます?
碧唯:いきなり出るのはよくないかも。こちらは「キャプテンに」呼び出されてるので。指定されてるのは合流場所だし、少なくとも壱生がそこに居ないと。
大嶽丸:こっちもタイミング見て出れそうだったら出ます。

GM:宇都宮市外も酷いものです。そこかしこで戦いが始まり、妖怪も人間も入り乱れて戦っています。
壱生:工場へ辿り着くのも大変そうですね…。
GM:大変そうですね。では、〈運転〉で判定してもらいましょう。
壱生:うわ、僕がですか(笑)。
GM:能力を持っているのは壱生だけですから。他の人(エキストラ)が振ってもいいですが、その場合修正は0です。
壱生:えーと、目標値を聞いてもよろしくて?(笑)
GM:達成値10あれば問題ないです。
壱生:10かぁ…平均値が出ればどうにか。(ころころ)よし、達成値15。ていうか無駄に高いよ(笑)。
GM:超余裕の運転でした。工場までは、特に問題なく到達しますよ。
壱生:必死でハンドルにしがみついての運転でした(笑)。

碧唯:壱生が意外な才能を発揮(笑)。ちなみに指定された住所って、この工場?
壱生:ここから近くの、人目に付かないビルの屋上(笑)。
碧唯:そしたらここに出る理由は薄いなあ(笑)。
アラキ:次のシーンになりそうだ(笑)。その前に、ビルが崩壊してるかもしれんが(笑)。
壱生:極力早く、ここを片付けます…片付くと良いな(笑)。
碧唯:「指定の住所、何も無いよ!」みたいな(笑)。


○宇都宮市内/MMM秘密工場

壱生:では、到着したところで坂本さんと一緒に装置を捜しましょう。
GM:工場はひっそりしていますね。人はいないようです。
壱生:「…まぁ、手続きとかの面倒が要らない分、都合は良いですね」
GM:装置を探す場合は、〈情報:企業〉か〈知覚〉で。
壱生:〈知覚〉で(ころころ)達成値16。足りたかな?
GM:では、すぐに見つかります。結構大きなものですが、持ち出すことは出来るでしょう。

碧唯:人が携帯できる程度のサイズなのか。
壱生:トラックで運ぶと聞いてますが。
碧唯:なるほど。
GM:人が携帯するタイプではありませんが、台車に乗せれば運び出せるくらいのサイズです。

壱生:「それで、これをどこに運びましょうか?」と坂本さんに。
GM/坂本:「トラックに積み込んで、ここを出ましょう。動作確認などもしてみなければならないので、どこか会社の施設で安全なところにでも…」そう言った時だ。

壱生:…襲撃されそうな(笑)。
碧唯:む、まずいな。
アラキ:出番のようですね。
碧唯:ここは大嶽丸に頼むか!?(笑)
アラキ:は、その手もあった。
碧唯:私たちはさっきシーンもらってるし、大嶽丸は壱生と合流すべく動いてたし。

GM:天井に大穴が開いて、上から何かが落ちてくる。
壱生:えぇと、判定とか要ります?(笑)
GM:いえ、要りません。それは君たちの目の前に落下しますね。見たところ…どうも、天狗に見えます。
壱生:「うわっ!? …て、天狗…?」
GM:ダメージを負って、墜落してきたようですね。

碧唯:天狗かぁ。なら尚の事、大嶽丸が出るべきかもしれない。
大嶽丸:では、登場準備。

壱生:「あ、あのぅ…大丈夫、ですか?」おずおずと声をかける。
GM/天狗:「ぬかったわ…玉藻前め…これほどの力とは…」傷はあまり軽くは見えません。
壱生:いちおう、応急処置を試みます。包帯を巻くくらいしかできませんが。「…玉藻前と戦っているんですか?」
GM/天狗:「ぬう…人、か…逃げよ…すぐにも、ここは…!」
壱生:「(まずいな…仕方ない、間に合うといいけど…)」
GM:天井の穴から、ひょい、と幾つかの顔が現れる。どれも、人間ではない。化け物だ。「くかかか…いたぞ、いたぞ、金光坊だ」「動けぬだろうな、今ならわしらでもやれるわ」
壱生:『Chronos00666』のシステムを使って電話回線にアクセス、碧唯先生の携帯に『緊急事態発生。至急、以下の場所に急行されたし』とメールを送る。

碧唯:うわ、緊急呼び出し(笑)。
壱生:金光坊って、確か大嶽丸と話してた偉い天狗でしたっけ。
碧唯:ですね。ある程度状況が落ち着くか、逆に皆が更なるピンチになるようなら、こっちも出ましょうか。

GM/化け物:「…金光坊の首、わしが貰い受けた!」三対の化け物が、口元を吊り上げ、階下の君たちめがけて飛びかかろうとする!
壱生:咄嗟に天狗を庇う姿勢になります。
大嶽丸:では、化け物たちが金光坊に襲いかかろうとした瞬間に化け物たちを吹き飛ばして、登場!「そいつは、わしの獲物じゃ! 三下どもは引っ込んでおれ!」
GM/化け物:「ぬう!?」
大嶽丸:「まだ、もう一匹おったのか。どうする? まだ、わしとやるかよ?」ギロリ、と睨みつける。
壱生:「…陽火人くん!?」よく考えたら、外見は今でも陽火人だった(笑)。
大嶽丸:「ん? おう、小僧。どうやら無事でおったようだな」
壱生:「陽火人くん…じゃない? あなたが、大嶽丸?」
大嶽丸:「だから先ほども、箱を通じて言っておろうが。わしは大嶽丸じゃ」
GM:化け物は一睨みで逃げていくね。
壱生:逃げるのか(笑)。
GM:勝てそうだからかかってきたのです(笑)。
大嶽丸:なんという三下精神(笑)。「ちっ、根性のない化け物じゃのう」

碧唯:さすが低級妖怪。弱い(笑)。さて荒木君。アタシらも出ようかねー。
アラキ:出番ですかね〜。
碧唯:程よく一触即発になった空気を破壊しに現れるか(笑)。
アラキ:でも、この場面、大嶽丸が天狗と人間を襲ってるように見える(笑)。

壱生:「ほっ…(さて、これからどうしたものか)」
GM/金光坊:「…大嶽丸…何をしに来た」
大嶽丸:「ふん、わしはこの小僧に用があって来たんじゃ。玉藻の動きを封じる手立てがあると聞いてのう…言っておくが、間違っても貴様らを助けに来たわけではないぞ」
GM/金光坊:「ふん…玉藻前と闘り合うというのか…」
大嶽丸:「おうよ。奴の尻尾にわしの大事な…大事な宝剣を取り戻すためにのう」
壱生:「あっ…えぇ、そうですそうでした! あるんです、玉藻前を封じる結界の発生装置が今ここに!」
GM/金光坊:「…なに? それは本当か、人間」
壱生:「えぇ、まだ必要な条件が揃ってませんが…上手く動かせれば、通用するはずです」
大嶽丸:「その条件の一つが、わしじゃな?」
壱生:「えぇ…たぶん。“強い霊力のある存在”が、結界構築に必要だとかで」
GM/金光坊:「…そいつを、ここから持ち出せば良いのか?」
壱生:「はい。そこのトラックで運ぼうと…」と指差す。
GM/金光坊:「…人間。お前には、借りが出来た」自分の体に巻いた包帯を見て。
壱生:「あ…いえ、僕は別にそんな…」
GM:金光坊が団扇でひと扇ぎすると、装置が浮き上がり、ひとりでにトラックの方に詰め込まれる。
壱生:「うわっ! …凄いなぁ」感心して見ている。
大嶽丸:「…ふん」どこか面白くなさそうに金光坊と壱生のやり取りを見る。
碧唯:よし、出よう。「ぜーぜー……何だってのさ、急に集合場所変更だなんてさ! 元の場所から近かったから良かったようなものの……」
GM/金光坊:「人間、お前の話にも興味がわいた。その話、もっと詳しく聞かせてもらいたい」
壱生:「えぇ、判りました…って、先生!?」
碧唯:全速力で走ってきたのか、へろへろ状態のアタシ参上。
アラキ:「ここって、MMMの倉庫か?」割と余裕で登場。
壱生:「(…しまった。二人には変身してから会うつもりだったのに…)」内心冷や汗。
大嶽丸:「ほう女、貴様が来ているということは、鬼の力を使う小僧も…やはり来ていたか」ニヤリと笑う。「わしだけでも十分すぎる霊力があるだろうが、こいつらの霊力も使えそうだのう」
碧唯:「おや、大嶽丸。その様子だと花樫君は戻ってきてはいないようだね」
大嶽丸:「ふん。会う奴会う奴、みんなその名を呼ぶ。そいつが一体なんだというんじゃい」
アラキ:「大嶽丸……お前、玉藻と戦うつもりか?」
大嶽丸:「奴の尻尾にわしの宝剣が刺さっとる。取り戻すためにはやるしかなかろう。それに…なんだか知らんが、奴に腹が立って仕方がないんじゃ。きっと平等院の時に何かあったんじゃろうな。憶えてはおらんが」
碧唯:「まぁ大嶽丸がやる気になってくれてるってのは、正直ありがたいよ。何せ因縁のメンツの一人なんだからね」
アラキ:「う〜む、まあ、積極的に戦ってくれるならありがたいけどな」
碧唯:「で、霊力を使う? 何か玉藻前への対抗策でも出来たのかね?」
大嶽丸:「おう、そうじゃった。小僧、貴様の策を教えろ」
壱生:そういえば、坂本さんは?(笑)
GM:坂本さんもいますよ。化け物大集合で、あまりのことに驚いてるけど。
壱生:「あ…えぇと、システムの詳しい事に関しては彼の方が…」坂本さんを見るけど、こっちで説明した方が良い?(笑)
GM:いや、まあ坂本がかくかくしかじかで説明しますよ(笑)。「…と、いうことで上手く行けば、玉藻前の霊力を封じることが出来るはずです」
壱生:「そのために、殺生石の開封に使われた宝玉と宝剣が役に立つのではないかと思いまして…」
碧唯:「……まさかあのヒーロー君、この為にあたし達を呼びつけたって事か?」と独りごちてみる(笑)。
アラキ:「で、当の本人はどこに居るんだろう?」きょろきょろと辺りを見回す。
壱生:「さ、さぁ? 工場には誰もいませんでしたが…」

碧唯:一応坂本は、1話での備品として碧唯の宝玉は知ってるのかな。
GM:知っているでしょうね。ただ、出所まで知っているかどうかは判りませんが。
壱生:言えない…先生達を呼んだのが自分だなんて、絶対言えない…(笑)。
大嶽丸:言っちゃいけない♪ 知られちゃいけないー♪
壱生:つーか、本当は合流地点に変身したまま現れて、未来の出来事まで「かくしか」で伝えるつもりだったんだ…(笑)。

GM:では、そうして話し合っていると。奥の方で、何かが壊れる音がする。
壱生:「…………あれ?」音に気付いた。
碧唯:「ちょっと、今の何の音かね?」
GM:廊下の向こうから、複数の足音が聞こえてくるね。
壱生:「な、何でしょう…? さっきは誰もいなかったのに…」
アラキ:「俺が見てきましょう」
GM:廊下の先から巨大な影が近づいてくる。見覚えのあるゴーレムだ。
碧唯:「……見に行く必要無かったね、荒木君や」
壱生:「な、何でこんな所にまで!?」
アラキ:「ちっ、玉藻の配下か!? って、MMMのゴーレム?」
GM:その他に、もう一人。巨大な音撃剣を携えた男…荒嵐鬼がいる。
大嶽丸:「ちぃ、邪魔な奴らが来たもんじゃのう」
GM/荒嵐鬼:「…ほう…面倒なものを破壊しに来てみれば…」
アラキ:「……間がいいのか、悪いのか」
壱生:金光坊に近づいて囁く。「…あの、さっきの術でトラックごと装置を移動させることは出来ませんか? 無理なら、せめて装置と坂本さんと貴方だけでも安全な場所に」
GM/金光坊:「…出来る、が…お前たちはどうする?」
壱生:「出来るなら急いでください。こっちは…何とかなりますよ、たぶんね」先生達に目を向けながら。
碧唯:「何とかしなきゃヤバかろうよ。あの言いよう、明らかにこの装置が目当てで来たっぽいよ」
アラキ:「こいつ等は俺たちが食い止める。あんたらはそれを守ってくれ」壱生と金光坊に向かって。
大嶽丸:「ふん、しくじるなよ金光坊」
GM/金光坊:「…わかった」そう言って「大嶽丸」
大嶽丸:「なんじゃい?」
GM/金光坊:「主こそ、な。…生きて戻ってきたら、話がある」
大嶽丸:「ふん。気が向けば、のう」
壱生:「…あ、重量オーバーでなければ、僕も一緒に…」(笑)

大嶽丸:今日はがんばって、金光坊にとことんツンデレてみました(笑)。
壱生:僕は一旦退場した方が、実は都合良かった(笑)。
アラキ:そう思って、話を振りました。
碧唯:そしてSAで戻ってくるキャプテンクロノス。
壱生:そういえば二つ目のSAはまだもらってないな(笑)。[SA:坂本を再起させる]はもう果たしてるから、登場には使えない(ぁ

GM:では、金光坊が壱生と坂本を抱えてトラックの荷台に飛び乗る。そうして、団扇で風を起こすと、車ごと掻き消える。
碧唯:「よし、これで時間は稼げる」
GM/荒嵐鬼:「逃げたか…まあ、いい。お前たちを倒して、追うだけだ。こうして相見えるのは、三度目か。…そろそろ、決着をつけるとするか」
アラキ:「そいつはこっちのセリフだぜ。今度こそ、あんたを倒して、父さんを解放して見せるさ」双雷を構える。
GM/荒嵐鬼:「…貴様に、それが出来るものか」そう言って、怨雷を構える。
アラキ:「やって見せるさ。そいつが、魔裂鬼さんから受け継いだ意志なんでな」

GM:さて、両者が構えたところで、皆様にSAをあげましょう。まず、荒木。[SA:荒木明信の解放]を。
アラキ:いただきます。
GM:碧唯。[SA:荒木明信の解放/怨雷の破壊]を。
碧唯:では荒木君のフォローに徹する意味で、[SA:怨雷の破壊]を拝領します。
GM:大嶽丸。[SA:敵戦力の壊滅]を。
大嶽丸:SA受領。
GM:退場してしまいましたが壱生にも、[SA:敵戦力の破壊]を渡しておきます。
壱生:了解です。
GM:では、絆等あれば。
壱生:途中取り忘れたので、えぇと…大嶽丸に絆/連帯感。このシーンの分で、歴史に絆/希望を。
アラキ:大嶽丸に絆/期待を結びます。
大嶽丸:金光坊に執行。先生に連帯感。壱生に連帯感。全て絆で結びます。
碧唯:荒嵐鬼に絆/救済で。そして大嶽丸へのエゴを絆/有為にひっくり返しましょう。

▼絆/エゴの変化
アラキ:大嶽丸に絆/期待を取得。
壱生:大嶽丸に絆/連帯感、歴史に絆/希望を取得。
碧唯:大嶽丸へのエゴを絆/有為に変更。
大嶽丸:金光坊に絆/執行、壱生と碧唯にそれぞれ絆/連帯感を取得。



壱生:アラキに絆取る予定だったけど、予想外に絡めなかった(笑)。
アラキ:あと一つ絆が空いてるが、やっぱりキャプテン・クロノスに取ろうかな(笑)。
壱生:実質、認識としては別人ですしねー(笑)。
碧唯:しかし、バランス感覚難しいとこですね。荒木と荒嵐鬼の戦いに、あまり過剰に横槍入れるのも格好つかないし。かといって、タイマンで倒せる程度の相手とは思えない。
壱生:敵の配置にも寄りますが、支援くらいは許されるかなと。
GM:まあ、その辺は始まったら判りますじゃ。


 

■クライマックスフェイズ■


●シーン11 『“双雷”対“怨雷”』   シーンプレイヤー:なし   登場難易度:PC全員登場

○宇都宮市内/MMM秘密工場


GM:と、いうわけでクライマックスフェイズ“1”です。
一同:1ぃ?!
壱生:二段構え…なのか。
大嶽丸:人間性…もつじゃろか?(笑)

○現在のエンゲージ
         【荒嵐鬼】

【ゴーレムA】【ゴーレムB】【ゴーレムC】


GM:まず、敵の配置。荒嵐鬼は奥におり、その前を塞ぐように三体のゴーレムがバラバラのエンゲージにいます。
壱生:げげ、また三体か。
アラキ:しかもバラバラ(笑)。
碧唯:数は力ですよねぇ。
アラキ:先生、お願いします。
碧唯:応よ、やらいでか!
GM:で、クライマックス1の終了条件を提示しておきましょう。荒嵐鬼に愛を1点送り、絆チェックをさせます。それで荒木に対する絆を作らせること。そして、その条件を満たした上で、荒嵐鬼を[かりそめの死]にすること。それが満たされた場合、敵が残っていようとクライマックスフェイズ1は終了して、フェイズ2に移行します。
碧唯:これは結構高度なロールプレイを要求されるかな。ただ事務的に愛投げれば良いってわけじゃなさそうだし。
壱生:…いきなり全力で行かずに、最初は防戦しつつロールプレイで絆チェックさせるのが吉かな。
GM:もし、絆が出来上がる前に荒嵐鬼が[かりそめの死]を迎えた場合、そのまま魔獣化して、死ぬまで戦います。SAは達成できません。それだけですが、ご理解いただけましたでしょうか。
アラキ:うわあ(笑)。荒嵐鬼の絆チェック、判定値はいくらでしょうか?
GM:人間性13。振りなおしや、HAで成功させることも出来ます。
壱生:つまり、アーツも有効?
GM:有効です。
壱生:…よし、それなら何とか出来そうだ。
アラキ:チャンスは1回だけでしょうか?
GM:チャンスは1回のイニシアティブプロセスにつき、一度。行動とは別に行っていただいて構いません。
壱生:荒嵐鬼に愛を与えるのに、エンゲージの必要は?
GM:愛を送るには、エンゲージしていただく必要があります。

大嶽丸:今回も厳しい戦いになりそうですね。
碧唯:まずは荒木が「俺がオヤジの魂を呼び起こす!」とか言って、皆に抑えるよう含める必要がありますね。
アラキ:そんな感じですねえ。
GM:まあ、そんな感じですな(笑)。
大嶽丸:なるほど(笑)。
碧唯:でないと皆、全力でブッ叩きにいってしまう(笑)。
大嶽丸:まあ、とりあえず、道を開くためにゴーレムを全力で叩かないといけませんね(笑)。向こうから近づいてくれれば別ですけど。
碧唯:ゴーレムに魔獣化+超魔があると厄介だな。
壱生:当然、あると考えるべきでしょうな。あと、荒嵐鬼を解放したからって戦闘が終わるわけでもなさそうだ。


▼ラウンド1

○現在のエンゲージ
         【荒嵐鬼】

【ゴーレムA】【ゴーレムB】【ゴーレムC】

     【アラキ・碧唯・大嶽丸】 (*壱生はシーン外)


GM:敵の配置から離れて、PCたちは存在しています。ゴーレムに接近するには[戦闘移動]1回。荒嵐鬼にエンゲージするには、ゴーレムを倒して[戦闘移動]2回が必要になります。
壱生:斃さなければ突破・離脱は出来ないと?
アラキ:ゴーレムは1体倒せばOK?
GM:そうなります。基本的には、道を阻んだ状態で君たちを待ち受けています。シミュレーションゲーム的に言うと、スタックはしていませんが、ZOC(*)が発生している状態です。
壱生:一つのエンゲージに集中攻撃するべきかな、これは。
碧唯:敵陣に穴を開けてZOCにも穴を開けるのは、常套手段ですけどね。
壱生:飛行状態で抜けても良いけど、クロノスがエンゲージしてもねぇ(笑)。
碧唯:荒木でなければ格好がつかない(笑)。

(*)ZOC【ゾーン・オブ・コントロール】
 シミュレーションゲーム用語。この場合、「ゴーレムが存在する限り、奥への移動は出来ない」状態を指す。


GM:では、セットアップ。
アラキ→荒雷鬼:《コスチューム》。「今日こそ、決着をつけてやる。八年前からのな!」アラキに雷が落ち、一匹の鬼が現れる。
大嶽丸:オートで《瞬間武装》。剣と鎧を取り出します。
壱生→クロノス:まずは登場、同時に《瞬間武装》。
GM:ゴーレムはセットアップなし。荒嵐鬼は《絶対先制》を使用する。マイナーで《戦闘形態》、メジャーでPS《資産:偽りの業(アポート)》を使用。
クロノス:…アポート?
碧唯:何か《アポート》とか使ってるー!?
GM:目標は荒雷鬼。こちらのエンゲージに移動させる。
碧唯:「荒木君っ!?」
荒雷鬼:「何っ…コイツは!?」
大嶽丸:「ぬうっ!?」
GM:一応、判定。(ころころ)達成値24。抵抗するなら〈意志〉でどうぞ。
荒雷鬼:(ころころ)達成値11、無理!
GM:では、荒嵐鬼のエンゲージに、荒雷鬼は移動した。
碧唯:「拙いっ、荒木君が孤立した!」
GM/荒嵐鬼:「…折角だ…。一対一ならば、悔いも残るまい」
荒雷鬼:「一騎打ちってわけか、上等だぜ!」双雷を二刀に分けて構える。
大嶽丸:「なかなか奇怪な術を使う」

クロノス:ある意味、手間は省けるなぁ。
碧唯:うーむ、手間は省けるが荒木が孤立するのは恐いな。
大嶽丸:でも、ある意味お約束展開だな(笑)。
クロノス:これは、荒雷鬼と荒嵐鬼にタイマンをさせようというGMの心遣い?(笑)
GM:まあ、そういうところです(笑)。
碧唯:「貴様らはその木偶と戯れていろ」とか!

クロノス:二人の“鬼”が互いに構えた、その時―――天井を突き破り、蒼いヴィークルが飛び込んでくる。「…どうやら、間に合ったようだな」
碧唯:「遅いよヒーロー! 場所指定してきたのはそっちなんだから、待ってるもんだとばかり思ってたよっ!」
大嶽丸:「ほう…また現れおったか」
荒雷鬼:「こないだのヒーローか、遅いんだよ。けど、ありがたいぜ」
クロノス:「―――破滅の未来を、私は見てきた」荒嵐鬼を見据えて。

「連携の取れなかった人と魔は、玉藻前と後藤の率いる軍勢に為す術もなく敗退する。
 一般兵は、大量に押し寄せる低級魔性に呑み込まれ。
 力ある者たちは、汝が率いる式神部隊に叩き潰され…
 辛うじて生き延びた者たちも、玉藻前の妖力で殲滅された」

 その言葉は、あくまで淡々と…“決まった事実”をただ告げるように。


碧唯:「………ッ」あまりに現実感のある言葉に、思わず息を呑む。
大嶽丸:「ふん、まるで見てきたかのように語るのう」
荒雷鬼:「おいおい、いきなり現れてそれかよ……」
GM/荒嵐鬼:「その未来は、既に確定した。外にいる奴らも、もう終わりだ…。お前たちも、ここで死ぬ。何も、変わらん」
クロノス:「…だが、因果は変わりつつある。玉藻前の妖力を封じる結界、人と魔の仲立ちと成り得る者たち」
荒雷鬼:「そういえば、予言にも“異なるものたちが手を取り合うこと”って、あったな」
クロノス:「そして…前線で後藤の軍勢を率いる“荒嵐鬼”がここにいること。荒嵐鬼が戦場に出なければ、それに連なる因果は改変され―――破滅の未来は、変わる」
GM/荒嵐鬼:「……なるほど。面白いものの考え方だ。しかし…貴様らをここで殺せば、帳尻は合う」
クロノス:「…そうはさせん。『歴史』とは、生きとし生けるものが紡ぎ、積み重ねていく“想い”そのもの。終焉による可能性の消滅を、歴史は望まない。故に…私は歴史の守護者、キャプテン・クロノス! 汝が宿す破滅の因子、ここで修正するッ!!
荒雷鬼:「おお、かっこいい!」
碧唯:「おいおい、君が食われててどうする荒木君や」

クロノス:と、こんなもんで。伝えるつもりだった情報を圧縮して、口上に乗せて伝えてみました(笑)。
GM:では、全員登場したということで、ここからイニシアティブプロセスに移行。ここからが勝負ですぜ。
碧唯:オッス!

○現在のエンゲージ
       【荒嵐鬼・荒雷鬼】

【ゴーレムA】【ゴーレムB】【ゴーレムC】

     【碧唯・大嶽丸・クロノス】


GM:こちらの行動値は、荒嵐鬼が13から16に上昇中。そして、ゴーレム群は高起動型。12です。
大嶽丸:ゴーレムも早い(笑)。
荒雷鬼:早え。
碧唯:は、早い。荒木が戦闘形態になって五分か。
クロノス:確かに早いな…。こっちもやっぱり《戦闘形態》を使うか。

>荒嵐鬼
GM/荒嵐鬼:「さあ…始めるぞ。荒雷鬼!」
荒雷鬼:「きやがれ!」
GM:オート《死神の刃》、メジャーで攻撃だ。(ころころ)出目は微妙だが達成値30。

碧唯:防御はクリティカルしなければ、まず無理だな。
クロノス:最初のうちは《攻防一体》も使えないな。フラグ成立前に魔獣化されると困る。
GM:まあ、こちらは下手すれば一回食らうと終わるので、本気ですじゃ(笑)。
碧唯:では荒木には、早めに告白タイムを実行してもらわないと(笑)。
クロノス:危なそうなら言ってください。《氷の精神》使うから。

荒雷鬼:(ころころ)達成値16、当たりました。
GM:(ころころ)44点の〈闇〉ダメージ。
碧唯:荒木、《シールド》いる?
荒雷鬼:もらえば、2発耐えれるかなあ。
碧唯:可能性があるなら使いましょう。「ちいっ!」荒木に《シールド》! 人間性19で(ころころ)17止め!
クロノス:おぉ、結構良い感じだ。
大嶽丸:出目が走ってますなー。
荒雷鬼:《ニュートラルフィールド》!(ころころ)おわ、ピンゾロ(笑)。
GM:ふふ(笑)。
大嶽丸:なんと(笑)。
碧唯:ど、どんまい。
荒雷鬼:判定で振るよりはラッキーだったと思おう(一同笑)。8点減らして、残りFP35。
碧唯:「“継承が成されること”、“妖狐を地に縛り付けること”、“異なる者たちが手を取り合うこと”―――キーワードは揃いつつある。ここで継承担当の荒木君にリタイアされるわけにはいかないね!」
GM/荒嵐鬼:「…仲間に守られたか。しかし、どこまで保つかな。…最強の鬼の能力…こんなものではないぞ」
荒雷鬼:「へっ、父さんを解放するまで、倒れてたまるかよ!」
GM/荒嵐鬼:「残念だが、こやつがお前のことを思い出すことなど、ありはせぬ!」鍔迫り合い状態で。
荒雷鬼:「やはり、お前は……!?」
GM:それには答えず。

>クロノス
クロノス:先生は行動どうします? こっちはカバーリングの役割もあるから、味方がエンゲージするかどうかで行動を決めたい。
碧唯:ゴーレムを《魔法の国よ》で纏めて叩きましょう。位置はこのままで。
クロノス:ふむ。ではひとまず、こちらは待機。

>ゴーレム
GM:では、ゴーレム三体が連続行動。三人のエンゲージにサンダーシュート三連発。
碧唯:げげぇーっ!?
大嶽丸:それはキッツイな(笑)。
GM:(ころころころ)達成値21、24、23。
クロノス:2発目の攻撃に対して《氷の精神》!(ころころ)うお、無駄にクリティカル(笑)。
碧唯:おお、回った!
荒雷鬼:すげえ!(笑)
GM:では、二発目は不発だった。

碧唯:《シールド》は1ラウンド1回だから、もう飛ばせないんだよな。
荒雷鬼:《フィジカルスクリーン》なら飛びますよ。
クロノス:《護りの剣》はどうします?
碧唯:《護りの剣》、欲しい人います?
クロノス:うーん、取りあえず耐えられそうな気はしないこともない…かな。魔獣化はするだろうけど。

大嶽丸:とりあえず、先に回避してみますね。(ころころころ)達成値9と8で失敗。
クロノス:(ころころころ)達成値10とファンブル。…6ゾロは回避判定で欲しかったなぁ(笑)。
碧唯:Crt値9、《祭器》で魔力防御!(ころころころ)両方クリティコー!

GM:ダイス目が上に下に忙しい日だなあ(笑)。
碧唯:大嶽丸、《護りの剣》は代わりに防御判定するアーツだから、本人の回避より先にやらなきゃならんのですよ。
大嶽丸:おう、しっと(笑)。
碧唯:まぁ《護りの剣》は1シーン3回しか飛ばせないし、ご用命の際は宣言お願いします(笑)。
クロノス:魔獣化後、やばくなったらお願いしましょう(笑)。

GM:先生が無傷で、残り二人はヒット、ということだね。では、ゴーレム各自《リインフォース》を使用。(ころころころ)35点と、33点の〈雷〉ダメージ。

碧唯:まずい、一発で魔獣化しちゃう人います?
荒雷鬼:一撃で死にそうなら、《フィジカルスクリーン》を飛ばそう。
大嶽丸:一発なら耐えられます。

クロノス:ははは、大嶽丸への二発目を《黒鉄の機神》でカバーリング! そして魔獣化。
大嶽丸:「ぐはっ! くそ、この程度の攻撃が何故こんなにも堪えるのだ? …わしの体はこんなに脆かったか?」
クロノス:「汝に今、倒れられるわけには…いかない」雷撃を力場で受け止めつつ。
大嶽丸:「…ふん、余計な真似をしおって…」
碧唯:「キャプテン、大嶽丸っ! ええい、木偶の坊のくせに火力だけは一丁前だよ!」

クロノス:これで、大嶽丸は魔獣化しなかった。あと一撃は受けられる。
大嶽丸:サンクスです!
クロノス:但し[放心]が入るので、大嶽丸はラウンド終了まで達成値−5されますが(笑)。
大嶽丸:ぬおっ(笑)。
GM:さて…次は先生ですな。
碧唯:では《魔法の国》よ、いくかー。
クロノス:行きましょう。と…その前に。荒嵐鬼はまだ絆チェックさせられないのかな?
GM:荒雷鬼の行動の時ですね。
荒雷鬼:自分のイニシアティブでないとダメなんですね。
GM:その通りです。
クロノス:先生の攻撃は、荒雷鬼が行動した後の方が良くないかな、と思ったけど。まぁ、こっちもラウンド最後にシーン攻撃しますが。
碧唯:どっちにしろ撃つのはゴーレムだけにしておきますし。
クロノス:うん、それなら任せます。

>碧唯
碧唯:初期エゴ、秘密を固定。自分に罪1点! マイナー《パワースペル》、メジャー《ダークネスフレア》! HA《魔法の国よ》で対象をゴーレム3体に拡大!
GM:どうぞ。
碧唯:(ころころ)達成値21。
GM:(ころころころ)三体全部にヒット!
碧唯:「纏めてブッ潰れな! 『魂ヲ侵ス黒』!」オートで《収束》! 人間性は12に(ころころ)31点〈闇〉!
GM:爆炎の中から、紅く明滅する眼光が見えています。今の一撃で全員かなりのダメージを受けていますが、まだ活動は可能な様子です。
碧唯:「まったく、頑丈すぎて嫌になるね……」

クロノス:むう。こっちのシーン攻撃は、実質1回しか使えないんだよなぁ。
大嶽丸:魔獣化せずか…。
GM:いい感じに削れてはいますがね。
クロノス:次はアラキにやってもらって、その後大嶽丸かな。
碧唯:《魔術舞踏》も入れておくべきだったかな…でもアレも人間性が恐いんだよぉ。
クロノス:いや、ここは温存でも悪くないかと。
荒雷鬼:使っても生きてる可能性もあったし、温存して正解かと。
大嶽丸:そうですね。この次のクライマックスもありますし。
碧唯:まぁどうせ魔獣化したら盛大に人間性使うしなー、温存がベターか(笑)。
GM:次は、荒木と大嶽丸ですな。
大嶽丸:どうします? 荒木から動きますか?
荒雷鬼:では、こちらから行かせてもらいます。
クロノス:まずは荒雷鬼からで。上手く荒嵐鬼を正気に戻せれば、こっちの行動も変わる。
碧唯:熱いセリフをガツンとぶつけてやれぃ!
クロノス:たぶん、大嶽丸がシーン攻撃入れれば、ゴーレムは斃しきれると思うけど…。ペナルティ喰らってるから、《能力強化》はあった方が良いかな。
碧唯:《能力強化》はこっちで飛ばせばいいですよね。
クロノス:お願いします。ていうか、他に使える人はいない(笑)。
碧唯:って、どっちにしろ持ってるのアタシだけじゃーん(笑)。
クロノス:こっちの支援はラウンド1回なので、別の所に使いたいの(笑)。
大嶽丸:あー、《能力強化》もらえると助かりますね(笑)。
碧唯:+3でも地味に効いてくれる……はず。
大嶽丸:11にまで落ちてるんで、14まで上がりますから結構違いますね。

>荒雷鬼
荒雷鬼:「やはり、お前が父さんの体を操っているんだな、怨雷!」
GM/荒嵐鬼:「それが判ったからとして、どうする? この男は既に、我の器…! 貴様がどうしようとも、正気になど戻らぬわ!」
荒雷鬼:「そうかな、お前は『全ての鬼を滅ぼす』と言った。だが、お前と戦って死んだ鬼は居ない、何故だ!?」
GM/荒嵐鬼:「…!」

碧唯:よしよし、来た来たぁ! この辺、れおそさんの真骨頂だなぁ。
クロノス:この辺、ナチュラルに見逃してたからな。気付いたれおそさんは偉い(笑)。

荒雷鬼:「お前が気づかない間に、父さんの、荒嵐鬼の意識に侵食されているんじゃないのか?」
GM/荒嵐鬼:「…何を愚かな…! ならば、貴様を殺して、それが間違いであることを証明してくれるわ!」
荒雷鬼:「父さんの、最強の鬼は、まだ消えてはいない! 目覚めてくれ、父さん!!
碧唯:投げるか、愛を!
GM:荒嵐鬼は、音撃剣を振り上げたまま、振り下ろせない。
荒雷鬼:荒嵐鬼への絆を固定。荒嵐鬼に愛を1点!
GM:では、愛を受け取ったので、絆チェックといきましょうか。
クロノス:荒嵐鬼の絆チェックに《テクニカルサポート》を使用! クロノシューターから放射された淡い輝きが、荒嵐鬼を包む。チェックに+3をどうぞ。
碧唯:おお、そんなアーツがっ。
GM:では(ころころ)22、出た!
クロノス:よし!
碧唯:いったぁー!! サポートブラヴォー!!
クロノス:「玉藻前の妖力を封じる結界の基本構造は解析した…故に、こういう事も出来る。玉藻前の眷属である汝―――『怨雷』にも、有効だろう?」結界を応用した力場が『怨雷』の支配力を弱めて、本来の荒嵐鬼の魂を目醒めさせる!

荒雷鬼:サポートがなければ失敗でしたね。
大嶽丸:素晴らしい(笑)。
クロノス:ふ。取っておいて正解でした(笑)。しかし、これで早くも人間性は3。これから重いアーツを使うのが辛い(笑)。

GM/荒嵐鬼:「…ぐうっ!? …ううう…」荒雷鬼を見下ろす状態で、二、三歩後退る。
荒雷鬼:「父さん!」
GM/荒嵐鬼:「…あ…明仁…」
荒雷鬼:「目が覚めたんだね、父さん!」
GM:荒嵐鬼は一瞬、荒木明信の意思を取り戻したが、すぐに頭を振って「くう! …まだだ! まだ終わらん! 貴様さえ…貴様さえ、いなければ!」荒嵐鬼が再度、音撃剣を構えた。
荒雷鬼:「そうはいくか、お前を倒し父さんを解放してみせる!」マイナー《戦闘形態》、メジャーは双雷で《大小拵え》の攻撃!
GM:来い!
クロノス:先生、《能力強化》を!
碧唯:「こりゃ奇跡か……キャプテンのサポートがあったとはいえ、玉藻前の支配から脱することができるだなんて。なら、玉藻前との戦い―――勝てるっ! 荒木君、ぶっ叩け!!」《能力強化》! 人間性10。
荒雷鬼:「おりゃああああ!」二刀で怨雷を攻撃!(ころころころ)2回目がクリティカル!

クロノス:おぉ、クリティカルだっ!
碧唯:美味しいなぁ(笑)。
クロノス:ここぞと言う時に出たなぁ(笑)。
大嶽丸:計ったかのようなタイミングだ(笑)。

GM/荒嵐鬼:「やらせるものかっ!」こちらはそれを、《攻防一体》で迎え撃つ!(ころころ)…だめだ、敗れた!
荒雷鬼:(ころころ)33点〈雷〉!
GM:その一撃で、雷で打たれたように震える荒嵐鬼の肉体。しかし、執念なのか、まだ動く。
荒雷鬼:「くっ、しぶとい」

碧唯:その攻撃に《武具覚醒》は…間に合わなかったか。
荒雷鬼:あ、振っちゃった。
クロノス:《武具覚醒》は大嶽丸のシーン攻撃に乗せるのが効率良いかと。
荒雷鬼:確かに。《伝説の武具》が入らないのが痛いぜ。
GM:そうだねえ、確かに。
碧唯:大嶽丸がシーン攻撃で荒嵐鬼ごと叩けばOKか。
クロノス:そうです。距離は遠いから《攻防一体》も使えないはず。

>大嶽丸
クロノス:「大嶽丸よ……この先の歴史を紡ぐには、汝の力も必要だ」大嶽丸の絆を固定、愛を1点。
大嶽丸:「ぐっ…くそ、意識が朦朧としよる。わしは…わしは、こんなに弱かったのか? それにこの苛立ち…あって当たり前のはずのものがない…そして、それが何かわからぬ…。この…まるで、腹の辺りがぽっかり空いたこの感じは…いったい……? くっ!」突然脳裏によぎる光景が痛みをもたらす。ここで、絆チェックをさせてくださいGM。
GM:大切な何か、で?
大嶽丸:はい。
GM:では、認めよう。但し、ここで成功しても、これは絆にならないと思ってくれ。だが成功すれば、花樫陽火人と過ごした期間の全てを思い出すことが出来る。
大嶽丸:了解です。その記憶が必要なので!(ころころ)20! あ、あぶねー(笑)。
GM:おお、成功したか。

クロノス:おぉ、美味しい出目だ(笑)。
碧唯:いったぁー!! いい流れだ!
荒雷鬼:ぴったりだ(笑)。
GM:さあ、今日はダイス目まで空気を読んでいるぞ(笑)。
大嶽丸:では、ちょっと長い演出ですが行きます。

 大嶽丸の頭の中で、どこかで見たはずの光景が流れる。

 ―――研究所に潜入した時、女の子が攫われていく所を目撃して…。

『(人よ、わかっているな? 余計なことは考えるでないぞ? 今はわしの剣を取り戻すことが…)』
「(…大嶽丸。やっぱり、お前は鬼なんだな。人は困っている人や悲しんでいる人がいたら、助けたいと思うものなんだよ)」

「わしは、こんな面倒な人間とはおさらばしたいが、どうにもならぬ」
『大嶽丸…それがお前の本心なのか!?
 僕はお前と過ごしてきて…少しは人の心がわかってくれるようになったと思っていたのに…』
「何を勘違いしておるのか知らんが、言っただろう? わしはわし一人でいる方が上手くやれると」
『…大嶽丸。ああ、そうかい。わかったよ。それなら好きにすればいいさ! どこにでも好きな場所に行っちゃえよ!』
「ふん、それができれば、苦労はせんわい」

大嶽丸:「(カカカ…いつもいつもわしの言うことなどには耳を傾けることはなかったのう。そして、互いにいがみ合ってばかりだったのう)」
謎の女の声:「(本当にそうだったかしら? あの子は貴方のことを、ただ邪魔にだけしていた?)」
大嶽丸:「誰だ貴様? 違うと言うのか?」
謎の女の声:「まだ、思い出せないのね…いいわ、手伝ってあげる」

 女がそう言うが早いか、大嶽丸の脳裏にどこか見覚えのある光景…そして、懐かしい声が頭の中に響いてくる。


GM:謎の女は、陽火人の母ちゃんか。
クロノス:これは…この記憶だけでシーン一つ分くらいありそうだ(笑)。
荒雷鬼:右ストレートは炸裂しないのか?(違

 ―――剣呑な雰囲気で鴉天狗たちに囲まれて、あらぬ疑いを掛けられ糾弾されている。

「…こいつは乱暴者だし、自分勝手で気まぐれですが、それでも大嶽丸は僕の半身なんです。
 僕は、こいつがいなければ死んでいました。
 それに大嶽丸は、いつも僕や人間達に力を貸してくれました。
 だから、今度は人間である僕が、こいつを助けてやりたいんです」

 ―――そして、場面は変わって誤解が解けた時の情景が流れる。

「なあ、大嶽丸。こういうのも悪くないもんだろう?」

 更に場面が変わる。
 妄執に取り付かれた老人を信じ、裏切られてもなおその老人のために意地を張る少年。
 彼は老人を救おうと、鬼骨剣を取り出し構える。

「あなたは可哀想な人間かもしれない。…だけどあなたを助けるには、僕にはこうするより他にない」

『いい加減に意地を張るのはよせ、ヒトよ! 気が小さく臆病なお前に何が出来るというのだ?』
「確かに僕は臆病者だ。今も膝が笑ってまともに立っていられない。
 だけど、卑怯者にだけはなりたくないんだ!
 僕は今まで、魔物を殺してきたのを大嶽丸のせいにしていた。
 魔物を殺したのは僕じゃないって。僕が罪悪感を持つ必要は無いんだって」
『罪悪感? それは気持ちがいいのか?』
「違う。逆だよ。とても辛くて苦しいんだよ…。お前は人の心をもっと疑えって言ったよな?」
『そうだ。人間はお前が思うような綺麗な心など持ち合わせてなどおらん』
「確かに人の心には醜さはある。
 ぼくだってそうだ。さっき言ったように魔物を殺したのを、お前のせいにしていた。
 でも、これだけは信じて欲しいんだ。
 その醜さを認めて受け入れることで人は強く、美しい心も持つことだって出来るっていうことを!」

 ぼやけていた顔が次第に鮮明になっていき…今、はっきりと焦点が結ばれる!

「―――大嶽丸!」

大嶽丸:「思い出した…思い出したぞ、ヒトーーー! 玉藻め…よくも余計な真似を! ヒトの魂はいつか、このわしが喰らってやるんじゃ! こんな所で余計な時間を食っている暇はないわい!」大嶽丸の体から凄まじい霊力が放出される! マイナーでゴーレムにエンゲージ、キャプテンから頂いたAGP1点でHA《歩く影法師:魔法の国よ》を使用します!
GM:通そうじゃないか。来い!

クロノス:さぁ先生、サポートをお願いします(笑)。
大嶽丸:どうしましょうか? いっそのこと《無限の法則》を使いますか? 使わないと、荒嵐鬼に当たりません(笑)。
クロノス:それでもコスト的にはOKかな。
荒雷鬼:《攻防一体》がないなら、当たるんでは?
大嶽丸:ああ、なるほど。
クロノス:《遠くからの声援》はまだあるからね。ただ、フェイズ2で何が起こるか判らないから警戒してるだけで。
碧唯:不安なら《能力強化》は乗せますよ。
大嶽丸:うーん、では先生お願いします。

碧唯:「……こいつは驚いた。大嶽丸の中に花樫君の記憶が蘇るとしたら、玉藻前を倒して花樫君の魂が解放されてからだと思ってたんだが。どうやら、流れはこっちに傾いてきたみたいだね!」《能力強化》! 人間性は8に。
荒雷鬼:「思ったより、陽火人が大切な存在だったようだな」
大嶽丸:「小僧、誤解するでないぞ。人にはわしを散々こき使った礼をしてやらねばならん。その後に、わしが人の魂を喰ろうてやるのじゃ!」(ころころ)くっ、ダイス目が…達成値19!
荒雷鬼:なんというツンデレ(笑)。
クロノス:ちょっと微妙かな…ゴーレムには当たるだろうけど。
荒雷鬼:そうか、放心してたからな。
GM:では、回避を試みよう。(ころころころころ)15、18、15、11。残念だが、全弾命中だ(笑)。
大嶽丸:よっしゃ!
碧唯:あぶ、危なっ!
クロノス:よし、辛うじて全員に当てた。先生!
碧唯:《武具覚醒》! ダメージ+12だ!! 人間性は4に。
大嶽丸:では、オートで《リインフォース》を使用。そのまま斬撃破を放つ!(ころころ)合計58点の〈光〉ダメージ!
GM:それは…ゴーレムは全部倒れ、動かなくなった。そして、荒嵐鬼。こちらも音撃剣を杖に膝を突く。[かりそめの死]だ。

碧唯:今回、アタシはフォローに徹しようと思いまーす(笑)。
クロノス:さて…これで、何が起きるか。分離した『怨雷』が独立してボスになるとかかな?

荒雷鬼:「父さん!」
GM/明信:「…あ…明仁か…。八年ぶりか…大きく、なったな…」
荒雷鬼:「父さん、目覚めたんだね」駆け寄ります。
GM/明信:「…まさか、息子が“鬼”を選んでいたとはな…成長した、と喜ぶべきか」
荒雷鬼:「俺も、父さんが鬼だったなんて、思ってなかったよ」
GM/明信:「…家族に、余計な心配をかけたくなかったが…それが元で、家族を失ったのだから…愚かしい話だ」
荒雷鬼:「……でも、父さんが生きていてくれて、良かった」
GM/明信:「…明仁」そう言って、荒雷鬼の頭を撫でる。「よく、止めてくれた。お前は…もう、立派に荒雷鬼の名を継ぐ、鬼だ」
荒雷鬼:「……父さん、ありがとう」

碧唯:継承成立!!
クロノス:ですねぇ。これで名実共に。
大嶽丸:よっしゃ!

GM/怨雷:「…まだ…終わらぬぞ!」
荒雷鬼:「何!?」
碧唯:「拙いっ! 荒木君、親父さん、怨雷から離れろっ!!」
クロノス:「…やはりな…因果の流れを変えるには、元凶を絶つ他ないようだ!」
GM:怨雷の周りに低級霊が集まり、人の姿を取る。今まで無貌だった鬼の面に、魔物の形相が浮かぶ…。
荒雷鬼:「どうやら、本性を現したようだな」
GM/怨雷:「よもや、これで終わったなどとは思うておらぬだろうな! ここから誰一人として、生かして帰さぬわ!」
荒雷鬼:「父さん、下がっててくれ。コイツは、俺が倒す!」双雷を構える。
GM/明信:「…やれるか?」確認するように。
荒雷鬼:「ああ、父さんから、魔裂鬼さんから受け継いだ力で、倒してみせる!」
GM/明信:「…そうか。任せた、荒雷鬼!」そう言って、離れよう。
荒雷鬼:怨雷の方を向いたまま、父親にサムズアップ。

クロノス:さて、敵は『怨雷』だけかな?
大嶽丸:ご、ゴーレムはどうなったのかな?
碧唯:ゴーレムを一掃できたのは良かったかもしれない。
大嶽丸:お、そうでした。
クロノス:怨霊が取り憑いてゴーレム再起動、とか言ったら嫌だなぁ(笑)。
碧唯:無いとは言い切れないのが恐い(笑)。
クロノス:後藤が率いる式神部隊って、もしやこのゴーレムも含むんじゃないかと思ってたんですが(笑)。
大嶽丸:…ありそうですね。
碧唯:間違いなく戦力の一角でしょうね。
クロノス:ま、その辺は戦闘開始前に説明されるか。
GM:ではここから、クライマックスフェイズ2に移行します。



●シーン12 『継がれし魂』   シーンプレイヤー:なし   登場難易度:PC全員登場

GM:さて、フェイズ2ではどのような形で前のシーンの結果を引き継ぐかと言うと。まず、シーンで効果を持つアーツは引き続き継続で構いません。
クロノス:魔獣化もそのままかな?
GM:扱いとしては、シーンが変更されている形になるので、魔獣化していた人は通常の状態に戻っています。つまり、もう一度[魔獣化]できます。
クロノス:お、それは助かる。
碧唯:FPは減った状態からですね。
GM:そうなりますね。敵は『怨雷』一体。
クロノス:明信は背景扱いになるのかな。攻撃対象にはならないとか。
GM:父ちゃんは背景ですね。攻撃されません。
荒雷鬼:了解、一安心。


▼ラウンド1

○現在のエンゲージ
   【怨雷・荒雷鬼】

【碧唯・大嶽丸・クロノス】


GM:位置関係は以上。今度は[戦闘移動]1回でエンゲージできます。では、セットアップ。こちらは《絶対先制》。

碧唯:やはり持ってたか…。
クロノス:まぁ、来るでしょうなぁ(笑)。
大嶽丸:そうですなー(笑)。
碧唯:ちなみにごっつい外見に変貌してますが、怨雷は魔獣化済みなんでしょうか?
大嶽丸:《超魔の命》使ってないから、まだっぽいな…。
荒雷鬼:そういえば、《超魔の命》は使ってませんね。
クロノス:かなり厳しい戦闘を想定してるらしいから、慎重かつ大胆に行動しましょう。
GM:荒嵐鬼と怨雷はデータが別になっていますので、まだ魔獣化前。回数制限のあるアーツも減っておりません。
碧唯:やはりか。
クロノス:《攻防一体》もフルに使ってきそうですな。

GM:さあ、まずは荒雷鬼から攻撃しよう。オート《死神の刃》、メジャーで攻撃(ころころ)命中32。
荒雷鬼:(ころころ)食らいました。
碧唯:もうクリティカルでしか避けられんな…。
クロノス:…うん。こっちは射撃モードで攻めよう(笑)。
GM/怨雷:「…これが! 我の本来の力だ!」(ころころ)63点の〈闇〉ダメージ!

碧唯:ぐはー!? こりゃ《シールド》意味無いっぽー!?
荒雷鬼:《シールド》があれば生きてそうです。《ニュートラルフィールド》もあるし。
碧唯:む、なら飛ばす?
荒雷鬼:よろしく。
GM:おっと、そうだ。言い忘れた。双雷を正当に継承したので、このキャンペーン中、双雷に《伝説の武具》の修正をかけてくれて構いません。

碧唯:「それは通すわけにはいかないね、怨雷!」《シールド》! 人間性0に(ころころ)ぐはぁ、9……ごめん。 orz

クロノス:だ、ダイス目が…。
大嶽丸:さっきとはうって変わって…。
荒雷鬼:こ、これはダメっぽい。2D6で10以上が必要か。
クロノス:足りなそうなら《フィジカルスクリーン》も飛ばすよ?
碧唯:3枚バリヤーにしますか(笑)。
荒雷鬼:そうしましょう。
大嶽丸:すげー(笑)。《シールド》って余り役に立つイメージがなかったけど、3人がかりだとかなり使えるな(笑)。
GM:仲間の力を借りて戦う最終回戦闘(笑)。
碧唯:最終回だもんな!
大嶽丸:確かに! まさに最終回と言う感じだ(笑)。

荒雷鬼:雷神結界!」雷のバリアーを張る。《ニュートラルフィールド》!(ころころ)出目5で11点減少。
クロノス:「クロノ・ディバイダーッ!」《フィジカルスクリーン》!(ころころ)更に9点軽減。空間歪曲で攻撃を逸らす!
荒雷鬼:34点食らって、残りFP2!

碧唯:三重結界だ(笑)。
大嶽丸:おお、それじゃ坂本さんの存在する意味がなくなる!?(笑)
クロノス:ちなみに、こっちも人間性0だ(笑)。
大嶽丸:厳しい(笑)。
碧唯:今回は倍振りの覚悟を決めるかな……。
クロノス:同じく(笑)。
大嶽丸:ちなみにこちらの人間性は8か。援護アーツ持ってないからな。
荒雷鬼:こっちは残り人間性6。

GM/怨雷:「…どこまでも、しぶとい奴め…!」
碧唯:「さしもの怨雷でも、三重に張られた結界は徹し切れなかったようだね」
荒雷鬼:オートで《こんなこともあろうかと》《クリフハンガー》を使用。ディスクアニマルが集合して鎧となり、巨大な雷が落ちて荒雷鬼の体が碧に輝く。「荒雷鬼! 大・雷・皇!! …さあ、これからが本番だぜ!」これで人間性マイナス1。

GM:《絶対先制》分の行動は、これで終了。通常のイニシアティブに移行します。
クロノス:そちらの行動値は?
GM:怨雷の行動値は13。
クロノス:む、微妙な数値だ。《戦闘形態》はなしにしとくか。

>クロノス
クロノス:こっちは待機する。下手に魔獣化させて、えぐい攻撃を受けたくはない(笑)。

>怨雷
GM:では、いきましょう。後方のエンゲージを攻撃しよう。
碧唯:こっちきたー!?
クロノス:まぁ、想定内だ。
大嶽丸:かもーん。

碧唯:範囲攻撃くるよなぁ、きっと。今まで荒木一人だったから範囲飛んでこなかっただけで。
大嶽丸:くるでしょうね(笑)。
クロノス:でしょうなぁ。特殊攻撃だろうか。アーティファクトの他に、デーモンでも持ってるのかな。

GM:マイナー《魔震》、メジャー《地獄落とし》。これにAGP4点使用してHA《グレイトフルデッド》。

クロノス:ぐ、やっぱりか!
碧唯:ぐは、来たか。やはりデーモンでしたな。
クロノス:ずばり、デーモンでしたー!(笑)

GM:(ころころ)命中31。
クロノス:それは妨害しよう。《氷の精神》!(ころころ)達成値33!
GM:ぬう、それはHA《死に至る病》でファンブルだ!
クロノス:それは…仕方ない、通すか。人間性マイナス4。
碧唯:《死に至る病》切らせただけでも良しとしますか。
GM:では、回避の方を。
碧唯:《祭器》で魔力防御!(ころころ)ダメだー!
クロノス:〈意志〉は技能ないので、ダイス振れません(笑)。
大嶽丸:(ころころ)おお、クリット(笑)。「カカカ、当たるかよ!」
荒雷鬼:おお(笑)。
GM:大嶽丸が避けおった(笑)。
クロノス:素晴らしい(笑)。では碧唯先生を《黒鉄の機神》でカバーリング! 人間性マイナス7。

碧唯:《リセット》要員なので守ってネ☆
クロノス:そのつもりです(笑)。
GM:今回は、壱生が奈落が近い感じだなあ。
荒雷鬼:あ、双雷に人間性を払うの忘れてた。人間性がマイナス5に(笑)。
大嶽丸:うお(笑)。
GM:荒木もヤバイな(笑)。
クロノス:お互い燃費が悪いなぁ(笑)。

GM:では、ダメージ出そう。(ころころ)46点の〈魔〉。
クロノス:あっさり魔獣化。力場を放射して先生への攻撃を遮断する!
碧唯:「くっ……世話をかけるね、キャプテン」
クロノス:「…貴女を喪うわけにも、いかないのでね…」バイザーの奥で笑う気配。
碧唯:「(……? この雰囲気、どこかで感じた事があるような……)」

クロノス:お、何か正体バレの伏線が張られている(笑)。
GM:まあ、最終回が近いので(笑)。後は押し切るだけ。頑張ってくださいな。
碧唯:出し惜しみしてては押し切れない、ガンガン攻めるか!
荒雷鬼:《超逆境》×2と《攻防一体》×1を考えると、2倍振り決定だな。
クロノス:同じく。こちらも《必殺技》は当然使います。
碧唯:よーし、今回は巫女フラグも無いし踊るかー。
大嶽丸:今回は気兼ねなく踊れますね…人間性さえ気にしなければ(笑)。
碧唯:気にはする(笑)。

>荒雷鬼
クロノス:「遮るものは何もない…荒雷鬼、君の役割を全うするのだ!」歴史への絆を固定、愛を1点送ろう。
荒雷鬼:「怨雷よ、お前は俺たち“鬼”が生み出した存在だ。だから俺の、“鬼”の手で決着をつける!」
GM/怨雷:「…ああ、つけてやるとも! お前たちの死でな!」こちらも音撃剣を構える。
碧唯:「先代が見てるよ。しっかりやりな、二代目!」荒木と荒嵐鬼の絆固定、愛2点を荒雷鬼に!
大嶽丸:「貴様の力、見せてもらおう!」
荒雷鬼:「俺の名は荒雷鬼、闇を切り裂き、魔を祓う、荒ぶる雷だ! この名を地獄の底まで持っていけ!」マイナーなし、メジャーで《大小拵え》で攻撃!
GM:きやれ!
碧唯:《能力強化》! 人間性マイナス2。
荒雷鬼:(ころころころ)2回目を採用、達成値34!
GM:《攻防一体》!(ころころ)達成値33、だめか! 喰らった。

クロノス:あ、危なかった…(笑)。
碧唯:す、すげぇ。紙一重の勝利…燃える。
大嶽丸:ダイス目まで盛り上げてくれますね!(笑)

荒雷鬼:よし!(ころころ)ダメージはちょっと低かった。〈雷〉45点。
GM:その一撃で、怨雷の人鞘に亀裂が入る。魔獣化宣言。HA《超魔の命》に12点使用。
荒雷鬼:怨雷に絆/決着を結びます。
GM/怨雷:「ぐうう…やる…! だが、この程度で我が恨みが潰えるものか…!」

>碧唯
碧唯:「『怨雷』の名を持つだけあって、アンタも口にするのは恨み言か。玉藻前の自分を滅ぼされ封印された恨み、後藤の国を滅ぼされた恨み……今回はそんなんばっかだね。そんな湿っぽい話には、いい加減嫌気が差してんだ。玉藻前と後藤の前哨戦に怨雷、まずはアンタの恨みを祓ってやるよ!」
GM/怨雷:「それこそが…恨みから生まれた我らの強さ! 我らの存在そのものよ! 貴様に否定などさせぬわ!」
碧唯:「根こそぎ否定してやるよ。『魂ヲ灼ス白』!」マイナー《魔術舞踏》、メジャー《シャイニングレイ》で怨雷を撃つ! 人間性マイナス10。(ころころ)達成値24。どうも命中判定はさっきからパッとしないな…。
GM:先生の人間性が削れていく…(ころころ)達成値19、無理でした。
碧唯:オート《収束》! 人間性マイナス12。(ころころ)30点〈光〉。コストとダメージが見合わんのう(笑)。
GM:まだまだ! 元気な状態ですな。

>大嶽丸
クロノス:「…大嶽丸、今こそ汝の持てる力を示す時だ!」平穏な生活、碧唯、Chronos00666、坂本の絆を固定、愛を4点渡す。
大嶽丸:「貴様の気持ちを、わしは解らんでもないぞ怨雷。人間どもは勝手だ。自分の都合で崇めたり、迫害したりしよる。所詮この世は地獄。強いものが全てを得て、弱いものは踏みにじられるが定めよ」
荒雷鬼:「大嶽丸、お前の力、見せ付けてやれ!」大嶽丸、今はいないあなた、碧唯先生の絆を固定。大嶽丸に愛を3点。
大嶽丸:「…だがのう。こいつらを見殺しにすれば、うるさい奴がおるのよ。泣き虫で臆病者の癖に、わしにだけは辛く当たりよる。怒りだすと手をつけられんからのう。奴の魂を喰らうまでは油断させておかねばならん。だからよ…貴様にはここで終ってもらうぞ! 怨雷!」
碧唯:「かの名だたる悪鬼大嶽丸が、やむを得ずとは言え人の為に動く、か。本当、君は大したもんだよ、花樫君」初期絆:人間と大嶽丸への絆固定、大嶽丸に愛2点!
大嶽丸:マイナーで怨雷にエンゲージ、メジャーで攻撃、オートで《共生型》、HA《無限の法則》を使用。AGP6点消費!(ころころ)クリティカル!
GM:では、こちらは《攻防一体》を使用。これにHA《電光石火》をかける。
大嶽丸:その《電光石火》をHA《ヴォイド》! AGP2点消費。
GM:では、通す。
大嶽丸:(ざらららーっ)101点の〈光〉ダメージ!
GM:ダメージは受けたが、まだ健在。生きてる。
大嶽丸:「そら、小僧! こいつは貴様の獲物だ。見事止めを刺してみせい!」荒雷鬼に向かって。

碧唯:地味に《共生型》が効いたなぁ(笑)。
クロノス:確かに(笑)。
碧唯:《万能なる一撃》で動かす場合、HAに頼らず大ダメージの期待できる荒木かな。
クロノス:ですね。まだ《ブーストアップ》も残ってるし。
GM:さすがに四人で一体殴ると強いね(笑)。
大嶽丸:タコ殴りですな(笑)。

○現在のエンゲージ
【大嶽丸・怨雷・荒雷鬼】

  【碧唯・クロノス】


>クロノス
クロノス:待機解除。《無限の法則》を使うので、愛をプリーズ。
碧唯:「だがまだ一押し足りない……キャプテン、アンタも頼むよっ!」クロノスと《大使》の絆固定、愛2点をクロノスへ!

大嶽丸:先生、必要なだけ愛もらいました?
碧唯:こっちは今AGP無いなぁ。
大嶽丸:ふむ。先生は3点必要なんでしたっけ?
碧唯:死亡人数にもよるけど、最大で3点ですね。
大嶽丸:了解。では念のため、その3点は俺が残しておきます。
荒雷鬼:では、アラキの2点も渡してしまいましょうか?
碧唯:ですね。ここでキャプテンも大ダメージ出しておければ、荒木もトドメを刺しやすくなるかな。

荒雷鬼:「頼んだぜ、キャプテン・クロノス!」壱生と怨雷の絆を固定。クロノスに愛2点渡します。
大嶽丸:「そのようだな。援護してやるがよい!」壱生と金光坊の絆を固定して、クロノスに2点渡します。
クロノス:怨雷を見据えて。「怨み、憎しみは最も強い感情の一つ…それ自体を、否定はしない。だが…その怨みに囚われるまま他の可能性を駆逐する、汝らの所業まで許す気はない! ChronoShooter,Cannon-mode!」左腕の肘から先が砲身状に変形、膨大なエネルギーが集中する。HA《無限の法則》、AGP6点使用。《共生型》《必殺技》を重ねて、メジャーでサンダーシュート! 人間性マイナス15。
碧唯:これでキャプテンも一杯一杯か。
クロノス:(ころころ)残念、クリティカルはしない。達成値37、通すかな?
GM:どうぞ、通します。
クロノス:「―――プラズマ・ストームッ!!」オートで《リインフォース》!(ざらららーっ)96点〈雷〉!
GM:いつものボスなら、ここで死んでいるが…まだ生きている!
荒雷鬼:HA《ブーストアップ》!「コイツで、とどめだ!」マイナーなし、メジャーで双雷を合体させて《超巨大武器》で音撃!
GM:ここは《攻防一体》で受けて立とう。
荒雷鬼:ならば、こちらはクリティカルなんで、判定どうぞ。
GM:了解。では、こちらは最後のHA《電光石火》。

クロノス:残ってたかぁ。
荒雷鬼:《ヴォイド》よろしく。
クロノス:待った。《歩く影法師》を復活させて、敵の《死に至る病》をコピーしては?
碧唯:ああ、その方が安いかな?
大嶽丸:了解!
荒雷鬼:あ、まだ魔獣化してないから食らってもいいけど。
クロノス:残りFPは30点もないはずだから、上手くいけばこれで墜ちる。…復活系、持ってたらやだなぁ(笑)。

大嶽丸:かわうそにHA《遠くからの声援》を使ってもらって、《歩く影法師》の使用回数を増やす。AGP1点消費。
GM:了解。通しましょう。
大嶽丸:そして、更にHA《歩く影法師:死に至る病》。残りのエゴを固定します。
GM:通しましょう。では、こちらはファンブル。
大嶽丸:「させん! 小僧、今だ!」
荒雷鬼:「ありがとうよ、大嶽丸」合体させた双雷を怨雷の体に突き刺す。「音撃斬! 双雷激烈震!」
大嶽丸:おお、新技炸裂!
GM/怨雷:「…ぬう、音撃斬! 怨雷激震!」迎え撃ちます。
荒雷鬼:(ころころ)75点〈雷〉。平均4.9…えらく高かった(笑)。

碧唯:高め来たっ!
クロノス:すげぇでかい!(笑)
大嶽丸:出目が(笑)。

 双雷と怨雷の音撃がぶつかり合う。
 お互いの剣が火花を散らし、生み出されたエネルギーがスパークした。
 …そして。
 怨雷に、変化が起き始めた。
 怨雷の刀身…妖狐の身で出来た刃に罅が入りだした。
 その直後、怨雷の刀身が音撃の力に耐え切れず、爆ぜた。


荒雷鬼:「これで終わりだ!」
GM/怨雷:「…馬鹿な! …こんなことが! …我が、負けるはずなど…!」
碧唯:「音撃剣として作られたアンタが、鬼に寄生せずに鬼に勝てるもんかい。先代から引っ剥がされた時点で、アンタの負けは決まってたのさ、怨雷」
GM/怨雷:「我が…」怨雷の声は、空中へと掻き消えていく。真の死だ。
荒雷鬼:「これでやっと、八年前の事件に決着が付いたか……」
クロノス:「第一特異点、修正完了―――怨みと共に虚無へ還れ…」左腕の変形を解除する。
荒雷鬼:「……そうだ、父さん!」父親の元に駆けつけます。「終わったよ、父さん」
GM/明信:「…ああ、見ていたとも。…よく、やった…」
荒雷鬼:「…父さん?」父親を支える。

碧唯:何かイヤな予感が。
クロノス:《リセット》は使わなくて済みましたが……たぶん、もう力尽きるかな。
碧唯:怨雷に「生かされてた」のかもしれないし。
荒雷鬼:そんな感じですね。
大嶽丸:そうみたいですね。

GM/明信:「…最後の最後に、お前の姿が見れて良かった。荒雷鬼を継ぐものが、生まれてくれたのだから…お前に、全てを託して逝く父の勝手を、許してくれ…」
荒雷鬼:「父さん……やっぱり、もう……せっかく会えたのに……」顔だけ変身を解いて涙を流す。

碧唯:ここで《リセット》は、あまりに空気読んでないか(笑)。
クロノス:姉さんも実は生きていたことは…伝えなくても良いのかな? 本当の娘じゃなかったわけだけど(笑)。
碧唯:伝えるならこれが最後のチャンスでしょうね。
荒雷鬼:ここで伝えるには、ちょっと複雑すぎて(笑)。

GM/明信:「私の命は、既に終わっていたのだ…。今まで、生きてこられたのも、お前にこうして最後に会うためだったのだろう…。それで…十分だ…」
荒雷鬼:一拍おいて、悲しみを振りほどくように首を振る。「……でも、良かった。また、父さんに会えた」
GM/明信:「…ああ、私も、だ。明仁…。だが、今は、別れを惜しんでいる暇は無いぞ」
荒雷鬼:「父さんを解放したら、いろいろ話そうと思ってたけど…あまり思い出せないよ。多分、父さんと戦ってる間に、何年分もの会話を交わした気がするから」
GM/明信:「…ふふ…そうか…。そうだな……明仁。後は…頼む…」
荒雷鬼:「ああ、わかってる。俺たちが解放してしまった玉藻前。必ず俺たちの手で倒してみせる」
GM:明信は、荒雷鬼の手を一度、強く握る。その直後、その手から一気に力が抜けた。
荒雷鬼:「父さん、俺は死なない。父さんたちの分も、“鬼”として生きるよ。父さんが自慢できるようなカッコイイ鬼として」
GM:最期にその言葉が届いたのか、明信は微笑を浮かべて死んでいった。
荒雷鬼:「だから、安心していいよ。さよなら父さん……」涙を流しながらも、微笑んで父の最期を看取る。



GM:と、いうところで、まずは戦闘終了。ここで人間性の回復に行きましょう。
大嶽丸:人間性はプラスなので、振らないでもOKです。
碧唯:絆6つで人間性マイナス12か……期待値で楽勝ではあるんだが。今日はイマイチ出目がパッとしないからな…。
荒雷鬼:実はマイナス5のままで、絆6個なので必ず成功します。
クロノス:マイナス15で絆は6つ。通常のままで。(ころころ)合計4。良し、生還(笑)。
大嶽丸:おお! おめでとうございます(笑)。
碧唯:よし、このまま挑戦。(ころころ)合計12、楽勝でした!(一同笑)
GM:みんな今回は元気だね(笑)。
クロノス:こっちは《戦闘形態》使わなくて、本当に良かった…(笑)。
荒雷鬼:《超逆境》と《攻防一体》を結局使わなかったからな。美味しいところだけ持っていってしまった(笑)。
碧唯:まぁ鬼抜きの怨雷に苦戦しているようでは、後藤や玉藻とは戦えないしな! 荒木は今回主役だから、美味しい所は幾らでも持っていって良いのです(笑)。
クロノス:そうそう。十二分に苦戦した気もしますが(笑)。
GM:さて、次回に向けての繋ぎとでも言うシーンをいれましょう。まだSAを達成していない人もいるので。


 

■エンディングフェイズ■


●シーン13 『一時撤退』   シーンプレイヤー:大嶽丸   登場難易度:任意

○栃木県/宇都宮市


荒雷鬼:ああ、大嶽丸のシーンか。
碧唯:[SA:後藤の軍を迎え撃つ態勢を整える]ってのも、まだ達成できてないかもしれない。
クロノス:そうですね。こちらはひとまずクリアしてますが。
碧唯:三重結界のシステム、まだ起動したわけじゃないし。
荒雷鬼:そういえば、まだでしたね。
クロノス:結界の効果は足止めだけかな。他のパワーソースも消せるのかな。

GM:外の状況ですが…現在は、JABFは完全に敗北。撤退しています。残っているのは妖怪たちのみ。しかし、これも、金光坊は戦えず、他の天狗たちも負傷して戦える状態ではありません。
大嶽丸:「さて、小僧に美味しい所を譲ってしまったから、まだ暴れたりんのう…」妖怪たちが戦っている方に眼を向ける。
GM:遠目に九尾の狐と天狗たちが対峙しているのが見えますね。
大嶽丸:「もうひと暴れといくかのう」獰猛な笑みを浮かべて。
GM:九尾の狐には全ての攻撃が通用していない様子だ。攻撃が途中で遮断されているように見える。
碧唯:「お待ちよ、大嶽丸。まだ玉藻前の動きを封じる結界を起動させてないんだ、今出て行っても返り討ちに遭うだけだよ!」
荒雷鬼:「あの装置は使えるのか!?」
大嶽丸:「ふん、それがどうした? そやつの言を信じるならば、人と妖怪の力を合わせねば、勝てぬのであろう? 奴ら仲間をやられて熱くなっておる」
GM/天狗たち:「…ぬう…もはや…大勢は決したか…!」「…こうなれば、一太刀なりとも奴に浴びせねば、死んでいった仲間にも申し開きが出来ぬわ!」そう言って、残った天狗たちは、攻撃の態勢をとります。
クロノス:「早まるな! 玉藻前を封じる方法は、あるっ!!」と、大嶽丸の背後で声を上げる(笑)。後の美味しい部分は任せた(笑)。
碧唯:シーンPLだしね!(笑)
大嶽丸:「ちぃ、馬鹿が!」クロノスの言葉を背に受けながらも、無視して猛スピードで天狗たちのところへ飛ぶ!(笑)
GM:では天狗たちが特攻をかけようとする瞬間、九尾の狐が口を開き、炎を浴びせようとする。君は、そこに飛び込む形になった。
大嶽丸:「ちぃ、やらせるかよ!」全妖力を使って化け物たちを守る障壁を作る!
GM:炎は、大嶽丸の体表を炙った。が、後方の天狗たちを守ることは出来た。
碧唯:「ちょ……大嶽丸っ!?」
GM/天狗:「…大嶽丸…!」
大嶽丸:「戯けが! 貴様ら、そんなに無駄死にしたいのか!?」ボロボロで全身息も絶え絶えながらも、大声で天狗たちを一喝する。
GM/天狗:「…!」
大嶽丸:「敵に攻撃が通じもせんのに、攻撃を続けてどうするんじゃい! 散っていった仲間のためだ? そんな理由で死に急がれては、先に死んだ奴らがいい迷惑じゃろうが!」

碧唯:大嶽丸が男を見せよった……。
クロノス:長飛丸から『とら』になれそうですな(笑)。

大嶽丸:「ここは、一端退くぞ! 奴を倒すためにも、これ以上無駄に死ぬことはわしが許さん!!」
GM:天狗たちは、大嶽丸に気圧されて、撤退を開始する。
大嶽丸:では、天狗たちを先に行かせて、玉藻の攻撃を警戒しながら、一緒に下がっていこう。
碧唯:唖然としてその様子を見上げ。「……さっきも驚かされたけど、今の比じゃないね。花樫君の魂、戻ってきてるんじゃあるまいか」
荒雷鬼:「まあ、一体化してると、本人も気づかないうちに影響し合うのかもしれませんね。父さんもそうだったし」
クロノス:「想いは継がれ、異なる者たちが手を取り合った……喜びも哀しみも同等に呑み込んで、歴史は再び紡がれる…」独りごちるように呟いて。
GM:さて、そうすると、九尾の狐はそれ以上追ってはこない。ここで妖怪を逃がしても、自分の勝利は動かないと思っているのだろう。
クロノス:「―――ひとまずさらばだ…また、会おう」そして次の瞬間には、空へと消える。
碧唯:「ちょっとちょっとキャプテン!? ここにアタシら呼び出して何させる気だったのさって、行っちまったよオイ!?」
クロノス:遙か空の果て、キラリと光る星一つ(ぁ
荒雷鬼:「いや、まだ、これからが一番厄介なんじゃ……あ、ホントに行っちまった」空を見上げて。
大嶽丸:「…玉藻。その首ひとまず預けておくぞ」と、去り際に呟いておこう。
碧唯:「……はー、参ったわね。とりあえず鉄君達と合流して、結界機を何とかしないとね」
GM:では全員、一度ここから離れる方向でよろしいか。
一同:OKです。



●シーン14 『反撃に向けて』   共通ED

○栃木県/宇都宮郊外


GM:ここは、装置を運び去った地。金光坊と、トラックに乗った坂本。そして落ち延びてきた妖怪たちがいる。一応、全員登場でOKですじゃ。装置の話等は、これから相談しなければならない内容だし。
クロノス→壱生:瞬間移動で、こっそりと戻ってきました。「…坂本さん、どうです? 結界装置の方は…」
GM/坂本:「大丈夫。簡単な調整で動くと思う。後は、魔器があれば…」
碧唯:「鉄君、無事だったかね。結界機を破壊しにきた後藤の手下は片付けてきたよ」
壱生:「あぁ、皆さん無事で何よりでした」ちょっと焦りながらも平静を装いつつ出迎えます(笑)。
大嶽丸:「ほう、見かけによらず案外頑丈だったんじゃのう」
荒雷鬼:「まあ、こっちは何とか無事でしたけどね」ちょっと暗い表情に。
碧唯:「で、結界の起動には魔器が必要って話みたいだね」
GM/坂本:「…もしくは、霊力の強い生物、か…ですね」
壱生:頷いて「そうらしいです。だから陽火人くん…じゃない、大嶽丸さんをお呼びしたんですが」
大嶽丸:「カカカ、そこでわしの出番と言うわけか」
GM/金光坊:「…待て」
大嶽丸:「ん? なんじゃい?」
GM/金光坊:「…大嶽丸。お主には、戦ってもらわねばならん。…かわうその言う通り、どうやら、お前は“変わった”ようだな」
大嶽丸:「ふん、わしは変わってなどおらんわい。それに、そしたら誰が代わりにその装置を動かすんじゃい?」
GM/金光坊:「…生物でも良い。そう言ったな、人間。わしはこの傷では戦えぬ。その装置とやら、わしが動かそう」
大嶽丸:「正気か? 金光坊よ?」
GM/金光坊:「正気よ。どうせ、妖怪だけでは九尾を破れん。こうなれば、人間と共にやらねばならぬ」
大嶽丸:「お前が動けなくなれば、誰が化け物たちの指揮を執る?」
GM/金光坊:「…お前が、指揮を執れ。大嶽丸」
大嶽丸:「なんじゃと?」
GM/金光坊:「…身を挺して、皆を退かせたお主じゃ…誰も、文句は言うまいよ」
大嶽丸:その言葉を聞いて妖怪たちの方に振り向く。
GM:妖怪たちは、互いに顔を見合わせ、暫く話し合っていたが。生き残った者たちは、大嶽丸の前に座る。金光坊が「…皆、異存はない、と」
大嶽丸:「金光坊よ、わしが変わったとお前らは言うが、お前らの方こそ変わったのう。…いいじゃろう! お前達、まとめてわしが面倒見てやるわい!」
GM/金光坊:「…というわけだ、人間。その装置は、わしが動かす」
荒雷鬼:「大丈夫なのか、じいさん、その傷で?」
GM/金光坊:「若き鬼よ。羽黒山金光坊をあまり侮るでないわ」
大嶽丸:「カカカ、そうじゃぞ小僧。この爺はしぶとさだけが取り柄なんじゃからのう」
荒雷鬼:「まあ、そういう爺さん多いからなあ……」
碧唯:「坂本さん、鉄君、それでその装置は動くんだね?」
壱生:「え、えぇと…出来る、と思います」坂本さんに確認するように振り向く。
GM/坂本:「はい。後は、座標を固定できれば、九尾の狐を地に縛りつけることも不可能ではありません」
壱生:「座標を固定…というと?」何か、生身でも足止めが必要とか…?
GM/坂本:「つまり、場所を指定して、装置を起動しなければならないのですが…その間、目標に移動されるとまずいんです」つまり、足止めしなきゃならんということですな(笑)。
壱生:わあい、やっぱりか(笑)。
大嶽丸:まあ、そうでしょうな(笑)。
碧唯:「どうしても脚止めは必要になるってことか」
GM/坂本:「…はい。ここで、九尾の動きを止められれば、これ以上被害を拡大させずに、仕留めることも出来るかもしれません」
荒雷鬼:「そいつが、俺たちの役目ってわけだ」
大嶽丸:「そうと決まれば、行くかよ。玉藻をぶっちめるために!」
碧唯:「大嶽丸を中心にして、妖怪の力は一つに集まった。後は人間の勢力と連携が取れるかどうかに懸かってるね」
壱生:「…が、頑張って下さい。装置の方はこちらで何とか…」

GM:現在、こちらの勢力はPC、妖怪、“組織”、鬼。
壱生:JABFは壊滅か…。
碧唯:人間の組織が、ほとんど連携してないんですよね。
大嶽丸:次回はその辺の問題を解消する展開かな?
GM:JABFは一旦退いて、草加に戦力を集中させるつもりですね。
壱生:そこを越えられたら、核の雨が降ってくると。
GM:その通り。さて、一応、軍団が出来、装置も手に入った。ここから反抗作戦が始まるわけですが…特に何も無ければ、今回はここまで。
一同:OKです。
壱生:ひとまずOKです。ここはやはり、第八の軍団を捜すべきか…(謎
GM:では、恒例の次回予告から。




■ 次回予告 ■


九尾の狐が、東京に迫る。

JABFは外環自動車道、草加インターを最終防衛ラインと定めた。
ここを破られれば、東京は壊滅。
決死の反抗作戦が始まる。

だが…九尾には、絶対の防御力を誇る障壁がある。
これを破らねば、九尾は止められない。

難攻不落の砦を破るもの。
勝利の鍵。
その名はキャプテン・クロノス。
破滅の未来を回避するために。



BEAST BIND New Testament


魔獣覚醒・第参話

――たった一つの冴えたやり方――




乞う御期待!




GM:てなところで…次回に続く!
壱生:あー、次はこっちか。
荒雷鬼:キャプテンの死にフラグがキター!
碧唯:死なないで、キャプテーン!?
大嶽丸:惜しい人を亡くした…(マテ
壱生:何故、私が次に《ノイズメーカー》を取るつもりだと判った!?(一同笑)
GM:いや、やるかな、と(笑)。
荒雷鬼:読まれてる(笑)。



Beast Bind New Testament
『双雷』対『怨雷』
to be continued...



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